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2013.7.7 東日本大震災後の街づくりについて(2013.7.9最終更新)
    
   ドイツの住宅           カナダの住宅地       スウェーデンの住宅

 2011.4.19に、「東日本大震災について」で記載したように、東日本大震災の地震と津波は、大変なものでした。そして、復興は、2年4カ月経った現在でも、あまり進んでいないようですが、東北地方の復興にあたっては、今回の津波が達しなかった高台に街をつくるのを原則とすべきです。何故なら、防災と同時に、国民も、一度は復興資金を出すのを厭いませんが、前と同じような街づくりをして、何度も同じ被害を受け、莫大な復興資金を出さなければならないのではたまったものではないからです。

 そのため、上と下に比較的寒い国の住宅画像を選んで掲載しましたが、何もないところに新しく街づくりをするからこそ、街全体として調和のとれた省エネで美しい街づくりをすることができます。外国の街並みも参考にしつつ、外国企業の参加も得て街づくりをすれば、人手が足りないという問題もなくなり、素早く復興できると思います。一時的にわが国が輸入超過になったとしても、街づくり・家づくりのノウハウが残りますので、問題はありません。

    
  オランダの街並み         ドイツの住宅地       オーストリアの郊外   

 他の地域もそうしたいのはやまやまですが、何もなくなった被災地だからこそ、速やかに次のようなことができると思います。
  1)緑の多い、美しい街並みのコンパクト・シティーを作る。
  2)今回の津波に洗われた場所は、農業・工業・漁業などの生産地帯として、住宅は
    作らない。
  3)市街地の道路は、最初に、バリア・フリーで、碁盤の目のように整備する。
  4)電線は、必要に応じて超電導電線と通常電線を組み合わせ、スマート・グリッドで
    配電する。
  5)上下水道・電気・ガス・光ファイバーなどのライフラインは、道路ができる前に、道
    路の下に作る。
  6)建物は、地中熱利用と自家発電を標準装備する。
  7)高齢者のため、介護施設、ケア付マンション、グループ・ホームなどを、街中の便
    利な場所に作る。
  8)新幹線、鉄道、高速道路などのインフラを整備する。
  9)新幹線、鉄道、高速道路の利用まで考慮した拠点病院や地域医療のネットワー
    クを作る。
  10)電気自動車、水素燃料電池車などのエコカー利用を標準とし、そのためのイン
    フラを整備する。


PS(2013.7.9追加):上のような街は他地域でも整備したいわけですが、今まで開発されていなかった場所の方が新しく整備しやすいと思います。念のため、暖かい地方の街の写真も掲載しておきます。

  
  フランスの街並み         ギリシャの町全体        ギリシャの家

 欧米の街並みは色調の調和がとれており、オープンカフェが特徴的です。それぞれの家は日本の方がよいかもしれませんが、街づくり全体にコンセプトがあるため、風景が絵になっています。
  
  スペインの街並み      スペインの街全体      スペインの家

| 東日本大震災 | 04:41 PM | comments (x) | trackback (x) |
2012.4.29 「(仮称)東日本三陸沿岸鉄道『希望』」は、防波堤、高度交通インフラ、エネルギー改革、観光など、多目的のインフラを作ることによって費用の節減を行い、それを使う“地域”も主役として参加しながら行うのがよいと提言しました。(2012.4.30に追加あり)
 国会OB議連政策提言PTが、「鉄道」は高齢者から、中高生まで地域の暮らしに密着しているライフラインであるため、東北の太平洋側海岸線を走る「(仮称)東日本三陸沿岸鉄道『希望』」を推進するための推進協議会を設立したという連絡が来ましたので、下のような提言をしました。現在は、東北最優先でしょうが、将来は、日本のあちこちに、このような多目的の鉄道ができれば合理的でよいと思っています。四葉

1)青森から東京まで、リニアによる三陸鉄道を実現しましょう! 
 リニアによる鉄道だから早く走らなければならないとは限りません。日常の足として使える「各駅停車」と主要都市を高速で結ぶ「特急・超特急」を作ればよいと思います。そうすることにより、東北地方のまちが一つの経済圏となり、同時に、三陸の美しい海岸線を楽しむ観光の価値も上がります。

2) 三陸鉄道は海側を走るので、交通機能だけではなく、堤防・避難場所の機能、公園・緑地の機能などを併せ持つ、実用的で美しい鉄道にしましょう!
 堤防・避難場所機能を併せ持つためには、30m以上の盛り土が必要な場所もあるかも知れませんが、なるべく高い場所を選んで建設し、処分に困っている瓦礫や高台に新しいまちづくりをする時に発生した土などを無駄なく使えば、それも可能でしょう。

3) 三陸鉄道は、PFI方式を使って今後の鉄道建設のモデルにしましょう!
 民間会社のJR東日本と国・地方自治体が共同して費用を出すPFI方式を使えばよいと思います。その際、国は、堤防機能(高い土手)と公園・緑地機能を作る部分に特化して、建設国債を発行して資金調達して援助すればよいと思います。地方自治体には、国から、毎年一定の交付金を出し、地方自治体自身も「三陸鉄道建設公債(仮称)」などを発行して、住民、沿線の利用者、その他多くの人(日本人、外国人)に公債を買って協力してもらえば、皆の絆意識が高まるとともに、三陸観光の宣伝効果もあると思います。これは、今後の鉄道建設のモデルとなるのではないでしょうか。

