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2013,03,22, Friday
*1より 地球深部探査船「ちきゅう」 日本の領土面積は約38万km²で世界第60位だが、排他的経済水域(EEZ)の総面積は世界第6位で、その中の資源は日本だけが使えるものである。そして、排他的経済水域は個人の所有ではなく、国の占有であるため、*1の結果、そこから資源を採掘するようになれば、国は多額の資源採掘代金を徴収することができる。 そうすれば、年金・福祉・交通体系を、増税せずに充実できるので、是非とも、そうしなければならない。それが、海洋資源を探索した一つの目的であるため、今は、そのために、いろいろな分野の知識を集めるべき時だ。これに気を緩めて、また政府に不必要な無駄遣いを始めさせることがあってはならない。 *1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG2100M_R20C13A3MM0000/ (日経新聞 2013/3/21) 南鳥島沖に高濃度レアアース、中国鉱山の30倍超す 海洋研究開発機構・東大が発表 日本近海に予想以上に豊富な資源が眠っていることが明らかになってきた。海洋研究開発機構と東京大学の研究チームは21日、小笠原諸島・南鳥島沖(東京都)の海底の泥に含まれるレアアース(希土類)は、海底から浅い場所に最高で中国鉱山の30倍超の高濃度であることが分かったと発表。採掘する技術やコストに課題は残るが、国産資源が乏しいだけにメタンハイドレートなどと合わせ海洋資源に期待が高まる。東大の加藤泰浩教授らの研究チームは昨年6月、日本の排他的経済水域(EEZ)の南鳥島沖の海底の泥に、レアアースの中でも特に希少でハイブリッド車(HV)のモーターなどに使われる「ジスプロシウム」が国内消費量の約230年分あると推定されると発表した。今回の調査で加藤教授は「230年分以上、数百年分埋蔵している可能性がある」と話した。 今年1月、海洋研究開発機構が深海調査研究船「かいれい」を使って同海域で調査。水深5000メートルを超える海底から採取した泥を分析した結果、レアアースが最大約6600PPM(PPMは100万分の1)の濃度で含まれていることが分かった。ジスプロシウムは中国鉱山の32倍の濃度に上るという。高濃度であれば採掘コストも下がり、商用化の可能性が高まる。海底下3メートルと浅い場所にあることも判明した。 レアアースの生産は9割超を中国が占め、輸出規制による供給や価格高騰に不安がつきまとう。経済産業省は来年度から南鳥島沖の調査を本格化し、3年間で約40カ所を試掘する予定で、政府は商用化に向けた技術開発も急ぐ。 政府は今月12日、愛知・三重県沖の海底のメタンハイドレートから燃料用のメタンガスを取り出すことに世界で初めて成功。同沖合には日本の液化天然ガス(LNG)輸入量の11年分の資源量が確認されており、今回は事前の陸上実験の約9倍を産出した。メタンハイドレートは日本海側の浅い海底でも確認され、比較的安く採取できる可能性もあるとして研究が進んでいる。このほか新潟県佐渡南西沖では原油・ガスがたまりやすい地層を確認しており、石油と天然ガスの試掘調査が始まる。総額98億円を投じて埋蔵量などを調べるが、国内最大との見通しもある。 日本近海では、海底から噴出する熱水の金属成分が沈殿してできた海底熱水鉱床の探索も進む。銅や亜鉛、金、銀、ガリウムやゲルマニウムなどのレアメタルを含む「宝の山」だ。伊豆諸島や小笠原諸島、沖縄の近くに分布することが分かっており、比較的浅く分布するため技術的に有利とする見方もある。 ただ、いずれも現時点では採取コスト高が課題で、商用化には今後の技術革新が不可欠だ。新興国や途上国の急速な経済成長に伴い資源価格が急騰すれば、海底資源も現実味を帯びてくるとみて、米国やフランスなど海外でも海洋資源は注目されている。日本は領海とEEZを合わせると世界6位の海洋大国で、政府は海洋資源を効率よく探査し、安価に採取する技術開発を加速する。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 08:32 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2013,03,10, Sunday
*1の海洋発電は歓迎で、私は、干満による潮流を生かすのが、簡単で、環境負荷がなく、効率よく発電できると思っているが、そのための適地は、狭い海峡や湾の入り口で潮流の速くなる場所だ。例えば、長崎県大村湾の入り口、瀬戸内海の入り口(関門海峡・豊予海峡・鳴門海峡・明石海峡)ほか、海水の大きな塊があり、水の通過点が狭くなっているところなら、干満の変化に応じて早い潮流が生まれるので大きな電力が取り出せる。これであれば、「2平方キロメートル以上の広さの海域を占有する」という条件はいらず、漁業者に迷惑もかけない。特に、大阪府は、これで電力を自給したらどうだろうか?
そのほか、*2のように、農地で太陽光発電というスキームも生まれつつある。農地は、面積が広いので有望だが、せっかくなら生産物の質をよりよくしながら行う価値あるものにしたい。下の写真は、わさび田、養鶏場、鯛の養殖施設で、通常、屋根があったり、シートがかかったりしている施設だが、これを太陽光発電にして電力を自給し、電力の販売もできれば一石二鳥だと思う。 なお、*4は、すでに電力自由化を見据えて、野村不動産が分譲マンションの電力を一元管理し、大口顧客として有利な価格で一括購入するスキームで、国や地方自治体所有の住宅にも応用できそうだ。 *3のように、省エネ型設備投資の最大3分の1を国が補助する仕組みもできたが、これまでのように、原子力ムラに配慮して再生可能エネルギーは形だけ推進するというのではなく、「なるほど」と思うような工夫が報告されるようにしてもらいたい。 *1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0901B_Z00C13A3MM8000/ (日経新聞 2013/3/10) 海洋発電で実験の海域公募 政府、14年2月中に選定 政府は2014年度から、波や潮の力による海洋エネルギーを使った発電の実用化を目指す取り組みを本格化する。週内に都道府県を対象に、民間企業と連携した実証実験に使う海域の募集を始め、14年2月中に選定する。漁業者との調整を自治体が仲介し、大手企業だけでなく中小・ベンチャー企業が再生可能エネルギーの関連産業に参入するのを後押しする。6月にまとめる政府の成長戦略に具体策を盛り込む方針だ。海洋発電は波のうねりによる海面の上下の動きでタービンを回したり、潮の流れを生かしたりしてエネルギーとして活用する仕組み。日本の領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた広さは世界6位で、温暖化ガスを増やさない再生可能エネルギーとして太陽光や風力などと並び普及が期待されている。 実証実験に使う海域の公募では、自治体に(1)漁業者など利害関係者の了解をとる(2)民間企業や研究施設など複数の参加が見込まれる(3)2平方キロメートル以上の広さの海域を10年以上、占有できる――などの条件と実施計画の提出を求める。浮体式洋上風力や波力、潮力、海洋温度差を使った海域をそれぞれ1カ所ずつ選ぶ予定。東北や九州の県が誘致に関心を示しているという。実験に必要なケーブルや変電所などの設置費用は国が支援する。経済産業省や環境省などが14年度予算案の概算要求で計30億円程度の関連予算を求める方向で調整している。