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2026,03,23, Monday
・・工事中・・
別のことで忙しかったので間が空いてしまいましたが、季節も次第に暖かくなってきました。 ・・参考資料・・ <2026年度予算> *1-1-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251225&ng=DGKKZO93436560U5A221C2EA2000 (日経新聞 2025.12.25) 来年度予算案、歳出最大の122.3兆円 国債費、初の30兆円超 政府は2026年度予算案の一般会計総額を122.3兆円程度とする方向で最終調整に入った。社会保障関係費が過去最大を更新するなど物価高対応で歳出が膨らみ、25年度の115.2兆円を上回る。2年連続で過去最大を更新する。国債の利払い費の計算に使う想定金利を3%程度とする方向だ。日銀の利上げやインフレを背景に長期金利が2%台に到達するなど上昇傾向にあり、25年度の2.0%から引き上げる。片山さつき財務相が24日までに実施した各閣僚との折衝を踏まえ、26日にも閣議決定する。各省庁の概算要求総額は122.4兆円だった。税収は83.7兆円程度と過去最高を更新する。物価高を背景に伸び、25年度補正予算で見積もった同年度の税収(80.7兆円)を上回る。それでも不足する分をまかなうため新規の国債発行額は29.6兆円と見込む。25年度の28.6兆円を上回る。赤字国債は22.9兆円ほどの見通しだ。歳出面では医療、年金、介護などをあわせた社会保障関係費が39.1兆円程度になる。想定金利の上昇により利払い費も膨らむ。国債の元本の返済や利払い費を含む国債費は26年度予算案で31.3兆円と前年度の28.2兆円を上回り、初めて30兆円を超える見通しだ。防衛力整備計画の対象経費は8.8兆円ほどで25年度当初の8.5兆円から増える。地方交付税交付金などは20.9兆円程度となる。一般予備費は1兆円を計上する。 *1-1-2:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20251226-GYT1T00119/ (読売新聞 2025/12/26) 122兆円の来年度予算案が閣議決定…過去最大の社会保障関係費・防衛費、「責任ある積極財政」路線鮮明に 政府は26日、一般会計総額が122兆3092億円となる2026年度予算案を閣議決定した。25年度当初予算から7兆1114億円増え、2年連続で過去最大を更新した。税収も過去最大を見込むが、財源不足を国債発行で埋める苦しい財政運営が続いている。一般会計の総額が120兆円を超えるのは初めて。前年度からの増加額は23年度(6兆7848億円)を上回り、過去最大となる。各省庁からの概算要求総額(122兆4454億円)を大枠で維持する予算編成で、高市内閣の「責任ある積極財政」路線が鮮明となった。歳出では、社会保障関係費で過去最大の39兆559億円を計上した。高額療養費制度見直しなどの制度改革で計1500億円程度を圧縮したが、医療従事者の賃上げなどを図る診療報酬のプラス改定などに伴い7621億円増えた。米軍再編関係費などを含む防衛費も3349億円増の9兆353億円で過去最大を更新した。政府は防衛力整備計画で23年度から5年間の防衛費の総額を約43兆円とする方針を示しており、4年目となる26年度は対象経費として8兆8093億円を計上した。地方自治体の財源となる地方交付税交付金等は20兆8778億円を計上した。自動車の購入時に課税する「環境性能割」の廃止などに伴い、地方税収の減少分を交付金で手当てする。高校授業料無償化の拡充や小学校の給食無償化などでは、国の負担分として約3700億円を積み増した。国の借金の償還や利払いに充てる国債費は前年度比3兆579億円増の31兆2758億円で、初めて30兆円を超えた。債券市場の動きを受けて想定金利を25年度の年2・0%から年3・0%に引き上げたため、利払い費が2・5兆円増えて13兆円に膨らむ。 *1-1-3:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3ef12b691142bf663eaf914b7795b3b1506105e7 (Yahoo 2025/12/28) 2026年度予算案122兆円が閣議決定、社会保障費・防衛費・国債費すべて過去最大の背景 政府は12月26日、2026年度予算案を閣議決定しました。一般会計総額は122兆3092億円で、初めて120兆円台を突破し2年連続で過去最大を更新しています。高市政権として初の当初予算編成となり、「責任ある積極財政」路線が鮮明となりました。社会保障関係費39兆円、防衛費9兆円、国債費31兆円といずれも過去最大を記録。税収も過去最高の83.7兆円を見込みますが、歳出の伸びには追いつかず、新規国債発行は29.6兆円に増加。金融市場からは財政悪化への懸念も出ています。 *1-2-1:https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK2023U0Q6A320C2000000/ (日経新聞社説 2026年3月21日) 燃料高対策の補助金再開は問題が多い 政府がガソリンへの補助金を再開した。店頭価格を1リットル170円程度に抑えるとして、まず同30.2円の支給を始めた。イランがエネルギー輸送の大動脈であるホルムズ海峡を事実上封鎖し、石油相場は高騰する。16日に開始した石油備蓄の放出と併せ、燃料高の影響を緩和する狙いだ。ただ補助金は価格が上がれば需要が減る市場原理をゆがめる。供給不安が生じる局面で消費を下支えする政策は矛盾する。政府が小売価格目標を掲げるのもおかしい。脱炭素の取り組みにも反し、問題が多いと言わざるを得ない。16日時点のガソリン価格の全国平均は前週から29円上がり、190.8円と史上最高値を更新した。翌週には200円超へ一段の上昇が予想され、政府は19日から目標価格の170円との差額分を拠出し始めた。灯油・重油はガソリンと同額、軽油は旧暫定税率相当分も上乗せした額を補助する。政府は物価高対策で2022年1月から石油元売り会社に補助金を配り、卸値に反映させて店頭価格を抑えてきた。当初は3カ月の予定だったが、ロシアのウクライナ侵略で原油高が進むと補助金を積み増し、延長を繰り返した。昨年末にはガソリン税に上乗せされていた25.1円の旧暫定税率を廃止した。補助金もようやく打ち切ったが、4年間の累計は約8.2兆円に達した。4月1日からの軽油の旧暫定税率廃止分と合わせて、年1.5兆円の税収減を穴埋めする財源は未定で、補助金再開は二重の財政負担になる。財政の悪化懸念が強まれば、さらなる円安が輸入原油高を招く悪循環に陥りかねない。補助後の小売価格の全国平均を一定水準に保つ仕組みも理解に苦しむ。原油高が進めば、財政負担は際限なく膨らむ。そもそもなぜ170円かの説明もない。燃料高が家計や企業活動に与える影響は確かに大きいが、公的支援は低所得世帯や零細企業、農漁業従事者、物流事業者など、本当にしわ寄せが重い層に絞るのが筋だ。補助開始から4年もたつのに一律のバラマキを繰り返す無策を批判されても仕方あるまい。ホルムズ海峡の封鎖は長期化が心配される。政府は支援を実効的なものに修正し、出口戦略もきちんと示すべきだ。国民に省エネへの協力を求めつつ、問題の根幹である中東危機の鎮静化に向けて外交努力を傾けるのは当然だ。 *1-2-2:https://digital.asahi.com/articles/ASV3R257WV3RULFA00JM.html?iref=comtop_Business_01 (朝日新聞 2026年3月23日) ガソリン補助金、基金8千億円積み増しへ 中東情勢悪化で予備費から 中東情勢の悪化による原油価格の高騰を受け、政府はガソリン補助金のための基金に、予備費から約8千億円を積み増す方針を固めた。今後も原油価格が高止まりするとみて、巨額の財政出動によってガソリン価格を抑える。24日にも予備費の使用を閣議決定する。原油高に円安が重なり、16日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格は190.8円と史上最高値を付けた。前週よりも29.0円上昇し、給油所によっては200円を超すところもあった。政府は小売価格を170円程度に抑えるため、19日にガソリン補助金を再開した。当初は基金の残高約2800億円を使う予定だったが、さらに予備費から約8千億円積み増す方針だ。ガソリン補助金はコロナ禍後の2022年1月に始まり、予算額はこれまでに8兆円を超えている。 *1-2-3:https://digital.asahi.com/articles/ASV3M73T8V3MULFA001M.html?iref=pc_extlink (朝日新聞 2026年3月20日) 対米投資第2弾は11兆円超 小型原発や天然ガス発電施設を建設へ 日米関税合意で日本が約束した5500億ドル(約87兆円)の対米投資について、日米両政府は19日(日本時間20日)、第2弾のプロジェクトを発表した。