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2014.10.3 九電から始まった再生エネ買取拒否の全国への波及と御嶽山の噴火 (2014/10/4追加あり)
  
         *3-2より     民間事故調報告書  脱原発デモ、川越・北海道
                                       2014.10.4(土)
(1)福島原発事故で日本は壊滅状態と紙一重だったということ - 東電撤退と菅元首相の現場視察
 *1に書かれているように、菅元首相が、福島第一原発事故に関して「①私が非常に強く感じたのは、吉田調書で最も重要なところのメディアの重要視の仕方が足らない。吉田さんは『東日本が壊滅する』危機状態にあると話されたが、当時私も福島第一、第二合わせて10基の原発と11の使用済み核燃料プールが制御できなくなったらチェルノブイリの何十倍という放射性物質が出て、まさに東日本が壊滅する、そのぎりぎりだったという実感がある」「②250キロ圏の5000万の人が何十年間もその地域から避難しなくてはいけないことになっていたら、日本という国は長い間、壊滅的な状況が続いたと思う。本当にそうならなくて良かった。本当に紙一重だった。それでも原発を続けるのか、他の手段に変えていくのか、そこにつなげていってもらいたい」と話されており、私も同感だ。

 また、東電の福島原発からの全面撤退問題について、菅氏は、「最初に撤退の話が出たのは東電の清水社長から。決して経産相からでも、官房長官からでも、私からでもない」と説明し、「テレビ会議でも清水社長が『今しかるべきところと撤退について話をしている』と、つまり官邸に了解を求めていると示唆する発言が公開されている」と語られたそうで、民間事故調の報告書にもそう記載してある。

 さらに、「①現場の情報がちゃんと伝わってこない中で、一度現場の責任者と話をすることが必要だろうと判断した」「②原発そのものをどうするか、ベントする、海水を入れる、それは事業者である東電が判断するが、周辺住民の避難、それは原子力災害対策本部が判断する」「③私以外の人間が現場に行く選択肢もあったが、私は大学時代は物理を学んで文系政治家よりは原発事故に多少は詳しい。それで12日の朝一番のヘリコプターで行った」とする菅元首相の行動に、突然の現場視察で事態を悪化させたという批判もあるが、間によくわかっていない人が入ってわかりにくくなった情報は、現場で直接とって指示するのが最も早く適格であるため、私は菅元首相の判断は正しいと考える。また「大学時代は物理を学んで文系政治家より原発事故に詳しい」と本人が言ったのを「謙虚でない」として叩いた人もいたが、事実であるため批判する方が的はずれであり、妬みに基づく批判は聞くに堪えない。

(2)電力会社が再生可能エネルギーの買い取り契約を中断
 このような中、*2-1のように、九電は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく新規契約を9月25日から中断し、既に申し込みを受け付けた分についても回答を保留すると発表したため、大騒ぎになっている。九州は太陽光発電の導入が進んでいるため、九電管内で太陽光発電の導入が急速に進み、申し込み分すべてを受け入れれば発電量が春と秋のピーク需要(800万キロワット)を上回る。しかし、九電は「太陽光発電は天候によって発電量が大きく左右されて受給バランスが崩れると大規模停電が起きる可能性があるため新規契約中断と回答保留に踏み切った」としている。

 九電へのFITに基づく契約申し込みは7月末で、約40万件1260万キロワットに上り、このうち約31万件390万キロワットは既に契約済みだが、保留になるのは接続承諾通知書などの送付済み分を除く6万9397件540万キロワット分と、申し込み前で接続を検討している2372件680万キロワット分だそうだ。

 *2-2、*2-3、*2-4、*2-5、*3に書かれているように、九電が“凍結”するのは太陽光、風力、水力を含む再生エネルギー全般で、これが日本全国に広がっているため、小水力発電、ゴミ焼却熱、バイオマスなどによる発電を進めている自治体や工事業者も困っている。この解決方法には、送電網を充実したり、余った電力で燃料電池用の水素を作るなどの方法があるだろう。

 送電網については、私が、このブログに何度も書いたとおり、①遠隔地への送電は、鉄道や高速道路に超伝導電線を引く ②小売用には地方自治体が上下水道の近くに送電線を引く(電気代を安くすれば企業誘致に有利)、ガス会社がガス管の近くに送電線を引く、電力会社の送電部門を別会社にして上場する 等、いろいろな方法が考えられる。

(3)政治と行政のあるべき対応について
 *4-1、*4-2に書かれているように、政府は、固定価格買い取り制度の抜本改定に着手したそうだ。確かに買い取り単価が高すぎたと思うが、認定を受けたものを取り消すのは信義則違反だ。また、送電網の増強に数兆円かかるとの試算もあるが、原発のコスト負担の多くを国で行い、再生可能エネルギー普及のコストは電力料金に上乗せするというスキームは不公正であり意図的でもある。

 そのため、景観、環境、農業との両立という視点から設置規制を行う以外は、しばらく国が再生可能エネルギーを後押しするのが筋だろう。それと同時に、すでに建設し始めてから40年も経過している原発の補助金は減らしていくべきだ。

