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2016.5.6 日米安保条約の代償として農業を差し出した(?)TPP交渉と、その交渉を守った特定秘密保護法 (2016年5月7、8日に追加あり)

   2016.5.5     2016.5.4    ナスの         自動搾乳機      菅平の牧場
  日本農業新聞    日経新聞   自動摘み取り機      (アメリカ)
 
 熊本・大分を中心とする大地震報道の陰に隠れて、メディア上で議論されなくなったことは多いが、今日は、そのうちの環太平洋経済連携協定(TPP)交渉について記載する。

(1)TPP交渉と政府の姿勢
 環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案の衆院特別委員会での審議は、*1-1、*1-2のように、どこまでが秘密にする交渉過程に当たるかや秘密にしなければならない理由が明確でないのに、交渉資料は国会に全て黒塗りで提出され(海苔弁と言われた)、内容が分からないため審議できない状態だった。私も、交渉に関する情報開示がなければ、交渉の妥当性に関する国会決議はできないと考える。

 これに対し、自民党の国会対策委員長は、「公開しないという国と国との約束は絶対に逸脱できない」としているが、これでは自民党議員でも交渉の内容がわからず、国会決議でも賛否は言えない筈で、これらの対応は国会軽視である。なお、ニュージーランド政府は書簡のひな形を公開しているため、情報公開請求をすれば他の民主主義国の政府なら、ある程度、交渉内容を公開するに違いない。そのため、こここそメディアのネットワークが活躍すべき場所である。

 このTPP交渉は、最初は神奈川県選出の甘利前TPP担当相が顔になり、その後は東京都選出の石原担当相が顔になり、農業とは殆ど関係のない地域から選出され農業に詳しくない議員が担当した。そのため、この人事を見れば、妥結の結果ありきでシビアな交渉はしておらず、日本側には開示できるほどの資料はないと判断される。

 そのため、*1-3のように、大島衆院議長(青森県選出、自民党)が、環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を、参議院議員選挙が終わった後の秋の臨時国会で成立させる意向をすでに米議会に伝達したというのは、農業をはじめとするどの産業にとっても重要な問題を、国民には何も開示せず、参議院議員選挙の争点ともせずに、選挙後の忘れた頃に議決すればよいとしているのであり、これは自民党議員がよく言う「民主主義国(=主権在民)と価値観を同じくする」ものではない。

(2)特定秘密保護法について
 TPPの交渉資料をすべて全て黒塗りにして国会に提出し、内容が分からないため国民の代表である国会議員がまともな審議をできない状態にしている根拠法は、*2-1、*2-2のように、TPPの交渉前の2014年12月に無理に施行された特定秘密保護法である。これにより、政府(自民党よりは官)は、理由を付ければ国民に知られたくない情報を特定秘密に指定して開示せず、政府にとって都合の悪い人も特定秘密保護法違反で逮捕して投獄することができるようにしていたのである。

 なお、この特定秘密保護法を根拠に、*2-3のように、公務員の“適性評価”を行ったが、プライバシーを侵害されるなどの理由で、38人が拒否している。

(3)TPP条約が締結された場合の影響
 環太平洋連携協定(TPP)が発効すれば、*3-1のように、宮崎県は農林生産686億円減1.5万人の雇用減となり、佐賀県は、*3-2のように、県内主要の農水産物15品目の生産額は最大13億8千万円減少すると試算している。佐賀県は、コメは輸入米の増加分を政府が買い取って備蓄するため影響ないとしているが、その備蓄がいつどのような形で放出されるのか、毎年買い取るとしている税金は誰が払うのかが大きな問題だと私は考える。

 福岡県でのTPPの影響は、*3-3のように、福岡県が試算した金額の17倍に当たることを、TPP反対ネットが公表している。確かに、国は「輸入増加分を備蓄するため影響額はゼロ」としているが、鈴木教授のように「(備蓄分は)順次市場に出てくる」とするのが自然であり、対策も正確な影響額を出してから議論するのが本筋だ。

 *3-4のように、農林水産予算総額は、TPPに加入しても前年度より1億円多いだけというのは驚きだが、2兆3091億円という大きな金額である。私は、食用米の自給率が100%を超えているのに他の食用作物に転作せず、水田活用直接支払交付金を支払ってまで飼料用米を支援するのはいかがなものかと思うが、現在は米が最も栽培しやすく、これまで持っている機械を使って兼業農家でも栽培できるからとのことである。しかし、転作のリスクと労力をかけて自給率の低い作物に転作する農家に対して、それに見合った交付金を支払う方が妥当だと考える。

 もちろん、農業農村整備を行い、農業の付加価値や生産性を上げて、農業を成長産業化するのは必要なことで、これは、TPPに入るか否かを問わない。しかし、(4)の理由で、日本政府がやっていることは、付加価値を上げるどころか下げている。

(4)日本の農業は差別化できず、付加価値が下がること
1)新品種の特許権流出
 農産物の収量や味は品種によるところが大きく、農業の場合は、これを主に公的機関が行っている。それにもかかわらず、農水省は、*4-1のように、野菜や果樹などの新品種を外国政府が栽培試験する手間を省き、審査期間の短縮に繋げるそうだ。もちろん、私企業が開発した新品種を輸出するのは自由だが、公的機関が高いコストと長い期間をかけて開発した新品種を、簡単に海外で生産できるようにすれば、日本の農産物は差別化できず、安価な海外製品に負けることになる。ここに、品種は農産物を差別化するための重要な資産であり、特許権は長い方がよいという考慮はあるのだろうか?