*PFI(Private Finance Initiative(http://www8.cao.go.jp/pfi/aboutpfi.html参照):プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法で、PFIの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減と、より質の高い公共サービスの提供を目指します。我が国では、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)が平成11年7月に制定され、平成12年3月にPFIの理念とその実現の方法を示す「基本方針」が、民間資金等活用事業推進委員会(PFI推進委員会)を経て、内閣総理大臣によって策定され、PFI事業の枠組みが設けられました。英国など海外では、既にPFI方式による公共サービスの提供が実施されており、有料橋、鉄道、病院、学校などの公共施設の整備、再開発などで成果を収めています。

4)三陸鉄道の堤の中に、超伝導の電線と天然ガスのパイプラインを埋設しましょう!
 インフラの整備もしなければなりませんが、もう電柱の時代ではありませんので、インフラとして、超伝導の電線(直流用と交流用の両方)と天然ガス(国産天然ガスを視野)のパイプラインを埋設し、その利用者から利用料をもらえばよいと思います。そうやって多目的に利用することによって、建設費の一部を回収することができます。
 なお、超伝導の電線は、純国産のエネルギーである自然エネルギーを使って分散発電をする時に、長距離で電気の融通ができるようにするためのもので、近距離用は、普通の電線でもかまわないと思いますが、ポイントは、きちんとした計画を立て、インフラとして国土交通省が整備することです。
 
5)堤防・避難場所機能、公園・緑地機能などを併せ持つ、実用的で美しい堤ができるわけですから、その上には、鉄道だけでなく、道路や避難場所なども作ればよいと思います。

6)なお、国の建設国債は、無利子国債にすれば、利払いで国家財政に負担をかけることはありません。

*2012年4月30日追加
 ①白地のキャンバスとなった被災地で新しいまちづくりを行うにあたっては、最初に碁盤の目のよう
  な生活道路(二車線以上の車道、自転車道、歩道のあるもの)を作り、電線等のインフラは地下に
  埋設すべきです。くれぐれも今までの失敗を、また繰り返し、先に家を建てて隙間を道路にしたため、
  狭くて危険な道が多く、一方通行が多くて、住所を見ても家の所在地にはたどりつけず、後から
  道路の拡張や区画整理を行わなければならないようなまちづくりをしないようにすべきです。 
 ②住宅は、なるべく高台に作り、低い場所は農地や生産地帯として、再度、津波が来ても、人間の
  生活は守れるようにすべきでしょう。  家病院花ビル郵便局 車


| 東日本大震災 | 12:15 PM | comments (x) | trackback (x) |
2011.11.23 円高を利用する方法 – 消費税増税しか思いつかない人たちへの提案
ただでさえ、赤字国債の多かったわが国への東日本大震災の被害は大きく、その地域を
復興しなければならないのは、誰が見ても明らかである。一方で、円高で困っている輸出
産業が多く、これほどの円高は、日本の実力以上であり、国内の産業を空洞化させて、雇
用を失わせる。 

 そこで、日本の実力程度を、1ドル100円(120円でもよい)とすれば、日本政府は、1ドル
100円になるまで円によるドル買いの為替介入をし続ければよい。そして、買ったドルは、
今後、復興費用などに、円と1ドル100円で換算したドルの半々で支払えばよいと思う。
受注した企業は、ドルの部分は、外国からの輸入に当てたり、外国人労働者の賃金の
一部をドルで支払ったりして使えばよいのである。 

 そうすれば、本当に必要なものを買って輸入が増加し、1ドル100円に収まる。もちろん、
円とドルの支払い割合は半々ではなく、他の割合もあってよいが、これによりこれまで培
った円の信用力も利用した復興ができるというものである。

つまり、日本政府は、1ドル100円(120円でもよい)になるまで為替介入し、その為替差益
も得ることができるため、何としても、この方法を採りたい。 四葉


| 東日本大震災 | 06:32 PM | comments (x) | trackback (x) |
2011.6.21 東日本大震災に関する復興庁、復興債について
 東日本大震災の復興基本法が、2011年6月20日に成立し復興庁ができることになったそうである。それならば、ここをセンターとして、国の復興関係の収支を、すべて、ここに集めるのがよいと考える。

 つまり、復興庁を中心として、企業で言うところのセグメント会計を行い、復興の項目毎に正確に集計し、一方で、それに当てる収入(復興債や税金)も、企業会計のやり方に近い公会計で集計し、国民にガラス張りの情報開示を行うのがよい。そうすれば、復興にかかる費用が項目毎にいくらなのか、また、その成果は、どうなのかが明確になり、資金を出す方も納得がいくからである。

 また、災害時の損害賠償金額を加味した原発のコストは、本当のところ、いくらだったのかも把握する必要がある。そのため、国が支出する原発の賠償に関わる支出があるのであれば、それも集計しなければならない。 