(4)この間の原発の動き
 *5-1のように、電力業界でつくる電力中央研究所が「原子力リスク研究センター」を設置し、原発で起こり得る故障や異常が、重大事故に至るまでを網羅的に分析して対策に生かす「確率論的リスク評価(PRA)」の本格導入を目指すそうだが、原発事故は、飛行機事故・鉄道事故や津波などの自然災害と異なり、一度重大事故が起きれば、長い時間放射性物質が存在し、国が危うくなるほどのものである。そのため、事故のリスクは確率論的に低ければよいわけではなく、0でなければならない。

 なお、*5-2に書かれている浜岡原発(静岡県御前崎市)は、御嶽山の近くの富士山の麓にあり、南海トラフ地震でも危ういため、対策工事費に3,000億円もかけるのではなく、廃炉にすべきだ。

(5)御嶽山の噴火にみる火山噴火の大変さ
 火山噴火のリスクを無視して川内原発が再稼働に驀進している中、*6-1のように、長野、岐阜両県にまたがる御嶽山の噴火により死者が47人も出た。これにより、火山の噴火は予知できないだけでなく、噴火すれば水蒸気爆発であっても逃げるのは大変で、捜索にも苦労することが明らかとなった。

 また、*6-2のように、雨が降ると火山灰は重い泥状になって捜索や救出をさらに難しくするほか、土石流などの2次災害が起こる危険も高まる。また、火山灰には硫化物が多く含まれるため、水が加わると、成分の硫酸とカルシウムが化学反応を起こして石こうの主成分である硫酸カルシウムに変わり、ぬれているとドロドロで乾くとセメントのように固まるとのことである。

 2000年の三宅島(東京都)噴火では、土石流が住宅地を襲って被害を拡大し、1977年の有珠山(北海道)噴火では、約1年後に大規模な土石流が発生して犠牲者を出した。土石流が起こると下流の川がせき止められ、洪水が起こる可能性もあり、火山は複合災害で、降灰があった周辺地域も警戒が必要だそうだ。

(6)しかし、火山の熱と火山灰は使える
 ドロドロした火山灰は、有田焼のうわぐすりに似ていたため調べたところ、新燃岳、三宅島の火山灰から美しいガラス製品ができていた。また、桜島の火山灰を使った石鹸や浅間山の火山灰を使った陶器、新燃岳の火山灰を使った煉瓦もあった。マグマが噴出した火山灰にはレアメタルが入っているかもしれないし、少なくとも、安く舗装する方法はできそうであるため、本格的な研究が望まれる。

 さらに、火山の近くは、地熱発電に向いた場所であろう。

    
   日経新聞2014.9.27より  桜島火山灰石鹸           三宅島火山灰ガラス

    
新燃岳火山灰ガラス       新燃岳火山灰煉瓦     浅間山火山灰陶器

<福島原発事故で日本は壊滅状態と紙一重だったこと>
*1:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141001-00000003-wordleaf-pol (YAHOOニュース 2014年10月1日) 菅直人元首相「福島原発事故で日本は壊滅状態と紙一重だった」一連の批判について語る
 THE PAGEは30日夜、菅直人元首相を招き、「吉田調書、メディア、原発」をテーマにトーク番組をライブ配信した。その中で、菅氏は福島第一原発事故に関して「日本は壊滅状態と紙一重だった。それほど大変な事故だった」と述べ、原発を継続するのか、別の手段を考えるのかと訴えた。聞き手はジャーナリストの武田徹氏。東日本大震災当時の首相だった菅氏は、福島第一原発事故をめぐる一連の対応などをめぐって批判にさらされた。そうした批判や、吉田調書をめぐる報道、メディアについて、菅氏が語った。30日夜に生配信されたトーク番組「菅直人に生で聞く 吉田調書、メディア、原発」
■吉田調書、メディア、原発
 朝日新聞の誤報問題などを受け公開されることになった「吉田調書」。菅氏は「吉田さんの調書はこの事故の解明や将来に向けて非常に重要な調書。公開されてよかった」と公開を評価した。ただ、吉田調書をめぐる報道には疑問も感じたという。私が非常に強く感じたのは、吉田調書で最も重要なところのメディアの重要視の仕方が足らない。吉田さんは『東日本が壊滅する』危機状態にあると話された。当時私も福島第一、第二合わせて10基の原発と11の使用済み核燃料プールが制御できなくなったらチェルノブイリの何十倍という放射性物質が出て、まさに東日本が壊滅する、そのぎりぎりだったという実感がある。(吉田さんの)その言葉の意味を受け止めていく必要がある」。一方で、朝日新聞の吉田調書報道は当初はスクープ記事だった。朝日新聞に情報が流れたということになるが、これに関連して菅氏は次のように否定した。「週刊誌的な報道では、私が流したんじゃないかと一種のイメージ操作をする。中には『菅さんが朝日に書けと言った』と真顔で言う人がいる。私は政府事故調をつくることをお願いした立場だが、いっさい誰を聴取したとか、調書を見せろとか総理時代に言ったことはない。持ってもいないしコピーもないので私からどうこうすることはない」。また、福島第一原発事故がいかに大変な事故であったかを重ねて語った。「あの事故がどれだけ大きな事故であったか。250キロ圏の5000万の人が何十年間もその地域から避難しなくてはいけないことになっていたら、日本という国は長い間、壊滅的な状況が続いたと思う。本当にそうならなくて良かった。もちろん現場の東電や自衛隊、警察や消防の皆さんが頑張ったが、実はいくつかの幸運な偶然があった。本当に紙一重だった。次に起きたときに神のご加護があるか分からない。それでも原発を続けるのか、他の手段に変えていくのか、そこにつなげていってもらいたい」。
■東電撤退問題
 東電の福島原発からの全面撤退問題について、菅氏は「最初に撤退の話が出たのは東電の清水社長から。決して経済産業相からでも、官房長官からでも、私からでもない」と説明する。「15日の午前3時ごろ、東電の清水社長から海江田経済産業相に撤退について了解を求めて何度も電話があったと。私は仮眠していたが、枝野官房長官らが集まり、相談したいとやってきた。東電の関係者が撤退してしまったら、その後、いろいろなオペレーションをできる能力を持っている人がいないので、何としてもぎりぎり頑張ってもらいたい、ということで清水社長を呼んでそのことを言い、その後、東電に行って同じことを大勢の前で言った」。菅氏は、清水社長からの連絡は「もうこれ以上打つ手はない。だから福島第一から撤退したいという趣旨だと、海江田氏や枝野氏は受け止めた」といい、「テレビ会議でも清水社長が『今しかるべきところと撤退について話をしている』と、つまり官邸に了解を求めていると示唆する発言が公開されている」と語った。
■突然の現場視察
 12日朝の菅氏の福島第一原発への視察は事態を悪化させたとの批判もある。それに対して、菅氏は「現場の情報がちゃんと伝わってこない中で、どうしようかと考え、一度現場の責任者と話をすることが必要だろう」と判断したと語る。「原発そのものをどうするか、ベントする、海水を入れる、それは事業者である東電が判断すること。ただ、周辺住民の避難、それは原子力災害対策本部が判断する。私以外の人間が現場に行く選択肢もあったが、私は大学時代は物理を学んで文系政治家よりは原発事故に多少は詳しい。それで12日の朝一番のヘリコプターで行った」。吉田所長と実際に会ったのは45分間。菅氏はそのことによって2つの意味があったという。一つは、福島原発が危険な状態だと分かったので、その後の対応はそれを前提に行ったこと。もう一つは吉田所長に会って明確にものを言う人だと知り、その後のやり取りにプラスになったこと。菅氏は、住民避難の判断という観点からこう強調する。「45分とはいえ、吉田所長に時間をとらせ負担をかけたが、住民の避難について、所長はそこまで考え切れないと調書でも言っているし、法律的にも事業者が命令する仕組みになっていない。住民避難を考えないといけない当時の総理である私としては、(東電)本店がちゃんと間で情報をつながない以上は現場に行って聞くしかないし、聞いたことは今でも良かったと思っている」。

