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2013.11.16 日本の自動車業界は、いつまで高値のガソリンに固執するつもりなのか?
    
             燃料電池車                        電気自動車 
(1)地球温暖化と自動車の関係
 *1のように、世界は、地球温暖化対策に世界全体で取り組むことに合意し、1997年には、京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で、先進国の削減目標を明確にした「京都議定書」に合意した。そして、2002年には、我が国も京都議定書を締結し、2005年2月に発効した。

 1997年頃というのは、私が環境という視点から、経済産業省を通して「太陽光発電」や「電気自動車」を提唱していた頃で、私が考えていたのは、日本国内での公害もさることながら、中国やインドなどの大国で工業化が進み、そこで自動車保有台数や一人当たりのエネルギー消費量が増えれば、地球の方が持たなくなるということだった。それから、16年以上が経過し、この期間は、新しい技術を確立し普及するのに十分な時間だった筈だが、守旧派のバックラッシュが、次世代のリーダー技術の進歩を妨げたのは、実に残念である。はっきり言うが、これだから日本は真似しかできない国で駄目なのだ。この状況は、どうやって変えればいいのだろう?

 自動車は、*2のように、1886年にドイツで蒸気自動車が発明され、1896年に石油の豊富なアメリカでヘンリーフォードが「ガソリン自動車」を発明して、1907年にフォードがT型車という大衆車を作った頃から一般に普及し始めた。日本では、1926年に日産自動車、1937年にトヨタ自動車が設立され、最初はアメリカの模倣をして自動車が作られたにすぎない。そして、日本では、1973年に第一次オイルショック、1979年には第二次オイルショックを経験し、1997年に京都議定書ができたにもかかわらず、「ガソリンの値段が高い、高い」と同じ愚痴をこぼしながら、自動車燃料の大枠は変化しなかった。

 そのような中、私が衆議院議員だった時、自動車は排気ガスの少ない車を優遇して自動車税をかけようと提案し、そうなった。これは、自動車が外部不経済を撒き散らしながら走っていることから当然である。私が予定していたのは、排気ガスの少ない車を優遇して自動車税をかけることにより、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド車などへの燃料シフトを税制でバックアップすることだった。しかし、軽自動車は、燃費をよくしたガソリン車という方向に進んでしまい、今も軽自動車に、手ごろな値段でスタイルの良い電気自動車、燃料電池車はない。電気も水素も、自然エネルギーを使えば、国内でいくらでも作れるにもかかわらずである。

 *3の、世帯単位の軽自動車保有率が全国1位の佐賀県では、私も車を自分で運転して乗るが、それは、どこに行くにも(買い物でさえ)、自動車が必要不可欠だからである。そして、軽自動車の方が、狭い道でも通行しやすいというメリットもある。それにもかかわらず、私が、プリウスを愛用して軽自動車に乗らないのは、軽自動車が完全ガソリン車で、音と振動が大きく、乗り心地も悪いからだ。そのため、電気自動車や燃料電池車で軽自動車が大衆価格になれば、大いに普及すると思われる。もちろん、日本では、水素ステーションなどの関連機器の値段も、常識を超えて高すぎるが・・。

 日本で主に軽自動車に乗っている女性は、ガソリン車を高速道路でとばすことより、自動車のコストと利便性を優先しており、環境意識も高い。また、あらゆる車種が、電気自動車や燃料電池車になれば、中国、インドをはじめ、世界各国で自動車の排気ガスや音・振動による公害が減ることは明らかである。

(2)CO2削減に、原発は必要か
 今回の温室効果ガス削減目標で、日本は、原発が稼働していないため、2005年比3.8の削減となり、1990年比6%の削減より、大きく後退した。これにより、原発再稼働派は、「原発がCO2削減に貢献しているのだから、原発を再稼働すべきだ」と言っているが、とんでもないことである。

 地球環境を汚したり、環境破壊したりするのは、何もCO2だけではなく放射性物質もであるため、これも、地球規模で規制すべきだ。そして、*5にも書かれているように、原発事故がなくても原発は普段から公害を出しており、私は、*5と似た内容について、唐津日赤病院や佐賀医大の医師から聞いたことがある。そして、原発が一旦事故を起こせば、フクシマのように広い範囲で環境を破壊する。それを知っているからこそ、*4のような提訴が起こるのである。

 つまり、科学的知識がなく、知識の応用力もない人に、リーダーとしてバックラッシュされる余裕はもうないため、いい加減にしてもらいたいのだ。

*1:http://www.env.go.jp/earth/ondanka/cop.html (環境省)
 地球や人類にとっての危機である地球温暖化問題を解決に導くためには、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)等が示す最新の科学に基づき、世界全体で早急に行動をとる必要があります。
 1992年に世界は、国連の下、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標とする「気候変動に関する国際連合枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)」(以下「国連気候変動枠組条約」とする。)を採択し、地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくことに合意しました。同条約に基づき、1995年から毎年、気候変動枠組条約締約国会議(COP)が開催されています。また、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)では、我が国のリーダーシップの下、先進国の拘束力のある削減目標(2008年~2012年の5年間で1990年に比べて日本-6%、米国-7%、EU-8%等)を明確に規定した「京都議定書」(Kyoto Protocol)に合意することに成功し、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出しました。2002年に我が国も同議定書を締結し、2005年2月に同議定書は発効しました。
 今後、更に地球温暖化対策を加速化し、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させるという条約の究極目標を達成するには、2020年以降の新しい法的枠組みを、世界全体に占める排出量の割合が大きい米国、中国、インド等を含めた全ての主要経済国が責任ある形で参加する、公平かつ実効的な枠組みとすることが不可欠です。 我が国は、環境保全を図りながら発展を実現してきた経験と、それを支えてきた技術、人材を活かし、先進国の一員として、率先して次期枠組みづくりに貢献しています。

*2:http://www1.parkcity.ne.jp/h-sugar/history.html 車のあゆみ(自動車の歴史)
要点のみ抜粋
 1886年:ドイツのカールベンツ、自動車の原型で蒸気自動車の「ベンツ パテント・モトールバーゲン」
       を開発し、路上を走行。
 1890年:ダイムラー自動車会社が設立。
 1894年:126キロを12時間以内で完走するという、世界初の自動車レースがパリで開催。
 1896年:アメリカのヘンリーフォードが「ガソリン自動車」を発明。
 1899年:ルノー社が設立。  
 1900年:世界初の国際レースとされる「ゴードン・べネット杯」が開催。  
 1903年:フォード社が設立。  
 1907年:GM(ゼネラルモーターズ)社が設立。フォード社がT型フォードを発表 。
 1926年:ダット自動車製造設立。1934年、日産自動車に改称。
 1937年:トヨタ自動車工業(株)が設立。
 1973年:第一次オイルショック勃発。
 1979年:第二次オイルショック勃発。

*3:http://qbiz.jp/article/27375/1/
(西日本新聞 2013年11月16日) 軽自動車税増税、晩秋の陣 「生活の足」標的に
 「上げるべきではない。私たちの心は一つだ」−。15日、自動車メーカーなどのトップが一堂に会した都内ホテルの記者会見場で、豊田章男・日本自動車工業会会長(トヨタ自動車社長)は気勢を上げた。業界が反発するのは、総務省がまとめた軽自動車税の増税方針だ。2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴い、自動車業界が「二重課税」と主張する自動車取得税は廃止される。財政が逼迫(ひっぱく)し、代替財源の確保も容易ではない中、総務省が目を付けたのは同じ地方財源の軽自動車税だった。
 地方に欠かせない「生活の足」である軽自動車の増税方針をめぐり、政府、与党内でも意見が割れる。年末の税制改正に向け、ゴールは見通せない。公共交通が不便な地方の暮らしを支える軽自動車の増税方針をめぐる関係者の綱引きが激しさを増している。九州では、世帯単位の軽自動車保有率が全国1位の佐賀県や、10位の宮崎県など普及率が高い。高齢者や主婦が主に利用する軽自動車税が上がれば、家計への影響は大きい。自動車業界、政府、与党と地方自治体の思惑が絡み合い、年末の税制改正に向けた調整は難航必至だ。
 総務省の有識者検討会が10月末にまとめた報告書は軽自動車税増税の根拠として、「価格や燃費にも小型車と軽の間に大きな差は無くなってきている」と指摘する。現在、軽自動車保有者に課される税金は1台あたり年間7200円(自家用乗用)。一方、排気量千CC未満の普通車は2万9500円と4倍も高い。軽優遇は「バランスを欠く」というわけだ。同省が軽自動車税増税に動くのは、地方の財源確保の思惑がある。2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴い、自動車の購入時にかかる自動車取得税は廃止される。取得税は都道府県税で、13年度の税収は1900億円の見込み。市町村にも交付金として配分される。取得税廃止に伴う減収分の一部を市町村税の軽自動車税増税で穴埋めしたい考えだ。貴重な自主財源を確保するため、全国市長会や全国町村会も軽自動車税率引き上げを求める。例えば、軽自動車の世帯当たり保有率が全国1位の佐賀県。佐賀市の場合、12年度の軽自動車税の税収は4億9千万円。自動車取得税交付金は1億5千万円だった。軽自動車税の増税幅によっては、場合によっては交付金の減少を上回る税収増になる可能性もある。日本と欧州の自由貿易協定(FTA)交渉で、欧州側が日本の軽自動車優遇税制が、小型車が多い欧州車の輸入障壁となっていると主張するなど、増税を迫る「外圧」もある。
 政府、与党内には賛否が渦巻く。今月8日にあった自民党の自動車議連では反対論が続出。同議連の額賀福志郎会長は税制改正方針を決める自民党税制調査会でも最高幹部の一人だ。公明党も「軽自動車を狙い撃ちにしたような大幅な増税は地方の利用者の理解が得られない」と反発する。財務省は総務省と歩調を合わせる一方、自動車業界を所管する経済産業省は反対するなど、政府内も一枚岩ではない。