 資金の方は、「次世代に繰り越してはならないので、消費税の引き上げを・・」などという一部マスコミの消費税引き上げが目的であるかのような論調もあるが、本当に、21世紀の世界をリードするような安全で、省エネの、地球環境によいまちづくりをするのであれば、次世代も含めた国民の資産となるのであり、建設国債を発行してもよいところである。

 しかし、私は、21世紀の世界をリードするようなまちづくりを行う費用を、復興国債を発行して行い、その国債は、世界のお金持ち(オイルマネー、投資先がなくて投機に走っているマネー、年金資金等)、地元住民、他の地域に住む国民、復興に参加する企業などの多くの人に協力して買ってもらいたいと思っている。これは、あれだけの災害がテレビの映像で流され、世界の人々を驚愕させ、同情を集めたことにより、可能であろう。

 ただし、そのためには、復興国債を、わが国の他の国債とは明確に区別する、しっかりとしたセグメント会計にする必要がある。その復興国債は、投資家にとって、利益のあがるものになるだろうか?利益があがらなくても買ってくれる人は多いと思うが、あれだけの被害を受け、殆ど更地になった場所に、21世
紀の世界をリードするようなまちづくりを行うのであれば、利益は上がると思う。そして、参画する企業は、そこまで考えて、投資しがいのある素晴らしい街をつくるために、頭を絞ってもらいたいと思うのである。これができるのが、日本の強みではないか。

 なお、原発の賠償は、国債ではなく、電力料金で受益者負担にするのが、正しいと思う。電気をあまり使わない人までが、支払うのは理不尽だからだ。そして、それぞれの発電方法のコストを正確に計算し、受益者負担にすれば、今後、どういう発電方法を選ぶべきか、誰にでもわかるはずである。

 東京電力は、会社分割して、配電設備と発電所を分け、配電会社の株式を、21世紀の配電に参加するIT会社などの企業に売却し、まず、できるだけの賠償費用を捻出すべきである。それぞれの発電所会社も、一部は他社に売却してもよいのであって、それぞれの発電所は、使う燃料が異なり、燃料代や事故・
災害時のための保険料も異なるのであるから、電力の消費者(自治体・企業・病院などを含む)が、どの発電所会社の電気を、いくらで買うか、決められる方がよいのだ。

 発電は、日本の多くの製造業が副産物を利用したりして可能であり、工夫して安く発電した電気を配電会社を通じて売却することによって、電力会社の地域独占もなくなり、市場における競争により発電方法に工夫が見られるとともに、本当の意味でよりコストの安い上質の電気を作れるようになると信じる。 

 なお、配電というインフラの部分は、国土交通省の管轄にした方が合理的かもしれない。なぜなら、それは、インフラであり、道路や鉄道を作る時に同時に工事をしたり、道路や鉄道の地下を使ったりすれば、より安上がりで簡単にできるからである。 新幹線 電車 チューリップ バイク 車 花 

 21世紀にもなって、いつまでも、危険で景観を悪くする電柱や電線はいらない。最初に電柱を作った時代とは、流れる電流の量が大きく異なることに、思いをいたすべきである。 家 病院 工場 ビル 四葉

| 東日本大震災 | 06:01 PM | comments (x) | trackback (x) |
2011.4.19 東日本大震災について
東日本大震災で被災された皆様には、心から、お見舞い申し上げます。

(1)地震と津波について
 私は、ちょうど埼玉県の自宅にいて地震に遭いましたので、すぐにテレビをつけたら、津波警報が
出て、その後、海水が家や車を押し流しながら、街や田畑をのみこんでいく様子が映りました。
ものすごい天災でした。

(2)福島原発事故について
 放射能やセキュリティーに対する考え方が甘すぎ、想定外ばかりで、これは人災です。災害や戦争
もあることを考慮して、当然、危機管理をすべきだったでしょう。

(3)復興について
 東北地方の復興にあたっては、津波で街がなくなってしまったため、プラス思考で考えれば、利害
調整が他の地域と比較して早くなります。そこで提案ですが、それぞれの分野の専門家の皆さまが
その気になり、他の地域も追随したくなるような街づくりをしていきませんか?

<私の提案>
1)今回の津波が達しなかった高台に、緑の多い、美しい街並みのコンパクト・シティーを作る。
2)今回の津波に洗われた場所は生産地帯とし、原則として住居は作らない。
3)道路は、最初に、バリア・フリーで、碁盤の目のように整備する。
4)電線は、超電導の次世代型のものを使い、スマート・グリッドにする。
5)上下水道・電気・ガスなどのライフラインは、道路ができる前に、地下にしっかりと作る。
6)建物には、太陽光発電とオール電化システムを、標準装備する。
7)雪かきをしなくてよい街を作る。
8)高齢者のため、介護施設、ケア付きマンション、グループ・ホームなどを、街中に作る。
9)新幹線や高速道路の利用まで考慮して、拠点病院と地域医療システムの連携を作る。
10)電気自動車、燃料電池車などのエコカー利用を標準とし、そのためのインフラを整備する。

| 東日本大震災 | 06:26 PM | comments (x) | trackback (x) |

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