2)米の付加価値の低下
 「ナラシ」という言葉は経済学から程遠い用語であるため私は嫌いなのだが、*4-2のように、米の価格下落に対して支払われるナラシ(収入減少影響緩和対策)が、2015年産には全国的に発動される見通しだそうだ。しかし、自給率100%を超えているのに何が何でも米を生産すれば、供給過剰になって価格が下がるのは当然であり、その一方で、足りずに輸入に頼っている作物もいくらでもあるのに、そちらに転作するよりも米の方が手厚い補償を受けられるのでは、誰も米から離れないと考える。

3)「日本産は安全」という付加価値は健在か?
i) 遺伝子組換植物について
 *4-3のように、日経新聞は、2016年5月4日、「遺伝子組み換えやゲノム編集は品種改良の延長上にあり、速すぎる技術の進歩を消費者が不安に感じているので、消費者も食の安全について知識を身につける必要がある」などと、自分はわかっているが消費者が理解できずに感情的な不安を感じているのだとする傲慢なことを書いているが、私は、ゲノム編集や品種改良についてよく理解して述べている。

 その上で、ビタミンCや昆布のうまみを生むグルタミン酸のように、製法が違っても成分が同じで環境に遺伝子組換植物をまき散らさないものならよいが、農薬を使わなくても害虫がつかない遺伝子組換植物を人間が長期間食べても安全か否かは注意する必要がある上、その花粉が環境にまき散らされれば害虫は数年で抵抗力を持つように進化するため、さらに強い害虫駆除性を持つ遺伝子組換をしなければ効かなくなる。その上、ゲノム編集された遺伝子を検査で見つけるのは難しいため、私は人間の食物としてはこれを禁止するのが最善で、それによっても安全性で差別化できると考えている。

ii)放射能汚染について
 東日本大震災に伴うフクイチ事故によって日本産農産物や食品の輸出は、*4-4のように、香港、台湾、米国など多くの国・地域などで輸入制限措置が続いており、「美味しくさえあればいいだろう」として、この輸入制限措置を「風評被害」と断じる姿勢は、日本の安全性への意識の低さを露呈している。そのため、日本の安全ブランドを、さらに損ねる結果となっている。

 そして、この安全性への危惧は、外国人だけが持っているのではなく、日本人も持っているため、*4-5のように、原産地表示を拡大し、加工品は主原料の原産地を明記して選択可能にすることが、誰にとっても必要不可欠なのである。

iii)BSEについて
 日本では、国内初のBSE感染牛が確認された直後から、(私の提案で)BSEの全頭検査をしていたが、アメリカに合わせる形で平成25年7月1日から「48か月齢超」のみの検査とし、各自治体で自主的に全頭検査を行っていたものも全国統一して「48か月齢超」を対象とする検査に変えられた。

 その結果、最低に合わせることとなり、より高い安全性という付加価値で差別化することができなくなったため、それなら価格が安い方がよいという選択になるだろう(http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/2.html参照)。

3)農業機械価格の高さが、農業の生産性向上を阻んでいること
 *4-6に、「①暗闇の中のビニールハウスでロボットが働き、目のような2つの高性能カメラが熟度を判断して甘くなった粒だけを選んで収穫し、農家が目覚めると朝イチで出荷できる」「②その収穫ロボは4千万円と高い」「③ロボットは、農林漁業の生産性を上げる」「④クラウドファンディングで資金を3カ月で集めた」等が記載されている。

 そのうち、①については、センサーで糖度を計って摘み、サイズ毎に分けてパックづめまでするロボットもあるため、高性能カメラが色を見て熟度を判断しているくらいでは、まだ遅れている。また、②については、農業機械は少しよいと大変高価で、農業補助金は農家に行くのではなく機械に行っているのではないかと思うくらいなので、日本は先端の機械を高い価格に据え置いて普及を阻む慣習を早く改めるべきだ。そうしなければ、工業で追い付いてきた近隣諸国に追い越されるだろう。

 なお、③はそのとおりであるため、私は2005年~2009年の衆議院議員時代にロボットを作成している大学の研究チームと交流して農林漁業用のロボットを作るよう要請していたが、この時、大学の研究チームは農林漁業のニーズをあまり知らず、趣味的なロボットを作りがちであることがわかった。そのため、ロボット技術者に農林漁業のフィールドでの実習場を提供し、農林業者や漁業者の方からニーズを言うことも必要だと考える。

 また、④は、同じ志を持つ人がITで瞬時に集まる新しい形のファンディングであるため、成功すればよいと思う。

<TPP交渉と政府の姿勢>
*1-1:http://digital.asahi.com/articles/ASJ455V3NJ45UTFK016.html (朝日新聞 2016年4月5日) TPP交渉資料、全て黒塗りで公開 内容分からず 自民
 環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案の衆院特別委員会での審議をめぐり、自民党は5日、民進党が求めていた政府の交渉資料を、特別委の理事懇談会に提出した。ただ、全て黒塗りされ、内容は分からない状態だった。民進は、情報開示がないと十分な審議ができないとして、甘利明・前TPP相とフロマン米通商代表部代表の会談記録の提出を要求。自民は5日、首相官邸への報告用に論点をまとめた資料を提出したが、全て黒塗りされ、「TPPブルネイ交渉会合 平成25年9月」などというタイトルだけが上から貼り付けられていた。自民の佐藤勉国会対策委員長は記者団に「公開しないという国と国との約束は絶対に逸脱できない。それ(黒塗り)でもという話があった」と説明。民進の近藤洋介・特別委筆頭理事は「ここまで黒いと思っていなかった。政府の説明を徹底的に求める」と述べた。資料提出を受け、与野党は、特別委で6日に承認案などの趣旨説明、7、8の両日に安倍晋三首相も出席して質疑を行うことで合意。自民は、首席交渉官だった鶴岡公二氏の参考人招致にも応じた。

