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2026年1.26~ 消費税・社会保障・低生産性・低賃金・低経済成長の関連性
・・工事中・・

・・・参考資料・・・
<衆院解散と消費税>
*1-1-1: https://digital.asahi.com/articles/DA3S16385291.html?iref=pc_shimenDigest_sougou2_01 (朝日新聞 2026年1月20日) 予算後回し、独断解散 連立拡大が頓挫・日中関係悪化 衆院選
 高市早苗首相が衆院解散を表明した。連立拡大交渉の行き詰まりや対中関係の悪化に直面し、高支持率のうちに局面打開を図るための異例の冒頭解散の決断。野党各党が打ち出している消費減税への前向きな姿勢には争点つぶしの思惑も透けて見える。19日夕。官邸で記者会見に臨んだ首相の背後には、普段の青色でなく、赤色のカーテンがかけられた。赤いカーテンは2005年に郵政解散をして圧勝につなげた小泉純一郎元首相の会見の時と同じ。政権幹部は「小泉氏にあやかって、情熱を示す狙いがあった」と明かす。「信なくば立たず。重要な政策転換を国民に示し、その是非について堂々と審判を仰ぐことが、民主主義国家のリーダーの責務だ」。その首相が会見で、冒頭解散の理由として強調したのが、自民党と日本維新の会の連立政権の政策について国民の信を問う、という論理だった。ただ、複数の官邸関係者によると、首相が解散を決めた最大の理由は、年明けの段階で国民民主党との交渉が行き詰まったことにあるという。参院では過半数割れの「ねじれ国会」が続き、政権基盤は脆弱だ。首相は国民民主との連立拡大を模索したが、年明けに国民民主側から「政策面で受け入れられない要求」(首相周辺)があったことで、解散によって自民議席増を目指す判断に傾いたという。自身の台湾有事答弁で悪化した日中関係も解散の理由の一つだったという。中国側は経済的威圧策を相次いで発表し、高市政権への攻撃を強める。首相周辺は「政権が安定すれば中国側の見方も変わる」と語り、衆院選勝利で強い政権基盤を作ることで、対中関係の局面打開を図る狙いもあったと明かした。ただ、そもそも首相は就任以来、物価高対策などに最優先で取り組む姿勢を示していたため、政権内の見方は新年度当初予算成立後の解散が主流だった。にもかかわらず、冒頭解散を選んだのは、現在の高支持率のうちに解散すれば「自民単独過半数」もあり得るという計算が働いたからだ。首相側近は「大事なことは、いつなら自民で『単独過半数』を取れるかだった」と語った。首相は政策を実行するために国民の信を得る必要があると訴えたが、政権存続を図ることを最優先にした「経済後回し解散」(国民民主の玉木雄一郎代表)との批判は免れそうにない。首相は、解散のタイミングについて「経済運営に空白を作らない万全な態勢を整えた上での解散だ」と説明。だが、首相が進めようとしてきた様々な政策の策定に遅れが生じるのは必至だ。新年度当初予算案は、年度内成立は困難となった。軽油の旧暫定税率や自動車を買うときの税(環境性能割)の4月1日での廃止を盛り込む税制関連法案も、年度内に成立しなければ、予定通り実施できなくなる可能性がある。社会保障制度改革の議論にも影響が出る。首相は中低所得層への支援のための「給付付き税額控除」の導入に意欲を示し、政府と与野党で議論する「国民会議」を1月に設置すると表明した。だが首相は会見で「解散によって日程に多少の変動はあり得ると思う」などと述べ、設置が選挙後になる見通しを示した。現職衆院議員は24年10月の選挙で当選したばかりで2年半以上の任期を残す。野党側から「予算の年度内成立をあきらめてまで(解散を)やる意義がどこにあるのか。大義なき解散、政局優先の解散だ」(公明党の斉藤鉄夫代表)との批判が渦巻く。
■消費減税、「争点つぶし」狙う スパイ防止法、保守派の「宿願」
 首相は会見で、食料品の消費減税について「私自身の悲願でもあった。自民の中でも意見が分かれていたが選挙公約にも掲げる」と意欲を示し、検討の加速を表明した。政権幹部によると、減税と現金給付を組み合わせて中低所得層を支援する「給付付き税額控除」が実現するまでの時限的な消費減税について、首相は周囲に度々、意欲を漏らしていた。だが、積極財政を掲げる首相の就任後、財政悪化への懸念などで長期金利の上昇や円安が進行。消費減税まで打ち出せば市場の懸念はさらに広がる恐れがあった。「消費減税を打ち出すのはやめたほうがいい、と首相をいさめていた」。ある政権幹部は、最側近の木原稔官房長官を含めて首相周辺では慎重な意見が多かったと明かす。それでも首相が会見で表明した背景には、「争点つぶし」の狙いが透ける。すでに新党「中道改革連合」が食料品の消費税ゼロの方針を主張。自民内には、野党が一斉に消費減税を掲げるなかで減税を打ち出さずに大敗した昨年の参院選の記憶が広がっていた。自民中堅議員は「参院選は自民だけが守りの選挙だった。今回は踏み込んだほうがいい」と歓迎する。官邸幹部は「100%やるとは言っていない。だがこれで、消費減税は選挙の争点にならない」と周囲に語った。首相が過去に大敗の要因となった消費減税の争点化を避けたのは、選挙での大勝で、持論であるタカ派色が強い政策を進めたいためだ。首相は会見で「国論を二分するような大胆な政策改革」への意欲を繰り返し示した。安全保障面では国家安全保障戦略といった安保3文書の前倒し改定などを挙げ、「自らの国を自らの手で守る、その覚悟のない国を誰も助けてくれない」と訴えた。スパイ防止法を含めたインテリジェンス強化策も列挙し、「すべてが急がれる」と主張した。特に「スパイ防止法」は過去にも国会に提出されたが、国民の日常生活なども広く処罰の対象になりかねないなどと反発を受けて廃案になった保守派の「宿願」でもある。右傾化する日本への危機感を新党が表明しているがどう受け止めるか――。会見で記者から問われた首相はこう言い切った。「決して右傾化などではなく、普通の国になるだけだ」
■財政悪化の懸念、市場警告 長期金利上昇、一時2.275%
 仮に食料品の消費税がゼロになれば年5兆円の財源が失われ、財政悪化は避けられそうにない。すでに金融市場では、国債(借金)が増発されるとの懸念から、国債が売られて金利が上昇。与野党がそろって掲げる大規模な減税について、警告を発している。19日の東京債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが上昇(債券価格は下落)し、一時、前週末16日より0・090%幅高い2・275%をつけた。日本相互証券によると、1999年2月以来、約27年ぶりの高水準となる。長期金利は昨年10月に高市氏が自民党総裁に就いてから上昇を続け、この日は一段と上がった。首相は「責任ある積極財政」を掲げ、消費減税に慎重な発言を重ねてきた。もともとは食料品の税率をゼロにするべきだと訴えていたが、昨年10月の自民党総裁選では持論を封印。レジの改修などに時間がかかるとして「物価高対策として即効性はない」と主張を転換していた。それが19日の会見では減税について「私自身の悲願だ」と強調。公約に掲げると明言した。総裁選後に日本維新の会と結んだ連立合意書に沿った内容にとどまるとはいえ、選挙をきっかけに自民も減税に傾いていることが鮮明になった。財源やスケジュールは今後検討するという。ただ、金融市場を意識して、「特例公債(赤字国債)に頼ることなく、財源がどうあるべきかよく相談する」とも述べた。例として、企業への特例的な減税「租税特別措置」や、補助金を縮小することなどを挙げた。一方、首相は昨年の臨時国会で野党から消費減税を迫られても退けてきた。立憲民主党の安住淳幹事長は19日の会見で「ブレている。蛇行している」と批判した。その立憲と公明党が立ち上げた新党「中道改革連合」は、食料品の税率を恒久的にゼロにすると主張する。国民民主党は、参院選と同じく税率を一律5%まで引き下げると訴える。自民も含めて主要政党が消費減税を掲げる構図となり、減税が現実味をおびている。消費税の一部は地方の税源のため、自治体に与える影響も大きい。税収は年金、医療、介護などの社会保障に充てることになっているが、現時点でも財源が足りず、国債に頼っている。今の社会保障の水準を維持したまま減税に踏み切る場合は、代わりの財源をどう確保するのかも問われる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作・チーフ為替ストラテジストは「選挙が終わるまでは長期金利への上昇圧力が続くと思われる。選挙前に財源の議論はしにくく、選挙後の政権が財源などをどう示すかが重要となる」と話す。

*1-1-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260126&ng=DGKKZO93984580V20C26A1MM8000 (日経新聞 2026.1.26) 食品減税「物価に効かず」56% 日経世論調査 高市内閣支持67%
 日本経済新聞社とテレビ東京は23~25日に世論調査を実施した。高市早苗内閣の支持率は67%と2025年12月の前回調査の75%から8ポイント低下した。内閣を「支持しない」は26%で、前回の18%から8ポイント上昇した。10月の内閣発足後、初めて内閣支持率が7割を割った。自民党と日本維新の会の連立与党、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」などは衆院選(27日公示・2月8日投開票)で食料品の消費税率ゼロの検討や実現を公約に掲げる。物価高の緩和を狙う。今回の調査で、食料品の消費税率ゼロが物価高対策として「効果があるとは思わない」との回答が56%を占めた。「効果があると思う」の38%を上回った。消費税のあり方に関して「財源を確保するために税率を維持するべきだ」と「赤字国債を発行してでも税率を下げるべきだ」のどちらに考え方が近いか聞いた。維持が59%と多数で、減税は31%にとどまった。高市内閣を支持する理由のトップは「人柄が信頼できる」(39%)、2位は「指導力がある」(36%)だった。支持しない理由は「自民党中心の内閣だから」(41%)が最も多く、「政府や党の運営の仕方が悪い」(30%)が続いた。政党支持率は自民党が42%(前月37%)、中道8%(前月は調査せず)、国民民主党7%(前月9%)、参政党6%(同5%)、維新5%(同7%)となった。結党からまもない中道は立民、公明党という回答を合算すると11%になる。特定の支持政党を持たない無党派層は19%(同23%)だった。調査は日経リサーチが23~25日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD方式)による電話で実施し977件の回答を得た。回答率は42.1%。