米国内で次世代原発の小型モジュール炉(SMR)や、二つの天然ガス発電施設を建設するもので、3件への投資額は計11兆円を超えるという。日米首脳会談後に発表された共同文書によると、SMRは米重電大手GEベルノバと日立製作所がテネシー州とアラバマ州で建設し、投資額は最大6.3兆円。天然ガス発電施設はペンシルベニア州の最大2.7兆円のプロジェクトと、テキサス州で建設する最大2.5兆円のプロジェクトが記された。 ●「急速に増大する電力需要を満たす上で極めて重要」。 SMRは次世代原発の一種で、従来の原発とくらべて1基あたりの出力が小さく、費用や建設期間を圧縮できるとされる。共同文書ではSMRについて、「次世代の大規模な安定電源をもたらし、米国国民の電力価格を安定させるとともに、世界的な技術競争における日米のリーダーシップを強化する」とされた。天然ガス発電施設については「急速に増大する電力需要を満たす上で極めて重要な役割を果たすとともに、経済安全保障上重要な戦略分野においてサプライチェーン(供給網)を構築する上での日米間の協力を強化する」と説明。発電施設にはデータセンター(DC)が併設され、そこへの電力供給もするという。 ●日米、原油インフラを含むプロジェクト 共同文書ではさらに、日本への輸出増加のための原油インフラを含むプロジェクトの組成に日米間で取り組んでいるとも記された。政府関係者によると、米北部のアラスカ産原油の増産などが念頭にあるという。ワシントンでの首脳会談後に記者団の取材に応じた高市早苗首相は、第2弾のプロジェクトについて、「国際的な電力需要が急速に増大する中で、また中東情勢を含む現下の状況に照らして非常に重要だと考えている」と述べた。対米投資を巡っては、第1弾として今年2月、人工ダイヤモンドの製造▽米国産原油の輸出インフラ整備▽ガス火力発電所の建設の3件のプロジェクトが公表された。第1弾の投資額は計5.7兆円で、第2弾とあわせると計17兆円を超える規模となる。 *1-2-4:https://digital.asahi.com/articles/ASV3N02LPV3NULFA008M.html (朝日新聞 2026年3月20日) 対米投資第2弾の次世代原発「SMR」とは 日立が米企業と開発 高市早苗首相とトランプ米大統領の会談で発表された対米投資の第2弾の柱と言えるのが、次世代原発の開発だ。日本側で手がけるのは日立製作所。その狙いとは。「サッカーコート1面くらいに、主要な建屋が収まるくらいの大きさだ。既存原発の敷地の空いているスペースにも建てられる」。日立の原子力事業担当者は、米重電大手GEベルノバとともに手がける次世代原発の小型モジュール炉(SMR)について、こう話す。国際原子力機関(IAEA)は、SMRを1基あたりの出力が30万キロワット以下の原発と定義する。通常の大型炉は出力が100万キロワット以上あるので、SMRはその3分の1にも満たない。SMRは工場でつくった機器や構造物のまとまりを建設地で組み立ててつくることが多く、少ない工程で建設できるのがメリットとされる。 ●カナダでは1基が建設着手 IAEAによると、世界でSMRの設計や構想は80種類以上あるという。人工知能(AI)の普及によって必要とされる電力が増えると見込まれていることなどを背景に、導入を探る動きが加速している。中国など一部の国ではすでに稼働しているとされるが、世界的に導入が本格化するのは2030年代以降になる見通しだ。日立は07年、当時の米ゼネラル・エレクトリック(GE)と原発事業の合弁会社を設立した。いまは、GEからエネルギー事業が分社化したGEベルノバと協業し、出力30万キロワットのSMR「BWRX―300」を手がける。現時点ではSMRはGEベルノバ側が主体になり、日立側は機器供給などを担う。BWRX―300は、カナダ東部オンタリオ州で1基が建設に入り、30年末までの運転開始を予定している。州営の電力会社が既存の原発がある地域に4基のSMRをつくる計画を打ち出し、昨年、北米や西欧では初となるSMRの建設許可を得た。GEベルノバと日立は、残る3基にも採用されることを目指している。米国では両社のSMRを採用する構想はあるものの、まだ建設には至っていない。日立は今回の発表を足がかりに米国でのSMRの導入拡大にこぎ着けたい考えだ。 ●日本では「ハードル高い」指摘も 米電力大手の「テネシー峡谷開発公社(TVA)」は、テネシー州で進めるSMRの計画で、BWRX―300を候補としており、25年5月に米国の原子力規制委員会に建設許可を申請した。米国では、ほかにも両社のSMRに関心を示す電力会社があるという。両社のSMRは欧州のポーランドやエストニアでも導入に向けた検討が進んでいる。さらに両社は今月14日、東南アジアでも売り込みを検討すると発表した。一方、日本国内での導入は見通せていない。日立の担当者は「国内でも、既存の原発をリプレース(建て替え)で限られたスペースに建てる場合、ニーズはあり得る」と話す。だが、原発を手がける他の大手メーカーの関係者は、東京電力福島第一原発事故を経験した日本では「そもそも原発の新設のハードルが高い」と指摘する。 <安全保障> *2-1-1:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16418482.html (朝日新聞 2026年3月8日) ハメネイ師殺害、周到準備 日々の動向、数年監視か イスラエル イスラエルが米国と共同でイランに先制攻撃してから7日で1週間となった。「宿敵」イランへの攻撃を続けるイスラエルは、この数年、最高指導者ハメネイ師らの殺害などに向けて、周到な準備をしてきた。地元メディアなどによると、ネタニヤフ首相らは昨年11月にハメネイ師の排除を決定。情報機関は数年にわたってイランの首都テヘランの交通監視カメラをハッキングし、現地の詳細な地理やハメネイ師の日々の動向を把握していたという。警備要員の住所や勤務時間も特定し、攻撃当日には米国とともに、ハメネイ師が殺害されたテヘランの邸宅付近の携帯電話のネットワークを妨害。警備要員が通話できない状態にしていたという。イスラエル軍の報道官は朝日新聞の取材に対し、「諜報(ちょうほう)活動や精密な攻撃によって、イラン攻撃の作戦を開始した1分以内に、ハメネイ師を含む司令官や指導者40人を殺害した」と誇った。イランの脅威を取り除く動きが強まったきっかけが、2023年10月7日に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃だ。ハマスなど各地に根を張る親イラン武装組織の壊滅をめざし、それらを支援してきたイランを弱体化させることも急務になった。テルアビブ大学のデイビッド・メナシュリ教授(イラン研究)は「奇襲攻撃の責任を問われたネタニヤフ氏個人にとっても、イスラエルという国家としても、10月7日の『敗北』を埋め合わせるために『勝利』を必要とした」と指摘する。今秋までに総選挙を控え、ネタニヤフ氏がイラン攻撃の戦果などを実績にして6月ごろに前倒しする可能性もささやかれている。ただ、交戦が長引いて被害が増えれば、国民の不満が高まる恐れもある。 *2-1-2:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16418516.html?iref=pc_shimenDigest_top01 (朝日新聞 2026年3月8日) トランプ氏「民主的体制不要」 イランは「無条件降伏」を拒否 トランプ米大統領は6日、米国とイスラエルが攻撃を仕掛けたイランに対し、「無条件降伏以外にディール(合意)はあり得ない」と主張した。SNSに投稿した。一方、米CNNには、米国にとって都合が良ければ、イランの今後の政治体制が民主的である必要はない、とも発言。宗教指導者が統治する現在のような体制でも構わないとの意向を示した。激しい軍事作戦を展開するなか、トランプ氏はイランを降伏させて、意のままになる政権にすげ替えたいとの意欲をあからさまに見せた。ホルムズ海峡の事実上の封鎖も続き、戦闘の長期化への懸念などから、米ニューヨーク商業取引所では6日、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格が一時1バレル=92ドル台まで上昇した。2023年9月以来、約2年5カ月ぶりの高値で、終値は前日より10ドルほど高い、1バレル=90・9ドルとなった。トランプ氏は6日の投稿で、イランが「無条件降伏」をすれば「(米国が)受け入れることのできる偉大な指導者を選ぶ」と説明。「我々(米国)がイランを破壊から回復させるために働く」と一方的に主張した。これについて、レビット大統領報道官は「作戦の目標が完全に達成されれば、イランは無条件降伏の状態に置かれる」と述べ、「4~6週間」で目標を達成できるとの見通しを示した。戦闘終結のめどが立たないなか、米中央軍は6日、これまでに3千以上の標的を攻撃したとSNSに投稿した。ドローン(無人機)や弾道ミサイルによるイラン側からの攻撃で被害を受けたのは、湾岸諸国など周辺12カ国に上るという。