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2012,09,08, Saturday
朝日新聞より 太陽光ガラス 超電導線 *1の記事に書かれている中小野党を中心とする超党派の議員グループが提出した脱原発基本法案は、早く成立させ、できるだけ速やかに原発を0にすべきである。なぜなら、これは、自民党や民主党も賛成しやすい、現時点で完璧に近い解答だからだ。 なお、昨日(2012.9.7)、“夏休みの宿題”と書いた「製品の付加価値や生産性を超える賃金水準」を解決する一つの方法は、上の写真のような次世代の技術を、政治、行政、経営者が速やかに理解して決定し、製品として完成させることである。何故なら、次世代の合理的で確かな技術は、製品の付加価値を増加させ、普及も早いため、波及効果が高くて景気をよくするからだ。 しかし、わが国では、「時間をかけるのがよいことである」「激変はよくない」「突出してはいけない」などという価値観が普及しているため、新しいものを作った人や新しい研究をする人の方がつぶされやすい。そのため、新しいことを研究する第一線の研究者は、欧米で成功してから日本に帰ってこなければならないと言われているほどだ。これは大きな問題だが、根本に教育の問題があるため、書けば長くなる。 今後、皆が考えなければならないのは、「なぜ、政治、行政、経営者などの意思決定が遅いのか?」「なぜ、ぶら下がり型、横並び型の人が多くなるのか?」であり、上の左図のように、報道で伝えられるメッセージから判断して動いている、有権者で主権者である一般国民の行動も重要な影響がある。 *1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012090702000223.html (東京新聞 2012年9月7日) 脱原発基本法案を提出 全国ネットが作成 中小野党による超党派の議員グループは七日、将来の原発ゼロを目指す「脱原発基本法案」を衆議院に共同提出した。今国会は八日に会期末を迎え、継続審議となる見通し。ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが代表世話人を務める市民グループ「脱原発法制定全国ネットワーク」が原案を作成。議員グループが微修正を加え、提出した。基本法案は「二〇二五年三月十一日までのできるだけ早い時期に実現させる」とした。最新の科学的知見に基づく災害防止基準に適合しなければ、原発の運転を認めないことや、再生可能エネルギーの拡大、原発の立地地域や周辺の経済への影響に適切な対策を講じることが盛り込まれている。 電気自動車(ベンツ) 燃料電池車(三菱) 電気軽トラック PS:上の写真のように、CO2を全く出さない電気自動車、燃料電池車、電気自動車の軽トラック、それらの充電設備なども、すでにできている。操作性は大変よく、連続走行距離もガソリン車に劣らないため、後は、これらの自動車のラインアップや充電ポイントを増やし、太陽光発電などの自然エネルギーと組み合わせれば、国産かつ低コストのエネルギーで、快適な車ライフを送ることができる。クリーンな環境の新しいまちづくりも可能だ。水素燃料による大型トラックがまだできていないので開発が待たれているし、漁船も燃料費節約のため工夫が欲しい。
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2012,07,30, Monday
このブログの2012.7.27に記載した「2030年時点の原発比率を0%、15%、20~25%のどれにするか」とか*1の「2020年までに新車販売に占める電気自動車などの次世代自動車の割合を5割に高める」などということを政府が決めるのは、すでに歴史上失敗して破綻した計画経済そのものである。
政府が足を引っ張らなければ、市場原理によって、新車販売に占める電気自動車などの次世代自動車の割合は100%近くになるだろう。なぜなら、燃料費がすこぶる安い上に環境を汚さず、さらに操作性もよい付加価値の高い車だからだ。ちなみに、私は、2005年の衆議院議員当選時から現在までプリウスに乗っているが、忠実で賢く、低コストで走りのよい感心する相棒であった。 従って、もし政府が何かをするとすれば、もう電気自動車などの次世代自動車の普及を抑えるのではなく、速やかに普及を進めるためのインフラ整備をすべき時だ。そうしなければ、せっかく日本発の21世紀の技術も、またまた他国に追随しなければならなくなる。技術者が寝る間も惜しんで技術開発をしているのに、時間をかけることに価値を見出すようなマネージメントは、いい加減にして欲しい。タイムリーでなければ価値がなくなることが多いのだから。 *1:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/315658 (西日本新聞 2012年7月30日) 政府、日本再生戦略を決定 次世代自動車を5割に 野田首相(左端)を議長に開かれた国家戦略会議=30日午後、首相官邸 政府は30日、国家戦略会議(議長・野田佳彦首相)を開き、新車販売に占める電気自動車などの次世代自動車の割合を5割に高めるなど、2020年までの成長戦略をまとめた「日本再生戦略」を決定した。環境、医療、農林漁業の三つを重点分野として今後3年間で集中的に投資。20年度までの平均で名目3%、実質2%の成長を目指す。環境・エネルギーや医療・健康、観光分野で計100兆円を超える新市場と、480万人以上の雇用を創出するなど20年の数値目標も設定した。再生戦略は31日に閣議決定し、13年度予算で重点枠を設けて財源を優先配分する。