*1-2-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260120&ng=DGKKZO93862010Q6A120C2MM8000 (日経新聞 2026.1.20) 衆院選、来月8日投開票 首相「23日解散、積極財政問う」、食品消費税2年ゼロ 財源詳細示さず
 高市早苗首相は19日、首相官邸での記者会見で、通常国会の召集日となる23日に衆院を解散する意向を正式に表明した。衆院選の日程は27日公示―2月8日投開票となる。積極財政など主要政策の実現に向けて「改革をやりきるには政治の安定が必要だ」と強調した。食料品を2年間、消費税の対象にしない考えを示した。首相は自民党と日本維新の会の連立政権の枠組みに関し、勝敗ラインを「与党で過半数」と設定した。「高市早苗が首相でいいのかどうかを国民に決めていただく。首相としての進退をかける」と述べ、政権を選択する選挙であると訴えた。衆院選は2024年10月以来で1年4カ月ぶり。小選挙区289、比例代表176の計465議席を争う。解散から投開票まで16日間と戦後最短の短期決戦となる。4年間の衆院議員の任期折り返し前の解散となる。「責任ある積極財政」や安全保障政策の強化を挙げ「新しい経済財政政策をはじめ、重要政策の大転換だ」と説明した。「国民に正面から示し、是非について堂々と審判を仰ぐことが民主主義国家のリーダーの責務だ」と強調した。解散によって26年度予算案の年度内成立が困難となった。首相は「暫定予算の編成が必要になるかもしれない」と言及した。政策の推進が後回しになっているのではないかとの批判を念頭に「経済運営に空白を作らない万全の体制を整えたうえでの解散だ」と反論した。そのうえで関連法案の年度内成立や暫定予算の計上で、高校の無償化や給食無償化は26年4月からの開始をめざすと言明した。「むしろ選挙で国民の信任を賜ることができたら、その後の政策実現のスピードを加速できる」と訴えた。消費税減税を巡って、維新との連立合意文書に明記したことに触れ「私自身の悲願だ」と唱えた。財源の詳細は明示しなかった。「補助金や租税特別措置の見直し、税外収入などといった歳出・歳入全般の見直しが考えられる」と例を挙げた。特例公債に頼らないと明言した。物価高に苦しむ中低所得者の負担を減らすため、社会保障改革を議論する超党派の「国民会議」で制度設計を進める意向を示した。5日の年頭記者会見で1月中の開催を明言したものの、衆院解散・総選挙のためにめどがたたなくなった。「財源やスケジュールの在り方など実現に向けた検討を加速する」と話した。債務残高の対国内総生産(GDP)比を引き下げ、財政の持続可能性を実現すると主張した。「具体的で客観的な指標を明示しながらマーケットからの信認を確保していく」と語った。積極財政に関し「行き過ぎた緊縮志向、未来への投資不足、この流れを高市内閣で終わらせる」と語った。予算編成のあり方を見直し、複数年度で財政出動を可能にする仕組みの構築に意欲を示した。危機管理投資や成長投資を柱に据えた。衆院選を経て政権基盤を強化し、外交に取り組むとも話した。日中関係は首相の台湾有事を巡る発言をきっかけに急激に冷え込んだ。首相は日中関係の打開に向けた対応を問われ「選挙結果による影響を予断することはしないが、中国側とは意思疎通を継続しながら今後も国益の観点から、冷静に適切に対応をしていく」と強調した。

*1-2-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260120&ng=DGKKZO93862070Q6A120C2MM8000 (日経新聞 2026.1.20) 中道、食品消費税ゼロ「恒久に」 基本政策で5本柱 安保法制は「合憲」明記
 立憲民主党と公明党が立ち上げた新党「中道改革連合」は19日、次期衆院選で公約の柱となる基本政策を発表した。食料品の消費税率ゼロを財源の確保とともに盛り込んだ。安全保障法制は「存立危機事態での自国防衛のための自衛権行使は合憲」と記し、現実的な外交・安保政策を進める立場を明確にした。「生活者ファーストの政治の実現」を掲げ、同日発表した綱領の5本柱で構成した。経済政策に関連し、行き過ぎた円安の是正や、食料品・エネルギーなど生活必需品の物価の引き下げも入れた。食料品にかかる消費税率ゼロに関する財源確保策として、新たな政府系ファンドの創設や政府が活用しきれていない基金の活用などを列挙した。社会保険料の負担軽減も盛り込んだ。公明の岡本三成政調会長は国会内での記者会見で、食料品の消費税を「恒久的にゼロにしていきたい」と語った。立民の本庄知史政調会長は「新たな国債発行することなく財源を確保して実現する」と述べた。安保やエネルギー分野では立民の政策から軌道修正し、幅広い支持の獲得を目指す。安保法制に関し、立民はこれまで「違憲部分の廃止」を掲げてきた。新党の基本政策では「合憲」とし、集団的自衛権の限定的な行使に道をひらく内容となった。エネルギー分野では原子力発電所の再稼働も一定の条件をつけて認める。将来的に原発に依存しない社会を目指すとしつつ、安全性の確実な確認や実効性のある避難計画、地元の同意を前提に再稼働を容認する。自民党派閥の政治資金問題に端を発した「政治とカネ」の問題への終止符を目指す姿勢も強調した。選択的夫婦別姓の推進も盛り込んだ。立民の安住淳、公明の西田実仁両幹事長は19日、綱領について国会内で記者会見した。安住氏は「分断や対立をあおる政治から共生と包摂の政治へという中道の考え方を盛り込んだ綱領を作った」と説明した。

<日本の低成長・低生産性・低実質賃金の原因は同根である>
*2-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260109&ng=DGKKZO93657950Y6A100C2EP0000 (日経新聞 2026.1.9) 実質賃金11カ月連続減少 政府、来年度プラス予測、補助金など政策効果、楽観はできず 円安で物価上振れリスク
 2025年11月の実質賃金は11カ月連続のマイナスとなった。25年は3%を超える物価上昇が続き、賃上げが追いついていないためだ。政府は電気・ガス代への補助復活といった政策効果で26年度はプラスに転じると見込む。円安を踏まえた食料品の値上げなどで物価が上振れすれば、マイナス圏に戻るリスクは残る。厚生労働省が8日発表した25年11月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比で2.8%減だった。賃上げ定着で基本給にあたる所定内給与は25年は2%前後の増加を維持しているものの、物価上昇率を下回る状況が続く。インフレには鈍化傾向もみられる。25年12月の東京都区部の消費者物価は生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.3%上昇と25年3月以来の2.5%割れとなった。26年1~3月に復活する電気・ガス代への補助や、ガソリン税の旧暫定税率廃止の効果で今後の伸びはさらに抑えられる見通しだ。第一生命経済研究所の新家義貴氏は電気・ガス代補助などが2、3月の物価上昇率を0.5ポイントほど押し下げると分析する。実質賃金の計算に使う消費者物価指数(持ち家の家賃換算分を除く総合)は25年の3~4%台から2%程度になり、名目賃金の増加が今のペースを維持すれば、26年前半に実質賃金はプラス圏に浮上するとみる。明治安田総合研究所は消費者物価の総合指数を使って算出する方式の実質賃金が25年12月にプラスになると予想する。この方式は従来方式より数値がわずかに高くなる傾向がある。26年1月はマイナスに戻るものの2月は0.0%、3月は0.1%とゼロ付近ながらもプラスが続くと見通す。政府は26年度予算案の前提として25年12月に発表した経済見通しで、国内総生産(GDP)のもとになる国民経済計算と消費者物価の総合指数ベースの実質賃金が26年度に1%程度のプラスになると予測した。インフレ率は1.9%に鈍化するとのシナリオを描く。高市早苗首相も5日の年頭記者会見で実質賃金について「1.3%の伸びを見込んでいる」と説明した。「こうした明るい動きを政策の力で、さらに力強いうねりにする」と語り、責任ある積極財政の必要性に言及した。実質賃金がプラスで定着すると楽観しにくい状況もある。例年、年度初めの4月に食料品の値上げをする企業は多い。新家氏は「円安を理由とする値上げに踏み切り、食料品の物価が再び高騰する可能性もある」と指摘する。円相場は25年12月に一時1ドル=157円台に下落し、足元でも156円台後半で推移する。物価変動の影響が出にくいマンション家賃などにも上昇傾向があり、今後のインフレ圧力になる。不確定要素の残る物価動向をはねのけて実質賃金をプラスにするには、さらなる賃上げが絶対条件になる。連合は26年の春季労使交渉(春闘)で基本給を底上げするベースアップと定期昇給を合わせた賃上げ率を全体で5%以上とする目標を掲げる。経団連など経済3団体が6日に開いた新年祝賀会では経営トップから26年も5%を超える賃上げ方針の表明が相次いだ。例年3月に集中回答日を迎える春季労使交渉の結果は5月分の統計から順次反映され始めるとされる。前年の賃上げ率5.25%(連合集計)と同等か上回る水準の達成が実質賃金のプラス定着に欠かせない。

*2-2:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20251222-GYT1T00325/ (読売新聞 2025/12/22) 日本の労働生産性28位に後退、先進7か国で最下位…デフレやコロナ禍で経済の低成長続く
 日本生産性本部が22日発表した2024年の労働生産性の国際比較によると、日本の1時間あたりの労働生産性は前年比1・5ドル増の60・1ドル(約9400円)だった。経済協力開発機構(OECD)加盟38か国のうち28位で、前年の26位から2年ぶりに順位を落とした。労働生産性は、働く人が一定の時間内でどれだけのモノやサービスを生み出すかを示す指標で、生産性が上がれば経済成長や豊かさにつながるとされる。日本は従業員数が増えたものの、24年の名目成長率がプラスとなったため、生産性は微増となった。OECDの平均は79・4ドルで、1位はアイルランドの164・3ドルだった。日本は1970年以降、20位前後を維持してきたが、物価の下落が続くデフレやコロナ禍などで経済の低成長が続き、ここ数年は順位を下げている。先進7か国では米国の4位(116・5ドル)が最高で、日本は最下位だった。
日本生産性本部は「賃上げの定着やDX(デジタルトランスフォーメーション)など改善の余地がある」とした。