イランのペゼシュキアン大統領は、トランプ氏の言う「無条件降伏」について、「その夢を墓場まで持って行くべきだ」として徹底抗戦する構えを示した。国営放送が7日に伝えた。一方、湾岸諸国などへの報復攻撃については「謝罪する」と表明。「(湾岸諸国などから)攻撃を受けない限り、攻撃やミサイルの発射は行われない」と述べた。 ただ、軍や精鋭部隊のイスラム革命防衛隊は、米・イスラエルの攻撃拠点は引き続き標的になると牽制(けんせい)。7日もアラブ首長国連邦の米軍駐留基地を攻撃したと発表した。イランでは少なくとも民間人1332人が死亡した。同国のイラバニ国連大使が6日、イラン赤新月社の情報として明らかにした。 *2-1-3:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16418501.html (朝日新聞 2026年3月8日) ロシア、イランに情報提供か 米軍拠点など反撃支援 米報道 米紙ワシントン・ポストなど複数の欧米メディアが6日、ミサイルやドローン(無人機)によるイランの反撃を支援するため、標的となる米軍の拠点などに関する情報をロシアがイランに提供している、と報じた。レビット米大統領報道官はこの報道について「(ロシアが情報提供したとしても)イランでの軍事行動に関して何の影響もないことは明らかだ。我々はイラン側に大打撃を与えているからだ」と述べた。トランプ大統領も記者団に問われ「(対処が)簡単な問題だ」と述べた。ワシントン・ポストが当局者からの情報として報じた内容によると、米・イスラエルの攻撃が始まった2月28日以来、ロシアは米軍の艦船や軍用機を含む情報をイランに伝えてきた。当局者らは「米軍による激しい攻撃でイラン独自の情報収集能力が衰えている」との見方を示した。ロシアは衛星などを通じ、世界有数の水準で軍事情報を集めているが、今回のイランへの情報提供がどの程度の規模に及んでいるのかは不透明だという。ロシアとイランの軍事的な協力関係は、ロシアがウクライナに侵攻し、米欧の経済制裁を受けて以降、従来以上に深まっていた。イランは、ロシアがウクライナへの攻撃で使う安価なドローンの技術提供などを通じてロシアを支援してきた。 *2-1-4:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260323&ng=DGKKZO95162320T20C26A3NN1000 (日経新聞 2026.3.23) 原油高、地域経済に試練、ホルムズ封鎖「不安しかない」 廃油活用など模索 ホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴う原油市場の混乱が地域経済に影を落としている。製造業が集まる静岡県や石油化学コンビナートのある岡山県では原燃料の調達に懸念が広がる。各地の中堅・中小企業は廃油の活用を模索するなど数少ない対策に知恵を絞る。「金属加工用の油の費用が月100万円単位で上振れする可能性がある」。農業機械や自動車の部品を手がける小楠金属工業所(浜松市)の藤田理登・総務部部長代理は警戒する。熱処理や切削に使う油代は月300万円程度で、3割超の上乗せを予想する。燃料費なども高まる見通しだが、納入先が価格転嫁に応じてくれる保証はない。「交渉は価格が上昇してからでないと動きにくく、転嫁できるとしても数カ月は必要になる」(藤田氏)という。米先物市場の原油価格は1バレル90ドル超と、米国とイスラエルによるイラン攻撃以前から4~5割高い水準で推移する。中東から到着するタンカーが減り、流通も滞り始めている。三菱ケミカルグループや三井化学など国内化学大手は原料のナフサ(粗製ガソリン)の輸入減を見越し、エチレン減産を始めた。石化関連の企業は戦々恐々としている。「真っ先に汎用品の確保が難しくなるのではないか。不安しかない」。岡山県倉敷市の水島コンビナートに本社を置き、ブルーシートなどを製造する萩原工業の吉田淳一経営企画室長は懸念する。同社は合成樹脂加工品が売上高の8割以上を占める。原料のポリエチレンやポリプロピレンの安定的な確保は経営の最重要事項だが、今後は値上がりだけでなく調達自体が難しくなる可能性がある。食品容器メーカー、丸善トレー(岡山県笠岡市)の白神雅夫会長は「ポリプロピレンのメーカーから前年からの買い増しはできないと通達が来た」と話す。前年と同じ量を調達できるか見通せず「需要があっても生産量も増やせない」。円安も原料を輸入する企業には負担となる。原油購入の代金を支払うためのドルの需要が増す傾向が強まり、1ドル=160円に近づいている。企業が取れる対策は限られる。自動車用のエンジンオイルや工業用潤滑油などを製造・販売する三和化成工業(横浜市)は廃油リサイクルの可能性を探る。再利用品を試作し、問題なく使えるかなどの分析を始めた。原料のベースオイル(基油)の輸入先の一つである韓国で、生産停止や価格調整の話を耳にするという。向井一馬社長は「値上がり分は様子を見ながらのみ込んでいくしかない」と話す。日本郵便傘下のトナミ運輸(富山県高岡市)はトラック約3000台の運用で燃料の節約を徹底する。運転手には急発進と急ブレーキを抑え、アイドリングストップを心がけるよう指示を出した。自治体は事業者の支援に動き始めた。横浜市は今回の原油高騰を受け、中小企業向けの特別経営相談窓口を設置した。瀬戸内海沿岸のコンビナートに化学メーカーが集積する山口県は既存の相談窓口で資金繰りなどの相談を受け付け、物価高に苦しむ事業者向けの融資制度も活用する。ナフサは原油精製の過程で得られる。国と民間の石油備蓄は7割以上が原油で、経済産業省は放出により「中東以外からの輸入拡大を前提に4カ月ほどはサプライチェーン(供給網)を維持できる」と見込む。石油の流通に詳しい桃山学院大学の小嶌正稔教授は「備蓄放出でガソリンの流通は安定するが、ナフサは引き続き輸入に頼らざるを得ない」と指摘する。事態が長期化する中では、地域の企業がまず苦境に追い込まれることが想定される。 *2-1-5:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260323&ng=DGKKZO95166030T20C26A3MM0000 (日経新聞 2026.3.23) イラン、米が発電所攻撃なら「海峡完全封鎖」警告、「開放48時間内」要求に反発 イラン革命防衛隊は22日、米国が発電所への攻撃を実施した場合、ホルムズ海峡を「完全に」封鎖するとの声明を発表した。米国資本が入った域内の企業を「完全に破壊する」とも脅した。ロイター通信が伝えた。トランプ米大統領はイランが48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ発電所を標的に攻撃を始めるとSNSに投稿していた。トランプ氏は「いかなる脅威もなくホルムズ海峡を開放しない場合、米国は最大の発電所を最初の標的とし、各種の発電所を壊滅させる」と書き込んだ。イランはホルムズ海峡で船舶にドローン攻撃などをしかけ、事実上、封鎖状態にしている。米軍は2月28日の軍事作戦開始後、原油価格の高騰につながるエネルギー施設への攻撃は避けてきた。軍事行動に踏み切れば、世界のエネルギー市場に大きな混乱をもたらす。トランプ氏は19日、イスラエルのネタニヤフ首相にイランの原油・ガス施設を攻撃しないよう直接要求したと明かした。「ネタニヤフ氏にはやるなと言ったし、もうやらないだろう」と述べた。トランプ政権はイランへの圧力を引き上げる一方、停戦に向けた動きも水面下で始めた可能性がある。米政治サイトのアクシオスは21日、将来的な和平交渉に備え、政権内で協議を始めたと伝えた。米当局者はアクシオスに今後2~3週間は戦闘が続くと見込んでいると話した。戦闘終了を見込んで外交交渉の準備を進める。協議にはトランプ氏の娘婿、クシュナー氏とウィットコフ中東担当特使が関与する。米側はホルムズ海峡の開放やウラン濃縮の停止、核開発・弾道ミサイルの開発計画の停止、中東地域のイランの代理勢力への資金提供の終了を求める。ここ数日は米国とイランが直接の接触はしていないものの、エジプトとカタール、英国が双方の意向を伝達しているという。イランは交渉に関心を持ちつつも、厳しい条件を米国とイスラエルにだしている。賠償金と、将来にわたり攻撃を受けない保証を要求している。米側はイランで意思決定ができる人物は誰なのか、どのように接触できるかを特定しようとしている。アクシオスによると米当局者は、かつて米側と核交渉を担ったイランのアラグチ外相は意思決定に携わる人物ではないとみている。 *2-1-6:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260323&ng=DGKKZO95166700T20C26A3EAF000 (日経新聞 2026.3.23) イラン、原子力施設攻撃 170人以上負傷、イスラエルに報復 イスラエル南部ディモナとアラドに21日、イランのミサイル攻撃があり、地元メディアによると計170人以上が負傷した。ディモナには原子力センターがあり、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設などが21日に攻撃を受けたことへの報復として標的にした可能性がある。