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2012,07,15, Sunday
(1)脱原発、経済成長、増税なき財政再建の両立は、必ずできる
図1:1956~2004年の 図2:1980~2011年の 図3:1989~2011年の GDP成長率推移 原油価格の推移 法人税収推移(青) このページの左のカテゴリー「資源エネルギー」欄をクリックすると、私が書いた「2012年2月26日我が国が、資源・エネルギー自給率を高めなければならない理由」が出てくる。その内容は、日本企業の利益率は欧米企業の半分程度であり、その理由の一つに原油価格の高騰と資源・エネルギーの海外依存があるということだ。その証拠に、図1の第2ステージ(経済成長が落ちた時期)の始まりはオイルショックであり、図2の原油価格の最近の著しい高騰は日本企業を弱らせた。そして、それは実需の逼迫だけでなく、商品先物取引市場での投機にも原因がある。 つまり、我が国は、資源・エネルギーを外国頼みにしているため、国民が作り出した付加価値を資源・エネルギー輸出国に吸い取られているのである。そのため、資源・エネルギーの自給率を高めて、日本国内でつけた付加価値が資源・エネルギー代金として外国に吸い取られないようにすれば、日本企業の利益率を欧米並みに増やすことができ、図3から10兆円以上の法人税増収が見込まれる。 従って、天然ガスを使うのに、パイプラインでロシアから購入したり、アメリカからシェールガスを購入したりするという計画は、またしても同じことを繰り返す進歩のない計画だ。このブログの2011年9月6日にも書いたように、いつまでも「日本は資源小国だから・・」などと言っていないで、我が国の排他的経済水域や陸地から天然ガスを採掘したり、再生可能エネルギーを進めたりすべきなのである。これを今までやってこなかったのは、資源エネルギー庁(経済産業省)の怠慢だ。 (2)2030年に原発を0にできるか否かを議論しているとは、技術を知らず古すぎる 図3:内閣府による2030年の電源構成選択肢 図4:超電導電線 そして、福島第一原発事故の原因調査も後始末も最終処分場の目途も立たない現在、内閣府は図3のように、2030年に原発による電力供給割合(グラフの紫部分)を0%、15%、20~25%にできるか否かという選択肢を提示した。そして、比較検討の対象は、図3の一番左の棒グラフ、原発事故前である2010年時点の電力構成なのである。しかし、すでに2012年7月現在、すべての原発が再稼動しなくても電力不足はないことが明らかになり、大飯原発は関西電力の経済的理由により再稼動したにすぎない。 また、再生可能エネルギー(地熱、汐潮、太陽光、風力発電)は不安定で高コストの上、実力不足の電源であるというキャンペーンが繰り返されているが、原発のコスト計算には、原発の事故処理・除染費用、原発立地地域への交付金、最終処分場設置費用などを含めておらず、原発再稼動ありきのコスト比較になっている。 しかし、実際には、技術は日進月歩であり、このブログの2011年11月24日に書いたように、図4のような超電導電線ができている。また、*1、*2のように、個人の住宅が蓄電池や環境によい自家発電システムを標準装備する時代も間近になった。そして、これは、1995年頃から開発を始め、すでに17年もの期間をかけて、ここまで到達したものである。政府は、エネルギー革命として、直ちに脱原発し、こちらを後押しして発展させるべきである。 (3)脱原発と環境の両立は、当然できる 「原発を稼動させずに火力発電を行うと、CO2が発生して地球温暖化が進み、環境に悪い」という理屈を言う人がいるが、核燃料こそ、事故時は言うまでもなく、平時でも低線量被曝により人体に悪影響を与えている有害物質であり、環境に悪いものである。だからこそ、*3のような官邸前抗議行動が起きているのだ。環境に悪い物質は、何もCO2だけではない。 また、原発の代替燃料を火力か風力しか思いつかないような人は、あまりにも科学に弱すぎるか、または意図的であるため、一国のエネルギー選択の論議に参加してもらいたくない。敢えて、私がこれを書く理由は、省庁では法学部卒が重視されて上におり、理系、技術系の人があまり重視されていないため、理系の人にとっては常識のようなことを知らない人が、国家の意思決定を行って、本当に必要なことをしなかったため、我が国の経済成長率を、図1のように第二ステージ、第三ステージへと落としてきた実績があり、これ以上の失敗は許されないところまできているからだ。そして、この状態は民間企業でも多い。 *1:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/312720 (西日本新聞 2012年7月14日) 電気自動車を無償貸与 日産と福岡県が節電対策で連携 (ポイント)日産自動車と福岡県は7月13日、日産の電気自動車(EV)「リーフ」のバッテリーにためた電気を家庭や事業所で使う節電対策の共同プロジェクトを実施すると発表した。リーフ用に開発した電力供給システム「LEAF to Home」を活用し、夜間にリーフに充電した電気を、電力需要が高まる昼間に家庭や事業所などで使用できるようにする。日産は、60台を県内の個人や事業者に無償で貸し出す。プロジェクトは、福岡県を自動車生産の重要拠点と位置付ける日産側が提案。同様の取り組みは大阪府や大阪市、北九州市、佐賀県で行われている。