*2-3:https://www.jcer.or.jp/j-column/column-saito/2025023.html (日本経済研究センター 2025/2/3) 本当に人手不足と言うべきなのだろうか?―低生産性の背後にある潜在的過剰雇用を考える
【人手不足と低生産性の併進】
 日本は人手不足にあると考えられています。確かに失業率は低く、企業は人手の確保に苦労をしています。特に中小企業は、人手の確保に成功すれば問題ありませんが、成功しないと経営危機に落ちる可能性が高まります。実際、2024年の人手不足倒産は過去最高を記録しています(帝国データバンク)。人手不足の背景には高齢化・人口減少があると考えられています。1990年代後半以降、生産年齢人口(15歳~64歳人口)は減少しています。これまでは、女性や高齢者の労働参加率が上昇してきたため、労働力人口はかろうじて増加を続けてきましたが、労働需要も底堅く推移しているため、労働市場は逼迫した状態が続いてきました。近年の賃金引上げの機運も、こうした状況を反映しているものと考えられます。しかし、日本は本当に人手不足なのでしょうか。そのような疑問を呈するのも、一方で人手不足と言われながら、他方で日本の労働生産性が低いという事実があるからです。どういうことなのか、以下で説明をしたいと思います。
【低生産性と過剰雇用】
 第1図は、日本を含むG7の国々の労働生産性を購買力平価ベースで比較したものです。
これを見ると、日本の労働生産性は、他のG7諸国に比べて低いだけでなく、その伸び率も極めて緩やかであることが分かります。このままで行くと、ますます日本と他の先進国の差が広がっていくことになります。労働生産性が低いということは、就業者一人当たりが生産するGDPが低いことを示していますが、別の見方をすると、日本では同じGDPを生産するのにより多くの就業者を要しているということになります。そこで、仮に同じGDPを生産するのに米国と同じ就業者数で足りたとします(つまり米国と同じ労働生産性で生産することができたとします)。そうすると、第2図が示しているように、現在の就業者数の4割以上が潜在的に過剰という計算になります。米国と同じ就業者数ではなく、日本を除くG6の国々の加重平均の就業者数を必要としたとしても(つまりG6を同じ労働生産性で生産することができたとしても)、35%以上が潜在的に過剰という結果になります。これを見ると、日本が他の先進国並みの労働生産性を実現できていれば、かなりの労働力を他の生産用途に振り向けられることが分かります。そうであれば、人手不足とは到底言えないように思われます。
【潜在的過剰雇用の背景にある終身雇用制】
 ではなぜ日本は、このような潜在的な過剰雇用を抱えているのでしょうか。その背景には、現在の日本に特有な雇用システムがあるように思われます。日本の雇用システムの特徴の一つは、終身雇用制です。終身雇用制の下では、新卒で会社に入ると、定年までの雇用が保証されることになります。しかし、それと引き換えに職務、勤務地、労働時間については雇用主である企業の意向によって決められる(いわゆる「無限定正社員」になる)ことになります。このような制度は、企業からすると柔軟に雇用者を活用できたので、高度成長期のような環境にあっては企業の業績を高めるのに大いに役立つことになりました。しかし、新興国や発展途上国との価格競争が激化してくると、終身雇用制が逆に企業の重荷になってきて、固定費を抑制するためにも人件費を引下げることが求められるようになってきました。そのため、終身雇用制の下にある正規雇用の規模は極力抑制し、その代わり、景気循環に合わせて調整が容易な非正規雇用が拡大するようになってきました。第3図が示す通り、現在、正規雇用と非正規雇用の割合がおおよそ6:4になるところまで非正規雇用が増加してきています。
【非正規雇用需要の相対的高まり】
 こうした状況にあっては、景気拡張局面において雇用を拡大させる必要が生じた時でも、正規雇用の採用は極力抑え、非正規雇用の増加で対応することが中心になります。例えば、近年の有効求人倍率を見ると、第4図が示しているように、正社員よりパートタイマーの有効求人倍率が高くなっています。こうした労働需要の強さの違いは、賃金上昇の違いにも表れています。近年、賃金上昇の欠如が問題になってきましたが、賃金を正社員とパートタイム労働者に分けて見てみると、決して賃金に動きがないわけではありません。第5図を見ると分かるように、正社員の賃金の伸びが低迷しているのに対して、パートタイム労働者の賃金は高い上昇を示してきているのです。これは、正社員に比してパートターム労働者への需要が強いことを示しています。
【正規雇用内の賃金変化】
 実は、正社員の賃金も、詳しく見ると、大きな変化があることが分かります。第6図では、大学・大学院卒の男性正社員の所定内給与を例に取り上げていますが、このうちの左図を見ると年齢層別の賃金プロファイルがフラット化していることが分かります。しかも、右図が示しているように、最近5年間で見ると、新卒の初任給が増加しているのに対して、新卒以外は、勤続年数が高くなるにつれて賃金上昇率が低下し、45~49歳と50~54歳層ではマイナスにもなっていることが分かります。これは、雇用者への需給関係を反映していると考えられます。新卒市場では、企業間で採用に向けた競争が激しくなっているため、「売手市場」となっており、賃金が上昇しているのに対して、一旦採用されると、転職市場が限られているために一種の「需要独占」状態になり、「買手市場」となることから、賃金引上げのインセンティブが弱いものになっているのです。
【日本の労働市場における「二重構造」】
 このような正規雇用と非正規雇用の間の構造的な違いは、「労働市場の二重構造」といわれる現象に対応しているように見えます(石川・出島 1994、玄田 2008、鈴木 2018、山口 2017、黒住他 2023)。しかし、労働市場が「二重構造」化しているといえるためには、単に二つの市場で労働需給や賃金形成のあり方が違うというだけでなく、両者の間の流動性が限定されているということが重要です(Dicken and Lang 1985)。その点を見ようとしたのが第7図です。これを見ると、非正規雇用者が転職する場合、正規雇用者になるケースは極めて限られており、行き先としては主として非正規職となっていることが分かります。このような限定的な流動性についてはかねてより確認されてきており(相澤・山田 2008)、いったん非正規雇用になると、その先は「行き止まり」ともいえるような状況にあるようです(四方 2011)。
【非正規雇用の増加がもたらす低生産性】
 日本における非正規雇用は、雇用が不安定であるばかりでなく、賃金水準が概して低いという問題があります。第5図でも見たように、近年、非正規雇用者の賃金上昇は比較的高いものがありますが、それでも非正規雇用の正規雇用に対する賃金水準は低いものに止まっているのは第8図が示している通りです。そしてそのことが、マクロ的な影響をもたらしている可能性があります。低賃金の非正規雇用者が相対的に増加すると、それに依存することができるので、高度な技術を体化した設備への投資が遅れる可能性があります。一般的には技術進歩は外生的に決められ、それにしたがって、高いスキルを持った労働者への需要が高まると考えられていますが(スキル偏向的技術進歩)、逆に労働者のスキルによって選択される技術が変わってくるという側面もあるのです(Directed technical change: Acemoglu 2002)。技術の選択においてこうした側面があることは、外国人労働者の増加の影響に関連して、米国(Lewis 2012)の他、日本(中村他 2009)でも見られることが報告されています。最近の労働力人口が女性や高齢者を中心に増加しているということは冒頭でも紹介しましたが、女性や高齢の増加は主に非正規雇用としての増加を意味しています。非正規雇用者は概して低スキルの職務に従事していることを考えると、こうした非正規雇用者の増加が技術の高度化を抑制し、日本の低生産性を支えているということも言えるのかもしれません。
【結びにかえて】
 高齢化・人口減少が将来的に経済成長の制約要因になることは確かです。そのことを念頭に、様々な手を打って経済成長を維持するための方策をとっていくことが必要です。そのうちの一つとして、現在の労働生産性を他の先進国並みの労働生産性へと引き上げることがあります。このことは、既に他の先進国で実現されている以上、新たな技術進歩を必要とするわけではありません。労働生産性を低く抑えている要因を取り除くことができれば実現できるはずです。もしそれが実現できれば、高い労働生産性を実現できるだけでなく、新たに顕在化することになる過剰労働力に新たな成長産業で活躍してもらうことによって、現在の「人手不足」を突破し、経済規模を拡大することも可能になります。ただし、それに際して大きく立ちはだかるのは、現在の潜在的過剰雇用をもたらしている現在の雇用システムです。これを改革することで潜在的な過剰労働力を解き放つことを考えなければなりません。それを行うことは決して容易なことではありません。しかし、それに取り組まないことには、現在の閉塞状況を打開する道はないように思われます。
*参考文献
Acemoglu, Daron. 2002. “Why Do New Technologies Complement Skills?
  Directed Technical Change and Wage Inequality.”
  The Quarterly Journal of Economics 113(4): 1055-89.
Dickens, William T., and Kevin Lang. 1985. “A Test of Dual Labor Market Theory.”
  American Economic Review 75(4): 792-805.
Lewis, Ethan G. 2012. “Immigration and Production Technology.”
  Annual Review of Economics 5: 165-191.
相澤直貴・山田篤裕(2008)「常用・非常用雇用間の移動分析」、三田学会雑誌、
  101(2)、33-63。
石川経夫・出島敬久(1994)「労働市場の二重構造」、石川経夫編『日本の所得
  と富の分配』、(東京大学出版会)、169-209頁。
黒住卓志・杉岡優・伊達大樹・中澤崇(2023)「わが国におけるフルタイム労働者の異質性と賃金上昇 等

