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2015,04,25, Saturday
*2-1より アマゾンの運搬用 自動空撮用 無人攻撃機 (1)やはり「普通の人」「反原発」「テロ」を結びつけた *1-2のように、NHKは、総理大臣官邸の屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件の犯人を、「反原発」「テロ」「普通の人」というように、「脱原発の声を上げている人は、一見普通の人に見えても、テロを起こしかねない危険な人物である」と印象付け、脱原発の声を抑えるようなニュースにした。 しかし、福井県の高浜原発は既に再稼働差止の仮処分が出ているため、反原発派よりも原発再稼働推進派の方が暴れたい動機を持っているというのが本当のところだ。電力会社には、「書き子」をはじめいろいろな係の人がいるとのことで、「取り付けられた容器に放射性物質が含まれていた」「容器に福島の砂を入れた」「配線の高い技術を持っていた」というのであれば、むしろ電力会社の関係者の方が犯人の可能性が高い。 なお、*1-1のように、東京スポーツも、2015年4月24日に「官邸飛来ドローン」「反原発のメッセージ」「反原発に反対する人の仕業」「テロの恐怖」と結びつけ、ドローンは「焼殺火炎ガス爆弾”になる」などとも書いているが、公安関係者が言っているように、「現在も定期的に官邸前では反原発デモが行われており、反原発に反対する人が、デモを禁止させる方向に持っていくために演出した」というのは重要な線だと、私は考えている。 (2)ドローンの本当のリスク しかし、*1-2のように、そもそも小型無人飛行機「ドローン」に対して、日本人は呑気すぎたし、危険があるのは何も首相官邸や永田町だけではない。それこそ、脱原発を主張している人の家に放射性物質を撒くことも簡単にできるため、ドローンは、テロだけではなく、嫌がらせ、ストーカー、殺人にも利用できるのである。 また、無人飛行機ドローンは、ビンラディン暗殺作戦などでは無人攻撃機として使われ、最近ではイスラム過激派組織『イスラム国』の幹部を狙う“殺人ロボット飛行兵器”として使われ、誰にでも作れるヒート弾を使って特定の階の特定の部屋を狙って人を殺傷することもでき、外から中にいる人を無人で焼死させられるそうだ。さらに、意図的でなくても、人の上に墜落すれば、人を殺傷することになる。 (3)どういう法規制が必要か そのため、*2-1のように、ドローンを規制するのは産業の芽を摘む懸念が大きく、ディメリットがあるという記事もあるが、規制がなければ、市民も危なくて仕方がないことは明らかである。 なお、集団的自衛権等と言っている日本政府のリスク管理は、首相官邸でさえ、このように赤子の手をひねる程度のものであることを忘れてはならない。これは、対策としてドローンの所持を免許制や登録制にしただけではすまず、ドローンを飛ばしてよい場所も、自分の敷地や落ちても他者に迷惑をかけない場所、他人の家を撮影できない特定の場所の上空など、狭く限定しなければならないということである。 *2-2のように、菅官房長官は、運用ルールや法規制を見直すために、国交省、警察庁、経産省などによる関係省庁連絡会議を近く開催し、小型無人機「ドローン」の今国会中の法規制を検討する考えを明らかにし、与党からは法規制の早期実現や重要施設の警備強化など迅速な対応を求める意見が相次いだそうだ。しかし、重要施設の上空だけはでなく、一般市民が往来している道路や個人の住宅近くでのドローンの飛行は禁止してもらいたい。 <ドローンで起こりうるリスク> *1-1:http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/392847/ (東京スポーツ 2015年4月24日) 官邸飛来ドローン「犯人像」と「テロの恐怖」 ドローンが“焼殺火炎ガス爆弾”になる!! 東京都千代田区永田町の首相官邸の屋上で、小型無人飛行機「ドローン」が見つかった問題は、日本政府のテロ対策に大きな衝撃を与えた。ドローンからは放射性セシウムが検出されており、関係者らは「反原発のメッセージか」「いや反原発に反対する人物の仕業じゃないか」などと不気味な“犯人”に戦々恐々。専門家は、ある兵器を取り付けるだけで「建造物や戦車の中の人も焼き殺すことができる。テロに利用できてしまう」と訴える。「いつ落ちてきたか不明」という体たらくの警視庁は捜査本部を設置し捜査を始めた。官邸屋上でドローンが見つかったのは22日午前10時20分ごろ。直径約50センチでプロペラは4枚。小型カメラやペットボトルのような容器が取り付けられ、容器には放射線を示すマークのシールと「RADIOACTIVE(放射性)」と書かれたシールが貼られていた。