*1-2:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36901 (日本農業新聞 2016/4/8) 激論TPP国会 「保秘」線引きで応酬 米の影響 見解分かれる
 7日の衆院TPP特別委員会では、民進党が交渉過程に関する情報開示を強く求めたが、政府側は「交渉過程は原則、非公開」と応じず、押し問答が続いた。どこまでが秘密にする交渉過程に当たるかや、秘密にしなければならない理由は、必ずしも明確にならなかった。今後の審議でも秘密の“線引き”が争点になりそうだ。民進党の玉木雄一郎氏(香川)が「本当に国益にかなう交渉をしたのかどうかは交渉過程も吟味しなければ判断できない」と指摘。交渉が終結していることを踏まえ「出せる情報は出してほしい」と求めた。石原伸晃TPP担当相は「(交渉過程に関することは)コメントを差し控えたい」と開示しない方針を繰り返した。ただ、開示できない理由については「秘密保護に関する書簡がある」「外交交渉上の原則」などと答弁が定まらなかった。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加国は、秘密保護に関する書簡を交わしており、政府が交渉過程を明かさない根拠になっている。書簡のひな形はニュージーランド政府が公開していたが、書簡の原文は開示されていない。石原氏は「書簡の内容を含めて交渉上のやりとりを外部に出さない」としたが、「書簡自体を秘密にするのは過度な秘密主義ではないか」(玉木氏)など追及が続いた。民進党の柿沢未途氏(東京)は、甘利明・前TPP担当相が交渉中に、米をめぐる米国との駆け引きの一部を明かしていたとし、秘密の範囲の曖昧さを指摘した。一方、民進党の福島伸享氏(比例北関東)は、米国などに認めた、米の国別輸入枠について「屈辱的な内容だ」と追及。「需要のある安い(米国産)米が入ってきたら日本の米の値段が下がるのは当たり前だ」とし、国産米価格への影響に懸念を示した。森山裕農相は「(輸入米は)国産米の価格水準を見据えて流通している」と指摘。「(輸入米の)数量規模が数万トンにとどまる以上、基本的に大きな変化はない」とし国産米価格への影響は小さいと反論した。日本は、3年度中2年度で枠数量が消化されなかった場合に、国が設定する最低マークアップ(輸入差益)を一時的に引き下げる約束を米国とオーストラリアとの間で交わしている。森山農相は「円滑な入札手続きを行うため」と説明したが、福島氏は「(枠の)全量を輸入する仕組みになっている」と譲らず、見方が割れた。

*1-3:http://qbiz.jp/article/86044/1/
(西日本新聞 2016年4月30日) 臨時国会でTPP承認と大島氏 米議会に意向を伝達
 訪米中の大島理森衆院議長は29日、ワシントンでライアン米下院議長と会談し、環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案に関し、秋に想定される臨時国会での成立を図る意向を伝達した。会談後の記者会見で明らかにした。自民党は26日、今国会での成立断念を野党に伝えた。民進、共産、社民、生活の野党4党は廃案を要求。国会で紛糾している案件に関し大島氏が米議会に伝達したことに対して、野党から反発が出る可能性がある。大島氏はライアン氏との会談で「今国会では結論は出せないが、たぶん秋の国会では結論を出すようになるのではないか」と伝えた。大島氏によると、米議会の進捗状況の説明を求めたが、ライアン氏は承認時期に関する明確な見通しを示さなかった。オバマ米政権はTPPの年内承認を議会に促しているが、議会では賛否両論があるため、11月の大統領選や上下両院の選挙後に先送りされる可能性が強まっている。

<特定秘密保護法について>
*2-1:http://mainichi.jp/articles/20160404/ddm/004/010/007000c
(毎日新聞 2016年4月4日) 国会監視機関報告 「原則」盾に情報閉ざされ
 特定秘密保護法に基づき指定された特定秘密をチェックする衆参両院の情報監視審査会が3月30日に公表した初の年次報告書からは、秘密を指定した行政機関に対する質疑で、情報を引き出すのに四苦八苦した様子がうかがえる。衆参両院に設けられ、携帯電話の電波を遮断する専用の部屋で、審査会は開かれた。委員は部屋の中でしか書類の閲覧を許されず、メモを取っても持ち出せない。ところが、衆院の審査会の額賀福志郎会長(自民党)によると、省庁幹部の対応は「最初、従来の常任委員会の政府答弁みたいだった」という。委員の「2015年1月に発生したIS(過激派組織『イスラム国』)による邦人殺害テロ事件の関係で特定秘密に指定した文書は存在するか」との質問に、外務省幹部の回答は「個別事案が特定秘密に該当するかどうかを公にすることは、外国の政府等との信頼を損なう恐れがある」とそっけなかった。特に外国から提供された情報は「第三者には情報を渡さない」原則を盾にシャットアウトされた。参院の審査会も同様で、参院の報告書は原則を口実に必要以上の情報隠しがされないよう「適用基準の明確化を図ること」とくぎを刺した。情報管理の専門家からは、与党主導の審査会運営を懸念する声が聞かれた。審査会は衆参とも会派の議席数に応じて委員が割り当てられるため、与野党比率は衆院で6対2、参院で5対3。参院では昨年12月、野党側から出た政府への秘密文書の提出要求が賛成少数で否決され、民主党(現・民進党)の大野元裕委員は「疑義があれば見てみるべきなのに」と悔しがった。情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は「秘密提出要求は現在の『委員の過半数の賛成』から、『3分の1以上の賛成』に緩和しては」と提言する。国会の仕組みに詳しい南部義典・元慶応大講師(憲法)は「与野党委員の逆転を考えてもいい。机上の空論と言われそうだが、自民党には野党に転落した場合、チェックができるのか想像してほしい」と話す。審査会には常時監視の「調査」のほか、常任委員会の要請を受けて特定秘密をチェックする「審査」機能があるが、昨年中は行われなかった。南部氏は「3月の安全保障関連法施行に伴う特定秘密があるはずだが、常任委員会では議論できない。それを審査会が審査すべきだ」と指摘した。