<外国人労働者と外国人差別>
*3-1:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA182FC0Y5A111C2000000/ (日経新聞 2026年1月3日) 外国人材受け入れ、どう向き合う 拡大路線を転換へ
 政府は1月中にも外国人政策の基本方針を示し、受け入れを厳格にする方向にカジを切る。これまでは人手不足の深刻化を背景に「選ばれる国」をめざしてきた。高市早苗政権は国民の間で不安が高まっているとして、これまでの拡大路線にブレーキをかけるとみられる。
●急増に不安感、厳格化へ
 2025年11月、首相官邸で「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」の初会合があった。「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民の皆様が不安や不公平を感じる状況が生じている」。首相はこう述べ、在留資格審査の厳正な運用やオーバーツーリズム対策の強化などを指示した。日本政府は約30年にわたり外国人労働者の受け入れを拡大してきた。1990年に在留資格「定住者」を創設し、南米などの日系人が日本で働く道を整えた。93年に技能実習制度をつくり、技能・技術を学んでもらうとの理念のもと中小企業が雇用できるようにした。2019年に人手不足対策の在留資格「特定技能」をつくり、さらに積極姿勢を打ち出した。建設、製造、農業、介護などの現場で非熟練の外国人を雇用しやすくした。在留外国人は25年6月時点で395万人と10年前の1.8倍に増えた。ネットなどで不安の声が広がり「日本人ファースト」を掲げる参政党が支持を拡大してきた。石破茂前政権は参院選を目前にした25年7月に厳格姿勢を打ち出した。社会保険料の未納付対策や土地取得の管理に取り組む省庁横断の組織をつくった。政府は12月、技能実習に代わり27年に始まる「育成就労」の受け入れ上限を43万人、特定技能は81万人とする方針を示した。今後、焦点となるのが高度人材向けの在留資格「技術・人文知識・国際業務」の扱いだ。25年6月時点で45万8000人おり、来日が拡大している。政府は従来、「積極的に受け入れる」との立場だった。現状は本来禁止されている製造や飲食・宿泊といった現場作業に就く例が少なくない。出入国在留管理庁は運用の厳格化とともに上限設定の是非を検討している。少子高齢化の進展によって、特に地方で働き手の確保が難しくなっている。全国知事会は11月の共同宣言で排外主義への懸念を示して「外国人の持つ文化的多様性を地域の活力や成長につなげる」とうたった。地方の中小企業は自民党の重要な支持基盤でもある。貴重な働き手を失いかねない施策は取りづらい面もある。そもそも政府が問題視する「違法行為やルールからの逸脱」が何を指し、どれほどあるかは明確でない。国の有識者会議の構成員でもある田村太郎・ダイバーシティ研究所代表理事は「今まで政府は在留外国人の実態を把握して支援しようとする姿勢が希薄だった」と指摘する。まずは詳細な現状を把握し、データに基づいて政策決定を進めていくことが求められる。
●韓国・台湾は受け入れ強化
 米欧では反移民の動きが強まる半面、アジアは国境を越えた労働移動が拡大している。新興国の若者が自国で好待遇の職に就くのは難しく、国外にチャンスを求める動きが強まる。少子化や人手不足に悩む韓国や台湾などが受け入れを拡大しており、人材争奪が激化している。反移民の動きが顕著なのは米国だ。トランプ大統領の第2次政権が2025年1月に発足して以降、移民・税関捜査局(ICE)が全土で不法移民を摘発し、国外送還する動きを強めている。高度専門職や留学生向けの査証(ビザ)発給も厳しくした。英国も厳格化を発表した。永住権申請に必要な期間を延長するほか、留学生が卒業後に滞在できる期間を短縮することにした。難民は母国に戻れないかを定期的に審査して、一定の財産のある人には滞在費の負担を求める。ドイツはシリア難民を国外追放する案が浮上する。25年8月時点で95万人いる。極右政党に国民の支持が流れることを警戒する。アジアは様相が異なる。アジア開発銀行研究所(ADBI)などの報告書によると、アジア新興国からの移住労働者は24年に647万9000人に上った。新型コロナウイルスの影響が薄れて急増した23年の694万4000人よりは少ないが、コロナ前を大幅に上回っている。背景には若年層の失業がある。国際労働機関(ILO)によると、東南アジアや南アジアでは若年失業率が10%前後に達する。高技能職の求人数が限られ、学歴があっても仕事にありつけない。以前から主要な出稼ぎ先だった中東湾岸諸国やシンガポール、マレーシアなどのほか伸びているのが東アジアだ。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの加藤真氏によると、韓国は外国人労働者が25年5月時点で110万9000人と前年比9.8%増えた。非専門職向けの「雇用許可制」の受け入れが目立つ。21年に5万人程度だった年間の受け入れ上限を3年で3倍に拡大した。25年は前年より減らして13万人としたが、なお高水準だ。24年9月に専門・熟練外国人労働者10万人を5年以内に追加確保する方針を示した。在留期間の上限がなく、永住申請や家族呼び寄せが可能な在留資格への変更について上限人数を年々拡大している。台湾の外国人労働者数は24年12月に80万2000人となった。25年5月に農業の受け入れ上限を1万2000人から2万人に拡大したほか、インドと覚書を締結してインド人の労働者の受け入れを決めた。技能レベルが中程度の労働力の不足に対応するため、非熟練の労働移民をスキルアップさせるプログラムを22年に導入し在留者が急増している。導入にあたっては日本の特定技能制度が参考にされた。加藤氏は「日本が競合先として意識されている」と指摘する。

*3-2:https://www.saga-s.co.jp/articles/-/1624624 (佐賀新聞 2026/1/3) 20代外国人比率9・5%、10年で倍、社会保障の支え手に
 日本国内の20代人口に占める外国人住民の比率が2015年の4・1%から急速に上昇し、25年には9・5%に達したことが3日分かった。少子化で日本人の若年層が大幅に減少する中、外国人は労働だけでなく社会保障の支え手として存在感が高まっている。20代の外国人住民数は10年間で倍増した。海外人材受け入れ制度「育成就労」の新設などを背景に、さらに増える公算が大きい。地域社会定着に向け、日本語学習や専門技能習得への支援が課題となる。15年と25年の住民基本台帳人口を共同通信が分析した。20代の日本人が10年間で103万人減って1164万人となったのに対し、20代の外国人は68万人増の122万人だった。全年代合計の3・0%を上回って突出し、若年層では外国人1割社会が到来しつつある。20代外国人の男女別の比率は、男性が10・1%で女性は8・9%。都道府県別では、群馬の14・1%が最も高く、岐阜、茨城が続いた。12都府県で1割を超えた。政府は昨年12月、27年度開始の育成就労に関し、2年間で約42万6千人を上限に受け入れる案を有識者会議に提示した。労働力不足を外国人で補う流れが強まっている。外国人住民の3分の2は30代以下だ。原則、日本の社会保険制度に加入するため、政府は年金財政について外国人が多いほど収支は改善すると推計する。昨年、福岡資麿厚生労働相(当時)は「支え手の増加につながり、年金財政や将来の給付水準にプラスの影響がある」と国会で答弁した。25年6月末時点の在留外国人統計から全年代の出身国・地域を調べると全国的には中国出身者が90万人で最も多く、66万人のベトナムが続いた。中国出身者は首都圏に集中する。33道県ではベトナム人が最も多い。ベトナム政府が送り出しを推進し、日本の各地が受け入れた。出身国・地域の上位は東南アジアと南アジアの国が目立ち、主に若年層が入国している。外国人には技能試験と日本語試験で習熟度を測る枠組みがある。文部科学省は「専門家による日本語教育のニーズが高まっている」(担当者)として、日本語教員の国家資格を24年に新設し、教育の質の向上を目指す。技能・日本語試験 特定技能の在留資格で即戦力人材として入国する外国人は原則として、仕事の技量を測る技能試験と日本語試験に合格する必要がある。技能試験は介護、建設、農業など分野ごとに出題範囲を定めて実施している。日本語能力試験はN1~N5の5段階がある中、基本的な言葉を理解できるN4レベルが要件となる場合が多い。技能実習に代わって2027年度に始まる育成就労制度で働く外国人は、最も易しいN5レベルの日本語能力が求められる見通し。分析の方法 日本国内の年代別の外国人住民比率は、総務省が公表した2015~25年の1月1日時点の住民基本台帳人口を調べた。20~24歳、25~29歳など5歳ごとの年齢階級の公表データを基に、10歳ごとに再構成した。外国人住民比率は日本人と外国人を合わせた総計住民数を分母、外国人住民数を分子に置いて計算した。各都道府県に在留する外国人の出身国・地域順位は、在留外国人統計の25年6月末時点のデータを分析して算出した。

*3-3:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260114&ng=DGKKZO93736340T10C26A1TB3000 (日経新聞 2026.1.13) 〈α-20億人の未来〉自動車立国、外国人が命綱、2040年、受け入れ3倍で生産維持 勤務環境改善待ったなし
 メードインジャパンの象徴が変わる。α(アルファ)世代の多くが社会人になる2040年、日本の自動車産業は外国人労働者なしでは回らなくなる。工場などで働く外国人を現在の3倍の3割近くまで高めないと今と同規模の生産量を維持できない。独自に算出した「Made in ジャパニーズ指数」から自動車立国の未来図が浮き彫りになる。指数は車産業(輸送用機械器具製造業、一部に鉄道関連含む)の労働者(約100万人)に占める外国人の割合を示す。高いほど外国人への依存が高まることになる。厚生労働省や国際協力機構(JICA)の資料をもとに試算した。時系列で振り返り、未来も予測する。
●出稼ぎブーム
 日本が外国人労働者の受け入れを本格化したのは1990年代だ。90年に出入国管理法を改正し、南米などに住む日系人を主な対象として就労に制限のない在留資格「定住者」を設けた。日系ブラジル人やペルー人の間で「デカセギ(出稼ぎ)」がブームとなり、07~08年ごろまで増加した。技能実習制度も93年に始まった。08年、車産業で働く外国人は4万人に達した。指数は4まで上がった。だが、秋に起きたリーマン・ショックによって多くの労働者が職を失い、帰国した。技能実習生では中国の経済成長に伴って中国人が減る一方、ベトナム人やネパール人が増え、国籍が多様化した。23年、外国人労働者は204万人と初めて200万人を超えた。08年の4倍以上だ。車産業の外国人も10万人近くまで増加して2倍になった。指数は9まで高まった。座席周りの部品をつくる鈴木鉄工(愛知県西尾市)は390人の従業員のうち8割弱が外国人だ。鈴木明香社長は「真面目に働いてくれるのであれば国籍は問わない。班長や課長などの役職にも就いてもらう」と語る。トヨタ自動車の供給網を外国人が支える。都道府県別で外国人労働者の比率をみると、車の関連産業が集積している地域に多いことがわかる。最も高いのは東京(7%)だが、群馬(6%)や愛知(5%)、静岡(4%)、岐阜(4%)が続く。製造品出荷額が大きい地域ほど比率が高く、メードインジャパンはすでにメードイン「ジャパニーズ」ではなくなりつつある。
●97万人も不足
 40年、指数を27まで高めないと日本の車産業は維持できない。外国人抜きでは4台に1台が造れない計算になる。JICAによると、40年に外国人労働者は国内の全産業で688万人必要になる。日本の経済力は低下しており、他国との人材争奪戦に勝ち抜けず、97万人が不足する見通しだ。愛知県豊田市にある保見団地。6200人の住人のうち6割が外国人だ。α世代と親に話を聞くと、長時間労働など車産業で働く厳しさを訴える声が目立った。ペリニデ・オリベイラ・ミレラさん(8)の父は車部品工場で働く。将来は「たくさん勉強して日本で医者か先生になりたい」。母のタイラさんは「娘にはつらく厳しい製造業では働いてほしくない」と話す。ラミレス・レイソさん(12)の母、エリカさん(43)も車関連の工場で働く。サッカー選手になりたいと言う息子に「大変だから私と同じ思いをしてほしくない。車関連よりもっといい仕事に就いてほしい」と語る。摩擦を恐れて異文化を拒むことはもちろん、共生に向けて労働環境の改善も進めないと国は豊かにならない。

