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2014.4.27 再生可能エネルギー利用の自動車・住宅・農林漁業で、原発の必要性はなくなる (2014.4.28、29に追加あり)
   
    *1より                 スマートハウス               *4より
(1)自動車の進歩
 *1のように、住友化学は電気自動車(EV)に使うリチウムイオン2次電池の高温に強い絶縁材の生産能力を現在の2.3倍にし、米テスラ・モーターズのEVが搭載するパナソニック製の電池向けに供給するそうだ。これにより、テスラ・モーターズのEVは、1回の充電で500キロメートル走れるようになり、環境負荷や燃費も考慮すれば、軽くガソリン車を越えるEVとなった。

(2)住宅の進歩
 *2のように、積水ハウスは、2003年から販売している断熱性に優れた同社の省エネ住宅をリフォームし、太陽光発電システムや都市ガスによる燃料電池を設置して、省エネ型の空調設備などへ切り替える提案をしており、これにより光熱費(電気・ガス料金)を実質的に0にできるそうだ。

 このようなエネルギー自給型住宅は、経済性、環境負荷、災害時の危機管理に優れているため、特定の住宅だけでなく、多くの住宅に応用できるように、それぞれの機器のデザインやラインナップが増えれば、日本だけでなく、世界で爆発的に売れると思う。特に、電力インフラが頼りない地域では、これしかない必需品になるだろう。

(3)自家発電住宅、農漁業の協力が脱原発を可能にする
 自家発電による電力自給型の住宅が普及すれば、住宅は、電力の需要者ではなく供給者となる。また、*3のように、JAは、「環境が破壊されて一番困るのは農業者」として、第26回全国大会で「将来的な脱原発と再生可能エネルギーの利活用」を決議し、広い面積での太陽光発電や小水力発電・バイオマス発電、発電残さの肥料への活用などを進めているため、原子力発電からの脱却はすぐにでも可能だ。

(4)原発立地自治体は、他の産業へシフトを - 佐賀県玄海町の事例から
 脱原発が行われれば、原発立地地域も原発収入への依存から脱却しなければならないため、それぞれの地域の特性を生かした産業を育てなければならない。

 例えば、すでに九州大学と薬草の研究を進めている玄海町は、苺とタバコの産地でもあるため、*4のような付加価値の高い農産物を作る方法がある。実に有効な物質を含んで人間の歯肉炎を軽減する苺やワクチンの成分を作るタバコ、アルツハイマーの予防に役立つダイズなどを生産することもできるし、その他の製品を作ることも可能だろう。

 ともかく、脱原発のためには、多くの人が原発立地地域の産業振興に協力することが必要である。

*1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140425&ng=DGKDASDZ240E1_U4A420C1TJ2000
(日経新聞 2014.4.25) 住友化学、EV電池部材を倍増 50億円投資、米テスラ向けに
 住友化学は電気自動車(EV)に使うリチウムイオン2次電池の部材を増産する。大江工場(愛媛県新居浜市)で50億円を投じて2015年春までに、高温に強い絶縁材の生産能力を現在の2.3倍に当たる1億1000万平方メートルへ増やす。一般的なEV10万台以上で使う量に当たる。米テスラ・モーターズのEVが搭載するパナソニック製の電池向けに供給する。高耐熱の絶縁材を採用すれば電池の容量が大きくなり、EVの走行距離を伸ばせる。住友化学はテスラの生産拡大を部材面で支える。他のEVメーカーへの供給も視野に入れている。増産するのはリチウムイオン2次電池の主要部の絶縁材であるセパレーター。樹脂フィルムにアラミド樹脂などを塗って耐熱性を高めた。住友化学はセパレーター市場で世界5位前後の大手メーカー。耐熱性を高めた高機能製品に特化し、この分野では旭化成や東レ、米セルガードなど競合他社に先行している。テスラのEVは一般的なEVの約3倍に当たる最大85キロワット時の高容量電池を積み、1回の充電で500キロメートル走れる。

*2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140426&ng=DGKDASDZ250BO_V20C14A4TJ1000 (日経新聞 2014.4.26) 積水ハウス、電気・ガスを実質無料に リフォーム提案
 住宅最大手の積水ハウスは一般家庭の住宅向けに、電気やガスの料金を抑えられるリフォームサービスを始めた。同社が建築した6万戸以上の省エネ住宅が対象で、新たに太陽電池システムなどを設置する。初期費用は約420万円。売電収入を見込めるため、15年程度で回収できるという。積水ハウスがリフォームを提案するのは、2003年から販売している断熱性に優れた同社の省エネ住宅。リフォームでは太陽光発電システムのほか、都市ガスを使って電気や湯をつくる燃料電池を設置する。省エネ型の空調設備などへの切り替えも提案する。同社の試算によれば4人家族で生活した場合、電気・ガス料金は年間約26万円。発電出力が4.6キロワットの太陽電池と700~750ワットの燃料電池を取り付け、効率の高い燃料電池の利用などで消費電力を抑えられる。約28万円の売電収入も見込め、電気・ガスが実質的に無料になるという。

