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2014.2.10 東京都知事選の結果を受けて、原発再稼働に向けての行動を再度批判する
       
     2014.2.6東京新聞     2014.2.8東京新聞 2014.2.10西日本新聞

(1)東京都知事選の民意は原発推進もしくは容認とは言えない
 *1、*2に書かれているとおり、舛添氏の当選を民意が原発にゴーサインを出したと勘違いしてはならない。何故なら、政府・与党が「脱原発」の争点化回避に血まなこになり、メディアが報道を自粛してもなお、「即時原発ゼロ」を訴える細川、宇都宮両氏の合計得票数は舛添氏に匹敵する結果となり、舛添氏自身も「私も脱原発です」と言明していたからである。これでは、原発縮小のスピードの違いの結果として何が起こるかについては、一般都民には明らかでなかっただろう。従って、都知事選で示された民意に従うならば、政府は原発や核燃料サイクルの推進をエネルギー基本計画案から削除すべきである。

(2)これで原発再稼働に前向きでいいのか
 *3のように、安倍首相は、10日午前の衆院予算委員会で、原発政策を含んで策定中のエネルギー基本計画に関し、「現実を見据え責任を持って実現可能かつバランスの取れたものを取りまとめていく」と述べ、「原発技術者を育てなければならない」と言う人もいる。しかし、今から原発技術者として大量に育てられ、無用の技術として捨てられては、人生を棒に振ることになる学生が迷惑である。なお、研究者としてなら、石炭が石油にかわっても石炭の研究者は存在し、現在、CO2を地中に埋める技術開発ができているのと同じ理由で、原子力の技術開発をする人材も残るため、それで十分だ。

(3)フクシマの被害は、まだ正確な把握も情報開示もなされていない
 *4のように、栃木県那須塩原市の住民団体が、「有識者会議の座長・鈴木元国際医療福祉大クリニック院長が、『県内への放射線の影響は少なく健康調査は必要ない』としたことに異論がある」と疑問視したそうだが、鈴木座長の発言は現実の把握を回避し、非科学的である上、住民の健康を守る立場に立っていない。また、鈴木座長の「健康調査で所見が見つかると安心につながらない」との主張についても、住民を安心させるために健康調査するわけではないので、驚くべき本末転倒である。

(4)食品放射性物質は、国の基準値以内なら人間に安全という科学的証明はない
 *5では、フクイチ事故後、福島県が続けている食品の放射性物質検査で、昨年4~12月に国の基準値を超えたのは0.16%で、基準値を超えた産地からは市場に流通しないよう徹底しているので安全だとしている。しかし、何年も慢性的に放射性物質を含有する食品を食べ続けても、国の基準値以内であれば安全だという証明はなされていないため、安全だと主張する以上、その科学的根拠を示すべきである。

(5)代替発電も増設しているので、原発再稼働は不要
 *6のように、伊藤忠商事の子会社が、約500億~600億円を投じて火力発電所2基を建設し、2016年をめどに家庭向けの電力小売りに参入するそうである。これまでもこのブログに書いてきたとおり、自然エネルギーなどの公害を出さない代替発電方法も増えてきているため、「コストが安い」「クリーン」などという嘘のふれこみで、原発を電源として利用するのはもうやめるべきだ。

*1:http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20140210_4.html
(京都新聞 2014年2月10日) 東京都知事選  民意は原発推進でない
 原発政策が大きな争点となった東京都知事選で、自民、公明両党の支援を受けた元厚生労働相の舛添要一氏が初当選した。厚い組織票をまとめ、元首相の細川護熙氏、元日弁連会長の宇都宮健児氏らを振り切った。東京は日本の総人口の1割強、国内総生産(GDP)の約2割を占める巨大首都だ。不透明な資金疑惑で猪瀬直樹前知事が辞任し、都政への信頼は大きく損なわれた。2020年には五輪を控える。新知事となる舛添氏は、まず混乱を収め、都政を再び軌道に乗せることが急務だ。そのうえで、公約に掲げた社会保障の充実や国際競争力の強化に取り組んでほしい。
 注目は、都知事選を受けた政府のエネルギー政策の行方だ。安倍晋三政権は昨年、原発を「安定して安価なベース電源」と位置づけるエネルギー基本計画案をまとめたが、閣議決定を延期している。国民の反発が強いうえ、原発が争点となった都知事選の結果を見極めるべきとの判断からだ。舛添氏の当選を、民意が原発にゴーサインを出したと勘違いしてはならない。「即時原発ゼロ」を訴える細川、宇都宮両氏の合計得票数は、舛添氏に匹敵する。舛添氏自身、「私も脱原発です」と言明し、原発に依存しない社会づくりを掲げてきた。原発縮小のスピードの違いこそあれ、3候補の目指す方向は同じといえる。都知事選で示された民意に従うなら、政府は原発や核燃料サイクルの推進をエネルギー基本計画案から削除すべきだろう。東京は日本の電力消費の1割以上を占める。原発に依存しない社会のモデルを示し、舛添氏は公約を果たしてほしい。都は東京電力の大株主でもある。原発推進を改めるよう、株主総会などで主張することも重要だ。細川氏は小泉純一郎元首相と二人三脚で選挙を戦ったが風を起こせず、無党派層をつかめなかった。高齢に加え、首相の座を投げ出した過去ゆえの「ひ弱」「気まぐれ」のイメージも、都民の信頼を得られなかった一因だろう。今回、市民グループが脱原発で一致する候補の一本化を模索したが、政党の壁に阻まれ実現しなかった。国会で「1強」の自民に少数野党がどう共闘し対抗するのか、あらためて課題を突きつけた。投票率は前回を大きく下回り、低調だった。原発という、国の在り方にも関わる問題が焦点となっただけに残念だ。参政権を行使せねば、民主主義は機能しない。4月には京都府知事選がある。1票を投じられる権利の重みを、あらためて意識したい。

*2:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-219185-storytopic-11.html
(琉球新報社説 2014年2月10日) 東京都知事選 原発施策の信任ではない
 人口1300万人を超える巨大首都のさまざまな課題への処方箋とともに、国の将来像も問われた東京都知事選で、元厚生労働大臣の舛添要一氏が初当選した。都知事は、石原慎太郎、猪瀬直樹の2氏が続けて任期中に辞職しただけに、2020年の東京五輪を控える中、都政の混乱に終止符を打ちたいという有権者の安定志向が反映した結果と言えよう。政権与党の自民、公明の両党から総力を挙げた支援を受け、舛添氏は手堅く支持基盤をまとめた。急速に進む少子高齢化が都政に影を落とす中、厚労相を務めた経歴も票を引き付けたとみられる。
 「即時原発ゼロ」を公約に掲げ、「脱原発」を争点の一つに押し上げた元日弁連会長の宇都宮健児氏と元首相の細川護熙氏は及ばなかった。細川氏は、国民的人気が高い小泉純一郎元首相の全面支援を受けたが、風は吹かなかった。「脱原発」の機運が高まることに危機感を抱いた安倍政権の意向が働き、舛添陣営は争点化を避ける戦術を徹底した。序盤は原発問題に極力触れず、中盤から「中長期的な脱原発依存」を訴え、「脱原発」との違いを薄めようとした。有権者に争点を聞いた共同通信の出口調査によると、「原発・エネルギー政策」は、「少子高齢化・福祉」「景気と雇用」に次ぐ3番目にとどまった。「脱原発」は争点からかすみ、舛添氏を利した。だが、宇都宮氏と細川氏の得票は合わせて4割に上る。電力需要の約1割を占める大消費地・東京で、「脱原発」を掲げた候補者が一定の支持を集めた意義は大きい。さらに興味深いのは、伊方原発(愛媛県)の再稼働の是非で揺れる四国4県の県紙などが実施した世論調査で、細川氏の「原発ゼロ」政策を49%が支持し、不支持の39%を10ポイント上回ったことだ。原発再稼働に不安を抱き、「脱原発」を望む民意が、首都でも原発立地地域でも広がりを見せているのだ。政府・与党は「脱原発」の争点化回避に血まなこになっただけに、選挙結果は安倍晋三首相が目指す原発再稼働にお墨付きを与えたわけではない。民意を無視した原発施策に突き進むことはあってはならない。投票率は46・14%にとどまり、前回を16ポイント余も下回る過去3番目の低さだった。政治不信がその一因であることは間違いあるまい。政府と主要政党に反省を求めたい。

*3:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2622903.article.html
(佐賀新聞 2014年2月10日) 首相、原発再稼働へ前向き / 「現実見据えた計画を」
 安倍晋三首相は10日午前の衆院予算委員会で、原発政策を含んで策定中のエネルギー基本計画に関し「現実を見据え責任を持って実現可能かつバランスの取れたものを取りまとめていく」と述べた。東京都知事選で脱原発を主張した候補が敗れたのを受け、原発再稼働に前向きな姿勢をにじませた発言とみられる。衆院予算委は首相と全閣僚が出席して2014年度予算案の基本的質疑を行い、実質審議入りした。与党は2月末までの衆院通過を目指す。首相は原発輸出にも積極姿勢を見せ「周辺国やアジアで原発が新設される際、福島第1原発事故の経験と教訓を共有してもらうことは安全上、重要だ」と語った。

*4:http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20140209/CK2014020902000137.html (東京新聞 2014年2月9日) 「将来のため、今必要」 住民団体が提言書 
 那須塩原市で先月開かれた、東京電力福島第一原発事故による健康への影響について考えるシンポジウムを受け、同市の住民団体が、主催した県と有識者会議に対し、「有識者会議が『健康調査は必要ない』としたことに異論がある」とする提言書を出した。提出したのは、原発事故後、放射線量の測定や除染の活動をしてきた「那須希望の砦(とりで)(竹原亜生代表)」。シンポは先月二十六日、黒磯文化会館で行われ、那須希望の砦メンバーも含めて約百人が出席した。シンポでは、県が設置した有識者会議の座長・鈴木元国際医療福祉大クリニック院長が、県内への放射線の影響は少なく、健康調査は必要ないと説明した。一方、質疑では参加者から「甲状腺エコー検査を受けたい」などの意見が出た。しかし、鈴木座長は「検査すれば50%は何らかの所見が出る。所見が出たら安全につながるのか」と疑問視。この後、時間を理由に質疑は打ち切られ、質問できない参加者もいた。那須希望の砦は、提言書で「(シンポでの質疑で)疑問点が解決できなかった」と指摘。その上で「健康調査は、将来起こり得る健康被害の基礎的なデータとなるため、今調査しておく必要がある」と反論した。鈴木座長の「健康調査で所見が見つかると安心につながらない」との主張についても「健康調査を不要とする理由にならない」と断じた。国連科学委員会(UNSCEAR)や世界保健機関(WHO)が福島第一原発事故についてまとめた報告書がシンポで紹介されたことに対し、「チェルノブイリ原発事故に関するベラルーシの政府報告書などは紹介されていない。いろいろな観点で健康影響を判断するべきだ」と求めた。

*5:http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20140129/CK2014012902000165.html (東京新聞 2014年1月29日) 食品放射性物質検査 基準値超0・16%  65件
 東京電力福島第一原発事故後、県が続けている食品の放射性物質検査について、昨年四~十二月の統計がまとまった。計四万一千九百二十五件を検査し、国の基準値を超えたのは六十五件(0・16%)。検査結果は個別に公表してきたが、担当が複数の課にまたがるため、全体像が把握できるように集計した。県生活衛生課によると、一般食品の放射性セシウムの基準値(一キログラム当たり一〇〇ベクレル)を超えた品目は、ワラビなど野生の山菜、ニジマスなど天然魚、野生のイノシシ肉、シカ肉など計九品目。このうち、ワラビは矢板市で五〇〇ベクレル、タラノメは塩谷町で四七〇ベクレル、コシアブラは那珂川町で二一〇ベクレルを検出するなどし、国から出荷制限の指示を受けた。ニジマスなどの天然魚、野生のイノシシ肉、シカ肉は以前から出荷しておらず、参考検査で基準値超の検体があった。検査対象の九割近くに上ったのが、二〇一一年八月に出荷制限を受け(現在は解除)、全頭検査を続ける牛肉の三万六千八百九十七件。出荷量の多いニラ、イチゴ、トマトといった野菜、果実類は二千百六件を調べ、いずれも安全が確認されている。どの食品も出荷前に検査するため、基準値を超えた産地からは市場に流通しないよう徹底している。県全体としては、基準値を超えたのは野生の山菜などごく一部に限られた。ただ、昨年四月より前に出荷制限となった露地栽培の原木生シイタケ(二十一市町)、露地栽培の原木ナメコ(十市町)など、現在も制限が解除されない品目もある。

*6:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140210&ng=DGKDASDD09044_Z00C14A2MM8000 (日経新聞2014.2.10)伊藤忠系、家庭向け電力小売り参入 火力発電2基増設
 伊藤忠商事子会社で新電力(特定規模電気事業者)の伊藤忠エネクスは、2016年をめどに家庭向けの電力小売りに参入する。約500億~600億円を投じ火力発電所2基を増設。他社からの電力調達も増やし販売電力量を3年後に約10倍の10億キロワット時に引き上げる。家庭向けの液化石油ガス(LPG)などの販路を生かして顧客を開拓する。2016年には電力小売りが全面自由化されることから、エネルギー業界では発電所の新設や買収が活発になっている。電気料金引き下げを巡る競争が激しくなりそうだ。2014年度にも東北地方で石炭火力発電所を着工する。発電容量は10万キロワットで16年度の完成を目指す。同規模の石炭火力発電所をもう1基建設する計画もあり、候補地の選定を進めている。伊藤忠エネはグループ会社を通じ3カ所に火力発電所などを持つが発電能力は10万キロワットにとどまる。増設により自社電源での供給力を3倍に増強、他社からの調達も増やす。同社は新電力では10位以下だが、販売電力量を4位の丸紅並みの10億キロワット時に増やす。伊藤忠エネはLPGの取り扱いで100万世帯に販路を持つほか、2200カ所の系列ガソリンスタンドを保有する。こうした販売網を活用して家庭向けに参入する。

| 2014年東京都知事選::2014.2~ | 03:36 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.2.9 電力市場の自由化と自然エネルギーの利用で、次の時代に進むべきである。
     
線路脇に超電導電線敷設  地下に敷設   超電導電線の仕組み   *4-4より

(1)電力市場の自由化と全国での広域運用の重要性
 *1に書かれているとおり、電力市場を自由化して全国で広域運用すれば、電力市場の地域独占体制が崩れ、従来の電力会社同士でも競争となり、新規事業者も参入しやすくなる。そうなると、発送電の方法が工夫されて電気料金が下がるため、他の全産業及び個人にとって経済的利益が大きい。しかし、そのような競争でしのぎを削るのは、独占体制でぬくぬくしているよりもずっと大変であるため、従来の電力会社は、これに消極的なのである。

 なお、電力市場を自由化しなければ、消費者は購入したい事業者や発電方法を自由に選択することができず、そのような市場は非効率になり、多くのプレイヤーの知恵を集めて発展することができない。そのため、電力市場の自由化と全国での広域運用は、どうしてもやらなければならない改革なのである。

(2)全国で広域運用する場合の長距離送電線について
 現在、東日本の電力周波数は50ヘルツで、西日本の電力周波数は60ヘルツというように、日本は周波数で2分されており、周波数の変更や直流・交流間の変更にも電力ロスが生じる。そのため、このブログの2014.2.8の図に記載したとおり、直流を標準として発送電を行い、直流でない機器を使う時に必要な周波数に変換して使うというシステムにした方が、東日本と西日本の両方から苦情が出ず、かつ、太陽光発電、蓄電池、LED電球など、直流型の21世紀器具に適している。

 そのため、私は、長距離送電には、超電導電線を高速道路や鉄道の敷地、地下などに敷設させてもらい、直流で送電するのが合理的だと考える。

(3)都知事選への原子力ムラの圧力
 *2で古賀茂明氏が語っているとおり、東日本大震災後に崩壊したかと思った原子力ムラは完全に復活し、メディアは、都知事選や原発問題をなるべく報道しないように努力した。

 しかし、原発はコストが高く、自由競争すれば淘汰される電源であり、自然エネルギーへのシフトが重要だ。そして、現在は、地域、事業所、個人宅が自然エネルギーの発電所となって電力を作り出すことができる時代であるため、それを使う方が、地域が活性化し、防災上も安全なのである。

(4)原発事故による放射能公害は広範で深刻である
 *3-1のように、フクイチ原発事故による放射能の影響で甲状腺癌と診断が確定した子どもが33人となり、「がんの疑い」は41人になったそうだが、検討委の星北斗座長は、「チェルノブイリ原発事故後の甲状腺がんの発症経過から、現時点では放射線の影響は考えにくい」と述べたそうだ。しかし、これは科学的根拠がなく、甲状腺癌だけでなく、白血病や心疾患による被害者も既に出ている。

 また、*3-2のように、東京電力は、2014年2月6日、参議院議員選挙直前の2013年7月5日にフクイチ1号機の海側にある観測用井戸で採取した水から検出された放射性ストロンチウム90が、過去最高の1リットル当たり500万ベクレルで、従来の公表値より大幅に高濃度の汚染だったことを発表した。他の核種の濃度も推して知るべしである。

 さらに、*3-3に、フクイチ事故の影響で、被災地で捕獲した野生の鳥獣肉が汚染され、出荷制限が続いていると書かれているが、これは、山林が放射性物質で汚染され、そこに住む動植物が汚染されたということだ。そして、ジビエ肉が放射能を含むということは、近くに住む人間も放射能を蓄積していると考えるべきである。

 そして、このように、広範囲に深刻な被害を与えるのが、放射能汚染なのである。

(5)自然エネルギーを使う器具の増加と進歩が期待される
 *4-1のように、三菱電機は、太陽光発電の出力を高められる次世代パワー半導体を2015年度から福岡市で量産する方針を明らかにし、2016年度以降、産業機器や家電製品の消費電力を大幅に減らし、省エネにつながる次世代パワー半導体事業を本格展開するそうだ。

 また、*4-2では、JAグループ鹿児島が、省エネ住宅を紹介する「ゼロエネルギーハウス構造見学会」を、2月8日に鹿児島市で始めたことが紹介されている。「ゼロエネルギーハウス」は、住宅の断熱性や気密性を高めて空調などに使う電気やガスを減らし、一般の同規模の家に比べて光熱費を6割削減できるそうで、JAは、太陽光発電などの自然エネルギーにも協力的だ。

 さらに、*4-3のように、北海道では、牛のふん尿を活用したバイオガス発電事業が広がりを見せており、発酵後に出る残さは有機肥料として利用できる。

 そして、*4-4のように、北海道美唄市の美唄尚栄高校の生徒が電動トラクターを開発し、2月14日に始まる札幌モーターショーに出展するそうで、希望の若者たちだ。今後は、器具を電動化することによって燃料費を節約できる時代になる。