海洋発電の普及に向け、資金面で支援することで中小・ベンチャー企業に参入の裾野を広げる。これまで海を発電などで使うには、企業側が地元の漁業関係者と直接、交渉しなければならなかった。さらに発電に必要な設備への投資が必要なため、海洋エネルギーを使った発電事業に参入する動きは三菱重工業や川崎重工業など大手企業に限られていた。 海外では、スコットランド自治政府が20年までに波力・潮力発電を実用化し、100万キロワット(原子力発電1基に相当)以上の電源確保を目指している。同北部のオークニー諸島には海洋エネルギー発電の世界最大の実証実験施設「欧州海洋エネルギーセンター(EMEC)」があり、世界の波力・潮力の発電機の半分以上の実験をこなす。 *2:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2412572.article.html (佐賀新聞 2013年3月7日) 九電工、農地で太陽光発電事業 九電工(福岡市)は6日、農地や山林で農業生産と発電を両立する太陽光発電設備の施工販売を始めた。農地の上にすき間を空けて太陽光発電パネルを設置し、農作物に必要な光を取り入れるシステム。耕作放棄地の有効活用と売電による農業従事者の所得向上を目指す。このシステムの特許を持つ「ルネサンスエコファーム」(山口県防府市)と販売協力基本契約を結んだ。農地での太陽光発電は、転用を制限した規制が課題になるが、山口県の事例では、条件によって転用可能な第2種農地で、くいの部分だけを雑種地に転用して実施している。生育上必要な光が少ない作物に適しているという。実験段階では250キロワットを発電する0・25ヘクタールの施設で約8千万円かかる。ルネサンスエコファームの中村鉄哉社長は「この規模で現状の買取価格では年1千万円の売電収入が入る。この利回りならリース会社や金融機関を入れて、農家の負担を減らせる」と語る。九電工の新宅和博常務は「九州を中心とした134カ所の営業拠点で全国展開したい」と話す。 *3:http://www.nikkei.com/article/DGXNZO52375730U3A300C1NN1000/ (日経新聞 2013/3/4) 設備投資、省エネ型を優遇 最大3分の1を国が補助 経済産業省は企業の設備投資を後押しするため、投資額の最大3分の1を補助するガイドラインをまとめた。生産工程の省エネ・省資源の効果が大きいほど、国が多く負担する。これまでの補助金は雇用への影響や技術力を含めて総合的に評価していた。基準を絞ることで、企業の設備投資が着実に省エネ・省資源につながるようにする。経産省は今年度補正予算で、最新鋭の生産ラインなどへの投資を後押しする補助金を2000億円盛り込んだ。工場用地の取得や建屋の建設費は含まない。投資に対する補助の割合は、エネルギーや資源をどれだけ効率的に使えるかを示す資源生産性で決める。大企業なら指標が30%以上改善すれば投資額の3分の1を補助する。20~29%なら4分の1、10~19%なら5分の1とする。1件あたり最大120億円払う。経産省は、競争力の高い製品の増産や生産ラインの見直しによるコスト抑制で、企業の利益率が高まると期待する。2000億円の補助金は「1兆円を超す投資の呼び水になる」(茂木敏充経産相)とはじく。 これまでの設備投資向け補助金は、複数の項目を採点し総合点で補助率を決める例が多かった。企業からは補助金をどれだけ受け取れるか見通しにくいとの声が出ていた。今回の補助金も、補助するかどうかの判断では、生産性以外も考慮する。生産の海外移転の抑制につながることや、投資額が投資に回せる現預金残高を超える額であることなども要件に加える。空洞化防止につながる設備投資などを優先する。 *4:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD0303B_T00C13A3TJC000/ (日経新聞 2013/3/4) 野村不、分譲マンション電力を一元管理 5年後1万戸 野村不動産は分譲マンションの電力使用状況を広域で一元管理する。今春から首都圏の新築物件を中心に新システムを導入する。電力会社から割安な電気を購入して供給するのに加え、電力需給の逼迫時には共用部の照明などを遠隔制御する。大量の電力使用データを分析して精度の高い省エネ支援サービスを提供するなど居住者の利便性向上につなげる。5年後に合計1万戸程度を新システムで管理する計画。まず今春以降入居が始まる千葉県船橋市、川崎市、東京都江東区の3物件を組み入れる。個別物件や近隣の複数の物件を管理する例は他の不動産大手にもあるが、広域で実施するのは珍しい。野村不動産はマンション分譲最大手で昨年の首都圏での供給戸数は約4400戸。各住戸や共用部にスマートメーター(次世代電力計)を取り付けて電力使用量を逐次計測、インターネットで野村不動産側にデータを集約する。システム運用ではマンション向け通信サービスを手がけるファミリーネット・ジャパン(東京・渋谷)と連携する。猛暑などで電力需給が逼迫した際は、遠隔制御で各棟の共用施設の照明の点灯を一時的に間引いたり空調を省エネモードに切り替えたりする。電力会社や自治体からのピーク電力抑制の要請に対応しやすいうえ、地域ごとなどに詳細な時間帯別料金が導入された場合も、共用設備を低コストで有利に運用できる。 集まる電力使用データの量は1棟ごとの管理の場合に比べて膨大になる。野村不動産は例えば1日の精緻な電力使用パターンと暮らし方の関連性から、居住者にきめ細かく効果的な節電のアドバイスをしたり、高齢の居住者向けの安否確認サービスや防犯サービスなどを開発したりすることが可能とみている。新システムの対象物件には、野村不動産側が電力会社から割安な高圧の電力を一括購入し、低圧にして各戸に配分する方式を採用する。現在は1棟ごとに電力購入契約を結んでいるが、電力自由化が進めば、複数棟の分をまとめて購入できるようになる可能性もある。自社物件の電力使用量全体を把握しておけば、大口顧客として有利な価格交渉ができるとの思惑もある。
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2013,03,02, Saturday
*1より *2より *1、*2に記載されているとおり、日本の排他的経済水域内の海底には、無限の海洋資源がある。しかし、経済産業省は、今まで資源の自給率が高くある必要性については考えたことがなく、外国に“安価”な資源を求めて投資や高値買いをさせ、日本国民に大損をさせてきた。どこの国でも、一旦プラントが動き出し、資源を取り出せる状態になれば、他国は邪魔者でしかないということに気がついていないらしい。 そこで、今回、海洋政策の指針とする新たな「海洋基本計画」で、安倍晋三首相が海洋資源開発を成長戦略の柱とされたのは期待できる。ただし、海底は国の所有物であるため、ここで資源を採掘する事業者からは大きな採掘料を取り、年金・医療・介護・教育・保育などの原資として活かすべきだ。これは、わが国の財政再建のために与えられた「蜘蛛の糸」であり、そのやり方については、他の資源国の方が先進国である。 さらに、*3のように、わが国は、今まで資源小国と思い込んでいたため、鉱業(Mining)に関する会計基準がない。しかし、国際会計基準(IFRS)には、「鉱業(Mining)に関する会計基準」があり、詳細なガイダンスまであるのだ。鉱業・金属業を行う場合の設備投資とその回収に関する会計処理を合理的で明確なものにし、資源探査に投資する会社の資金調達や経営に資するため、国際会計基準(IFRS)の鉱業(Mining)に関する会計基準を早急に導入にすべきである。 