*4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2580990.article.html
(佐賀新聞 2013年11月14日)  玄海再稼働阻止へ提訴 384人停止命令求め
 再稼働に向けた安全審査が進む九州電力玄海原子力発電所(東松浦郡玄海町)3、4号機について、脱原発を訴える市民らが13日、「地震や重大事故対策が新規制基準に適合しない」などとして、国の原子力規制委員会に対し、運転停止命令を出すよう求める訴訟を佐賀地裁に起こした。原告は36都道府県と韓国の住民384人。訴状などによると今年7月、新規制基準に基づく適合性審査を原子力規制委に申請した玄海3、4号機は、津波に対する評価と基準地震動の設定で、九電が別の計算式を使っており「基準地震動の設定が過小評価されている」として、耐震性が十分でないと主張。重大事故対策についても「原子炉格納容器の破損や原発外への放射性物質の放出を防ぐ措置が不十分」として、同規制委は九電に運転停止命令を出す義務があるとしている。提訴について原子力規制委は「訴状が送達されていないのでコメントできない」と話した。九電は「訴訟の当事者ではなく、コメントする立場にない」としている。

*5:http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-9438
(中村隆市ブログ 2012/03/31) 肥田医師「玄海原発の町は小児白血病が全国の10倍以上」
 福島原発事故から1年が過ぎた3月19日に、とても重要な本が発行されました。広島で6000人の被ばく者を診てきた95歳の肥田舜太郎医師が書かれた『内部被曝』という本です。
●その第一章「原発事故の影響でこれから何が起こるのか」の【子どもたちに初期の被曝症状が現れ始めている】(14ページ)から抜粋
 福島第一原発事故後の例で私が実際に報告を受けたものでいえば、放射線に敏感な多くの子どもたちに初期症状が現れています。下痢が続いて止まらないとか、しばらくしたら口内炎が出るとか、のどが腫れて痛いなどの症状です。多くの母親が心配していたのは子どもの鼻血です。鼻血がずっと続いて止まらない。そのうちに両親にもそんな症状が出てきます。それから、皮膚にあせものような変化が起きるといったこともあります。これは福島に限りません。私のところには、東京や神奈川、静岡、山梨などからもこういった相談が寄せられました。広島・長崎でも、爆心地近くにいて大量の放射線を浴びたわけではないのに、時間がたつにつれて被曝の症状が現れてくる人が数多くいました。福島第一原発の事故後に子どもたちに起こっているこうした現象も、直接原子爆弾を浴びていない被ばく者と同様、内部被曝によるものと思われます。
●21ページ【特に女性と子どもには注意が必要】から抜粋
 これまでの多くの研究によれば、放射線の被害を受けた人たちの中で最も出やすい症状のひとつに、女性の乳ガンがあります。原発立地周辺のデータや核爆発実験場の風下住民のデータなどによって、低線量被曝をした住民に乳ガンの発生率が高まっていることがわかっています。日本でも、中国で大気中核実験が盛んだったころに乳ガンが増えた記録があるのです。もちろん、放射線に対する耐性が低い子どもたちについても、十分な注意が必要です。玄海原発がある佐賀県玄海町では、子どもの白血病の発症率が全国平均に比べて10倍以上高いことが、政府の資料から明らかになりました。子どもたちは大人より何倍も何十倍も放射線に対して弱いのです。真っ先に守らなければいけません。
●玄海原発周辺で白血病が増加 全国平均の6倍
 上記ブログを久しぶりに見直したら、ツイートが4万を超えていました。

| 環境::2012.10~11 | 01:40 PM | comments (x) | trackback (x) |
2013.9.12 第二次東京オリンピックを機会に、乗り物を新エネルギーに転換し、住み心地のよい21世紀の環境都市を実現して、海外の人に見せたい。
  
        蓄電池電車                EV          燃料電池バス

(1)交通機関の燃料を水素や電気に転換する(もう化石燃料は使わない)
 自動車・バス・トラック・電車の燃料を、電気や水素ガスに転換すれば、排気ガスが出ないのでクリーンなだけでなく、燃料を輸入して国富を海外に出す必要もない。その電気や水素ガスを、わが国で無尽蔵の自然・再生可能エネルギーで作れば、安価で環境に負荷をかけない燃料となり、環境・経済の両面でプラスとなる。そうなると、道路が地下や建物の中を遠慮なく走ることができるので、東京は、CO2を50%以上削減し、すすけた古い都市から、クリーンな新しい都市に、21世紀の街づくりができるだろう。

(2)では、いつ転換するか
 7年後のオリンピック時に海外の人が来た時には、東京都内は、殆どがクリーンエネルギーの乗り物になっているようにして見せたい。その為には、地下に作る高速道路や建物の中を走る道路は、クリーンエネルギーの乗り物しか通さないことにすればよい。そうなると、クリーンエネルギー車の方が便利になるため車輛の更新が進むからだが、これは、大阪、京都、名古屋、福岡などの地方都市でも同じだ。

(3)技術はできており、あとはシステムの問題
 *1~*4のように、電気自動車や燃料電池車の技術は既にできており、中小企業の参入機会も多い。後は、充電システムや発送電システムなど、旧来型との摩擦があって、わが国では進みにくいシステムの部分が遅れているだけだが、すでに長い間、転換のメッセージを出しているので、もう対応すべき時期である。

    
                      EV及び燃料電池車
*1:http://qbiz.jp/article/23415/1/ (西日本新聞 2013年9月12日) 小中大地場中小と連携し開発や人材育成 西日本工大に自動車研究所
 地場の中小企業などと連携し、自動車部品の研究開発や人材育成を担う西日本工業大の「自動車・ロボット研究所」の開所式が11日、福岡県苅田町新津の同大おばせキャンパスであり、自動車関連企業や行政の担当者など約30人が出席した。研究所は工学部の建物内に設けられ、スタッフは金型の設計や電気自動車のバッテリー開発の専門家など10人。10月からは、研究生として企業の技術者の受け入れを始める。式で菊池重昭学長は「生産現場の問題解決のため、研究スタッフの技術やノウハウを活用していただきたい」とあいさつ。坂田豊所長が「電気自動車の運転支援システム」など、研究目標を説明した。出席者は、プレス加工機など研究所の設備を見学。行橋市の自動車部品製造会社16社でつくる「市自動車産業振興協議会」の宮西健司会長は「いろいろ相談に乗ってもらい、地場企業の力を上げたい」と述べた。

*2:http://qbiz.jp/article/23322/1/ (西日本新聞 2013年09月11日) JR九州「蓄電池電車」試験運転 日田彦山線に17年度導入予定
 JR九州は10日、電化されていない北九州市小倉南区の日田彦山線・城野−石原町で、開発中の蓄電池電車を試験運転し報道陣に公開した。来年3月まで試験運転を続ける。2017年度をめどに、若松線に2両編成の車両を3編成導入することを検討している。蓄電池電車は、非電化区間を走るディーゼルカー(気動車)の代替車両として昨年4月に開発に着手。開発費は約1億4千万円で、既存の車両を改造して今年5月から電化区間で試験走行を行い、今月6日から非電化区間で試験を始めた。電化区間で蓄電池に充電し、停車中の8分間の充電で約30キロ走行できるという。この日は、城野−石原町の往復約18キロを蓄電池の電力で走行。消費電力量を測定し、非電化区間の走行に必要な蓄電池の容量などを確認した。交流電化方式での蓄電池電車の開発は国内初。実用化できれば、燃料費などの運行経費や二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる。

*3:http://digital.asahi.com/articles/TKY201307290503.html?ref=reca
(朝日新聞 2013年7月30日) 車大手4社、EV充電網整備へ連携 1万2千基増が目標
 トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、三菱自動車の4社は29日、電気自動車(EV)などの充電スタンドの普及を共同で進めると発表した。政府の補助金を生かし、ライバルが手を結んでインフラ整備を急ぐ。充電スタンドは自動車の販売店などに各社が用意しているが、公共施設などへの設置には1基数百万円とされる費用が足かせとなっている。EVの量産車が発売されてから約4年で、数十分でフル充電できる急速型が全国に約1700基、数時間かかる普通型が3千基にとどまる。政府はEVの普及を後押しするため、2012年度の補正予算で1005億円の補助金を計上した。充電器の価格と工事費の最大3分の2を補助する仕組みで、申請は来年2月まで。4社は、来年10月をめどに「急速」を4千基、「普通」を8千基それぞれ増やして、いまの3倍以上にするのを目標に連携する。ショッピングセンターや高速道路のパーキングエリア、道の駅、ガソリンスタンドなどに、政府の補助を生かしての設置を呼びかける。導入費用や維持費の一部は4社でも負担する考えだ。現在は充電器を設けたメーカーなどの陣営ごとに、課金手続きなどがばらばらだが、将来は1枚のカードを使って、どこででも充電できるような仕組みづくりも目指す。 電気を動力とする自動車をめぐっては、日産と三菱自がEVを手がける一方、トヨタとホンダは、家庭で充電ができ、エンジンと併用するプラグインハイブリッド車(PHV)の普及に力を入れる。各社の戦略は異なるものの、インフラ整備では連携が必要だと判断した。日産の川口均・常務執行役員は記者会見で「個別の社でできることには限界がある。車は競争が激しい業界だが、インフラでは力をあわせたい」と語り、協力しあう意義を強調した。