*3-4:https://mainichi.jp/articles/20260113/ddm/013/100/012000c (毎日新聞 2026/1/13) 高校無償化、外国籍生徒も対象に 制度厳格化もくすぶる「優遇」説
 2026年度からの高校授業料無償化の対象に、日本への定住が見込まれる外国籍の生徒も含まれることになった。親の仕事の都合などで日本にやってきた子どもたちの支援に携わる関係者は歓迎する一方、無償化の対象についての議論の過程では、交流サイト(SNS)で「外国人の優遇では」といった投稿が散見された。政府が外国人政策の厳格化を進めるなか、こうした感情的な言説への懸念は強まっている。
●定住、所得制限も設定
「今後は私立も含めてもっと子どもたちの選択肢が増えるのではないかと思います」。桃山学院大人間教育学部のオチャンテ・村井・ロサ・メルセデス准教授(社会学)は、新たな高校無償化の枠組みに安堵(あんど)の表情を浮かべた。自民、日本維新の会、公明の3党の合意内容によると、既に実施されている公立高校の実質無償化に加え、26年度から所得制限をなくし、私立全日制では45万7200円を上限などとする就学支援金が支給される。焦点となっていた外国籍の生徒は、定住が見込まれる場合は対象に含まれることになったが、所得制限を設けた上で上限額は25年度までの39万6000円に据え置かれる。一方で外国人学校を支給対象とする現行制度を廃止。「留学」の資格で滞在し、定住を見込めない生徒も対象から外す。ただ、いずれも保護者の収入要件を設定した上で、外国人学校については現行と同等の支援を講じるほか、留学生についてもグローバル人材確保の観点から新たな支援策を検討するとしている。つまり、一部の外国籍生徒に対しては現行制度よりも支給要件が厳格化されたことになる。オチャンテ准教授は次のように注文する。「さまざまな制度を厳格にすることが戦略として取られるのは理解できるが、子どもに関わる制度や教育においてはなるべく差が生じないよう、『誰一人取りこぼさない』という精神を大切にしてほしい」。日系4世のオチャンテ准教授は、1996年に15歳でペルーから三重県伊賀市に移住して中学3年に編入し、定時制高校を経て大学、大学院と進学した経歴を持つ。現在も伊賀市在住で、多文化共生や子どもらの支援活動に取り組んでいる。
●多様化する子の背景
 近年、外国につながる子どもたちの背景や環境は多様化していると指摘する。「日本生まれ、日本育ちの子も増えている一方、かつての私のように日本で仕事をしていた親に呼び寄せられて来日する子どもの中には、近くに日本語指導を受けられる拠点や夜間中学がない場合もある」。ゼロから日本語を習得するには相当時間がかかり、高校受験の壁は高くなる。さらに「学齢(15歳)超過のため、中学に入れなかったりする場合もある」という課題もある。文部科学省の学校基本調査によると、25年度に外国籍の高校生は国公立で約1万3000人、私立で約7800人が在籍する。増えてはいるものの、いずれも生徒全体の1%に満たない。学齢超過で学ぶ場のない若者の高校進学を支援する認定NPO法人多文化共生センター東京によると、在留外国人数などから、国内の外国人の高校進学率は4割程度だと推定され、高校生全体の約99%よりも大幅に低くなっているという。高校入学に関する情報の不足や外国人生徒向けの入学特別枠の少なさといった問題が背景にあるとみられる。こうした外国人の若者が将来、日本で活躍するための課題は山積している。外国人の高校生の中退率は8・5%と、高校生全体の1・1%に対して高い。さらに日本語指導が必要な高校生の非正規就職率も38・6%と高い水準だ。多文化共生センター東京の石塚達郎代表理事は「外国につながる子どもが社会で活躍するための学びの機会が少ないことは社会にとっても大きな損失だ」と指摘する。オチャンテ准教授は「正規で就職しようと思った時にはやはり日本語を習得しないと始まらず、高卒資格も必要。しかしせっかく高校に入っても中学までのような日本語指導が受けられず、授業についていけずに中退してしまうケースは少なくない。無償化の拡大で、私立高でも日本語指導を充実させるような動きに期待したい」と強調する。オチャンテ准教授は自身の来日当初を「ペルーにいたころは大学進学も視野に入れていたが、日本語が全くわからず、自己肯定感がすごく低かった。進学を考えるような余裕はなかった」と振り返る。転機となったのが定時制高校で過ごした4年間だった。「日本語指導専門ではないが、とても熱心な先生がサポートしてくれた。ディベートの授業を通して自分の意見をなんとかして相手に伝えようとする力が身についた」。徐々に自信が持てるようになり、周囲に大学進学の希望を伝えるとパンフレットを渡されるなど情報が集まり、研究者の道が開けたという。「それまでは日本に来たのも親の仕事の都合で、自分の意思ではなかった。私にとっての高校は自分自身が将来こうなりたいと初めて思えた場所で、将来への扉を開いてくれた場所だった」と感謝する。
●SNSに批判的投稿
 外国籍の生徒の一部を高校無償化の対象とする方針が報道されて以降、X(ツイッター)上では「日本人が納めた税金で外国人ばかりを豊かにしようとする理由は何?」「必要なら親が稼げばいいし、無理なら帰国すればいい」などと批判的な投稿が相次いだ。オチャンテ准教授は「国内では観光客の急増によるオーバーツーリズムの問題なども起きており、それらが混ざって人々の不満につながっていると感じる。不満を表明すること自体には反対しないが、社会や地域のために一生懸命取り組んでいる外国籍の住民らと交流する機会がない中で生まれてしまう考えだと感じる」と分析する。外国人への不満をあおるような感情的な言説には注意が必要だと説く。「欧米でも同じような動きがあり、日本固有の話ではない。子どもたちがデマを含む情報を信じて子ども同士で傷つけるような発言をしないよう、学校でも意識しなければならない」

<成長産業である医療・介護に対して吹かせる逆風>
*4-1:https://gemmed.ghc-j.com/?p=54313 (GemMed 2023.5.29) 少子化対策は「医療・介護費削減」でなく、別途財源を確保せよ!病院への介護職配置は長期視点で検討を!—日病協
 「異次元の少子化対策」の財源について、一部を医療・介護などの社会保障費改革で捻出し、一部を社会保険料へ上乗せして確保する議論が行われているようだ。しかし、高齢化が進む中で医療・介護費の縮減を行えば「質の低下」に繋がる。「社会保障制度内での財源の付け回し」ではなく、別途財源を確保して少子化対策を進めるべきである。5月26日に開かれた日本病院団体協議会の代表者会議で、こうした議論が行われたことが、会議終了後の記者会見で山本修一副議長(地域医療機能推進機構理事長)と仲井培雄会長(地域包括ケア病棟協会会長)から明らかにされました。近々に日病協としてのアクションを起こす構えです。
●医療・介護分野が連携し、10年先、20年先を見て介護職員の育成・確保を
 岸田文雄内閣では「異次元の少子化対策」を行う考えを打ち出しており、その財源について「一部を医療・介護などの社会保障費改革で捻出し、一部を社会保険料へ上乗せして確保する」案が浮上しきています。前者の「医療・介護などの社会保障費改革」とは、つまり「診療報酬・介護報酬のマイナス改定」などに代表される「医療費・介護費の削減」を意味します。この削減した財源を各種の少子化対策費に充当するものです。この点について日病協代表者会議では「社会保障制度の中で財源の付け替えをしているだけである。少子化対策が必要かつ重要で、進めることには大賛成であるが、財源については別途の調達が必要ではないか。医療費・介護費の削減は医療・介護サービスの質低下につながり、かえって医療費・介護費の増加につながってしまう。2024年度の次期診療報酬・介護報酬改定では『人件費の高騰』や『物価、光熱水費の高騰』などにも対応しなければならないことは明白であり、医療費・介護費削減論が出ていることに強い危機を覚える。日病協としてアクションを起こすべきである」旨で認識が一致。近々に山本議長・仲井副議長を中心に「アクション」の内容を具体化することになります。この点、5月25日には三師会(日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会)・日本看護協会・四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)・全国医学部長病院長会議・全国老人保健施設協会・全国老人福祉施設協議会・日本認知症グループホーム協会が連名で「こども・子育て、少子化対策は極めて重要であるが、その財源捻出のために、病や障害に苦しむ方々のための財源を切り崩してはならない」との声明を示しています。6月上旬の、いわゆる「骨太方針2023」において少子化対策財源確保に関する考え方が固められることになり、今後の動きに要注目です。また、5月26日の日病協代表者会議では、次のような点についても意見共有が図られました。
▽「高齢者の救急医療」について、安易に「地域包括ケア病棟や回復期リハビリ病棟等で対応すればよい」との方向で議論を進めてはならない。救急搬送患者には、一定の急性期機能をもとに必要な検査・処置などが行われる必要があり、その後に「急性期入院が必要な程度ではない」と判断されれば、いわゆる「下り搬送」を考えるべきである(関連記事はこちらとこちら(中医協総会))
▽病院(病棟)への介護職配置について、「介護職の奪い合い」を懸念する声もある。頷ける部分もあるが、病院(病棟)への介護職配置を制度化することで、「看護職員が本体の看護業務専念できる」「『寝かせきり→寝たきり』の防止つながる」ほか、介護職員自身の意識や社会的な認知度も変わり、全体としての処遇改善なども期待できる。10年先、20年先を見て「医療・介護のそれぞれでどの程度の介護職員配置が必要であるのか」(現在、山本議長が理事長を務める域医療機能推進機構(JCHO)でDPCデータをもとにした「高齢者医療における介護業務の実態」把握を行っている)を明確にし、医療・介護が連携して介護職員の育成・確保に努めるべきである(関連記事はこちら(医療・介護意見交換会)とこちら(日慢協会見))
▽病院薬剤師の確保に向け、「どういった機能を持つ病院で、どの程度の薬剤師が必要となるのか」を把握し、そのデータに基づく「提言」を6月に固める(関連記事はこちら)
上述の財源問題とも深く関連する事項であり(医療費縮減となれば、病院(病棟)への介護職員配置などは難しくなる)、今後、日病協でも「改定財源」と「改定内容」との双方をにらんだ議論・検討が続けられます。