日産によると、リーフのバッテリーは一般家庭の約2日分の電力を賄える。また、非常時のバックアップ用電源にも活用できるという。 *2:ttp://www.nikkei.com/article/DGXNASDD18099_R20C12A6000000/ (日経新聞 2012/7/2) 大型蓄電池の量産工場、はや誘致合戦 空洞化埋めるか (ポイント)定置型大型リチウムイオン電池を手掛けるエリーパワー(東京・品川)は、6月13日に川崎市で新工場の完成式典を開いた。年間100万個のリチウムイオン電池を製造でき、既設の製造設備との合計で年産120万個体制が整う。国内製造業の空洞化が懸念されるなか、工程に様々な工夫を施した「次世代製品」の量産工場に、早くも次の拠点の誘致合戦が始まるなど、期待感が高まっていた。会場には竹中工務店の竹中統一社長、ダイキン工業の十河政則社長、三井住友銀行の西川善文名誉顧問、シャープの町田勝彦相談役、セブン&アイ・ホールディングスの伊藤雅俊名誉会長、フジテレビジョンの日枝久会長ら各界の著名人がそろった。乾杯の音頭をとったのは筆頭株主である大和ハウス工業の樋口武男会長。大和ハウス創業者・石橋信夫氏の「販売なくして企業なし」という言葉を例に引きながら、「大型リチウムイオン電池は家、産業、商業、自動車に使える」とその将来性を紹介した。 *3:http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1402 (2012年7月14日) 過剰警備の中、多様な表現あふれる〜官邸前行動 (ポイント)いつからか、紫陽花革命と呼ばれるようになった金曜夜の官邸前抗議行動。警察が「鉄柵」で歩道などを封鎖する厳戒態勢下で行われたが、分散した参加者は、それぞれ自由な方法で「脱原発」を表現。その「声」は霞ヶ関にも響き渡った。人びとが車道を埋めつくすという事態を避けたい警視庁は、前回の7月6日以上に警備を強化し、午後から官庁街と首相官邸とをつなぐ道路などに鉄柵を設置。歩道をブロックごとに細かく分断したり、周辺の地下鉄駅の出入り口の利用を制限したりするなどの対策を打った。その結果、参加者は7つのブロックに分断されたが、それぞれの場所、それぞれのスタイルで、再稼働反対の思いを表現した。また、車や自転車などで「デモ」をする裏技も。厳しい制約を乗り越える様々なアイデアがあふれる夜となった。
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2012,06,30, Saturday
(1)我が国の公債残高が増えた理由
図1:1956~2004年のGDP成長率推移 図2:建設公債・特例公債残高、利払費 左の図1のグラフは、1956年~2004年までの我が国のGDP(国内総生産)成長率で、1956年~1973年の第一ステージの間は平均9.1%と高く、1973年のオイルショック後の1973年~1990年の第二ステージの間は平均3.8%くらいに下がり、バブルがはじけた後の1991~2009年の第三ステージの間には平均0.8%となったこととその理由を、このブログの5月18日に説明した。 そして、右の図2のグラフは、昭和40年~平成23年(1965~2011年)の建設公債残高(オレンジ色)、特例公債残高(水色)、利払費(紺色の折れ線)の推移である。公債残高は、第二ステージの昭和48年(1973年)頃から少しずつ増え始め、1985年以降から第三ステージにかけて急速に増加している。それに伴い、利払費は次第に増加し、低金利政策をとってから少し減少して、また増加に転じている。 これは何故か? 私は、我が国の政府が、第一ステージの経済モデルを我が国特有の成功と信じ、第二ステージ、第三ステージでも変更しなかったことが最も大きな原因であると考える。その理由は、第一ステージはすでに手本のある欧米経済文化に追いつけばよく国民が一斉にそれをやるべき時期だったが、第二ステージ以降は、経済発展を遂げた先進国として我が国が次の経済文化を作りだす担い手になっていかなければならなかったにもかかわらず、これを怠り、金融緩和と財政支出でバブルを作り出して景気対策・雇用対策という対症療法のみを行い、本来の産業振興(これについては、そのうち書きます)をしてこなかったからである。 それでは何故、いけなかったのか? それは、金融緩和と財政支出では、消費者の選択や生産者の凌ぎを削る本物の競争、政府の見識の高い後押しなどで生まれる本当に先を見越した生産性の高い分野への投資選択ができないため、本物の経済発展に結びつかず、政府支出(税金)一円あたりの経済効果が低いからである。極端には、「景気と雇用を回復するには、穴を掘って埋める作業をして金をばらまいてもよい」とさえ言われていたが、これでは、公債残高を増やして経済発展できないのは、誰が考えても明らかであろう。 (2)消費税増税の経済と税収に与える影響 図3:昭和60年~平成23年(1985~2011年)からの所得税(赤)、 法人税(黄)、消費税(青)、物品税(紫)、相続税(緑)の推移 公債残高が増えてきた1989年4月1日に3%の消費税が導入され、その2年後(水色の領域)に景気後退して我が国のGDP(国内総生産)成長率は第三ステージに入ったとともに、さらなる財政支出を行ったため公債残高が増えた。そして、1997年4月1日に消費税が5%に引き上げられた後、またしても景気が落ち込み、これを押し上げるために財政支出を行って公債残高を増やした。そして、今回も「税と社会保障の一体改革」という名目で消費税率を引き上げた後、同じことが繰り返されそうだが、同じ失敗を繰り返すのは馬鹿である。 (3)先進諸外国と日本の税収に占める消費税割合の比較 わが国では、消費税が導入されて後、景気やGDP(国内総生産)成長率が落ちたため、法人税・所得税収入は減少し、税収全体に占める消費税の割合は高くなっている。これは、下図でも明白であり、消費税率5%でも、税収全体に占める消費税の割合はヨーロッパ諸国とあまり変わらず、アメリカには消費税はない。アメリカに消費税がない理由は、所得税を低コストで徴収できるシステムがしっかりと構築されているからで、これは、わが国も同じである。一方、ヨーロッパで消費税を高くしているのは、所得税を徴収するシステムが弱いからだと言われている。 消費税増税と景気対策による財政支出がセットで行われる場合の効果は、国民が消費にまわす可処分所得を減らして、その分、公共投資や種々の補助金などの政府支出にまわすということである。つまり、国民から政府への所得移転が行われるのであり、その分、政府(官僚と官僚にとって都合のよい政治家)がどこに支出するかを決定することになるのである。 (4)官僚と官僚組織について 官僚には、実際に優秀な人が多く、私が先進的な政策を提案した時に、すぐ採用してくれたのも官僚である。しかし、官僚は天下りシステムを持っており、それを維持する方向に政策を歪曲するという動機付けが働く。また、官僚は、大学卒業後ずっと官僚組織で働いており、民間企業の一員としてダイナミックな市場競争の中で働いたことがないため、将来の本当の需要を把握して効率的な投資を行うのとは異なる判断や行動パターンをとる場合が多い。また、若くして本省を離れて天下りさせられる官僚も本来の能力を十分に発揮できておらず、人材の無駄遣いであって、もったいない。 このような官僚組織を中心とした官主主義が力を発揮する時代は、明治時代から戦後第一ステージまでの、欧米に明確な模範があり、それを速やかに取り込むべき時代であった。我が国の第二ステージ以降は、官僚組織をスリム化して、民間企業の第一線や開発分野に優秀な人材を多く配置すべきだったにもかかわらず、わが国では、メディアも官僚に追随しながら意味のある改革を拒んだため、本当の経済成長ができずに、今に至っているのである。 (5)結論 結論として、「税と社会保障の一体改革」は、*1の主張とは全く異なり、有害無益である。また、官僚組織に関しては、定年を65~70歳に引き上げて天下りする必要性をなくすことや省ごとではなく全体として採用を行って採用数を大幅に減らし、省益あって国益なし(一例:管轄省庁が異なるため起こる幼保一体化の阻止など)という判断が行われないようにすることが重要である。それによって官に採用されなかった優秀な人材は、民間第一線に行って効率よく働けばよいのであり、その方が日本経済にとってプラスである。なお、我が国の格差は諸外国より小さいので、「給料減らせ」「身を切れ」というような妬みに基づく批判はしない方がよいと思う。何故なら、国の重要なポジションには、激しい競争を勝ち抜いてくる本当に優秀な人材を置かなければ国益に反するし、そのためには、処遇の良さが必要だからである。 *1: http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/309955 (西日本新聞 2012年6月28日) 消費税増税のことを「社会保障と税の一体改革」と呼ぶようになったのはいつからか 消費税増税のことを「社会保障と税の一体改革」と呼ぶようになったのはいつからか。本紙の過去記事を検索すると、福田康夫政権だった2007年12月までさかのぼる。政権交代を挟んで4年半。「理念」は自民党から民主党に引き継がれ、増税法案は衆院を通過した。支出の半分を借金で賄う財政事情。しかも、高齢化で社会保障費は毎年1兆円ずつ増え続ける。「まだ無駄遣いがある」などと悠長に構えていられない。民主党は政権与党を経験し、増税の必要性で自民党と同じ認識に至ったのだろう。ならば一体改革とは何か。「消費税増税で社会保障を立て直す」。そんな触れ込みで世論の抵抗を和らげようと政治が編み出した方便だ。しかし、もう年金制度改革の棚上げで「化けの皮」がはがれたのだから、野田佳彦首相は正直に言えばいいのだ。「増税の大義はある。財政再建だ」と。(植田祐一)
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2012,05,18, Friday
(1)わが国の戦後GDP成長率の推移 上の左のグラフは、1956年~2004年までの日本のGDP(国内総生産)の成長率である。このグラフによれば、1956年~1973年の第一ステージの間には、実質GDP成長率は平均9.1%と高く、1973年のオイルショックで、-0.5%に落ちて後、1974年~1990年の第二ステージの間は、実質GDP成長率は平均3.8%くらいであり、1991~2009年の第三ステージの間には、平均0.8%となった。また、右のグラフは、戦後日本の主要耐久消費財普及率の推移である。 第一ステージの高度成長期には、東京、大阪、名古屋の三大都市圏へ著しく人口が集中し、 産業では、石油化学を始めとする重化学工業が進展した。こうした中で、種々の公害問題(環境問題)が顕在化してきた。そして、1973年は、老人医療無料化等の福祉元年といわれた年であった。また、公害問題に対する批判から新たな豊かさの指標探しも1970年代当初から模索されていた。このように経済成長の成果を真に享受しようとし始めた矢先に、1973年にオイルショックに見舞われたのである。 