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2014.1.12 普天間基地の辺野古移設問題について (2014.1.18追加あり)
   
             首里城                            沖縄の都市部

(1)仲井真知事の辺野古埋め立て承認から沖縄県議会の辞任要求決議まで
 沖縄県知事一人に大きな圧力がかかったことに同情するとはいえ、仲井真知事が辺野古埋め立て承認の表明をしたのは、沖縄県民の民意を無視した公約違反だと、私も思う。そのため、*1-1、*1-2、*1-3、*1-4のような展開で、沖縄県議会が知事の辞任要求決議を可決するという顛末になったのは自然であり、仲井真知事は辞任するのがBestだろう。

 この議論の間、沖縄の新聞では*2のような論戦を展開していたにもかかわらず、ヤマトの全TVは、膨大な時間を使って、警察のポンミスで(冤罪かも知れない)容疑者が逃げ出し、警察が4000人体制で47時間もそれを追いかけていたという報道を行っていた一方、沖縄基地や辺野古埋め立ての本質については全く報道しなかった。これは、視聴者から沖縄問題を隠すためではないかと思われるくらいで、ヤマトんちゅを“馬鹿”にするのがヤマトのTVの役割のようだ。

(2)尖閣諸島の防備と在沖アメリカ海兵隊は、本当に関係があるのか??
 このブログに何度も書いているとおり、尖閣諸島が中国に領空・領海で侵犯されているのは問題だが、今でも米軍は沖縄に駐留しているのだから、沖縄に米軍が駐留すると領土保全のための抑止力になると言うのは疑わしくなった。

 そのため、*3のように調べたところ、米海兵隊は、朝鮮戦争、ベトナム戦争、グレナダ侵攻、湾岸戦争、イラク戦争など、米国が行う大規模軍事行動で常に最前線に投入されて全世界に展開されるもので、有事の際には世界中どこにでも展開できる能力を保有しているものだということがわかったが、これを、「日本の領土保全のための抑止力を目的とする」と言えるかどうかは、ヤマト及び沖縄双方のメディアの議論を聞きたい。

(3)そこで提案
 仮に、沖縄の米海兵隊が日本の領土保全のための抑止力になっているとしても、沖縄の負担は大きすぎるため、米軍普天間飛行場の移設先は名護市辺野古ではなく九州がいいのではないかと、私は思う。

 また、*4のように、世界の識者と文化人により沖縄の海兵隊基地建設への非難声明が出ており、その中には、オリバー・ストーン映画監督や歴史学、人類学の教授なども含まれているので、彼らに、琉球の歴史と文化、第二次世界大戦での立場、そして美しい島やサンゴ礁の海を含む歴史をこめた沖縄の映画を作ってもらったらどうだろうか?ヤマトでは、科学・思想などのどの分野でも、国内ではなかなか認められないことも、逆輸入するとすんなり受け入れられることが多いからだ。

   
                      沖縄の田園地帯
*1-1:http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=59661
(沖縄タイムス 2013年12月27日) 仲井真知事、辺野古埋め立て承認表明
 仲井真弘多知事は27日午前、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた国の公有水面埋め立て申請を承認し、午後3時すぎから那覇市内の知事公舎で記者会見し、正式表明した。仲井真知事は「(国の環境保全策は)現段階で考えられる保全措置が取られており、基準に適合していると判断し承認することにした」と説明した。午前9時すぎ、審査担当の県土木建築部が申請を承認する書類に公印を押した。土建部は同9時41分に沖縄防衛局あての書類を発送し、同10時50分に到着し防衛局が受領した。知事は自らの公約である「県外移設」の主張は堅持すると説明。市街地にある普天間飛行場の危険性を早急に除去し、固定化を回避しなければならないと考え最終決断した。ただ、県民世論の強い反発を招くのは必至。来年1月の名護市長選で辺野古反対を明言する現職が再選されれば、「直近の民意」を理由に反対運動が高まるとみられ、移設実現には曲折も予想される。

