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2014,06,19, Thursday
2014.6.11産経新聞より *2より (1)2016年から家庭向電力が自由化されること *1に書かれているとおり、改正電気事業法が2014年6月11日に成立し、2016年から家庭向電力も自由化されて、電力の本格的な市場競争が始まることになった。電力自由化は、2000年に大口利用者向け、2004年に中規模利用者向けが行われており、今回、コンビニや家庭向けも行われて完成する。 この際、地域独占を排して地域間の電力供給も可能にするため、電力会社間の相互乗り入れや、ガス会社、通信会社、IT企業、その他企業の新規参入も見込まれ、電力供給の方法も進歩することが期待される。これを、原子力や火力のように環境に負荷をかける発電方法を止め、送電ロスの少ない送電方法を普及させる機会にしたいものである。 なお、「電力会社には離島などでも都市部と同じ程度の料金を維持するよう義務づける」としているが、離島は風力、太陽光、汐潮発電の適地であるため、それら自然エネルギーの発電所を作るために補助してもらう方が有難いだろう。船も電動になれば、漁船や連絡船への充電が安価にできて便利になる。 (2)電線の地中化について *2のように、政府・自民党は電線の地中化を促す新法を制定する検討に入り、道路や住宅地を新たに整備する際には電柱の設置を認めず、既存の電柱も低コストの工法を普及させて地下に埋めるよう促すそうだが、ロンドン、パリ100%、ニューヨーク83%と地中化率は高いのだから、素早くやればよい。 ただ、地中化の方法は、すでに上下水道管を埋設している市町村やガス管を埋設しているガス会社に頼んで近くに埋設させてもらえば、比較的安価で素早く電線の地中化ができると思われる。そうすれば、2020年の東京五輪に間に合わせられる地域も少なくないだろう。 (3)カジノを中心とした統合型リゾートとは・・ *3-1のように、カジノ(日本語:ばくち、賭博)を中心とした統合型リゾートを作りたいと考える人がいるが、人を不幸にして金もうけを行い、それにより治安の悪化や風俗の乱れを起こす社会的コストは馬鹿にならない。そのため、これは、一種の公害だと、私は考える。 その例は、*3-2のように、誰より早く出社して従業員の話に耳を傾け、幹部と酒を酌み交わして会社の将来を語りあい、会長の時代がくれば会社は変わると期待されていた大王製紙前会長の井川被告が、「遊ぶスリルがあったのと、大きく負けると深みにはまり、取り返しがつかなくなった」と語っていることからも明らかである。損失の規模は違っても、このようなことは競馬や競艇でも起こっており、高い社会的コストを支払って、無駄なエネルギーを使わせる品の悪い街づくりをすることに、私は反対だ。 「アメリカにもラスベガスがある」と言う人もいるが、ラスベガスは首都ワシントンやニューヨーク(日本では東京・大阪に匹敵)にあるのではなく、ネバダ州の田舎の大自然の中に作られたものだ。日本なら、無人島をラスベガスのような街にして、外貨を稼ぐようなものである。 <電力自由化> *1:http://digital.asahi.com/articles/ASG6C4SK3G6CULFA01K.html (朝日新聞 2014年6月11日) 家庭向け電力、16年から自由化 サービス競争本格化 家庭が電気料金やサービスを比べて電力会社を選べるようになる改正電気事業法が11日、成立した。いまは東京電力など電力10社が家庭に電気を売っているが、2016年からはいろいろな企業が家庭向けに電気を売る「電力小売り」に参入できる。競争が本格的に始まると、くらしはどう変わるのか。 ■参入に期待、料金値下げにつながるか 電力小売りは東京電力などの電力会社が地域ごとに独占してきた。これを自由化するため、00年に大きな工場など産業用の大口利用者向けに新規参入が認められ、04年に百貨店など商業用の中規模利用者向けに広げられた。今回の改正は、企業向けに加え、コンビニエンスストアや家庭向けでも16年から新規参入を認める「全面自由化」だ。たとえば関東の家庭では、東電ではなく、中部電力や新規参入の会社から電気を買えるようになる。