第二ステージの安定成長期は、1973年のオイルショック以降に出現し、環境対策と省エネルギー対策が進められ、強い国際競争力を形成して対米輸出を増加させた。そして、これは日米貿易摩擦をもたらし、1985年9月に行われたプラザ合意を契機に、超低金利の余剰資金が株・土地に流入し、わが国はバブル経済となった。 第三ステージのバブル崩壊以降、1991~2009年の間には、GDP成長率が年平均0.8%となり、政府は、企業を直接的・間接的に支援するとともに、景気浮揚策として公共投資を継続して、膨大な赤字に陥って現在に至っている。 (2)わが国GDPの高度成長は、どうしてもたらされたのか 第一ステージの高度成長期は、戦争で多くの財産を失った後の復興期に、電気洗濯機、電気冷蔵庫、電気掃除機、カラーテレビなどの新しく便利で近代的な耐久消費財が出現して一般に普及し、1970年頃に、普及し終わった過程である。これは、生活の質を上げる必需品であったため、国民は、無理をしてでも買い、耐久消費財だけでなく、いろいろな工業製品がこのような動きをしながら普及していった。これは、戦後、共産主義体制をとっていた国で、解放後のこの20年間に起こった経済成長と同じであり、わが国のみで特別に起こった現象ではない。 第二ステージの安定成長期には、乗用車、ルームエアコン、電子レンジが1990年までに急速に普及し、それ以後は、なだらかな曲線となって2000年頃に90%の普及率となって安定している。ここでも、調理に使う必需品である電子レンジは、100%近くまで普及しているのに対し、乗用車、ルームエアコンは、90%程度の普及率で安定しているのは面白い。他の製品も、似たような動きをするのであろう。なお、第一、第二ステージの間は、共産主義経済圏の国も多かったため、わが国は、市場経済圏で競争相手が少なく、工業製品の強力な輸出国となれたのだという歴史的な幸運を忘れてはならない。 第三ステージのバブル崩壊以降は、衣類乾燥機、パソコン、携帯電話などの新製品のおかげで、わが国は、低いながらもプラスのGDP成長率を保っているが、共産主義経済圏だった中国や東ヨーロッパが市場に参入し、わが国の第一ステージのような状態と安い賃金を武器に、高度成長を続けて、工業化を進めている状況なのである。 (3)どのような時に、経済は高度成長をするのか 上の経済現象の分析から明らかなように、下の要因で経済成長率は高くなる。 ①何もないところに便利な製品・サービスが出現して、皆が手に入れようとする場合 ②環境重視などのパラダイム変化により、新しい製品への買い替え需要がある場合 ③安い賃金を武器にして、外国との輸出競争に勝てる場合 ④そのための新規設備投資を行う場合 ⑤教育が普及して、よい人材が豊富であるなど、その他のプラス要因がある場合 つまり、(1)(2)で明らかになることは、実需があって初めてものが売れ、市場としての魅力が生じて企業は設備投資するのであり、実需がないのに金融緩和のみを行って景気回復しようとすれば、超低金利の余剰資金が、投資すべき場所を探して株・土地に流入し、バブル経済となって、最後には、大きな犠牲を払って終焉しなければならないということである。 (4)現在の(3)①~⑤に当たるものは何か (3)の①~⑤の例を挙げると下のようになるが、日本政府は、これまで変化を捉えきれず、十分な政策を取ってこなかったばかりか、反対の政策さえとってきた。その理由は、ご想像に任せる。 ①女性の社会進出→保育・学童保育サービス、家事サービス、介護サービス、中食産業 ②人口の高齢化→介護サービス、高齢者の見守りサービス、家事サービス、中食産業 ③環境重視型新製品→太陽光発電、超伝導電線、ゼロエミッション住宅、地中熱利用、 電気自動車、燃料電池車、省エネ機器、その他の環境型製品 ④先端技術の利用→IT、ナノテクノロジー、DNA、再生医療、ロボット、宇宙開発 etc ⑤安い賃金→わが国は、中国・インド等と比較すれば10倍の賃金水準であるため、 ロボット等を使って10倍以上の効率化をするか、外国人労働者を 積極的に入れる以外、賃金による競争力はない。 ⑥①~④の実が挙がれば、新規設備投資が起こる。 ⑦教育については、「ゆとり教育(1980年~現在)」で、わが国は逆のことをしてきたが、 この間、韓国、中国、インド等は、教育に力を入れてきた。教育は、すべての基礎である から、重視すべきである。 (5)原発再稼動は、GDP成長率に不可欠な要因か、それともGDP成長率の阻害要因か GDP成長率については、消費や新規投資がなくなれば、経済は乗数効果で大きく縮小していき、上の(1)(2)(3)より、新規投資は、実物経済において皆が欲しいと思う新しい財・サービスを普及させるまでの間、生産拡大のために行われるものであることがわかる。従って、エネルギー革命を実行することこそが、今後のGDP成長率の維持・上昇に不可欠なのであり、旧来型の電力供給システムにしがみつくことこそ、GDP成長率を阻害するものである。 そして、環境と一層快適な生活を実現するために、現在、求められているエネルギー改革は、下のとおりである。 1)地熱・汐潮・太陽光・風力・天然ガス・エネファームなどの安全で環境を重視した発電 方法に切り替えると同時に、電気を主体にした安全で快適な生活を実現する。 2)それと同時に、わが国がオイルショック等で翻弄されてきたエネルギー・資源の自給率を 上げる。 3)わが国の排他的経済水域から、エネルギーや資源を早急に調達できるように開発投資して 資源国になる。 