*2-2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160504&ng=DGKKZO00374320U6A500C1PE8000 (日経新聞社説 2016.5.4) 特定秘密への懸念を深める政府の対応
 外交や防衛などにかかわる秘密が漏れたら、国の安全が脅かされてしまう――。政府はそんな理由から、重要情報の漏洩に厳罰を科す特定秘密保護法を2014年12月に施行した。この法案をめぐっては当初から、政府が秘密を抱え込み、国民の「知る権利」が損なわれかねないという指摘があった。施行から約1年半。政府の対応をみると、この懸念は和らぐどころか、むしろ深まっている。特定秘密とは、外部に漏れれば国の安全保障がいちじるしく脅かされかねない情報のことだ。政府がこれに指定した情報は、15年末時点で443件。文書にして27万2020点にのぼる。この制度は正しく運用されれば、国の安全に役立つ。しかし政府に乱用されたら、本来、国民が知るべき情報までお蔵入りし、表に出てこなくなってしまう。そうならないよう、衆参両院には情報監視審査会が設けられ、特定秘密の指定が適切かどうか、チェックすることになっている。審査会は3月末、初めてとなる15年の年次報告書を公表した。その内容から浮かび上がる制度の実態には不安を禁じ得ない。それによると、審査会は15年、外務省や防衛省など10機関が指定した特定秘密382件(約18万9千点)について、聞き取り調査などで実態をつかもうとした。だが、政府側は協力的とはいえず、詳しい説明を拒み続けた。たとえば、政府が提出した特定秘密の項目リストは、「国家安全保障会議の議論の結論」や「日米安保協力に関する検討、協議」などあいまいな表題が多く、約18万9千点の文書については一覧表も出てこなかったという。これでは、指定が適切かどうかを審査するどころか、どんなテーマが特定秘密に含まれているのかすら分からない。審査会は結局、開示を求める特定秘密を絞りきれず、提出を要求した文書は数点にとどまった。政府が慎重な対応に終始したのは、情報漏れへの不安からだろう。だが、審査会は非公開であり、メンバーの国会議員は守秘義務を負っている。特定秘密を漏らせば懲罰の対象にもなり得る。情報がきちんと開示されなければ、国の政策を検証し、教訓をくみ取り、生かしていくことはできない。政府は態度を改め、審査会にもっと協力する義務がある。

*2-3:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10201/305173
(佐賀新聞 2016年4月26日) 公務員の適性評価、38人が拒否、秘密保護法で政府報告書
 政府は26日の閣議で、2015年の特定秘密保護法の運用に関する報告書を決定した。秘密を扱う公務員らの身辺を調べる「適性評価」の対象となったのは9万6714人で、拒否した職員らが38人だったと明記した。拒否理由は記述がなく不明。家族の個人情報まで収集する評価手法に関し、プライバシー侵害を懸念した結果とみられる。同日中に国会提出する。前回報告書は14年12月10日の施行日から同月末の22日間だけを対象にしており、1年間通しての運用状況や、適性評価を拒んだ職員らの数が明らかになったのは初めて。評価の結果、1人が不適格と判断された。

<TPPの影響>
*3-1:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=35986 (日本農業新聞 2016/1/16) 農林生産686億円減1.5万人の雇用減も 宮崎中央会がTPP試算
 TPP交渉の大筋合意を受け、JA宮崎中央会は県内の農業と関連産業への影響試算を独自にまとめた。政府の国内対策を考慮せず、関税の撤廃・削減などによる直接的な影響だけを前提とした。発効から16年目までに農林産物の生産額が約686億円減少すると推計。関連産業を含め1万4642人の雇用が失われるとの見通しも示した。対象は産出額50位以内で、関税が撤廃・削減されたり、低関税枠が設けられたりする品目。関税削減分だけ輸入価格が下落し、国産価格も同程度下落すると予測した。畜産への打撃が最も大きく、産出額上位3品目のブロイラーと肉用牛、豚は約533億円の減少を見込んだ。特に豚は産出額の6割に当たる約280億円、肉用牛も3割に当たる約154億円が減少するとした。関連産業への影響もまとめた。農林業を含む全産業の生産減少額は約1094億円と推計。就業者は農林業の1万1248人を含め、全産業で1万4642人減少すると試算した。中央会の森永利幸会長は「政府は国内対策で所得が確保され、国内生産を維持できると説明しているが、農家は大きな懸念を抱いている。今後、今秋までの継続課題となった国内対策について、現場の声が反映されるよう、強く要請していく」と強調する。

*3-2:http://qbiz.jp/article/79718/1/ (西日本新聞 2016年01月30日) TPP発効、最大13億8000万円減 佐賀県が主要15品目試算
 佐賀県は環太平洋連携協定(TPP)が発効すれば県内主要の農水産物15品目の生産額は最大13億8千万円減少するとの試算を明らかにした。国のTPP経済効果分析を基に算出した。28日の県TPP対策本部会議で報告した。国の分析は農林水産物33品目の生産額が全国で1300億〜2100億円減少するとしていた。県の試算では、県産品も牛肉2億1千万〜4億2千万円▽小麦2億5千万円▽豚肉1億2千万〜2億2千万円−の順で影響が大きかった。コメは輸入米の増加分を政府が買い取って備蓄するため「影響はない」とした。ノリもTPP参加国からの輸入実績がなく影響ないとみるが、ノリは韓国などが今後参加すれば影響を受ける可能性もある。山口祥義知事は「数字にどのくらいの意味があるのか。(生産)現場の不安や懸念にしっかりと対応していくことが大事だ」と述べた。

*3-3:http://qbiz.jp/article/84122/1/
(西日本新聞 2016年4月5日) 福岡のTPP影響、県試算の17倍 TPP反対ネット公表
 環太平洋連携協定(TPP)に反対するJA福岡中央会などでつくる「TPP反対福岡ネット」は、東京大大学院の鈴木宣弘教授がまとめた福岡県内の影響試算を公表した。農林水産業の生産減少額は259億〜311億円程度。国の試算を踏まえて県が発表した額の約17倍に上る。国は国内対策の効果を差し引いているが、鈴木教授はTPPの影響自体を試算した。対象は国が33品目で、鈴木教授は57品目。コメについて、国は輸入増加分は備蓄するため影響を「ゼロ」としているが、鈴木教授は「順次市場に出てくることを織り込み、備蓄が増えれば流通価格も下がる。価格が下がれば生産量も減る」として約30億円とした。鈴木教授は「影響額を出してから対策を議論するべきで、生産性の向上などを入れて試算するのはむちゃくちゃだ」と国の姿勢を批判した。