<再生可能エネルギー買取契約の中断>
*2-1:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/107783
(佐賀新聞 2014年9月25日) 買い取り保留県内3485件 九電25日から契約中断
 九州電力は24日、太陽光発電など再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づく新規契約を25日から中断し、既に申し込みを受け付けた分についても回答を当面保留すると発表した。回答留保の対象は佐賀県内が3485件、管内全体で7万1769件に上る。太陽光発電の導入が急速に進み、申し込み分すべてを受け入れた場合、発電量が春と秋のピーク需要を上回り、安定供給が困難になるため。10キロワット未満の家庭用の太陽光などは対象外とする。九電はこれから数カ月をかけ、九州外への送電の可能性や受給バランスの改善策を含め、再生エネルギーをどの程度受け入れられるかを検討する。中断するのは、新たな契約の受け付けと、既に受け付けを済ませたが、契約には至っていない分。九電が指定する時間帯に送電を停止・抑制するなど出力調整できる施設は、個別協議に応じるとしている。九電によると、FITに基づく契約申し込みは7月末現在、約40万件、1260万キロワット。このうち約31万件、390万キロワットは既に契約済み。回答保留となるのは、未契約のうち接続承諾通知書などの送付済み分を除く、6万9397件、540万キロワットと、申し込み前で接続を検討している2372件、680万キロワット分。佐賀県内では、申し込み済みで未契約の3407件、19万3千キロワット分と、接続検討分の78件、10万9千キロワット分が保留対象になる。FITをめぐっては、2014年度から太陽光発電の買い取り価格が1キロワット時当たり36円から32円(10キロワット以上)に値下げされ、13年度末に、それまでの1年分となる7万件を超える申し込みが殺到した。7月末までの申し込み分が接続された場合、春のピーク時約800万キロワットを超える1260万キロワットになり、さらに接続検討分を含めると13年夏のピーク1600万キロワットをも上回る約1940万キロワットになるという。太陽光発電は、天候によって発電量が大きく左右され、受給バランスが崩れると大規模停電が起きる可能性があるため、新規契約中断と回答保留に踏み切った。九電は県内の説明会を10月1日午後2時から佐賀市の佐賀支社で開く。