イランは22日もイスラエル中部などを攻撃した。米イスラエルもイラン各地への爆撃を続行。イスラエル軍はテヘランにあるイラン革命防衛隊の弾道ミサイル関連施設を空爆し、ミサイル部品の製造能力を著しく低下させたと主張した。イラン軍事筋はタスニム通信に対し、米軍がイランの石油積み出し拠点カーグ島の占領などに踏み切れば、イエメン沖のバベルマンデブ海峡や紅海など他の海域の不安定化も「選択肢になる」と警告した。一方、レバノンの国営通信は21日、親イラン民兵組織ヒズボラとイスラエル軍の交戦が再開した2日以降の死者が1024人になったと報じた。イスラエルメディアは22日、同国北部への攻撃で1人が死亡したと伝えた。カタール内務省は22日、領海内で同国のヘリコプターが墜落し、搭乗者7人のうち6人が死亡したと発表した。残る1人は捜索中。国防省は「技術的な不具合」が原因だったとしている。アラブ首長国連邦(UAE)は21日、日本などがイランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖を非難した19日の共同声明に加わると表明した。英政府によると、参加国は22カ国になった。 *2-2-1:https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK10A280Q6A310C2000000/ (日経新聞社説 2026年3月11日) 武器輸出は明確なルールと歯止めが要る 日本の安全保障のありようが大きく変容する。自民党と日本維新の会は殺傷力をもつ武器を含めたすべての防衛装備品の輸出を原則解禁する提言を高市早苗首相に申し入れた。政府は今春にも制度改定を検討しており、輸出ルールの明確化や歯止め策が課題になる。提言は、輸出できる武器を非戦闘分野の救難、輸送、警戒、監視、掃海に限ってきた5類型を撤廃する。戦闘機や護衛艦、潜水艦など殺傷能力のある武器でも、防衛装備品・技術移転協定を結んでいる国には輸出を認める。政府はこれまでも国際共同開発や外国のライセンスを用いて生産する武器なら輸出を例外的に認めてきたが、国産品は輸出できなかった。提言は戦闘中の国でも「特段の事情」があれば輸出できる余地を残した。同志国が侵略を受けた場合の支援を想定している。日本の装備品では、例えばフィリピン、インドネシアなどは中古の護衛艦や潜水艦に関心を示しているという。輸出の拡大によって同盟・同志国の抑止力や対処力が高まれば地域安保を底上げする。同じ装備品を使っている国とは修理、部品の調達や補給で協力しやすく、安保協力を深めることにつながる。もう一つの狙いは防衛産業の育成だ。日本は長年、武器輸出を事実上禁じてきたため納入先が自衛隊に限られ生産能力が弱まった。海外に販路を広げることで、生産量の拡大や単価の引き下げを期待できる。企業の撤退リスクが低下し技術・人材の確保も見込む。中国や北朝鮮の脅威に対応する関係国の連携は重要である。安保環境の変化に応じて輸出のあり方も見直していき、安保の基盤を強めていくのはやむを得ない。半面、人を殺傷したり物を破壊したりできる装備を輸出して紛争国で使われれば、紛争を助長する恐れがあるとの懸念も根強い。輸出できるかどうかは与党内の調整を経て政府の国家安全保障会議で判断する構えだ。それで十分か。武器輸出が際限なく広がるのを防ぐための手立てについて与野党で議論を深める必要がある。自維連立政権の合意書に盛り込んだからといって前のめりになっては禍根を残しかねない。どんな装備品をどんな理念で開発し輸出するのか、平和国家の歩みに沿うか。事前や事後の国会の関与も含めて国民の理解を得る丁寧な取り組みが欠かせない。 *2-2-2:https://digital.asahi.com/articles/DA3S16354595.html (朝日新聞社説 2025年11月30日) 安保3文書改定 平和国家の変質を危惧する 自民党の国防部会と安全保障調査会の合同会議で、安保3文書の改定に向けた議論が始まった。戦後一貫して否定してきた集団的自衛権の行使に一部道を開いた安全保障関連法の成立から10年。「防衛力の抜本的強化」を掲げ、専守防衛を空洞化させる敵基地攻撃能力の保有に踏み出した安保関連3文書の決定から3年。その延長線上に高市首相がめざす安保政策は、防衛費のさらなる増額や、武器輸出の制限の大幅緩和に加え、「国是」である非核三原則の見直し検討にまで及ぶ。身の丈を超えるような力への傾斜が、本当に地域の安定につながるのか。高市政権が平和国家としての日本のありようを、これ以上変質させることを強く危惧する。 ■額ありき繰り返すな 自民党が安保関連3文書の前倒し改定に向けた議論を始めた。首相は来年中の改定をめざすとしており、来年4月にも政府への提言をまとめる見通しだ。日本の防衛費は戦後、国内総生産(GDP)比、おおむね1%で推移してきたが、現行の3文書で、関連経費を含め5年で2%に引き上げることが決まった。首相は補正予算案で防衛費を積み増し、今年度中に2年前倒しで達成するとしており、新たな数値目標の設定が焦点になる。ただ、2%自体、現場からの積み上げを経ない「総額ありき」で決めたものだった。財源の一部に充てる所得増税の開始時期はいまだ決まっていない。防衛費の使い残しもたびたび取りざたされる。米国は同盟国に3・5%を求めており、北大西洋条約機構(NATO)加盟国や韓国がすでに応じている。しかし、安保環境も財政事情もそれぞれ異なる。必要性や費用対効果を厳しく吟味し、主体的に判断せねばならない。また、中国はGDPも国防費も日本の4倍以上。その差は今後開くと予想される。対抗して防衛費を増やすことにはおのずと限界がある。 ■武器輸出歯止め必要 3文書改定を待たずに、結論が出るかもしれないのが、武器輸出のさらなる緩和だ。現行の防衛装備移転三原則の運用指針では、輸出対象は「救難・輸送・警戒・監視・掃海」の5類型に限られるが、自民と日本維新の会の連立合意には、来年の通常国会中の「撤廃」が明記された。すでに、英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の日本から第三国への輸出や、共同開発・生産という形をとった豪州への護衛艦の輸出など、個々の判断として、殺傷能力の高い兵器の提供が次々と決まっている。そのうえ、5類型そのものが撤廃されるなら、歯止めが失われ、「武器輸出大国」への道を歩みだしかねない。現在の3文書でも、「堅持」の方針は今後も変えないとする非核三原則の扱いも焦点だ。核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずのうち、「持ち込ませず」は、米国の「核の傘」に頼る以上、現実的ではないというのが首相の持論だからだ。被爆の惨禍を二度と繰り返させない国民の強い決意のもと、長年支持されてきた原則を、時の政権の判断で軽々に変えることは許されない。戦争被爆国である日本が原則を変えることがもたらす負の影響を直視すべきだ。 ■国民的議論が不可欠 政府側の検討の進め方はまだ明らかになっていない。現行の3文書は岸田政権下で決められたが、戦後の抑制的な安保政策の大転換だというのに、国民的議論がなかったことを忘れてはならない。安保3文書にしろ、防衛装備移転三原則にしろ、政府による閣議決定で決められることは事実だ。ただ、国の根幹にかかわる問題である。国民の代表である国会での徹底した議論は不可欠だ。特に非核三原則については、全会一致の国会決議を経て国是として定着した経緯がある。政府だけで決めていいものではない。これまでは、公明党が与党の中で、十分とは言えないまでも、一定のブレーキ役を果たしてきた。例えば、武器輸出の5類型は、自民が撤廃を求めたものの、公明の反対で実現しなかった。連立相手は今や、憲法9条改正や集団的自衛権行使の全面容認を掲げる維新に変わった。連立合意には、原子力潜水艦を念頭に置いた「次世代の動力」を活用した潜水艦保有の推進も盛り込まれている。多角的で慎重な検討抜きに、前のめりで物事が進むことが懸念される。首相は安保環境の悪化を踏まえ、相手の攻撃など、望ましくない行動を思いとどまらせる抑止力の強化が必要だと訴える。防衛力がその柱のひとつであることは間違いないが、外交や経済、情報力を組み合わせてこそ、その効果は発揮される。この考え方は欧米では常識で、現行の安保3文書にも記されてはいる。だが、対中関係の悪化など、高市政権の外交が十分機能しているとは言えない。不必要な挑発は抑止力強化にとって無益である。防衛力強化にのみ突き進むのではなく、統合的な抑止力の設計こそが求められる。 *2-2-3:https://digital.asahi.com/articles/ASTCV269RTCVUTFK01WM.html?iref=comtop_7_01 (朝日新聞 2025年11月26日) 首相「具体的な事例を聞かれたので」 党首討論で台湾有事答弁を説明 高市早苗首相と野党党首による初の党首討論が26日午後3時から開かれた。台湾有事をめぐる高市首相の7日の衆院予算委員会での答弁について、立憲民主党の野田佳彦代表は「日中関係の悪化にどのような責任を感じているか」とただした。