*1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140207&ng=DGKDZO66454930W4A200C1KE8000
(日経新聞 2014.2.7)広域運用の環境整備を 電力システム改革進展へ 松村敏弘 東京大学教授
<ポイント>
  ○電力市場自由化しても参入障壁維持の恐れ
  ○電力を全国一体運用なら平時も経済的利益
  ○競争を嫌う電力会社は連系線投資に消極的
 東日本大震災後、脆弱性を露呈した電力市場に関して、機能不全を起こしていた垂直統合と地域独占を基軸とした電力システムの抜本的な改革が進展している。電力システム改革は、(1)地域ごとにバラバラに運用されてきた電力系統を、災害に強く平時にも効率的な、全国一体の系統として計画・運用する広域的運営推進機関を設立(2)家庭用を含めた電力市場を自由化(3)一般電気事業者(電力10社)の送配電部門と発電・小売部門を法的に分離してネットワークを中立化、という3段階で進められる。(3)の法的分離は重要だが実施は4年以上先なので、詳細制度が固まる過程で改めて論評することとし、本稿では(1)と(2)に関して議論する。
 電力市場自由化によって、消費者は事業者を選択する自由が与えられ、また異分野の事業者も含め参入の自由が与えられる。一般電気事業者の知恵に依存した非効率的な市場から、あらゆるプレーヤーの知恵を集める革新的な市場へと発展する可能性が開かれる。しかし自由化すれば自然にこの利益を国民が享受できるわけではない。自由化しても参入障壁が維持され、競争基盤が整備されなければ、消費者は実質的な選択の自由が与えられず、電力事業者が値上げの自由だけを得る結果となる可能性は否定できない。震災後の電気料金値上げ申請に対する査定の過程で、一般電気事業者の経営がいかに非効率的で、過大な費用を原価に算入してきたかが明らかになった。競争が機能せず、料金査定の歯止めもなくなれば、自由化が一般消費者の災厄となりかねない。改革の詳細設計でこの点は十分考慮され、規制料金を一定期間消費者の選択肢として残し「規制無き独占」から消費者を保護する策がとられ、同時に競争基盤を整備するための様々な施策が検討されている。既に自由化されている大口電力市場も、自由化から10年を経過しても新規参入者のシェアは5%に満たず、競争が機能していたとはいえない。送電ネットワーク部門が中立的でなかったことが原因の一つとしても、唯一の原因ではない。一般電気事業者は地域独占と総括原価に守られて建設した膨大な発電設備を保有し、Jパワーなど他社電源の多くも長期相対契約で囲い込んでいる。これらが開放されなければ、新規参入者は供給力を確保できず、競争を確保することは難しい。さらに従来の制度では、一見中立的な制度に見えて小規模事業者に著しく不利な制度が存在した。例えばインバランス料金制度である。新規参入者は自社の顧客の需要量と供給量を30分単位で合わせる必要があり、供給量が不足すれば一般電気事業者から高価格のインバランス供給を受け、逆に供給量が超過すれば余剰電力を低価格で一般電気事業者に買い取られる。多くの発電機と顧客を抱え需要・供給の変動をならすことができる大規模事業者に圧倒的に有利な制度で、参入を抑え込んできた。
 現行の不合理な制度は改革されるはずだが、一般電気事業者は形だけの変更で人為的な規模の経済性を維持するルール案を主張しており予断を許さない。この例に限らず、特定の事業者の圧力で制度がゆがみ、安定供給を口実にした参入障壁が維持されないよう、今後も注視が必要だ。日本の電力系統は、沖縄以外、北海道から九州まで9系統は(容量が不十分とはいえ)連系線でつながり、全国一体運用は可能である。一体運用は安定供給上有用なだけでなく、平時にも経済的利益を生む。仮に東日本で需給が逼迫し、熱効率の低い火力も使って電力を供給し、逆に西日本では供給力に余裕があり、より効率的な火力で追加供給可能だとする。もし西から東に電力を流せば、限界費用(追加一単位の発電に必要な費用)の高い東の発電を限界費用の低い西の発電で代替でき、費用を削減できる。この運用は今でも潜在的には行われている。日本卸電力取引所では全国規模の電力取引が行われている。全国で同じ卸価格がつき、市場が競争的で各企業が限界費用ベースで入札していれば、全地域で限界費用が等しくなり、効率的な電源運用が実現する。しかし連系線の容量には上限がある。先の例では、東西をつなぐ連系線容量が不足すれば、東の価格が西の価格より高くなる。これを市場分断という。市場分断があっても、電力が上限内で流れれば東西の限界費用の格差は縮小し、経済的な利益が生まれる。この事実から、現在の連系線の経済的価値、あるいは連系線増強の経済的価値を推計できる。市場分断による価格差は東西の限界費用の差を表している。この価格差、さらに可能なら入札情報も使えば、連系線により節約できた発電費用を推計できる。卸取引市場が十分に競争的で入札価格カーブと限界費用曲線が一致していれば、この推計で正しく連系線の価値がわかる。ただし、電源の大半を抱え込む一般電気事業者が取引量を人為的に抑制していれば、この推計による連系線の利益は過小となる。取引量が小さければ市場分断が起きにくいからである。この場合、電源構成から限界費用を推計し、限界費用の格差が連系線の容量の範囲内でならされると想定して連系線の社会的価値を推計することが妥当である。経産省ではこの2つの異なる発想で広域運用の利益を推計したシミュレーションの結果を提示している(上の表参照)。これらの推計は前提条件の妥当性などを吟味する必要があり、数字は慎重に利用すべきだが、それでも2つの数字に大きな差があることは読み取れる。取引所での価格差を使った推計値が著しく低いのは、広域運用の価値が小さいのではなく、現実の取引量が理論値に比べて著しく低いことを反映しているとの疑いを持たせるのに十分である。一般電気事業者にとって、取引所での取引の抑制(それに伴う電力の流動性の低下)は新規参入を抑制し長期的な利益になる。流動性が低ければ、新規参入者が自社電源の余剰や不足を取引所で調整するのに伴い価格が大きく変動し、新規参入者の採算性が低下するからである。逆にいえば、この流動性を高めることは参入のハードルを下げ競争を促進する。競争基盤整備策としても重要である。
 電力周波数50ヘルツ系統の東日本と60ヘルツ系統の西日本をつなぐ連系線の容量は現時点でも120万キロワットと東京電力のピーク時の最大電力消費量の2%しか賄えないほどに貧弱である。この連系線を例えば300万キロワットまで増強するには数千億円の費用がかかるが、鉄塔などの設備は30~100年超使えることを考えれば、前述の経済的利益に比べ費用が著しく大きいとはいえない。何より連系線の増強は地震などの緊急時の安定供給に威力を発揮する。仮に平時の経済的な利益を無視しても、安定供給を考えれば連系線の増強は正当化できるはずだ。ところが、一般電気事業者は一貫して連系線の増強に消極的だった。震災前には僅か30万キロワットの増強案も受け入れず、震災後も300万キロワットまでの増強に消極的な姿勢を貫いている。一般電気事業者が連系線投資に消極的で、安定供給対策が発電投資に偏っていたのは、経済学的に考えれば理解できる。連系線が増強されると地域間の潜在的な競争圧力が高まり、平時における一般電気事業者の独占力を将来そぐことになりかねないが、自社の発電所投資なら参入阻止に資するからである。15年にも動き出す広域的運営推進機関が、このような特定事業者の私的利益を追認するだけの機関になるか、公益を追求する機関として合理的な連系線および基幹送電線の増強計画を策定できる機関になるのか、これからの詳細制度設計が正念場である。
*まつむら・としひろ 65年生まれ。東大博士(経済学)。専門は産業組織、公共経済学

*2:http://qbiz.jp/article/31895/1/
(西日本新聞 2014年2月8日) 【原発考・都知事選】古賀氏、青山氏に聞く
*古賀茂明:長崎県佐世保市生まれ。東京大学卒。通産省(現経済産業省)で経済産業政策課長などを歴任し、2011年に退職。著書に「日本中枢の崩壊」など。
◆原子力ムラとの闘い
 都知事選で原発問題が大きな争点になっていない理由は、告示前から保守系メディアを中心に「争点は原発だけで良いのか」というキャンペーンを展開し、脱原発を訴える候補者に他の政策はないという世論操作が行われたからだ。非常に大きなトリックで、みんながわなにはまっている状態だ。脱原発を掲げる候補者で「他の政策はどうでもいい」と言っている人はいない。原発以外のテーマも説明しているが、最初に多くの人が勘違いをさせられ、今も誤解が解けていないと思う。原発に反対する政治闘争をすれば、必ず「原子力ムラ」という日本で一番強力な政官財とメディア、学界を含めた巨大な利権構造との闘いになる。私は原発を推進した経済産業省の元官僚であり、その力を知っている。現役時代に出向先の経済協力開発機構(OECD)で発送電分離を提言させるために動いたが、本省幹部に「即刻クビだ」と激怒され、電力会社の激しい抵抗もあって結局、頓挫した。東日本大震災後、崩壊したかと期待した原子力ムラは完全に復活した。「脱原発」と言い出せば、さまざまな中傷を浴びせられ、金や権力を使ってつぶそうという力が働く。都知事選でも原発が争点にならないように力を発揮している。原発はコストが高く、完全に時代遅れだ。自然エネルギーへのシフトは世界の潮流であり、大きな発電所から地域に電力を流す中央集権型ではなく、地域に自然エネルギーの発電所を造って地域の活性化を生み出すのが今の主流だ。都知事選で強固で巨大な原子力ムラとの闘いに打ち勝つことが、国政でも都政でも、あらゆる改革を進める大きな力になる。そのことに気付いてほしい。

*3-1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2014020802100003.html
(東京新聞 2014年2月8日) 福島甲状腺がん 7人増加33人に
 東京電力福島第一原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」の検討委員会が七日、福島市で開かれ、甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは前回(昨年十一月)の二十六人から七人増え三十三人になった。「がんの疑い」は四十一人(前回は三十二人)。検討委の星北斗(ほしほくと)座長はチェルノブイリ原発事故後の甲状腺がんの発症経過や、今回見つかったがんの種類、大きさなどから「現時点では放射線の影響は考えにくい」と述べた。がんの発見率がこれまで考えられていたよりも高いことについては「症状がない人も含めた未知の調査で、比較できない」と説明した。しこりの大きさなどを調べる一次検査で約二十五万四千人の結果が判明し、千七百九十六人が二次検査の対象となった。「確定」と「疑い」に、手術の結果「良性」と判明した一人を含む計七十五人のうち二十四人について、原発事故が起きた二〇一一年三月十一日から四カ月間の外部被ばく線量も公表。一ミリシーベルト未満が十五人、一ミリシーベルト以上二ミリシーベルト未満が九人だった。国立がん研究センターなどによると、十代の甲状腺がんは百万人に一~九人程度とされてきた。甲状腺検査は、原発事故発生当時十八歳以下の全員、約三十七万人が対象。一次検査の結果で軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定し、BとCが二次検査を受ける。

*3-2:http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2014020702000122.html
(東京新聞 2014年2月7日) 福島第一 海側井戸500万ベクレル 昨年7月採取、公表より高濃度
 東京電力は六日、福島第一原発1号機の海側にある観測用井戸で昨年七月五日に採取した水から検出された放射性ストロンチウム90が、過去最高の一リットル当たり五〇〇万ベクレルだったと発表した。従来の公表値より、大幅に高濃度の汚染だったことが分かった。この水の濃度について、東電はこれまで、ストロンチウム90を含むベータ線を出す放射性物質の合計で九〇万ベクレルと公表。放射性のストロンチウム90だけでも、五・五倍以上高い五〇〇万ベクレルという数値が出ていたが、東電は「値が不自然」として伏せていた。その後、東電は計測器の設定を確認。ストロンチウム90だけの値が正しく、九〇万ベクレルが誤っていると分かった。井戸は海から近く、これまで考えていたよりも多くの放射性物質の流出が疑われる。東電はほかの井戸でもストロンチウム90の値を確定させていく。今回と同様により高い値が出る可能性がある。従来の最高値は、今回の近くの井戸で一月二十二日に計測。ベータ線を出す放射性物質の合計で三一〇万ベクレルだった。

*3-3:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=25811
(日本農業新聞 2014/2/5)  原発事故被災地のジビエ 出荷制限 出口見えず
 東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、被災地で捕獲した野生の鳥獣肉(ジビエ)の出荷制限が続き、廃業に追い込まれる施設も出てきた。ジビエを核にまち興しを目指したが、出荷制限により有害鳥獣を活用する“出口”がなくなったためだ。政府は来年度から鹿とイノシシの生息数を10年後までに半減させる目標を描くが、深刻化する被害に業を煮やし、支援強化を求める声が上がる。東日本大震災に伴う事故発生から来月で3年。被災地の鳥獣害解決のめどは立たない。
●農作物への被害急増 国の支援強化急げ
 福島県境に位置する宮城県丸森町にあった、ジビエを加工・販売していた「いのしし館」。農業の獣害軽減とジビエによる地域興しを目的に、農家や狩猟者7人が2010年2月に開店したが廃業を余儀なくされた。原発事故により、イノシシ肉が宮城 県内全域で出荷制限となり11年夏、苦渋の決断で廃業したのだ。店を設立した稲作農家の一條功さん(62)は「捕獲を促し、農業被害をなくそうというみんなの思いがこもった大切な店だった。捕獲からと畜、販売と、ジビエの流通が軌道に乗った矢先だった」と悔しさをにじませる。開店をきっかけに、放血したイノシシを1頭1万5000円で通年買い取ったことで狩猟者の意欲は徐々に増し、捕獲数は1.5倍程度に拡大。これまで廃棄していたイノシシを活用できる道ができたことで、狩猟に弾みが付いた。だが、出荷制限に伴う廃業で、イノシシの買い取り→ジビエ普及→狩猟者の手取り向上↓捕獲数の増加→農業被害軽減→地域活性化というサイクルが遮断された。イノシシによる農作物への被害は日を追うごとにひどくなり、農家の捕獲依頼も急増している。同店の設立メンバーで県猟友会伊具支部の佐藤秀雄さん(66)は「猟友会は採算に合わなくてもみんな必死に頑張っている。だが、いつか限界が来るのではないか」と訴える。政府は、来年度から鳥獣捕獲の強化に乗り出すが、一條さんは「被災地で捕獲数を増やすには抜本的な体制の見直しが必要。出口すら見いだせない現場を知ってほしい。このまま被害が拡大すれば高齢農家の大半が農業をやめ、担い手育成もできない」と憤る。ジビエ活用の道が閉ざされた影響は、被災地全域に及ぶ。厚生労働省によると岩手、宮城、福島の他、千葉、栃木、群馬の各県などでイノシシや鹿肉の出荷制限が続く。「家畜と違って野生動物は管理できていない環境下にあり、食品中の放射性物質の基準値である1キロ当たり100ベクレルよりかなり高い値が検出されている」(監視安全課)ためだ。出荷制限は捕獲 数の減少に直結する。宮城県は事故が起こる11年度以前は1300頭前後だったが、事故後の12年度は820頭に激減。県は「出荷制限は捕獲 数に直結する。現在、捕獲を促す対策をしているが、猟友会の負担がかなり重く、結果的に狩猟 事故も増加している」(自然保護課)と懸念。茨城県も「狩猟敬遠を避けるために捕獲した肉を焼却処分する費用を独自助成する自治体も多く、国策として支援が必要ではないか」(環境政策課)と訴える。

*4-1:http://qbiz.jp/article/31829/1/
(西日本新聞 2014年2月7日) 三菱電機、福岡でパワー半導体強化 太陽光用15年度量産へ
 三菱電機(東京)は、太陽光発電の出力を高められる次世代パワー半導体を2015年度から福岡市西区のパワーデバイス製作所で量産する方針を明らかにした。今年3月に稼働する同製作所の開発拠点「設計技術棟」をフル活用し、開発を強化する。16年度以降、産業機器や家電製品の消費電力を大幅に減らし省エネにつながる次世代パワー半導体事業を本格展開する。同製作所の真田享所長が取材に応じ「15年度に太陽光発電向け電力変換装置の事業を立ち上げたい。(太陽電池パネルで発電した)直流の電気を効率良く交流に変換し、エネルギーを有効利用できる」と話した。パワー半導体は、電気の交流と直流を変換し、周波数を変えることなどでモーターを効率よく制御する半導体。熱に強い炭化ケイ素を材料に使う次世代パワー半導体は、変換時の電力損失を大幅に減らせる。三菱電機が、開発中の次世代パワー半導体で太陽光発電向けの電力変換装置を試作したところ、電力損失が半分に減り、変換効率98%を実現したという。同製作所は、次世代パワー半導体の研究・生産拠点。設計技術棟は約40億円をかけて建設中で、完成後は開発と設計の技術者約600人を集約。兵庫県にある研究所の技術者の力も借り、生産技術改善による良品率向上や価格低下、開発をスピードアップする。三菱電機はパワー半導体事業に力を入れており、省エネ性能が高い次世代パワー半導体の開発で、関連事業の売上高を12年度の915億円から15年度には1500億円に増やす計画。真田所長は「世界最先端の開発で、破壊的なイノベーションを起こしたい。16、17年度には(他の製品も量産し)事業と言われる規模にしたい」と意気込む。同社は10年11月に自社製エアコンに次世代パワー半導体を初めて搭載し、鉄道用インバーターなどを商品化。しかし、材料費の高さや製造の難しさなどから価格が高く、現在は開発ラインを使った生産にとどまっている。

*4-2:http://qbiz.jp/article/31918/1/
(西日本新聞 2014年2月9日) 省エネ住宅良さ知って JA鹿児島が見学会
 JAグループ鹿児島が販売する省エネ住宅を紹介する「ゼロエネルギーハウス構造見学会」が8日、鹿児島市上福元町の分譲地「スマイルガーデンみどりの御所」で始まった。9日まで。「ゼロエネルギーハウス」は、住宅の断熱性や気密性を高め、空調などに使う電気やガスを減らす試み。見学会は、福島第1原発事故でエネルギー消費のあり方に関心が高まる中、ハウスの構造と利点を多くの人に知ってもらおうと、同グループが初めて企画した。会場では、建築中の2階建ての1棟を展示。基礎部分にまで張り巡らされた断熱材や、気密性向上のため1カ所に集中させた排気口など、特徴的な構造をみることができる。このハウスでは一般の同規模の家に比べ、光熱費を6割削減できるという。JAグループの担当者の中島幸治さん(42)は「ゼロエネルギーハウスは今後主流になる。ぜひ見てほしい」と呼びかけている。

*4-3:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=25879
(日本農業新聞 2014/2/8) 牛ふん尿発電拡大 発酵後残さ 肥料に 北海道
 牛のふん尿を活用したバイオガス発電事業が、北海道で広がりを見せている。堆肥化や散布を進めにくい時期にもふん尿処理を加速し、固定価格買取制度の売電収入が下支えする。ただ、売電価格の高い太陽光に押され電力会社の受け入れが後手に回るなど、今後の普及拡大には課題もある。畜産の規模拡大と環境保全を両立する切り札として期待されるだけに、現場からは、バイオガス発電の促進を支える仕組みづくりを求める声が上がっている。
●バイオ売電 まだ不安定 
 北海道釧路地域で最も牛の飼養頭数が多い標茶町。乳牛400頭を飼育する(有)ノースワンは、牛舎に隣接するバイオガスプラントが今年から本格稼働している。小原宏樹代表は「悩みの種だったふん尿処理がスムーズに進められることは大きい」と期待する。バイオガス発電は、家畜のふん尿を高温発酵させてメタンガスを発生させ、タービンを回して発電させる技術。同社のプラントは、フル稼働すれば24時間で1200キロワット時発電できる。一部は自家用の設備に使い、あとは売電する。発酵後に出る残さ「消化液」は肥料に代用。牧草170ヘクタール、デントコーン40ヘクタールを生産する同社では、消化液の活用で肥料の3割を削減できる見通し。収益率は1%にも満たないといわれる事業に注目が集まるのは、こうした 恩恵があるためだ。同社のプラントを手掛ける土谷特殊農機具製作所(帯広市)は、バイオガス事業を始めた2004年から設置実績は6年間で1基だったが、固定価格買取制度が導入された12年以降、各地から設置の要望が続出。現在は8基が稼働。土谷紀明社長は「工事中や要望段階のプラントも数基あり、機運の高まりを感じる」と期待している。広がりを見せているバイオガス発電だが、今後の拡大に立ちはだかるものも多い。一般的に送配電網は、人口密度や電力使用量が少ない地域ほど受け入れられる電力量が少ない。広大な牧草地を抱えた酪農地帯での設置が大半を占めるバイオガスプラントの売電認可を遅らせる要因になっている。その間、設置がしやすく売電価格が高い太陽光設備が先行すれば、入り込む余地が狭くなる。また、再生可能エネルギーの普及に伴って北海道電力は買電を制限し始めた。バイオマス(生物由来資源)の優先順位は低く、電力需要の少ない時期には、真っ先に出力抑制を求められる。ある行政関係者は「家畜ふん尿は、他の再生エネルギー源よりも安定供給に強い。利益率は低いが、金には代えられない恩恵が大きい」と訴える。北海道北部の猿払村で今春にもバイオガス発電を開始する酪農法人「北の大地」の井上勝敏代表は、「うちは売電契約を進められたが、今後4、5年は各地でなかなか進まないとも聞く。酪農家にとってはいろいろな利益があることが 広く理解されてほしい」と語る。