*4:http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV12001_S3A910C1000000/?dg=1
(日経新聞 2013/9/12)  [FT]独自動車各社、エコカー量産へ一斉に本腰
(2013年9月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
 ドイツの大手自動車各社がついにエコカー市場に本格参入する姿勢をみせ始めた。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の普及を促すため、先行する各社も(ライバルを出し抜こうと念じつつ)歓迎の意向を示している。世界の主要メーカーが一斉にEVやHVモデルを採用する意向を示したのは初めて。自動車業界が転機を迎えていることを示している。
■エコカーで首位狙うフォルクスワーゲン
 フォルクスワーゲン(VW)はフランクフルト国際自動車ショーでEV2モデルを展示し、2014年までにEVやHV14モデルを発売すると発表した。18年にはエコカー市場で首位に立つ構想も掲げ、これまでの同市場に対する消極姿勢を転換した。BMWは小型EV「i3」とスポーツカータイプのプラグインハイブリッド(PHV)「i8」を発表。ダイムラーとポルシェも高級PHVモデルを展示した。今回の自動車ショーでは、エコカーの展示が圧倒的多数を占めた。「わずか3年前にPHVなんて愚かだと言っていたVWが、今年は世界最大のPHVメーカーになると意気込んでいる。我々は正しかった」。07年にEV生産を表明した日産自動車のアンディ・パーマー副社長は胸を張った。ドイツ各社のエコカー市場への本格参入は、日産やトヨタ自動車、米ゼネラル・モーターズ(GM)などの代替燃料車の売り上げ増加や、米テスラ・モーターズなど新興勢力の台頭に追随する動きだ。VWのマルティン・ヴィンターコーン社長は「絶好のタイミング」でEV量産に乗り出すことになると強調した。EVの世界販売台数は自動車市場全体からみれば、まだほんのわずかだ。調査会社のブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスによれば、13年1~3月期のEV販売台数は約4万台だった。ただ、同社は「(13年の)EV販売台数が前年比倍増することをあらゆる兆候が示している」とも指摘している。BMWの販売・マーケティング担当トップを務めるイアン・ロバートソン氏は「我々は転機を迎えている。電気モーターを搭載する『i8』は(BMWの)ブランドイメージを一新するモデルになる」と語った。

| 環境::2012.10~11 | 03:03 PM | comments (x) | trackback (x) |
2013.8.23 東京電力と政府は、汚染水対策を始めから真面目にやっていなかったが、これが、電力会社と日本政府の環境に対する意識レベルである。(2013/8/31最終更新)
   
   フクイチ1号機と3号機の爆発        爆発後の状況       漏れた地下貯水槽

(1)国も東電も汚染水対策を真面目にやらなかったのである
 私が、左のカテゴリー欄の「原発」という項目にずっと記載してきたように、東京電力福島第一原発事故の後、国と電力会社は放射性物質で強度に汚染された水を流出させ続け、海を汚染し続けてきたが、事故の正確な状況が公表されていないため、根本的な解決策をとることができなかった。そして、*1~*3に書かれているように、国民に負担増を強いながら無駄な予算を使い続けて、もう2年半が経過する。

 そして、右図のようなすぐに漏水した地下貯水槽や、下図のようなたった2年半で漏水するちゃちなタンクに原発事故による強度汚染水を貯めてきたわけだが、これらにどれだけの費用を使って何年保管するつもりでやってきたのか開示すべきである。いくら何でも、事前にその程度の計算ができていないようでは、10万年も面倒を見なければならない核廃棄物の最終処分など推して知るべしであり、とても原発を使う資格などないわけだが、政権が代われば、海への放出が許されるとでも思っていたのだろうか。そして、ずっと東電のバックにいた政府の判断力や行動は信用できるのか。

(2)規制委の「漁業の風評被害」「海外の誤解」という見解は正しいか
 このような中、*1で「東電と原発推進サイド(経産省)、規制サイド(規制委)が責任を押しつけ合ったり、あいまいにしたりして対策が遅れるような事態は最悪」「カギを握るのは、規制委」などと言われて出てきた規制委の中村佳代子委員は、*4のように、「漁業の風評被害や海外の誤解がないよう信頼できるデータを提供していきたい」と話したそうだ。

 しかし、“風評被害であり、海外の誤解だ”と言えるためには、実害はなく噂による被害のみだということを証明できていなければならない。しかし、このような事態になった国は日本だけであるため、そういう証明ができているわけがなく、実害がないわけもない。それでも「風評被害であり、海外の誤解にすぎない」と主張したい人は、自分も家族と共にそこに移り住み、そこで獲れたものを食べ、20年くらい疫学調査した結果を論文として世界に発表して認められる必要がある。つまり、命に関わるのに言うことが無責任であり、とても学者とは思えないのだ。

 論拠もないのに、「自分は正しいデータを持っているが、消費者や外国は風評に惑わされている馬鹿で、*5の漁業者は、風評被害のみにより操業を停止せざるを得なかったのだ」と主張するのであれば、規制委も不誠実で役割を果たしていないし、実力の割に、あまりにも傲慢で国民を馬鹿にしている。

(3)日本の原発技術、環境意識は先進的か
 このようなわけで、結論から言って、日本の原発技術や環境意識が先進的などということはない。

 それにもかかわらず、*1には、「大きな反省点は東電任せにしていた結果、汚染水対策が後手後手に回り環境汚染が進んできたことだ」「原発施設を囲むように土を凍らせ地下水流入を防ぐ工事費の一部を負担する方針を経産省が示すなど新たな取り組みも動き出したが、この費用負担は研究費名目で、あまりに腰が引けている」と書かれている。しかし、原発施設を囲むように土を凍らせて防水壁を作るということしか思いつかないような政府にできることはない。ただ、国民の税金を引き出し、メディアを黙らせて、本質的とはほど遠い実験程度の“対策”を行い、努力しているふりをして国民の目をくらませながら、予算の無駄遣いを繰り返しているだけである。

 さらなる負担増を叫んでいる国が、国民のなけなしの税金を投入するには、まず、「原発は、低コストで、安全で、環境によい電源だ」と嘘八百を言った人の総ざんげと脱原発宣言から始めるべきだ。その理由は、これ以上、国民が嘘ツキの無駄遣いに付き合わされなくてすむように、である。

   
  汚染水の経路とされるもの       タンクの配置        水漏れを起こしたタンク

*1:http://digital.asahi.com/articles/TKY201308160463.html?ref=comkiji_redirect&ref=nmail_20130817mo&ref=pcviewpage (朝日新聞社説 2013.8.17) 汚染水対策 政府の責任を明確に
 東京電力・福島第一原発の事故は、まだ終わっていない。政府は、東日本大震災の日に出した「原子力緊急事態宣言」を、今も解除できずにいる。放射性物質で汚染された水が流出し、地下や海を汚染し続けている。この事実は、原子力災害が今も進行中であることをはっきりと物語っている。安倍首相は先週、汚染水問題について「対応すべき喫緊の課題」「東電に任せるのではなく、国としてしっかりと対策を講じていく」と述べた。緊急事態宣言に基づいて設置されている原子力災害対策本部での、本部長としての発言だ。政府は、現場で事故対応にあたる東電、国の関係機関の責任分担を明確にして、放射能の封じ込めなどに全力をあげる必要がある。大きな反省点は、東電任せにしていた結果、汚染水対策が後手後手に回り、環境汚染が進んできたことだ。むしろ政府の関与が遅かったくらいである。
 首相は、経済産業相に「スピード感を持った東電の指導」を指示した。原子力規制委員長には、「安全確保に向けた原因の究明と有効な対策について、規制当局の立場から全力を挙げて取り組むよう」求めた。現場での対策は引き続き東電が担うが、原発施設を囲むように土を凍らせ地下水流入を防ぐ工事費の一部を負担する方針を経産省が示すなど、新たな取り組みも動き出した。ただ、この費用負担は研究費名目である。事態の緊急度を考えると、あまりに腰が引けていないか。規制委も「東電、資源エネルギー庁が中心になってやっている。(規制委は)オブザーバー的に入っていて助言する立場」(田中俊一委員長)と、一歩引いて構えている。東電と原発推進サイド(経産省)、規制サイド(規制委)が責任を押しつけ合ったり、あいまいにしたりして対策が遅れるような事態は最悪である。カギを握るのは、やはり規制委である。規制委は首相指示に先んじて汚染水対策を検討する作業部会を設けた。「地下水くみ上げの効果は」「電源ケーブル管路などでの汚染水の広がりは」などと具体的な検討事項を示して、東電の対策をリードする動きを見せた。積極姿勢をもっと前面に出し、専門的見地から人知を尽くす必要がある。旧原子力安全委員長は原災本部の構成員でさえなかったが、規制委員長は副本部長だ。事故の教訓から与えられたその権能を最大限いかしてほしい。

