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2013.8.2 EVになれば街づくりも変えられるが、技術がトップランナーでも政治・行政の対応が後手後手だということ
     
      Leaf販売推移(赤)              Leaf                 iMieV 

 水素は、わが国でも豊富に作れるため、水素を燃料として使えば①エネルギー自給率が上がる ②貿易収支が大きく改善する ③燃焼後に水しか出さないため、公害が出ない などの利点がある。そのため、早く、自動車だけでなく、船舶や住宅用燃料にも水素を使う時代になって欲しいと思う。

 特に自動車については、いくら燃費が良くなってもガソリンを使う限り公害が出るため、早くEVか水素燃料電池車に変ってもらいたい。そのような中、EVでも燃料電池車でも、わが国は技術的にはトップランナーであり、日産のゴーン氏は先見の明があるのだが、*2のように、周囲の理解がないため先に進まずにいる。もちろん、車の価格・デザイン、一回の充電による走行距離、充電インフラの価格とその不足など、不便をかけながら値段が高いのも売れない理由であるため、早急に改善すべきだ。

 そして、車が全く排気ガスを出さなくなると、道路がビルの中を通ることも可能になり、街づくりが大きく変えられる。例えば、東京の例では、高速道路の設置場所を変更したり、新しく作ったり、通常の道路を碁盤の目のようにしたりすることがやりやすくなり、出来上がった街は、便利でクリーンな街にできる。それにもかかわらず、わが国が、いつ枯渇するかわからない原油に頼って大金を払い続けている理由は、政治・行政・経営の人材に、総合的な先見の明がないからのように思われる。

*1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0803K_Y3A400C1000000/?df=2
(日経新聞 2013/4/10) 燃料電池車が生むかもしれない「シェール級革命」
 シェール革命を日本に起こそう、と言うのではない。だが、同じようなモード転換を促す効果がある技術や産業の芽、あるいはそれを後押しする政策は、他にもたくさんあるはずだ。例えば、燃料電池車。10年前は1億円もした燃料電池車だが、2年後には500万円程度の市販車をトヨタなどが発売し、新市場が誕生する兆しがある。ハイブリッド車や電気自動車などとの違いは結構大きい。1回の燃料充填(水素)で走れる距離はガソリン車並みかそれ以上。空気中の酸素に、積んでいる水素を反応させて走るので、排ガスで大気を汚すこともない。シェール革命が加速しかねない温暖化などの問題をにらめば、日本が率先して燃料電池車革命を起こし、世界に広げていく価値は大きい。日本は水素を貯蔵する炭素繊維製のタンクや、電池に相当するスタックの技術で最先端を走っており、日本国内の関連産業に大型投資を促す効果も大きい。
■貿易収支改善などにも一役買う
 何より、日本の貿易収支改善やエネルギー自給にも一役買いそうだ。10年度の日本の原油輸入量は石油ショックがあった40年前の1973年度より減少しているものの、輸入額が13倍にもなっている。米国がシェール革命で沸いている間に、日本は製鉄の過程などで内製することも可能な水素の時代に移行。「石油をなるべく使わない国」の運営モデルを確立しておけば、日本の国や企業に対する世界の目もいずれ、異次元緩和以上に「買い」に動く可能性がある。米シェール革命級の大転換は不可能ではない。肝心なのは、産業や社会の秩序を変える覚悟。政府はビジョンづくりや規制緩和でお膳立てし、企業は世界で勝つための経営モデルとメリハリの利いた投資を進めていく、ということだろう。

*2:http://biz-journal.jp/2013/04/post_1954.html
(2013.4.21)日産、揺らぐゴーン神話 EV販売は計画の10分の1、経営層硬直化で人材流出も…
 1999年に日産最高執行責任者に就任したカルロス・ゴーン。1998年に2兆円あった有利子負債を4年間で全額返済。12%まで下落した国内シェアを20%にまで回復させた。「ゴーン神話」とも評されるこの経営手腕だが、日産最高経営者就任14年を経て、再びその経営手腕が試される季節を迎えている……。
●ゴーン氏に試練、肝入りの電気自動車伸び悩み、世界販売も減速 ー Bloomberg(3月21日)
 ゴーン氏肝入りで進められている電気自動車(EV)の販売台数が伸び悩んでいる。開発におよそ5000億円を投じたEV「リーフ」。しかし、昨年のアメリカでの販売台数は目標の半数以下の9600台にとどまった。日本をはじめ米、英、仏、ポルトガルなどで計50万台の生産体制を計画していたものの、市場投入後2年での累計販売台数はおよそ5万台。フランス、ポルトガルのバッテリー工場設置計画は中止された。ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンス(BNEF)によれば、プラグインハイブリッド車を含むEVの販売台数は、自動車メーカーが見込んでいた需要の1/3である22万5000台。消費者にとってスタンドをはじめとする環境の整備、バッテリー技術などまだまだ不安要素が多く、手を出しにくいのが現状だ。みずほ銀行投資顧問の青木隆氏は、ゴーンについて「目標数字を達成するコミットメント経営は信頼感が厚かったが、その信頼感が低下している」とコメント。さらに投資家の目線から「ゴーン氏が確実に利益を達成するのであれば、EVは急ぐ課題ではない」と指摘している。