*3-4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36794 (日本農業新聞 2016/3/30)農林水産関係2.3兆円 TPP 来月5日審議入り 16年度予算成立
 2016年度予算が29日成立した。農林水産予算の総額は前年度当初より1億円多い2兆3091億円。飼料用米などを支援する水田活用の直接支払交付金や農業農村整備事業を増額し、米政策や農業の成長産業化をはじめとする農政改革を進める。環太平洋連携協定(TPP)大筋合意を受けて最初の当初予算となる。財政当局の削減圧力が強かったが、TPPに対する農業者の不安を払拭(ふっしょく)するため、前年度当初を1億円上回る形で決着した。TPP対策を中心に農林水産関係で4008億円を計上した15年度補正予算を合わせれば2兆7100億円となる。森山裕農相は29日の閣議後会見で「(農家の)将来への意欲を後押しできるよう、省を挙げて現場に親身に寄り添った丁寧な説明を行う。必要な取り組みが着実に推進されるように努めていきたい」と述べた。16年度予算の目玉となる農業農村整備事業は3820億円を計上し、前年度当初を232億円上回った。水利施設の老朽化対策や防災・減災事業に重点的に対応する。もう一つの目玉となる主食用米の需給安定に向けた飼料用米、麦・大豆などの転作支援では、水田活用の直接支払交付金に3078億円を計上した。前年度当初比308億円の大幅増で、農水省は16年産の生産調整達成に必要な額を確保できたとしている。予算成立後の後半国会の焦点となるTPPをめぐっては、4月5日の衆院本会議で承認案と関連法案の審議が始まる。与野党が29日の衆院議院運営委員会理事会で決めた。安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、政府による趣旨説明と各党の質疑を行う。石原伸晃TPP担当相は同日の閣議後会見で「日本が率先して動き、発効に向けての雰囲気をつくっていく上で、審議が非常に重要なものになる」と語った。

<日本の農業は差別化できなくなる>
*4-1:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37337
(日本農業新聞 2016/5/3) 海外でも 品種登録 種苗輸出、価格下げ 農水省が支援策
 農水省は、野菜や果樹などの新品種について、海外での品種登録の支援に乗り出した。日本で試験栽培した際のデータを無償で提供し、外国政府が栽培試験する手間を省き、審査期間の短縮につなげる。中小の種苗業者や農家が外国で品種登録する手続きを手助けすることも検討している。種苗の輸出に弾みを付けて生産量を増やし、種苗価格の低減につなげたい考えだ。植物新品種の育成者は、品種登録により「育成者権」が認められている。育成者の権利を保護することで優れた品種の開発を促すためだ。「植物の新品種の保護に関する国際条約(UPOV)」では、新品種として海外で登録できる植物は国内発売から4年以内、果樹は6年以内となっている。その期間を過ぎると品種登録できず、海外に持ち出されて日本の品種が栽培されていたとしても対処できない。日本への逆輸入や輸出促進への影響が懸念され、実際に静岡県が育成したイチゴ「紅ほっぺ」が中国で栽培される事例も起きている。このため農水省は3月、日本からの品種登録出願数が多いオーストラリアやブラジル、ニュージーランド、スイスの4カ国と、日本で試験栽培したデータを無償提供することで合意した。日本の業者がこの4カ国で品種登録をする際、果樹であれば7、8年かかる審査期間を大幅短縮でき、栽培試験にかかる年間数十万円とされる審査料を支払う必要もなくなる。今後、欧州連合(EU)、ベトナムなどにも順次拡大する予定だ。同省は、中小の種苗業者や農家に対して、開発した新品種を外国政府に品種登録出願する際、申請書類の書き方や申請方法などを情報提供することも検討している。海外で日本の新品種の育成者権を保護することで、種苗の生産拡大に加え、農産物の輸出拡大にもつなげたい考えだ。種苗価格の低減には、生産量を増やすことが欠かせない。ただ、日本国内の市場規模は2000億~3000億円と推計され、これ以上の拡大も見込み難いため、いかに輸出を伸ばすかが重要になる。政府が今秋にまとめる環太平洋連携協定(TPP)の中長期対策では、生産資材価格の引き下げが目玉になる。今回、導入する海外での品種登録支援は、資材低減を進めるための具体策の一つにもなる。

*4-2:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37373 (日本農業新聞 2016/5/5) 米ナラシ 全国で発動 相場上向き補填圧縮 農家収入は目減り 15年産本紙試算
 米の価格下落に支払われる収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)が、2015年産は全国的に発動される見通しであることが、日本農業新聞の試算で分かった。米価は14年産より値上がりしたものの、補填額は全銘柄で前年より小さくなり、米の販売金額と合わせた農家収入は多くが前年を下回る結果となった。米価は依然、過去3番目に低い水準で、再生産が難しい状況から脱していない。農水省が公表する相対取引価格(昨年9月~今年3月)を基に、主産地の17産地・銘柄を試算した。60キロ当たり補填額は茨城「コシヒカリ」が1404円、宮城「ひとめぼれ」が677円になるなど、420~1400円の範囲だった。全銘柄平均では820円となった。実際に国から農家に支払われる金額は、都道府県別に作付け上位3銘柄の割合などを踏まえて面積当たりで算出する。農家ごとの10アール収量、大豆や麦などの販売収入によって変わる。農水省によると、14年産は全国平均で60キロ当たり約2480円が交付された。一方で15年産の補填額は減少し、販売収入と合わせた農家収入は8割近い銘柄で前年より減っている。この農家収入が、生産費(14年産の全算入生産費)を割り込む産地が、8割近くあることも分かった。ただ、北海道や新潟など、稲作の大規模化が進む一部地域では上回った。産地からは「米価水準がまだ十分に上がっていない。生産コスト削減に加え、需給改善に引き続き取り組み、農家所得を確保することが欠かせない」(東日本のJA)と声が上がる。15年産では、飼料用米の作付け推進で米価が上昇。相対取引価格は全銘柄平均で1万3178円と前年比1割上げたが、多くの農家経営が安定する水準にはまだ届いていない。