*4-4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=25817
(日本農業新聞 2014/2/5)  充電完了! 耕すぞ 運転費用割安トラクター開発 北海道美唄市美唄尚栄高校
 北海道美唄市の美唄尚栄高校の生徒が電動トラクターを開発した。市販のバッテリーにモーターを組み合わせた動力部を、既存のエンジンと付け替えた。運転費用も軽油より大幅に安い。14日に札幌市で始まる札幌モーターショーにも出展する。工学系の3年生10人が2012年10月から開発を進めてきた。モーターは広島県の企業に発注したが、地域の工場でも付け替えができるよう、大半の部品には特殊なものを使わない。製作費は50万円以内で「エンジンを修理する経費の範囲で電化できる」(担当する小野博道教諭)。約3000円のバッテリー8個を搭載、10馬力程度の能力がある。フル充電に6時間。かかる電気代は約120円で、2時間半は作業が可能とみる。軽油が1リットル120円と想定すると、運転コストは約4割。札幌モーターショーの主催者に加わる中小企業基盤整備機構北海道本部に「電動車の可能性を広げる」と評価され、ショー展示が決まった。祖母が農家で、溶接作業などを担った山田将太君(18)は「ビニールハウスで使う時も排ガスに悩まされない」と、“人への優しさ”もPRする。

| 2014年東京都知事選::2014.2~ | 01:58 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.2.8 フクシマ原発事故で環境汚染・食品汚染という被害を受けた東京都及び関東エリアの知事選において、原発及びエネルギー問題は最も重要な争点である。
  
      21世紀は、電力を直流のまま送電して使うのが、節電できて合理的

(1)都知事選が終わるまで原発の問題に触れないという放送局の要請は公選法違反ではないのか?
 *1のように、NHKのFM番組にレギュラー出演している音楽評論家のバラカン氏に対し、東京都知事選が終わるまで原発問題に触れないよう要請したり、NHKラジオ第一で経済学の観点から脱原発について語ろうとした中北徹東洋大教授に発言をやめるよう求めたことをNHKの籾井会長が認めたそうだが、選挙の最も重要な争点を隠せば、選挙結果に大きな影響を与える。これこそ、公平どころか公職選挙法違反ではないだろうか。

 何故なら、政策に賛成して投票するのが本当の民主主義であるため、政策における重要な争点を隠されては、有権者は正確な投票行動ができないからである。”人柄”は、雑誌等を見ればわかるとおり、「寄らば大樹の陰」をしている普通のサラリーマン記者の価値観でどうにでも論評できるため、次元が高くなるほど真実とは異なる報道がなされる。

(2)真の電力自由化を行えば、市場原理でエネルギーの最適な組み合わせは自ずと達成される
 しかし、*2は客観的な分析でわかりやすいし、インターネットで公開されている*3に書かれているとおり、私も、骨抜きでない真の電力自由化を行えば、市場原理でエネルギーの最適な組み合わせが自ずと達成でき、多額の税金を投入しなければ継続できない原発は自然淘汰されると考える。

 そもそも、*3、*4のように、「最適なエネルギーミックスを国で決める」「プロセスを1から10まで国が示さなければ、エネルギーの転換ができない」という考え方は、統制経済・計画経済そのものであり、成熟社会の国民を馬鹿にしている。

(3)エネルギー政策は国策だから、地方選挙での争点にしてはいけないのか?
 私は、電力の需要地では、何由来の電力を使うか選択する権利があり、電力の供給地では、過疎化に対応して過去に誘致した迷惑施設である原発を今後も持ち続けるか否かを選択する権利があるため、当然、原発の是非は地方選挙の争点になるべきだと考える。

 東大大学院法学政治学研究科の金井利之教授(自治体行政学)も、*5のように、「住民生活や地域社会に関わることは全て争点となり得るということは、戦後日本の自治体の常識だ。何が争点になるべきかを判断すること自体、住民の選択に委ねられている。選挙の結果として示された民意を国政がしっかりとくみ取って、国と自治体の間で真摯に議論をすることが、分権社会が目指す姿だ」と語っているのは、現代民主主義社会における市民感覚にマッチしている。

   
            今でも直流電源の方が使い易い機器は多い

*1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014020502000238.html
(東京新聞 2014年2月5日) FM番組でも「脱原発」回避要請 NHK会長、参院委で発言
 NHKの籾井勝人会長は五日午前、参院予算委員会に参考人として出席し、NHKのFM番組にレギュラー出演している音楽評論家のピーター・バラカン氏に対し、東京都知事選が終わるまでは原発問題に触れないよう要請していたことを明らかにした。籾井氏はバラカン氏について「放送法は政治的に公平であること、意見が対立している問題にはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることを定めている。都知事選では原発問題が争点の一つとなっており、期間中の番組はより公平性を期する必要性があり、いろいろ検討した結果、出演が取りやめられた」と述べた。バラカン氏は先月下旬、都知事選が終わるまで原発の問題に触れないよう複数の放送局から求められていたと明らかにしていた。NHKラジオ第一放送で先月末、経済学の観点から脱原発について語ろうとした中北徹東洋大教授に発言をやめるよう求めたことについても籾井氏は、「選挙期間中でもあり、テーマの変更を求めた」と認めた。

*2:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014020690071054.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter (東京新聞 2014年2月6日) 都知事選世論調査 脱原発票割れる 舛添・細川・宇都宮氏に
 九日投開票の東京都知事選を前に、本紙は都民を対象に三回目の世論調査を実施した。原発再稼働に反対する有権者は半数を超えているが、投票しようと思う候補者は、元厚生労働相の舛添要一氏(65)、元首相の細川護熙氏(76)、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)の三人に割れた。逆に、原発再稼働を求める層は舛添氏に集中。原発ゼロ層の足並みの乱れが浮かび上がった。調査では、政府が「安全が確認された」とする原発を再稼働することの是非を聞いた。再稼働反対が53・3%で、賛成は39・6%。また、投票先を選ぶ際に、原発政策を「大いに重視する」は18・4%だが、「ある程度重視する」を合わせると六割を超えた。しかし、再稼働反対派の投票先は、安倍政権の原発政策に沿う舛添氏と、原発即時ゼロを訴える細川氏と宇都宮氏に三分した。逆に「賛成」の半数以上は舛添氏に集中。主な候補で唯一、原発推進を訴える元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)を引き離していた。
◆舛添氏リード保つ 投票先未定なお3割
 本紙世論調査では、都知事選終盤も、舛添氏が幅広い層から支持を集め、リードしている。これを宇都宮氏と細川氏が追い、田母神氏が続く展開だ。前回に比べ、舛添氏が差を広げつつある。しかし、三割が投票先を決めておらず、流動的な要素も多い。
 舛添氏は福祉の充実を訴え、選挙戦を優位に展開。支援を受ける自民支持層の六割、公明支持層の八割をまとめ、民主支持層の三割にも浸透。無党派層からも三割の支持を集める。
 宇都宮氏は、脱原発と貧困問題を前面に出して支持を広げている。支援を受ける共産支持層の八割、社民支持層の五割を押さえている。女性の支持が比較的高いのが特徴だ。
 細川氏は脱原発を最優先課題に掲げ、小泉純一郎元首相と街頭で訴える。原発政策を特に重視する層の四割、民主支持層の五割をまとめた。ただ、無党派層の支持は二割にとどまる。
 田母神氏は防災対策を中心に訴え、自民支持層の二割近くに食い込んだ。個人的に支援する石原慎太郎元都知事が共同代表を務める維新支持層の支持は二割で浸透し切れていない。
 【調査の方法】3~5日、都内有権者を対象にコンピューターで無作為に選んだ番号に電話をかける方法で実施した。実際に、有権者がいる1792世帯にかかり、1006人から有効回答を得た。回答率は56%。各設問の回答の比率は小数点第2位で四捨五入しており、総計が100%にならない場合がある。

*3:http://diamond.jp/articles/-/44438
(Diamond online 高橋洋一 [嘉悦大学教授]) 希代のケンカ師・小泉元総理の「原発即ゼロ」発言
●原発ゼロ、電力自由化、東電解体の根は一つ
 筆者は電力の自由化をきっちりやれば、エネルギーの最適な組み合わせは自ずと達成できると考えている。原発事故が現実に起きて、そのコストが一企業でまかなえないほどに莫大になった以上、イデオロギーとは無関係に市場原理から考えると原発ゼロは自ずと出てくる最適解になる。だから電力自由化を全力で行えば、東電解体を経て、自ずとスムーズに脱原発も達成できる。この意味で、原発ゼロへの責任ある具体的なプロセスとは、電力自由化、その結果としての東電解体に他ならない。統制経済の考え方で、長期間の工程表を作ってみても、それはかえって無責任になってしまう。長期にわたる変化をうまく行うのは市場原理しかありえない。原発ゼロへの具体的なプロセスは、電力自由化、東電解体を示せば、それが必要かつ十分な解答になる。
●決断し制度設計は任せる小泉流
 こうした観点から、今話題になっている小泉純一郎元総理大臣の意見をみてみよう。かつて、郵政民営化でお仕えしたことがある筆者にとって、相変わらず勘が冴えているといえよう。小泉氏は、12日、日本記者クラブで記者会見し、今後のエネルギー政策について、原発は「即ゼロの方がよいと思う」と発言し、各方面に波紋を広げている。朝日新聞が実施した世論調査では、小泉氏の原発ゼロの主張について、支持するが60%、支持しないが25%となっている。小泉氏の脱原発論は、いわゆる「トイレのないマンション」論だ。日本に最終処分場は作りようがないのだから原発ゼロというシンプルで説得的な考え方だ。これに対して、「楽観的で無責任」とか反論しても、小泉氏の「最終処分場もないのに原発に依存するほうがよほど無責任」で一蹴されてしまう。自民党の石破幹事長は、11日の記者会見で「自民党の目指す方向と違わない」とやや軌道修正してきている。ただし、「小泉氏は、いつまでに、どのようにして、誰の責任で『原発ゼロ』を実現するのかまでは踏み込んでいない。単に理想を掲げるだけではなく、答えを出すのが責任政党だ」と述べ、具体的なプロセスにこだわった。

*4:http://qbiz.jp/article/31787/1/
(西日本新聞 2014年2月6日) 原発再稼働「短期的に必要」 佐賀県知事
 古川康知事は6日の定例記者会見で、原発の再稼働をめぐり「短期的には原発は必要で、再稼働していかねばならない」と強調し、安全性が確認された場合の再稼働の必要性をあらためて示した。一方で中長期的には「原発依存度を下げるため、代替できる基幹的エネルギーの開発を加速させるべきだ」と述べた。また、国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門の開門問題について、2日に投開票された長崎県知事選で現職の中村法道知事が再選されたことを受け「長崎県側に協議のテーブルについてもらうよう、国は本格的に働き掛けを始めてほしい」と期待を込めた。6日に熊本県で福岡、熊本両県の担当者同士が意見交換し、両県との連携に取り組んでいることも明かした。

*5:http://digital.asahi.com/articles/DA3S10964684.html?iref=comkiji_redirect
(朝日新聞 2014年2月6日) 原発、足元の県で問う 山口・石川…相次ぐ知事選
 東京電力福島第一原発の事故から3年になる今年、原発政策が問われる知事選が続く。原発が立地する石川県や、新設計画がある山口県では、いずれも原発政策の転換を掲げる候補が名乗りをあげる。一方で、エネルギー政策や在日米軍基地など国政の課題を地方の首長選で問うことの是非も問われそうだ。
■地元の合意、再稼働左右
 「東京都知事選は元首相2人のそろい踏みで話題になっているが、山口県知事選も安倍晋三首相の地元の選挙で関心が集まってくる。ふさわしい結果を」。6日に告示される山口県知事選。自民党の河村建夫選挙対策委員長は1日、自民、公明両党が推薦する新顔の元総務省職員村岡嗣政氏の集会で檄(げき)を飛ばした。都知事選で「即原発ゼロ」を掲げる細川護熙元首相を意識するのは、同県知事選でも原発政策の是非が争点化しているからだ。山口県内は、建設計画中の上関原発(中国電力)を巡って揺れる。辞職した前知事は、民主党政権時代に建設予定海域の埋め立て免許の延長申請を「不許可にする」と明言したが、安倍政権発足後の昨年3月、判断を1年間先送りする方針に転じた。2年前の前回知事選で敗れた元民主党衆院議員の高邑(たかむら)勉氏は今回、「建設計画反対」を前面に打ち出す。共産党公認の藤井直子氏も「即原発ゼロ」を訴える。高邑氏は「危険と負担を過疎地に押し付ける(国の)原発政策に甘んじていていいのか、と東京の人たちが思い始めている」とみる。一方、村岡氏は「エネルギー政策は国策。国で考えることだ」と争点化させない構えだ。安倍政権は電力が逼迫する今夏を念頭に原発再稼働をめざすが、今年は原発が立地する石川県や愛媛県でも知事選が予定されている。原発を再稼働させるには地元の合意が前提。再稼働判断を大きく左右する知事を選ぶ選挙となる。北陸電力志賀原発が立地する石川県の知事選は今月27日に告示される。現職で全国最多に並ぶ6選をめざす谷本正憲知事を自民、民主、公明各党の県組織が推薦するほか、県内で反原発運動を展開してきた社民党県連合も支持を決め、「相乗り」の形だ。志賀原発は原子炉直下の断層調査を待っている段階で、谷本氏は安全性が確認された原発を再稼働するという政府方針に「現実的な対応として理解できる」と肯定的な立場。原発をめぐる政策判断は国に委ねる姿勢を強調している。これに対し、新顔2人は原発政策の転換を掲げる。民主党県議の川裕一郎氏は同党県連が現職推薦を決めたことに反発し、昨年末に離党して挑む。「原発から自然エネルギーへの転換」を訴え、脱原発を訴える市民グループとも連携する。川氏は「原発政策は国政だけでなく地方の問題でもある」と指摘。細川氏や小泉純一郎元首相への支援要請も視野に入れる。共産党が推薦する木村吉伸氏も「即時廃炉」を主張する。こうした立地県の動きを注視しているのは、電力各社だ。ある東電社員は「大方針は国が決めても、細かい権限は地元知事にある。負ければしっぺ返しが大きい」と恐々とする。
■滋賀知事「国が守ってくれるのか」
 原発を問う知事選への関心は広がるが、争点化には悩みもある。7月に知事選が予定される滋賀県の嘉田由紀子知事は、隣接する福井県の大飯原発(関西電力)の再稼働に対し、事故が起きた時の避難計画や環境汚染防止が不十分だと批判的な立場だ。「自治体だから原発政策に口を出すなというが、国が国民の命と環境を守ってくれるのか。福島は守りきれなかった。原発がテーマになるかは有権者が判断することだ」と語る。2012年衆院選で、知事のまま日本未来の党を結成、「卒原発」を掲げて挑んだが惨敗した。解党後、原発に関する発信は控えめで、3選を目指すかどうか態度も明らかにしていない。県議会で知事の野党が過半数を占め、知事肝いりの流域治水推進条例案の審議を優先させ、議会側への配慮がある。自民党では対抗馬を検討する動きも出ている。秋には、福島第一原発事故で今も約14万人が避難している福島県でも知事選がある。現在2期目の佐藤雄平知事は進退を明らかにしていないが、県内では復興や除染が目に見えて進まないことへのいらだちが募る。昨年来、福島、郡山、いわきといった主要市長選などで現職首長が相次いで落選。知事を支える民主党県議の一人は「知事も戦々恐々ではないか」。ただ、エネルギー問題そのものが争点になるかは不透明だ。福島県議会は事故後、県内原発の全基廃炉を全会一致で決議して与野党間に隔たりはなく、佐藤氏も同様の主張しか発していない。原発被災地での対立軸はまだ見えていない。
■地方選で国政の課題 識者「争点、住民の選択」
 知事選でのせめぎ合いをよそに、安倍政権は「エネルギー政策は国策。国民利益を考えながら取り組んでいかないといけない」(甘利明経済再生相)と原発再稼働への布石を打つ。だが、国政課題を自治体選挙で問うことはなじまないのか。1月の沖縄県名護市長選でも、米軍普天間飛行場の移設計画という国の政策が真っ向から問われた。移設に反対する現職が再選されたが、政権は「市長の権限は限定されている」(菅義偉官房長官)として、直後から移設手続きに入った。11月には沖縄県知事選が予定され、辺野古の埋め立て申請を承認した仲井真弘多知事の判断が争点となる見通しで、あらためて民意が問われる場となる。東京大大学院法学政治学研究科の金井利之教授(自治体行政学)は国の独善を戒める。「住民生活や地域社会に関わることは全て争点となり得るということは、戦後日本の自治体の常識だ。何が争点になるべきかを判断すること自体、住民の選択に委ねられている。選挙の結果として示された民意を国政がしっかりとくみ取って、国と自治体の間で真摯(しんし)に議論をすることが、分権社会が目指す姿だ」と語る。

| 2014年東京都知事選::2014.2~ | 12:13 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.2.5 介護の負担は、まちづくりのやり方で軽減できる。(2014.2.8追加あり)
   

(1)路地の長屋から、緑が多くて便利な集合住宅は?
 *1に書かれているように、東京には木造住宅密集地域が多いが、これは区画整理を行い、道を広くして、瀟洒な集合住宅にまとめるのがよいだろう。住民が老人の場合、家の建替費用を出せないケースが多いため、古い住居と新しい住居の交換が必要だ。診療所、訪問看護・介護サービス、ショートステイ、託児所、レストラン、スーパーなど、老人や共働き夫婦に便利なインフラを建物内や近くに配置して、21世紀のコンセプトである「死ぬまで家庭で過ごせる環境」を作れば、抵抗する人は少ないと思う。

 また、*2のように、国交省は老人ホームの容積率の規定を緩和し、地下室を造りやすくする方針を決めたそうだが、市街地の地上部分の容積率を緩和することも重要である。

(2)介護と医療の連携について
 高齢化では東京より一歩先を行く九州で、*3のように、ITを利用した支援サービスや有料老人ホームへの新規参入など、介護投資が盛んに行われている。しかし、厚労省がしばしば制度の見直しを行うのは経営上のリスク要因だ。また、介護費用の総額を抑制する場合は、介護利用者へのサービスの質と量を落とさずに行わなければ、介護サービスの利用者が生命線を断たれることになる。

 なお、*4のように、厚労省は通常国会に医療と介護を見直し、一本化した法案を提出するそうだが、国民は健康保険料と介護保険料は別に支払っている。そのため、受給する段になると一本化するというのは、やり方の説明が重要であり、単なる負担増・給付減が目的であれば、健康保険制度や介護保険制度の理念が消えてしまうため、要注意だ。

