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2014.4.14 地球温暖化と電気自動車、再生可能エネルギー (2014.4.15最終更新)
 
   EV-BMW      EV-Nissan       EV-iMiev    電気軽トラック

(1)温暖化ガスは、2050年に40~70%削減が必要でも、このための原発再稼動は不要である
 *1のように、IPCCが、4月13日に報告書を公表し、「2050年には2010年比で40~70%の温暖化ガスの排出削減をする必要があり、そのためには、エネルギー効率の改善に加え、再生可能や原子力といった低炭素エネルギーを3~4倍にする必要がある」としたそうだ。

 上の図のように、世界の全自動車を水素燃料電池車や電気自動車に換え、ビルや個人住宅が太陽光発電や水素燃料電池による自家発電を行うようになれば、40~70%の温暖化ガスの排出削減はできるだろうし、やる必要がある。しかし、温暖化ガス排出削減のために原子力が必要というのは意図的であり、原発による公害を軽視しているので問題である。

 そして、”景気”は、高齢者や弱者から巻き上げたり、単なる金融緩和で貨幣価値を下げたりするのではなく、このような本質的な問題を解決して人々の福利を増すための投資や消費を促すことによって、回復させるべきものだ。

(2)エネルギー基本計画で、原発は「重要なベースロード電源」としたのは誤りである
 *2のように、政府(経済産業省が中心)は、2014年4月11日に、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を進める方針を明記したエネルギー基本計画を閣議決定したが、原発に関する懸案事項は何も解決しておらず、事故で被害を受けるリスクは小さくないし、もちろん0ではない。

 そして、再生可能エネルギーは、2013年から3年程度、導入を最大限加速するとのことだが、原発推進に比べて推進の度合いが低く、電源比率の目標も低い。つまり、これは、「フクシマ以前に戻ろう」 という倫理感も知性も感じられないメッセージなのである。

(3)要(かなめ)となる電気自動車の普及の遅さは、何故起こるのか
 *3のように、日本市場で、日産自動車、米テスラ・モーターズ、独BMW(全員、外国人社長)等が新車を投入して市場開拓に名乗りをあげるそうだが、電気自動車や燃料電池車の普及には、自動車の排ガス規制の強化と化石燃料にかかる環境税が功を奏する。

 しかし、三菱自動車工業が1994 年に開発を始め、2006年10月にi-MiEVを発表してから、既に7年が経過しているので、水素ステーションの整備にまだ時間がかかるというのは、わが国は、電気自動車の普及に本気ではないということだ。

 EV化によって車の姿が変わるのは必然であり、新しい機能も搭載しやすく、燃費も安いにもかかわらず、古い技術にしがみついて新しい技術を発展させることができないわが国のシステムは、太陽光発電の時と同じく重要な問題だが、これは、わが国のリーダーに多い、法学部、経済学部卒の知識と学部教育の問題ではないかと思う。

*1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK13019_T10C14A4000000/?dg=1
(日経新聞 2014/4/13)温暖化ガス、2050年に40~70%削減必要 IPCC 、現状のままなら気温3.7~4.8度上昇 
 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は13日、温暖化ガスの排出削減に関する報告書を公表した。国際社会が温暖化防止に向けて一段の削減努力をしなければ、地球の気温は2100年には産業革命前から3.7~4.8度上昇するとの見解を示した。各国は産業革命前からの気温上昇を2度以内に抑える目標で合意している。報告書は各国に排出削減に向けた具体策を早急に取るように求めた。 7日から始まったIPCC総会には、各国政府の政策担当者や科学者らが参加。最終的な文言の調整を進め、12日に報告書がまとまった。13日にベルリンで記者会見したIPCCのパチャウリ議長は「この報告書を読めば、国際社会が一段の取り組みをしなければならないのは明らかだ」と訴えた。報告書は気温上昇を2度以内に抑えるには、大気中の温暖化ガスの濃度を450PPM(PPMは100万分の1)に抑える必要があると説明。現在の水準は430PPMで毎年1~2PPM増えており、具体的な対策を取らなければ、数十年で達してしまう。450PPM以内にとどめるには、50年には10年比で40~70%の温暖化ガスの排出削減をする必要があると主張。エネルギー効率の改善に加え、再生可能や原子力といった低炭素エネルギーを3~4倍にする必要があると分析した。2100年には温暖化ガスの排出はゼロか、温暖化ガスの回収によってマイナスになると指摘した。IPCCは昨年9月に第1作業部会が気候変動の科学的評価に関する報告書を、3月末には第2作業部会が温暖化による被害の軽減策についての報告書をまとめた。今回はその第3弾で、7年ぶりの改訂。国際社会は15年末に、20年以降の温暖化対策の次期枠組みの合意を目指しており、この報告書が交渉に影響を与えることが予想される。

*2:http://qbiz.jp/article/35553/1/
(西日本新聞 2014年4月11日) エネ基本計画を閣議決定
 政府は11日、原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を進める方針を明記したエネルギー基本計画を閣議決定した。原発を成長戦略の一角に据える安倍政権の方針を反映し、民主党政権の掲げた「原発ゼロ」方針と決別した。再生可能エネルギーの取り組みを強化するため関係閣僚会議を設置。「核のごみ」への対処は今回も明確に示されなかった。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後初めての基本計画となる。国民の間には脱原発を求める声が多いが安倍政権は原発を将来にわたり活用し続ける姿勢を鮮明にした。今後、再稼働に向けた準備や原発輸出の動きが活発化しそうだ。再生エネルギーは2013年から3年程度、導入を最大限加速し、その後も積極的に推進する。電源比率として、過去の政府目標の「20年に13.5%、30年に約2割」を脚注に記載。これをさらに上回る水準を目指す。