*2:*1:http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1090/20130821_02.htm
(河北新報 2013年8月21日) 福島第1 タンク汚染水漏れ 継続的な流出見逃しか
 福島第1原発の地上タンクからの汚染水漏れで、20日に判明した漏えい量は過去最大の305トンに達した。東京電力はタンクから継続的に汚染水が漏れていた可能性を指摘する。「政府主導」を掲げ、汚染水対策の強化に乗り出した安倍晋三政権は、新たな漏えいを許す悪循環を断ち切れないままで、地元の不信感は募るばかりだ。
◎厳しい批判次々
 「きわめて遺憾だ」。20日午後の福島県庁。県生活環境部の古市正二次長は東京電力福島本社の高原一嘉広報部長を呼び、汚染水漏れの原因究明と再発防止を求めた。「早急に対応したい」と頭を下げる高原部長に、古市次長は「(求めているのは)基本の基本の大切な事項だ」とくぎを刺した。いわき市では、国や東電が漁業者に汚染水問題を説明。出席者から「いつになったら漁を再開できるのか」「次から次へと問題が出る。応急処置の繰り返しだ」と厳しい批判が相次いだ。東電側は汚染水対策の一つとして、原子炉建屋に入る前の地下水をくみ上げて海に流す「地下水バイパス」の実施に理解を求めたが、福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長は「(タンクの水漏れが)大きなネックになると思う」と話した。
◎政府も頭抱える
 安倍首相が今月7日の原子力災害対策本部で「国としてしっかりと対策を講じる」と指示した後も、次々と明らかになる汚染水漏れに政府は頭を抱える。「東電だけでは限界がある」(首相周辺)と、汚染水対策を国費で支援する意向も示したが、抜本的な解決策は示せないままだ。原子力規制委員会は14日、第1原発の廃炉作業の安全対策をまとめた東電の「実施計画」を認可したばかり。必要に応じ東電に新たな対策を命令できるようにするなど、監視体制を強化した。「海への流出はない」とする東電に対し、原子力規制庁は広範囲に水が流れた形跡があるとして詳しい調査を指示。現地の保安検査官が独自に行った測定で汚染の広がりを指摘するなど厳しい姿勢で臨むが、トラブルなどの未然防止にどうつなげるか、課題は重い。「少量の漏えいが続いていたのに気づいていなかった可能性もある」。東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は、タンクから継続的に汚染水が漏れていた可能性に言及した。コンクリートのせきの内側に残っていた汚染水の量が約4トンと少なかったことから、以前から汚染水がにじみ出し、雨水と一緒に周辺に流れていたとの見立てだ。事実なら、毎日午前と午後2回の巡回をしながら、汚染水漏れを見逃していたことになる。
◎同タイプは350基
 東電は容量が大きい地下貯水槽の汚染水漏れが発覚した今年4月以降、汚染水をためるタンクの増設を突貫作業で進めた。「タンク内の水がいつか漏れるのでは」。ある作業員は不安を抱えながら作業に当たった。タンク組み立ての資材は大急ぎで調達されたためか、さびたボルトや亀裂が入ったものも混ざっていたという。タンクからの汚染水漏れはすでに5例目。すべて今回と同じ種類のタンクで発生している上、現在も敷地内でこのタイプ約350基が運用中だ。新たなトラブルがどこで起きても不思議ではない状況が今も続いている。

*3:http://digital.asahi.com/articles/TKY201308220297.html?ref=com_top6
(朝日新聞 2013.8.21) 別タンク2基からも汚染水漏れか 東電「微量の可能性」
 東京電力福島第一原発のタンクから大量の高濃度の放射能汚染水が漏れた問題で、東電は22日、別の2基のタンクのそばで高い放射線が検出されたと発表した。漏れや水たまりは確認できなかったが、「微量の汚染水が漏れた可能性は否定できない」としている。東電によると、高い放射線が見つかったのは、19日に漏れが見つかったタンクがある一画とは別の一画。11基のうち2基の底の部分から、毎時70~100ミリシーベルトの高い放射線が検出された。タンクには、放射性セシウムを取り除いた高濃度汚染水を1基あたり約1千トンためている。点検したところ、タンクの水位は下がっておらず、見た目では水漏れの跡は見つかっていないという。今後、付近を除染し、原因を究明する。タンクから300トンの汚染水漏れが見つかったのを受け、東電が22日に同型のタンク300基を一斉点検したところ、見つかったという。

*4:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013082101001091.html
(東京新聞 2013年8月21日) 規制委、海洋流出の影響検討へ 来月6日に初会合
 東京電力福島第1原発の汚染水が海に流出している問題で、原子力規制委員会は21日、汚染水による海への影響について議論する検討会を設置することを決めた。9月6日に初会合を開く。水と性質が似ており、放射性物質の除去設備では取り除くことができないトリチウムが魚介類に与える影響を主な議題とする。会合には外部専門家として国立環境研究所や日本原子力研究開発機構の研究者ら計5人が参加。オブザーバーとして福島県の担当者も加わる。規制委の中村佳代子委員は「漁業の風評被害や海外の誤解がないよう信頼できるデータを提供していきたい」と話した。

*5:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013082201001407.html
(東京新聞 2013年8月22日) 原発汚染水で福島沖試験操業中止 9月から、地元漁協決定
 東京電力福島第1原発事故による汚染水問題が深刻化していることを受け、福島県相馬市の相馬双葉漁業協同組合は22日、昨年6月から続けている試験操業の実施を9月1日から当面見送ると決定した。県南部のいわき市漁協は既に、9月から始める予定だった事故後初の試験操業の延期を決めている。県北部の相馬双葉漁協も見送ることで、福島県沖の漁業は中断することになる。相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「現状では消費者の理解を得られない。一日も早くこの状況を打開するために、国は対策を講じてほしい」と述べた。再開時期は未定。

PS(2013/8/31追加):呆れてものが言えませんが、こういう放射性物質の管理をする人たちに、原発を扱う資格はありません。
*6:http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013083100335  (時事ドットコム 2013/8/31) タンク4カ所で高線量=最高毎時1800ミリシーベルト-福島第1汚染水漏れ・東電
 東京電力福島第1原発で放射能汚染水を保管しているタンクから水漏れがあった問題で、東電は31日、同原発敷地内のタンク群4カ所で高線量を確認したと発表した。このうち2カ所についてはこれまでに高い線量が確認されていた場所だが、さらに値が上昇し、最大毎時約1800ミリシーベルトだった。残りの2カ所は今回新たに判明した。タンクの汚染水が漏えいした可能性があり、同原発内にある約350基の同型タンクの安全性に対する懸念がさらに高まるのは確実。汚染水の保管は危機的状況が続いている。

| 環境::2012.10~11 | 08:47 AM | comments (x) | trackback (x) |
2013.8.17 環境省が行った甲状腺癌の頻度調査は、本物の調査をする気のない調査に見える。(2013.8.18追加あり)
 
   フランス気象庁2011.3.19測定               *3より

(1)比較する地域の偏りについて - 青森、山梨、長崎の3県は、真に汚染のない地域ではない
 福島第一原発の爆発により、上図及び*2のように、関東、東北も少からず汚染されている。特に山梨県は福島第一原発事故現場に近く、土壌が汚染されているため、食べ物や呼吸からの内部被曝も考慮した時、真に汚染のない地域とは言えない。また、青森県には原発施設が多く、福島第一原発からも距離があるとはいえ風下だ。さらに、長崎県は被爆地であるため、68年経過した現在でも癌になる人が多いのであり、西日本ではあっても真に被曝の影響のない地域とは言えない。従って、正しい比較を行うために選択すべき地域は、九州なら、熊本県、大分県など、原爆や既存の原発の影響を受けていない地域である。

(2)サンプル数の少なさについて
 *1に、「青森県弘前市、甲府市、長崎市の3~18歳の計4365人の甲状腺について、昨年11月から調べた結果を発表した」と記載されているが、合計が4365人であれば、各地域、年代別のサンプル数は非常に少なく、統計上の分散が大きくなるため、有意な疫学調査とならない。環境省が行うのであれば、汚染地域として関東、東北の各県、クリーンな地域として西日本の各地域の調査を福島県と同レベルで行うべきである。

(3)調査した疾患、調査する年代の少なさについて
 放射性物質による健康被害は、甲状腺癌だけではなく、白血病、その他の癌、心疾患など多岐にわたる。また、健康被害を受ける年代は、3~18歳のみではない。そのため、福島県も含めて、それらの全ての項目を検査すべきであり、一人の人には一日の検査で、それらすべてを検査することが可能だ。

(4)調査結果の世界への影響
 もし、既存の原発立地地域も含め、しっかりした疫学調査を行い、有意の差があることが証明されれば、世界の原発のみならず、核兵器も止めることができるだろう。そして、原発立地地域では、シビアアクシデントがなくても、白血病や甲状腺癌が増えることが、事故前から囁かれているのである。

PS(2013.8.18追加):右写真の被曝牛は、継続的にその健康状態を調べれば、放射性物質による汚染が哺乳類にどういう影響を与えるかを調べる格好の研究材料になる。それをやらずに*3のように抹殺しようとしていることや放射性物質を含んだ牧草を焼却して放射性物質を空気中にばら撒こうとしていることは、あまりにも非科学的な意思決定だ。