ガス会社や通信会社などいろいろな業種の企業が参入するとみられ、電気料金は「昼は高いが、夜は安い」というプランや、ガス代や携帯電話代との「セット割引プラン」などの選択肢が増えそうだ。今は円安などで火力発電に使う燃料が高くなり、電気料金は値上がりしている。家庭向けの電気を売る企業が増えれば、サービスや価格の競争が激しくなり、料金を抑える効果も期待できる。経済産業省は、自由化される家庭向け電力の市場を7・5兆円と試算している。これをねらい、東京ガスや石油元売り大手のJXホールディングスは今年4月に電力専門の部署を立ち上げた。東京ガスの山上伸常務執行役員は「電力とガス両方を提供できるサービスを考えたい」と話す。太陽光発電に熱心なソフトバンクのような通信会社なども名乗りを上げる。IT企業の楽天も昨年、エネルギー部門を立ち上げた。最近では電力会社が火力発電所をつくる際にも、ほかの電力会社やいろいろな企業が建設に加わろうと入札に参加するようになった。電力業界にくわしいATカーニーの笹俣弘志パートナーは「発電と小売りがセットで自由化されることで、新規参入が進むだろう」とみている。ただ、これまでの企業向け小売りでは、新規参入企業のシェアは13年度で約4%にとどまっている。16年から家庭向けを自由化しても、本格的な競争がすぐに始まるとは限らない。このため、電力会社が家庭向け料金を値上げする場合は国が審査したうえで認可するという今の仕組みを当面残す。電力会社に料金水準を決める主導権を握らせないためで、新規参入の広がりを見極めたうえでこの仕組みをなくす。また、電力会社には離島などでも都市部と同じ程度の料金を維持するよう義務づける。政府は今後、18年をめどに電力会社から送電部門を切り離す「発送電分離」も検討している。こうした自由化で電力会社の「地域独占」が崩れて競争が激しくなれば、電力会社の再編や淘汰(とうた)につながる可能性もある。電力の安定供給を続けながらサービスや料金をどう競い合うか。電力会社も経営改革が求められる。(藤崎麻里、大津智義) ■改正電気事業法のポイント ・新規参入企業の家庭向け電力販売が可能に ・販売量に応じた電力の確保を義務化 ・契約内容の書面による丁寧な説明を義務化 ・いまの電力大手の料金規制は当面維持 ・電力大手に離島でも都市部と同程度の料金維持を義務化 <電線地中化> *2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140619&ng=DGKDASFS1802Q_Y4A610C1MM8000 (日経新聞 2014.6.19) 電柱新設を禁止 地中化へ新法検討 政府・自民、五輪へ景観・防災改善 政府・自民党は電線の地中化を促す新法を制定する検討に入った。道路や住宅地を新たに整備する際、電力会社などに電柱の設置を認めず、電線を地中に埋めるよう求める。既存の電柱も低コストの工法を普及させて地下に直接埋めるよう促す。2015年にも法案を提出し、20年の東京五輪を見据えて都市の景観や防災機能を改善する。自民党が19日開く専門委員会で方針を示す。同党は来年の通常国会に、地中化の基本方針を示した「無電柱化基本法(仮称)」を議員立法で提出する考えだ。国土交通省も具体策の検討に入る。政府・自民党案ではまず電柱の新設を規制する。住宅建設などで電柱は年7万本のペースで増えている。道路管理者である国や自治体は電柱の新設を法令などで原則禁止し、電線は地下に埋める工事のみ認めるようにする。まずは道路の新設や拡張工事、歩道の設置、住宅地の開発時に限って禁止する方向だ。全国に約3500万本ある既存の電柱の電線地中化も促す。都市の景観を改善して訪日観光客を増やす。地震などの災害時に倒壊した電柱が避難や物資輸送を妨げるリスクを抑える狙いもある。課題は財源だ。地中化は道路の地下に管路を設けて収容する「電線共同溝方式」が主流だが、費用は1キロメートルあたり3億5千万円かかる。このため政府・自民党は共同溝をつくらず低コストで電線を直接地下に埋める方式の普及に乗り出す。国交省の試算では整備費が同8千万円と4分の1以下に下がるという。ただそれでも電柱7万本分の電線を地中化した場合、国・地方に単純計算で2400億円規模の財源が必要になる。