これに対し、首相は答弁の「責任」については直接、言及はしなかったが、「質問者から台湾有事に限定して、シーレーンの封鎖にも言及されて質問があった。私も具体的なことに言及したいとは思わなかったが、政府のこれまでの答弁をただもう一度、もう一度と繰り返すだけでは、場合によっては予算委員会を止められてしまう可能性もあるということで、具体的な事例を聞かれたので、私は誠実に答えたつもりだ」と述べた。そのうえで、「あくまでも聞かれたことに対して言える範囲で答弁したが、政府の統一見解は昨日、閣議決定し、答弁した通りで、それ以上でもそれ以下でもない」とし、答弁の撤回はしなかった。高市首相は7日の衆院予算委で、立憲の岡田克也元外相から、中国による台湾有事への対応を問われ、「戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースだと、私は考えます」と述べた。この発言をめぐり、中国側は「乱暴な内政干渉だ」と反発。日本への渡航自粛を求め、観光業界への影響が出ている。日本政府は25日、台湾有事は日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になりうるとした首相の国会答弁について、従来の政府見解を「完全に維持しており、見直しや再検討が必要とは考えていない」とする答弁書を閣議決定している。高市首相は公明党の斉藤鉄夫代表から非核三原則について見解を問われ、「政策上の方針としては堅持している」と述べ、従来の政府見解を踏襲していることを明確にした。来年中をめざす国家安全保障戦略など安全保障3文書の前倒し改定について「明示的に非核三原則の見直しを指示した事実はない」と述べた。日本の国是とされる非核三原則は1967年の佐藤栄作首相の「核を持たず、作らず、持ち込ませず」との国会答弁がもとになっており、2022年に決定した国家安全保障戦略で「非核三原則を堅持するとの基本方針は今後も変わらない」としている。これについて高市氏は11日の衆院予算委員会で「非核三原則を堅持する」との文言を引き継ぐかをめぐり、「私から申し上げる段階ではない」と明言を避けていた。 ●「民主党政権時代の外相答弁引き継いでいる」 一方、26日の党首討論で高市氏は非核三原則の「持ち込ませず」について「10年の民主党政権時代の岡田克也外相の答弁を引き継いでいる」と述べ、従来の政府見解を踏襲していることを強調。岡田氏の答弁について「緊急事態が発生し、核の一時寄港を認めないと日本の安全が守れないという事態が発生したとすれば、そのときの政権が、政権の命運をかけて決断し、国民に説明するという答弁だった」と説明した。これを受け斉藤氏は、岡田氏の答弁について「当時、あくまでも非核三原則を堅持するという立場のうえで、究極的な有事の際にその時の政府が命運をかけて判断するということであり、非核三原則を見直すということではない。平時に前のめりに非核三原則を見直すことがあってはならない」とクギを刺した。 ●野田氏と安倍氏の合意を引き合いに 政治とカネの問題について、立憲の野田代表が高市首相に対し、企業・団体献金の規制を呼びかけた。これに対し、首相は衆院議員の定数削減に議論を変え、「そんなことより、定数削減(を)やりましょう」と返す場面があった。首相は、野田氏(当時首相)が2012年の党首討論で、安倍晋三元首相と定数削減に合意したことを引き合いに出し、「約束が果たされていないことは申し訳なく思っている。ぜひ賛成してほしい」と述べた。年収の壁引き上げ 首相「一緒に関所を乗り越えましょう」。国民民主党の玉木雄一郎代表は、所得税の課税最低ライン「年収の壁」の引き上げについて、「給与所得控除も含めて178万円まで引き上げる。(自民、公明、国民民主の)3党の約束を守るか」とただした。高市首相は「3党の約束だから、一緒に関所を乗り越えましょう」と応じた。 ●「スパイ防止法という名前になるかはわからない」 一方、スパイ防止関連2法案を参院に提出した参政党の神谷宗幣代表は、「スパイ防止法の必要性を感じていると思うが、どのような構想か」とぶつけた。高市首相は「スパイ防止法という名前になるかはわからないが、関連法制を作らなきゃいけないことは党の公約にも書いた。まず基本法的なもの、外国代理人登録法、ロビー活動公開法などについて速やかに法案を策定することを考えている」と応じた。 *2-2-4:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260211&ng=DGKKZO94347670Q6A210C2PD0000 (日経新聞 2026.2.12) 改憲論議、自民主導狙う、発議向け憲法審ポスト奪還へ 首相「環境、少しでも早く」 高市早苗政権が憲法改正の議論を再起動する。自民党が衆院で3分の2超の議席を得て憲法審査会の会長ポストを奪還し、論議を主導できる公算が大きい。右寄りの支持基盤を意識している。野党は「数の力」で押し切られるシナリオを警戒する。首相は9日の記者会見で「国の理想の姿を物語るのは憲法だ」と話した。「少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくっていけるよう粘り強く取り組む覚悟だ」と述べた。自民党として各会派に協力を働きかける。小泉進次郎防衛相も10日の記者会見で憲法改正に関し「できるかぎり早く国民投票に付す機会を提供すべきだ」と語った。改憲のプロセスはこうだ。各党が原案を国会に提案し、衆参両院の憲法審で審議する。両院で総議員の3分の2以上の賛成で可決すれば、国民投票に向けて発議する。60~180日以内に投票を実施し、賛成が投票総数の2分の1を超えれば改正できる。 首相は衆院選の演説で野党主導の憲法論議に不満をもらした。新潟県上越市内で「憲法審の会長は残念ながら野党だ」と話した。与党が議席数を増やして会長ポストを取り返す必要があるとの認識を示した。自民党が2024年の衆院選で大敗し少数与党に転じると憲法審査会長は当時の立憲民主党の枝野幸男氏が担った。自民党が掲げる自衛隊の明記、有事に国会議員の任期を延長する緊急事態条項の追加は優先テーマにならなかった。8日投開票の衆院選の結果、自民党は単独で憲法改正を発議できる3分の2以上の議席を確保した。憲法審の会長ポストも取り戻せそうだ。現在247議席の参院は自民党と日本維新の会の与党で3分の2である165の議席に届かない。改憲を容認する勢力でみた場合、与党に国民民主、参政、日本保守の3党を加えると、会派ベースで162になる。無所属議員らから支持を得られれば衆参両院で3分の2に達する可能性がある。かつて安倍晋三政権が重要課題として憲法改正に取り組んだ。16年の参院選で改憲に前向きな勢力は衆参両院で3分の2を超えた。安倍氏は17年に自衛隊の明記を提唱し、「20年を新憲法が施行される年にしたい」と表明した。自民党は18年3月の党大会で改憲案を公表した。(1)自衛隊の明記(2)緊急事態対応(3)合区解消・地方公共団体(4)教育充実――の4項目をあげた。ただ与野党による議論は深まらなかった。国会では安倍氏の森友・加計学園の問題などから、野党が憲法審の開催に応じなかったこともある。連立を組む公明党も憲法9条の「専守防衛」は堅持すべきだと慎重な姿勢を見せていた。改憲に向けたハードルも多い。優先すべきテーマが絞り切れていない。高市政権内では発議のタイミングに関し、28年の参院選の後になるとの見方がある。野党は「高市1強」に警戒を強める。中道改革連合の野田佳彦共同代表は9日の記者会見で憲法改正などを念頭に「与党が大きなかたまりになりすぎたから、もう一つの考え方を提示する役割は大きくなった」と語った。自民党と連立を組む日本維新の会が野党の警戒を増幅させる。維新は戦力の不保持を定める9条2項を削除し、集団的自衛権行使の全面容認を提起する。自民党よりも踏み込んだ内容だ。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は10日に「憲法改正の議論は加速させていくべきだ」と述べた。すでに自維で改憲の協議体を立ち上げていると説明し「特に9条の自衛隊のあり方には正面から取り組んでいきたい」と語った。 *2-3-1:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO93383200S5A221C2PD0000/ (日経新聞 2025年12月23日)首相、自衛官の待遇改善1年前倒し指示、人手不足、対応急ぐ 政府は22日、首相官邸で自衛官の処遇改善に関する関係閣僚会議を開いた。高市早苗首相は自衛官の基本給を定める俸給表を2027年度に改定するよう指示した。従来の予定から1年前倒しする。国家安全保障戦略など安保関連3文書を26年末までに改定する工程と並行して作業を進める。首相は防衛力の中核である自衛隊の人材確保は政府を挙げて取り組むべき最重要課題だと強調した。抜本的な処遇改善によって自衛隊の人手不足を補う狙いがある。政府はこれまで28年度に俸給表を見直す目標を掲げてきた。+自衛官は少子化の影響で人手不足が続く。定員に占める隊員の割合を示す充足率は24年度末時点で89.1%と9割を切る水準となった。 *2-3-2:https://www.agrinews.co.jp/opinion/index/362455 (日本農業新聞 2026年2月15日) 農業×自衛隊 第二の人生 輝ける場に 現役の自衛官らでつくる有志団体「農業自衛隊」の活動を取材した。彼らは、農家を訪問して農作業を手伝いながら、退職をした次の働く場所として農業に注目。2035年までに年間100人の就農を目標に掲げる。鍛え上げられた体できつい農作業を難なくこなし、指示を受ければ的確に作業をこなす姿から、彼らが農業の担い手として活躍する未来を思い描いた。防衛省によると、退職する自衛官は毎年およそ7600人。年齢は50代半ば(若年定年制)と20~30代(任期制)が多い。体力があり、どんな職場でも活躍が見込める年齢だ。農業自衛隊のメンバーは、そんな退職自衛官らが輝ける場として農業に期待を寄せる。発起人の一人で現役自衛官の松上信一郎さん(50)は「農業で活躍し、日本の食料生産に貢献することは、退職自衛官のやりがいにつながる」と話す。農作業を手伝ってもらった農家に聞くと、「真面目で根気がある。何よりも農業に向き合う思いが素晴らしい」と、仕事に取り組む姿勢や考え方を高く評価する。取材の後、驚いたことがあった。発足してまだ1年で小泉進次郎防衛相(当時)が取り組みを視察したのだ。果樹園の剪定(せんてい)作業に汗を流す自衛官の様子に、「農家と自衛官のつながりが生まれ、退官後の就職先の選択肢が広がる。自衛隊の理解も農業界に広がる」と期待を述べた。農業自衛隊の活動に、内外から注目が集まりつつあると実感した。私自身、かつて自衛官を目指そうと考えたことがある。親族に自衛官もいる。その時に思い描いていたのは迷彩服を着て農作業をする姿ではなかったが、困っている人を助けたいという思いと、食料生産という側面から国防に力を尽くす姿は、確かに私が考える自衛官そのものだ。農業記者となった今、日本の農業を応援したいという思いが農業自衛隊と一致する。ペンの力で協力していきたい。 <自然災害> *3-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260308&ng=DGKKZO94869220Y6A300C2MM8000 (日経新聞 2026.3.8) 〈東日本大震災15年〉復興の先に(1)ハード偏重、減る働き手 全国比1.6倍速 現実直視の事前復興へ 2万人超が犠牲となった東日本大震災は11日で発生から15年を迎える。政府が投じた総額41兆円の復興予算は半分がインフラ整備に充てられた。「ハード偏重」は暮らしの再建を遅らせ、被災地では働き手が全国の1.6倍速で減少している。いずれ直面する次の災害に備え、人口減を見据えた「等身大の復興像」を描く必要がある。津波で住宅の8割が流された宮城県石巻市の雄勝地区。海岸線に沿って高さ10メートルの防潮堤が3キロ以上続く。真新しい公共施設が点在するが人口流出は止まらない。住民の女性(76)は「子どもの声が聞こえない。街の将来はどうなるのか」と不安がる。「高齢化や人口減少を見据え選択と集中の考え方で必要なインフラ整備を図る」。震災から間もない2011年7月、政府は「復興の基本方針(総合2面きょうのことば)」を示した。15年が経過し、インフラ整備は区切りがついた。被災地は26年度から「復興・創生期間」の総仕上げとなる第3期(30年度まで)に入る。日本経済新聞は復興交付金を受けた11道県102市町村を対象に、比較可能な13~25年の住民基本台帳に基づく人口(外国人を含む)を分析した。労働供給の土台を担う生産年齢人口(15~64歳)は被災自治体で12%減。全国(7.7%減)の1.6倍のペースで減っていた。震災前も全国平均を上回っていたが、震災後に差が開いている。東京電力福島第1原子力発電所事故の影響が長期化した福島県飯舘村の25年の生産年齢人口は2072人で13年から4割以上減った。津波で市街地が壊滅的な被害を受けた宮城県女川町や同県南三陸町も減少率は3割を超えた。今後、現役世代の減少はさらに加速する。将来の働き手となる14歳以下の人口は13~25年に全国で16%減ったが、被災自治体に限ると23%減。南三陸町や岩手県釜石市は4割減った。 ●インフラに5割 労働力が確保できなければ復興の足取りは鈍る。主因がハード重視の計画だ。復興庁によると、11~24年度の復興事業支出は総額41兆5千億円。分野別で「住宅再建・復興まちづくり」が13兆6千億円(32.8%)と最も多い。主にインフラ整備に充てられた震災復興特別交付税も合わせると19兆8千億円となり全体の47.7%を占めた。東日本大震災復興構想会議の検討部会長として政府提言をまとめた政治学者の飯尾潤氏は「人口減と高齢化が進む中でも人が住み続け産業が息づく新しいモデルを実現したいと考えたが、被災地の自治体はいかに災害前に戻すかを重視した」と振り返る。インフラ事業は時間がかかる。高台移転やかさ上げが長引く間に子どもを持つ世代が他地域で生活の基盤を固めた。震災10年時点の岩手県の避難者調査で59%が「避難先で定住予定」と答えた。新たに整備されたインフラは自治体に負担増を迫る。日経調査で岩手、宮城、福島3県と沿岸市町村の道路や公営住宅などの維持管理費は24年度に総額1437億円と震災前から1.8倍に膨らんだ。30年以内の発生確率が60~90%以上の想定もある南海トラフ巨大地震では、31都府県764市町村が震度6弱以上の揺れか3メートル以上の津波に襲われる。住宅やインフラなど直接的な被害額は最大224兆9千億円と東日本大震災(16兆9千億円)の13倍超に上る。 ●計画策定は2% 経済活動への影響なども含めると被害は総額292兆3千億円。26年度当初予算案の一般会計総額と比べても倍以上に当たる被害に際し、展望を欠いた復興事業は許されない。被災後の街づくりを考えておく「事前復興」が欠かせない。最大14メートルの津波が想定される和歌山県みなべ町は住民と話し合い、一部地区の住宅を高台移転する事前復興計画をまとめた。跡地には宅地を設けず、農業や商業エリアとして使う。国土交通省の26年1月末時点のまとめで、事前復興計画「策定済み」は32自治体と全国のわずか2%。人手やノウハウ不足が背景とみられ7割は検討すらしていない。飯尾氏は「衰退・縮小という現実から目を背けず、地域に最適な復興後のイメージと我が町の将来像をあらかじめ描くことが重要だ」と指摘する。大震災の経験や反省を生かした冷静な備えが今後の災害復興のカギを握る。 *3-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260308&ng=DGKKZO94865370X00C26A3TYC000 (日経新聞 2026.3.8) 地下に潜った海山で地震か、首都直下や三陸沖 構造から探る 過去に起きた地震の規模や頻度を手掛かりに将来発生する確率などを予測する地震学の手法が変わるかもしれない。東京科学大学や東京大学は移動するプレート(岩板)に乗って地下に潜った海山などの影響に注目し、首都直下や太平洋沿いの南海トラフで巨大な地震が起きる仕組みを探っている。研究が進めば、地震の確率や規模を高い精度で予測できる可能性がある。東日本大震災の発生から11日で15年がたつ。地震の規模はマグニチュード(M)9.0に達し、高い津波が各地を襲った。この地震は東北地方が乗る北米プレートと日本の東に広がる太平洋プレートの境界が三陸沖などでずれて起きた。実は震源域の地下に潜った海山が、地震の規模を左右した可能性がある。太平洋プレートの上には、海底の火山活動などでできた海山が点在する。三陸沖にもプレートが割れてできた小さな海山が複数あるとされる。東大の山口飛鳥准教授は地下に潜りつつある一部の海山の影響で、2枚のプレートの境界がずれにくくなったと考えている。「プレート間の滑り止めになり、東日本大震災の規模を抑えた可能性もある」と山口准教授は話す。ただこの海山はプレート境界に沈み込んでいるとされる。東大などは仮説の検証に向けて、三陸沖のプレート上にある同じタイプの海山で岩石の強度などを調べる研究を進める。2025年10~11月に地球深部探査船「ちきゅう」を使い、海山があると考えられる海底の4カ所を掘った。するとマントルの主成分であるカンラン石の結晶を含む玄武岩が見つかった。今後は解析を重ねて海山を構成する岩石の強度や表面の滑りやすさを調べる。得られたデータを使って巨大な地震をコンピューターのシミュレーション(模擬実験)で再現する計画だ。現時点では海山が東日本大震災の規模を小さくしたかどうかは不明だ。山口准教授は「海山の影響でひずみがたまり、巨大な地震が起きた可能性もある」と話す。研究が進めば海山がどう振る舞ったかが分かるかもしれない。関東地方でも地下の海山が地震の引き金になっている可能性がある。関東では地震が多く、特に首都直下地震の発生が懸念される東京湾の北部では1カ月に100回ほどの地震が起きる。大半が小規模だが、1894年にはM7規模の明治東京地震がこの周辺で発生したともされる。関東の約300キロメートル沖には複数の海山が並ぶ。それぞれの海山の半径は5~20キロメートル程度だ。