*2-2:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/107779
(佐賀新聞 2014年9月25日) 九電、再生エネ新規契約中断 自治体、企業に困惑
 九州電力が再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づく新規契約の“凍結”を発表した24日、県内の自治体や企業から影響を懸念する声が広がった。小水力発電の設置計画を進める唐津市は、九電側と例外規定の個別協議に望みをつなぐ。工事業者は「新規契約できるかどうかは死活問題」とし、情報収集を急いでいる。2012年に県内の自治体で初めて再生可能エネルギーを推進する条例を制定した唐津市。土地開発公社が保有する3カ所を太陽光発電用地として公募する計画だが、九電の方針に市の担当者は「厳しいかもしれない」と影響を危惧した。九電が“凍結”するのは太陽光だけでなく、風力や水力を含む再生エネルギー全般。市は藤ノ平ダムに小水力発電を設置する計画も進めている。担当者は「まだ申し込みはしていないが、太陽光に比べれば水力は安定性もある。これまで九電側と協議も続けてきており、何とか個別協議に応じてくれるのでは」と例外措置に期待を込める。一方、FITを前提に設置工事を進めてきた県内の業者には、顧客らから「今後どうなるのか」と問い合わせが相次いでいる。ある設置業者は、九電との契約に至っていない10キロワット以上の物件を約200件抱える。うち約30件は設備を導入するなどすでに経費が発生しているが、顧客からの支払いは完成後。九電は保留期間を「数カ月間」としているが、電力需給の状況に変化がなければ、長期化する恐れもある。「このままでは顧客からの支払いが遅れ、運転資金が不足しかねない。死活問題だ」と担当者は頭を抱える。県内にメガソーラー13施設(合計出力1万3千キロワット)を建設している九電工(福岡市)は、さらに5施設を新設する計画で、うち2施設が契約に至っていない。「契約中断に該当するかどうかまだ分からない」と情報収集を急いでいる。また、伊万里市の県有の工業団地にバイオマス発電施設を建設する日本新電力(東京)は「供給先をきちんと確保し、事業化に向けて九電と協議していきたい」として、計画継続の方針を示した。

*2-3:http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014092502100014.html (東京新聞 2014年9月25日) 九電、再生エネ購入中断 企業は多額投資 自治体も推進
 九州電力は二十五日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく契約の受け入れを、九州全域で中断した。対象は新規受け入れに加え、申請を済ませたが契約に至っていない約七万件も含める。十キロワット未満で自家消費している家庭用の太陽光などは対象外とした。九電によると、電力の安定供給には需要とのバランスを保つ必要があるが、太陽光発電の急増で供給力が需要を大幅に上回ると、自動的に発電が停止するなど支障が出る恐れがあるという。今後他の電力管内への送電などを検討し、再生エネをどの程度受け入れられるか見極めるとしている。太陽光発電は全国的に増えており、北海道電力や沖縄電力も購入に上限を設けている。今回の九電の中断を受け、政府は買い取り制度の見直しを加速させる可能性が出てきた。二十四日の記者会見で九電の山崎尚(たかし)電力輸送本部長は「電力を安定供給する責任があり、このまま無制限に受け入れられない。ご理解いただきたい」と述べた。申請中の事業者が計画見直しを迫られることが想定されるが、金銭面の補償はしないとしている。川内(せんだい)原発(鹿児島県)の再稼働と中断は「関連性はない」と強調した。九電は十月一日から七県で順次説明会を開く。 九電によると、二〇一四年度から買い取り価格が下がったため、今年三月だけで過去一年分に当たる約七万件の申し込みが殺到した。 買い取り制度では国の認定も必要で、九州の太陽光・風力発電の認定状況は五月末で千七百八十七万キロワット。鹿児島が四百三十四万キロワットと最も多く、次いで熊本、宮崎、大分と、この四県で九州全体の四分の三を占めている。
◆「川内原発より送電網を」
 再生可能エネルギーを使う発電事業や計画は九州各地で進んでおり、九州電力が買い取り契約の受け入れを中断した影響が広がりそうだ。買い取りを前提に多額の投資をしてきた企業や、導入促進を掲げる自治体もあり、関係者は「今更買い取れないなんて」と困惑している。長崎県佐世保市の宇久島では、京セラ(京都市)や九電工(福岡市)など五社が世界最大規模となる四十三万キロワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設を検討。二〇一五年度中の着工が目標で、受け入れの中断が長引けば影響を受ける可能性がある。京セラは今後開かれる九電説明会に出席する予定で、広報担当者は「情報収集を急ぎたい」と話す。四千キロワットのメガソーラー建設を目指している鹿児島市の男性(50)は会社を設立しことし三月、九電に新規契約を申請した。既に土地代などに約一億円を投資。男性は、再稼働へ手続きが進む川内原発を引き合いに「原発への投資ではなく、送電網に投資するべきだ。多くの企業が反発するだろう」と語気を強めた。二〇年度までに県内全家庭の電力消費量相当分を省エネで減らした上ですべてを再生可能エネルギーで賄う目標を立てているのが熊本県。県によると、着工していないメガソーラー計画が六件残ったままだ。村井浩一エネルギー政策課長は「全体の目標に大きな変更はない」とする一方で「県として再生エネ導入の旗振り役を担ってきたが、電力需給のバランスまで考えが及ばなかった」と肩を落とした。
<再生可能エネルギー> 太陽光や風力、水力などで生まれるエネルギーを指す。石油などを燃やす火力発電、ウランを燃料とする原発と異なり、資源が枯渇せず繰り返し使えるのが特徴。地球温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)の排出量も極めて少ない。ただ、政府によると、発電コストは火力や原子力より高い。政府は2012年、電力会社が再生エネによる電気を買い取る制度を義務化、普及を後押ししている。