電線地中化では変圧器や電線の工事で、電力会社にも1キロメートルあたり1億8千万円の負担が発生する。国交省は公的負担の割合を増やすなど、企業の負担軽減策も検討する。電柱を街中からなくす取り組みで日本は世界の都市に出遅れている。ロンドンやパリの地中化率は100%で、ニューヨークも83%と高い。 <カジノ法案> *3-1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS18014_Y4A610C1PP8000/ (日経新聞 2014/6/18) 「カジノ法案」、今国会の採決見送り 継続審議へ カジノを中心とした統合型リゾートを推進する「特定複合観光施設(IR)区域整備推進法案」が18日、衆院内閣委員会で審議入りした。治安悪化を懸念する公明党内に配慮し、審議開始が遅れていた。22日の今国会会期末が迫っており、自民党は採決を見送り継続審議とし、秋の臨時国会での成立を目指す。共同提出者の細田博之自民党幹事長代行は18日の同委で「国民不安も大きく、丁寧に議論を深めていくことが大事だ」と述べた。同法案は昨年12月、自民党、日本維新の会、生活の党の3党が共同提出した。施設整備への政府の支援を明記し、施設関係者を規制する「カジノ管理委員会」を内閣府の外局に置くことを盛りこんだ。安倍晋三首相は5月末、シンガポールのカジノ施設を視察し、政府は月末にまとめる成長戦略にもIR設置の検討を盛りこむ方向だ。 *3-2:ttp://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120721/trl12072112010000-n1.htm (産経ニュース 2012.7.21) 「私はギャンブル依存症」 大王製紙の東大卒御曹司が初めて語ったギャンブラーの心理と論理 カジノ費用に充てるため子会社から計55億3千万円を無担保で借り入れ損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)罪に問われた大王製紙前会長、井川意高(もとたか)被告(47)の公判が18日、東京地裁で開かれた。(中略) 22年には年間33回海外に渡航、カジノに興じた被告。軍資金の借り入れに窮し、依頼先はファミリー企業や連結子会社に移っていく。弁護側の被告人質問では、借金について当時の心境を問われ、こう答えた。 「ギャンブルで10億円勝ち、返済できた経験もあった。どうにか返せないかと考えてしまいました」。(中略) 被告人質問に先立って行われた証人尋問では、かつて直属の部下だった現在の大王製紙専務が、井川被告の仕事ぶりについてこう話していた。「誰より早く出社して従業員の話に耳を傾け、われわれ幹部とは酒を酌み交わして会社の将来を語りあった。会長(井川被告)の時代がくれば、会社は変わる。期待を持って仕事をしていた」。ワンマンオーナーだった父親とは対照的な仕事ぶりで、部下の絶大な信頼を勝ち取り、実績を積み上げていた井川被告。左陪席の裁判官は腑に落ちない表情で質問した。 裁判官「みんながあなたの仕事を評価しています。本来極めて合理的な考えを持っているのに、なぜギャンブルで損失を取り戻そうと考えたんですか。子供でもわかることでしょう。そのギャップが埋められません」。被告「遊ぶスリルがあったのと、大きく負けると深みにはまり、取り返しがつかなくなりました。ギャンブルに勝手な期待値を描いてしまいました」。検察官から「苦労のない人生を送ってきたのか」と問われた際、「人の考え方によります。…恵まれていたと思います」と言葉を選ぶように話す姿が印象に残った。起訴状によると、井川被告は昨年3~9月、大王製紙の子会社7社から計55億3千万円を本人名義などの銀行口座に無担保で入金させ、損害を与えたとされる。東京地検特捜部の調べでは、そのほかの関連会社などを含めた借入総額は約165億円と判明。今年3月の初公判で、井川被告は「間違いございません」と起訴内容を認めている。(以下略)
| まちづくりと地域振興::2014.4~2015.4 | 05:50 PM | comments (x) | trackback (x) |
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