その一部は地下に潜る太平洋プレートの移動に伴い、関東が乗るフィリピン海プレートなどの下に沈み込みつつある。東京科学大の中島淳一教授は2000~23年に東京湾北部で起きたM2以上の地震の震源を調べた。すると通常の地震が起きる太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界よりも急な傾斜で並んでいた。水平方向では海山の大きさとほぼ同じ半径10キロメートルの範囲に広がっていた。研究成果を25年に科学誌に掲載した。中島教授は「地下に沈み込む海山の斜面に沿って地震が発生しているのではないか」と話す。ずれて動く2枚のプレートの境界に海山が引っかかれば、滑り止めになってひずみがたまる。時折それが解放されて小さな地震が多発している可能性がある。海山はM7程度の大きな地震を起こす恐れもある。中島教授は「もし周囲からの力で海山全体が壊れれば、ひずみが一気に解放される懸念がある」と指摘する。滑り止めを失った2枚のプレートが大きくずれ、大地震が発生するわけだ。中島教授は明治東京地震もこの仕組みで起きた可能性があると指摘する。関東で地震が多発する他の16カ所でも震源の分布を調べたところ、海山の大きさと一致した。地下で多数の海山が大小の地震を起こす恐れがある。巨大地震の発生が懸念される南海トラフでも地下の構造に注目が集まる。南海トラフでは1944年にM8程度の昭和東南海地震が発生した。2016年にも同じ断層面の内側で三重県沖地震が起きたが、規模はM6級だった。何が地震の大きさを分けたのか。東大の辻健教授らは地下の地質などを調べた。すると昭和東南海地震の震源は硬い地質帯の下にあり、三重県沖地震は軟らかい場所で起きていた。辻教授は「硬い場所で起きた地震は軟らかい周辺まで伝わりやすい」と話す。そのために昭和東南海地震は規模が大きくなったのかもしれない。政府は過去の地震の規模や頻度を基に、今後の発生確率などを推定している。首都直下などではM7程度の地震が30年以内に70%程度の確率で発生し、南海トラフではM8~9程度の地震が60~90%程度以上などの確率で起きる見込みだ。ただ中島教授は「地震の発生に関わる地下の構造が分かれば、巨大地震のリスクなどを評価するのに役立つ」と話す。過去の履歴に基づく地震の予測の精度向上につながる。中島教授は南関東の地震計網などのデータも分析する計画だ。「体内をCTスキャンで写すように首都直下の構造を探りたい」と語る。地震の巣に迫る研究に期待がかかる。 *3-3-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251220&ng=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700 (日経新聞 2025.12.20) 首都直下地震、足りぬ備え 12年ぶり新被害想定、建物の全壊・焼失40万棟/耐震化100%なら全壊9割減 日本の首都は1923年の関東大震災から100年以上、大規模な地震を経験していない。最大震度7の揺れが襲えば、建物倒壊や火災で2万人近くの命が失われる恐れがある。暮らしと経済活動を支えるインフラへの深刻な打撃も避けられない。政府の中央防災会議の作業部会がまとめた新たな被害想定は前回2013年以降の減災対策の効果を反映しつつ、なお備えが足りていない現状を突きつけた。 *3-3-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20251220&ng=DGKKZO93343700Z11C25A2EA4000 (日経新聞 2025.12.20) 首都直下地震の死者想定、1.8万人 「半減」目標届かず 政府の中央防災会議の作業部会は19日、首都直下地震の新たな被害想定をまとめた。死者は最大1万8000人で、2013年の前回想定(2万3000人)から減少したものの、「おおむね半減」と掲げた目標に届かなかった。初めて試算した災害関連死は最大で4万1000人と推計した。作業部会の報告書は近年の社会変化を反映し、キャッシュレス決済が停止する可能性や災害に関する偽情報がSNSで拡散するリスクに言及した。急増するインバウンド(訪日外国人)に対し、多言語で情報を伝える必要性も指摘した。マグニチュード(M)7級の首都直下地震は30年以内に70%程度の確率で起こるとされる。報告書によると、全壊・焼失棟数は40万棟で、前回の61万棟から減少した。古い木造住宅の建て替えが進み、耐震化率は23年時点の全国平均で約90%に向上。消火活動が難しく、逃げ遅れにもつながる木造住宅密集地は一部で解消した。全体で約1万8000人と試算した死者数は、建物被害の減少を考慮しても前回想定の2割減にとどまると想定した。首都圏の人口流入に加え、自宅で被災する高齢者が増える見込みとなることを踏まえた。政府は15年にまとめた基本計画に死者数と全壊・焼失棟数を「10年間でおおむね半減させる」との目標を掲げたが、いずれも達成できなかった。報告書は耐震化率が100%になれば全壊棟数を現状の1割程度まで減らせると試算。「建物の耐震化や感震ブレーカーの設置など、個人でも取り組める対策で大幅に被害を軽減できる」とした。作業部会の主査を務めた増田寛也元総務相は19日、記者会見し「依然として想定される被害は極めて大きい。高齢者や外国人、マンション住民が増えて被災者は多様化した」と指摘。「多くの国民に『自分ごと』として捉えてもらい、十分に備えてほしい」と呼びかけた。 *3-3-3:https://www.nikkei.com/paper/related-article/?b=20251220&c=DM1&d=0&nbm=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700&ng=DGKKZO93332340Z11C25A2M13700&ue=DM13700 (日経新聞 2025.12.20) 帰宅困難840万人に拡大 交通網が打撃を受けると、職場や学校から自宅に戻れない人が都心部にあふれる。新たな被害想定は840万人の帰宅困難者が出ると見込む。東京圏への流入増を反映し、12年前の前回想定(800万人)を上回った。このうち、勤務先が被災したり、目的地に向かう途中で地震に見舞われたりして行き場を失う人は160万人。高齢者や乳幼児、妊婦ら特別な支援を必要とする「要配慮者」が52%(83万人)を占める。帰宅困難者の問題が注目されたきっかけは2011年の東日本大震災だった。都心の被害は限定的だったが、鉄道各社が相次いで運行を停止し、主要道路で大規模な渋滞が発生した。国は当時の帰宅困難者を515万人と推計した。多数の人がとどまる場所を探して移動すれば混乱が予想される。歩道が混み合って車道を歩く人が増えれば、緊急車両の妨げになるほか、雑踏事故を招く危険もある。自治体は企業などと協定を結び、帰宅困難者を受け入れる「一時滞在施設」の確保を進めている。従業員以外の受け入れを見込んで数日分の水や簡易トイレを用意している企業は少なく、余裕を持った備蓄が必要となる。 *3-4:https://www.nikkei.com/paper/related-article/?b=20251220&c=DM1&d=0&nbm=DGKKZO93332230Z11C25A2M13700&ng=DGKKZO93332280Z11C25A2M13700&ue=DM13700 (日経新聞 2025.12.20) 「感震ブレーカー」火災防ぐ 被害の多くは建物の倒壊と大規模火災が原因となる。作業部会の報告書は激しい揺れから家屋を守り、出火を防ぐ対策を進めることが減災につながると強調した。現在の耐震基準を満たす住宅の比率は全国平均で約90%(23年時点)。都心南部を震源とするマグニチュード(M)7クラスの地震で11万2000棟が全壊する。耐震化率が100%になれば1万5000棟に抑えることができると試算した。震発生時には配線のショートや接触不良による出火が起きやすい。冬の風が強い日は特に延焼リスクが高く、想定死者数の3分の2は火災が原因。揺れを感知して自動で電気を遮断する「感震ブレーカー」の普及が欠かせない。耐震化率と感震ブレーカーの設置率を高め、全企業が事業継続計画(BCP)を定めることで、住宅や施設の資産の経済被害は22兆6000億円に半減すると見込む。報告書は「膨大な被害を減らすため、みんなが『自分ごと』として捉え、共に立ち向かっていく」との副題を掲げた。個人や家庭の取り組みに加え、NPOと連携した防災力向上や、防災デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も掲げた。 <外国人政策> *4-1:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260227&ng=DGKKZO94672390X20C26A2EAC000 (日経新聞 2026.2.27) 高市成長戦略、外国人欠かせず、共生策、地方にヒント 高市早苗首相は国内投資を通じて日本を再び成長軌道に乗せる経済政策を描く。成功には外国人を含めた人材の確保が欠かせない。