*1:http://digital.asahi.com/articles/DA3S10956070.html?iref=comkiji_redirect
(朝日新聞 2014年2月1日) (都知事選2014 論点を問う)木造密集、遅れる防災
 幅8メートルの道路に接する公園近くに、3階建て共同住宅が立つ。低層の木造住宅が密集する東京都墨田区の京島3丁目の一角で、区画整理が進んでいる。岩田ふみさん(75)は2011年、夫婦で移り住んだ。以前の住まいは約100メートル離れた木造の長屋。入り組んだ路地は狭く、消防車も入れなかった。「しっかりした家に住めて安心」。都と区は1983年、京島2、3丁目地区で災害に強い街づくりに乗り出した。震災時に火災延焼の危険性が高い木造住宅密集地域(木密)を解消するため、道路を拡張し、住宅建て替えや移転を支援する制度を創設。都市開発業者と連携し、地権者らと交渉を重ねている。岩田さんの旧宅周辺で区画整理されたのは約2千平方メートルで、12年かかった。それでも区の幹部は「ここはうまく進んだ。そんな地区ばかりではない」。土地や建物の権利関係が複雑な上、住み慣れた家の建て替えに抵抗感を示す住民は少なくない。国土交通省によると、木密地域など震災時の延焼危険性や避難の困難度が高い地区は、全国に5745ヘクタール。東京に1683ヘクタールが集中する。都は12年度、木密解消に向け、住宅移転に補助金を出して都営住宅などをあっせんする一方、過度に密集する地域で強制力のある手法を検討する「特区制度」を導入した。首都直下地震に備え、都知事選の候補者は防災を訴える。行政の支援や住民の防災意識向上に論戦が交わされる。

*2:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0101G_R00C14A2CR8000/
(日経新聞 2014/2/1) 国交省、老人ホームの容積率緩和 地下室造りやすく
 国土交通省は1日、老人ホームの容積率の規定を緩和し、地下室を造りやすくする方針を決めた。地価が高い都市部など限られた敷地でも、物置や浴室などを地下に設置し、地上部分の居住空間を広く取ることができるようになる。今通常国会に提出する建築基準法改正案に盛り込む。容積率は、敷地面積に対する延べ床面積の割合で、土地に対してどのくらいの大きさの建物を建てられるかを示す。現行法では老人ホームの場合、延べ床面積に地下部分も含めるので、地下室を造れば、地上部分が狭くなる。改正案では、延べ床面積の3分の1を上限に、地下室の面積を差し引いて容積率を計算する。これにより、容積率を上限まで使って建物を造る場合でも、地上階の面積を減らさずにある程度の広さの地下室を造ることができる。この規定は現行法で住宅に適用されている。国交省は、老人ホームが実質的に居住の場だと考え、住宅と同じ扱いにする。通所施設は対象に含まない。ただ地下室は、老人福祉法に基づく厚生労働省の省令により、居間や寝室といった居住スペースに使うことはできない。国交省の担当者は「高齢化社会でホーム増設のニーズが高まる中、空間を有効活用してもらいたい」と話している。〔共同〕

*3:http://qbiz.jp/article/31404/1/ (西日本新聞 2014年1月31日) 介護ビジネス再び活況 老人ホーム参入続々 IT活用で新サービス
 九州で介護関連ビジネスが再び活況を帯びている。ITを利用した支援サービスや、有料老人ホームへの新規参入などが相次ぐ。近年、介護が必要になった高齢者が急速に増えていることも背景にありそうだ。介護ビジネス最前線を追った。福岡市南区の「ケアプランセンターやよい」の事務所。要介護認定を受けた人の介護プランを作成していたケアマネジャーの永田やよいさん(58)が、タブレット端末に指を掛ける。画面に、市内の介護施設の空き状況や設備の有無が表示された。永田さんは「利用者の希望に合った施設を探す手間が省けます」と話す。ITベンチャー企業のウェルモ(福岡市)が開発したシステム。昨年末、市内のケアマネ事業所400カ所に端末を貸し出し、介護施設の検索に役立てている。ウェルモの鹿野佑介社長は「検索の利用状況を蓄積し、他の事業にも生かしたい」と語る。
  ◇   ◇
 結婚式場運営のアイ・ケイ・ケイ(佐賀県伊万里市)と、調剤薬局チェーンの総合メディカル(福岡市)が昨年、それぞれ住宅型有料老人ホームを開設した。両社とも口をそろえて「本業の経験や人材を生かせる」と介護事業に参入。さらに、既存の老人ホーム運営会社を買収したのも共通する。既に老人ホームを運営する福岡地所(同)は、新たに、サービス付き高齢者向け住宅を福岡市博多区に建設中。入居者の初期費用が比較的安く人気があるため、同社はこの住宅の拡大に力を入れる。
  ◇   ◇
 厚生労働省の集計では、九州7県の要介護・要支援認定者は昨年3月末で約68万2千人。5年前に比べ10万人以上増えた。増加率はこの3年間が毎年4%台で、それ以前の1〜2%台に比べハイペースで推移。人口が多い団塊の世代が65歳に達したためとみられる。2000年に介護保険制度がスタートして以来、企業の介護ビジネス参入が続いた。しかし大手業者の不正問題をはじめ、介護報酬の低さや人手不足などから、収益性は必ずしも高くないとの認識が浸透。それでも介護を必要とする人が増える中、ここにきて再び参入機運が高まっている。一方、厚生労働省は来年4月からの制度見直しで介護サービスの「効率化・重点化」をさらに徹底する方針。介護報酬の総額が抑制される可能性もある。参入企業にとって、利用者へのサービス充実と収益確保をどう両立するか、今後の課題は大きい。

*4:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014011102000099.html
(東京新聞 2014年1月11日) 負担増の追及回避? 介護+医療 一括法案提出へ 厚労省
 厚生労働省は二十四日召集の通常国会に介護保険と医療の見直しを一本化した法案を提出する。国民生活に大きく影響する個別の法案を一本化するのは異例。厚労省は医療と介護の連携強化方針に基づく対応と説明している。しかし、野党からは「負担増を国会で追及される機会を減らしたいのだろう」と反発が出ている。一括法案は、介護保険関連で(1)一割の利用者負担を一定以上の所得がある人は二割に引き上げ(2)特別養護老人ホームに入所できる人を原則として中重度の「要介護3~5」に限定-などが入る。医療関連では都道府県の医療計画策定を介護に合わせ五年ごとから六年ごとに変えることや在宅医療・介護推進の基金設置などが盛り込まれる。医療法や介護保険法の見直し部分を一括法案にまとめる。厚労省幹部は「医療と介護は不可分の関係にある」と、一本化の必要性を強調する。しかし、国会対策上の狙いもある。介護保険の見直しは負担増・給付減がめじろ押しで、民主党などは反対する見通し。一方、医療・介護の連携強化には野党も反対しにくいため、抱き合わせで徹底抗戦を封じようというわけだ。民主党の厚労関係議員は「前代未聞だ。これを認めたら、年金や介護など何でも一括化できることになってしまう。わが党は分割を求めていく」と述べた。与党の自民党にも批判がある。昨年十二月に開かれた自民党会合で厚労省が一本化方針を説明したところ「医療と介護は全然違う話だ。なぜ一括になるのか」などと批判が相次いだ。参院法制局の元参事で「国会とは何か」の著書がある清野正哉・会津大上級准教授は「一括化は政府が追及されたくないときやどさくさ紛れに法改正したいときによく使う手法だ。審議が進みやすいし、手続きの瑕疵が指摘されにくい」と説明している。


PS(2014.2.8追加):*5のように、訪問看護・介護ステーションは、高齢者だけでなく、障害児や病児はじめ、誰にでも対応できるし、使えるようにすれば便利だと思う。

*5:http://qbiz.jp/article/31901/1/
(西日本新聞 2014年2月8日) 福岡市、重症児の短期預かり事業へ 訪問看護施設を活用
 たんの吸引など日常的な医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者を自宅で介護する親の負担を減らそうと、福岡市は新年度、顔なじみの訪問看護師らを訪問看護ステーションに派遣して重症児を短期間預かるモデル事業に着手する。事業費は数百万円。国は重症児を病院などで一時預かる短期入所制度を設けているが、重症児は年齢が低いほど環境の変化で体調を崩しやすく、15歳以下を受け入れる病院は福岡市に1カ所だけ。厚生労働省は「同様の取り組みは聞いたことがなく、国としても注視したい」とする。事業は、障害児の親などでつくる同市のNPO法人「ニコちゃんの会」と共同で実施。計画では、ステーションの一室を借り、重症児が日常的に利用している訪問看護師やヘルパーを一時的に配置して2泊3日程度預かる。利用は体調が安定している時に限り、医師との連絡を密接にする。安全性や費用を検証し、2015年度以降の制度化を目指す。市内に94ある訪問看護ステーションや359の訪問介護事業所を足場に、預かり先を増やす考えだ。市内の重症心身障害児・者は約800人で、うち約600人が在宅。たんの吸引に加え、導尿、経管栄養の補給、体位変換などのケアが日常的に必要で、介護する側の負担は重い。市は本年度、福岡都市圏の医療機関に意識調査を実施。回答した23機関はいずれも15歳以下の受け入れはできないとし、リスクや手がかかることを理由に挙げた。一方、介護する家族は「病気になっても入院できない」「法事など大切な行事に出られない」などの悩みを抱き、「短期間、安心して預けられる場所を」との声を市に寄せていた。人工呼吸器が必要な1歳の子どもがいる市内の母親(36)は「この1年、旅行や外泊はおろか睡眠も十分取れない。顔なじみの人がケアしてくれるのなら安心だ」と歓迎した。

| 2014年東京都知事選::2014.2~ | 03:54 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.2.5 脱原発と東京都知事選の争点について
        
フクイチ後の陸地汚染   フクイチ後の海の汚染        農業用電気トラック

(1)九州の立地自治体トップも東京都知事の原発争点化に理解
 *1に書かれているように、東京は首都で最大の電力消費地で、選挙結果は国の原発政策や原発再稼働の議論にも影響を与えるため、九州の立地自治体の首長も選挙戦の行方を注目している。九州電力川内原発が立地する鹿児島県の伊藤知事は、「知事選というのは何を討論してもいい。強弱はあるが、(原発が)立地するしないにかかわらず、いろんなテーマについて幅広く議論されればいい」と、原発の争点化に一定の理解を示したそうである。

 また、九電玄海原発がある佐賀県の古川知事は「都民に一定の関心があるから議論になるのだろう。一人の政治家として原発問題をどう考えるのかを明確にするのは、有権者が投票を判断する要素となりうるので意味がある」「脱原発を政策に掲げるのであれば、実現までのプロセスを明確にすべきだ」とのことである。しかし、実現までのプロセスは既に明確で、後はやる気の問題だ。

 立地市町である薩摩川内市長と玄海町長は警戒しているそうだが、もう次に進んで、普通の企業を誘致するなどの方法での地域振興を考えるべき時期だ。時代が進み、ツールもあるので、歴史を進める抵抗勢力になってはならない。

(2)「原発は低コストで、公害がない」と言う者に告ぐ
 *2によれば、東京電力の福島第一原発事故による損害賠償額の見込みは、5兆円から9兆円に増え、それは除染費用などが加わったためで、賠償には公的資金が使われることになったそうだ。ただし、この除染費用は一部の地域に関するもので、関東・東北・北海道全域の汚染という公害を、受益者負担で復旧すべくカバーしたものではない。

 そして、原発事故に備える保険料を十分支払わずに、「原発はコストが低い」という主張が聞かれるが、原発事故時の尻拭いは国民にさせているのだから、それこそ無責任である。再稼働の議論は、まず公害の補償を自らで保険料を支払ってから始めるべきで、原発でなくても電気は起こせる。

(3)その他の発電方法も進んでいる
 *3のように、最大出力が1.5万キロワット未満の中規模地熱発電所の建設計画が相次いでおり、電気をまとめ買いして安く供給している中央電力が熊本県で新設発電所を運転開始したり、オリックスと東芝が岐阜県で2015年の運転開始を目指したりしている。これは、景気対策と称して札束をどぶに捨てるのではなく、次の時代にプラスになる投資を行うものであり、経営環境に敏感なオリックスの高橋事業開発部長も「(自由化を控え)電力市場は夜明け前。新たなビジネスの柱にしたい」と話しているそうだ。火山が多い日本の地熱資源量は米国、インドネシアに次ぐ世界3位であり、地熱開発が活況を呈しつつあるのは、燃料費支出が不要な発電方法だけに期待される。

 また、*4のように、三菱自動車と発電メーカーのニチコンが、太陽光発電による「農業用充電ステーション」の本格稼働を始めたそうだ。農業では、今までA重油によるエネルギーを使ってきたが、燃油の値上がりによって、損失を出したり、廃業したりするケースが多かった。そのため、エネルギーだけでなく、農業用機器やトラックなども、電気か水素燃料を使えるようにし、地中熱も利用すれば、コスト・ダウンした近代経営にシフトできる。

(4)電力自由化の好影響
 *5のように、ソフトバンクが、今春から大口顧客の企業向けに電力の小売り事業に参入する方針で、2016年に電力小売りが全面自由化されるのに合わせて、一般家庭向けの電力販売も検討するそうだ。

 エネルギーのためには何を犠牲にしてもよいということはなく、景観や土地利用も重要であるため、大規模太陽光発電所の建設より屋根貸しを使ってほしいが、「原発がなければ、安定して電力を供給できない」「原発を再稼働しなければ電気料金の値上げをする」などと既に合理性の崩れたことを言っている、政府の保護に慣れた旧電力会社よりも、新電力の方がずっと期待できる。

*1:http://qbiz.jp/article/31504/1/
(西日本新聞 2014年2月1日) 原発争点化に一定の理解 九州の立地自治体トップ
 原発・エネルギー政策が主要な争点となった東京都知事選(9日投開票)。首都・東京は全国最大の電力消費地であり、選挙結果は国の原発政策や原発再稼働の議論にも影響を与えるだけに、九州の立地自治体の首長も選挙戦の行方を注目している。「知事選というのは何を討論してもいい。強弱はあるが、(原発が)立地するしないにかかわらず、いろんなテーマについて幅広く議論されればいい」。九州電力川内原発が立地する鹿児島県の伊藤祐一郎知事は31日の定例記者会見で、原発の争点化に一定の理解を示した。ただ、「有権者はいろんなことを聞きたい」とも述べ、五輪や福祉政策などの幅広い議論も求めた。九電玄海原発がある佐賀県の古川康知事は「都民に一定の関心があるから議論になるのだろう。一人の政治家として原発問題をどう考えるのかを明確にするのは、有権者が投票を判断する要素となりうるので意味がある」との認識を示した。その上で「脱原発を政策に掲げるのであれば、実現までのプロセスを明確にすべきだ」と注文も付けた。一方、立地市町は警戒感を隠さない。玄海原発の再稼働を求めている佐賀県玄海町の岸本英雄町長は「東京は電力の一大消費地。その首長の考え方は国の原子力政策の方向性や、原発を頼りにしている地域の動向にも影響を及ぼす可能性がある」と懸念した。鹿児島県薩摩川内市の岩切秀雄市長は「即原発ゼロ」を訴える候補が当選した場合について「国のエネルギー政策に影響が出ないかという危惧はある。無視するわけにはいかなくなるだろう」と述べた。

*2:http://digital.asahi.com/articles/DA3S10955961.html?iref=comkiji_redirect
(朝日新聞 2014年2月1日) (記者有論)原発再稼働 保険料を払ってから議論を 経済部・松浦新
 東京電力の福島第一原発事故による損害賠償額の見込みが、5兆円から9兆円に増えた。除染費用などが加わったためで、東電から助けを求められた国は、電気料金にかかっている「電源開発促進税」と、東電に出資した株式の将来の売却益を充てることを決めた。これで賠償に公的資金が使われることになった。原発事故の後、国と電力業界は原子力損害賠償支援機構(原賠機構)という仕組みを作った。被害者救済のため、とりあえず5兆円を上限に発足し、東電に賠償資金を提供する。「保険料」は東電を含む原発を持つ11社が負担する。その枠が9兆円になった。この仕組みを作ったのは、電力業界が入っていた原発の損害保険では1200億円までしか出ず、役に立たなかったためで、自動車事故の後に損害保険に加入するような超法規的措置だ。自動車保険なら賠償額は契約で決めて、それに見合った保険料を支払う。実際の賠償額が足りなければ自分で払うしかない。ところが、電力業界は事故後に保険を作り、賠償額が増えたら保険料を上げるという異例ずくめの対応を行っている。5兆円枠でも、原発を持つ11社は保険料である「一般負担金」を年間で計1630億円支払うはずだった。ところが、電力業界は、電気料金の値上げが追いついていないなどと主張して、年間で計1008億円しか納めていない。枠が9兆円になれば、今後決まる負担額は3千億円近くになる計算だが、政府の支援があることで抑えられる。こんな好都合な保険に入れてもらっているのに、東電は事故の当事者として上乗せして払うはずの「特別負担金」も赤字経営を理由に払っていない。黒字になったら払うという「ある時払い」だが、その金額も決まっていない。にもかかわらず、東電は新潟県の柏崎刈羽原発を再稼働したいという。自動車保険の手当てが不十分なまま事故を起こし、賠償の面倒を見てもらっている人が、次の保険でも十分な手当てをしないうちに、また車を運転したいと言い出したら、周りがそれを許すだろうか。東電は「再稼働できなければ電気料金が上がる」と、消費者を不安にさせる。しかし、原発事故に備える保険料を十分に払わず、「原発はコストが低い」と主張するのは無責任だ。再稼働の議論は、まず相応の保険料を支払ってから始めるべきだ。

*3:http://mainichi.jp/shimen/news/20140204ddm008020079000c.html 
(毎日新聞 2014年2月4日) 地熱発電:全国で活況 中規模1.5万キロワット未満、買い取り価格高め 資源量世界3位、震災で見直され
 最大出力が1・5万キロワット未満の中規模地熱発電所の建設計画が相次いでいる。電気をまとめ買いしてマンション向けに安く供給している中央電力(東京都千代田区)が4月、熊本県で国内15年ぶりの新設発電所を運転開始。オリックスと東芝も岐阜県で2015年春ごろの運転開始を目指す。ほかにも全国に数十の計画があり、中規模地熱発電に脚光があたっている。「都市部のマンション顧客と地域をつなぎたい」。中央電力の平野泰敏副社長は地熱発電への参入理由をこう説明する。熊本県小国町の温泉街の住民で作る会社「わいた会」から発電所の建設・運営を受託。計画の2000キロワットは1500世帯分の電気を賄うにとどまるが、1000キロワット超の地熱発電所の新設は、1999年の東京電力八丈島発電所以来だ。地熱開発は、温泉量減少を懸念する地元との関係が支障になることも多い。今回は、電力大手が開発する地熱発電ほど規模が大きくなく、収益を「わいた会」と分け合うことなど、地元と連携して進めることで軌道に乗った。中央電力は今後5年間で同規模の発電所5カ所を建設する方針。当面は電力大手に売電するが、将来はマンション向けの電力供給も視野に入れる。オリックスと東芝は岐阜県高山市で15年春ごろの運転開始を目指す。北海道や東北、九州など年数カ所のペースで建設する考えだ。オリックスの高橋英丈事業開発部長は「(自由化を控え)電力市場は夜明け前。新たなビジネスの柱にしたい」と話す。大規模な地熱発電所は通常、環境アセスだけで3〜4年かかるが、中規模地熱は対象外。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格も1キロワット時あたり42円(1・5万キロワット以上は27・3円)と高めに設定され、新規参入の背中を押している。火山が多い日本の地熱資源量は米国、インドネシアに次ぐ世界3位。地熱発電の可能性は大きいが、地元の反対や国立・国定公園内の建設規制などハードルが多く、低迷が続いた。しかし、東日本大震災後に見直され、規制緩和のほか、政府はアセス短縮も検討。出光興産や国際石油開発帝石など10社は、福島県の磐梯朝日国立公園で、国内最大となる27万キロワットの大規模開発を計画。20年代初めの運転開始を目指す。経済産業省によると、商社や石油会社、自治体、温泉組合などが全国20カ所で調査事業を実施中。前段階にあたる事前調査も42カ所で動いており、地熱開発は活況を呈しつつある。
◇地熱発電
 地中深くまで井戸を掘削し、噴き上がる蒸気や熱でタービンを回転させて発電する方法。再生可能エネルギーの中でも太陽光や風力と異なり気象条件を問わず、安定した発電量を得られる。日本には、原発約20基分にあたる2300万キロワット以上の資源があるとされるが、総発電量に占める割合は0・3%(12年度)にとどまる。