*2-4:http://qbiz.jp/article/46917/1/
(西日本新聞 2014年10月1日) 再生エネ甘い見通し 契約中断拡大普及に水差す
 電力各社が再生可能エネルギーの受け入れを中断する動きが一気に拡大、地域活性化のために導入を推進してきた自治体や事業者に衝撃が広がった。九州電力に加え30日、四国電力、北海道電力、東北電力、沖縄電力の4社が、電力買い取り契約の手続きを供給管内全域で中断すると発表した。政府の無計画ぶりや固定価格買い取り制度の不備が露呈した形で、再生エネ政策は岐路に立っている。東日本大震災からの復興事業の一環で再生エネの導入計画が相次ぐ被災地では、東北電力の契約中断に動揺が広がる。「復興への取り組みに水を差す対応だ」。2040年度までに県内のエネルギーを再生エネですべて賄う目標を掲げた福島県担当者は憤る。東北電は手続き中断を数カ月と説明したが「計画を進めている案件は多く影響は甚大」と懸念する。岩手、宮城両県の沿岸部では、津波に遭った跡地の利用計画が今後具体化する見通しだ。再生エネでの活用も期待されるが、「事業者がちゅうちょして導入が停滞しないか心配だ」(宮城県)と不安が高まっている。九州電力は9月25日から契約を中断した。鹿児島県指宿市で地熱発電事業の準備を進めるジオネクスト(東京)は、既に建設用の土地を確保済み。「事業の行方は九電の出方次第で、しばらく様子見だ」(経営企画管理本部)と肩を落とす。
▽責任転嫁も
 「こうなることは分かっていた。手を打つべきだったのに、恥ずべきことだ」。30日に経済産業省で開かれた審議会では、手をこまねいていた経産省に有識者から批判が相次いだ。「数カ月の間には結論を出したい」(四国電力の千葉昭社長)。買い取り契約の手続きを中断すると表明した電力会社は、一時的な対応と説明する。だが数兆円規模の新規投資が必要とされる送電網の強化といった抜本策を早期に講じるのは難しく、混乱を収束させる見通しは立たない。安倍政権は4月に策定したエネルギー基本計画で、再生エネの導入加速を掲げたばかり。制度が早々と行き詰まり、焦りの色が濃い経産省は「なぜ導入できないのか、最大限の取り組みができているのか検証する」と電力会社に責任転嫁する構えすら示す。
▽本音は抑制
 6月末までに政府から認定された再生エネの発電設備がすべて運転を始めると、再生エネの発電比率は約2割となり、計算上は政府目標をほぼ達成することになる。「事業者の参入をいったん抑制したいのが本音」(政府関係者)。原発推進派の間では、再生エネの問題点が噴き出したことで、原発再稼働に賛同が得られやすくなるとの思惑もくすぶる。審議会では、政府による設備認定を中断し、制度自体を凍結すべきだとの意見も出た。これに対し、東京財団の平沼光研究員は「再生エネ導入に向けた具体像を十分に示してこなかった政府の責任が大きい」と批判、抜本的な導入促進策を求めた。

*2-5:http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201409/20140930_72018.html
(河北新報 2014.9.29) 東北電も再生エネの新規契約中断 あすから
 東北電力は29日までに、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく発電事業者からの契約受け付けを10月1日以降、当面中断する方針を固めた。30日に正式発表する。メガソーラー(大規模太陽光発電所)など再生エネを利用する発電設備急増を受けた措置で、送電網の受け入れ容量不足への具体的な対応策を今後検討する。全国の電力会社では25日に発表した九州電力に続き2例目。東北電の海輪誠社長は25日の定例記者会見で「基本的な傾向は(九電と)同様。何らかの対策が必要だ」と中断も視野に入れ、検討していると明らかにしていた。太陽光、風力発電は天候による出力変動が大きい。需要を大幅に上回る供給や、出力の急激な変動に送電設備が対応しきれず、最悪の場合は大規模停電を招くリスクがある。東北電によると、管内(新潟を含む東北7県)で国が買い取り制度の対象に認定した発電設備の総出力は5月末時点で1149万キロワット時。太陽光と風力が1073万キロワットを占め、全てが送電網に接続した場合、供給力は低需要期の最大需要(800万~900万キロワット)を上回るほか、今夏の最大需要(1360万キロワット)に対しても約8割に達する。このため海輪社長は、蓄電池の活用、管外への余剰電力供給といった具体的な対応策の検討を急ぐ考えを示していた。政府は買い取りを中断する動きが広がり始めた事態を受け、買い取り制度の抜本改定に乗り出している。