なお、資源を探して歩く人のことを、昔は「ヤマ師」と言ったが、日本では、今後「ウミ師」と言わなければならなくなった(笑)。現代では資源探査の技術も進んだとはいえ、資源探査はリスクのある多額の投資であるため、資金を集めて行動を起こすには、投資金額等をどのように会計処理するかは重要なのである。 *1:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2408137.article.html (佐賀新聞 2013年2月28日) 政府、2018年度に採算化技術整備 / メタンハイドレート開発 政府が海洋政策の指針とする新たな「海洋基本計画」の原案が27日判明した。海底に眠る次世代エネルギー資源「メタンハイドレート」について、商業化に向け採算の取れる技術を2018年度に整備すると明記。今後3年程度でレアアース(希土類)の資源量調査を実施する方針も打ち出した。安倍晋三首相は海洋資源開発を成長戦略の柱としたい考えで、中国の海洋進出に対抗する狙いもある。海洋基本法は08年に初めて策定した海洋基本計画の5年ごとの見直しを定めており、政府は新たな計画を3月中にも総合海洋政策本部(本部長・安倍首相)で決定する方針だ。 *2:http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20120903/ecn1209031218002-n1.htm (ZAKZAK 2012.9.3)“海洋資源”関連銘柄に注目!日本近海に大量埋蔵 資源やエネルギーのない国と思われてきた日本だが、ここにきて日本近海にレアメタルやレアアース、メタンハイドレートなどの資源が大量に存在することが分かり、国も開発に本腰を入れ始めた。別表に紹介した関連銘柄は、「国策は買い」の鉄則通り、中長期的に株式市場で注目されそうだ。これまでは商業化は極めて難しいとの見方が強かった日本近海の海洋資源だが、資源・エネルギー価格の高止まりが長期的に継続することや、調達面での地政学リスク低減の必要性が急浮上していること、そして、技術開発の進展で採掘コストの大幅削減に道が開けつつあることなどから、商業化の可能性が急速に高まってきたのだ。 近年の海洋調査によれば、日本の排他的経済水域内の海底には、数多くの天然資源の存在が確認されている。具体的にはマンガンやコバルトといったレアメタル・レアアースを含む鉱床や、銅・鉛・亜鉛・金・銀などの金属資源を生み出す海底熱水鉱床、天然ガスの主成分となるメタンと水が低温高圧化でシャーベット状になっているメタンハイドレートなどだ。 大手証券のアナリストは「今年6月に南鳥島沖でレアメタル・レアアースの鉱床が発見されたが、早ければ2015年には東大と三井海洋開発、三井物産などによる採取実験が開始される予定だ。推定埋蔵量は国内の年間消費量の200年分以上に相当するという大規模なもの。商業化された場合、中国依存度の高さが懸念されていたレアメタル・レアアース確保の問題を解決する可能性を秘めている」と指摘、今後の開発の進展に期待を寄せている。 また、資源関連情報紙の編集部員は「メタンハイドレートは日本近海に幅広く分布し、天然ガスの国内年間消費量の100年分程度のメタンがあるとされる。LNG輸入価格の上昇と生産効率の高い採掘技術の開発から商業化が夢ではなくなった」とみている。一般に資源・エネルギー関連株は個人投資家の注目度も極めて高いセクターとされるだけに、一気に燃え上がることも十分ありそうだ。 *3:http://www.shinnihon.or.jp/services/ifrs/ifrs-commentary/ifrs-others/Mining-Metals-Delivering-capital-projects-2012.html 鉱業・金属業において、今日、設備投資の複雑な管理はかつてないほど重要で難しく、技術面、商業面、資金調達面、運営面において、会計処理の困難が伴います。IFRSの詳細なガイダンスがないことは、適切な会計処理を行うにあたり経営者に重要な判断が求められます。本冊子は、鉱業・金属業の会計処理において重要と考えられる、資産化と費用計上の区分、建設、開発期間における収益の計上、資産化の終了時期に焦点をあて、解説します。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 05:41 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2013,02,15, Friday
(1)地域間の遠距離送電について
このブログの2012.8.1に記載したように、鉄道や高速道路の敷地を使って超電導電線を引けば、①土地の買収がいらない ②電気抵抗のない電線を使う遠距離送電を安価に行える ③道路会社や鉄道会社に一定の送電収入が入るため、道路・鉄道などのインフラ整備のハードルが下がる などのメリットがあるので、国は、率先してこのインフラを進めるべきである。 (2)地域内の近距離送電について 明治時代に最初の電流を流した時と異なり、現在では、大量の電気エネルギーを使っているため、電信柱の送電線では危険である上、道を狭くし、街中の景観も悪くなっている。そのため、送電線は速やかに地中化し、交換していくべきだ。そのためには、街中の近距離送電は、地方自治体が水道管や下水管に沿って新しい送電線を敷設することを可能にすれば安価にでき、地方自治体にも送電料という収入が入る。また、エコファームを売っているガス会社が、ガス管に沿って送電線を敷設してもよい。そして、最終的には、発電者が安い送電網を選んで再生可能エネルギーを供給できる方式にするのが、市場原理に基づいて電気料金を安くするためにBestである。 (3)現在の送電網はどうするのがBestか 新型の送電網が整備されるにつれ、既存の送電網の価値は減ずる。そのため、電力会社は速やかに送電線と送電に携わる人材を分社化した送電会社に移管し、株式を売却して、その会社が独立性を持てる状態にまですべきである。これにより株式譲渡益が入るので、*3のように、原発停止の影響を直ちに電力料金に上乗せする必要がなくなると同時に、次世代の送電を担う会社も作ることができる。電力会社の送電網は、もともと総括原価方式という特殊な会計基準と地域独占によって電力会社に与えられたものであるため、価値があるうちに、まず、それを売却するのが筋であろう。 従って、*2のうち、「競争を促す発電事業に対し、送配電事業は基本的に独占だ。需要の変化に応じて過不足なく円滑に電気を供給する調整役だから、複数いればややこしい」という部分については、経済産業省や電力会社の立場にすぎないため賛成できない(*1、*2のその他の部分については、賛成である)。そして、民営化して普通の市場競争をした方が、最新の技術を取り込んで効率化するスピードが早く、より安い価格で必要な量が供給されてきたというのが、世界史の常識だ。 *1:http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_gnavi#Edit1 (朝日新聞社説 2013年2月10日) 発送電分離―後戻りは許されない 経済産業省の有識者委員会が電力システム改革の報告書をまとめた。与党内での議論を経て、経産省は必要な改正法案を今国会に提出する。地域独占を撤廃し、家庭向け電力の販売自由化や電力市場の活性化を通じて、競争と新規参入を促す手立てが網羅されている。実施されれば抜本的な改革となる。なかでも、電力会社の発電部門と送配電部門を別会社にする「法的分離」を明記した意義は大きい。