*4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=25806
(日本農業新聞 2014/2/4) 農業用充電ステーション始動 再生エネで復興へ 宮城県岩沼市
 三菱自動車工業(東京都港区)と発電メーカーのニチコン(京都市)が宮城県岩沼市で取り組む再生可能エネルギーの農業利用試験で、太陽光発電による「農業用充電ステーション」の本格稼働が始まった。3日に開所式を開き、市や県、関係機関へ施設を披露。東日本大震災からの復興に向け、エネルギーから農産物まで地元生産する農業生産システムの実現に動き出した。ステーションは三菱自工の電気自動車のバンタイプ「ミニキャブ・ミーブ」と、軽トラックタイプ「ミニキャブ・ミーブ トラック」への充電施設。設置した太陽光パネルは1日平均80キロワット時の発電量で、一般家庭が1日に使う電力のおよそ4戸分を蓄える。電気自動車へは30分で80%の給電が可能だ。電気を「つくる」「使う」「運ぶ」を基本コンセプトに自動車5台に電力を供給する。人や物の運搬の他、自動車自体が蓄電池となって電気を運び、専用給電装置で農機や農業用施設の電力に使う。昨夏から試験に協力し、軽トラックとバンを使うキュウリ農家の寒風澤敦司さん(45)は「電気は草刈り機などの電源に使っている。今後は電源のない水田などでも使いたい」と話す。キュウリを栽培するハウスは津波被害を受けなかったが、震災後は停電で換気やかん水ができなかった。「暗闇は人を不安にさせた。これからは非常時の電源として地域でも使える」と期待する。試験は農水省と復興庁の食料生産地域再生のための先端技術展開事業の一つ。充電施設を運営するニチコンは「電源がない中山間地の農地にも電気が運べる。普及には経済性と利便性が大事。二酸化炭素(CO2)削減効果なども調べ、普及させたい」と説明。自動車の走行距離や利用電力量、発電量と充電量などデータを集積し、利用可能なシステムの構築を目指す。

*5:http://qbiz.jp/article/31434/1/
(西日本新聞 2014年1月31日) ソフトバンク、電力小売り参入へ 通信とのセット割も
 大手通信事業のソフトバンクが、今春から電力の小売り事業に参入する方針であることが31日、分かった。大口顧客の企業向けに始める。その後、2016年をめどに電力小売りが全面自由化されるのに合わせた一般家庭向けの電力販売も検討する。通信サービスとのセット割引も検討するもようだ。ソフトバンクの電力小売り参入で、電力料金の引き下げ競争が激しくなる可能性がある。ソフトバンクは傘下のSBエナジー(東京)が中心となって、各地に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設するなど、発電事業に取り組んできた。メガソーラーで発電した電気などを販売する予定で、すでにSBエナジー子会社のSBパワー(東京)が経済産業省に新電力として届け出ている。


PS(2014.2.5追加):私も飯田氏同様、脱原発を争点に押し上げてくれた細川・小泉チームを支持するが、*6のように「過去の自らの過ちを認め・・」として、過去に原発を進めたことを批判して謝罪を要求するのは脱原発派を分断するだけであり、いかがなものかと思う。何故なら、既に建設され稼働している原発は、そう言っている人と同様、首相であっても事故前には止められなかったからだ。だから、今がチャンスなのである。また、日本人は「謝罪することが最も大切で、謝罪すれば水に流す」という考え方をする人が多いが、①悪くない人が謝罪しても、(誰かの気は収まるかもしれないが)何も変化しない ②水に流せばさらに何も変わらない ということに思いをいたすべきである。こちらの方が国際標準の価値観だ。

*6:【細川護煕・小泉純一郎 支持宣言】二人の元総理が、安定した立場も見栄も恥も外聞も捨てて、過去の自らの過ちを認めた上で、原発推進に暴走する国政を問うて、 都知事選に挑戦している、その決意と覚悟を全面的に応援します。飯田哲也 (エネルギー革命家)

| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 09:54 AM | comments (x) | trackback (x) |
2014.2.4 2014年東京都知事選は脱原発への岐路であるということ
   
フクイチ1号機と3号機の爆発  原発の残骸         陸地と海の汚染

(1)TV放送の情けなさ
 今回の東京都知事選は、日本だけでなく世界が注目する脱原発選挙である。それにもかかわらず、TV報道は、ソチ・オリンピックを中心とするスポーツ、犯罪、お天気など、一般の人の政治への関心をそらせることが目的のような報道ばかりだ。

 私は、TVはじめメディアのこの体質は、わが国の民主主義の質を低くし、民主主義を形骸化させていると思うが、*1のように、ネット放送では、既に主要4候補のカットなしの生討論が報道された。しかし、ネット放送は、若い人や特に関心のある人しか視聴していないため、これだけでは不十分である。

(2)投票率が低い場合は、必ず投票に行く組織票を持っている候補が当選する
 候補者の政見の違いをしっかり報道しない結果、*2のように、自民党と公明党が支持している元厚生労働大臣の舛添要一氏(65)が逃げ切っているが、舛添氏は「電力の安定供給や経済を考えないといけない。きちんと代替案を出さないと」と、いくら電力自由化や代替案を説明しても言っている状況である。つまり、この発言は、原発維持・推進派ということであり、細川氏(=小泉氏)の「原発はコストもリスクも高い。『即ゼロ』を宣言すれば、みんな成長産業の自然エネルギーに切り替えていく」という発言とは大きな違いがある。そのため、ここはまさに岐路であり、細川氏の応援団に良識派の女優である吉永さゆりさんも加わったのは嬉しい(http://tokyo-tonosama.com/#schedule 参照)。

 なお、宇都宮氏の「都内の放射線量の高い場所を率先して調査する」というのは、*3、*4、*5のように、関東・中部・東北・北海道のどの地域も、汚染されている可能性が高いため、速やかにやってもらいたいことである。実測データは、嘘をつかないのだから。

(3)原発再稼働の必要はない
 *6によれば、欧州連合(EU)のエネルギー政策を統括するエッティンガー欧州委員が2月1日に、「日本の将来的な脱原発は可能」「再生可能エネルギーの普及を図るべき」「早急にエネルギー基本計画を策定する必要がある」と述べたそうだが、現在、すでに稼働している原発は0であるため、再稼働する必要はない。すべて再生可能エネルギーになるまでは、環境への負荷が小さい次世代火力発電で凌ぐべきである。

 なお、*7のように、三菱重工業と日立製作所の火力発電事業が統合して今月発足した新会社「三菱日立パワーシステムズ」が、2月3日に初営業日を迎え、西沢隆人社長は、横浜市の本社で幹部社員約200人を前に訓示し、「火力発電、環境事業で世界一を目指し、頑張っていこう」と訴えたそうだ。この2社は、原子力発電だけでなく、太陽光発電、風力発電にも進出している。

*1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014020202000099.html
(東京新聞 2014年2月2日) 原発是非激論 都知事選 主要4候補ネット生討論
 東京都知事選(九日投開票)の主要四候補が参加する討論会が一日夜、都内で開かれ、インターネットで生放送された。四人が顔をそろえ、他候補にも質問できる形の討論会は初めて。日本の岐路である原発の是非と、福祉や防災など暮らしをテーマに、各候補が主張の違いを見極めてもらおうと論戦を繰り広げた。参加したのは前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)、元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)、元厚生労働相の舛添要一氏(65)、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)。ドワンゴなどネット事業者七社が企画し、主催者発表で十七万人が視聴した。「原発は争点ではないという人がいるが、都民の命の問題であり最優先に考えないといけない」「首相が脱原発と言えば、みんなが知恵を出してくれるだろうというのは責任あるリーダーの発言ではない」。一時間半の討論会で、四人が激しくけん制し合ったのが原発をめぐる是非だ。舛添氏は、原発依存度を下げる努力に言及した上で「電力の安定供給や経済を考えないといけない。きちんと代替案を出さないと」と強調。隣にいた細川氏は「原発はコストもリスクも高い。『即ゼロ』を宣言すれば、みんな成長産業の自然エネルギーに切り替えていく」と訴えた。宇都宮氏は、脱原発に向け「都内の放射線量の高い場所を率先して調査し、原発事故の被害者救済も合わせて進める」と宣言。一方、田母神氏は「原発をやめて電気料金が上がれば、倒産する中小企業が多いだろう」と反論した。
 保育所に入れない待機児童対策も議題に。一人が「八千人を超える都内の待機児童をゼロにする」と公約を述べると、別の候補者との間で「質を考えないと、ただゼロになっただけでは解決しない」「どういう手法でやるのか」と言い合いになる場面もあった。

*2:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0200N_S4A200C1MM8000/
(日経新聞 2014/2/2) 舛添氏リード保ち、細川氏らが追う 本社世論調査
 9日投開票の東京都知事選で、日本経済新聞社は1月30日~2月2日に世論調査を実施し、終盤情勢を探った。元厚生労働相の舛添要一氏(65)がリードし、元首相の細川護熙氏(76)が追っている。新知事に求める政策は「医療・福祉」が最多で「景気・雇用」が続いた。調査は序盤(1月23~26日)に続いて2回目。投票先を決めていない人がなお2割弱おり、情勢は流動的な要素もある。舛添氏は支援を受ける自民、公明両党の支持層の過半数を固めた。「原発ゼロ」を掲げる細川氏は実質支援を受ける民主党支持層のほぼ半数を押さえた。約4割を占める「支持政党なし」の無党派層は2割強が舛添氏を支持し、細川氏、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)が続く。元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)は無党派層への浸透が遅れている。次の都知事に期待する政策を1つ挙げてもらったところ「医療・福祉」(25%)と「景気・雇用」(22%)がともに20%台。「エネルギー・環境」(9%)、「防災・治安」(8%)が続いた。原子力発電所の再稼働については賛成が29%、反対が53%。序盤調査と比べて賛成は1ポイント上昇、反対は7ポイント下がった。反対の人の投票先は細川、舛添氏らに分散した。調査は日経リサーチが無作為に選んだ番号に電話して実施。都内の有権者がいる701世帯から539件の回答を得た。回答率は76.9%。(以下略)

*3:http://digital.asahi.com/articles/DA3S10956094.html?iref=comkiji_redirect
(朝日新聞 2014年2月1日) 放射能汚染ごみ、神奈川でも指定 学校の雨水施設の泥
 環境省は31日、神奈川県内で出た汚泥2・9トンを、放射能に汚染された「指定廃棄物」に指定したことを明らかにした。同県分の指定は初めて。環境省は汚泥が出た詳しい場所は公表していないが、横浜市が昨年9月、市立小中学校など17校の雨水利用施設にたまっていた泥の指定を申請しており、同市によるとこれが含まれている。市によると、ほかに道路の側溝などにたまっていた泥も申請し、指定された。同省は「昨年12月に指定した」と説明している。指定廃棄物は東京電力福島第一原発事故で飛散した放射性セシウムがついたごみで1キログラムあたり8千ベクレルを超えるもの。神奈川を加えて12都県で指定され、総量は昨年末時点で約14万トンになった。指定廃棄物の処分は国が責任を持つ。環境省は発生した都県内で処理する方針で、保管場所に余裕のない宮城など5県には最終処分場を新設する計画だ。それ以外の都県でも処分方法が決まらず、とりあえず保管されているのが現状だ。同省は神奈川県分は「量が少なく新たに処分場を造ることはない」としている。

*4:http://gendai.net/articles/view/life/144911
(日刊ゲンダイ 2013年10月1日) 原発から700キロ 北海道の牛肉から「高濃度セシウム」のなぜ?
 北海道の東部、標茶町で生産された牛肉から放射能が検出されていたことが明らかになった。8月末に神奈川県衛生研究所の精密検査で分かったもので、2つのサンプルからそれぞれ1キロあたり56ベクレルと42ベクレルの放射性セシウムが検出されていたのだ。国の基準では100ベクレル以下の食品は安全とされるが、50ベクレル前後でも低くはない。13年4~8月の全頭検査では、9万9701のサンプルのうち、1キロあたり50ベクレル超から100べクレル以下は4つだけ。それが今回は2つとも高い数値を出している。福島原発から約700キロも離れた場所だ。影響は少ないはずなのに、いったい何が起きているのか。NPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言う。汚染した稲わらなどを食べた11年当時の汚染牛が冷凍で残っていたのか、産地を偽装したのか。いずれにしても、国の検査より高い確率で高濃度の数値が出たわけですから、検査の有効性が問われます」

*5:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2617715.article.html
(佐賀新聞 2014年1月31日) 近藤原子力委員会委員長退任へ / 原発事故で最悪シナリオ作成
 政府が31日、国会同意人事案を衆参両院に示し、10年以上務めている原子力委員会の近藤駿介委員長が4月にも退任することになった。近藤氏は東京電力福島第1原発事故で政府の要請に応じ、東京も避難対象になる事態を想定した「最悪シナリオ」を作成。当時、政府が公表しなかったことが批判された。近藤氏は原子力工学が専門で、04年1月に委員長に就任。委員長代理の鈴木達治郎氏も4月中に退任する見通し。委員長候補は早稲田大理工学術院特任教授の岡芳明氏が、ほかの委員2人は東京大大学院教授の中西友子氏と日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター所長の阿部信泰氏が提示された。

*6:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2618545.article.html
(佐賀新聞 2014年2月3日) 日本、将来の脱原発可能 / 再生エネ拡大をとEU委員
 【ミュンヘン共同】欧州連合(EU)のエネルギー政策を統括するエッティンガー欧州委員は1日、共同通信と会見、日本の将来的な脱原発は可能との認識を示すとともに、再生可能エネルギーの普及を図るべきだとし、早急にエネルギー基本計画を策定する必要があると述べた。また、原発の高レベル放射性廃棄物の量を減らすなど、最終処分をめぐる技術協力を日本と進めたいとも表明した。ドイツ南部ミュンヘンでの安全保障国際会議に出席中に会見に応じた。ドイツ出身のエッティンガー氏は、脱原発を目指すかどうかは日本政府次第だとした上で「問題はどれだけ時間がかかるかだ」と指摘した。

*7:http://qbiz.jp/article/31539/1/ (西日本新聞 2014.2.3) 「火力発電で世界一に」 三菱重、日立の新会社始動
 三菱重工業と日立製作所の火力発電事業が統合して今月発足した新会社「三菱日立パワーシステムズ」が3日、初営業日を迎えた。西沢隆人社長は同日朝、横浜市の本社で幹部社員約200人を前に訓示し「火力発電、環境事業で世界一を目指し、頑張っていこう」と訴えた。新会社の売上規模は約1兆1千億円。西沢氏は「2020年までに2兆円規模を目指したい」と目標を示した。ライバルの米ゼネラル・エレクトリック(GE)や独シーメンスに打ち勝つため「欧米やロシア、アフリカや南米などに打って出て、真っ向から戦いを挑んでいく」と述べた。新会社は三菱重工が65%、日立が35%出資し、従業員は三菱重工出身の約1万4千人と日立出身の約9千人を合わせ、約2万3千人。西沢氏は三菱重工で常務執行役員を務めていた。

| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 08:45 AM | comments (x) | trackback (x) |
2014.1.30 電力自由化と脱原発の明確な政治的意思決定があって、再生可能エネルギーやスマートシティーが進歩するのだということ
  
      各候補者の主張           細川-小泉チーム       宇都宮氏

(1)自民党の2030年代原発ゼロ目標の撤回について
 *1-1、*1-3に書かれているように、経済産業省は、エネルギー基本計画案で、2030年代原発ゼロ目標を撤回し、原発を「重要なベース電源」と位置付けて活用していく方針を打ち出し、政権与党である自民党は、東京都知事選の前までは、粛々とそれを閣議決定しようとしていた。しかし、自民党は、2012年の衆院選では「原子力に依存しない社会の確立」との公約で大勝していたのだから、経済産業省のエネ計画案を進めるのは公約違反だ。

 また、原発推進派は、「原発はコストが安い」という主張をよくするが、*1-3に書かれているとおり、安全投資・廃炉費・事故の賠償などを含めれば、原発のコストは非常に高く、原発に固執する政権や経産省こそ、無責任なのである。そのため、もう、日本のエネルギー体系は転換すべき時機なのだ。

 なお、*1-2に書かれている原発の耐用年数の延長については、通常の機械でも耐用年数を延長することは殆どないにもかかわらず、安全性、精密性、危機管理が重要で、一旦事故を起こせば甚大な被害を与える原発に、このようなことがあってはならない。

(2)都知事選の最中に原発問題を語ることに、NHKは難色を示した・・
 *2のように、NHKラジオで1月30日朝に放送する番組で、中北東洋大教授が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」とコメントする予定だったため、NHK側が「東京都知事選の最中はやめてほしい」と難色を示して、中北教授が出演を拒否したそうだ。つまり、報道は不偏ではなく、出演予定者は、ディレクターの要求に沿った発言をするか、出演しないかの選択肢しかないということだ。

 中北教授は予定原稿で、「安全確保の対策や保険の費用など、原発再稼働コストの世界的上昇や事故時の損害が巨額になる」「稼働中に積まれるべき廃炉費用が電力会社の貸借対照表に計上されていないため、廃炉費用が将来の国民が負担する大きな費用になる」として、「即時脱原発か、穏やかに原発依存を減らしていくかの選択になる」と総括し、NHKの担当ディレクターが「絶対にやめてほしい」と言ったので、中北教授が「趣旨を変えることはできない」と拒否したのだそうだ。

(3)原発立地自治体の市民の行動
 原発立地自治体の市民は、*3-1のように、福島の女性が、NYで、「東京に造れない原発は日本中どこにも造れない」と脱原発を呼び掛け始めた。また、*3-2のように、薩摩川内市で原発再稼働阻止の集会があり、1800人が参加した。そして、島根県では、*3-3のように市民団体が9万人以上の署名を提出して、脱原発条例を直接請求した。

(4)自然エネルギー普及の努力も始まっている
 *4-1のように、長崎県が公共施設の屋根貸しをし、長崎県立高校の校舎の屋根を使った太陽光発電をする事業者3社が決まり、長崎県には年間約70万円の屋根使用料が入るそうで、これは、他の地域でも参考になる。ただし、マンションやビルに太陽光発電設備を設置する時も同じだが、太陽光発電設備は、屋上に傾斜をつけて設置しなければならないという規制があり、それを満たすと建物の外観が悪くなるため、その規制はなくすべきだ。また、太陽光発電設備自体も、建物に取り付けた場合に外観をよくすることはあっても損ねることなくパワーを出せるよう、進歩すべきだ。

 また、*4-2のように、改正電気事業法が2013年11月13日に成立し、2016年には家庭も含めた電力の小売りが自由化されるため、大量の蓄電池を遠隔管理して電力需給に応じて充放電したり、地域全体で二酸化炭素(CO2)の抑制や省エネを目指すスマートシティーに応用できる技術の規格化が進んだりしている。

 そして、原発を再稼働して、このような技術に水をかけるのではなく、速やかに電力自由化と脱原発を行って、このような技術を伸ばす方針を出すことが、政治の役割なのである。