*1: http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1503H_V10C13A8CR8000/
(日経新聞 2013/8/15) 甲状腺調査、青森など3県で継続 原発事故の影響探る
 東京電力福島第1原発事故による子どもの健康への影響を調べるため、環境省は15日までに、青森、山梨、長崎3県での甲状腺調査を継続することを決めた。福島県では事故後の調査で甲状腺がんと確定した子どもが12人に上るが、事故の影響がない3県で甲状腺がんの発生頻度を調べ、福島県での割合が高いかどうかの判断材料にする。福島県の「県民健康管理調査」では、従来考えられていたよりも高い割合で甲状腺がんが見つかっている。小さいしこりの発症割合は3県と比較して差がなかったため、大きなしこりが見つかった3県の子どもの細胞や血液を継続して調べる。
 環境省は今年3月、青森県弘前市、甲府市、長崎市の3~18歳の計4365人の甲状腺について、昨年11月から調べた結果を発表した。5ミリ以下のしこりや、20ミリ以下の嚢胞(液体がたまった袋)が見つかった割合は、3県全体で56.5%。県別では、弘前市で57.6%、甲府市で69.3%、長崎市で42.5%だった。福島県の約13万3千人を調べた結果(2月公表時点)は41.2%で、環境省は「福島と3県は、ほぼ同様」としている。新たな調査は、5.1ミリ以上のしこりや、20.1ミリ以上の嚢胞が見つかった3県の44人(1%)が対象となる。福島県の健康管理調査で、甲状腺検査の対象は約36万人。6月時点で約17万4千人の1次検査の結果が確定し、1140人が、2次検査が必要とされた。このうち甲状腺がんと「確定」したのは12人、「がんの疑い」は15人だった。

*2:http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6783140.html
(朝日新聞 2012.12.1より) 東京の子どもたち36%の甲状腺にものう胞が見つかった!
 東京の伊藤病院の岩久建志医師らが2012年11月30日、日本甲状腺学会で発表した情報によれば,東京の病院で3千人に行なった検査でも福島と同程度ののう胞が見つかったということです。

*3:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013081802000110.html
(東京新聞 2013年8月18日) 被ばく牛 細るエサ 汚染牧草、国が焼却処分
<写真は、福島県内外からもらってきた放射性物質で汚染された牧草を食べる「希望の牧場・ふくしま」の牛@同県浪江町>
 東京電力福島第一原発二十キロ圏内で被ばくした牛を飼う畜産農家らが、エサの入手に困っている。放射性物質に汚染された牧草の焼却処分を国が始め、農家に回ってこなくなっている。事故後に農家の収入は途絶え、牛の命をつなぐには、無償でもらってくる汚染牧草に頼らざるを得なかった。窮状を訴えても国は耳を貸さず、農家は途方に暮れている。福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」では、ほかの農家から預かった牛を含め約三百五十頭を飼っている。被ばくして家畜としての価値はない。それでも「原発事故が起きたからといって、簡単に命を奪うわけにいかない」と、国が求める殺処分を断ってきた。
 今年七月、同県鮫川村に汚染牧草五十トンの提供を求め、断られた。事故後に刈り取られた汚染牧草を村は保管しており、昨夏は百三十五トンをもらえた。今年は当てが外れた。理由は国の方針だった。環境省は村に汚染ゴミを燃やす焼却炉を設置し、その運転が十九日に始まる。環境省の担当者は「村から相談があった。牛に与えると放射性物質を含むふんが出て、回収できなくなる。焼却するよう村に伝えた」と説明。焼却して灰にすることでかさを減らし、一時保管場所で保管するのが狙い。ただ、放射性物質は減らない。窮状を訴え、ほかの農家などから牧草をもらったが、残りは一週間分ほどしかない。ほかに多量の牧草が手に入るめどもない。牧場スタッフの針谷(はりがや)勉さん(38)は「被ばくした牛は原発事故の生き証人。支援を国は考えてほしい」と訴えた。ほかでも事情は同じ。同県富岡町で動物の保護をするNPO法人「がんばる福島」は五十頭の牛を飼っている。他県からも牧草を集めようと試みたが、焼却を理由に断られた。牧場の牧草も秋にはなくなる。代表の松村直登(なおと)さん(54)は「このままでは冬は越せない。どうやって生かしていけばいいのか」と頭を抱えている。
<牛の殺処分と汚染牧草の焼却> 政府は福島第一原発から20キロ圏内の家畜は、所有者の同意を得て殺処分を進めている。また、汚染牧草など1キロ当たり8000ベクレルを超える放射性セシウムを含む廃棄物は国が処分する。汚染ゴミ減量の実証実験として環境省が福島県鮫川村に焼却炉を造り、牧草や牛ふん、除染ゴミを燃やす。

| 環境::2012.10~11 | 02:23 PM | comments (x) | trackback (x) |
2013.2.6 大気や海の水は国境を超えるので、国際環境基準が必要だ。
     
                   *3より                       ホンダの燃料電池車
 私は、現在、九州北部(佐賀県唐津市)にいるが、空気はかすかに煙突の匂いがして目にしみ、雨後の車の窓ガラスには微小な粒子が付着して、*1を実感した思いである。そこで、中国(人口13.4億人)は、途中のガソリン車をとばして、まっすぐ電気自動車や燃料電池車にし、煤煙等に関する環境基準を厳しくして、煙突には必ずフィルターを取り付けて公害を撒き散らさないようにして欲しい。これは、中国にとっても、持続可能な発展をするために必要なことだろう。

 そして、今後、インド(人口12.2億人)や多くの開発途上国で工業が発達し、自動車が普及していくことを考えれば、国際環境基準を作るのは、喫緊の課題だ。もちろん、放射性物質の基準も国際的に見直すべきである。そして、放射性物質に関しては、当事者の日本やロシアではなく、ドイツを始めとする環境意識の高いヨーロッパ諸国がイニシアティブをとった方がよいと考える。

 そのほか、*2のように、公害には、騒音、振動、電波障害、排気ガスもあり、これは新幹線の沿線だけではなく、旧来型の鉄道や国道の沿線でも著しい。豊かで成熟した国とは、人々が不快に感じ、度を越せば健康被害に至らしめる要因を取り除いて、気持ちよく暮らせる国であろう。

 そのような中、*3のように、太陽光は、静かに刻々と発電し、空気を汚していない。また、地熱や汐潮発電で水素を作り、燃料電池車を走らせれば、排気ガスが出ずにパワーもある。こうなると、都市の姿も変えられる。従って、一刻も早く国際環境基準を作り、新しい技術を進めるべきである。

*1:http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20130204-OYT1T01746.htm?from=ylist
(読売新聞 2013年2月5日) 中国大気汚染、西日本に不安…国の基準値上回る
 大気汚染が深刻な中国から飛来したとみられる微粒子状物質「PM2・5」が、西日本各地で国の基準値を上回る濃度を観測している。福岡県は4日、測定地点を10か所増設し、21か所にすると発表。5日から観測データの一部を県のホームページ(HP)上に掲載することを決めた。福岡市では1月31日、大気汚染物質の一つ、PM2・5が国の基準を超える1日平均52・6マイクロ・グラム、大阪府枚方市でも同13日に同63マイクロ・グラムをそれぞれ観測。今月に入ってからも高い値が続いており、広島県福山市では2日午後1時の測定値は61マイクロ・グラム。大気汚染対策への関心も高まっており、大阪市内の家電量販店では空気清浄機への問い合わせなどが相次いでいるという。環境省によると、高い値が観測されている西日本と比べて、東日本では観測データが不十分で「傾向が分かりづらい」という。東京都内では今年に入ってから1日平均5~30マイクロ・グラムを観測しているが、都環境局は「中国の大気汚染の影響かどうかはっきりしない」という。

*2:http://mainichi.jp/select/news/20130205k0000e040159000c.html
(毎日新聞 2013年2月5日) 九州新幹線:644戸騒音基準超え…鉄道・運輸機構調査
 来月で全線開業から丸2年を迎える九州新幹線による騒音について、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が新八代駅(熊本県八代市)以北の沿線15市町の計2218戸を調査したところ、13市町の計644戸で環境基準値を超えていたことが分かった。同機構は各世帯に対して窓サッシ、エアコンや換気扇など部屋の換気設備を交換するなどの防音工事を進めている。
 調査は11年6月〜12年10月、新規に開業した新八代駅−博多総合車両所(福岡県那珂川町)間で、線路に近い住宅から基準値を下回る住宅まで離れる方法で測定。福岡県167戸▽佐賀県1戸▽熊本県476戸−−で騒音の基準値を上回った。振動については、すべて基準値以下だった。環境省によると、公害対策基本法に基づき75年に「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」を告示。生活環境を保全し、人の健康を保護する上で維持することが望ましい基準を居住地で70デシベル以下、商工業地で75デシベル以下としている。同省によると、70デシベルで昼間の幹線道路周辺、80デシベルで航空機の機内、90デシベルでパチンコ店内と同程度の騒音という。同機構によると、防音壁より高層にあるマンションで数値が特に高く、最高で88デシベルだったが、大半で71〜73デシベルだった。すでに644戸中398戸(62%)で防音工事の契約を結んでいて、全戸を工事をした場合、数億円程度かかる見通し。04年に部分開業した新八代駅以南についても、633戸で基準を超え、すでに防音工事を終えているという。 九州新幹線の騒音については、環境省なども調査しており、同機構は「開業前に予測して防音壁の高さなどを決めるが、実際に営業を開始しないと分からない部分もある。基準値を超えた世帯に対しては引き続き防音工事を進めていく」としている。
◇沿線自治体別の基準値を上回った戸数
 (福岡県)春日市0▽那珂川町47▽久留米市65▽筑後市48▽みやま市3▽大牟田市4(佐賀県)鳥栖市1(熊本県)南関町3▽玉名市17▽玉東町27▽熊本市321▽宇土市20▽宇城市14▽氷川町0▽八代市74