多様な電源を生かした効率的な電力ネットワークをつくるには、送電網の広域化・中立化が不可欠だ。長年、課題とされながら電力会社の抵抗でびくともしなかった分野である。 「変革」の必要性をつきつけたのは、原発事故だ。電力会社が「安定供給のため」と主張してきた発送電一体・地域独占の仕組みが、実はひどく脆弱(ぜいじゃく)だったことが露呈した。後戻りは許されない。改革メニューには、送電網を束ね、必要な整備計画や需給を調整する広域連携機関と、これらを監視し、利用者側の視点に立って必要な是正を求める新たな規制機関の創設も盛り込まれている。中身が多岐にわたるため、改革は段階的に進められる。発送電分離の実施は、最終段階となる2018年以降になる見通しという。たしかに制度設計には一定の時間がかかるし、混乱を避けるためには順序を整理する必要もあろう。ただ、欧米ではすでに定着している制度も少なくない。日本に適した形へと手直しする必要はあるが、できるだけ前倒しで実施すべきだ。 電力会社は今なお、技術的な難しさなどを理由に、発送電分離に強く抵抗している。工程表を明示するのはもちろん、後から骨抜きにされたり先送りされたりすることのないよう、法律上の手当てをしっかりしておくことが肝要だ。技術面でも、電力会社の言いなりにならないよう、中立的な検証・推進態勢をかためたい。必要なら、すでに分離が進んでいる海外から専門家を招いてもいいだろう。報告書は今後、与党審査を経る。税制改革で道路特定財源の復活を狙うなど、自民党には依然として利益誘導・業界優先の古い体質がくすぶる。往年の電力族が巻き返す機会はまだまだある。新しい経済のための新しい自民党を見せてもらいたい。 *2:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/348130 (西日本新聞社説 2013年2月14日) 発送電分離 最初の一歩は踏み出せた 経済産業省の電力システム改革専門委員会(委員長=伊藤元重・東大大学院経済学研究科教授)は、電力会社の発電部門と送配電部門の分離など今後の電力改革の進め方を示した報告書をまとめた。同委員会は昨年2月に設置され、12回の会合を重ねて今回の報告書に至った。 なぜ、いま電力改革なのか。2011年3月の東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故が分岐点だった。大震災で福島第1原発だけでなく、東北から関東の太平洋側にある多くの発電所が被害を受け、夏場の深刻な電力不足が懸念された。政府は東電、東北電力管内の大口需要家に電力使用制限令を発動するなど節電への協力を強く求めた。夏は乗り切ったが、課題は残った。原発依存の見直しが一つだ。電源を多様化する。風力や太陽光、地熱など再生可能エネルギーの普及が筆頭に挙がった。福島第1原発には6基の原子炉があった。大規模集中型は効率が良いかもしれないが、いったん事故があると大規模電源を一気に喪失する恐れがある。集中型から分散型への転換も必要、となった。電力不足の関東、東北に西日本からどんどん電気を送りたくてもできない広域送電網の弱さも浮き彫りになった。電源の多様化や分散化、広域送電網の充実などの課題をどう解決していくか。現行制度の延長線上で考えるか、抜本的に見直すのか。抜本見直しのために電力システム改革専門委員会が設けられた。 今回の改革の目玉は発電と送配電部門の分離である。いま電力供給を主に担っているのは東電や関西電力、九州電力などである。大手電力9社と呼ばれ、地域割りで発送電一貫体制をとっている。これを発電と送配電に分け、別会社にしてしまう。そして、発電事業はもっと門戸を開放し、新規参入を促す。狙い通りいけば電源の多様化、分散化が進む。大手電力企業が風力発電や太陽光発電の普及に熱心だったとは言い難い。気象条件に左右されて安定性に欠ける電源はあまり増やしたくないのが本音だろう。門戸開放で再生可能エネルギーに取り組む事業者が増えることも期待される。 競争を促す発電事業に対し、送配電事業は基本的に独占だ。需要の変化に応じて過不足なく円滑に電気を供給する調整役だから、複数いればややこしい。ただ、新旧発電事業者を差別しない中立・公平性が一層強く求められることになる。電力9社を発電と送配電に分離しただけでは、広域的な送電網の強化は図れない。そこで広域的な運用機関を設けて需給調整機能の強化などを進めるという。 発電と送配電の別会社化も5~7年先を目標としている。独占型から開放型へと変える。息の長い改革で、いまはまだ一歩踏み出したところでしかない。スーパーコンピューターやインターネットに代表される情報通信技術の進化が電力改革を支える。改革に伴って電力の「地産地消」も進むのではなかろうか。 *3:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130215-00000004-khks-soci (河北新報 2月15日) 東北電力値上げ 被災地、消費者や企業悲鳴 東北電力が家庭向け電気料金の平均11.41%引き上げを政府に申請した14日、東日本大震災の被災地では、家計負担が増すことへの不安や戸惑いが広がった。東北電力の経営効率化の行方に厳しい視線を送る被災者も多い。企業向けも値上げされることから、再建途上の被災企業からは「値上げ分を製品価格に転嫁できる状況ではない」と悲鳴が上がる。「先の生活が見えない中での値上げは大きな負担。原発事故で避難させられているのに、電気料金の負担増を強いられるのはおかしい。被災者が忘れられているようだ」。東京電力福島第1原発事故で福島県双葉町から福島市の仮設住宅に避難している無職堀井五郎さん(65)が嘆いた。「電気料金の引き上げで日用品の値段が上がるようなことがあれば年金生活者には大きな負担になる」と懸念するのは、仙台市若林区伊在の仮設住宅で暮らす無職早坂勝良さん(72)。同区荒浜の自宅を津波で失った。「電気を多く使う季節は値上げ幅を抑えるなど配慮がほしい」と話した。 石巻市では昨年6月、津波で施設が被災した石巻ガスが、家庭用の都市ガス料金を19.13%引き上げた。都市ガスを利用する在宅被災者にはさらに負担がのしかかる。大規模半壊となった自宅を修繕した同市住吉町2丁目の無職芳賀敏さん(66)は「全体を考えるとやむを得ない。ガス値上げ後は風呂のガス使用も抑え、節約している。自分たちにやれることはそれしかない。電力会社にも見える形で自助努力をしてもらわないと困る」と注文を付けた。事業を再開しても、多くの被災企業は震災前の生産水準に戻っていない。失った顧客を取り戻そうと懸命な努力が続いており、大幅なコスト増は足かせになりかねない。昨年3月に主力の本社工場を再開した水産加工業の八葉水産(気仙沼市)の清水敏也社長は「生産ライン数は震災前の3分の1。まだこれからという段階なのに大打撃だ。値上げ分の価格転嫁はできない。内部のコストダウンしかないが、それにも限界がある」と頭を抱える。津波で全壊した工場を昨年7月に稼働させた水産加工業のナカショク(岩手県大槌町)は、新しい冷凍冷蔵施設の完成を4月に控える。新施設だけで月の電気代は100万円を超える。斉藤勲社長は「値上げで電気代がさらに膨らむのは本当に切ない。再建途上の被災地の負担を軽減する特例措置を認めてほしい」と話した。
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2013,02,08, Friday