●日産、中国市場シェア目標の達成期限を1年先延ばし ー Reuters(3月28日)
 2016年度までに中国での市場シェア10%を目指していたゴーン。だが、昨年発生した反日デモなどの影響で「実質的に1年間を失った」ことを原因に、その成長戦略に1年間の遅れが生じていることを認めた。現在、中国市場における日産のシェアは6.5%〜6.7%。10%の数値目標を達成するまでには遠く及ばず、先送りせざるを得ない状況だ。一方、アメリカ市場での今年の販売台数は、昨年の1450万台を超え1500万台以上に達する見込み。現在のシェア8%を、中国同様2016年末までに10%に引き上げる目標だ。

●異例の覆り人事に社内は混乱 日産ゴーン長期政権の危うさ ー ダイヤモンド・オンライン(4月9日)
 EVが伸び悩み、中国市場が思うように伸びない……。そんな中、日産社内に思わぬゴタゴタが噴出している。日産の子会社カルソニックカンセイの社長から、日産執行役員に登用される予定だった呉文精氏。3月の段階ですでに日産から情報が公表されていたものの、急遽呉氏は日本電産へ転身。ゴーンら経営陣の「顔に泥を塗ってしまった」形となる。呉氏は旧日本興業銀行、ゼネラル・エレクトリック子会社社長などを経て、カルソニック社長に就任した人物。日産に対する忠誠心は薄い。さらに、日産ではエグゼクティブ・コミッティ(EC)メンバーが硬直化しており飛躍的な出世は難しいため、より高いポストを目指す呉氏にとっては日本電産の方が都合がいいようだ。執行役員クラスでは制裁人事が頻繁に行われているにもかかわらず、ゴーンをはじめとする上層部のECメンバーの入れ替わりは少ない。軽自動車の展開、EVの不振などの問題を「本来責任を取るべきはECメンバーら上層部ではないか」という声も上がっている。ゴーンにとっては安定した経営体制も、呉氏をはじめとする執行役員にとっては「硬直化」に映る。

●円安でも日本に生産戻らず=TPP影響小さい ー 時事ドットコム(3月28日)
 安倍政権発足後に進行した急激な円安で、対ドル相場は98円(4月15日)にまで下落した。今後もさらに下落するのではないかという予想も立てられているものの、ゴーンは、円安が進行しても「北米に移管した生産は戻ってくるとは思わない」とコメントする。日産では、アメリカ市場で販売台数の多い「ローグ」「ムラーノ」といったSUVの生産を14年にも九州工場からアメリカに移管することを決定しているが「為替の変動リスクを抑えるためには現地化が必要」と、この方針が覆ることはないようだ。また、同じくニューヨーク国際自動車ショーで「中立的な水準に達するために円は対ドルで100円を超える必要がある」と発言したゴーン。「円は不利な領域にあると考えている」とし、一層の円高の進行に期待している。

*3:http://qbiz.jp/article/21408/1/
(西日本新聞 2013年8月2日) 世界で一番燃費がいい船 次世代省エネ船第1号が船出、JMU有明
 造船大手のジャパンマリンユナイテッド(JMU、東京)が有明事業所(熊本県長洲町)で建造していた次世代省エネ船「Gシリーズ」の第1号船が完成し1日、引き渡し式があった。新開発の廃熱回収発電や最適運航探索システム、船形設計の工夫などを組み合わせ、燃費を20%改善した。世界的に環境規制が強化される中、技術力で先行するエコシップで中国、韓国勢に対抗する。第1号船は全長300メートル、幅50メートルのばら積み運搬船「ケープ グリーン」(20万9千重量トン)。船主は三菱商事(東京)で、鉄鉱石と石炭をオーストラリアから日本やフィリピンなどに運ぶ。採用した省エネ装置は多彩。エンジンの排ガスで回すハイブリッド過給器と、排ガスの廃熱を利用する蒸気タービンで発電し、運航中に船で使う電力を全て賄う。一般的なディーゼル発電を使わないため燃費が5%改善。風や波、海流などの予測データを基に最適な航路を選ぶ運航探索システムも採用。試験運転では燃費が最大10%改善されたという。船体は、船首の形を垂直にしたり、居住棟を形状を工夫したりして、水や風の抵抗を受けにくいように工夫。船体は水との摩擦が小さい塗料で仕上げた。商船事業本部の山田久行技監は「韓国、中国が持っていない技術がある。細かい技術を詰め込んだ結果、世界で最も燃費がいい船に仕上がった」と話した。JMUは、有明事業所を含むユニバーサル造船とIHIマリンユナイテッドが1月に経営統合してできた会社。省エネ船の需要が高まっており、1〜3月に受注した船の7割がGシリーズなどの省エネ船という。

| 資源・エネルギー::2013.4~2013.10 | 11:06 PM | comments (x) | trackback (x) |

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