機体からはセシウム134と137が検出された。警視庁麹町署捜査本部は、東京電力福島第1原発事故で放出されたセシウムが含まれている可能性もあるとみている。安倍晋三首相(60)は外遊中で被害はないものの、放射性物質が検出されたことから、何らかの思想的背景を持った人物による犯行の可能性が高い。公安関係者は「国際テロでドローンが使われる可能性は考えていましたが、まさか日本で、しかも官邸でこういうことがあるとは思いませんでした」と口をあんぐり。 「ドローンは45年前、イスラエルで開発され、1990年代のボスニア戦争で使われた。2000年代に米国に渡り、アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン暗殺作戦などで重要な役割を果たした無人攻撃飛行機として知られています。最近ではイスラム過激派組織『イスラム国』の幹部を狙う“殺人ロボット飛行兵器”というイメージが定着してきている」(軍事アナリスト)。どんな犯人像が考えられるのか。政府関係者は「墜落というより意図した着地ではないか。犯行声明がないことから、組織的な過激派の犯行ではない。また、放射線を示すマークがあるということは原発がらみの主張があるのでしょう」。安倍政権は原発推進なので、反原発思想があるようにみえる。「それだと安直な印象も受ける。現在も定期的に官邸前では反原発デモが行われています。反原発に反対する人が、デモを禁止させる方向に持っていくために演出した線も捨てきれません」(前出の公安関係者)。確かに当局の意識が反原発勢力に傾けば、官邸前のデモを規制しようと考えるかもしれない。軍事評論家の神浦元彰氏(65)は、さらに恐ろしいドローンテロの可能性をこう指摘する。「今回使われたドローンならば重さ2キロのものなら運べます。その条件に合う兵器がヒート弾です。特徴は爆発すると線のように1方向に向かって高熱高圧のガスが飛んでいくというもの。戦車の上部で爆発させれば中の人間を焼き殺すことができます」。仮に官邸の屋上でヒート弾が使われれば下の階の人間は死んでしまう。「屋上だけではありません。ドローンを窓に近づけ、ヒート弾を爆発させれば、特定の階の特定の部屋を狙えます。ヒート弾は古い技術なので、今なら誰でも作れてしまいます」(同)。官邸の外から中にいる者を焼死させられるということは、安倍首相の部屋を狙って…なんてことも不可能ではなくなってしまうのだ。しかもドローンは店で売っているため入手は簡単。今後は早期規制せねばならない。「現在は規制がないので、ドローンが官邸に侵入することは赤子の手をひねるようなものです。やる側から見れば日本という国は裸で歩いているといえるほど無防備。対策としてはドローン所持を免許制や登録制にすること。飛ばしていい場所の規制も必要で、皇居、国会、官邸などの上空は飛行禁止にするべきです」と神浦氏は語る。一方、青森中央学院大学の大泉光一教授(国際テロ研究)は「今年1月に米・ホワイトハウスにドローンが墜落した事例や、フランスでは昨年から各地の原発へのドローンの接近・侵入が相次いでいたのだから、対岸の火事ではなくて早急に航空法を整備すべきだった」と指摘する。前出の公安関係者も「2020年には東京五輪もあります。法規制は避けられないでしょう」と指摘。テロが起きてからでは遅い。 *1-2:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150425/k10010060661000.html (NHK 2015年4月25日) ドローン事件「反原発訴えるためにやった」 今月22日、総理大臣官邸の屋上で小型の無人機の「ドローン」が見つかった事件で、24日夜、福井県の警察署に出頭した40歳の無職の男が威力業務妨害の疑いで逮捕されました。男は「今月9日の午前3時半頃にドローンを飛ばした。反原発を訴えるためにやった」と話しているということで、警視庁は身柄を東京に移し、詳しいいきさつなどを調べる方針です。逮捕されたのは、福井県小浜市の無職、山本泰雄容疑者(40)です。この事件は、今月22日、東京・千代田区の総理大臣官邸の屋上で、小型の無人機の「ドローン」が見つかったもので、警視庁は、取り付けられた容器の中に放射性物質が含まれていたことなどから、何者かが意図的にドローンを飛ばしたとみて捜査していました。その結果、24日夜8時すぎ、福井県の小浜警察署に山本容疑者が出頭し、「反原発を訴えるために官邸にドローンを飛ばした。容器には福島の砂を入れた」などと話し、砂やドローンのコントローラーの様な物を持っていたことなどから捜査を進めた結果、官邸に対する威力業務妨害の疑いで逮捕しました。警視庁によりますと、容疑を認めているということです。