*1のように、霧島山の火口である新燃岳は2011年1月に噴火した。このほか、*4のように、九州には17個の活火山があり、そのうち最近噴火した火山だけでも、中之島(1914年噴火)、口永良部島(1980年噴火)、雲仙岳(1995年噴火)、九重山 (1996年噴火)、薩摩硫黄島(2004年噴火)、阿蘇山(2009年噴火)、霧島山(2011年噴火)、桜島 (2012年噴火)、諏訪之瀬島(2012年噴火)がある。
*2によると、経済産業省出身の細田博之幹事長代行が、「原発を動かさないと日本経済はやっていけない」と言われているそうだが、*3のように、原発のコストは安くなく、撤退するのが賢明であり、地熱のような未利用の国内資源を使って、ただのように安い電気エネルギーを供給することこそ、わが国の産業競争力を強くし、未来の役に立つと考える。 福島第一原発事故の直前、神武天皇のふるさとである高原町(=高天原)で、新燃岳が噴火していたのは、馬鹿な方向に進みそうになっていた日本への何かの示唆かも知れない。なお、他の地域の火山や地熱の状況は、その地域の方が調べて欲しい。 *1:http://www.town.takaharu.lg.jp/modules/contents03/index.php?content_id=68 新燃岳噴火ドキュメント(神武の里 高原町で噴火) 2011年1月27日 新燃岳噴火 高千穂の峰 神々の舞 霧島連山のひとつである新燃岳が、1月26日午後3時30分頃に小規模噴火をおこした。高原町では、噴火後の状況や町の様子をドキュメント写真として記録している。 *2:http://jp.wsj.com/article/JJ12439114027294094382517948284833020150939.html (時事通信社 2013年2月4日) エネルギー調査会が初会合=自民 自民党は4日、資源・エネルギー戦略調査会(山本拓会長)初会合を党本部で開いた。細田博之幹事長代行は、「原発を動かさないと日本経済はやっていけない」と早期の再稼働を主張。他の出席者も、原子力規制委員会について「原子炉の設計の専門家が一人もいない。必要な専門性を備えているのか」と疑問を呈するなど、再稼働の見通しが立たない現状への不満の声が目立った。 同調査会は、地域経済活性化につながる省エネや再生エネルギー推進策について、今年夏の参院選までに提言をまとめることを確認。原発政策については「政府の議論を見守りたい」(山本会長)として結論は急がない方針だ。 *3:http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013020702000159.html (東京新聞社説 2013年2月7日) 原発新基準 “退場”迫る根拠にしよう 原子力規制委員会が、原発の新たな規制基準の骨子案を決めた。七月までに詳細を詰める。勘違いしていけないのは、基準は再稼働のためではなく、危ない原発を排除するのが目的ということだ。 思い出してみよう。東京電力福島原発事故を検証した国会事故調査委員会の報告書はこう断じた。「組織的、制度的な問題が、このような『人災』を引き起こした。この根本原因の解決なくして再発防止は不可能である」。組織の問題とともに法的、制度的な欠陥、すなわち津波や過酷事故につながる電源喪失への備えといった最も重要な対策が、曖昧なまま放置されたことが根本原因と指弾したのだ。フクシマの反省に立てば、電力会社の自主的な取り組みに委ねていた安全対策を、法律で義務化する今回の規制基準は必然だった。ただ、新基準はあくまでも「最低限の備え」であって、これを満たしさえすれば安全が約束されるものではない。原発再稼働を急ぎたい自民党内には、新基準が“再稼働の免罪符”と受け取る向きもあるが、そうであってはならない。基準を厳格に運用すれば、再稼働は容易ではないはずだ。例えば、放射性物質をこし取るフィルター付きベント(排気)設備や免震重要棟のような「緊急時対策所」はほとんどの原発で整備されていない。燃えない素材を義務づけられた電気ケーブルにしても、原子炉内で総延長数千キロになるといわれ、交換には年単位の作業となるとみられる。活断層の調査も、従来の「過去十三万年」以降から必要に応じて「過去四十万年」に広がり、断層上の重要設備の設置を禁止するなどハードルは高まる。新基準は、既存の原発施設にも反映させる「バックフィット」制を義務づけるので、稼働中の大飯原発3、4号機も停止は避けられない。費用は一発電所当たり数百億円とも予想される。コストや時間を考えれば「割が合わない」とみるのが普通だ。しかも、いくら対策を重ねても原発が抱えるリスクはゼロにならないのである。 懸念されるのが、規制委が可能性を示した「猶予期間」である。緊急時対策所などの整備には猶予期間を設ける方針だが、そうするのであれば代替の安全対策とセットでなければ許すべきではない。猶予が乱発され、基準が骨抜きともなってしまえば、それこそフクシマの元凶だった「規制の虜(とりこ)」の再現である。 *4:http://www.seisvol.kishou.go.jp/fukuoka/volcanofk.html (気象庁 福岡管区気象台 火山監視・情報センター) 九州には17個の活火山があります。 最近噴火した火山は、九重山 (1996年噴火)、阿蘇山(2009年噴火)、雲仙岳(1995年噴火)、霧島山(2011年噴火)、桜島 (2012年噴火)、薩摩硫黄島(2004年噴火)、口永良部島(1980年噴火)、中之島(1914年噴火)、諏訪之瀬島(2012年噴火)です。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 06:20 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2013,02,07, Thursday
*1のように、英国で原発新設への出資を予定していたCentrica社が、福島原発事故を受けた新しい安全対策などの結果、コストが合わなくなったという理由で、出資の取りやめを発表し、その原発事業会社を、日本の日立が買収した。これにより、日立は、ものすごい授業料を払って、正確な情報、それを分析し意思決定する経営者の意識の高さとリーダーシップ、行動の迅速さが、企業の命運を決めることを学ぶだろう。そして、時の日本政府、日本のメディアは、そのどれにも資することがなかった。
また、*2のように、アメリカでは前から技術革新を試みてきた結果、シェールガス革命で原発を廃炉にする。日本は資源はあるのに、自ら天然ガスを採掘することは考えもせず、日本に向いた自然エネルギーも抑えつけ、アメリカを理由に原発を推し進めようとしてきた。次はどういう屁理屈をつけるつもりかわからないが、現状維持のための屁理屈では世界競争に勝てず、技術者がいくら頑張っても国富は失われるばかりである。 *1:http://wired.jp/2013/02/06/centrica-pullout-nuclear-power/?utm_source%3Dfeed%26utm_medium%3D (WIRED NEWS 2013.2.6) 原発新設からすべての英国企業が撤退 英国で原発新設への出資を予定していたCentrica社が、出資の取りやめを発表した。福島の事故を受けた新しい安全対策などの結果、コストが合わなくなったのが理由だという。一方で日立は昨年、同国の原発事業会社を買収している。 *2;http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013020601001424.html (ニューヨーク共同 2013/2/6) 米フロリダ州の原発廃炉 シェール革命で不採算 米電力大手デューク・エナジーは5日、運転コスト面で採算が合わなくなったとして、フロリダ州のクリスタル・リバー原発を廃炉にすると発表した。廃炉完了まで40~60年の期間が必要という。1977年に運転を始めた同原発は2009年にトラブルで停止。新型天然ガス「シェールガス」の生産が急増しエネルギー価格を押し下げていることを背景に、このまま巨費を投じて再稼働するのは困難と判断した。米国では安価な天然ガスによる発電に押される形で原発のコスト競争力が低下。原発の停止や計画中止が相次いでおり、今後も同様の動きが広がりそうだ。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 03:47 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,11,24, Saturday