*1-2:http://mainichi.jp/select/news/20131228k0000m010102000c.html
(毎日新聞 2013年12月27日) 辺野古埋め立て:知事の承認に「変節だ」反対渦巻く
◇「沖縄の心を忘れてしまった」
 米軍普天間飛行場=沖縄県宜野湾(ぎのわん)市=の移設に向けた名護市辺野古(へのこ)沿岸部の埋め立てについて、27日にゴーサインを出した仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事。「公約を変えたつもりはないし、変えていないので説明する理由はない」。記者会見でこれまでの「県外移設」公約との矛盾を突かれ、語気を強めて反論した。「銃剣とブルドーザー」で米軍に土地を奪われ、強制的に基地を造られた歴史を持つ沖縄。それだけに公約を事実上転換し、新基地建設を承認した知事に対し県民の反発は高まるばかりだ。県は27日午後になって急きょ会見場所を、移設反対派の市民が詰めかけた県庁から知事公舎に変更。仲井真氏は安倍晋三首相との会談を終えて25日夜に沖縄に戻ってから一度も県庁に登庁せず、知事公舎にこもったまま会見に臨んだ。午後3時13分。28社約80人の記者らが待つ会見場に、仲井真氏は足を引きずるように歩いて現れた。黄色い長袖のかりゆしウエア姿。胸ポケットから取り出した眼鏡をかけ、用意したペーパーを淡々と読み上げ「基準に適合していると判断し、承認いたしました」と述べると、フラッシュが一斉にたかれた。質疑応答に移ると、徐々に感情があらわになった。「県外ということも辺野古が困難という考えも変わっていない」との発言と、埋め立てを認めた判断の整合性を問われ「私への批判ですか? ちゃんと質問してください。どこが不整合だと言うのですか」と手を振り上げ声を荒らげた。「主」のいない県庁では、抗議する市民ら約1000人が1階ロビーで座り込みを続けた。テレビで会見の模様が流れると「ウソをつくな」と反発の声が。同県北谷(ちゃたん)町のアルバイト、宮里歩さん(34)は「知事は『いい正月を迎えられる』と言っていたが、とんでもない。ウチナーンチュ(沖縄の人)の心を忘れてしまったのだろう」と強く批判した。仲井真氏は旧通商産業省出身で沖縄電力会長などを歴任。2006年の知事就任時には条件付きで県内移設を容認していた。だが、09年に「最低でも県外」を掲げた民主党政権誕生を機に公約転換へ動き出す。10年の「県外移設を求める県民大会」にも参加し「沖縄の過剰な基地負担には差別の印象すら持つ」と踏み込んだ。そして2期目を目指す同年の知事選で「県外移設」にスタンスを変えた。

*1-3:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217320-storytopic-11.html (琉球新報社説 2013年12月31日) 知事承認と世論 「もう、だまされない」 底堅い辺野古ノーの民意
 「もう、だまされない」。沖縄の未来に禍根を残す県知事の背信と政府の対応の欺瞞(ぎまん)性を、県民は冷静かつ毅然(きぜん)と受け止めている。仲井真弘多知事が、米軍普天間飛行場の移設先の名護市辺野古埋め立て申請を承認したことを受けた緊急県民世論調査で、「支持しない」が61・4%に上り、「支持する」は34・2%だった。普天間問題の解決手法を問うと、県外・国外移設、無条件閉鎖・撤去が計73・5%を占め、辺野古移設は15・9%にすぎなかった。県内への新たな基地建設を拒む民意は岩盤のように底堅い。7割を超える住民が反対する辺野古移設の強行は不可能だ。
●安倍政権の狙い不発
 知事再選時に「県外移設」を掲げていた仲井真知事の承認判断を公約違反とみなす回答は72・4%に上った。知事の支持率は過去最低の38・7%に下がり、不支持率は53・9%で、5割を超えた。最大懸案である普天間問題で、沖縄県政の舵(かじ)取り役が有権者との契約である公約をいともたやすく放棄したことに、大多数の県民が失望し、憤っている。辺野古埋め立てにお墨付きを与えつつ、「県外移設」の公約を維持しているという詭弁は破綻し、知事の主張が通用しないことが明白となった。基地問題で沖縄の県益に沿った主張をする知事は保革を超えて高い支持率を獲得する傾向にあるが、今回の支持率急落は、歴史の歯車を逆に回して期待を裏切ったことへの拒絶反応だ。知事は、県民世論の厳しさを自覚すべきだ。残り任期が1年を切った仲井真知事は「公約違反」を否定し続ける限り、さらに求心力を失い、「死に体」に近づくだろう。注目されるのは、自民党県連と所属国会議員、仲井真知事に圧力をかけ、県外移設の公約を撤回させた政府・自民党の対応に関し、「納得できない」が7割を超え、安倍政権への不支持率が54・8%を記録したことだ。国会議員に離党勧告をちらつかせて屈服させた政府・自民党の対応は、「21世紀の琉球処分」とも称される。沖縄の「自己決定権」を踏みにじり、屈従を強いた安倍政権の強権性は見透かされ、県民に諦めを植え付けようとした狙いは完全に外れた。安倍首相が知事との会談で示した基地負担軽減策については、評価しないが約7割に上った。仲井真知事は「普天間飛行場の5年以内の運用停止」などについて「最大限努力する」という首相の発言を確約とみなすが、県民はその実現性を既に見限っている。
●効力失う「アメとムチ」
 1999年、稲嶺恵一知事が移設先に辺野古を選定し、岸本建男名護市長が受け入れた際に繰り出した15年使用期限の条件は日米政府内で一顧だにされなかった。基地負担軽減の核心的な要求がはぐらかされ、消えていった経緯を知る県民は、あらためて政府への不信感を呼び起こされた。安倍首相が、2021年度までの3千億円台の沖縄振興予算を約束し、「空手形」との批判を浴びながら示した基地負担軽減策は、沖縄に対する新たなアメの性格をまとっている。その一方で、安倍政権は辺野古移設を強いるムチを猛然としならせ、仲井真知事はそれに陥落した。だが、主権者である県民は、基地受け入れの代償として沖縄振興予算を手当てする「補償型安保維持施策」、アメとムチの沖縄懐柔策の効力が失われていることを深く認識している。一方、共同通信の全国世論調査では、対照的に知事の埋め立て承認への評価が56%、辺野古推進への支持が49%に上った。沖縄に基地を押し付けて、平然と安全保障の恩恵を受ける国民が多数を占める現実がある。この「人ごとの論理」が息づいていても、地元沖縄の県内移設ノーと政権批判の強固な民意は、辺野古埋め立てを強いる安倍政権に立ちはだかる大きな障壁となるだろう。