首相が訴える「外国人との秩序ある共生社会」の成否が左右する。人材難に苦しむ地方は先進的な取り組みを始めている。首相は20日の施政方針演説で「将来必要となる労働力の規模を考える必要がある」と訴えた。少子化傾向の歯止めや労働参加の拡大とともに、外国人の就業を考慮に入れる方針を示した。法令にのっとった厳正さと適正さを前提に置いた。高市政権が掲げる重点17分野の成長戦略も外国人の活用が必須条件だ。人工知能(AI)・半導体、造船、量子、バイオなどを対象とする。 ●造船は8万人不足 政府は2025年12月、各業界ごとに28年度までの人手不足の試算を示した。例えば「造船・舶用工業」は同年度末時点で8万人足りない。女性や高齢者の雇用拡大や生産性向上などの施策を講じても3万7000人程度は外国人の働き手が必要になる。重点分野の航空・宇宙や防災・国土強靱化、港湾ロジスティクスにかかわる「航空」「自動車運送」「物流倉庫」「建設」などの業界も同様だ。28年度末時点で日本人だけでは足らず外国人に頼らなければならない。首相は国内投資の喚起を訴えるものの、企業の立場からみれば、判断をためらう。安定して人材を確保できる見通しが立たないからだ。関西国際大学の毛受敏浩客員教授は「AIなどの新技術は開発者も足りず、将来、保守点検を担う人材を含め、外国人で補う必要がある」と分析する。日本人の労働力も外国人がいなければ回らない時代に入りつつある。暮らしを支える「エッセンシャルワーカー」が足りていない。全国知事会は25年11月、外国人が「地域の一員として社会を支える、なくてはならない存在となっている」と宣言した。外国人の労働力が欠かせない分野として、製造業やサービス業、介護・福祉などを挙げた。鈴木馨祐法相(当時)は25年7月、いまのペースで外国人が増えれば40年ごろには外国人の比率が人口の10%を超える可能性があると説明した。インバウンド(訪日外国人)を含め国内の外国人の増加は地域コミュニティーとのあつれきもうんでいる。どう折り合いをつけていくか。高市政権は「秩序ある共生社会」を掲げ、外国人の管理強化と共生を同時に進めようとしている。深刻な人手不足に直面する地方は危機感が強い。効果的な共生策のヒントが多くある。 ●リーダー役を認定 浜松市は21年度に新制度を始めた。外国人の活躍を積極的に支援する企業を市が認定する。外国人が安心して働ける企業を可視化する狙いだ。認定をうければ市が発注する入札で加点され、企業にもメリットがある。仙台市は生活上の言語の壁を取り払うため、20ヶ国語以上に対応した通訳電話を設けた。薬局で店員に症状を伝えるなどの身近な場面でも利用できるという。福井県には「ふくい外国人コミュニティリーダー」と呼ぶ役職を認定する制度がある。任命されると、生活や災害に関連する情報を母国語で発信する。日本人と外国人の橋渡し役を担う。外国人の声を拾い上げる仕組みを導入する自治体もある。川崎市は1996年から、外国人市民代表者会議を設ける。外国人の代表者が毎年話し合い、身近な課題について市に提言する。声が届きづらい意見の市政への反映をめざす。共生策を国全体で浸透させるには外国人をどうとらえるかコンセンサスが欠かせない。政府は「移民政策をとらない」とのスタンスをとり続ける。毛受氏は「政府は移民政策の議論を避けているが、ネガティブなイメージを払しょくする斬新な『移民』理念の構築が必要だ」と話す。外国人を単なる労働力の補完でなく、日本の成長に向けてともに手を携える存在として認められるか。成否はそこにかかっている。 *4-2-1:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA229Y20S6A120C2000000/?n_cid=SPTMG002 (日経新聞 2026年1月23日) 政府の外国人政策、永住権に日本語要件 土地規制は夏めどに是非検討 政府は23日、外国人の永住や日本国籍取得の要件を厳しくする方針を決めた。首相官邸で外国人に関わる制度を議論する関係閣僚会議を開き、「総合的対応策」をとりまとめた。土地取得の規制については2月にも有識者会議を設置して議論する。総合的対応策は政府として今後取り組むべき施策をまとめたものだ。永住の資格を取る際、日本語能力の要件を導入することを検討する。永住者は日本に400万人近くいる在留外国人の2割を占める。日本国籍を取得する「帰化」に関する運用を変える。居住要件を現状の「5年以上」から「10年以上」に延長する。税や社会保険料の不払い対策も盛り込む。未納情報を出入国在留管理庁が把握する仕組みをつくり、在留更新を認めないなどの措置を講じる。共生策も打ち出す。外国人が地域のコミュニティーで孤立しないよう日本語や社会の慣習を学べるプログラムの創設を検討する。子どもが小学校などに入学する前に基本的な日本語を学んでもらう機会も設ける。外国人の土地取得の規制については具体的な施策の打ち出しを見送った。「安全保障上の観点からルールのあり方の検討が必要だ」と明記した。他国の例も参考にして規制内容の検討を進める。2月にも新たに有識者会議を開いて議論を継続し、夏をめどに基本的な方針をとりまとめる。日本は外国人の不動産の所有や賃借に原則として規制をかけていない。有識者会議は、国際法と照らし合わせ対象を外国人に限定することが妥当かどうかも精査する。自民党と日本維新の会は連立政権合意書に、2026年の通常国会で「外国人および外国資本による土地取得規制を強化する法案を策定する」と盛り込んだ。現在は土地利用規制法に基づき、機密情報が集まる拠点の周辺などは土地売買に事前の届け出を義務付ける制度がある。政府は不動産を個人が取得する際、国籍情報の提供を義務付ける制度の運用を2026年度に始める。観光客などの短期滞在者の急増にも対応する。オーバーツーリズム対策として「特定地域への集中を是正し、観光客の分散の促進が必要」と明記した。訪日外国人は25年に初めて4000万人を超えた。首相は23日午後、同日召集される通常国会の冒頭に衆院解散に踏み切った。これに先立ち、衆院選を控え有権者の関心が高い外国人政策について発信した。 *4-2-2:https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260305&ng=DGKKZO94796910U6A300C2PD0000 (日経新聞 2026.3.6) 土地取得規制の可否を議論 外国人政策 有識者会議が初会合 政府は4日、外国人による土地取得などのルールのあり方を検討する有識者会議の初会合を開催した。安全保障の観点から、土地の売買や利用に関する法規制を検討する。2026年夏にも基本的な方針をとりまとめ、法規制へ骨子案をつくる。有識者会議には元国家安全保障局長の北村滋氏、黒江哲郎元防衛次官、土地制度に詳しい松尾弘慶大教授らが参加する。規制対象を外国人に限定することが妥当かどうかが議論のテーマとなる。外国人や外資企業のみをターゲットに不動産の取得を難しくすることは国際協定に反する可能性がある。世界貿易機関(WTO)の加盟国同士で結ぶ一般協定(GATS)には、外国企業などへの差別を認めない「内外無差別」という取り決めがある。企業の経済活動の制限を懸念する意見もある。4日の会合で有識者の一人は「安全保障環境の厳しさがなぜ土地取得の規制に結びつくかは丁寧な説明が必要だ」と話した。現状は国籍を問わず重要土地利用規制法による規制がある。重要施設の周囲の土地などを売買する際、利用目的や所有者の申請を求めている。政府が重要施設の機能を阻害すると認めた場合、土地利用の中止を勧告できる。住宅の売買についても議論する。自民党は衆院選の公約に「首都圏等の投機的売買の抑制を含む現下の住宅価格高騰への対応」を盛り込んだ。有識者からは、マンションの売買などについて「規制するほどのデータはそろっていないのが実情ではないか」との意見が出たという。 *4-3:https://www.jiji.com/jc/article?k=2026031000327&g=pol (時事 2026.3.10) 在留手数料、上限最大30倍に 電子渡航認証制度を創設―入管法改正案を閣 政府は10日、外国人の在留許可に関する手数料の上限を最大30倍に引き上げることを柱とした入管難民法改正案を閣議決定し、衆院に提出した。上限見直しは1981年以来。入国の可否を渡航前に審査する電子渡航認証制度「JESTA」の創設も盛り込んだ。今国会中の成立を目指す。日本の在留外国人は2025年末時点で過去最高の約413万人。手数料引き上げは高市政権が進める外国人政策の財源を捻出するのが狙いだ。現在、手数料の上限は(1)在留資格の変更許可(2)在留期間の更新許可(3)永住許可―のいずれを行う場合も一律1万円と決まっている。法改正により(1)(2)を10万円、(3)を30万円に変更する。実際の手数料は上限の枠内で政令で定めており、現在は(1)(2)が5500~6000円、(3)が1万円。改正案が成立すれば、政府は外国の例なども参考に26年度中に新たな手数料を定める。
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