*3:http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20120925_562105.html
窓ガラスやベランダの手すりに設置できるシースルー太陽電池モジュール(シャープ)
 発電と採光を両立できるシースルータイプの太陽電池モジュール。従来の太陽光発電システムは、屋根への設置が一般的だったが、シースルー太陽電池モジュールは、窓ガラスやベランダの手すりに設置できる点が最大の特徴。シャープでは、業務用の建材として製品を展開していくという。 本体は合わせガラス構造で、従来の太陽電池モジュールで採用されていた金属フレームを省略。一般的なガラス建材と同じように、サッシや手すりの枠にはめ込むことができる。適度に光を採り込むために、セル前面に細かなスリットを施す。これにより、直射日光を適度にカットし、熱を遮ることもできるため、省エネガラスとしても活用できるという。モジュール変換効率は6.8%で、日射による熱を通しにくいことを示す遮蔽係数は0.39。

| 環境::2012.10~11 | 01:43 PM | comments (x) | trackback (x) |
2013.1.31 原発事故の後に核実験では、日本人の身体も耐え難いので、核実験はやめて欲しい。
 どうせ使えない核兵器を持つために、核実験を行うのはやめてもらいたい。2012.7.6に、このブログに記載したとおり、アメリカの核実験は人間に対して内部被曝の被害を与え、日本の福島原発事故の真相は、2012.1.21 に記載したとおり、東電及び政府によって隠蔽された。そして、地下で核爆発しても、それが地上の環境に影響がないという証明はできておらず、そういう視点からの悪い情報は公開されないだろう。

 このように、核は、強力なエネルギーと強力な毒性を持つため、爆発すれば地球環境に与える影響が大きい。そして、人間がそれを制御することはできないのだから、地下であっても、人類(生物)と核が共存することはできない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130131-00000032-jij-n_ame
(時事通信 1月31日) 北朝鮮の核実験「近い」=米高官が見通しとCNN
【ワシントン時事】米CNNテレビは30日、北朝鮮の核実験予告に関し、米政府高官が「われわれが確認している行動と彼らの言動に基づけば、(核実験は)近いうちに実施される」という見通しを示したと報じた。しかし実験の最終準備は地下で行われるため、実施日は予測できないという。政府高官はCNNに対して、「北朝鮮は必ず核実験を実施する」と明言。人工衛星から確認できる北朝鮮・豊渓里の核実験場の動きは大きくないが、主要な準備は地下で行われているとの見方を示した。

| 環境::2012.10~11 | 10:56 AM | comments (x) | trackback (x) |
2013.1.25 わが国が、景気対策で湯水のように金を使っても不景気な理由(2013/1/27追加あり)
   
      屋上の太陽光発電      ガラスに貼る太陽光発電膜      風レンズ風車

 *1に書かれている「2020年に1990年比でCO2を25%削減する」という目標を鳩山首相が国際公約した時、私は、さすがに東大工学部出身の首相であり、技術に関する理解が深く、格調高いと感じた。2008~9年の麻生政権の頃、私は、自民党内のエネルギー部会、経産部会、環境部会等で、国がそういう方針を立てて後押しすればできると主張していたのだが、自民党内では「実現不可能な目標だ」と言う人が多く(しかし、その理由は理論的ではなかった)、15%削減する目標に妥協させられていたのだ。

 しかし、その頃と比較しても、上図のように、技術はさらに進歩し、太陽光発電の効率が上がって値段は下がり、ガラスに膜を張る型の太陽光発電もでき、風レンズ風車も考案されている。つまり、国が的確な方針を決めて後押しすれば、技術は、iPS細胞と同様、それを追い風として日進月歩するのだ。そのため、私は、こまめに再生可能エネルギーを使えば、脱原発しても、25%はおろか50%のCO2削減も可能だと思っている。そして、政治は、それをこそやるべきだ。

 それにもかかわらず、*2のようにバックラッシュする経営者がおり、政治家がその意見を聞いて、何でも妥協するのがよいことであると考えて失敗してきたのが、文科系が中心となって意志決定してきた日本社会である。私は、まさにこれが、上が技術の足を引っ張り、技術革新を遅らせ、景気対策で湯水のように支出しても国の借金だけを膨らませて不景気が解消しなかった理由だと考えている。

 なお、エネルギーは創エネだけではなく、省エネの分野でも飛躍的に発展しており、*3のような太陽光を効率的に集めて光ファイバーで建物内に伝送する太陽光採光システム、*4のような地中熱を利用するヒートポンプシステム、*5のような完全電気自動車もできている。これらを利用すれば、わが国がエネルギー代金に削かなければならない費用をかなり減少させることができ(コスト低減)、わが国のエネルギー自給率を向上させた上、環境にもよく、これができない合理的な理由はない。原発の1/3の費用をつぎ込めば著しく進歩すると思うのに、なぜ、原発に固執してこれらの技術を後押ししないのかが不思議である。もうすでに、最初に言いだした時から18年も準備を進めてきているのだから、まだ準備ができておらず、都合の悪い人が多すぎるなどと言うべき時ではない。

PS(2013/1/27追加):*6は、原発推進派の定番の反論である。つまり、原発は、CO2削減に貢献しており、脱原発すればCO2削減が目標通りにいかず、地球環境を害するというのだ。このような論者は、生物に害を与える放射性物質が環境に撒き散らされることによる生態系や人命など、さまざまな環境への悪影響を同時に考慮することができないため、環境を語る資格がない。

*1:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130125-00000008-asahi-pol
(朝日新聞デジタル 1月25日)  温室ガス削減目標見直しへ 首相「25%は実現不可能」
 菅義偉官房長官は24日の記者会見で、温室効果ガスの排出削減をめぐり民主党政権が掲げた「2020年に1990年比で25%削減」の国際公約について、「とてつもない目標であって、実現不可能だ」と述べた。安倍晋三首相は近く、25%削減目標を見直し、新しい目標の策定を関係閣僚に指示する方針だ。25%削減目標は、09年9月の国連総会で民主党の鳩山由紀夫首相(当時)が国際公約として打ち出した。目標達成には、温室効果ガスを出さない原発の新増設が必要になるが、東京電力福島第一原発の事故を受けて排出量の多い火力発電所の依存度が高まっており、目標の見直しが避けられない状況になっている。

*2:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2500Q_V20C13A1EE8000/
(日経新聞 2013/1/25) 発送電分離「慎重に」 電事連会長がけん制
 電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は25日の記者会見で、経済産業省の電力システム改革専門委員会が実現に向けて議論している「発送電分離」について、「本当に安定供給を保てるのか、十分に検証されていない。慎重に検討すべきだ」とけん制し、結論の先送りを強く求めた。八木会長は、原子力発電所の再稼働の遅れや国のエネルギー政策における原子力の位置付けが不透明な点を挙げ、「安定供給の先行きを判断するのは困難」と強調。「安定供給を損なわないルールや仕組み作りが重要だが、(専門委では)詰められていない」と指摘した。

*3:http://www.himawari-net.co.jp/habout/index.html
     
 太陽の光を効率的に集め光ファイバーで伝送する太陽光採光システム「ひまわり」は、太陽光をそのまま照明として利用できる画期的なエコ照明です。天窓や鏡を利用するシステムとは異なり、部屋の位置や窓の方位、太陽の高度などの条件による制約がなく一日中安定した採光が可能になります。太陽の恵みを地球上のすべての生命活動に、もっと有益に活用させたいと願っていた故森博士の発想から生まれ、地球温暖化防止やエネルギー問題の解決だけでなく、人や動物の健康促進、植物の光合成などを目的とした太陽エネルギー供給システムとして公共施設からオフィス、一般家庭でも幅広く利用されています。