*1-1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2013120702000250.html (東京新聞 2013年12月7日) 福島原発事故 「どさくさまぎれ」原発ゼロ撤回
 六日に経済産業省がエネルギー基本計画の素案で、民主党政権が打ち出した「二〇三〇年代原発ゼロ」の目標を撤回し、原発を「重要なベース電源」と位置付けて活用していく方針を打ち出したことに、脱原発を訴えてきた市民らから批判の声が上がっている。特定秘密保護法をめぐる国会の攻防の最中だった点も「どさくさまぎれにやりたい放題だ」と非難する。被ばく問題などの学習会をする市民グループ「さよなら原発@東村山」の共同代表川島治さん(51)は「明らかな後退。脱原発を訴える国民の声を反映しようとせず、特定秘密保護法に世間の目が向いているすきに、という最低な行為だ」と批判する。東京都国分寺市で脱原発の学習会や街頭アピールをする「Bye-Bye原発国分寺の会」代表の服部久美子さん(61)は「まさにやりたい放題。福島の原発は汚染水の問題もあるし、事故原因もきちんと特定されていない。無責任だ。将来に責任を負うのなら、原発に依存する選択はないはず」と憤る。七日に代々木公園などで行われた特定秘密保護法廃止を求めるデモに参加した川崎市の女性会社員は「討論型世論調査とか、民意を反映する仕組みを駆使して決めた『原発ゼロ』方針なのに、民意をそでにされたのと同じ」と怒りを口にした。「原発の電力が本当に必要なのか、客観的なデータが一切ない。納得いかない」
    ◇
 東京電力福島第一原発事故で今も避難生活を強いられる住民からは「事故の反省がない」と批判の声が上がった。第一原発から二十キロ圏の旧警戒区域で、現在は避難指示解除準備区域の田村市都路(みやこじ)地区。政府と市は、来年春の避難指示解除を検討している。都路地区から田村市内の別の地区にある仮設住宅に避難している斎藤喜太郎さん(62)は「安全に使えないから原発事故は起きた。反省もなしに再稼働なんてやめてほしい。福島では除染や廃炉作業など、これからも国にやってもらわないといけないことがいっぱいある」と話した。
<エネルギー基本計画>中長期(今後20年程度)にわたる国のエネルギー政策の指針となる。エネルギー政策基本法に基づき2003年10月に策定され、3年をめどに見直している。地方自治体や事業者は、計画に協力する責務を負う。民主党政権時代の10年6月に、二酸化炭素の排出量の削減目標を達成するため、原発の発電比率5割以上を目指す現行計画を策定。東京電力福島第一原発事故を受けて大幅な見直しが迫られ、12年9月に「革新的エネルギー・環境戦略」で原発ゼロの目標を掲げた。

*1-2:http://digital.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170298.html?iref=comkiji_redirect (朝日新聞 2013年12月17日) 40年超の原発「活用を積極的に検討」 自民議連が提言
 自民党の電力安定供給推進議員連盟(会長・細田博之幹事長代行、142人)は17日、政府が年明けに閣議決定するエネルギー基本計画について、原子力発電所の新増設や建て替えの必要性を明確に打ち出すように求める提言をまとめた。提言は「原発は将来にわたり必要と明記すべきだ」と主張。新規制基準で運転が原則認められない40年超の原発も「活用を積極的に検討する」と踏み込んだ。基本計画は国の中長期的なエネルギー政策の方向性を示す。経済産業省が13日まとめた計画案は原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけたが、新増設や建て替えを認めるかどうかは明記していない。

*1-3:http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201401294402.html
(愛媛新聞 2014年01月29日) エネ計画案修正へ 原発推進の本音「隠すふり」か
 政府が、今月中に閣議決定が見込まれていた国のエネルギー基本計画案の修正に着手した。原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけるなどの原発推進の表現を薄め、依存度を引き下げていく方向性を強めるという。将来の脱原発に向けた抜本見直しなら歓迎したいが、とてもそうとは思えない。決定が目前に迫ってからの唐突な軌道修正の理由が、脱原発の是非が問われている東京都知事選の「争点隠し」であることは明らか。文言を小手先で直して本音をぼかし、国民を欺くことは許されまい。現に、茂木敏充経済産業相はベース電源の意味を「(発電量が)1%であろうとずっと使う電源」と説明する。その上で「重要な」は削る可能性があるが「ベース電源」の表現変更は否定した。これでは、位置づけは変わらないに等しく、修正の名には値しない。あらためて、選挙目当てのまやかしではない、原発推進の基本方針転換につなげる見直しを強く求めたい。自民党は2012年衆院選で「原子力に依存しない社会の確立」を公約で示した。にもかかわらず、昨年末のエネ計画案は、前政権の「原発ゼロ目標」を撤回。原発再稼働の推進や核燃料サイクル政策継続も明記した。旧態依然の原発頼みの方針が、公約を無視し、民意を無視して提示されたことは到底容認し難い。エネ計画は、国の電力政策の中長期的な指針。あの東京電力福島第1原発事故後、初の計画であるからには、原発依存の危うさ、もろさを真摯(しんし)に反省し、脱原発への道筋を示すべきであろう。併せて、多様な電源の導入推進や省エネ・節電の強化、既存の火力発電などの効率化、コスト削減策などを具体的に提示しなければ指針たり得ない。計画案にはさすがに自民党内からも「公約とも相当乖離した文章。原発事故の反省すら見えない」と、見直しを求める提言が出た。国の原子力委員会も今月「国民に原発に否定的な意見が多い状況を真摯に受け止め、丁寧に説明すべきだ」とする意見書をまとめた。せっかく「修正」を決めた以上、こうした声にも謙虚に耳を傾けてもらいたい。伊方原発の全基停止から2年。全国で「原発ゼロ」が続くが、電力は足りており、社会は変わりつつある。安全投資や廃炉費、事故の賠償を含めれば全くコストに見合わない原発に固執する政権や経産省こそ、無責任というほかない。日本のエネルギー体系の転換を図るべき時機である。修正は2月以降にずれ込む見込み。同9日投開票の都知事選まで議論を避けたい思惑が透ける。いま再び、選挙前だけ主張を弱めるふりをし、選挙後に戻すことのないよう議論を厳しく注視したい。

*2:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014013002000160.html
(東京新聞 2014年1月30日) NHK、脱原発論に難色 「都知事選中はやめて」
 NHKラジオ第一放送で三十日朝に放送する番組で、中北徹東洋大教授(62)が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などとコメントする予定だったことにNHK側が難色を示し、中北教授が出演を拒否したことが二十九日、分かった。NHK側は中北教授に「東京都知事選の最中は、原発問題はやめてほしい」と求めたという。この番組は平日午前五時から八時までの「ラジオあさいちばん」で、中北教授は「ビジネス展望」のコーナーでコメントする予定だった。中北教授の予定原稿はNHK側に二十九日午後に提出。原稿では「安全確保の対策や保険の費用など、原発再稼働コストの世界的上昇や損害が巨額になること、事前に積み上げるべき廃炉費用が、電力会社の貸借対照表に計上されていないこと」を指摘。「廃炉費用が将来の国民が負担する、見えない大きな費用になる可能性がある」として、「即時脱原発か穏やかに原発依存を減らしていくのか」との費用の選択になると総括している。中北教授によると、NHKの担当ディレクターは「絶対にやめてほしい」と言い、中北教授は「趣旨を変えることはできない」などと拒否したという。中北教授は外務省を経て研究者となり、第一次安倍政権で「アジア・ゲートウェイ戦略会議」の座長代理を務めた。NHKでは「ビジネス展望」だけでなく、二〇一二年三月二十一日の「視点・論点」(総合テレビ)で「電力料金 引き上げの前に改革を」と論じたこともある。中北教授は「特定の立場に立っていない内容だ。NHKの対応が誠実でなく、問題意識が感じられない」として、約二十年間出演してきた「ビジネス展望」をこの日から降板することを明らかにした。
◆詳細は答え控える
<NHK広報局の話> 中北さんに番組に出演していただけなかったのは事実です。詳細は番組制作の過程に関わることなのでお答えを控えます。
【解説】公平公正 裏切る行為
 中北徹東洋大教授のNHK降板問題で、中北教授はNHK側に「都知事選期間中は原発の話はやめてほしい」と迫られたという。再稼働を進める安倍晋三政権の意向をくんで放送内容を変えようとした可能性は否定できない。選挙期間中であっても、報道の自由は保障されている。中北教授は予定原稿で「現状では原発稼働がゼロでもアベノミクスが成果を上げている。原発ゼロでも経済成長が実現できることを実証した」「経済学の観点から、巨大事故が起きた際の損害額のリスクをゼロにできるのは、原発を止めることだ」と指摘した。NHK側が問題視した中北教授の原稿は、都知事選で特定の候補者を支援する内容でもないし、特定の立場を擁護してもいない。NHKの籾井(もみい)勝人新会長は就任会見で「国際放送で日本政府の意向を伝える」としている。原発再稼働を強く打ち出している安倍政権の意向を忖度(そんたく)し、中北教授のコメントは不適切だと判断したとも推測できる。原発政策の是非にかかわらず受信料を払って、政府広報ではない公平公正な報道や番組を期待している国民・視聴者の信頼を裏切る行為と言えるのではないか。

*3-1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014013002000241.html
(東京新聞 2014年1月30日) 「脱原発」NYで発信 福島の女性呼び掛け
 【ニューヨーク=共同】東京電力福島第一原発事故の影響を説明し、脱原発を訴える集会が二十九日、ニューヨークで開かれ、市民団体「フクシマ・アクション・プロジェクト」の人見やよいさん(52)=福島県郡山市=が「福島の女たちは立ち上がった」と日本の状況を紹介、米国市民も日本政府に脱原発を求めてほしいと呼び掛けた。集会は米団体「ピースボートUS」が主催し、約四十人が集まった。人見さんは脱原発デモや経済産業省での座り込みに福島の女性たちが積極的に参加していると説明。「福島県民は日本人の中でもシャイ(内気)といわれているが、事故後は変わってきた」と話した。さらに、デモの写真を示しながら「東京につくれない原発は日本中どこにもつくれない」というスローガンを掲げていると述べると、会場から小さなどよめきが起きた。人見さんは取材に、米市民に話す意義について「原発を進め、輸出までするのはおかしいという国際世論が必要だと思う。今、日本政府はすごく独り善がりになっている」と説明した。

*3-2:http://qbiz.jp/article/29087/1/
(西日本新聞 2013年12月16日) 原発再稼働阻止へ集会 薩摩川内市、1800人が参加
 原発の再稼働阻止に向けた集会「集まろう ストップ再稼働12・15in川内」が15日、九州電力川内原発が立地する鹿児島県薩摩川内市で開かれた。地元の川内原発建設反対連絡協議会など県内の反原発団体が実行委員会をつくり開催。会場の同市向田公園には福島県や東京都など全国各地から約1800人(主催者発表)が集まり、反原発運動の連帯を確認した。集会では同協議会の鳥原良子会長が「全国の人が再稼働反対を訴えてくれれば、声を上げにくい市民も声を上げようと(反原発行動が)芽生えてくれる」と訴えた。愛媛県の反原発団体代表らが「ともに闘おう」などと呼び掛けた後、「使用済み核燃料は誰も処理できない人類の負の遺産。再稼働によって、さらに増やしてはならない」などと訴える集会アピールを採択した。集会後、参加者は「原発ゼロへ」「再稼働は犯罪」などと書いたパネルやのぼりを掲げ、市中心部をデモ行進。「再稼働反対」「原発要らない」などと声を張り上げた。

*3-3:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014010601000691.html
(東京新聞 2014年1月6日) 島根、脱原発条例を直接請求へ 市民団体、9万人以上の署名提出
 島根県の市民団体「島根原発・エネルギー問題県民連絡会」は6日、原発に頼らずにエネルギー問題の解決を図る脱原発条例の制定を知事に直接請求するため、集めた署名を松江市など各自治体の選挙管理委員会に手渡した。連絡会によると、安来市の分も含め9万2827人の署名が集まった。市議選があったため署名期間がずれた安来市の分は7日に提出され、選管の審査が始まる。審査を通れば、2月上旬に島根県の溝口善兵衛知事に請求し、その後、知事が議会を招集し議会で諮られる。

*4-1:http://qbiz.jp/article/29961/1/
(西日本新聞 2014年1月5日) 高校で太陽光発電、事業者3社決まる 長崎県が初の試み
 長崎県立高校の校舎の屋根を使って太陽光発電をする事業者3社が決まった。6校で2015年度から発電を始める予定。県が公共施設の「屋根貸し」をするのは初めてで、年間約70万円の使用料が入る。県は再生可能エネルギー普及の一環で、校舎の耐震性や防水設備などの基準を満たした8高校を対象に事業者を募集していた。太陽光発電パネルが設置されるのは西彼農業、西陵、大村、大村工業、川棚、佐世保東翔の6校。校舎の屋根の面積は計2889平方メートルで、一般家庭約90世帯分に相当する年間約31万キロワット時の発電量を見込む。事業者は武藤建設(長崎市)、星野管工設備(同)と大東設備(川棚町)で、事業期間は20年。発電設備の工事や維持費は事業者が負担する。

*4-2:http://www.nikkei.com/article/DGXNZO62776730Y3A111C1TJM000/?
(日経新聞 2013/11/19) 電力供給の調整、自由化にらみ進む技術開発
 東日本大震災後の電力不足をきっかけに、企業に節電や省エネのやり方を指南するサービスが広がった。改正電気事業法が13日に成立し、2016年にも家庭も含めた電力の小売りが自由化される。今後、電力供給を調整する事業に参入する動きも出てきそうだ。こうした業者はアグリゲーターと呼ばれ、電力自由化が進んだ米国では、年商数百億円の会社もある。電力供給が安定していれば、企業や家庭などに対し、急に節電要請をしたり電力供給を増やしたりする必要はない。しかし、NECが開発した新技術を使い電力供給の調整を秒単位でできれば、将来、再生エネルギーの発電量が増えても需給調整しやすくなる。大量の蓄電池を遠隔管理して電力需給に応じて充放電する技術は、地域全体で二酸化炭素(CO2)の抑制や省エネを目指すスマートシティーにも応用できる。すでに、電力の供給量を調整するための機器や接続方法などの規格化は進んでいる。早稲田大学や東京電力や大阪ガス、東芝、トヨタ自動車など25社が実証試験に取り組んでおり、こうした装置の制御技術などを検証している。欧米の規格などを踏まえて国内の仕様をまとめる計画だ。規格策定をにらみながら、IT(情報技術)を中心に企業は制御技術の開発を急いでいる。ただ、現在は蓄電池から放電した電気を系統に送る例は珍しい。新技術の普及や新ビジネスの育成には、安定性や安全性を確かめる必要がある。

| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 08:41 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.1.29 福島第一原発事故と事故後の東京を含む周辺地域の汚染を見ても、原発再稼働問題は首都圏の知事選の最重要課題ではないと言えるだろうか?(2014.1.30追加あり)
   
          福島第一原発事故とその後の放射能汚染の広がり

(1)都知事選の討論は、放送して欲しい
 *1に書かれているように、私も、電力の大消費地、東京都知事選の候補者には、全国放送で原発、その他の方針について語って欲しいと思う。しかし、政治家がテレビ討論を警戒するのは、これまで政治家が、メディアの変な編集で、真実の本人の姿とは全く異なるイメージを流布されてきた経緯があるからだ。そのため、編集なしで情報発信されるインターネット中継の方がリスクなしという判断になっているが、これでは有権者が困る。

 なお、「1人でも欠ければ公平性に欠けるため、企画は成立しない」という点については、何らかの方法で解決してもらいたい。

(2)原発をやめると言えない政府・与党
 *2-1によれば、首相は、「化石燃料への依存度が第一次石油ショック当時より高くなっている現実を考えると、そう簡単に『原発をもうやめる』と言うわけにいかない」と、重ねて原発再稼働の意欲を示されたそうだが、電力会社が地域独占して総括原価方式で会計を行い、原発をかかえて、電力自由化も行わなかったから、自然エネルギーの利用が進まず、いざという時に高値買いの化石燃料に依存しなければならないのであり、すべての解決策は、電力自由化と水素社会への転換なのである。

 また、*2-2には、耐用年数40年を超えた原発の耐用年数をさらに伸ばして「活用を積極的に検討」と自民議連が提言しているが、何を考えているのだろうか。

(3)理念なき原発政策、フクシマ以前に後戻りするな
 このような中、*3に書かれているとおり、「将来像も理念も十分な検証も欠いたまま、エネルギー政策が東京電力福島第1原発事故以前の状態に引き戻されようとしている」のは大問題である。そのため、これを止めるためには、原発立地自治体だけでなく、電力消費地の自治体も、何由来の電力を使って、どういう地域や日本を作っていきたいかという意思表示をすることが重要なのだ。

(4)この対応は当然だ
 *4-1のように、「オランダの公務員年金基金ABPは2014年1月7日、東京電力株式を昨年売却したことを明らかにし、その理由を「福島第1原発の問題めぐり、ABPが安全性や環境への影響について繰り返し協議を申し入れたものの、東電側が応じなかったため」としている。また、ABPは、東電を1月1日付けで投資してはならない対象に指定したそうだが、株主として良識的である。

 また、*4-2のように、福島県の2信用組合が、「東京電力福島第一原発事故で一部の支店が営業できなくなった」「失ったものはあまりに大きい」として、東電に賠償を求める訴訟を起こしたそうだ。

(5)現在の汚染状況
 *5に記載されているように、「東京電力福島第1原発の汚染水貯蔵タンクから出る放射線の影響で、原発の敷地境界の被ばく線量が基準の約8倍になっている」とした。しかし、「2014年3月末に、敷地境界の線量が最大で年間0・94ミリシーベルトと基準の1ミリシーベルトを下回る」と評価していたのは、あまりにも不自然な値であるため、「同12月には最大8・04ミリシーベルトに引き上げた」というのは、本当は修正したにすぎないだろう。

(6)「原発を再稼働しなければ、中小企業が困る」というのは本当か
 次に、最近は、「原発を再稼働しなければ、中小企業が困る」という反論が出てきた。しかし、電力自由化を行い、原発再稼働をせずに新しいエネルギー体系を作る時は、中小企業がプレイヤーとして参入できるチャンスが多いため、積極的な意味で景気がよくなる。

 また、新しいエネルギー体系ができてしまえば、海外に多大な燃料費を支払う必要はなく、日本の新しい機器やインフラを海外に輸出することも可能になるとともに、電力自由化により発電方法に工夫の余地ができて電気料金が下がり、これは、すべての企業に福音となる。そのため、「原発を再稼働しなければ、中小企業が困る」というのは、原発を再稼働するための反論にすぎない。

*1:http://mainichi.jp/select/news/20140129k0000m010079000c.html
(毎日新聞 2014年1月28日) 都知事選:「討論の機会」いまだゼロ…4番組、相次ぎ中止
 東京都知事選(2月9日投開票)を巡り、少なくともテレビの4番組が主な立候補者による討論などを企画したものの、全員がそろわず中止されたことがわかった。陣営の受け止めはさまざまだが、テレビ局側は「討論の機会が失われたのは残念」と、各候補の政策を分かりやすく伝える方法を模索している。【藤沢美由紀、川口裕之、小泉大士】
◇「調整難航」候補者そろわず
 毎日新聞の取材で中止が確認できた番組は、新報道2001(フジテレビ)▽サタデーずばッと(TBS)▽プライムニュース(BSフジ)▽週刊BS−TBS報道部(BS−TBS)。いずれも告示前後の番組内で、都知事選の主要候補に集まってもらう予定だったが「日程調整が難しい」などと断った候補がおり、公平を期すため断念したという。あるテレビ局の報道担当幹部は「多様なツールがある中、テレビに出るかどうかは候補者側の選択」と一定の理解を示した上で「生放送で語り合うことで政策の違いが明らかになり、人柄も見える。1人でも欠ければ公平性の面から企画は成立しないが(視聴者から)議論を見聞きする機会を奪っていいのかという問題もある」と語る。またフジテレビの「スーパーニュース」は「形式は未定だが、主要候補4人の生出演を目指し調整していく」という。今回の都知事選では、23日の告示前に東京青年会議所が企画した公開討論会が、宇都宮健児氏(67)しか参加表明せず中止された。恒例の日本記者クラブの共同記者会見も、その時点で正式な出馬表明会見をしていなかった細川護熙(もりひろ)氏(76)が欠席。宇都宮氏、田母神(たもがみ)俊雄氏(65)、舛添要一氏(65)の3人が個別に会見しただけで、討論にはならなかった。告示後も討論がない状況について、ある陣営は「異常だ。堂々と議論し有権者に考えてもらう機会が、一部の候補の不参加で失われるのは非常に遺憾」と怒りを隠さない。別の候補は「都民に自分の政策の方がいいと伝えるには討論しかない。ただ主要候補全員から選ぶのが良く、欠けてやるべきではない」と指摘する。