4)地域間の電力の融通や分散発電した電力の販売ができるようにするため、直流と交流の 超伝導電線などのインフラを整備し、電力会社の地域独占を排して、電気料金を下げる。 5)省エネ、自家発電を装備したゼロエミッションの快適な住宅を普及させて、快適で エコな生活を送りながら、エネルギーの自給率を上げる。 6)その他 上記は、わが国のこれまでの経済発展やGDP成長率の上昇を踏まえた解決策である。また、原発を維持して将来の電源の依存割合を人為的に決めようなどというのは、すでに歴史が無理だと結論を出した計画経済そのものである。従って、わが国に資源が豊富に存在するエネルギーで、合理的な発電を行うことを素早く決断して脱原発すべきである。決断をゆっくりすれば、太陽光発電のように、マーケットシェアと技術の両方で世界に遅れをとるのである。 なお、私は、このブログ内に具体的に多くの提案をしているが、それらは全て、わが国の経済発展やGDP成長率の上昇を踏まえた提案である。GDP成長率が上昇しさえすればよいのかまで含めて・・・。 参考: 2011.11.24 21世紀の発電・送電システムについて 2011.11.25 「グリーンインフラ構築」「排出ガスゼロ都市」 2012.1.16 クリーンエネルギー社会の船、トラック、航空機は? 2012.2.26 我が国が、資源・エネルギー自給率を高めなければならない理由 2012.4.1 普天間飛行場及びエネルギーの転換 (当初記載2012.2.29) 2012.4.14 「環境=地球温暖化のみ」という思考停止の発想をやめて、 スマートでクリーンな次世代の技術に進んでもらいたい。 2012.4.24 原発を再稼動させなければ「電力が足りない」「企業が 出て行く」というキャンペーンには、もう騙されてはならない。 2012.4.29 「(仮称)東日本三陸沿岸鉄道『希望』」は、防波堤、高度交通 インフラ、エネルギー改革、観光など、多目的のインフラを作る ことによって費用の節減を行い、“地域”も主役として参加して 行うという事例。
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2012,02,24, Friday
①現在、民主党や自民党などの政治家は、日本銀行に対して、景気をよくするために、インフレターゲット(物価上昇率)が毎年1%になるように金融緩和を行うよう、プレッシャーをかけている。しかし、物価が上昇すれば、企業や若い人などの借入金の価値が下がり、借入金を持っている人は得をするが、老後のために低い利子率で安全な預金をしてきた人の預金の価値は目減りし、その人の財産価値は毎年1%ずつ下がるのである。つまり、これは、貸付者から借入者への財産の移転になるのだ。本来、日本銀行は物価の安定を図り、通貨で計った国民の財産を守るのが仕事で、そのために、政治とは一線を隔して自主性が認められているのだから、日本銀行にインフレターゲットを決めさせ、実行させるのは違法である。計算例を挙げれば、毎年1%ずつ物価が上がり続ければ、今年100万円の価値があった借入金や貯金は、翌年は、100/1.01=99万円の価値になっているということで、これを続ければ、現在の100万円の購買力は、5年後には100万円を1.01の5乗で割った95万円になっているということなのである。 *資料(1)(2)参照
②また、野田首相、安住財務相を中心とする政府は、「社会保障と税の一体改革」と銘打った消費税率引き上げのために、“不退転の決意”で、“国民の理解を求めるための”あらゆる努力をしている。これも、使わなくなる原発の堤防建設やダムに、未だに大きな無駄な支出を行いながら、財務省の言いなりに、最も簡単な国民へのしわ寄せを行おうとしている点で、何の理念もないものである。念のため、5年後に消費税が5%上がって10%になっているとすると、今年105円だったものは、5年後には110円になっているため、①と同時に行われれば、今年100万円の買い物ができた人は、5年後には、95X105/110=約91万円分の買い物しかできなくなるのである。 *資料(3)参照 つまり、需要の7割を占める消費者の購買力は、①と②を合わせれば、5年後には91%に落ちる。これでは景気がよくなるわけがないし、そもそも国民を幸福にしない政策である。さらに、年金生活者などのぎりぎりで暮らしている人には、早く死ねと言わんばかりの政策である。そして、ほかに方法がないわけではないのだから、こんなことしかできないのであれば、政治家としての能力に不足があると言わざるを得ない。 *資料(1): http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/287113 (西日本新聞2012.2.17 日銀、10兆円の追加金融緩和 物価目標「当面1%」 ) 日銀は14日開いた金融政策決定会合で、国債などの資産買い入れのための基金をこれまでの55 兆円から10兆円拡大する追加金融緩和を全会一致で決めた。追加緩和は昨年10月末以来、約3カ月 半ぶり。政策金利を0~0・1%とするゼロ金利政策の維持も決めた。また、ゼロ金利政策継続の是非を 判断する際の基準となる「物価目標」のめどについて「当面は消費者物価の前年比上昇率で1%とする ことを決めた」とした。景気の現状については「海外経済の減速や円高の影響などから、横ばい圏内の 動きとなっている」と判断した。 *資料(2): http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H09/H09HO089.html 日本銀行法 第1条(日本銀行存在の目的) 1.