*3:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=27093
(日本農業新聞 2014年4月14日) JAの取り組み報告 脱原発フォーラム
 原子力発電からの脱却を目指す市民団体や研究者らは13日、脱原発フォーラムを東京都千代田区で開いた。JA全中の村上光雄副会長、JA福島中央会の川上雅則参事が参加し、JAグループの再生可能エネルギーの利活用などを発表した。市民ら820人ほどが参集した。原発と経済、食や生活への影響、JA、生協、漁協の取り組みなどの報告があった。研究者や弁護士らで組織する原子力市民委員会が作成した政策提言集「市民がつくる脱原子力政策大綱」も紹介した。全中の村上副会長は福島県の被災農地の状況などを話し、「なぜ素晴らしいふるさとで農業ができないのか。環境が破壊されて一番困るのは農業者」と強調。第26回JA全国大会で、将来的な脱原発と再生可能エネルギーの利活用を決議したことを説明した。村上副会長は再生可能エネルギーの事例として、中国地方の小水力発電を紹介した。電力は概ね1000キロワット以下で、大きなダムを作らずに川から水路を引き農業用水などを利用して発電していることなどを解説した。福島中央会の川上参事は農業の復興に向けた取り組みを説明した。「地域営農ビジョンを進めていくことが福島の復興再生に重要になる」と述べた。地域で再生可能エネルギー事業に取り組み、脱原発に向けた循環型社会をつくる方策を示した。売電収入による収益の安定化や、バイオマス発電の熱を施設園芸に使用して周年栽培する構想を説明。被災農業者らの雇用にもつなげる考えだ。これまで取り組みのあった耕畜連携をもとに、畜産酪農家から牛の糞尿や飼料作物を再生可能エネルギー施設に提供してもらうことや、発電残さを肥料に活用することなども説明した。川上参事は「地域営農ビジョンの単位ごとに、地域資源がどれだけあるか見極めて運営することが大切」と話した。

*4:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140427&ng=DGKDZO70432930V20C14A4MZ9000 (日経新聞 2014.4.27) 薬の成分、植物内で生産
 遺伝子組み換え技術を使って様々な医薬品を植物の中で作る「植物創薬」の時代が幕を開けた。この創薬技術は生産コストを大幅に減らせることに加え、新型の感染症の流行時に素早くワクチンを供給できるなどの利点もある。動物用の治療薬がこのほど商品化され、人間向けでも開発が進んでいる。札幌ドームの近くにある産業技術総合研究所北海道センター(札幌市)。その敷地に、完全に密閉された環境で遺伝子組み換え作物を栽培する工場がある。防じん服に着替えて工場内に入り、窓越しに栽培室をのぞくと、鮮やかな緑色の苗が目に飛び込んできた。これはイチゴで、農薬メーカーのホクサン(北海道北広島市)が栽培している。夏には赤く実る予定だが、食用ではない。「インターフェロンという物質が実の中で大量に作られる」と、ホクサンの田林紀子動物薬課長は説明する。イチゴの実は収穫されると、別の部屋ですりつぶされて凍結乾燥される。その後、医薬品製造に求められるGMPと呼ぶ国際的な基準を満たす工場で最終製品となる。同社は3月、イヌの歯肉炎を軽減する薬として発売した。遺伝子組み換え植物を原料とする医薬品は世界初という。工場は遺伝子の拡散を防ぐため、周囲よりも気圧を低くして空気が外に流れないようにしている。排気はフィルターでろ過し、排水も滅菌処理する。遺伝子組み換え作物を栽培する場合、カルタヘナ法にもとづいて厳重管理しなければならない。この工場は同法(第2種産業利用)に適合した国内初の施設として2007年に国の認定を受けた。遺伝子組み換え技術を使って医薬品を作る場合、今は大腸菌や動物の細胞を使うのが一般的だ。大量に培養し、医薬品となるたんぱく質などを抽出・精製する。ただ、細胞や細菌の培養や有効成分の抽出、精製に手間がかかって費用がかさむ。食べられる植物なら、すりつぶすだけで有効成分も一緒に取り出せる。建設に数億円かかるが、季節や天候などに左右されず、一年中栽培できる。「医薬品のような高付加価値製品を作ると、生産コストの削減につながる」と、産総研の松村健・植物分子工学研究グループ長は強調する。産総研の工場の隣には、別の植物工場がある。北海道科学技術総合振興センターが12年に設立したグリーンケミカル研究所だ。出光興産や北興化学工業など5社が入居し、医薬品などを作る遺伝子組み換え作物の開発に取り組んでいる。5つある栽培室の1つで、ダイズが青々と生い茂っている。室内はセ氏23度前後に保たれており、1年に3~4回収穫できる。「アルツハイマー病に効果が見込める物質が含まれている」。北興化学の寺川輝彦研究部長はダイズの実を見せながら説明する。アルツハイマー病の予防に役立つワクチンとなる成分で、実1グラムにつき3ミリグラム含まれるという。弘前大学の研究チームがアルツハイマー病を発症するように遺伝子を操作したマウスに、このワクチン成分を与えたところ、発症を遅らせる効果があるとわかった。原因物質とされるβアミロイドと呼ぶたんぱく質が脳に蓄積する量も減っていた。動物実験をさらに進め、数年後に人間で臨床試験(治験)を始めたい考えだ。ダイズを粉末にしてカプセルに詰め、飲んでもらうことを想定している。植物創薬を目指す動きは世界で活発になっている。遺伝子組み換え作物を栽培する完全密閉型の植物工場は、ドイツのフラウンホーファー研究機構や米バイオベンチャーのケンタッキー・バイオプロセシング(ケンタッキー州)など、少なくとも世界に8カ所ある。田辺三菱製薬は13年に子会社化したカナダのベンチャー企業で、インフルエンザワクチンの成分を作る遺伝子組み換えタバコを生産する。今のように鶏卵を使うと6カ月かかるワクチン製造を1カ月に短縮できるという。5年後の実用化を目指している。遺伝子を組み換えた微生物を使って製造する医薬品が増えつつある。今後はコストや生産調整のしやすさから、遺伝子組み換え植物を使う医薬品製造が広がるとみられる。