*4:http://www.ybm.jp/newtech/chichunetsu/chichunetsu4.htm
      
      夏は冷房        冬は暖房
■地中熱利用ヒートポンプシステム (ポイント)
 ①地球温暖化には特に二酸化炭素の排出を削減していく必要がある。
 ②二酸化炭素排出量の削減には化石燃料の使用を減らしていく必要がある。
 ③民生部門に関してはより快適な生活を求める傾向にあり、消費エネルギーが増加している。
 ④家庭内では、エネルギーを熱に変換して使っている割合が約6割となっている。
 ⑤熱を得るためにはヒートポンプを使うことが非常に有効である。
 ⑥大気を利用したヒートポンプには気温が低い時には効率が悪くなるという弱点がある。
 ⑦地下水の温度は年間を通じてほぼ一定である。
 これらのことから、地球温暖化のを阻止するための一つの手段として地中熱を利用したヒートポンプの利用が非常に有効であるということがわかります。上の図のように地中熱の抽出を行うための井戸を掘りその中に熱交換用のパイプを通し大地そのものを、空気利用エアコンで言うところの室外機として使用します。このヒートポンプで得られる熱は暖冷房等に利用が可能です。また、ヒートポンプにより給湯もできますのでお風呂や、炊事、床暖房も低ランニングコストで可能です。地中熱利用ヒートポンプシステムは、運転中に廃棄物は出ないのでサイフにやさしいだけでなく、環境にやさしい快適な生活を送れます。また、稼動部品も少ない上、通常は、地上に装置自体を設置しますのでメンテナンスの費用もかなり安価でできます。ヒートポンプは先に述べたように熱を取り出すのに非常に優れた性能を発揮します。成績係数COPは、おおむね3.5~4程度と非常に高いエネルギー効率を示し、しかも、この値は、外気温の条件がいいとき(室内と外気の温度差が少ないとき)のみの値ではなく一年を通じてほぼ安定してこの値が期待できます。また、空気を利用したヒートポンプでは、夏場室内の熱を取り出し室外に放出するためヒートアイランド現象を助長する原因の一つになっていると疑われていますが、地中熱を利用したヒートポンプでは、排熱は大地に行われるためにヒートアイランド現象の緩和につながると期待されています。
 空気を熱源としたヒートポンプでは、冬場の暖房時には、低い外気温によるデフロストをはじめとする効率低下の問題を抱えていましたが、地中熱を利用したヒートポンプでは、一年を通じ温度が安定しているだけでなく人間の快適温度に比較的近い地中熱を利用するためこの問題は発生しません。

*5:http://www.ev-car.info/ev_compare/leaf.html (日産 リーフ)
           
 電気自動車はガソリンの代わりにバッテリーに充電された電気を使って走行する自動車です。そのため、電気自動車にはガソリンエンジンが搭載されていないので走行中の排気ガスがなく、ガソリン車と比較すると騒音や振動も少ないのです。アクセルを少しずつ踏み込んでいくと速度は緩やかに上昇し、かすかなタイヤの音以外は何も聞こえません。電力駆動なので変速ショックもなく、CVT車に乗っている感じです。時速100キロに到達したときには『おお、すごい、電気自動車でもこれだけの力強さがあるのか』と思わず叫んでしまいました。
  価格帯:3,000,000~4,000,000
  補助金:-
  減税:重量税・取得税=免税
  走行コスト:1円/km
  航続距離:160km以上
  最高時速:140km/h以上
  乗車定員:5名
  充電:200V家庭用電源で充電
  充電時間:8時間/家庭用200V 30分以内/急速充電

*6:http://www.nikkei.com/article/DGKDASDD250EW_W3A120C1MM8000/
(日本経済新聞 2013/1/27)製造業、温暖化ガス14%減 90年度比、08~12年度、本社調査 議定書達成へ前進 - 原発停止、今後制約に
 主要製造業の2008~12年度の温暖化ガス国内排出量が、年間平均で1990年度比14.9%減る見通しであることが日本経済新聞の「環境経営度調査」でわかった。日本全体で排出量を6%減らす「京都議定書」の目標達成に向け前進する。企業は13年度以降も削減努力を続けるが、原子力発電所の長期停止が制約要因になる可能性もある。

| 環境::2012.10~11 | 05:52 PM | comments (x) | trackback (x) |
2012.10.29 北海道は自然エネルギーと生物資源の宝庫なのに、まだそんなことを言っているのですか?
        
          風レンズ風車                  風レンズ風車の原理

 私は、北海道の厳冬は、出張と旅行でしか知らないが、*1の記事を見て感じたことは、①北海道の冬の暖房は電気で行っていたのか?(重油と石炭だったのではないか?) ②北海道には広い土地があり風力発電・汐潮発電・地熱発電に向く場所も多いのに、福島第一原発事故以後もそれらの資源を利用しようとせず、何のアクションもしなかったのか? ということだ。

 一例を挙げれば、九州大学流体科学研究室が制作した上図の風レンズ風車(http://fe.mech.kyushu-u.ac.jp/research/wind/wind.html)のように、効率よく風を集めて発電する風車を牧場や農地に設置したり、空気と同様に流体である海水で効率よく発電する汐潮発電機を津軽海峡に設置したりすれば、電気はいくらでも起こせるはずである。また、昭和新山を代表として北海道には使える地熱資源も多い。ここは、北海道大学等の大学での研究や現地ベンチャー企業の活躍が望まれるところで、そのシステムの開発に成功すれば、同じような気候の国に輸出することもできる。

 なお、*2の記事は、北海道の漁業にも原発事故はダメージを与えているということなので、ごまかすことなく、大学との共同研究で、原発や農薬による汚染と北の海の生態系について本質的な研究をしたらいかがか? 北海道が中心にならなければできないことも多いのだから。

*1:http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/415326.html
(北海道新聞社説10月29日) 冬の道内電力 政府の危機感が足りぬ
 この冬、北海道で節電の数値目標や計画停電の準備が必要かどうか―。政府の電力需給検証委員会がいまだに検討を続けている。結論が出る11月は既に初冬であり、北海道の冬の厳しさに対する危機意識が感じられない。一日も早く方針を示すべきだ。道民の命と健康を脅かす冬の停電は、万が一にもあってはならない。新たな安全基準も地域防災計画もない現状で、泊原発の再稼働の是非を論じるのは無理だ。であれば、答えはおのずと明らかだろう。節電は不可欠であり、広く浸透させるためには適正な数値目標があっていい。計画停電は避けなければならないが、不測の事態に備え、準備はしておく必要がある。北海道電力の電力需給見通しによれば、厳冬の来年2月に5・8%の供給予備率を確保できそうだ。ただし、これは主力の火力発電所が故障なしでフル稼働することが前提だ。北電は、発電所の故障リスクを織り込むよう求めている。火発などの停止により、2011年度は平均31万キロワットの供給力が減少した。最大出力の苫東厚真火発4号機が止まれば70万キロワットが失われる。このあたりまでは何とかしのげる。ところが、検証委の議論の過程では、複数のトラブルが重なり137万キロワット分が停止した例も示された。冬の全期間を通じて、北本連系による本州からの送電を受けても追いつかないレベルである。
 ここまで極端な場合を想定するなら、すぐに計画停電の準備に着手しなければ間に合わないではないか。何の対策も示さぬまま、こうした数字が独り歩きすれば、いたずらに不安をあおるだけだ。道と北電も、政府の指示待ちで時間を空費してはならない。道と北海道経済産業局は9月から、経済団体、医療・福祉関係者などからなる電力需給連絡会を開き、節電対策を話し合っている。夏は、工場向けの産業用が13%、オフィスビルなどの業務用が11%と目標の7%を上回る節電を達成した。経済界からは、これ以上の節電は困難との声が上がっている。ここでも課題ははっきりしている。冬の電力需要の4割を占め、夏の節電が5%にとどまった家庭への啓発だ。建設的な議論のために、北電は家電製品別の電力消費量といった具体的なデータを提示すべきだ。政府や電力会社に頼まれたから、節電するのではない。暮らしを再点検し、無駄を省いて貴重なエネルギーを分かち合うのは、私たち道民のためなのだ。覚悟を決めて、冬の準備を急ぎたい。

*2:http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/413302.html
(北海道新聞 10月21日)海産物の安全 迅速な情報公開が肝心 
(ポイント)東京電力福島第1原発事故から1年7カ月余りが経過したが、10月になって室蘭沖でとれたマダラから国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)と同じ放射性セシウムが検出された。マダラ漁の最盛期を控え、周辺の漁業者は、その後の検査結果を案じながら見守っている。基準値を超えれば、道が出荷自粛を要請することになる。幸いそのような検体は出ていないが、油断できない。道は検査を強化するとともに、胆振、渡島、日高の17漁協に出荷先の正確な把握を指示した。放射性セシウムは時間とともに海中に沈み、福島第1原発周辺の海底には局所的に汚染度の高い場所が存在すると指摘されている。汚染されたプランクトンを海底のエビや小魚が食べ、それらをマダラなど大型の底魚が捕食してセシウムを取り込む。こうして汚染された底魚の一部が回遊することにより、事故から長い時間を経て福島県から遠く離れた海域で基準値を超える魚が水揚げされるとの見方が有力だ。北海道周辺のマダラは、関東・東北沖とは生息域の異なる別の系群とされ、セシウムが検出されたのは本州から北上してきたマダラとみられている。心配なのは、こうした事態が風評被害を招き、地域の水産業全体に悪影響を及ぼすことだ。道は、北海道周辺の魚介類のセシウム検査を昨秋から本格化させた。何より海洋汚染や魚の回遊状況などの実態解明が不可欠だが、自治体や漁協だけでは困難だ。政府は生態系への影響を含む総合的な調査を行い、汚染の全容把握を急がなければならない。

| 環境::2012.10~11 | 01:30 PM | comments (x) | trackback (x) |
2012.7.27 ゼロエミッション住宅のネットワークと電気自動車という選択をすれば、CO2を25%以上削減して快適に暮らせるのに、原発を守る人は、それが国益・地球益だと思っているのだろうか? 現在の電力システムや原発産業を守ることは、次世代のエネルギー産業の足を引っ張っている。
 *1のように、経団連は、「2030年時点の原発比率の選択肢0%、15%、20~25%であるのは、実現不可能」としている。私も、この政府のパブリックコメントに返事はしていないが、私の場合は、「2030年で原発比率を0%にするのでは甘すぎるため、この選択肢では答えられない」からである。福島原発事故では、政、官、財、メディアが如何に人の命を無視して原発を守ってきたかが明らかになり、私は、この機会を逃せば、次の大事故が起こるまで原発を0にするチャンスは失われると思っている。そして、次の大事故が起こった時は、日本には住む場所がなくなる。そのため、ここで原発の再稼働は止め、原発を廃炉にするしか選択肢はないのだ。  ぷん

 電気自動車や*2のゼロエミッションハウスなど、“CO2排出量ゼロ”で環境負荷のない創電・省電技術は世界で最初に日本企業が作った。しかし、*1のような反対で足を引っ張られ、我が国はトップランナーになれないのだ。一方、*3のように、中国では、海南島で実証試験を始めているのだから、*1のような産業界を持っている我が国との差がつくのは当然の結果である。しかし、再生可能エネルギー機器を製造している会社、自動車会社、住宅会社なども産業なのだから、経団連は本当は産業界の意見を反映していないと思われる。この状況なら、産業界も別の経済団体を作った方がよいのではないか?