*1-4:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217720-storytopic-11.html (琉球新報社説 2014年1月11日) 知事辞任要求決議 もはや信を失っている 民意に背いた責任は重い
 こじつけとはぐらかし、開き直りが、これほど飛び交った議会答弁がかつてあっただろうか。県議会臨時会で米軍普天間飛行場の辺野古移設のための知事の埋め立て承認をめぐる質疑がなされたが、知事や県幹部の答弁は詭弁と言い逃れに終始していた。支離滅裂と偽装の羅列と言い換えてもいい。今の県庁には「話者の誠実性」が徹底的に欠けている。県議会が仲井真弘多知事の辞任要求決議を可決した。賛成多数とはいえ、選挙で選ばれた県民代表の構成体が辞職を求めた意味は重い。知事は辞任すべきだ。自分の決定の正しさに自信があるなら、堂々と県民に信を問うべきだ。
●開き直り
 知事は2期目の出馬の際の公約に「県外移設を求める」と掲げた。当時の記者会見では「(県内移設受け入れの可能性は)まずなくなった」とも述べている。辺野古移設にほかならない「日米共同声明」の「見直し」も明言した。県外と言えば県内反対であるのは論理的必然だ。だが今臨時会で知事は「辺野古が駄目だと言ったことは一度もない」と繰り返した。この開き直りは「だまされた有権者が悪い」と言うに等しい。知事は公有水面埋立法に照らして「基準に適合しており、不承認とする合理的理由はない」と説明したが、牽強付会(けんきょうふかい)だ。同法4条は「環境保全への十分な配慮」を必要条件としている。昨年11月末、環境影響評価に対する知事意見は「環境保全措置について懸念が払拭(ふっしょく)できない」と注文を付けたが、その後、環境保全措置は追加されていない。それなのになぜ突然、「適合」になったのか。當銘健一郎土建部長は「(今後)保全措置をやれば適合するだろう」と知事に報告したという。こんな珍妙な理屈があるか。法は、措置が十分かどうか吟味するよう求めているのだ。まだ提示されてもいない措置を勝手に推測し、それを根拠に許可するなら、今後いくらでも許可しなければならなくなる。當銘氏は、国が申請する埋め立てに対し、県は拒否できないかのような説明もしたが、そんな判例はないはずだ。他の副知事や部長の答弁も、過去の答弁との矛盾に満ちていた。県の公務員は知事への奉仕者でなく、県民への奉仕者であるべきであろう。知事は昨年末の埋め立て承認会見であえて振興予算に言及し、称賛した。この臨時会でも冒頭、予算に触れて「沖縄が飛躍的に発展する」と述べた。これで振興と基地の「リンク論はない」と強弁しても、納得する国民はいるまい。
●意味のすり替え
 今回の質疑には意味もあった。普天間の「5年内運用停止」に伴う「県外移設」は、新基地が完成すれば「機能はかなり(沖縄に)戻ってくる」と、知事が認めたのだ。「県外」が万が一現実化しても、あくまで一時的にすぎないことがはっきりした。「県外」の意味はいつの間にか「暫定」とすり替えられていたのだ。「県外移設の公約を変えていない」という知事の弁明について、今回の辞任要求決議は「不誠実の極み」と指摘する。琉球新報社などによる世論調査でも、承認を公約違反と見る意見は72%に上った。指摘の正しさを裏付ける。決議はまた「かつてこれほどまで政府に付き従い、民意に背を向けた知事はいない」と批判した。「県民の中に対立を持ち込むもの」だったのも間違いない。知事の承認表明が「沖縄の人はカネで転ぶ」「沖縄の抵抗はカネ目当て」との印象を全国に発信してしまったのは確かだ。その意味でも政治的責任は重い。県内移設は、知事や当該市長が容認していた時代でさえ失敗した。その歴史から教訓をくみ取るべきだ。まして今回は、決議が示す通り、知事はもはや信を失っている。不毛の17年を繰り返したくないなら、日米両政府は辺野古移設を断念すべきだ。