*4-3:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160504&ng=DGKKASM108H0D_T00C16A5MM8000 (日経新聞 2016.5.4) 次代に伝えたい(1)新技術と安心どう両立 消費者と判断材料共有
 今年2月、マルハニチロがタイから輸入した缶詰から国内でまだ認められていない遺伝子組み換えパパイアが見つかった。長年、同じ製造者から輸入していたが「干ばつで製造者が別の農家からパパイアを仕入れたら混じった」(マルハニチロ)という。中国では未認可の遺伝子組み換えのコメの栽培が広がっている。昨年6月、日本向けのビーフンから遺伝子組み換え米の成分が見つかる事例が2件起きた。
●検査年3.3万件超
 遺伝子組み換え食品の登場から約20年。日本モンサントなどバイテク情報普及会は年間約3100万トンの日本の穀物輸入量のうち、飼料用トウモロコシなどを中心に約1700万トンが遺伝子組み換えと推計する。国内で商用生産はなく、国の安全性審査を経て輸入する。食用油やしょうゆなど加工食品にも使われ、今や日本の食に欠かせない。これまで安全の防波堤の役割は横浜検疫所輸入食品・検疫検査センター(横浜市)などが果たしてきた。全国から輸入食品のサンプルが届き、2014年度の検査実績は3万3千件を超す。遺伝子組み換えだけでなく残留農薬や有害物質も調べ、水際で日本の食を守る。食の安全を脅かしかねない新たな技術とそれを見抜く検査の「いたちごっこ」。それも限界に近い。バイオ技術の進歩は急だ。次の革新はゲノム(全遺伝情報)の狙った部位に突然変異を起こす「ゲノム編集」。政府も芽に毒の無いジャガイモや大収量のコメを研究し始めた。自然界で起こる突然変異と同じ程度の変化にとどめれば「ゲノム編集を検査で見つけるのは難しい」と国立医薬品食品衛生研究所の近藤一成生化学部長(53)は認める。
●品種改良の延長
 食品添加物の世界では遺伝子を組み換えた微生物の活用が広がる。ビタミンCや昆布のうまみを生むグルタミン酸も作れる。製法はこれまでと違っても成分は同じ。製法を変えても条件を満たせば特別な審査は要らず企業も「知的財産、競合他社の観点から具体的な製造方法は答えられない」(味の素)のが現実だ。食と農の歴史は人間が自然を征服し、野生の動植物をよりおいしく、より多く収穫できるように努力を積み重ねた歩みでもある。その中核には品種改良があり、遺伝子組み換えやゲノム編集もその延長にある。しかし、速すぎる技術の進歩を消費者が不安に感じていたらどうだろうか。解の一つは企業や農家が消費者の求める製法や原材料の情報を開示し、情報の不釣り合いをなくしたうえで消費者の選択に委ねる――つまり信頼関係を築いて市場の力を使うことだ。世界保健機関(WHO)の宮城島一明食品安全・人畜共通感染症部長(55)は「リスクコミュニケーションに誰が手間をかけるかを考えねばならない」と話す。企業や農家任せでなく消費者も食の安全について知識を身につけ、安全の向上に伴うコスト負担を受け入れる覚悟が求められる。

 最終部は「食と農」の未来を見据えた課題と解を考える。

*4-4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36529
(日本農業新聞 2016/3/6) いまだ続く輸入規制 緩和、撤廃へ交渉急務 日本産の農産物・食品
 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故発生から5年。日本産の農産物・食品輸出は「風評被害」の影響が続いている。香港や台湾、米国などの国・地域が依然、輸入制限措置を講じており、日本政府が掲げる輸出増の機運に水を差しかねない状況だ。今後も「科学的根拠」に基づく輸入規制の緩和、撤廃へ政府間での粘り強い交渉が求められている。原発事故の影響で農林水産物や食品の輸出額は2011年、12年と連続で前年を下回った。各国が日本産に対し、輸入停止などの厳しい規制を設けた。13年からは検疫規制の緩和に向けた官民の努力が実を結び、輸出額は徐々に回復。15年には、前年に比べ2割増の7452億円と過去最高を達成。13、14、15年と3年連続で前年の水準を上回り、政府が目標に掲げる1兆円が見えてきた。一方で、被災地を中心とした特定の都県に対して香港や台湾、米国、中国などは輸入停止など厳しい規制を設けている。輸入を認めても、政府が作成した放射性物質の検査証明書や産地証明書の提示が必要となっている。例えば最大輸出先の香港は、福島や茨城、栃木、群馬、千葉5県の野菜や果実、牛乳などの輸入を停止。台湾は、同5県産の全ての食品の輸入を停止している。厳しい規制が残る香港や台湾。消費者は、日本産をどう見ているか。1月に香港や台湾で日本産リンゴの消費動向を調査した弘前大学の黄孝春教授によると、「ごく一部の消費者を除き、大半の消費者は日本産の食品は安全でおいしいと考えていることが分かった。日本産に対する風評被害は、ほぼ見られなかった」と指摘。海外の消費者の段階では、日本産に対しておおむね好意的に評価していることがうかがえた。海外で焼き肉店を展開するJA全農ミートフーズは「台湾などでは、いまだに特定地域からの牛肉などの輸入を停止している」と実情を話す。その上で政府に対し「輸出規制の緩和・撤廃を働き掛ける一方、全国から日本産の良質な牛肉を輸出できる体制整備を急いでほしい」(海外事業推進課)としている。