PS(2014.4.28追加):漁業における太陽光発電の設置事例を追加する。このほか、養殖施設に風リング風車を設置した例もある。

*5:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2661728.article.html
(佐賀新聞 2014年4月12日) オリックスと契約 ノリ施設に太陽光発電
 佐賀県有明海漁協(草場淳吉組合長)は、太陽光発電装置の設置場所として屋根を約20年間貸し出す契約をオリックス(東京)と交わした。貸出料は年間約200万円。同社は、ノリ加工・集荷施設30カ所の屋根に太陽光パネル約1万1千枚を設置して売電する。草場組合長とオリックス国内営業統括本部地域営業担当の井尻康之執行役が佐賀市の同漁協本所で調印した。井尻執行役は「高い建物がなく、全国有数の日射量を誇る好立地」と選定理由を説明。草場組合長は「再生可能エネルギーの推進に一役買えれば」とあいさつした。年間総発電量は約286万6300キロワット時、一般家庭800世帯分を見込む。パネルは、川口スチール工業(鳥栖市)が独自工法で設置する。5月に着工し、9月までに全施設での稼働を目指す。オリックスは金融サービス事業が主な業務で、2012年度から太陽光発電事業に取り組んでいる。


PS(2014.4.29追加):*6のように、コンビニやスーパーに電気自動車の急速充電器があると便利で、高速道路のサービスエリアにもこのタイプの店舗があれば、電池切れの心配なく快適に高速道路を走れる。また、イートインコーナーは、20分程度で飲食を済ませなければならないため、そこで買ったものを座って食べられるスペースにすればよいのではないだろうか。

*6:http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20140428003756.html
(朝日デジタル 2014年4月29日) ファミマ500店に電気自動車充電器 1回617円
 ファミリーマートは28日、電気自動車(EV)用の急速充電器を年内に全国500店で設置すると発表した。約20分の充電中に買い物をしてもらったり、「イートインコーナー」で飲食してもらったりするねらい。大手コンビニエンスストアが本格的に充電器を置くのは初めてという。充電器は幹線道路沿いの店などの駐車場に置く。1台あたり300万~500万円の費用がかかるが、政府や自動車メーカーの補助を使うため、ファミマの負担はほぼゼロという。EVのほかにプラグインハイブリッド車も使えて、客は1回617円(税込み)で充電できる。充電サービスを提供するジャパンチャージネットワーク社の有料会員になれば、1回308円(同)で済む。業界団体によると、急速充電器は国内では自動車販売店や公共施設などに約2千カ所ある。24時間使えるコンビニに設置されれば、さらに普及が進む。

| 環境::2012.12~2015.4 | 04:18 PM | comments (x) | trackback (x) |

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