*2:http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217340-storytopic-11.html
(琉球新報社説 2014年1月1日) 年の初めに 平和と環境を次代へ 人間の安全こそ最優先に
 新年を迎えた。年の瀬に「知事、辺野古埋め立て承認」の衝撃的な決断に直面し、心を痛めて正月を迎えた県民も多かろう。だが、県民世論調査で米軍普天間飛行場の閉鎖・撤去、県外・国外移設を望む民意が強いことも明確になった。わたしたちは「命どぅ宝」の心、豊かな自然など先達が残した有形無形の遺産に支えられ「生かされている」との謙虚さを大切にしたい。来年の戦後70年も見据え、あらためて持続可能な平和と環境、経済を次世代に引き継ぐ覚悟、責任をかみしめよう。
●不平等の構造化
 普天間飛行場返還問題をめぐる自民党県連と国会議員、仲井真弘多知事の「県外移設」公約の事実上の撤回で混乱が続くだろう。だが県民は悲観も楽観もすることはない。「危険なオスプレイを飛ばすな」「民意は辺野古移設ノー」との主張には民主的手続きを踏んだ正当性がある。「沖縄に民主主義を適用せよ」との訴えも正論だ。沖縄とこの国の未来のために、三つの「原点」を見詰め直したい。
 一つは、1972年の日本復帰だ。米軍統治下で人権を蹂躙されてきた沖縄住民は「平和憲法」に救いを求めた。しかし、今なお過密な米軍基地が事件・事故、爆音、米兵犯罪の温床になっている。法の下の不平等が構造化している。もはや我慢の限界だ。米識者から駐留の軍事的合理性に疑義が出ている在沖米海兵隊の全面撤退を真剣に検討し、不平等と日米関係そのものを劇的に改善するときだ。
 二つ目は、昨年始動した「沖縄21世紀ビジョン基本計画」だ。知事は年末に首相が示した基地負担軽減策を評価し「沖縄の基地問題は日本全体の安全保障に寄与している」と述べた。首相を激励し、自らを政権の「応援団」とも言い放った。普天間飛行場の5年以内運用停止が口約束であり、オスプレイの配備中止要請に全く言及がないなど、核心部分で実質「ゼロ回答」だったにもかかわらずだ。21世紀ビジョンの基軸的な考えは、「潤いと活力をもたらす沖縄らしい優しい社会の構築」「日本と世界の架け橋となる強くしなやかな自立的経済の構築」の二つだ。会談での知事の「安保に寄与」発言には、沖縄の文化力や経済力、市民交流などソフトパワーで日本と世界の懸け橋になるとの発想がすっぽり抜け落ちている。沖縄の夢が詰め込まれた21世紀ビジョンを後退させてはならない。
 三つ目は、戦後日本の原点だ。「戦争放棄」をうたった日本国憲法の下で平和国家、民主国家として歩み、戦後一度も戦争をしなかったことは世界に誇れることだ。
●ソフトパワー
 ところが、安倍政権は「積極的平和主義」を掲げ、集団的自衛権の行使容認や武器輸出三原則緩和、自衛隊増強など、軍事拡大路線をひた走っている。軍事力を過信せず、非軍事的な国力を駆使し、戦略的互恵関係の構築により安全を実現するのが、平和国家のあるべき姿だ。国民は戦争をする軍事国家への回帰など望んでいない。「人間の安全保障」の提唱者の一人で、ノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・セン氏は「テロや大量虐殺と戦うことは大切だが、私たちは人間の安全を脅かすものが、暴力だけでなく、さまざまなかたちで現れることにも気づかなければならない」と指摘する。これは、人々や社会の安全を脅かす貧困、抑圧、差別などの社会的不正義を「構造的暴力」と定義し、その解消を「積極的平和」と位置づける平和学の概念とも通底する。首相は軍事偏重の「積極的平和主義」ではなく「積極的平和」こそ追求し、沖縄で普天間撤去などを通じ構造的暴力を解消すべきだ。わたしたちは、琉球王国時代の万国津梁の精神に倣い多国間の懸け橋となりたい。沖縄は東アジアの緊張を沈静化し、「軍事の要石」から「平和の要石」へ転換する構想を描くべきだろう。沖縄の尊厳と安全を守るために、ソフトパワーに磨きをかけていこう。