<地方自治体の対応>
*3:http://qbiz.jp/article/46434/1/
(西日本新聞 2014年9月24日) 進む九電離れ 九州全県・政令市の庁舎、新電力が供給へ
 九州の7県と3政令市の本庁舎が2014年度下半期(10月〜15年3月)、すべて特定規模電気事業者(新電力)から電力の供給を受けることが分かった。14年度上半期は、10自治体のうち福岡県だけが九州電力から供給を受けていたが、下半期は初めてゼロになる。九電が13年に電気料金を値上げしたのを機に、新電力が攻勢を強めている。電力小売りは以前、大手電力会社の独占事業だったが、00年から事業者向けに段階的に自由化され、新電力が参入した。新電力は大手より柔軟な価格設定ができるとされ、九州の自治体庁舎にもイーレックス(東京)や新日本製鉄(現新日鉄住金エンジニアリング、同)が供給を開始。九電も電気料金を下げて契約を取り返すなど一進一退の攻防を繰り広げてきた。05年度以降は全10自治体が庁舎への電気調達に一般競争入札を導入しており、九電との契約は4〜7自治体で推移。12年度は過去最多の8自治体になり、13年度は5自治体だった。14年度は九電が8年連続で落札していた佐賀、鹿児島両県を丸紅(東京)が奪い、業界最大手のエネット(同)も4自治体で落札。10月に契約更新する福岡県はFパワー(同)に、宮崎県はイーレックスに、熊本市は丸紅に決まった。近年の“争奪戦”の背景には、東京電力福島第1原発事故以降の変化がある。事故後、原発停止で全国的に電力が不足し、自前の電源が乏しい新電力は、発電設備を持つ工場などの余剰電力が購入できなくなり、供給力が減退。福岡県では12年度の入札に新電力の参加がなく、九電と随意契約を結んだ。しかし、九電が13年春に自治体や企業向けの電気料金を平均11・94%値上げしたため、新電力が参入できる余地が拡大。新たな発電設備や太陽光などの再生可能エネルギーが増えてきたことも、追い風になっているという。自治体庁舎での落札の減少について、九電は「値上げを受けて、新電力の営業活動が活発化しているのではないか」(報道グループ)としている。16年に予定されている家庭向けの小売りの全面解禁で競争が激しくなるのは必至で、九電は料金プランの練り直しなどの対抗策を迫られている。

<政治と行政のあるべき対応について>
*4-1:http://qbiz.jp/article/46703/1/
(西日本新聞 2014年9月27日) 再生エネ、固定買い取り見直しへ 契約制限、全国に波及
 政府は26日、送電網の容量限界から電力会社が再生エネルギーの買い取りを中断する動きが広がり始めた事態を受け、固定価格買い取り制度の抜本改定に着手した。再生可能エネルギー特別措置法は3年ごとの見直しを定めているが、政府は早急な対策が必要と判断、改定を前倒しする。この問題では九州電力が25日から九州全域で買い取り契約の受け付けを中断。東北電力も同日、中断の検討を発表した。さらに東京電力が一部地域で受け付け制限を始めたほか、四国電力も対応策の検討に入った。原発停止の穴を埋めると期待された再生エネルギーの普及にブレーキがかかる可能性がある。小渕優子経済産業相は26日の閣議後記者会見で「電力系統の現状を精査する必要がある。再生エネルギーの最大限の導入に向け、あらゆる角度から検証する」と述べ、再生エネルギーの導入促進に関する有識者会議の中に専門部会を立ち上げることを明らかにした。改定では(1)買い取り量の上限設定(2)買い取り価格の水準や算定方法−などが焦点になる見通し。電力各社は、予想される最大電力需要に対応できる容量の送電網を整備している。仮に認定を受けた大規模太陽光発電所(メガソーラー)などをすべて接続すると、容量オーバーとなり大規模停電を招く恐れがある。送電網の増強には数兆円かかるとの試算もあり、改定議論ではコスト負担のあり方も検討課題になりそうだ。電力各社の管内で買い取り認定を受けたメガソーラーなどの容量を、電力使用が増える夏の最大電力需要と比較すると、九電は認定容量が最大電力需要を上回り、東北電は9割に接近している。固定価格買い取り制度は東電福島第1原発事故を受け、原発依存からの脱却を目指してつくられた。高い価格で原則全量を買い取るため、政府・電力会社の想定を超える事業者が参入した。買い取り中断の動きに、メガソーラー事業者の間では「事業計画を見直さざるを得ない」など動揺が広がっている。
■固定価格買い取り制度 太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入を推進するための制度。再生エネ事業者が発電した電気を、国が定めた固定価格で長期にわたり買い取るよう大手電力会社に義務付けている。買い取り費用は電気料金に上乗せされる。固定価格は、発電設備の導入コストの動向を踏まえ、経済産業省の委員会が毎年見直している。

*4-2:http://qbiz.jp/article/46702/1/
(西日本新聞 2014年9月27日) 再生エネ、送電網の壁 費用膨大で設備増強に遅れ
 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度は太陽光や風力発電の普及を後押ししたが、電力会社が運営する送電網の受け入れ能力は限界に近づいている。再生エネをさらに増やすには、送電網の能力増強に莫大(ばくだい)な費用が掛かり、国民の負担増につながりかねない。経済産業省は固定価格買い取り制度の抜本改定に乗り出したが、再生エネの普及拡大と国民負担の抑制を両立できるか、難しい判断を迫られている。有識者からは「再生エネの発電量などを精密に予測する技術を開発し、送電網への投資を抑えて再生エネを増やす方策を探るべきだ」との声も出ている。経産省によると既に認定された再生エネの発電設備がすべて稼働を始めれば、総発電量の2割超とする政府目標にほぼ達する。欧州などに比べ買い取り価格は高く、再生エネの事業者に有利な仕組みとしているためだ。一方、送電網の能力拡大は遅れている。送電網は電力会社が運営するが、原発の長期停止が経営を圧迫しており、資金を能力拡大に回す余裕がないことも響いている。経産省が2012年に公表した試算によると、再生エネが総発電量に占める比率を25%、原発も25%と仮定した場合、送電網の能力増強に約7兆円の費用が掛かる。電力中央研究所の朝野賢司主任研究員は送電網の受け入れ能力を見極めず、再生エネの発電設備の認定を続けた経産省の対応を批判する。「経産省は認定作業を中断すべきだ」と強調する。ただ、安倍政権は4月に策定したエネルギー基本計画で、原発再稼働と併せて再生エネの導入加速の方針を掲げたばかり。認定を停止すれば「再生エネの導入に消極的と受け取られかねない」(政府関係者)。結論は政治的な思惑にも左右されそうだ。