*4-2-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251225&ng=DGKKZO93436510U5A221C2EA2000 (日経新聞 2025.12.25) 診療報酬「3%ありき」政治の圧力、厚労省案丸のみ、財務相自ら接近 全体では2.22%プラス改定
 2026年度の診療報酬の改定案が24日、正式に決まった。医療従事者の人件費などに回る本体部分が3.09%と30年ぶりの大幅な引き上げに至った内幕を探った。数字が事実上固まったのは19日。高市早苗首相と上野賢一郎厚生労働相、片山さつき財務相が首相官邸に集まった。日本医師会や自民党厚労族の意向を受けた厚労省が3%以上の引き上げを求める中、財務省は1%台で調整していた。通常は両者の綱引きの末に中間地点をにらんで落としどころを探るが、首相が決めたのは厚労省が提示した通りの3.09%だった。本体部分の報酬改定は2年に1回実施される。今回は物価上昇率が2%超で推移し賃上げ機運も高まるなか、医療機関の経営逼迫を訴える声が例年より強まっていた。財務省側は政権の医師会に対する配慮を早くから感じていた。11月下旬に閣議決定した経済対策を裏付ける2025年度補正予算で、厚労省は医療機関や薬局向けの物価上昇対応分として3000億円を要求。財務省の査定は1000億円台だったが要求すら超える4300億円で決着した。診療報酬をめぐり片山財務相と上野厚労相は12月11日に1回目、同16日に2回目の閣僚間協議をした。片山財務相は厚労省側に「野放図な財政運営はしない」との姿勢を示した。補正予算の歳出額がコロナ禍後で最大となり、長期金利が上昇するなど財政リスクが懸念されていた。それでも次第に引き上げ重視の機運が高まっていった。片山財務相は周囲に3%に近づけるべきだとの考えを隠さなくなり、1%台とする財務省案を念頭に「このままでは請け負えない」と発言するようになった。外圧も強まっていた。「財務省をねじふせる」。18日に党本部で急きょ開催された緊急集会で田村憲久元厚労相がこう挨拶した。目の前には医師会の松本吉郎会長の姿があった。大幅プラス改定を求める決議をまとめると、首相官邸に決議書を直接持ち込んだ。厚労省幹部は「これほど物価や賃金が伸びている中で1%台を提示するということは、残りは医療機関の経営努力でどうにかしろという意味なのか」と財務省の姿勢に疑問を示していた。財務省も医療機関の経営状態を改善する必要性は認めるが、必要以上の引き上げは国民負担の拡大につながると懸念する。50兆円に迫る医療費の2分の1は保険料でまかなう。改定率が上がるほど、社会保険料に上げ圧力が働く。保険制度を所管する厚労省は3%台の引き上げありきで動いた形跡がある。族議員らに対し、病院の赤字解消などに3%強の改定率が必要とする試算を提示して回った。財務省は、売上高にあたる医業収益から費用を引いて上昇率を小さく見せながら、費用を別に示す厚労省資料について「ダブルカウント」があるなどと問題視した。こうした批判を踏まえ、厚労省は「必要な改定率」を日ごとに差し替えた。議論の前提がめまぐるしく変わり、閣僚経験者は「何が正しい数字なのか分からなくなる」と話した。財務省幹部は「根拠に基づき議論できなかった」と振り返る。医師会は自民党の有力な支持団体だ。発足間もない高市政権が距離を取るのは難しい。財務省幹部は「片山氏は高市政権の重要閣僚として、改定率を上げることが長期政権につながり最善と考えたのだろう」と漏らす。医師らの人件費に回る本体部分と処方薬の価格である薬価を合わせた全体で2.22%のプラス改定となり、26年度の国費を1300億円弱押し上げる。26年末段階でインフレや賃金上昇が想定より上振れ・下振れした場合は27年度分の上乗せや減額も含めて対応する。自民党と日本維新の会は10月に結んだ連立合意書で、現役世代の保険料負担の引き下げを目指すと明記した。市販薬に似た成分や効果がある「OTC類似薬」の患者負担見直しは27年3月から上乗せ料金を徴収する方針が決まったものの、自民党や患者団体らの反対で維新が当初訴えた保険適用除外には至らず、改革効果はしぼんだ。診療報酬の総額である医療費が2%増えれば、現役世代らの保険料負担は年5000億円ほど増える。報酬を野放図に伸ばすだけでは、賃上げが消費に回る流れを妨げかねない。支払い能力のある高齢者らの負担引き上げなどの改革を進めなければ、医療保険制度の持続はおぼつかない。

*4-2-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251225&ng=DGKKZO93435320U5A221C2EP0000 (日経新聞 2025.12.25) 高額療養費、しぼむ改革 患者負担の上限4~38%上げ、圧縮効果、当初案から半減 現役世代の負荷なお重く
 患者の医療費を一定額に抑える高額療養費制度の見直し案が24日固まった。1カ月の自己負担の上限額を2027年8月までに今より4~38%引き上げる。現役世代らの保険料負担の圧縮効果は累計1600億円ほどで、石破茂前政権時代の当初案から半減する。患者団体への配慮で改革は大きくしぼんだ。上野賢一郎厚生労働相と片山さつき財務相が24日、26年度予算案の閣僚折衝で合意した。いま主に5つある所得区分について、まず26年8月に1カ月の上限を引き上げる。住民税非課税の層は4~5%、それ以外は7%ずつ上げる。住民税非課税を除く4つの区分を27年8月にそれぞれ3つに細分化して12区分とした上でさらに限度額を上げる。現状より7~38%の引き上げとなる。住民税非課税の人は26年8月以降は据え置く。27年の細分化で新たにできる年収約650万~770万円の区分の患者は、引き上げ幅が最も大きい。11万400円と、いまの8万100円から38%上がる。高額療養費制度では、がんや難病などで長期療養中の患者の負担を抑える「多数回該当」と呼ぶ制度がある。1年に3回、月額上限を超えたら4回目以降は下げる仕組みだ。毎月の限度額引き上げで対象から外れる患者の負担増を考慮して、26年8月に「年間上限」の仕組みを設ける。所得区分に応じて18万~168万円に設定する。70歳以上の一部が使える「外来特例」も負担を引き上げる。例えば年収がおよそ200万~370万円の患者だと今は月1万8000円を払えば何度でも通院できる。2年後に2万8000円となるよう段階的に上げる。「通い放題」となる制度が医療費を膨らませる一因になっているとの指摘があった。健康寿命の伸びを踏まえ対象年齢の引き上げを26年度以降に改めて検討する。もともと高額療養費制度の見直しは、石破前政権が24年末に公表した。患者団体の強い反発を受けて最終的に全面凍結に至った。政府は今回の改革で保険料負担を累計1600億円ほど圧縮できると見込む。石破政権時代の当初案は3700億円だった。高齢化で医療費が一段と膨らんでおり、現役世代の負担軽減につながるか不透明な面もある。24日の閣僚折衝では市販薬と成分や効果が似る「OTC類似薬」について、27年3月から患者から上乗せ料金を徴収する方針も決まった。77成分(約1100品目)は患者に薬剤費の4分の1を追加負担させる。保湿剤のヒルドイドやうがい薬のイソジン、抗アレルギー薬のアレグラなどが対象になる見通しだ。栄養保持を目的とした食品類似薬も26年6月から保険給付の扱いを変える。通常の食事で栄養を補給できる患者が食品で代替できるものを使った場合は給付を外す。後発医薬品が普及した薬の先発薬を希望する患者から上乗せ料金をとる制度も同時期に負担割合を引き上げる。こうした政策で累計1000億円の保険料負担の抑制を目指す。介護保険制度改革では、利用料の2割負担の対象者拡大について年内に結論を出すのを見送ると正式に決めた。閣僚折衝の合意書で、27年度から始まる新たな介護保険事業計画の前までに「結論を得る」と記すにとどめた。

*4-3-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251129&ng=DGKKZO92897420Z21C25A1MM8000 (日経新聞 2025.11.29) 介護保険料40~120億円圧縮 厚労省、2割負担拡大へ4案 現役負担軽く
 介護サービス利用料の2割負担の対象者拡大に向けた厚生労働省案が28日分かった。いま280万円とする所得基準を260万、250万、240万、230万円にそれぞれ引き下げる4案があり、介護保険料の圧縮効果は40億~120億円を見込む。収入や預貯金がある高齢者の負担を増やし、現役世代の保険料を軽くする。12月1日に開く社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の介護保険部会で示す。現状の介護保険は利用者の自己負担は原則1割で、単身世帯で年金収入とその他の所得が計280万円以上といった場合は2割、現役世代並みの所得がある人は3割を負担する。4案のうち下げ幅が最大の230万円なら2割負担の対象は33万人ほど拡大する。介護給付費をおよそ240億円、保険料を120億円、国費を60億円圧縮できる。下げ幅が最も少ない260万円のケースだと対象拡大は13万人にとどまる。給付費と保険料、国費の圧縮効果もそれぞれ80億円、40億円、20億円まで縮む。激変緩和措置として、当分は月7000円の負担増加の上限額を設ける案も示す。預貯金額が一定額以下の人は1割負担を維持する方向だ。単身世帯の場合、預貯金が300万、500万、700万円の3つのケースを例示する。たとえば所得基準を280万円から240万円に引き下げた場合、新たに26万人ほどが2割負担の対象となる。預貯金額が500万円以下の人に適用するケースだと、12万人は1割負担で据え置きになる。厚労省はかねて2割負担の対象拡大を検討してきたものの、自民党や関係団体などの反発で過去3度結論を先送りにした。政府は6月に決めた経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に「25年末までに結論が得られるよう検討する」と明記した。

*4-3-2:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16356478.html (朝日新聞 2025年12月3日) 訪問介護、広がる倒産 零細から中堅業者まで 3年連続最多
 2025年の訪問介護事業者の倒産件数が、11月時点で過去最多を更新したことが東京商工リサーチ(TSR)の調査でわかった。人手不足や、介護報酬(介護サービスの公定価格)の改定を背景に、合理化が難しい中・小規模の訪問介護事業者を中心に、経営環境が厳しさを増しているとみられる。TSRによると、訪問介護事業者の倒産件数は11月末時点で85件に達し、過去最多だった24年の81件を上回った。23年から3年連続での最多更新となる。倒産の原因は、売り上げ不振が71件で全体の84%を占めた。従業員10人未満が74件、負債額1億円未満が76件と、いずれも9割近くを占め、小規模事業者の倒産が多い。ただ、負債額1億円以上の倒産も9件あり、前年から2件増えた。施設などを含む介護事業者全体の倒産件数は11月末時点で161件となり、この時期として過去最多となっている。調査を担当したTSR情報部の後藤賢治課長は「人手不足や介護報酬減額に起因した業績悪化が目立ち、零細から中堅にまで倒産は広がっている」と分析する。要因の一つとして指摘されているのが、厚生労働省が3年に1度行う介護報酬改定だ。24年度には介護職員の処遇改善を目的に全体の報酬は引き上げられた一方、訪問介護の基本報酬が2%以上引き下げられた。介護報酬引き下げは、事業者にとって収入減の打撃となる。さらに深刻な人手不足を背景にした人件費や求人コストの増加、ガソリン代や電気代など運営コストの上昇といった複合的な要因により、経営が圧迫されている。