*3:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E6%B5%B7%E5%85%B5%E9%9A%8A アメリカ海兵隊(要点)
 第二次世界大戦以後、第二次世界大戦後は朝鮮戦争において韓国救援の先遣部隊として派遣され、釜山に追い詰められた国連軍の中の米軍の中核として困難な時期を支え、マッカーサー元帥の立案した仁川上陸作戦(クロマイト作戦)に中核戦力として用いられ、上陸後のソウル奪還にも一番乗りの一翼を担った。また、中華人民共和国の参戦によって総崩れとなった国連軍の殿(しんがり。最後尾防衛)を務めたのも海兵隊であった。その後もゲリラの掃討戦に従事し、アメリカ軍やイギリス軍(イギリス連邦軍)、大韓民国軍やベルギー軍などから構成された国連軍が行った攻勢には常に主力として用いられ、海兵隊は朝鮮戦争の休戦を38度線の防御陣地で迎えることになる。
 その後も、ベトナム戦争、グレナダ侵攻、湾岸戦争、イラク戦争など、米国の行った大規模軍事行動には常に最前線に投入され、米海兵部隊は規模の大小はあるものの全世界に展開されており、有事の際には世界中どこにでも展開できる能力を保有している。創設以来、志願制による補充を原則としてきたが、第二次世界大戦中及びベトナム戦争中には徴兵による補充を行っている。

*4:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140112&ng=DGKDZO65212580R10C14A1NN9000 (日経新聞 2014.1.12) 負担軽減巡り思惑交錯
 首相が仲井真知事と約束した沖縄の負担軽減策の行方もなお不透明だ。沖縄県が要望する柱の一つは、普天間基地の5年以内の運用停止だ。計画では調査から米軍への提供まで約9年かかり、単純計算で4年前倒しする必要がある。菅義偉官房長官は「速やかに着手し、事業期間を短縮する」と語るが、日米関係者には「計画段階でかなり絞り込んだ日程。前倒しは難しい」との声も根強い。政府内には「実質的に運用停止の状態に近づければ理解が得られる」との見方もある。県は垂直離着陸輸送機オスプレイ24機の約半数を県外配備するよう求めるが、コストがかかり米側が難色を示すのは必至だ。政府は県外の訓練拡充などによる県内飛行の半減を強調している。「5年以内」を求める仲井真知事も、実現には「移設先は県外しかない」と語る。県外移設の公約をおろさず埋め立てを承認した整合性をとる説明といえるが、政府とのズレは明らかだ。もう一つの柱は、日米両政府が合意した新協定の協議だ。自治体が汚染調査などで基地内に立ち入る手続きや、環境保全の施設を整備する際の財政負担のあり方などを定める。在日米軍基地の管理などを定めた日米地位協定の補足協定との位置付けだ。米政府はこれまで地位協定の改定に一度も応じず、運用改善で済ませてきた。新協定の協議入りは、普天間を拠点とする在沖縄海兵隊の一部をグアムに移転させる米計画に弾みがつくと期待するからだ。ただ米政府は費用負担に厳しい米議会をにらみ、日本側の財政負担を多く求める可能性がある。自治体の基地内の立ち入り手続きも簡単にのめる話ではない。

