■CALENDAR■
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31       
<<前月 2024年03月 次月>>
■NEW ENTRIES■
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■OTHER■
左のCATEGORIES欄の該当部分をクリックすると、カテゴリー毎に、広津もと子の見解を見ることができます。また、ARCHIVESの見たい月をクリックすると、その月のカレンダーが一番上に出てきますので、その日付をクリックすると、見たい日の記録が出てきます。ただし、投稿のなかった日付は、クリックすることができないようになっています。

2013.1.8 原発の仕組みは、いい加減にも程がある。また、福井県のリーダーは先見の明がないのではないか?(2013.1.9に追加あり)
 *1の伊方原発のある愛媛県の愛媛新聞社説に、「再登板の自民政権に、原発立地地域の人々の暮らしを別の形で支え、安全なエネルギーをかつての原発のように支援、発展させてもらいたい」と書いてあるが、これは、玄海原発でも同じだ。他の地域も、どうすれば原発なしで成り立つようにできるかを考え、皆が苦しい中から支払っている税金による予算は、そのような前向きな費用に充てて欲しい。

 しかるに、*2の「福島第一原発、大量の汚染水処理が課題」の記事には呆れた。事故が起こらなくても、原発では使用済核燃料を水で冷やしているので、その水を環境に戻す際には放射性物質を取り除かなければならなかった筈である。にもかかわらず、これまで除去できなかった放射性物質が、放射性ストロンチウムなど62種類もあるというのは、平時は除去せずに環境に排水していたのだろうか。原発は海に面しており、そこは漁場であるため、環境を軽視するのもいい加減にしてもらいたい。

 そして、*3では、放射性物質の分析や廃炉の研究に、経産省が補正予算で数百億円要求したと書かれているが、それでは、今まで放射性物質の分析もできず、廃炉の技術もなく、汚染水の処理もできず、使用済核燃料の捨て場もなく、原発を運転し続けていたことになる。それにもかかわらず、安価で環境によいエネルギーとして今後も運転すると主張するのは、呆れるほかない。

 そのような中、*4のように、敦賀市では新春市民交流会で、日本原電敦賀3、4号機増設の必要性を国や関係機関にさらに訴えていく決意を示したそうだが、福島第一原発事故を教訓として何を考えたのだろうか。河瀬市長が、「原発は安心安全を確保して稼働していくことがベスト」と述べたそうだが、環境や人命に鈍感な人々にそのようなことは望むべくもないし、100%安全な機械は作れないものだし、人為的ミスも皆無にはできないことが明白であるのに、先見の明がなさすぎる。

*1:http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201301035579.html (愛媛新聞特集社説 2013年1月3日) 「原発ゼロ」の行方 希望の具体化こそ政治の責任
 政治は「希望」から目を背け、時計の針を戻すのか。しっかりと見定め、声を上げねばならない年が始まった。 民主党の前政権が掲げていた「2030年代に原発稼働ゼロ」の目標について、自民党の茂木敏充経済産業相は就任直後の会見で「再検討が必要だ」と政策転換を明言。安倍晋三首相も「希望の段階では直ちに政策になっていかない。責任ある政策を進める」と見直す考えを示した。東京電力福島第1原発事故から1年9カ月余。取り返しのつかない事故と、原発頼みのエネルギー政策への真摯(しんし)な反省を踏まえ、「脱原発」の方向性を決定づけたのは「民意」だった。「原発の安全神話の中で原子力政策を推進してきた反省に立って、復興に取り組んでいきたい」(安倍首相)と本気で考えるのであれば、さしたる議論もなくその大方針をやすやすと覆すことは到底許されない。原発ゼロへの国民の願いを「希望」と認めながら、目先の経済性を優先させ「できるはずがない」と思考停止し、安全に目をつぶって旧来の原発推進策に戻すことが「責任ある政策」だろうか。希望を絵空事と決めつけず、実現への道筋、具体策を早急に示すことこそ政治の責任であると肝に銘じてもらいたい。
 前政権の戦略は、原発ゼロを掲げながら核燃料サイクル政策は継続とするなど、矛盾や不十分な点が多々あった。それでも、意見聴取会や討論型世論調査を通じ、国のエネルギー政策に関して初めて国民の意見を聞いたことは画期的。9万件近い公募意見の大半が「原発ゼロシナリオ」支持だったことも含め、その重みは決して無視できない。自民党のエネルギー公約は「遅くとも10年以内に『電源構成のベストミックス』を確立」する、と抽象的。言葉を濁して選挙をしのいだ感は否めない。だが「事故後」の日本は省エネや節電が浸透し、人口減も進む。原発に固執して、慌てて再稼働や新増設を急ぐ必然性は薄い。まずは電力システム改革が最優先課題。家庭が電力会社を選べる電力自由化や、電力会社から送電部門を切り離す発送電分離を実現すれば、電源の多様化とコスト抑制、新技術の育成は加速できる。耐用年数を過ぎた原発の廃炉作業や、必ず取り組まねばならない核廃棄物の処理も、今後も多額の投資が不可欠な「産業」とみて力を注ぎたい。
 原発立地の生活や電力供給が原発に依存せざるを得ない今の社会を構築したのは、紛れもなく前の自民党。再びの自民政権には、国策に振り回されてきた人々の暮らしを別の形で支え、安全なエネルギーをかつての原発のように支援、発展させるという、新たな責務を担ってもらいたい。