 なお、原発のコストは安いという説明がよくなされるが、その言葉は、膨大な金額の使用済核燃料の最終処分場建設コスト、立地地域への交付金、原発の危機管理に関わる一切の費用、原発事故後の損害賠償費用をすべて電力会社に原発のコストとして負担させた上で言うべきである。また、他の発電方法との比較もそのコストを入れて行うべきである。私は、そのような費用を国から支出するのを止めれば、国は、本当に今後の役に立つ経済効果の高い投資ができるので、国がこれだけ支援しなければ成り立たないような原発は、今、ただちに廃止すべきだと思っている。それしかない。

*1:http://www.nikkei.com/article/DGXDASFS1002J_Q2A710C1EE8000/ (日経新聞 2012/7/11)
エネ計画、実現を疑問視 経団連「原発依存度に違和感」
経団連は10日、政府の「エネルギー・環境会議」が6月末にまとめた2030年の原発依存度など3つの選択肢のすべてについて成長率の前提などから「強い違和感がある」とし、実現を疑問視する見解をまとめた。月内にも政府に対して正式に提言する。エネルギー・環境会議による選択肢は30年時点の原発比率を0%、15%、20~25%とそれぞれ仮定し、再生可能エネルギーの比率や経済成長への影響などをまとめた。経団連はエネルギー需要を推計する基になる実質成長率が1%前後にとどまる点を問題視。政府が掲げる名目3%、実質2%の成長を達成しようとすれば「(政府案では)必要なエネルギーを確保できないおそれがある」と指摘した。再生可能エネルギーの比率を25%以上と設定している点には「実現可能性は疑問」と主張した。太陽光発電をすべての一戸建てに設置する案や、新車販売の7割をハイブリッド車などの次世代自動車にする対策にも否定的な見解を示した。

*2:http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090107/122744/ (日経新聞 2009年1月7日)
ゼロエミッションハウス~“CO2排出量ゼロ”のエコ住宅
先端のエネルギー・環境技術を集結した“究極”のエコハウス――それが、「ゼロエミッションハウス」だ。これは、2008年7月に開催された北海道洞爺湖サミットに合わせ、経済産業省資源エネルギー庁が主体となって建設したもの。「ゼロエミッション」とは、一言で説明すれば、自然への環境負荷がゼロということ。ゼロエミッションハウスでは、徹底した省エネと、太陽電池・燃料電池を活用した二酸化炭素(CO2)削減によってこれを達成。さらに解体時には建材をすべてリサイクルし、廃棄物を一切出さない仕組みを確立した。実物を見て驚くのは、あまりにも“普通の家”であることだ。よく見れば、随所に様々な最新環境技術が施されていることは分かるが、キャッチコピーにあるような「近未来型」というイメージからはほど遠い。この「普通であることこそが重要なのです」と、施工を手掛けた積水ハウスの温暖化防止研究所 所長である石田建一氏は言う。・・以下略・・

*3:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1702M_X11C10A2000000/ (日経新聞  2010/12/20)
中国海南島でゼロエミッション・リゾートの開発が始まる
中国の海南島で、ゼロエミッションを目指す「環境」と「医療」の二つをキーワードにしたリゾート地の開発が始まろうとしている。海南島は中国の最南端にある島で、面積は約3万2000平方キロメートル。九州と四国の中間くらいの大きさである。ベトナムやタイ、フィリピンに近く、上海やシンガポールからも1500kmとそれほど離れていない。東アジア圏を見渡したとき、ちょうどその中央付近にあるという好位置を占める。緯度はハワイとほぼ同じで、ほぼ一年中温暖な気候が続く。今回、開発が予定されているリゾート地は、海南島の東を流れる万泉河の両岸と中州のようにある6つの島、合計約600万平方メートルの土地を利用する。その6つの島の中で最大の「楽島」で、ゼロエミッションを目指す。・・中略・・ゼロエミッションに向けて、まず導入するのが再生可能エネルギーである。新しい橋と、楽島の中を走る環状道路に太陽光発電システムを設置し、合計1万1700kWの発電能力を確保する。このほか、島の東側に風力発電システムを5基(発電能力は合計400kW)設置し、同1500kWの地熱発電も導入する予定だ。試算によると、これら再生可能エネルギーの導入によって、楽島のCO2排出量を46%削減できる。
島内の移動手段も、いずれは電気自動車(EV)だけにしてゼロエミッションを目指す構想である。ガソリン車で来た人も、島の入り口でEVに乗り換える。EVは島内でカーシェアリングし、誰もが利用可能とする。・・以下略・・

| 環境::2012.10~11 | 10:38 AM | comments (x) | trackback (x) |
2012.4.14  「環境=地球温暖化のみ」という思考停止の発想をやめて、スマートでクリーンな次世代の技術に進んでもらいたい。何のために反対し、妨害しているのか?
 資料1の2012年4月12日付日経新聞記事で述べている「原子力発電は二酸化炭素(CO2)排出が少なく、地球温暖化に貢献し、原子力発電を使った場合の二酸化炭素排出削減量10~15%」というのは、まさに自民党麻生政権の目標であった。つまり、福島原発事故を経験しても、2008~9年時点に戻った目標を提示しているのである。そして、原発の稼働再開を強く望んでいるのは、電力会社及びその電力会社と割安の電力購入契約をしているらしい経団連の一部企業であるが、近視眼的な自分の会社の利害で国益を左右する意見を述べるとは情けない。

 この数年間、資料2、資料3のように、建材に太陽光発電を組み込む新しい技術が開発されたり、水力、風力、地熱、潮汐発電など、燃料がいらず、我が国のエネルギー自給率向上に貢献する技術が実用化できることが確実になっている。 四葉

 「環境問題」は、地球温暖化だけではないのだ。いったん事故を起こせば、人が制御できなくなり、広範囲に被害を及ぼす原発などは、真っ先に排除すべき選択肢である。「環境=地球温暖化のみ」という思考停止の発想を、いい加減にやめて、次世代のスマートでクリーンな技術に進み、世界のトップランナーを目指してもらいたい。反対者は、何のために反対し、妨害しているのか?

資料1:http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E3E0E2E09B8DE3E0E2E6E0E2E3E09797E0E2E2E2  
温暖化ガス削減、中環審が複数素案 原発依存度などで区分 (日経新聞 2012/4/12)
(ポイント)中央環境審議会(環境相の諮問機関)は12日、2030年に向けた温暖化ガスの排出削減目標の素案を示した。森林吸収と海外からの排出権取得分を除く国内削減量は、30年時点で1990年比10~39%減を提示。二酸化炭素(CO2)排出の少ない原子力発電が当初の想定通りに稼働できなくなったことから、20年までに25%減らすとした現行の政府目標は見直しを迫られている。政府が今通常国会に提出している原子力規制関連法案では、原発の寿命を原則40年とすることを明記。野田佳彦首相は新増設をしない方針も表明済みで、30年時点の原発依存度は10~15%になるとの見方が多い。12日の中環審では委員から「蓋然性が高い10~15%で排出削減量を試算すべきだ」といった声が相次いだ。今後、政府として25%削減目標を見直す公算が大きく、今回の中環審の試算が新目標のたたき台となる。

参考2: http://www.aist.go.jp/aist_j/science_town/living/living_02/living_02_01.html 産業技術総合研究所(産総研)、窓ガラスのように光をとおし太陽光で発電する「透明な太陽電池」の開発に成功
(ポイント)産総研が開発した「透明な太陽電池」は、目に見える可視光までの光をとおし、目には見えない、人体に有害な紫外光で発電する画期的な太陽電池で、「透明」なものへのこだわりが生んだ、「透明な太陽電池」。その向こうには、大きな可能性が透けて見える。

参考3:http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0412&f=business_0412_011.shtml 超薄膜のLED材料を開発、ガラス窓発電も可能に (2012/04/12)
(ポイント)青色発光ダイオード(LED)の材料でもある半導体の窒化ガリウムの超薄膜を、低コストでつくる方法をNTT物性科学基礎研究所のチームが開発し、12日付の英科学誌ネイチャーに発表した。やわらかく曲げられる薄型LEDや、ガラス窓に貼る太陽電池などへの応用が可能。同研究所の小林康之主幹研究員は「紙やプラスチック、金属などにも貼り付けられ、応用範囲が大きく広がる」と話す。発電するガラス窓も期待できるという。

*下の「続き」をクリックすると、資料1の全文が出てきます。

続き▽
| 環境::2012.10~11 | 09:34 PM | comments (x) | trackback (x) |

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