*4-3-3:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251211&ng=DGKKZO93143860Q5A211C2EP0000 (日経新聞 2025.12.11) 介護が届かない日(上)自宅ケアかなわぬ未来 過去最多の介護倒産、訪問型ゼロの町村2割増
 過去最多ペースの介護事業者の倒産が続いている。その半数ほどを訪問介護が占める。特に地方もしくは小規模事業者の撤退が目立ち、事業所が一つもない自治体は1年間で2割増えて115町村となった。多くの人が住み慣れた自宅でのケアを望んでいるが、それが届かぬ未来が迫っている。「家が一番良いです」。高知県四万十市の中心部から車で20分ほどの山あいに一人で暮らす西尾清子さん(94)は笑顔で話す。週に5日、市内の訪問介護事業者「あらたケアサービス」のスタッフが自宅を訪れて食事を作ったり、入浴を補助したりする。おいの勧めで通所介護(デイサービス)を試したがなじめず、5年前から訪問介護を受け始めた。2年前に利用していた事業所が廃業し、あらたケアサービスに切り替えた。おいの茶畑守冨さんは「代わりの事業者が見つからなかったら、私自身が介護にかかりきりの生活になった」と話す。2005年創業のあらたケアサービスは介護スタッフ15人ほどの中規模事業者だ。経営は年々悪化し、24~25年期は創業時以来初の赤字だった。24年度に訪問介護の基本報酬が2%ほど引き下げられたことが影響した。移動に必要なガソリンや光熱費の高騰ものしかかる。人手不足が深刻で、介護スタッフの半数は70代だ。荒川泰士社長は「団塊の世代の介護需要は増えるが、人手の確保が難しい。5年後も見通せない」と打ち明ける。様々な統計を分析すると、地方の訪問介護網の苦境が深まっていることがわかる。東京商工リサーチによると、24年度の介護事業者全体の倒産件数は179件。10年前に比べて約3倍に増え、比較可能な00年度以降で過去最多だった。そのうち86件(48%)が訪問介護で、従業員10人未満の小規模事業者が8割を占めた。都道府県別に65歳以上人口あたりでみると、和歌山、滋賀、熊本、高知などで多い。訪問介護事業所が一つもない自治体も増えている。厚生労働省公表の6月末時点の事業所一覧をもとに集計すると、25年に事業所がゼロの自治体は32都道府県の115町村。24年の97町村から2割増えた。22年は92町村、23年は96町村でここ1年間の増加が顕著だ。高知県で4町村、北海道は3町村増えた。群馬、長野、岡山、熊本はそれぞれ2増えた。すべての事業者が痛んでいるわけではない。厚労省の23年の事業所数の調査によると、食事や入浴介助など施設内でサービスを提供する「特定施設入居者生活介護」の事業所数は5869と10年前から4割増えた。訪問介護も全国でみれば前年比1.3%増と微増だ。25年も24年を上回るペースで倒産が続く。業態や地域間の差を残したまま、「介護空白地」が広がる可能性がある。厚労省が16年に全国の40歳以上を対象にした調査によると「自宅で介護を受けたい」と答えた人の割合は7割にのぼった。最近の要介護3以上を対象にした調査でも訪問型サービスのみを受ける7割ほどの人が、施設系の入所を「検討していない」と答える。政府は高齢者が住み慣れた地域で、医療や介護、生活支援のサービスを垣根低く利用できる「地域包括ケアシステム」の構想を掲げてきた。自宅で介護を受けられる訪問介護はその要の一つ。倒産が増え続ければ、仕組みの根幹が揺らぐ。高齢者福祉に詳しい東洋大の早坂聡久教授は「00年に始まった介護保険は民間事業者の力を生かして全国にきめ細かい介護網を整備する設計だ。効果はあったが、採算が取れずサービスを維持できない地域が出てきている。サービスの担い手として自治体の関与を増やすのも一つの選択肢だ」と指摘する。

*4-4-1:https://www.jiji.com/jc/article?k=2025102100690&g=pol (時事 2025年10月22日) 負担増伴う改革、難航必至 サービス維持との両立課題―新内閣の課題
 少子高齢化が進む中、需要が増える医療・介護サービスの維持と費用負担の軽減をどのように両立させるかが最大の課題となる。新たに連立を組む日本維新の会は現役世代の社会保険料引き下げに強いこだわりを見せている。実現には高齢者を含む国民全体の負担増を伴う改革が不可欠で、高市早苗首相は厳しい判断を迫られそうだ。医療・介護サービスは公定価格で賄われているため、急激な物価高に対応できず多くの施設が赤字経営を強いられている。首相は自民党総裁就任直後の記者会見で、医療・介護事業者に対し、「補正予算で支援することを検討している」と述べ、公定価格を前倒しで引き上げる考えを示した。ただ、医療・介護事業者への支援は、保険料や利用者負担の増大にもつながる。維新は年間50兆円に迫る国民医療費の総額を4兆円以上削減し、現役世代の1人当たり保険料負担を年6万円下げると主張してきた。両党が20日に交わした連立政権の合意書では「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す」との記述にとどめ、数値目標は明記されなかった。維新の主張がどこまで実現するかが焦点の一つとなる。維新は保険料引き下げのため、市販薬と似た「OTC類似薬」の保険適用除外を訴える。しかし、日本医師会などが反発しており、年末の予算編成は難航必至だ。一方、首相は自民党総裁選で、保護者が不在の時間帯に小学生を預かる学童保育について、企業主導型の創設を唱えた。共働き世帯の増加を踏まえたもので、少子化対策で独自色を出す狙いがある。

*4-4-2:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16354734.html (朝日新聞社説 2025年12月1日) 社会保障の協議 高齢期の安心 誰のため
 ほとんどの人は一生、「現役」でいられるわけではない。今は若くても、いつかは老いる。世代間の対立ではなく、対話が欠かせない。この機運をつくりだすことこそ、政治の大切な役割だ。自民党と日本維新の会が、連立政権の合意書に盛り込んだ社会保障制度の見直しに向けて、実務者協議を進めている。大きな方向性は、維新が掲げる「現役世代の社会保険料負担の軽減」だ。「高齢世代」の保険料や、医療や介護で払う窓口負担を増やすことが主眼となる。当面は「株式などの金融所得を保険料や窓口負担に反映する仕組みづくり」と、市販薬と同様の成分や使い方だが医師の診察が必要な薬である「OTC類似薬の保険給付の見直し」について、話し合う。「年齢で差がつく窓口負担の見直し」も合意書に盛られている。いま70歳未満は原則3割だが、70歳以上は2割、75歳以上は1割で、いずれ議題となるだろう。保険料を決めるベースに金融所得も含めることは、「能力に応じて負担する」という原則に沿い、理にかなう。所得を正確につかんで活用するインフラが構築できれば、すべての世代について保険料や税の負担と給付を公平にするのに資するはずだ。一方、窓口負担を引き上げれば、病気やケガで治療や薬が必要になり、いま苦しい思いをしている患者の財布を直撃する。高齢者は、若年層に比べて医療機関の利用頻度が高い。1回あたりの自己負担は安くても、合計すれば高くなる。働いて収入を増やすことが難しいなか、避けがたい支出が増える不安は大きいだろう。誰が、どのくらいの負担増になるのか、慎重に見極める必要がある。維新側の責任者である梅村聡衆院議員が、党の公式SNSにこんな趣旨のコメントを残している。「人の命がかかっている医療制度には、100ゼロといった乱暴な議論ではなく、国民に安心いただけるベースをつくる」。その認識はまっとうだ。日本の社会保障はよく「給付は高齢世代中心、負担は現役世代中心」と評されるが、一時点の断面に過ぎない。一生をみれば、多くの人は現役期にあまり医療を必要としなくても、高齢期になれば医療や介護の支出は増えていく。その負担をならすのは、社会保障の大切な役割だ。当然、現役期に負担が重い子育て関連の支出は、最優先で対応する必要がある。現役期と高齢期の負担と給付をバランスさせ、持続可能な社会保障へ改革を重ねたい。

<首都直下地震等の災害対策について>
*5-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251220&ng=DGKKZO93343700Z11C25A2EA4000 (日経新聞 2025.12.20) 首都直下地震の死者想定、1.8万人 「半減」目標届かず
 政府の中央防災会議の作業部会は19日、首都直下地震の新たな被害想定をまとめた。死者は最大1万8000人で、2013年の前回想定(2万3000人)から減少したものの、「おおむね半減」と掲げた目標に届かなかった。初めて試算した災害関連死は最大で4万1000人と推計した。作業部会の報告書は近年の社会変化を反映し、キャッシュレス決済が停止する可能性や災害に関する偽情報がSNSで拡散するリスクに言及した。急増するインバウンド(訪日外国人)に対し、多言語で情報を伝える必要性も指摘した。マグニチュード(M)7級の首都直下地震は30年以内に70%程度の確率で起こるとされる。報告書によると、全壊・焼失棟数は40万棟で、前回の61万棟から減少した。古い木造住宅の建て替えが進み、耐震化率は23年時点の全国平均で約90%に向上。消火活動が難しく、逃げ遅れにもつながる木造住宅密集地は一部で解消した。全体で約1万8000人と試算した死者数は、建物被害の減少を考慮しても前回想定の2割減にとどまると想定した。首都圏の人口流入に加え、自宅で被災する高齢者が増える見込みとなることを踏まえた。政府は15年にまとめた基本計画に死者数と全壊・焼失棟数を「10年間でおおむね半減させる」との目標を掲げたが、いずれも達成できなかった。報告書は耐震化率が100%になれば全壊棟数を現状の1割程度まで減らせると試算。「建物の耐震化や感震ブレーカーの設置など、個人でも取り組める対策で大幅に被害を軽減できる」とした。作業部会の主査を務めた増田寛也元総務相は19日、記者会見し「依然として想定される被害は極めて大きい。高齢者や外国人、マンション住民が増えて被災者は多様化した」と指摘。「多くの国民に『自分ごと』として捉えてもらい、十分に備えてほしい」と呼びかけた。

*5-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251220&ng=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700 (日経新聞 2025.12.20) 首都直下地震、足りぬ備え 12年ぶり新被害想定、建物の全壊・焼失40万棟/耐震化100%なら全壊9割減
 日本の首都は1923年の関東大震災から100年以上、大規模な地震を経験していない。最大震度7の揺れが襲えば、建物倒壊や火災で2万人近くの命が失われる恐れがある。暮らしと経済活動を支えるインフラへの深刻な打撃も避けられない。政府の中央防災会議の作業部会がまとめた新たな被害想定は前回2013年以降の減災対策の効果を反映しつつ、なお備えが足りていない現状を突きつけた。

*5-3:https://www.nikkei.com/paper/related-article/?b=20251220&c=DM1&d=0&nbm=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700&ng=DGKKZO93332280Z11C25A2M13700&ue=DM13700 (日経新聞 2025.12.20) 「感震ブレーカー」火災防ぐ
 被害の多くは建物の倒壊と大規模火災が原因となる。作業部会の報告書は激しい揺れから家屋を守り、出火を防ぐ対策を進めることが減災につながると強調した。現在の耐震基準を満たす住宅の比率は全国平均で約90%(23年時点)。都心南部を震源とするマグニチュード(M)7クラスの地震で11万2000棟が全壊する。耐震化率が100%になれば1万5000棟に抑えることができると試算した。震発生時には配線のショートや接触不良による出火が起きやすい。冬の風が強い日は特に延焼リスクが高く、想定死者数の3分の2は火災が原因。揺れを感知して自動で電気を遮断する「感震ブレーカー」の普及が欠かせない。耐震化率と感震ブレーカーの設置率を高め、全企業が事業継続計画(BCP)を定めることで、住宅や施設の資産の経済被害は22兆6000億円に半減すると見込む。報告書は「膨大な被害を減らすため、みんなが『自分ごと』として捉え、共に立ち向かっていく」との副題を掲げた。個人や家庭の取り組みに加え、NPOと連携した防災力向上や、防災デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も掲げた。