*3:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140413&ng=DGKDZO69811910T10C14A4PE8000 (日経新聞社説 2014.4.13) 電気自動車の革新に注目を
 一時はハイブリッド車などに押されて、エコカーとしての存在感が低下した電気自動車(EV)への関心が再び高まっている。国内市場では日産自動車などの日本勢だけでなく、米テスラ・モーターズや独BMWも新車を投入し、市場開拓に名乗りをあげた。世界的にも、独フォルクスワーゲンなどが技術開発に余念がない。EVが注目される背景の一つは、各国の厳しい燃費規制だ。欧州連合(EU)は2020年に自動車の二酸化炭素の排出規制を強化し、未達の自動車会社には巨額の課徴金を科す。米国でも排ガスゼロの車の販売台数枠を設定する動きがカリフォルニアを起点に州レベルで広がろうとしている。こうした規制を満たすには、通常のエンジンの改良では追いつかず、EVやプラグイン型と呼ばれる充電できるタイプの新型ハイブリッド車の品ぞろえが欠かせない、という意見が多い。排出するのが水だけで「究極のエコカー」とされる燃料電池車の普及には水素ステーションなどのインフラ整備が必要で、時間がかかりそうだという事情もある。EVの登場で技術革新の加速も期待される。BMWはEVの欠点である走行距離の短さを補うために、鉄に代わって炭素繊維を採用し、車体を軽量化した。エンジン不要のEVは部品点数が少なく、車の設計の自由度が高まる。EVによって車の基本的な姿が大きく変わる可能性もあり、ハイブリッドなどで先行した日本勢も油断できない。課題も多い。EVは走行距離を優先して電池を大量に搭載すれば価格が高くなり、電池を減らすと走行距離が短くなる。そんな二律背反を克服するには、動力源のリチウムイオン電池の低コスト化と容量拡大が不可欠だ。高速道路のサービスエリアなどドライブに出かけた先で手軽に使える充電インフラの整備も必要だ。これは新技術を普及させるための先行投資でもある。自動車会社の支援協力に期待したい。


PS(2014.4.15追加):電気自動車や太陽光発電は、日本が最初に開発して市場投入したため、リチウムイオン電池も日本が一番だったが、国内では、*4のように、「太陽光や風力発電は天候などで出力が不安定」として原発回帰に走り、電気自動車も本気で普及しなかった。そのため、リチウムイオン蓄電池も、サムスン電子やLG電子など、周りに遅れてから買収などであわてて対応しているが、これが、わが国のいつものパターンであり、経済停滞の理由なのである。

*4:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140415&ng=DGKDZO69859840U4A410C1FFB000 (日経新聞 2014.4.15) 
米加州に蓄電池特需 再生エネ向け設置義務 韓国勢が先行
 米カリフォルニア州の大手電力会社による蓄電設備の大量発注に対して、米国の蓄電池ベンチャーやサムスン電子、LG電子が営業攻勢をかけている。同州が再生エネルギーの利用拡大を目指し、電力会社に対して蓄電設備の大規模調達を義務付けたためだ。「空前の特需」だが日本勢の大半は後れをとっている。カリフォルニア州は昨年10月、PG&E、SDG&E、南カリフォルニア・エジソン(SCE)という同州上位3つの電力会社に対し2020年までに合計130万キロワット相当の蓄電設備の調達を義務付けた。太陽光や風力発電は天候などで出力が不安定になる。リチウムイオン蓄電池などでためることで、安定的な主力電源として使えるようになる。電力会社が調達を一部延期できる特例規定はあるが認可条件は厳しい。調達量について「微調整はあっても実施は揺るがない」(PG&Eのブライアン・ヒットソン規制参考人会会長)という。これを受け3社は2月末に調達計画を提出。今年夏ごろからメーカーへの発注が始まり順次、調達の規模が拡大していく。米ではマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が出資するアクイオン・エナジーなど蓄電池ベンチャーが多数台頭。サムスン電子、LG電子など韓国勢も受注に向け昨年から動き、前哨戦の電力会社の実証実験では優位に交渉している。PG&Eはサムスンなどの電池を試しているもようだ。日系メーカーの担当者が電力会社の窓口担当者に会おうとしても他社との商談で忙しいと断られる状況がある。ようやく関西電力での採用実績がある住友電工や東芝が営業担当を置いて取り組みを始めた。日本勢の遅れは否めないが、巻き返しの動きも出始めた。NECは特需を見込み、米電力会社と取引実績のある米A123システムズの大容量蓄電システム事業の買収を決めた。環境保護への意識が世界でも突出して高いカリフォルニア州は再生可能エネルギーを全体の3分の1を占める主力電源にする方針。SCEは事故を起こした原発の廃炉を昨年に決め、電力を州外などから調達している。

| 環境::2012.12~2015.4 | 11:51 AM | comments (x) | trackback (x) |

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