*2:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130105/k10014594861000.html (NHK 2012年1月5日) 福島第一原発、大量の汚染水処理が課題
 廃炉作業が進む東京電力福島第一原子力発電所では、大量の汚染水の処理が課題となっていますが、対策の要となる新たな処理設備の運転開始が大幅に遅れており、事故から2年近くがたっても、増え続ける汚染水を安全に管理する抜本的な解決策は見いだせていません。福島第一原発では、事故直後から、1日400トンほどのペースで建屋に地下水が流入し、汚染水となって今も増え続けています。こうした大量の汚染水は、現場の放射線量を押し上げる要因ともなっているほか、万一、外に漏れ出せば環境汚染につながりかねないことから、できるだけ放射性物質を取り除き、安全に管理することが求められています。この対策の要となるのが、これまでは除去できなかった放射性ストロンチウムなど62種類の放射性物質を取り除く新たな処理設備で、東京電力は当初、去年9月の運転開始を目指していました。ところが、設備が完成したあとに、処理に伴って発生する放射性廃棄物を保管する容器の強度不足が判明し、国から追加の試験や容器の補強を求められています。このため、設備の運転開始の時期が大幅に遅れていて、東京電力は「年内のできるだけ早い時期に運転を始めたい」としていますが、具体的な時期は見通せない状況です。汚染水を巡って東京電力は、増加の原因となっている地下水をくみ上げて建屋への流入を防ぐ対策や、原発から海への流出を防ぐため地下に鋼鉄製の壁を設置する対策なども進める計画です。しかし、設備からの水漏れや、トラブルによる処理設備の停止が相次いでいて、事故から2年近くがたっても、汚染水を安全に管理する抜本的な解決策は見いだせていないのが現状です。

*3:http://www.minyu-net.com/news/news/0108/news8.html (2013年1月8日 福島民友ニュース) 廃炉研究に数百億円要求 補正予算で経産省
 経済産業省は7日、政府の2012(平成24)年度補正予算案の編成作業で、東京電力福島第1原発の廃炉作業を促進させる研究施設整備のため数百億円超を財務省に要求した。廃炉に向けた拠点として放射性物質を分析する研究施設のほか、災害現場など過酷な環境下でも使える遠隔操作ロボットの開発施設を整備する方針。廃炉作業に直接関連した予算を要求したのは初めて。放射性物質の研究施設は溶け落ちた核燃料や高濃度の放射性廃棄物の処理方法などを研究する見通し。県は「廃炉を前進させるには欠かせない施設」とし、県環境創造センター(仮称)との連携を目指す考え。

*4:http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/39085.html (福井新聞 2013年1月5日) 原発増設の必要性、国に訴え決意 市民交流会で敦賀市長
 敦賀市の新春市民交流会は4日、同市のプラザ萬象で開かれた。河瀬一治市長はあいさつで「(原発の新増設は)安倍政権で否定されておらず、可能性が示唆されている」とし、日本原電敦賀3、4号機増設の必要性を国や関係機関にさらに訴えていく決意を示した。約400人が出席した。河瀬市長は「原発は安心安全を確保して稼働していくことがベスト」と述べ、原発再稼働への期待感もにじませた。5選を果たした高木毅衆院議員は、自民党の再稼働の判断やエネルギー政策決定について「3年、10年という数字があるが、前倒しして結論を出す必要がある」と話した。出席者たちは敦賀商工会議所の有馬義一会頭の音頭で万歳三唱し、今年1年の市の飛躍を誓っていた。

PS(2012.1.9追加):その後、下の記事を教えてくれた方があった。やはり、福井県のリーダーは、地域振興には原発しかないと思う先見の明のない人たちなのだろう。しかし、国会議員も選挙があるので、無下には断りにくい。今後、このように、原発再稼働を要求した地域は、事故・その他についても共同責任とすべきだ。

*5:http://www.kahoku.co.jp/news/2013/01/2013010801001704.htm (河北新報 2013年1月8日) 原発再稼働、方針明確に 福井県知事、経産相に要望
 原発が多数立地する福井県の西川一誠知事は8日、経済産業省で茂木敏充経産相と会談し、原発再稼働で国の方針を明確にするよう求めた要望書を提出した。核燃料サイクル政策と使用済み核燃料の扱いも方針を示すよう要請した。西川知事は会談で「安全な原発からしっかり疑義を晴らして稼働し、エネルギー問題に現実的に向き合う政治が必要だ」と訴えた。これに対し経産相は、原発の安全性の判断は原子力規制委員会に委ねるとした上で「地元への説明など、国がきっちりと説明責任を果たす」との方針を示した。

| 原発::2013.1~4 | 12:57 PM | comments (x) | trackback (x) |

PAGE TOP ↑