*5-4:https://www.nikkei.com/paper/related-article/?b=20251220&c=DM1&d=0&nbm=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700&ng=DGKKZO93332340Z11C25A2M13700&ue=DM13700 (日経新聞 2025.12.20) 帰宅困難840万人に拡大
 交通網が打撃を受けると、職場や学校から自宅に戻れない人が都心部にあふれる。新たな被害想定は840万人の帰宅困難者が出ると見込む。東京圏への流入増を反映し、12年前の前回想定(800万人)を上回った。このうち、勤務先が被災したり、目的地に向かう途中で地震に見舞われたりして行き場を失う人は160万人。高齢者や乳幼児、妊婦ら特別な支援を必要とする「要配慮者」が52%(83万人)を占める。帰宅困難者の問題が注目されたきっかけは2011年の東日本大震災だった。都心の被害は限定的だったが、鉄道各社が相次いで運行を停止し、主要道路で大規模な渋滞が発生した。国は当時の帰宅困難者を515万人と推計した。多数の人がとどまる場所を探して移動すれば混乱が予想される。歩道が混み合って車道を歩く人が増えれば、緊急車両の妨げになるほか、雑踏事故を招く危険もある。自治体は企業などと協定を結び、帰宅困難者を受け入れる「一時滞在施設」の確保を進めている。従業員以外の受け入れを見込んで数日分の水や簡易トイレを用意している企業は少なく、余裕を持った備蓄が必要となる。

| 主に衆議院議員時代の活動 | 01:47 PM | comments (x) | trackback (x) |
2012.1.14 平成24年 「レインボー七つの島」連絡会議の新年会に出席しました。
http://saga-shima-show.jp/
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 佐賀県北部、唐津市にある七つの島は、対馬海流(暖流)の影響で暖かく、主に半農半漁の生活を
している所です。けれども、若い世代の仕事が少なく、超高齢化したという現実があります。そのため、
私が、衆議院議員になった時期から、島の長所を活かした産業作りや人を引き寄せる魅力的な島作り
をするために、「レインボー七つの島」連絡会議を作り、島の区長さん、唐津市長、佐賀県議、地元選出
国会議員、市役所・県庁の方々などが参加して、どうするか話し合い、少しずつ実行してきました。

今回は、出欠連絡表に「島の活性化のための提案」を書くところがあり、現職時代に、島を廻って聞いた
現状や要望を下に、下の提案をしました。

①太陽光・風力・潮流などのクリーンエネルギーに恵まれているので、これを利用したハウス農業を、
 地中熱による省エネ技術と組み合わせて安いコストで行い、他の地域と出荷時期をずらした付加価
 値の高い農業を行ったらどうかということ。
②離島であるため、口蹄疫などの伝染病から家畜を護りやすく、高価な種牛の育成など、付加価値の
 高い畜産にも向いていると思うこと。
③電力の買い取り制度もできたので、離島として、国、県、市の助けを借り、マイクログリッドを整備し、
 太陽光・風力・潮流発電で創電して収益源にしてはどうかということ。
④今まで不足していた人材については、これまで優秀な農水産物を生産していたにもかかわらず、福
 島第一原発近くの地域の方々が、原発事故による放射能汚染で農林漁業の再開をできなくなって
 いるため、その方たちの財産(住宅・農地・漁業権等)を事故前の価値と等価交換する形で、佐賀県
 や唐津市が、その方たちを受け入れてはどうかということ。これは、徳島県・宮崎県・沖縄県は、すで
 にアクションを開始しているということ。

*後日談(2012年1月24日記載):2012年1月14日に新年会があって3日くらい後、「特定非営利
 活動法人 レインボー七つの島連絡会議 理事長 久満泰彦氏」から、出席者全員に謝礼の手
 紙がきました。それには、現職の頃から現在まで毎回出席してアイデアを出し、自民党の離島振
 興議連で離島振興のために働いていた私の名前は全くなく、秘書の代理出席しかさせていなか
 った保利耕輔氏が毎回出席していたと書いてありました。もちろん、他の出席した男性議員には、
 丁重な感謝の言葉が手紙の中で述べられており、私の名前は、意図的に削除。こういうことは、
 現職の頃から、あちこちで経験してきたのですが、これでは、私の実績が正しく評価され、私が
 支持されることがないのは当然です。そして、その文面は、「何をやっても女なんか数の中に入れ
 るもんか。女は男を立てて影で支えていればいいんだ!」という価値観が見え見えでした。
 それでも、私が参加している理由は、全員がこういう人というわけではないし、私は離島が好きで、
 離島の価値を知っているからですが、今後はどうしようかな。

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 03:43 PM | comments (x) | trackback (x) |
2009.8.10 STS STSエンタープライズにて政見放送収録



STSエンタープライズで、政見放送の収録をしました。
プロの皆さまの好意とアドバイスに感謝です!  花

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 06:36 PM | comments (x) | trackback (x) |
2009.8.10 街宣車の準備と「みんなの党」への看板変更



街宣車の準備や「みんなの党」への看板変更なども、進んでいます。 チューリップ

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 10:41 AM | comments (x) | trackback (x) |
2009.8.9 地元後援会・支援者への説明会




記者会見の後、後援会の皆さまに、「みんなの党」から出馬することをご説明し、
引き続き応援をお願いしました。いつも、応援してくれて、有難うございます! 四葉

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 10:25 AM | comments (x) | trackback (x) |
2009.8.9 報道関係各位 記者会見



「みんなの党」が結成され、そこから、佐賀三区の小選挙区と九州比例ブロックでの
重複立候補をさせてもらえることになりましたので、その経緯を、地元の記者クラブの
皆さまにお話しているところです。 花

内容は、以下のとおりです。

2005年9月の衆議院議員選挙で、私が、ふるさと佐賀三区を地元として衆議院議員
になった理由は、次のとおりです。
 ①わが国の行財政改革を頓挫させないためには、小泉首相の郵政解散を失敗させ
   てはいけないと思ったこと
 ②前から、本当に合理的な税金の使い方をするには、国に公会計制度を導入して
   行政評価と連動させ、前年度の決算を次年度の予算に反映させる仕組みを作
   らなければならないと思っていたこと
 ③経済、環境、財政、税制や年金・医療・介護・教育・保育などの社会保障につい
   て、国でやるべきことが多かったこと
 ④政策には、女性の視点が必要であるにもかかわらず、現在、女性議員の割合が
   少なすぎるし、私のふるさとである九州、佐賀県は、さらに女性議員が少ないの
   で、私が、そこから衆議院議員になっていることは貴重だと思うこと

また、ふるさとである地元の地域再生やまちづくり、企業誘致、農林漁業の活性化な
ど、地元でやるべきことも多かったため、これまで、地元、佐賀三区をフィールドと考え、
徹底して歩いて地元の皆さまとお話ししたり、懇談会を開いたりして、国の政策にして
きました。そして、それを地元に戻して適用してもらい、やりにくい点はさらに国の政策
を改善するというフィードバックの形をとって、この4年間、仕事をしてきました。

けれども、今回の衆議院議員選挙におきましては、自民党は保利耕輔氏を公認いたし
ましたので、私は、ふるさと佐賀三区を地元として衆議院議員選挙に出るために、2009
年7月31日付で自民党を離党し、渡辺喜美さんが立ち上げられた「みんなの党」から、佐
賀三区と九州比例ブロックで重複立候補することにいたしました。

「みんなの党」に集まった人は、渡辺さんも私も、自民党の中の改革派でした。無所属
だった江田さんや民主党から来られる浅尾さんも、改革派です。そして、私たちは、「本
当の改革」を進めていくつもりであり、選挙後の政界再編では、改革派の新しい政治家
が集う場所になることを目指しております。そのため、是非、応援をお願い申します。


| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 06:35 AM | comments (x) | trackback (x) |
2009.7.27 [市民がつくる2009年レーザーラジアルヨット世界選手権大会」開会レセプションに出席




[市民がつくる2009年レーザーラジアルヨット世界選手権大会」の開会レセプションに
出席しました。

唐津市では、オリンピックのヨットで銀メダルをとった重ゆみこさんと松山監督が中心に
なって、ヨットをやっており、スポーツとしてのレベルが高いのです。

これに加えて、今後は、マリン・レジャーとしてのヨットや魚釣り、ヨットによる離島オリ
エンテーリング、スキューバ・ダイビング等、観光唐津でやると面白いと思われること
が、沢山あります。

今後、観光協会、旅館組合、農業・水産業関係者とも連携して、海やヨットを使った
観光を中心に据えたまちづくりをしていきたいと思っています。 四葉

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 07:17 PM | comments (x) | trackback (x) |
2009.7.25 第2回日韓交流「サライ・ホームステーイ相知」対話・交流会に出席



第2回日韓交流「サライ・ホームステーイ相知」対話・交流会に出席しました。

 --- ご挨拶の内容 ---


・皆さま、こんにちは。ただ今、ご紹介いただきました前衆議院議員の広津素子です。

・今日は、第2回 日韓交流「サライ・音楽祭」in相知2009に、お招きいただき、有難う
 ございました。

・国際交流相知ホストファミリーの会は、2001年より韓国のホームスティを受け入れ、
 その一貫として音楽祭を開催するという先進的なことをしていらっしゃいます。

・わが国の労働政策は、次第に国際化の方向に向かっており、21世紀の世界の工
 場であり成長センターとなるアジア諸国とわが国は、一体となって成長する戦略を
 とっていかなければなりません。

・特に、九州は、アジアとの連絡が必要不可欠であり、このような中、皆さま方のご
 活動は、必ずや、未来に重要な役割を果たすものと思われます。

・最後に、 本日の音楽祭のご開催にあたりましては、関係各位のご尽力に敬意を表
 しますとともに、皆さま方のますますのご活躍・ご多幸をお祈りいたしまして、私の
 ご祝辞とさせていただきます。

・本日は、誠に有難うございました。 女性


| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 05:01 PM | comments (x) | trackback (x) |
2009.7.21 唐津事務所にて記者会見



衆議院の解散を受け、佐賀及び唐津の記者クラブの皆さまの、以下の
質問に、決まっている範囲でお答えしました。 

 ①立候補するのか → 必ずします。
 ②どこの党から立候補するのか → まだ決まっていません。
 ③無所属では、立候補するのか → しません。

取材していただくことは有難いし、これにより、実際に行われていることが
ガラス張りでわかるようになったのが、よかったと思っています。 月

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 08:00 PM | comments (x) | trackback (x) |
2009.7.19 護衛艦「せんだい」体験航海




護衛艦「せんだい」で、体験航海をしました。 チョキ

| 主に衆議院議員時代の活動::地元での活動 | 02:16 PM | comments (x) | trackback (x) |

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