*4-5:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=35835
(日本農業新聞 2015/12/28)原産地表示 拡大を TPPで輸入増見込み 国産扱う加工業者
 国産の農畜産物を原料に使う加工業者から、原料原産地表示の拡大を求める声が強まっている。環太平洋連携協定(TPP)による関税撤廃・削減で、原料となる農畜産物や加工品の輸入増が見込まれるためだ。原料原産地表示は輸入品との差別化につながり食料自給率にも貢献する。ただ、輸入品を原料に使う多くの加工業者からは反発も予想される。北海道芽室町の(株)日本罐詰は、大手食品業者からOEM(相手先ブランドによる生産)を請け負い、缶詰や冷凍食品、レトルト食品を製造する。年商73億円を誇る十勝地方屈指の大企業だ。原料の野菜は全て道産にこだわり、農家1000戸と同社が種子や肥料も調達する直接契約を締結。スイートコーンやインゲンなどを仕入れる。同社の高岡隆常務は「原料には絶対の自信がある。原料を海外の野菜に切り替えれば、十勝に存在する意味を失う」と言い切る。TPPで仮に輸入品と国産との価格差が急激に拡大すれば、社の経営には大きな脅威となる。原料の仕入れ価格はこれ以上は下げられず、製造過程でのコスト削減には限界がある。このため、同社営業部の後藤智成係長は「原料の産地が表示される利点は大きい。明確に付加価値を高められ、消費者が価格だけでなく産地で選択するようになる」と期待する。消費者庁はTPP対策として11月、加工食品の原料原産地表示の拡大に向けた検討に着手した。同庁は「TPP大筋合意を受け、輸入品急増に対する国民の不安払拭(ふっしょく)のため拡大を検討する」(食品表示企画課)と説明。ただ、有識者会議の日程など具体的な検討スケジュールは決まっていない。加工食品の原料原産地表示の拡大は、国内産地や消費者団体が強く要望してきたが、これまで検討は先送りされてきた。加工業者にとって包装や印刷の切り替え、季節によって調達国を変える場合などコストや手間を要するためだ。今後も拡大に向けた検討では難航が予想される。原料は表示義務のない加工品が多く、消費者は国産と誤認しやすい状況が続いている。ギョーザなどを製造する長野県塩尻市の美勢商事の野本孝典副社長は「企業側の論理で考えるべき問題ではない。原料原産地表示は消費者の貴重な判断材料となる」と求める。JA全農食品品質表示管理・コンプライアンス部の立石幸一部長は「現状のままではTPPで国産を扱う加工業者は淘汰(とうた)される。日本農業と消費者のためにも表示拡大は不可欠で、食料自給率向上にも欠かせない」と指摘する。
<メモ> 加工食品の原料原産地表示
 生鮮食品は原産国の表示が義務付けられているが、加工食品の原料の原産国を表示する義務は一部に限られる。現在は乾燥きのこ類や餅、緑茶飲料といった22の食品群と農産物漬物など個別の品質表示基準がある4品目にとどまる。

*4-6:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160505&ng=DGKKZO01950500U6A500C1MM8000 (日経新聞 2016.5.5) 次代に伝えたい(2) ロボ導入、24時間農場 生産性向上へ先端技術
 宮城県南部の山元町。夜7時すぎ、暗闇にかすむビニールハウスから「カシャカシャ」と機械音が漏れる。なかをのぞくと身長1.5メートルほどのロボットが真っ赤なイチゴを収穫していた。
●起きたら即出荷
 ライトの瞬きで位置を確かめ、目のような2つの高性能カメラが熟度を判断。甘くなった粒だけを選んでアームを優しく伸ばす。ぐっすり眠った農家が目覚めると朝イチで出荷できる。農業設備メーカーのシブヤ精機(松山市)などが開発した収穫ロボは4千万円と「まだ高い」(宮城県の農家)が実証試験が進む。イチゴ栽培の労働時間は1千平方メートルあたり2100時間と手間のかかるコメと比べても80倍だ。甘く形の良い日本産はアジアの富裕層がブランド品扱いするが、農家の負担は大きい。日本の農業の生産性は海外に比べ低いとされる。ロボットは、その壁の扉を開く可能性を秘めている。鳥取県境港市の沖合に銀ザケ養殖のいけすが並ぶ。海中のセンサーを魚がつつくと餌がパラパラと落ちていく。日本水産の自動給餌ロボだ。空腹と習慣で魚はすぐに仕組みを覚える。台風のときでも食べたい量だけ。海を汚すことも少ない。日の出と共に働き、日没や悪天候で終わりにする――。そんな時間軸を先端技術が変える。ロボと二人三脚で働けば、農地や漁場はコンビニエンスストアのように「24時間営業」だ。日本の就農者は6割以上が65歳以上。米国の2倍の水準だ。農水産ロボは限りあるヒトや土地の生産性を最大限に引き出す力を秘める。農業技術革新工学研究センターの手島司主任研究員(41)は「農家のパートナーになり新しい農業の形を生むだろう」と話す。先端技術は「作る」を変えるだけではない。「売る」まで含めた強い農業に向けて意識改革も促す。千葉県柏市でコメや小麦を作る染谷茂さん(66)はクボタ製の自動走行トラクターを導入した。運転管理システムに100万円かかったが「販売量から逆算して生産計画を立てた。商品量の確保に必要な効率化投資になる」と踏み切った。経営感覚を養ったのは仲間と始めた株式会社方式の直売場だ。「価格も会社で決める。自分で売るから成長の方向が見えてきた」
●ネットで開墾費
 日本の耕作放棄地は富山県の広さと同じ約42万ヘクタール。海外の安価な農作物の流入で農地の荒廃が広がる懸念もあるなか、愛媛県大洲市の山中で10年以上放置されていた農地が生き返った。重機で木の根を取り除くなど約130万円かかった費用の調達先は農協や金融機関ではない。ネットで作物の成長を見守る全国140人の出資者たちだ。まとめ役はベンチャー企業のテレファーム(松山市)。企画や理念に賛同する消費者から小口の事業資金を募るクラウドファンディングの手法で資金は3カ月で集まった。先端技術に加え、ヒトとヒトを結ぶネットワークが農業に新たな資金の流れを生む。農を変える企業は動き出している。