山本容疑者は、自分が書いたブログに、今月9日の午前3時半頃にドローンを飛ばしたなどとする詳しいいきさつや、事件に使われたとみられるドローンや容器などの画像を掲載しており、調べに対しても、同じ時間にドローンを飛ばしたことを認めているということです。警視庁はブログの内容を詳しく分析するとともに、山本容疑者を東京に移して本格的に取り調べ、事件の詳しいいきさつや動機を調べる方針です。 .「おとなしい人という印象」山本容疑者の自宅の近くに住む人などによりますと、山本容疑者は以前、福井県小浜市内の別の地区から引っ越してきて、現在は家族と暮らしているということです。近所の男性は「おとなしい人という印象で、会ったときにはあいさつもしてくれた。事件のことを聞いてまさかと思い、びっくりしています」と話していました <規制について> *2-1:http://qbiz.jp/article/61047/1/ (西日本新聞 2015年4月25日) ドローン規制、痛しかゆし 産業の芽摘まれる懸念 首相官邸で発見された小型無人機「ドローン」の飛来は計画的だった疑いが強く、警視庁が捜査を進める一方、関係省庁も24日、無法状態のドローン対策に乗り出した。国家中枢の警護の死角を突いた“犯行”に政府の危機感は強く、規制の網をかけたい意向だが、発展途上のドローンは幅広い分野での活用も期待され、対策には多くの課題がある。 ■怒号 「いつ落ちたかも分からないとはどういうことだ」「官邸が無防備だと世界に発信された」。自民党本部で24日、開かれた会議。事件の説明に訪れた警察庁の担当者に議員の怒号が飛んだ。警視庁は日常的に官邸や国会議事堂が集中する一帯を重点的に警備。特に官邸周辺は24時間態勢で機動隊を配置、内部は官邸警備隊が警戒していたが、ドローンが見つかった屋上は巡回の対象外だった。事件後、警備はさらに強化されたが、実際に飛来するドローンを見つけた場合にどう対処するか。墜落させるにしても、危険物を搭載していれば被害が出る事態も考えられ、難しい判断を迫られることになる。来年にサミット、2020年に東京五輪を控え、警視庁幹部は「課題を解決する時間があるうちに起きて良かったと思うしかない」とこぼす。各省庁では、施設の屋上にレーダーや妨害電波の発信装置を設置するといった対策が検討され始めた。ただ、無線でインターネットに接続するWiFi(ワイファイ)に障害が起きる恐れがあり、不審な飛来物を発見した場合のみ、電波を出す方法が考えられている。 ■急務 国土交通省は昨年12月、ドローンのルール作りに向けた検討会を立ち上げ、今月6日に初会合を開いたばかりだった。操縦技量を確保するための免許制や、機体の整備・点検のルール化、事故に備えた保険加入の義務付けなどを議論している。だが、ドローンは数千円の玩具のようなタイプから、プロが空撮に使う大型の機種まで、性能や価格はさまざまだ。規制の線引きが難しく「購入者の登録を義務付けても、ネットで海外から買えばすり抜けられる恐れもある。重要施設周辺を飛べないようソフトを設定しても、詳しい人間なら解除してしまう」(同省幹部)。免許を導入するための体制づくりも困難が予想される。主に航空機の安全確保などを目的とした航空法の対象にドローンを加えることに、国交省内には否定的な意見もある。「ラジコンカーが官邸に突っ込んだら道交法を改正するのか。重要施設の警備態勢の見直しこそ急務だ」(別の幹部)。 ■啓発 「政府が飛行ロボットの産業を創出しようという中、規制したら元も子もなくなる面がある」。無人機に詳しい千葉大の野波健蔵特別教授は規制に一定の理解を示しつつも、将来性のある産業の芽が摘まれることを懸念する。用途として農業や物流などでの活用が見込まれている。規制の動きとは別に、民間レベルで安全啓発の取り組みも始まっている。4月に発足したばかりの日本ドローン協会(福岡市)は11日、佐賀県基山町で操縦を体験できるイベントを開催。子どもや高齢者を含め約350人が集まり、関心の高さをうかがわせた。主催者は「地方の自治体と提携し、自由に飛ばせる場所作りにも取り組みたい」としている。 ◆官邸ドローン、GPS搭載 東京都千代田区の首相官邸屋上で見つかった小型無人機「ドローン」は、衛星利用測位システム(GPS)が標準搭載されている機種だったことが24日、捜査関係者らへの取材で分かった。GPSが機能して移動記録が残っていれば、飛行ルート解明の重要な手掛かりになる。また、警視庁麹町署捜査本部によると、4月15日に首相官邸の屋上方面を撮影した写真に黒い物体が写っていたことも判明。捜査本部は、機体の鑑定を進めるとともに、シリアルナンバー(識別番号)も調べ、飛行の時期などの特定を急ぐ。このドローンは中国メーカー「DJI」が製造した「ファントム2」とみられる。