(出典:*2)
私がこのブログの2012年9月2日に記載しているように、原発の本当のコストは決して安くない。それでも原発のコストが安いとしている人がいるのは、他との比較において検証不能な都合のいいコスト計算をしていることや国が支払うコストを考慮していないことが原因だ。 また、電力会社のコスト削減というと、政府は、人件費削減しか思いつかないようだが、本当は、総括原価方式をやめ、徹底して発送電分離を行い、電力会社の地域独占を排し、発電への自由参入を認めれば、低コストの発電が工夫され、高コストの発電方法は市場原理により淘汰されるため、電力会社による燃料等の高値買いもなくなり、結果として脱原発にもなる。これにより、コスト削減が実現しているのが、他産業の普通の姿だ。 そして、このような料金値上げによる地域独占企業の横暴はできなくなり、すべての産業の基礎である電力価格自体が下がり、エネルギー自給率は上がる。 しかし、この問題に関するメディアの報道状況を見るために、東京新聞とNHKの2つの論調を並べてみると、多くの国民が見ているNHKでは追求が甘く、実像を国民に知らせていない。「これは何故か」ということも重要な問題である。 *1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012110202000133.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter (東京新聞社説 2012年11月2日) 電気値上げ 家計にツケを回すな 関西、九州電力が値上げの検討に入った。北海道電力なども追随する見通しだ。原発に代わる火力発電の燃料費増が理由という。世界最高値で買ってツケを消費者に回す商慣習は改めねばならない。原発を再稼働しないと財務体質が悪化する。八木誠関電社長は赤字を計上した中間決算を念頭に値上げ理由をこう説明した。東京電力の福島第一原発事故を境に一時は全原発が運転を停止し、再稼働できたのは関電大飯原発の二基にとどまる。電力供給の約半分を原発に頼っていた関電は、火力発電用液化天然ガス(LNG)などの燃料費が前年より六割膨らみ、他社からの電力購入費も増えた。北陸と沖縄を除く八社の中間決算の赤字額は計六千七百億円に上る。 しかし、燃料費が増えたからといって、家庭や企業などが簡単に値上げを受け入れるだろうか。 九月、枝野幸男経済産業相が産ガス国と消費国による東京での「産消対話」で産ガス国にLNG値決め方式の見直しを求めた。この発言こそ、LNG輸入が抱える問題点を的確に言い表している。日本は一九七〇年代の石油危機を機に、LNG価格を原油価格に連動させる方式でカタールなどと長期輸入契約を結んできた。天然ガス液化施設などに投じた資金の早期回収を求める産ガス国と、安定確保に期待する日本。そこで互いに折り合ったのが原油連動だ。ところが、LNGの需給状況を直接反映せず、原油価格が上がればLNGも上昇するので、日本は高値づかみから逃れられない。九月は百万BTU(英国熱量単位)十七ドルの日本に対し、欧州は十二ドル。自由取引とは無縁の原油連動方式と、市場で価格が決まる欧州との決定的な違いでもある。 年間一兆五千億円を産ガス国に支払っている東電を例にとると、欧州価格ならば四千億円も節約でき、値上げ幅の圧縮が可能だ。今や米国を中心に地中の岩盤からガス・原油を採取するシェール革命が世界規模で起きている。日本も中部電力と大阪ガスが米国からの共同調達を、東アフリカなどでは商社が外資と組んで開発計画を推進中だ。十ドル前後で調達できるとされ、これを「武器」にすれば、遠くない時期に、既存の産ガス国との交渉で値下げを迫れるようになる。政府も安いLNGの流通を目指し、アジア市場の設立を主導すべきだろう。燃料費増による安易なツケ回しに終止符を打つときだ。 *2http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121124/k10013720281000.html (NHK 11月24日) 九州電力 料金値上げ8%台で調整 九州電力は、悪化している経営状況を改善するため、来週にも政府に対して行う家庭向けなどの電気料金の値上げ申請について、値上げの幅を8%台とすることで最終的な調整を進めています。九州電力は、火力発電用の燃料費の負担が膨らんでいることなどから、今年度の中間決算は過去最大の1495億円の赤字となり、経営状況を改善するため、今月27日にも、政府に対し家庭向けなどの電気料金の値上げを申請する見通しです。関係者によりますと、申請する値上げの幅について、九州電力は8%台とすることで最終的な調整を進めており、来年4月から実施したいとしています。また、料金設定が自由化されている企業など、大口向けの電気料金についても値上げする方向で調整しています。九州電力は人件費の削減も検討するものとみられますが、政府は値上げの申請に対して人件費などのコストを厳しく検証することにしていて、申請どおりに値上げできるかは流動的です。家庭向けなどの電気料金を巡っては、関西電力も来年4月から12%前後値上げする申請を26日にも政府に対して行う方向で最終的な調整に入っています。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 08:03 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,11,16, Friday
*1のフィルム型 *2の屋根融雪一体型 太陽光発電システムも進歩し、窓に貼るだけの透明な遮熱フィルム型(*1)や太陽電池・屋根鉄板・面状電気ヒーターを一体化した雪国の屋根融雪システム型(*2)など、便利なものが出ています。 鉄道のホーム屋根やビルの壁面などは、面積が大きいので、太陽光発電にしなければもったいないくらいで、駅のホームは、いつまでも吹きさらしではなく、透明な壁を設けて、この電力で空調を効かせるくらいのことはして欲しいです。 そのほか、道路などの地面が太陽光発電できる太陽光発電システムができれば、面積が大きいだけに出力も大きいでしょう。その道路を所有する自治体の収益にもなりますので、税収から支出するだけでなく、稼ぐことも考えてみる自治体はありませんか? *1:http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20111007/553230/ (2011/10/7)窓に貼るだけで発電、透明な遮熱フィルム フィルム 節電 飛散防止 太陽光発電 住友スリーエム シーテック 遮熱 ガラス CEATEC会場で行われている発電のデモンストレーション。フィルムを貼った窓に光を当てて、発電効果と遮熱効果を示している(写真:日経アーキテクチュア)将来、街中の窓ガラスが発電装置に変身するかもしれない。夏季の電力供給の逼迫を受け、節電ツールとして注目を集めた遮熱フィルム。住友スリーエムは千葉市の幕張メッセで10月8日まで開催している「CEATEC JAPAN 2011」(シーテック)で、同社の遮熱フィルムを進化させた「3M(仮称)シースルー太陽光発電フィルム」を参考出展した。 *2:http://www.hikarien.co.jp/ 太陽電池・屋根鉄板・面状電気ヒーターを一体化し、雪国でも設置が可能。屋根融雪システムとして積雪量の多い地域に普及している。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 11:04 AM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,10,26, Friday