    
                         沖縄の海と海岸
*5:http://ryukyushimpo.jp/uploads/img52ccad8c5288e.pdf
(プレスリリース 2014年1月) 世界の識者と文化人による、沖縄の海兵隊基地建設にむけての合意への非難声明
 私たちは沖縄県内の新基地建設に反対し、平和と尊厳、人権と環境保護のためにたたかう沖縄の人々を支持します。私たち署名者一同は、2013年末に安倍晋三首相と仲井真弘多沖縄県知事の間でかわされた、人間と環境を犠牲にして沖縄の軍事植民地状態を深化し拡大させるための取り決めに反対します。安倍首相は経済振興をエサに、軍港をともなう大型の海兵隊航空基地を作るために沖縄北東部の辺野古沿岸を埋め立てる承認を仲井真知事から引き出しました。辺野古に基地を作る計画は1960年代からありました。それが1996年に掘り起こされ、前年に起こった少女暴行事件もあり当時沖縄で最高潮に達していた反米軍基地感情を鎮めるために、日米政府は、宜野湾市の真ん中にある普天間基地を閉鎖して、辺野古の新基地にその機能を移転させようと計画しました。辺野古は稀に見る生物多様性を抱え、絶滅の危機にある海洋哺乳動物、ジュゴンが棲息する地域です。仲井真知事の埋め立て承認は沖縄県民の民意を反映したものではありません。知事は2010年の知事選直前に、それまでの新基地容認姿勢を変更し、「普天間基地移設は県外に求める」と言って、新基地反対で一貫していた候補を破って当選しました。近年の世論調査では県民の辺野古新基地への反対は7割から9割に上っていました。今回の仲井真知事埋め立て承認直後の世論調査では、沖縄県民の72.4%が知事の決定を「公約違反」と言っています。埋め立て承認は沖縄県民に対する裏切りだったのです。
 在日米軍専用基地面積の73.8%は日本国全体の面積の0.6%しかない沖縄県に置かれ、沖縄本島の18.3%は米軍に占拠されています。普天間基地はそもそも1945年の沖縄戦のさ中、米軍が本土決戦に備え、住民の土地を奪って作りました。終戦後返還されるべきであったのに、戦後70年近く経っても米軍は保持したままです。したがって、返還に条件がつくことは本来的に許されないことなのです。今回の合意は長年の沖縄の人々の苦しみを恒久化させることにもつながります。沖縄は、日本による17世紀初の侵略に始まり、19世紀末の日本国への強制併合を経て、1944年には、米軍の襲撃を控え、天皇制を守るための時間稼ぎの要塞とされました。沖縄戦では10万人以上、住民の4分の1にあたる人々が殺されました。戦後、米軍政下において基地はさらに増えました。沖縄は1972年に日本に「返還」されたものの、基地がなくなるとの沖縄住民の希望は打ち砕かれました。そして今日も、沖縄県民は基地の存在によってひき起こされる犯罪、事件、デシベル数の高い航空機の騒音や、環境汚染による被害を受け続けています。戦後ずっと、沖縄の人々は米国独立宣言が糾弾する「権力の濫用や強奪」に苦しめられ続けています。その例として同宣言が指摘する「われわれの議会による同意なしの常備軍の駐留」もあてはまります。
 沖縄の人々は、米国の20世紀における公民権運動に見られたように、軍事植民地状態を終わらせるために非暴力のたたかいを続けてきました。生活を脅かす実弾砲撃訓練に対し演習場に突入して阻止したり、米軍基地のまわりに人間の鎖を作って抵抗を表現したりしました。大規模なデモが時折持たれ、約10万人-人口の10分の1にもあたる人々が参加してきています。80代の人たちが辺野古基地建設を阻止するために立ち上がり、座り込みは何年も続いています。県議会は辺野古基地反対の決議を通し、2013年1月には全41市町村首長が、オスプレイ配備撤回と県内移設基地の建設を断念するよう政府に求める建白書に署名しました。私たちは、沖縄の人々による平和と尊厳、人権と環境保護のための非暴力のたたかいを支持します。辺野古の海兵隊基地建設は中止すべきであり、普天間は沖縄の人々に直ちに返すべきです。
ノーマン・バーンボームジョージタウン大学名誉教授
ハーバート・ビクスニューヨーク州立大ビンガムトン校歴史学・社会学名誉教授
ライナー・ブラウン国際平和ビューロー(IPB)共同代表、国際反核兵器法律家協会(IALANA)事務局長
ノーム・チョムスキーマサチューセッツ工科大学言語学名誉教授
ジョン・W・ダワーマサチューセッツ工科大学歴史学名誉教授
アレクシス・ダデンコネチカット大学歴史学教授
ダニエル・エルズバーグ核時代平和財団(Nuclear Age Peace Foundation)上級研究員、
元国防総省・国務省職員
ジョン・フェファー政策研究所(IPS)「フォーリン・ポリシー・イン・フォーカス」(fpif.org) 共同代表
ブルース・ギャグノン「宇宙への兵器と核エネルギーの配備に反対する地球ネット
コーディネーター
ジョセフ・ガーソン「アメリカン・フレンズ・サービス委員会」平和と経済の安全保障プログラム部長、政治学・国際安全保障学博士
リチャード・フォークプリンストン大学国際法名誉教授
ノーマ・フィールドシカゴ大学東アジア言語文明学部名誉教授
ケイト・ハドソン核軍縮キャンペーン事務局長
キャサリン・ルッツブラウン大学人類学・国際問題学教授
ナオミ・クライン著述家、ジャーナリスト
ジョイ・コガワ作家、『オバサン』(和訳『失われた祖国』)著者
ピーター・カズニックアメリカン大学歴史学教授
マイレッド・マグワイアノーベル平和賞受賞者
ケビン・マーティン「ピース・アクション」事務局長
ガバン・マコーマックオーストラリア国立大学名誉教授
キョー・マクレア作家、児童文学者
スティーブ・ラブソンブラウン大学名誉教授・米陸軍退役軍人(沖縄・辺野古にて1967-68年駐留)
マーク・セルダンコーネル大学東アジアプログラム上級研究員
オリバー・ストーン映画監督
デイビッド・バインアメリカン大学人類学部准教授
ロイス・ウィルソン世界教会協議会前総会議長
ローレンス・ウィットナーニューヨーク州立大学アルバニー校歴史学名誉教授
アン・ライト元米陸軍大佐、元米国外交官
(苗字のアルファベット順、2014年1月7日現在)