DJIによると、安定してホバリングさせるため、GPSを搭載している。手動で入れたり切ったりできるが、切ると機体が非常に不安定になるという。シリアルナンバーは機体下部にある。捜査関係者によると、機体に装着されていた小型デジタルカメラは縦5センチ、横6センチで、外付けの「映像伝送装置」に接続されていた。撮影した映像を操縦者の手元のモニターに送信できるようになっていた。 DJI日本法人はドローンの仕様を更新し、官邸と皇居周辺を飛行できなくすると告知している。 ◆新型続々、市場が急成長 首相官邸屋上で小型無人機「ドローン」が見つかり、日本で法規制への議論が急ピッチで進む一方、「本場」米国では新型の商用ドローンが次々と登場している。米家電協会(CEA)によると、商用ドローンの世界市場は2020年までに10億ドル(約1195億円)と現在の約12倍に拡大する見通しだ。21年に48億ドル規模に達するとの予測もある。米政府はテロ対策などで軍用ドローンを積極的に活用する一方、商用ドローン規制は強化する方針。だが、膨らむ世界市場をにらみ、各メーカーの売り込み合戦は激化しそうだ。「世界最先端の撮影が体験できる」。4月8日、ニューヨークの中心部マンハッタンで開かれた発表会。愛好家約150人の熱気であふれた会場で、業界最大手、中国DJIの幹部が官邸で見つかったものと同型の「ファントム」の最新型を紹介した。高画質の4Kカメラを搭載し、撮影中の動画をユーチューブに投稿して中継できる。衛星利用測位システム(GPS)やセンサーを利用して安定飛行が可能だ。空港や国立公園の一部、米国や中国の首都上空を自主的に飛行禁止区域に設定し、上空を飛べないプログラムも組み込み、規制を先取りする。米ベンチャーの3Dロボティクスは4月13日に新モデルを発表。スマートフォンと連動し操縦者を追跡して撮影する「自撮り」が可能で、地図上で指定した通りに飛行し、全自動で撮影することもできる。高性能ドローンは価格も約千ドルからと安くないが、スマホで手軽に操縦や空撮が楽しめることで、人気に火が付いた。 *2-2:http://qbiz.jp/article/60952/1/ (西日本新聞 2015年4月24日) ドローン、今国会中の法規制検討 官房長官が表明 菅義偉官房長官は23日午前の記者会見で、首相官邸の屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件を踏まえ、今国会中の法規制を検討する考えを示した。運用ルールや法規制を見直すため国土交通省、警察庁、経済産業省などによる関係省庁連絡会議を近く開催する方針も明らかにした。与党からは法規制の早期実現や重要施設の警備強化など迅速な対応を求める意見が相次いだ。菅氏は会見で、ドローンの法規制に関し「できるところがあれば早急に取り組んだ方がいい」と述べた。政府は官邸を含む重要施設上空の無人機飛行を制限する法規制を検討する方針だ。 ◇ ◇ ●欧米 日本より規制厳しく 小型無人機の利用をめぐっては各国とも安全上の理由から法規制を強める傾向にある。米国や英国、フランスでは、空港周辺の使用には許可が必要。空港周辺でなくても目で見える範囲以外での使用を禁止したり、制限したりするなど、日本より厳しい規制を導入している。米連邦航空局(FAA)は趣味で利用する場合は高さ約122メートル以下に飛行を制限。商用利用は高さ約152メートル以下にする方向で検討している。空港周辺では管制機関の承認が必要だ。米首都ワシントンでは1月、政府職員が娯楽目的で飛ばしていた小型無人機が制御できなくなり、誤ってホワイトハウスの敷地内に墜落したことも。米メディアによると、この機体の製造会社は飛行禁止空域に入ることができなくなるプログラムの導入を発表した。フランスの航空当局は、空港周辺でなくても目視で確認できない場合は高さ約50メートル未満に利用を限定。小型無人機にも他の航空機と同様の規定を適用している。今年2月にはフランスの捜査当局がパリ上空に小型無人機を無許可で飛行させたとして、中東の衛星テレビ、アルジャジーラの記者ら3人を拘束した。昨年10月には、フランス9カ所の原発上空で無人機の飛行が目撃された。背景は分かっていないが、現地報道によると、原発の半径5キロ以内の飛行は禁止されており違反した場合は禁錮1年と7万5千ユーロ(約960万円)の罰金が科される。英当局は空港周辺以外でも目視の範囲を超える場合の使用を禁止し、目で見える範囲でも約122メートルより高い場所での利用を禁じている。
| 原発::2015.4~10 | 04:16 PM | comments (x) | trackback (x) |
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