*2-1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014012902000113.html
(東京新聞 2014年1月29日) 「原発やめると言えぬ」 衆院代表質問 首相、重ねて意欲
 衆院本会議は二十八日、安倍晋三首相の施政方針演説など政府四演説に対する各党代表質問を行った。安倍首相は原発政策に関し「化石燃料への依存度が第一次石油ショック当時より高くなっている現実を考えると、そう簡単に『原発をもうやめる』と言うわけにいかない」と、再稼働に重ねて意欲を示した。首相は原発輸出も「新興国の原発導入は拡大が見込まれている。より国際的な観点で原子力政策を進める必要がある」と、推進する考えを強調。原発など各エネルギーへの将来の依存割合については「再生エネルギーの導入状況、原発再稼働状況などを見極め、できるだけ早く目標を設定したい」と述べた。東京都知事選で脱原発が焦点になっていることには「さまざまなところで議論されるのは望ましい」と述べた。NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長が従軍慰安婦を「戦争地域ではどこの国にもあった」と発言した問題に関しては「政府としてコメントすべきでない」とした上で「新会長をはじめ、職員の皆さんにはいかなる政治的圧力にも屈することなく、中立公平な放送を続けてほしい」と述べた。

*2-2:http://digital.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170298.html?iref=comkiji_redirect (朝日新聞 2013年12月17日) 40年超の原発「活用を積極的に検討」 自民議連が提言
 自民党の電力安定供給推進議員連盟(会長・細田博之幹事長代行、142人)は17日、政府が年明けに閣議決定するエネルギー基本計画について、原子力発電所の新増設や建て替えの必要性を明確に打ち出すように求める提言をまとめた。提言は「原発は将来にわたり必要と明記すべきだ」と主張。新規制基準で運転が原則認められない40年超の原発も「活用を積極的に検討する」と踏み込んだ。基本計画は国の中長期的なエネルギー政策の方向性を示す。経済産業省が13日まとめた計画案は原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけたが、新増設や建て替えを認めるかどうかは明記していない。

*3:http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/514655.html
(北海道新聞社説 2014年1月11日) 理念なき原発政策 「福島」前に後戻りするな
 将来像も理念も十分な検証も欠いたまま、エネルギー政策が東京電力福島第1原発事故以前の状態に引き戻されようとしている。原発を重要なベース電源と位置付けたエネルギー基本計画案、福島第1原発事故による避難住民の全員帰還を断念する復興加速指針、事故対策への国費投入を拡大する東電の新再建計画。政府は昨年末、議論を尽くすことなく、これらの重要な政策を矢継ぎ早に打ち出した。年が明け、新たな規制基準で原発再稼働を判断する原子力規制委員会の審査が始まってから半年が経過した。早ければ今春にも最初の審査結果がまとまる見通しだ。エネルギー基本計画案は原発依存度を可能な限り低減させるとしながら、将来の電源構成比率を示していない。時間を稼いで再稼働の既成事実を積み重ね、その結果を追認させようとする意図は明らかだ。これが原子炉3基の炉心溶融という大惨事を引き起こした国の政策だろうか。事故の反省も再生可能エネルギーを育てる意欲も見えない。なし崩しに原発回帰を図るようなやり方は断じて認められない。
◆サイクル堅持する愚◆
 日本原燃は、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場(青森県六ケ所村)について、原子力規制委に審査を申請した。工場は20回も完成延期を繰り返し、本格操業のめどは立たない。 それでも申請に踏み切ったのは、「核燃料サイクルの推進」を盛り込んだエネルギー基本計画案に力を得てのことだろう。長期にわたって巨額の費用を投じながら、展望が全く開けない国家プロジェクトの事例の中でも、核燃サイクルは最悪の見本だ。仮に再処理工場が稼働しても、プルトニウムを燃やす高速増殖炉が実用化される見込みはない。プルトニウムを通常の原子炉で使用するプルサーマル計画は安全性に疑問があり、コストも高い。日本は既に、核兵器に転用可能な余剰プルトニウムを国内外に44トンも抱えている。さらに増え続ければ、核不拡散の見地から国際的な批判を招くだけだ。核燃サイクルが破綻した現実に目をつむり、ひたすら延命を図る厚かましさには驚くほかない。青森県など関係自治体と代替策を話し合い、サイクル撤退の道を追求することこそ政治の役割だ。
◆問題多すぎる再稼働◆
 再稼働に向けた安全審査は、北海道電力泊原発を含む9原発16基について行われている。電力各社の地震や津波の想定には甘さが目立ち、安全対策への熱意がうかがえない。北電も原子力規制委の指摘を受け、最大津波の高さをはじめ火山噴火や竜巻被害の想定などで修正を繰り返してきた。敷地内や海底の活断層の疑いも依然残されている。規制委は政治的圧力や経済性に左右されぬ原則を貫き、厳格な審査に徹しなければならない。周辺自治体の住民避難計画作りも遅れている。泊原発から30キロ圏内の13町村は本年度内に作成する予定だが、問題はその中身だ。計画の基礎となる防災指針自体が急ごしらえで、規制委によってさみだれ式に追加修正された。計画はあっても、渋滞対策など詰めるべき課題が多い。訓練も不足しており、現状では実効性が疑わしい。政府は再稼働の問題を規制委に、避難計画を自治体にそれぞれ丸投げし、成り行きまかせの状況を静観している。無責任な態度と言わざるを得ない。少なくとも「原発依存度を下げる」と言うのであれば、全原発が停止している今こそ、その展望と電源多様化の具体策を示すべきだ。福島の事故後、国内の原発はほとんど稼働していない。政治の意思と目標が明確になれば、多くの国民は新たな挑戦に踏み出す用意がある。
◆脱原発の見取り図を◆
 跳ね上がる安全対策費、立地対策を含む社会的コストなどを考えれば、原発は割安な電源ではない。あてのない放射性廃棄物処分、福島の事故の賠償、除染、廃炉の費用も際限なく膨らむだろう。復興加速指針は、政府が福島の一部地域について原状回復を事実上放棄することを意味する。放射能汚染によって故郷が失われ、人が住めなくなってしまうような事態をコストに換算することなど、そもそも不可能なのだ。一昨年、民主党政権に「原発ゼロ目標」を掲げさせた脱原発を求める民意は、決して揺らいでいない。将来のエネルギーの選択は結局、どのような社会に暮らしたいかという根本的な問題につながる。途方もない危険と巨額で無意味な負担を先送りしない見取り図を描き、真剣に到達の道筋を考える時だ。そのために国民が議論する機会さえ封じておいて、脱原発の目標をあっさり否定するのは、民意軽視も甚だしい。

*4-1:http://sp.m.reuters.co.jp/news/newsBodyPI.php?url=http://jp.reuters.com/article/jp_energy/idJPTYEA0608V20140107 (ロイターニュース 2014年 1月8日) 
オランダ年金基金が東電株売却、原発事故処理への懸念で
 オランダの公務員年金基金ABPは7日、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)株式を昨年売却したことを明らかにした。福島第1原発の問題めぐり、ABPが安全性や環境への影響について繰り返し協議を申し入れたものの、東電側が応じなかったため、としている。ABPは、東電を1月1日付けで投資してはならない対象に指定した。チェルノブイリ以来最悪の原発事故とされる福島第1原発の事故は、発生から3年近くになる今も汚染水の処理などで問題を抱え、昨年末に政府が賠償や除染のための資金支援枠の拡大を決定している。ABPは、3000億ユーロ(4080億ドル)近い運用資産を持つ世界有数の年金基金。世界的な機関投資家が、東電を投資してはならない対象としたことは、すでに原発事故処理などで厳しい批判にさらされている東電にとってさらなる打撃だ。ABPの広報担当HamenGees氏は7日、保有していた東電株を2013年第4・四半期に売却したことを明らかにした。売却価格は不明。ABPの四半期報告では、第3・四半期末時点で1800万ユーロ相当の東電株を保有していた。ABPは7日発表した声明で「東電は、福島原発事故発生時、およびその後も、われわれの基準に違反していた。東電は、一般市民の安全についての認識が乏しかったと言える」と指摘した。Gees氏によると、ABPは自分たちの懸念について繰り返し東電との協議を試みたが、東電からの返答はなかったという。ABPは、投資禁止対象リストを毎年見直している。禁止対象には、クラスター爆弾製造会社などが含まれている。東電については、ABPが社会責任投資のガイドラインとしている国連グローバル・コンパクトの10原則の内の「人権」と「環境」の2原則に関する目標を満たしていないと判断したとGees氏は説明した。現在のところ東電のコメントは得られていない。

*4-2:http://digital.asahi.com/articles/ASG1P7679G1PUGTB010.html?iref=comkiji_redirect (朝日新聞 2014年1月23日) 福島2信組、東電を提訴 「原発被災、地域を破壊」
 東京電力福島第一原発事故で一部の支店が営業できなくなったとして、福島県の2信用組合が東電に計約2億2800万円の賠償を求める訴訟を起こし、福島地裁いわき支部で22日、第1回口頭弁論があった。事故の被害をめぐり金融機関が東電を提訴したのは初めて。地域とのつながりを奪われた信組職員は「失ったものはあまりに大きい」と語る。東電側は争う姿勢を示した。2信組は、相双五城信用組合(本店・相馬市)といわき信用組合(同・いわき市)。相双五城信組は浪江、大熊、富岡の3店、いわき信組は楢葉の1店が第一原発の20キロ圏内にあり、店も客も避難を強いられて再開のめどが立たない。これに伴う融資の減少で失った利息などの賠償を東電に求めている。
 「お客さんと話す時間は減りました」。大熊町の住民の多くが避難した福島県会津若松市に、事故の約1カ月後に設けられた相双五城信組「会津若松相談所」所長、山辺善史(よしふみ)さん(48)は事故当時の大熊支店次長だった。相談所は融資業務がほとんどなく、預金の出し入れにくる客は1日10人余り。職員は3人だけで、外回りもない。大熊町出身。埼玉県の大学を卒業後、旧相双信組に就職。大熊支店で十数年を過ごす中で大熊町民の大半の家族構成を把握し、商店主や原発関係の下請け企業経営者らにも詳しかった。年金支給日の前日には数十人のお年寄り宅を回った。「遠くから来る孫に小遣いやりたいから」と聞いては、翌日にお金を届けた。顧客に信頼され、地域経済の潤滑油として働くことに誇りを感じていた。震災翌日、家族と自衛隊のトラックで避難し、いまは同市の借り上げ住宅に住む。ともに避難した父は昨年10月に亡くなった。洋品店や酒屋などは固定客を失い、避難先で開業できた店はわずかだ。途方に暮れる経営者への助言が浮かばず、歯がゆさを感じる。一方、帰還をあきらめて避難先で家を買った客も少なくない。せめて、新たな生活に踏み出す人を手助けしたい。「いつまでも悲観していられない。組合員の助けになれれば、大熊に支店があった意味がある」。
 22日の法廷で、相双五城信組は2011年度の経常収益(一般企業の売上高)が前年度より22・1%減ったことを説明。信組側は「事故で地域社会の構成要素が丸ごと破壊され、他地域の信組より大きく収益が落ちた」と主張した。これに対し、東電側は「避難者らへの東電の賠償金で組合全体では預金が増えた」と指摘。収益が落ちたのは全国的な金利低下によるもので、原発事故が原因とはいえないと反論した。

*5:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2606351.article.html
(佐賀新聞 2014年1月9日) 汚染水タンクの放射線対策検討へ / 被ばく線量増で規制委
 東京電力福島第1原発の汚染水貯蔵タンクから出る放射線の影響で、原発の敷地境界の被ばく線量が基準の約8倍になっているとして、原子力規制委員会は本格的な対策を検討する方針を決めたことが9日、分かった。10日に専門家や東電を交えた会合を開く。第1原発では汚染水の増加が続く中、昨年4月に大容量の地下貯水槽が水漏れで使用できなくなり、貯蔵タンクを敷地境界近くにまで設置せざるを得なくなった。昨年3月末に敷地境界の線量は最大で年間0・94ミリシーベルトと基準の1ミリシーベルトを下回ると評価していたが、東電は同12月には最大8・04ミリシーベルトに引き上げた。


PS(2014.1.30追加):*6の超党派議連のエネルギー基本計画案に関する提言のうち(1)(2)(3)(4)はよいが、「再生可能エネルギーの比率を『2030年に発電量の40%』に引き上げる」というのは、残りの60%は何で発電するつもりだろうか。再生可能エネルギーの比率を2030年に発電量の40%にするというのは目標が低すぎ、脱原発する意思もCO2排出量を減らす意思もなく、都知事選にむけた作文にすぎないと考えられる。今から16年後の2030年なら、本気でやれば再生可能エネルギー100%でも可能であり、放射能汚染は、生物(人間を含む)にとって気候変動よりも有害なのだ。

*6:http://qbiz.jp/article/31343/1/ (西日本新聞 2014年1月30日) 
「原発、ベース電源」の表現撤回を 超党派議連がエネ計画案で提言
 超党派の国会議員連盟「原発ゼロの会」は29日、政府がエネルギー基本計画案で原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置付けた表現の撤回を求める提言を発表した。東京電力の法的処理を含め、福島第1原発事故処理の体制刷新も求めた。近く茂木敏充経済産業相に提出する。同会は自民党の河野太郎副幹事長と民主党の近藤昭一衆院議員が共同代表を務め、日本維新の会、公明党、みんなの党、共産党などの約60議員が参加。安倍晋三政権は当初、計画案を今月中に閣議決定する方針だったが、2月9日投票の東京都知事選後に先送りした。政府は閣議決定に向け「重要な」の部分について表現の修正を検討している。提言は、計画案が福島の事故の反省を踏まえておらず、原発依存度を低減させる課題も示していないと指摘。(1)原発の新増設を認めず、運転40年で廃炉とする原則を厳格適用(2)原発は輸出しない(3)危険度の高い原子炉から順次廃炉(4)使用済み核燃料の再処理停止を宣言−などを求めている。他にも、再生可能エネルギーの比率を「2030年に発電量の40%」に引き上げる数値目標を掲げ、発送電分離と送電網の整備促進を要求。計画策定への国民の意思尊重も主張した。東電については「法的処理を行い、経営責任と株主責任、金融機関の貸し手責任を明確にする」と提案している。

| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 12:15 PM | comments (x) | trackback (x) |
2014.1.28 都知事選での有権者の関心事に関するアンケート調査と即時脱原発の重要性について(2014.1.29追加あり)
    
 エコガラスの仕組み      透明な太陽光発電とその仕組み

(1)地域差のある有権者の関心事
 *1の「有権者の関心事に地域差がある」というのは自然で、立命館大との共同研究により、メディアの調査方法と結果分析が改善されていると思う。もちろん、社会保障に関する関心が高いから社会保障の話だけをすればよいというわけではなく、病気を予防するためには脱原発も重要なテーマだという啓蒙をしなければならないが、*1のような情報は、演説内容の時間配分を決める上で有用だ。

(2)原発再稼働について
 *2の共同通信社の全国電話世論調査では、原発の再稼働に反対するという回答が60・2%に上り、賛成の31・6%のほぼ倍だったそうである。

 しかし、*3のように、九州電力の社長は「基本的には再稼働を目指し、運転延長申請を出したい」としている。また、電力自由化については、「離島などへのユニバーサルサービスがどう担保されるかが問題」としているが、離島は風力、太陽光、潮汐などの自然エネルギーが豊富であるため、むしろ安価な電力の供給基地になることができ、電動の漁船ができれば燃油価格高騰問題も解決する。

 なお、脱原発候補の細川氏と宇都宮氏のふるさと熊本では、*4のように、2014年1月13日と27日に阿蘇山が噴火し、阿蘇山が花火を上げて脱原発候補を応援しているかのようである。日本は火山と地震が多いため、原発には適さず、地熱発電に適していることを、再び思い出させた。

(3)即時脱原発、電力自由化は技術進歩の出発点である
 *5のように、北九州市は、2014年1月26日、旭硝子が開発した断熱性の高いエコガラスを市庁舎の一部に取り付け、省エネ効果などを調べる実証実験を始めたそうである。エコガラスは、表面に特殊な金属膜をコーティングして夏の冷房エネルギーを約25%削減し、冬は、さらに高い効果が期待できるというスマートな技術だ。

 また、上図のように、透明な太陽光発電もあるが、民間企業がこのようなスマート技術を開発して普及させるためには、まず、「原発を再稼働させず、電力自由化を行って分散発電に移行する」という政府や自治体の意思決定が重要だ。何故なら、エネルギー変換に対する政府や自治体の意思決定のぶれが、民間企業の投資リスクになるからである。

*1:http://mainichi.jp/select/news/20140127k0000m010110000c.html
(毎日新聞 2014年01月27日) 知事選:有権者の関心事に地域差 選挙戦術に影響も
 毎日新聞と立命館大は共同研究の一環として、東京都知事選の電話世論調査(23、24日実施)を分析し、地域ごとの政策関心事について調べた。社会保障、原発、東京五輪の3課題で分類したところ、社会保障への関心が他地域と比べて高い地域が周辺部に多く、中心部では原発への関心が比較的高い地域が多いことがわかった。遊説場所など今後の選挙戦術にも影響しそうだ。
◇毎日新聞と立命館大で共同研究
 世論調査では都知事選の最大の争点と思う政策について、「少子高齢化や福祉」「原発・エネルギー問題」「東京五輪の準備」をふくむ7項目から回答を得た。23区と市町村部に分け、他地区と比べた関心の高さで分類した。社会保障への関心が高いのは板橋区など8地域。原発は杉並区など4地域。五輪は品川区など5地域だった。回答が少なく分析できなかったり、大きな差異がなかったりした地域が7地域あった。政党や党首が支援する主要4候補の遊説場所(23〜26日)にあてはめると、主張と重なる地域への重視がわかる。告示日(23日)の演説で原発と社会保障がほぼ同じ時間だった前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)は原発に関心が高い地域と社会保障に関心が高い地域がともに3カ所。演説で社会保障が多かった元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)は社会保障に関心が高い地域が7カ所と多い。告示日の演説で原発に触れなかった元厚生労働相の舛添要一氏(65)は、原発に関心の高い地域は1カ所だった。一方、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)は原発が多い演説と異なり、社会保障に関心が高い地域が4カ所と多かった。
◇西田亮介・立命館大特別招聘(しょうへい)准教授の話
 東京では地域により選挙で重点を置く関心事が異なると言われてきたが、データで裏付けられた。また、候補が自らの支持層を意識して遊説していることがよくわかる。

*2:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2615275.article.html
(佐賀新聞 2014年1月26日) 原発再稼働反対が60% / 共同通信世論調査
 共同通信社が25、26両日に実施した全国電話世論調査によると、原発の再稼働に反対するとの回答は60・2%に上り、賛成の31・6%のほぼ倍だった。安倍晋三首相は原子力規制委員会の安全性確認を前提に、再稼働を進める構えだが、否定的な意見が根強い現状が鮮明となったことで難しい判断を迫られそうだ。安倍政権の経済政策「アベノミクス」で景気が良くなったと実感している人は24・5%で実感していないは73・0%だった。憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の行使容認に反対すると答えたのは53・8%を占め、賛成の37・1%を上回った。