日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行う ことを目的とする。 2.日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の 円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。 第2条 (通貨及び金融の調節の理念) 日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済 の健全な発展に資することをもって、その理念とする。 第3条(日本銀行の自主性の尊重及び透明性の確保) 日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。 *資料(3): http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2140168.article.html (佐賀新聞2012.2.18 一体改革で全国集会スタート / 消費増税に理解求める) 政府は18日、消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革に国民の理解を求める全国対話集会を、 滋賀県長浜市を皮切りにスタートさせた。安住淳財務相は長浜市の集会で「消費税の増税をお願いする のは心苦しいが、日本の抱えている大きな問題を理解いただければと思う」と強調。少子高齢化の現状 などを説明した。 一体改革に関する与野党協議の実現に見通しが立たない中、世論を味方につけて 局面を打開したいとの思惑がある。だが、この日の4カ所の集会のうち3カ所は定員が15人程度に限ら れ、野党は「広く国民の声を聞けない」と批判を強めている。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 03:55 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,02,04, Saturday
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819596E2E1E2E7828DE2E1E2E0E0E2E3E09C9CEAE2E2E2;bm=96958A9C93819696E2E1E29AE18DE2E1E2E0E0E2E3E09C9CEAE2E2E2 (日経新聞、2012.2.4)
「日本のテレビ事業の不振が業績を直撃するパナソニック、シャープは今期の最終赤字が過去最大と なり、ソニーは4期連続の赤字となった」「テレビ不振に苦しむのはシャープだけではない。ソニーは今 期、900億円の連結最終赤字を見込んでいるが、赤字幅は1000億円を大きく上回る可能性がある。 欧州や日本でテレビ事業の採算が悪化し、同部門は8年連続の赤字となりそうだ」「国内勢の不振を よそに、海外の有力企業は好決算を謳歌している。韓国サムスン電子の2011年12月期の連結純利益 は13兆7300億ウォン(約9600億円)。ウォン安も追い風となり、スマートフォン(高機能携帯電話)の需 要拡大を取り込んだ。サムスンの株式時価総額は約12兆円とパナソニック、ソニー、シャープの合計 (約3兆6000億円)を大きく上回る。」など、この頃、日本の電機大手のテレビ事業が不振と韓国のサム スン電子の活躍が報道されている。 その原因には、円高による不振もあるかも知れないが、下のような技術過信による販売戦略の甘さ による失敗やテレビを付加価値の高い製品にすべきコンテンツの貧弱さがあると思う。 ①最近でこそ少し単価が下がったが、日本製薄型テレビの販売価格は高かった。 ←私でさえ、日本製ではなく韓国製を買おうかと思ったほどであり、販売戦略が悪い。 ②その高いテレビで見るほど、価値の高い番組をテレビではやっていない。 ←新春番組はいい例であるが、ニュースやニュース解説などでも、福島原発事故の報道のよう に、真実を伝えるジャーナリスト精神に欠けるため、薄っぺらで感動をもたらさないものが多い。 その点、BBCは尊敬に値するし、韓国ではケーブルテレビが普及しており、60チャンネル以上 の番組が楽しめるそうである。 ③ちょっと面白い箇所にさしかかると、必ずその前に広告が出てきて視聴者は不快になる。また、広告 による中断が多すぎて、細切れの番組を見る羽目になっている。 ←韓国のテレビでは、CMは番組の最初と最後にまとめて放送しなければならないという規制が ある。そのため、番組の途中でCMによって何度も中断されることが無くて、大変良い。 日本も見習うべきである。 ④スターの作り方が、素人本位で鑑賞に堪えない人が多い。 ←アイドルでも、技量の高い芸術家(現在では、そのような人は多い)を使うべきである。その点、 他国では、見るに堪えず、聞くにも堪えず、無理やり笑うしかないようなスターは見ない。 ⑤映像や音楽が、美しくない。従って、憧れを持てない。 ←韓国では、文化コンテンツそのものが期待されているのみならず、「憧れ」や「豊かさ」のイメージ を通して、企業の海外展開、市場開拓を支援するソフトパワーとして位置づけられている。 これが、韓国ドラマが人気のある理由の一つであろう。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 03:52 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2012,01,16, Monday