PS(2014.1.18追加):新たに、学者の「辺野古反対声明」が発表された。御用学者ではない学者の意見も聞く必要があるため、これは歓迎だ。
*6:http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=60857
(沖縄タイムス 2014年1月18日) 「辺野古反対」東大名誉教授ら声明
 米軍普天間飛行場の辺野古移設について、県外で活躍する経済、国文学、歴史、法学など各分野の識者が17日、都内で記者会見し、「名護市辺野古に新たな基地を建設することに反対する」と声明を発表した。政府に対して、県内の米海兵隊基地の撤去に向けた具体的措置について米国と交渉するよう求め、今後は声明の賛同者を募るとともに講演やシンポジウムを開く方針だ。発起人の和田春樹東京大学名誉教授ら18人は、7日に辺野古移設反対の声明を出した米映画監督オリバー・ストーン氏や言語哲学者ノーム・チョムスキー氏ら欧米の著名人とともに「沖縄県民側に立つ」と訴え、すべての日本人に対し「自ら引き受けられない基地を沖縄に押し付け、新たな基地建設まで強行するのは無責任の極みではないか。沖縄差別の政策をいつまで続けるのか」と問い掛け、沖縄への基地建設を「許さない」と表明した。前田哲男氏(軍事評論家)は、自民党の石破茂幹事長が辺野古への新基地建設に向けて「500億円の名護振興基金の創設を示すなど“アメとムチ”を使っている」と批判し、「沖縄の現状に無関心であってはならない」と訴えた。また、古関彰一氏(独協大教授)は「沖縄への基地の押し付けは民主主義に反する」。西谷修氏(東京外国語大教授)は「世界の人が沖縄の現状を知るべきだ」と述べた。

| 辺野古・普天間基地問題::2012.2~2015.3 | 10:46 AM | comments (x) | trackback (x) |

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