LNG埋蔵 尖閣諸島(西日本新聞より) 石原慎太郎前都知事が、2012年4月に「東京都による尖閣諸島購入計画」を発表して4カ月で、9万人から14億円の寄付が集まったそうだ。すなわち、これが、日本国民の意志だ。しかし、尖閣諸島は政府が購入し、そのまま手をつけずに現状維持することになってしまった。 しかし、*1のように、日米両政府は、渡名喜村の入砂島で予定していた自衛隊と在日米軍による共同の離島奪還訓練を見送ることになったそうである。離島奪還訓練というのは、始めから実効支配を諦めており情けなく、一方で、中国の中国人民解放軍海軍は10月19日に、東シナ海で、国家海洋局の海洋監視船と農業省の漁業監視船と合同で大規模な演習を実施したそうだ。これでは、尖閣諸島の領有権に関する意志は、明らかに中国の方が強いと世界には見えるだろう。 そして、すでに、中国が日中中間線の中国よりの場所で、天然ガスを採掘しているにもかかわらず、わが国は自国で採掘しようなどとは思いも及ばず、*3のように、ロシア(外国)のウラジオストク近郊に液化天然ガスの工場建設に向けて協力することで合意したり、アメリカが技術革新して商業生産を可能にしたシェールガスを買おうとしたりしているのである。今頃、「日本にとって天然ガスを確保することがますます重要になった」など、どこまで寝ぼけたことを言っているのか。 そのため、これからやるべきことは、日本国民9万人の意志と寄付で集まった14億円で、尖閣諸島に灯台、漁船・天然ガス掘削船の休憩基地を作り(足りなければ、また寄付を募ればよい)、尖閣諸島を実効支配して東シナ海で天然ガスを採掘することだ。つまり、「資源は、外国から高い値段で買いあさればよい」という安易なこれまでの行動パターンを早急に改め、外国のエネルギー政策を見習って、エネルギーは技術開発して自給し、できれば輸出するという態勢にするのだ。そうすれば、わが国に雇用が生まれ、国富が増えて、低負担・高福祉が実現できる。また、地元沖縄と九州への経済効果も大きい。 *1:http://article.okinawatimes.co.jp/article/2012-10-20_40420 (沖縄タイムス 2012年10月20日)日米政府、離島奪還訓練見送りへ 日米両政府は19日までに、渡名喜村の入砂島で予定していた自衛隊と在日米軍による共同の離島奪還訓練を見送る方向で調整に入った。地元からの反対が主な理由だが、米兵による暴行事件を受け県内で日米両政府への不満が高まる現状への配慮も要因の一つとみられる。日米両政府は当初、11月月5日から16日まで予定している日米共同統合演習の一部として、入砂島での訓練を想定。島しょ部の奪還を想定した共同訓練を国内の離島で初めて実施する背景には、尖閣諸島問題の意識もあった。一方で、同村の上原昇村長は17日に沖縄防衛局を訪れ、武田博史局長に訓練中止を求めていた。 *2:http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2012102002000099.html (東京新聞 2012年10月20日)中国海軍が大規模演習 東シナ海 尖閣想定、日本けん制 (ポイント)中国人民解放軍の海軍は十九日、東シナ海で、国家海洋局の海洋監視船と農業省の漁業監視船と合同で大規模な演習を実施した。中国メディアが伝えた。沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化に反発する中国は、国有化決定後、尖閣周辺海域に海洋監視船や漁業監視船を相次いで派遣している。演習は尖閣周辺海域を想定したとみられ、大規模な演習を実施することで、日本側をけん制する狙いがあるとみられる。中国中央テレビは「中国の漁船はここ数年、中国の主権の範囲内の海域で、他国の妨害や邪魔にあっている」ことに対する演習だと強調した。 *3:http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/126457.html (NHK 2012年07月13日) (ポイント) ●天然ガスをめぐり日本の外交が活発化しています。先週玄葉外務大臣がアメリカのクリントン国務長官と会談、アメリカからの液化天然ガスLNGの輸入が日本にとって如何に重要であるか強調しました。また先月には枝野経済産業大臣がサンクトペテルブルクでロシアのエネルギー大臣と会談し、極東のウラジオストク近郊に液化天然ガスの工場建設に向けて協力することで合意しました。日本にとって天然ガスを確保することがますます重要になっているからです。 ●国際エネルギー機関IEAが「天然ガスの黄金時代」と名付けた変化がアメリカから始まっています。地中深く眠っていたシェールガスが、技術革新によって商業生産が可能となりました。シェールガス革命です。この結果、アメリカはロシアに代わって世界最大のガス生産国となり、世界のガスの埋蔵量もそれまでの二倍へと大幅に見直されました。 PS:経団連は、*4のように20世紀の技術である原子力にご執心だが、そんな活動をしている暇があったら、経済効果の高い「尖閣諸島への寄付」でもしたらどうだろうか。経済団体の中で知恵を絞れば、実行できる名案も多く浮かぶ筈で、そういう活動をしてこそ今世紀の日本経済を担える経済団体と言える。 *4:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012102601001492.html (東京新聞 2012年10月26日)原発の早期再稼働を要請 経団連、民主幹部が会談 経団連の米倉弘昌会長らは26日、民主党の輿石東幹事長ら幹部と都内で会談した。原発の再稼働や、公債発行特例法案の早期成立、各国との経済連携 の加速などを党側に要請した。経団連は、野田政権が打ち出した原発ゼロ目標への反発を弱めておらず、安全確認ができた原発の早期再稼働をあらためて求めた。民主党側は「短期的には安全性が確認されたものは再稼働するという大方針を政府は決めている」と強調し、理解を求めた。公債発行特例法案に関しては、経団連側が「市場に不安が生じる」と懸念を示したのに対し、民主党側は臨時国会での成立に意欲を示した。 PS(10月27日追加):最先端の高層ビル群を建設するわけではあるまいし、*5のように、「尖閣待避所とても無理 都推計で『数百億円、工期10年』」とは何事だろうか? 役所が、こういう金と時間の使い方をしているから、日本はこういう国になったのだという一例になる話だ。「沖縄県や石垣市がすべき」というのはもっともだが。 *5:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012102790070715.html (東京新聞 2012年10月27日)尖閣待避所とても無理 都推計で「数百億円、工期10年」 東京都の石原慎太郎知事が尖閣諸島(沖縄県石垣市)に建設することを主張していた漁船待避施設について、都が、最も簡易な防波堤タイプでも建設費が数百億円かかり、工期が十年以上かかる可能性もあると推計していたことが分かった。巨額の資金や長い工事に、内部でも実現を困難視する意見があった。都関係者によると、都は九月二日に行った尖閣諸島の調査で、地形や水深、潮流などを確認。その結果、南小島と北小島の間の浅瀬での漁船待避所の建設は、技術的に可能と判断した。約二百メートルの二島間に防波堤を設ける最も簡易なタイプを想定し試算。しかし、一個あたり数~数十トンのブロックが千個以上必要なうえ、現場は沖縄本島から約四百キロ、石垣島から約百七十キロあり、台船などによる輸送費がかさむことが判明。夏から秋の台風や冬の荒天で工期が限られ、工事途中に壊れる可能性も指摘された。 都港湾局によると、伊豆諸島で長さ百メートル以上の防波堤の場合、工費が百億円近くかさみ、十年以上かかったケースもある。都関係者は「沖縄の漁業者が使うことを考えると、漁業振興は沖縄県や石垣市がすべき。都議会や都民の理解を得られるか疑問、との意見もあった」としている。尖閣諸島は九月十一日に国有化され、都は建設の検討を打ち切った。
| 資源・エネルギー::2012.9~2013.3 | 12:17 AM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,09,30, Sunday
(*1より)
領海(12海里)、接続水域(12海里)、排他的経済水域(200海里)、大陸棚、公海の関係 *1のように、200海里の排他的経済水域内では、その国に水産資源・鉱物資源に関する権利があり、航行、上空飛行、海底電線・海底パイプラインの敷設が、独占的にできます。 この排他的経済水域は、*2のように、1967年の第二次国連海洋法会議でマルタ共和国の国連大使パルドー博士が提唱し、1982年のジャマイカ、モンテゴ・ベイの第3次国際連合海洋法会議で作成されて、1982年11月10日に国連総会で採択された条約で規定されたのです。そして、1994年11月16日に発効しています。そのため、中国は、1970年頃から、尖閣諸島が自国の領土でなければならないという必要性を感じ、領有権を主張し始めたのでしょう。 日本は、1983年に署名し、1996年に94番目の批准国となり、現在でも、尖閣諸島は手付かずで維持管理しようと言っているわけです。つまり、自国の利益になる事の重要性がわかっておらず、全くアクションが遅いわけです。この条約には、もちろん中国も批准しており、日本より早くから入っています。 *1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%92%E4%BB%96%E7%9A%84%E7%B5%8C%E6%B8%88%E6%B0%B4%E5%9F%9F 排他的経済水域 (ポイント)排他的経済水域(exclusive economic zone; EEZ)とは、国連海洋法条約に基づいて設定される経済的な主権がおよぶ水域のことを指す。沿岸国は国連海洋法条約に基づいた国内法を制定することで自国の沿岸から200海里(約370km<1海里=1,852m>)の範囲内の水産資源および鉱物資源などの非生物資源の探査と開発に関する権利を得られる。その代わりに、資源の管理や海洋汚染防止の義務を負う。排他的経済水域において全ての国は、以下のことを行うことができる。 航行、上空飛行、海底電線・海底パイプラインの敷設 *2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E6%B3%95%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%A3%E5%90%88%E6%9D%A1%E7%B4%84 海洋法に関する国際連合条約 <概要>海洋資源開発などの権利に加え、平和利用や環境保全など義務を規定。1967年の第二次国連海洋法会議でマルタ共和国の国連大使パルドー博士が提唱し、1982年のジャマイカのモンテゴ・ベイの第3次国際連合海洋法会議で作成され国連総会で採択された条約で、1994年11月16日に発効した。日本は1983年に署名し1996年に94番目の批准国となった。基本思想は「海は全人類のものであり国家は海洋に関して人類に対する義務を有する」というもので12海里の領海、国際海峡、200海里の排他的経済水域、その外側の公海を規定し大陸棚の限界、閉鎖海、深海底、海洋環境の保護、海洋の科学的調査、紛争の手続も含む包括的内容で世界の海の憲法と呼ばれている。日本でも発効に対応するため多数の関連立法、法律改正が行われた。なお、本条約に基づき、国際海洋法裁判所が設置されている。 <採択>1982年11月10日 <条約発効>1994年11月16日 <批准国162カ国) アルバニア, アルジェリア, アンゴラ, アンティグア・バーブーダ, アルゼンチン, アルメニア, オーストラリア, オーストリア, バハマ, バーレーン, バングラデシュ, バルバトス, ベルギー, ベリーズ, ベニン, ボリビア, ボスニア・ヘルツェゴビナ, モンテネグロ, ボツワナ, ブラジル, ブルネイ, ブルガリア, ブルキナファソ, ビルマ, カメルーン, カナダ, カーボベルデ, チリ, 中国, コモロ諸島, コンゴ, クック諸島, コスタリカ, コートジボワール, クロアチア, キューバ, キプロス, チェコ, デンマーク, ジブチ, ドミニカ国, エジプト, 赤道ギニア, エストニア, 欧州連合, フィジー, フィンランド, フランス, ガボン, ガンビア, グルジア, ドイツ, ガーナ, イギリス, グレナダ, グアテマラ, ギニア, ギニアビサウ, ガイアナ, ハイチ, ホンジュラス, ハンガリー, アイスランド, インド, インドネシア, イラク, アイルランド, イタリア, ジャマイカ, 日本, ヨルダン, ケニア, キリバス, 韓国, クウェート, ラオス, ラトビア, レバノン, リトアニア, ルクセンブルク, マケドニア共和国, マダガスカル, マレーシア, モルディブ, マリ, マルタ, マーシャル諸島, モーリタニア, モーリシャス, メキシコ, ミクロネシア連邦, モナコ, モンゴル, モザンビーク, ナミビア, ナウル, ネパール, オランダ, ニュージーランド, ニカラグア, ナイジェリア, ノルウェー, オマーン, パキスタン, パラオ, パナマ, パプアニューギニア, パラグアイ, フィリピン, ポーランド, ポルトガル, カタール, ルーマニア, ロシア, セントクリストファー・ネイビス, セントルシア, セントビンセントおよびグレナディーン諸島, サモア, サントメ・プリンシペ, サウジアラビア, セネガル, セルビア, セーシェル, シエラレオネ, シンガポール, スロバキア, スロベニア, ソロモン諸島, ソマリア, 南アフリカ, スペイン, スリランカ, スーダン, スリナム, スウェーデン, タンザニア, トーゴ, トンガ, トリニダード・トバゴ, チュニジア, ツバル, ウガンダ, ウクライナ, イギリス, ウルグアイ, バヌアツ, ベトナム, イエメン, ザンビア, ジンバブエ, ベラルーシ, チャド, コンゴ, ドミニカ共和国, レソト, リベリア, マラウイ, モロッコ, ニウエ, スイス, モルドバ, タイ
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