<この間の原発の動き>
*5-1:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014100101001691.html
(東京新聞 2014年10月1日) 原発リスク確率評価の拠点設置 電中研、所長に前米規制委員
 電力業界でつくる電力中央研究所は1日、原発の自主的な安全性向上に必要な研究開発の拠点として「原子力リスク研究センター」を設置した。原発で起こり得る故障や異常が、重大事故に至るまでを網羅的に分析して対策に生かす「確率論的リスク評価(PRA)」の本格導入を目指す。研究センターは約110人で発足。非常勤の所長にはPRAの権威で米原子力規制委員会(NRC)のジョージ・アポストラキス前委員が就任し、顧問にリチャード・メザーブ元NRC委員長も迎えた。アポストラキス氏は1日午後、小渕優子経済産業相と会談し「原発の安全責任は事業者が負うべきだ」などと述べた。

*5-2:http://aichi.thepage.jp/detail/20140214-00000010-wordleaf
(THE PAGE 愛知 2014.2.14)  中部電力が「脱・浜岡」できない理由
 中部電力は14日、国の要請を受けて運転停止中の浜岡原発(静岡県御前崎市)4号機について、新規制基準への適合性確認の審査を原子力規制委員会に申請した。同じく停止中の3号機も来年度中に申請、再来年の津波対策工事の完了を踏まえて再稼働を目指す。午前中、阪口正敏副社長が国に申請書類を提出したのを受け、名古屋市の本店で会見した増田博武・原子力部長は「今回はあくまで再稼働とは切り離した申請。現時点で再稼働については申し上げられない」とした上で、最新の地震、津波対策に火山、竜巻対策まで盛り込んだ今回の申請内容について「新基準には適合していると思っている」と自信をのぞかせた。安倍政権での原発再稼働方針、都知事選での脱原発2候補の落選などの強い「追い風」。とはいえ巨大地震のリスクを抱える「世界最悪の立地」であることに変わりはない。電力各社の中でも原発依存比率の低い中部電力が「脱・浜岡」に踏み切れないのはなぜなのだろうか。
■対策工事費3,000億円、かさむ燃料費
 浜岡原発は1976年に1号機の営業運転を開始。80年代以降、福島第一原発と同型の沸騰水型軽水炉(BWR)の3、4号機に加え、改良型(ABWR)の5号機も増設、合わせて約362万kWの発電能力を備えた。それでも火力発電、水力発電と比べ、中部電全体の発電量比率では1〜2割に過ぎなかった。福島での事故を受け、2011年5月6日に当時の菅直人総理が浜岡全機の運転停止を要請。直後の夏は企業活動や市民生活への影響が懸念されたが、節電努力と旧式火力の運転継続などで乗り切った。ただし12年7月には新潟の上越火力発電所(出力238万kW)が稼働を開始。高効率化を図る西名古屋火力発電所7号系列(同231.6万kW)も、3年後の17年の稼働を見込んでいる。浜岡ではその間、国が求める津波対策として、高さ18mの防潮堤建設を着工。建屋内外の浸水対策や非常用発電機の増設も進め、海抜40mの高台にまでガスタービン発電機を設けた。ところが12年3月末、国の有識者会議が出した南海トラフ沿いの大地震による被害想定の見直しで、防潮堤をさらに22mにかさ上げする必要に迫られる。新規制基準でフィルター付きベントの設置も求められた。対策の総費用は約3,000億円に上る見込みだ。天然ガスを中心とした燃料費は円安で増加の一途。1月末には3年連続の赤字決算を公表、14年3月期の連結業績予想も100億円下方修正し、750億円まで赤字が拡大すると見込んだ。4月からはついに家庭用を含む電気料金の値上げに踏み切る。

<御嶽山の噴火>
*6-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20141002&ng=DGKDASDG01H1L_R01C14A0MM8000 (日経新聞 2014.10.2) 死者47人 戦後最悪 御嶽山噴火、捜索継続へ
 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山の噴火で、長野県警は1日、新たに35人の死亡を確認し、死者は計47人になったと発表した。1991年に43人の死者・行方不明者を出した雲仙・普賢岳(長崎県)の火砕流を上回る戦後最悪の火山災害となった。ほかにも登山者が残されている可能性があり、警察や自衛隊などは2日以降も捜索を続ける。警察や自衛隊、消防は1日早朝、火山性微動の振幅が小さくなっており入山可能と判断し、約千人体制で捜索を再開。山頂付近に取り残されていた心肺停止状態の35人を大型ヘリコプターなどで麓に搬送したが、全員の死亡が確認された。長野県などによると、9月27日の噴火からこれまでに捜索できていない登山道などに登山者が取り残されている可能性があるという。気象庁によると、火山性地震の回数は減っているが、噴煙の高さは1日夜も火口から400メートルを観測し、「活発な活動が続いている」(火山課)とみている。