*3:http://qbiz.jp/article/30238/1/
(西日本新聞 2014年1月10日)  九州電力 瓜生道明社長 原発再稼働が喫緊の課題
−原発再稼働の見通しはなお立たない。
 「昨年は春に電気料金を値上げし、需給も非常に厳しかった。忸怩(じくじ)たる思いがある。川内原発1、2号機と玄海原発3、4号機の再稼働に向け、原子力規制委員会の安全審査を受けている。原発の信頼性、安全性を高める取り組みが喫緊の課題だ」
−再値上げはないか。
 「収支、財務、資金調達の状況から総合的に判断しなければならず、現時点では考えられない」
−原発再稼働には地元同意も必要となる。
 「手続きに不透明な点があり、状況が見通せない。われわれは『まな板の上のコイ』。安全対策をしっかりと伝え、安心感を持っていただくしかない」
−佐賀県伊万里市が安全協定に立地自治体並みの事前了解を盛り込むよう主張し、協議が難航している。この状態で再稼働できるか。
 「分からない。国の再稼働へのスタンスによっても違ってくる。私どもがどうこう言える立場ではない」
−新規制基準では原発の運転は原則40年。10月で39年になる玄海1号機は廃炉にしないのか。
 「全く否定はできないが、そうならないと思っている。基本的には再稼働を目指し、運転延長申請を出したい。ただ、安全対策にどこまで手を入れる必要があるかで(判断が)変わる可能性はある。2014年度中に見極めをする時期が来るだろう」
−宙に浮いた川内3号機増設計画はどうするつもりか。
 「新しい原発だと安全性をさらに保てる。増設の希望はあるが、国のエネルギー基本計画で原発新増設の位置付けが明確にならないと難しい」
−小売りの完全自由化、発送電分離を目指す電力システム改革が動きだした。
 「われわれが供給義務を担うこととの整合性、離島などへのユニバーサルサービスがどう担保されるかといった問題がある。それがルール化され解決されるのなら、どんどん進めればいい。競争に勝ち抜き、生き残れる会社に変わっていくことが大事だ」

*4:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2615491.article.html
(佐賀新聞 2014年1月27日) 阿蘇山で再び小規模噴火 / 今年2回目、噴煙500m
 熊本県・阿蘇山の中岳第1火口で27日午前9時半ごろ、小規模な噴火があった。熊本地方気象台によると、噴火は13日以来で今年2回目。気象台によると、噴煙が火口上空約500メートルの高さまで上がった。阿蘇山は昨年12月から火山性微動が多くなり、噴火警戒レベルが1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げられ、火口周辺が立ち入り禁止となった。今月13日には、2011年6月以来となる小規模な噴火があった。

*5:http://qbiz.jp/article/31119/1/
(西日本新聞 2014年1月27日) エコガラスで断熱実験 北九州市、庁舎に導入検討
 北九州市は26日、環境対策として市庁舎の一部に取り付けた、断熱性の高いエコガラスで、冬場の省エネ効果などを調べる実証実験を始めた。エコガラスは、旭硝子(東京)が開発した、表面に特殊な金属膜をコーティングした「アトッチ」(縦約2・3メートル、横約1・4メートル)。実験では、エコガラスを設置した市庁舎10階会議室の室温を27日から約2週間測定する。この日は、施工業者が温度測定器を取り付けた。市によると、夏場(7〜8月)に実施した同様の実験では、未設置の場合と比べて、冷房のエネルギー量を約25%削減、室温もピーク時で5℃低かったという。屋内外の温度差が大きい冬場は、さらに高い効果が期待できるという。市環境未来都市推進室は「実験で省エネや快適性の効果を見極めて、導入していきたい」としている。


PS(2014.1.29追加):*6で、高橋正樹日本大教授が、北海道東部や東北地方の太平洋側など、東日本大震災後、地震が多く、大津波に洗われ、日本列島が太平洋に沈み込んでいく場所であることが明白になった地域の地層が安定していると言ったのは、御用学者の結論ありきの理屈付けと思われる。そのため、「地層が安定している」と言うのなら、その科学的根拠を示すべきで、「不都合なことは想定外にする」という態度を繰り返してはならない。

*6:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2616186.article.html (佐賀新聞 2014年1月28日)  核のゴミ、国内処分可能と専門家 / 自民会合で地層安定地域示す
 自民党資源・エネルギー戦略調査会(山本拓会長)は28日、原発から出る「核のゴミ」の最終処分を議論する小委員会の初会合を開いた。講師として招かれた高橋正樹日本大教授(火山学)は、北海道東部や東北地方の太平洋側の一部など地層が安定している地域を示し、国内に最終処分に適した場所があると説明した。政府は高レベル放射性廃棄物の処分地が見つからないことから、政府主導で選定する方針を示しており、2013年度中にも選定方法を見直す。自民党は小委員会で早期に提言をまとめ、政府方針に反映させたい考えだ。

| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 11:07 AM | comments (x) | trackback (x) |
2014.1.26 都知事選における原発再稼働阻止と放射能汚染の問題は、1丁目1番地の争点です。
    
   *1より   細川―小泉チーム  宇都宮氏  舛添氏    田母神氏
(1)国際都市としての競争力強化、防災、都市開発・インフラ整備、オリンピックの準備は同時にやるべきで、「原発を再稼働せず水素社会に移行する」という都民の判断は、その1丁目1番地
 *1~*4に「細川―小泉チーム」の苦戦が報じられており、私が、このブログの2014.1.19に記載したとおり、東京都民へのアンケート結果では、国際都市としての競争力強化、防災、都市開発・インフラ整備、オリンピックの準備などの公共工事関係が上位である。

 しかし、その公共工事の結果、どういう都市を造るかについては、①原発再稼働を許して21世紀もこれまでの延長線で行くのか ②原発再稼働を許さず水素社会に変えて国際環境都市を作るか という合意形成によって大きく異なる。私は、どうせ金を使うなら、当然②を選択すべきだと思っているが、東京都民にも、国と異なり、まずその1丁目1番地の審判をして欲しい。

 水素社会の街づくりのモデルについては、私は、このブログの2014.1.16、2014.1.24、2014.1.25などに記載しており、それぞれの分野の専門家がその方向に舵を切って行動すれば、あっと驚くような素晴らしいアイデアが次々と出てくる。なお、水素は、①自然エネルギーを使ってできるコストの安い燃料で ②燃焼時に水しか出さず ③わが国のエネルギー自給率を上げ ④国富を海外に流出させないため、誰も文句のつけようがない燃料である。

(2)少子化対策・子育て支援、教育問題・教育改革、高齢化対策は社会保障の問題だが、自民党及び政府は負担増・給付減が中心で、社会保障に熱心ではない
 このブログの左の「CATEGORIES」の中にある「年金・社会保障」や「経済」という項目の期間の部分をクリックすると、私がこれまでに書いた社会保障や経済に関する記事が出てくる。そして、2014.1.21、2013.8.18、2013.8.14を代表として、自民党政権は、一貫して公共事業や企業を優先し、個人に対しては、消費税増税と社会保障給付削減を要求してきた。

 この路線は、舛添氏が厚生労働大臣だった時も同じであり、舛添氏が東京都知事になったら社会保障問題が解決するというわけではない。そのため、原発にばら撒きをして金を使う方が社会保障を行うよりも大切だと考える政党の候補を勝たせる方が、社会保障にはマイナスなのである。教育についても、今まで自民党主導でやってきた公教育は、私が自分の子どもを託せると思えるようなものではなかった。

 なお、「社会保障には金がいる」というお決まりの反論は、①水素社会にして燃料費を海外に流出させない ②原発に湯水の如く金を使うのをやめる ③一石一鳥にもならず、時には百害あって一利なしの公共事業には金を使わず、一石三鳥の公共事業を心がける などのことを行えば、必ず解決できる。

(3)原発再稼働を阻止して水素社会に移行するという都民の審判が、1丁目1番地になる
 *5に記載されているように、経済産業省は、2013年12月6日、原発を「重要なベース電源」と位置付け、原子力規制委員会が安全性を確認すれば再稼働を進めると明記したエネルギー基本計画の素案を総合資源エネルギー調査会基本政策分科会に提示した。そして、自民党政権は、都知事選で原発再稼働問題がクローズアップされるまでは、これを粛々と閣議決定し、先に進めるつもりだった。

 さらに、*6のように、東京都知事選で話が持ちきりになっている間に、政府は、福島第1原発の汚染水を海に放出するための放出基準を策定する方針で、汚染水の放出について漁業者に理解を求めている。東電は放出計画を汚染水対策の一つに位置付け、これによる魚介類の汚染は「風評被害」と断定しているが、汚染水を海に放出すれば、その海域の魚を多く食べている首都圏の人の内部被曝(特に消化器系の癌を発症)が増えるとともに、日本産食品の安全性ブランドに大きな傷がつくことは考慮外である。

 また、*7のように、九州電力玄海原子力発電所3、4号機(佐賀県玄海町)を再稼働しないよう九電に命じることを求める脱原発派の訴えに対しても、国は、争う姿勢を示している。

 そのため、このブログの2014.1.19のアンケートで8位になっている原発問題は重要な問題であり、「原発再稼働を阻止して水素社会に移行する」という電力の大消費地、東京の審判は、今後の政策の1丁目1番地になるものである。

*1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014012502000128.html
(東京新聞 2014年1月25日) 原発、ゼロか再稼働か 都知事選 国を動かす一票
 「原発のない社会を東京から発信する」「原発を使わずに景気回復するのは難しい」「ゼロを明確に打ち出すことが大事だ」。都知事選では「原発」が論戦の大きなテーマになっている。国策である原発政策を地方選挙の都知事選で議論していることになるが、都知事の判断で政策を変えられるのか。確かに都知事に原発の設置や稼働に関する権限はない。都は東京電力株を四千二百万株余り持つ四番目の大株主だが、福島第一原発事故後、賠償に必要な資金を確保するため「原子力損害賠償支援機構」が50%以上の株を保有し、実質的に国有化。都の保有率は1・2%となり、株主総会で経営の透明化などを提案しても否決され、影響力にも限界がある。
●武器
 しかし、都知事には大きな武器がある。原発を必要としない首都東京を見せることができる。知事は節電や再生可能エネルギーを拡大させるため、独自の施策や条例をつくれる。東京は全国最大の電力消費地で、消費量を大きく減らせば原発の必要性は低くなる。メキシコや韓国のGDP(国内総生産)に相当する財政力と、都庁という人材豊富な行政組織を活用して、省エネによる脱原発の実践モデルをつくり上げれば、全国に波及していくだろう。二〇一一年秋の韓国・ソウル市長選で無所属候補として与党候補を破った朴元淳(パクウォンスン)市長は、一四年度までに原発一基分の電力を再生可能エネルギーと節電で補う計画を表明。家庭で電力消費を削減すると交通機関のポイントが得られる制度などをつくり、目標達成が確実となっている。成功例はすでにある。
●うねり
 そもそも、千三百万人の都民が「原発ゼロ」の民意を示せば、その政治的な影響力は大きい。新知事が「脱原発」で他の知事や市区町村長らと連携すれば、全国にうねりが広がっていく可能性もある。安倍政権は昨年末に原発を「基盤となる重要なベース電源」とするエネルギー基本計画案を決め、都知事選後に閣議決定しようとしている。今月十五日には柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を前提にした東電再建計画も認定した。関西電力大飯原発(福井県)が昨年九月に停止して以降、「原発ゼロ」の状態が続いているが、安倍政権は春以降、停止中の原発を順次、再稼働させようと手続きを進める。原発政策はいま、まさに岐路に立っている。「一極集中を続ける首都東京をどうするかは、文化、文明、哲学、倫理の問題として考える必要がある。その象徴が原発問題だ」。元福島県知事の佐藤栄佐久氏はこう指摘する。原発政策はエネルギー政策にとどまらず、経済や産業、外交、暮らしに直結する。重い一票となる。

*2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140126&ng=DGKDASFS2502G_V20C14A1PE8000
(日経新聞 2014.1.25) 舛添氏、自民は組織戦展開 細川氏、小泉氏に挽回託す 都知事選、初の週末
 猪瀬直樹前知事の辞任に伴う東京都知事選は25日、告示から初の週末を迎え、各候補の陣営が応援に奔走した。自民党は舛添要一元厚生労働相の街頭演説に下村博文文部科学相や所属都議会議員らを投入するなど組織戦を展開。細川護熙元首相の街頭演説には小泉純一郎元首相がすべて同行し、選挙準備の遅れを挽回しようと必死だ。「東京五輪が開かれる6年後に東京を世界一の大都市にする。できるのは舛添氏しかいない」。下村氏は舛添氏と街宣車に並びこう訴えた。自民党は当初、党が前面に立たない考えだったが、人気の高い小泉氏が細川氏の全面支援に回るため、組織戦に切り替えて対抗する。27日には党本部で「各種団体協議会総決起大会」を開き、支持団体を引き締める。
 小泉氏は細川氏が今週末に予定する計4カ所の街頭演説にすべて同行する予定だ。「細川さんが都知事になれば東京は原子力発電なしで成長できる」。25日の演説では身ぶり手ぶりを交え、訴えた。
 前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏の街頭演説には、共産党の吉良佳子参院議員らが応援弁士を務めた。都知事選には元航空幕僚長の田母神俊雄氏、発明家のドクター・中松氏、IT(情報技術)関連会社役員の家入一真氏らも立候補し、計16人で争われる。

*3:http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140125/plt1401251448005-n1.htm (ZakZak 2014.1.25 ) 舛添氏リード 細川氏は落胆…一枚看板「脱原発」争点とみなされず 都知事選序盤情勢
 東京都知事選(2月9日投開票)の序盤情勢で、舛添要一元厚労相(65)が細川護煕元首相(76)らを引き離していることが25日、報道各社の情勢調査で分かった。細川氏の一枚看板である「脱原発」が、都民から最重要の争点とみなされていないことも判明。細川陣営にとっては衝撃の結果を突きつけられた形で、選挙戦術の見直しを迫られそうだ。「もう少し競っていると思ったが…。ジタバタしても仕方がない」。細川氏の陣営幹部は24日、調査結果を聞き落胆の表情を隠せなかった。産経新聞、共同通信、毎日新聞、東京新聞が23、24日に行った電話世論調査をもとに取材を踏まえて探った序盤情勢によると、それぞれ舛添氏がリードし、細川氏と宇都宮健児元日弁連会長(67)が追い、田母神俊雄元航空幕僚長(65)が続く分析で一致した。細川陣営にとってさらにショックなのは、「脱原発」が最大の争点として認められていないことだ。産経新聞の調査によると、都民が最も重視する政策テーマは「少子高齢化や福祉」がトップの26・8%。次いで「景気と雇用」が23・0%で、「原発・エネルギー問題」は第3位の18・5%に過ぎなかった。これでは「脱原発」を単一争点に設定し、小泉純一郎元首相の全面支援を受けて戦う細川氏の選挙戦術は見直しを余儀なくされる。

*4:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014012602000106.html
(東京新聞 2014年1月26日) 都知事選候補招き若者イベント テレ朝 会場使用拒否
 若者に東京都知事選の関心を高めてもらおうと計画されたイベント「せんきょCAMP東京フェスティバル」が、会場を所有するテレビ朝日の意向で初日の予定だった二十五日、突如中止となった。テレビ朝日側は、主催者が都知事選の候補者を招こうとしたことが「利用規約で禁じた政治活動にあたる」としている。若者が集まって政治を語り合う場をつくろうとイベント企画オフィス代表の鈴木幸一さん(45)らが企画。東京都港区の六本木ヒルズ内にあるテレビ朝日本社一階のイベントスペースを二十四日から三十一日までの予定で借りた。鈴木さんらは一昨年の衆院選でも渋谷で同様の「キャンプ」を設置している。二十五日は午後から音楽演奏を交え、候補者二人と来場者との質疑応答などを計画。候補者はたすきを外し、演説や投票の呼び掛けは行わない条件で、他の候補にも参加を呼び掛けている最中だった。二十四日はプレイベントが同じ会場で開かれたが二十五日になって突然、使用禁止を伝えられたという。鈴木さんは事前に提出した企画書に、候補者が来る可能性があると明記したといい「公職選挙法には違反しない。なぜこんなことになったのか分からない」と困惑。急きょ会場を移してトークライブを行い、インターネットで配信した。一方、テレビ朝日広報部の担当者は取材に「候補者が来ることは把握していなかった」と説明している。二十六日以降は、候補者は招かず、子育てやエネルギーについて考えるイベントが同じ会場で開かれる予定。鈴木さんは「候補者を身近に感じてもらう機会にしたかったので残念だが、やれる範囲で政治への関心を高めたい」と話した。

*5:http://qbiz.jp/article/28618/1/
(西日本新聞 2013年12月6日) 原発再稼働進めると明記 エネルギー計画で「ベース電源」
 経済産業省は6日、中期的な政策の指針となるエネルギー基本計画の素案を総合資源エネルギー調査会基本政策分科会(分科会長・三村明夫新日鉄住金相談役)に提示した。原発を「重要なベース電源」と位置付け、原子力規制委員会が安全性を確認すれば再稼働を進めると明記した。焦点となっていた原発の新増設や、既存の原子炉を新型炉に置き換えるリプレースについては記述しなかった。電力全体に占める将来の原発の割合を示さないこととの整合性などを考慮したとみられるが、将来の新増設の可能性は残った。東京電力福島第1原発事故への対応については「エネルギー政策の再構築の出発点」と明示。廃炉・汚染水対策は「事業者任せにせず、国が前面に立つ」とし、財政措置を含め適切に取り組む方針を示した。茂木敏充経産相は6日の閣議後の記者会見で、「実現可能でバランスのとれた責任ある計画が必要だ」と強調。原発比率を含む電源構成の数値目標は「できるだけ(再稼働などの)状況が見えてくれば前倒ししていきたい」と述べた。

*6:http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014012400998
(時事ドットコム 2014.1.24) 地下水放出、基準策定へ=漁業者に理解求める-福島第1
 東京電力は24日、福島県いわき市で開かれた県漁業協同組合連合会の組合長会議で、福島第1原発で汚染される前の地下水を海に放出する計画について、放射性物質濃度などを定めた放出基準を策定する方針を示した。福島第1では、敷地内に降った雨や山側からの地下水が、1~4号機の原子炉建屋の地下に流入し、汚染水増大の一因になっている。東電は放出計画を汚染水対策の一つに位置付けているが、風評被害を懸念する漁業者からの反発が強く、調整が難航している。

*7:http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC2401O_U4A120C1ACY000/
(佐賀新聞 2014/1/25) 玄海原発巡る脱原発派の訴え、国が争う姿勢 佐賀地裁
 脱原発を訴える市民団体が国の原子力規制委員会に対し、九州電力玄海原子力発電所3、4号機(佐賀県玄海町)を再稼働しないよう九電に命じることを求めた訴訟の第1回口頭弁論が24日、佐賀地裁(波多江真史裁判長)であり、国は争う姿勢を示した。3、4号機は再稼働に向けた安全審査が進んでいる。原告は「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(佐賀市)の384人。石丸初美代表(62)は意見陳述で、原発事故が起きれば地域に甚大な被害が出ると指摘し、「経済優先の原発再稼働は言語道断。生活を守るため廃炉にすべきだ」と訴えた。訴状では九電が想定される地震の規模を過小評価し、3、4号機は耐震性が不十分だと主張。国の原発設置許可の基準に適合していないため、規制委は運転停止命令を出すべきだとしている。

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