環境に負荷をかけないクリーンエネルギーを使って、安価に農林漁業の生産を行うためには、それに
合った機械や道具が必要です。例えば、軽トラックや農機具も、電気か燃料電池で動くものにしなけ ればなりませんし、漁船も、「波力と電気のハイブリッド」「電気」「燃料電池」などで動くものにしなけ ればなりません。大型トラックや飛行機は、パワーが必要なので、水素燃料がよいと言われています。 これらの選択肢が整えば、自然エネルギーで発電した安価な電気を使って、安いエネルギーコストに より、農林漁業をはじめその他の産業を再生させることができますし、わが国のエネルギー自給率が 上がって外国の意思次第ではなくなり、安心できます。 こうなると、自動車は排気ガスを出さなくなるため、道が建物の中を通ってもよいわけです。そのため、 前に、「宇宙家族」という番組であったような21世紀の新たな街づくりができるようになり、「改革」が、 具体的に目に見えてきますね。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 01:03 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2011,09,27, Tuesday
今日の日経新聞には、ドコモ携帯は、スマートフォンが主力になると書いてあるが、私は、日本の携帯
電話は、技術者のオタクになっていると思う。 携帯が財布代わりになったり、カード代わりになったり、航空券になったりして、何でも一つの器械で 間に合わせるのは、セキュリティー上は、むしろリスクが高い。なぜなら、それとその暗証番号だけを 盗まれたら、すべて終わりだからだ。リスクは分散した方がよい。 一方で、ニュージーランドでは、倒壊したビルの中から日本にある自宅に携帯で電話して助かった人が いるのに、日本では、東日本大震災のような本当に必要な時に、国内でさえ電話が通じなくなる。つま り、肝心な機能が不全である。ここで、携帯さえ通じれば、命が助かった人が少なからずいるだろうし、 孤立して避難している人への食料や雑貨の支給も容易だっただろう。 見かけだけの技術を追求して顧客のニーズを汲まず、何のために携帯電話を売っているのかさえ忘れ ている企業は、その利便性で、新興国の企業に追い越され、沈没するのも時間の問題だと思う。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 12:48 PM | comments (x) | trackback (x) |
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2011,08,26, Friday
円高で我が国の輸出産業が打撃を受け、我が国企業の空洞化が問題視されている。
しかし、為替レートがどうして決まるのか、それによってどういう仕組みで円高ないし円安に なるのか、そこから導き出される現在の正確な円高の理由を、どのマスコミも説明していな いので説明すると、下のようである。 1)為替レートは、市場により売買されて決まるので、現在、欧米の通貨を売って、円を買い たい人が多いということである。 2)その理由は、下の二つである。 ①日本から財やサービスを輸入する外国企業が、円を買って決済しなければならない場合 ②円を持っていれば将来儲かると考えて、投資や投機をする人が多い場合 そして、マスコミはこぞって、「現在は過去の円高局面に比べて米欧経済の展望が悪いため、 円に資金が流入しやすいのだ」と説明しており、2)②のみを強調して、日本政府の介入や各 国の協調介入が必要だとか、我が国の金融緩和が必要だとか言っている。 しかしながら、我が国は、貿易収支が毎年黒字であるため、2)①の原因での円高圧力も大変 大きい。貿易収支が黒字ということは、普段は、国民が働いて作りだしたもののうち、自分たち のために使うものは我慢して、多くを外国に輸出して暮らしているということである。どちらかと 言えば(その評価を書くと長くなるので)よいことであるが、現在は、東日本大震災の後であり、 復興需要が大きい。この際、復興に必要な財やサービスを、海外から輸入してはどうだろうか。 例えば、家。太陽光発電や断熱財を使い、省エネ機器、オール電化システムを備える我が国の 家も素晴らしいが、そのデザインは今一つであり、街並みのデザインも悪い。この際、東北地方 に北欧やカナダ、アメリカのデザインの家が並ぶ街並みに、我が国の技術を加えて作ったらどう だろうか。きっと、人気の住宅地になる違いない。もちろん、広いエリアごとに、様式を揃えなくて は、かえってちぐはぐになるので、町ごと作りなおすこの機会は絶好である。 また、機械や種々の製品。いろいろな意味で質の高いものがあるので、欧米や韓国・中国から 輸入してもよいではないか。ここに、本当に世界でお勧めの製品を輸入して使うことにより、我が 国の産業も刺激を受けて、ブラッシュ・アップすることになると思う。原発の安全神話と同様、日 本製品の高品質神話もそれほどではなく、世界は広くて学ぶべきことが多いことを、身を持って 実感して、次の糧にできる筈である。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 05:10 PM | comments (x) | trackback (x) |
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