*6-2:http://mainichi.jp/select/news/20140930k0000e040206000c.html
(毎日新聞 2014年9月30日) 御嶽山噴火:雨降ると火山灰が重い泥状に 土石流の危険も
 御嶽山では噴火以降、おおむね好天が続いているが、30日から天候が不安定になって雷雨に注意が必要との予報も出ている。雨が降ると火山灰は重い泥状になって捜索や救出を難しくするほか、土石流など2次災害が起こる危険も高まる。火口周辺は硫黄臭が立ちこめており、火山灰には硫化物が多く含まれるとみられる。野上健治・東京工業大教授(火山化学)によると、火山灰に水が加わると、成分の硫酸とカルシウムが化学反応を起こして石こうの主成分である硫酸カルシウムに変わる。石こうはぬれているとドロドロに、乾くとセメントのように固まってしまうという。伊藤英之・岩手県立大教授(火山砂防)は「今回降った火山灰は粒が細かく、かなり粘土質のようだ」と指摘する。遭難者の上に火山灰が降り積もると、全身が粘土に覆われて体温が奪われるといい、一刻も早い救助を訴える。悪天候下での作業は視界が利かず足場も悪いため滑りがちで、くぼみに滞留した火山ガスへの注意も必要という。大雨の場合、積もった火山灰が斜面に沿って一気に流れ落ちる土石流が起きる危険もある。過去の噴火では、降灰後の雨がたびたび2次災害を起こしてきた。全島民が避難した2000年の三宅島(東京都)噴火では、土石流が何度も住宅地を襲い、被害を拡大した。1977年の有珠山(北海道)噴火では、約1年後に大規模な土石流が発生し温泉街で死者2人、行方不明1人の犠牲を出した。野上教授は「土石流が起こると下流の川がせき止められ、洪水が起こる可能性がある。火山は複合災害で、降灰があった周辺の地域も警戒が必要だ」と注意を促す。


PS(2014/10/3追加):広い牛舎の屋根に太陽光発電を取りつけたり、地熱や風力を利用したりなど、北海道は、その雄大な自然を活かした発電が最もできそうな場所だ。それにもかかわらず、*7のように、北電の電気料金値上げに右往左往しているのは、生産現場の工夫も足りないと思う。また、牛の飼料は、電力で乾燥させる以外に方法がないのだろうか。

*7:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=30118 (日本農業新聞 2014/10/3) [現場から] 北海道電力 再値上げへ 農家の負担さらに 対策望む声噴出
 北海道電力(北電)が農家など事業者向けの電気料金を再値上げする動きに、道内の農家から不安の声が上がっている。昨年も値上げがあっただけに、さらなる負担増は農家経営にとって大きな痛手だ。電気使用量の多い酪農をはじめ、生産現場からは北電や国による影響緩和策を求める声が強い。「必要なものの値段が何もかも上がっている。このままだと新しい投資ができず、牛も収入も増やせない」。豊富町の酪農法人・さくら牧場の社長、岡本健吾さん(36)は危機感をあらわにする。事業者・企業向けの電気料金を昨年平均11.0%値上げした北電が、今年7月に平均22.61%の再値上げ方針を全国で唯一、示したからだ。酪農では搾乳するパーラーや生乳を冷やして保管するバルククーラー、扇風機などに電気を使う。搾乳牛250頭を飼養する同牧場の電気料金は月平均35万円。2割値上げされれば月7万円、年間で80万円以上もの負担増となる。円安などで配合飼料や燃油、資材の高騰が続く。岡本さんは昨年の値上げ時、パーラーの蛍光灯を発光ダイオード(LED)に替えるなど節電に向けて投資をしたが、牛舎全体に行き渡らせるほどの余力はない。所得を上げるには増頭と個体乳量増しかないが、資材高で億単位の投資に踏み切りにくい。人手にも余裕はない。岡本さんは「投資するには先行き不安が大き過ぎる。打開策を北電にも国にも考えてほしい」と訴える。離農跡地の資源を吸収し、酪農地帯を支える大型法人でさえ、度重なるコスト増でメリットが薄れている。道内一の生乳生産1万6500トンを誇る(有)ドリームヒル(上士幌町)は、再値上げで年間500万円負担が増える。小椋幸男代表は「地域を背負いリスクを負って大型化を進めてきたのに、コスト削減に全くつながらない」と憤る。野菜・畑作、稲作地帯でも困惑の声が上がる。JAむかわは、北電から料金が来年4月以降、JA施設平均で16.3%上がるとの説明を受けた。年2000万円だった料金は300万円膨らむ。電気料のうち75%を占めるのが、穀類の乾燥調製施設や選果場といった農業関連施設。出荷する作物の品質を左右する施設だけに節電も難しい。JAは「1年で大幅に再値上げするのは、見通しの甘さを感じる」(総務部)と指摘する。こうした状況を受け、JA北海道中央会は北電に対し、再値上げをしないよう求めている。
<メモ>
 北電は家庭向けの50キロワット未満は平均17.03%、事業者向けの50キロワット以上は平均22.61%引き上げたいとしている。事業者向けの値上げは国の認可が不要。農業用では一部、契約期間によって値上げ開始時期が異なる。使用量により、事業者ごとの値上げ幅には差が出る。

| 原発::2014.8~10 | 01:44 PM | comments (x) | trackback (x) |

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