<日本で生産性が上がらないその他の理由>
PS(2016.5.7追加):*5-1のように、経産省傘下の経団連と九経連は、ずっと「電力の安定供給や料金負担の増大に不安を感じている企業が多いので一刻も早い原発再稼働を求める」としてきた。そして、「太陽光発電は、コスト高で安定性がない」という風評被害を流し続けて世界の太陽光発電トップランナーであるシャープを海外企業に売り渡したのである。しかし、他国の企業はこのようなことに左右されずにすむため、*5-2のように、着実に太陽光発電のコスト削減を進め、周辺機器も準備してきた。そして、現在は、*5-3のように、電気自動車で経費を節減した上、環境にも配慮できる時代になったので、*5-4のように、家庭・工場・農場などで太陽光発電を利用して自家発電し、電気自動車を充電するのが、最も経済的で持続可能な時代になったのである。
 つまり、日本で生産性が上がらない大きな理由の一つは、先見の明がなく先進的な技術を理解せずに妨害する人が、行政・メディア・経済界・政治の重要な地位の多くに就いていることなのだ。

    
2016.5.7日経新聞  電気軽トラック   原発事故後の対応    経産省のエネルギーミックス  

*5-1:http://qbiz.jp/article/32465/1/ (西日本新聞 2014年2月20日) 経団連と九経連が懇談会 エネ分野などで意見交換
 経団連と九州経済連合会は19日、福岡市で第66回九州経済懇談会を開き、「九州が動き、日本経済の好循環を実現する」をテーマに、エネルギー、社会基盤整備、医療介護、観光、道州制などさまざまな課題について意見を交わした。両役員など約210人が参加した。意見交換で九経連の大野芳雄副会長(鹿児島銀行相談役)は、原発が停止している現状に「(電力の安定供給や料金負担の増大に)不安を感じている企業が多い。安全性が確認された原発については一刻も早い再稼働が求められる」と強調。竹島和幸副会長(西日本鉄道会長)は「アジアの活力を取り込む空港、港湾の整備が必要だ」と述べ、福岡空港の滑走路増設の早期実現などを要望した。道州制をめぐっては本田正寛理事(西日本シティ銀行会長)が「九州は(道州制論議の)先進地。メリットや課題について地域の理解を深めることが重要だ」と主張。道州制基本法案の早期提出実現に向け、経団連が政府への働き掛けを強めることを求めた。経団連側は九経連側の主張に理解を示し、両団体の連携を強める方針を確認。麻生泰九経連会長(麻生セメント社長)は「(経団連との関係を)心強く思っている。これから実行と実績づくりに取り組みたい」と総括した。懇談会終了後に会場に駆け付けた米倉弘昌経団連会長(住友化学会長)は会見で「九州は工業、農業、観光と非常に明るい地方。強いリーダーシップを発揮する麻生会長に期待している」と述べた。

*5-2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160507&ng=DGKKZO02014790W6A500C1TI1000 (日経新聞 2016.5.7) 太陽光パネル 住宅に照準、保守拠点倍増やセット販売 価格下落、普及に弾み メガソーラーは市場縮小
 太陽光パネルメーカー各社が家庭向けの営業に注力している。地元に強い工事会社と組んで保守拠点を倍増させたり、周辺機器とのセット商品を売り出したりする動きが相次ぐ。売電目的のメガソーラー(大規模太陽光発電所)からつくった電気の買い取り価格下落を受け、住宅用が主戦場となっている。パネルの価格も下落傾向にあり、普及に弾みがつきそうだ。太陽光パネル世界3位のカナディアン・ソーラー(カナダ)は6月、保守拠点を現在の2倍の約300カ所に増やす。納入した太陽光発電システムにトラブルが発生したときに技術者を早期に派遣できるようにする。地方の電気工事会社など業務の委託先拡大を急ぐ。太陽光パネルとセットで販売する関連機器の性能を無償で保証する期間も従来より5年延長し、15年間とした。韓国メーカーのハンファQセルズは年内にも住宅向け営業員を現在の倍となる100人体制にする。中国、四国地方では支店も開設する。世界最大手のトリナ・ソーラー(中国)は月内に太陽光パネルと設置に使う架台、電力変換装置などがセットとなった住宅向け商品を売り出す。国内の太陽光パネル市場に占める海外メーカー製は5割以上を占めるが、住宅用に限ると2割未満とみられる。住宅用では営業拠点の少なさや認知度の低さが壁になっていた。住宅用太陽光発電の導入費用は現在、1キロワット当たり35万円前後とみられる。この2年間で1割強下がった。一般的な出力4キロワットの場合、工事代も含め導入費用は新築で現在150万円ほどが相場となる。低価格品に強い海外勢が家庭向けに本格参入することで今後、導入費用が安くなる可能性が高い。埼玉県の50代の男性は「太陽光発電と蓄電池などをうまく組み合わせれば光熱費を減らせる」という。国内勢も拡販に注力している。三菱電機は発電ロスを減らし、出力を高めた住宅用太陽光パネルを6月に発売する。東芝グループは太陽光発電と連携可能な電力変換装置、住宅用蓄電池をセットにした製品を売り出す。京セラも同じ屋根の面積に同社従来品より3割多く敷き詰めることができるパネルの販売を始めた。シャープが事業縮小を検討課題とするなか、内外のメーカーの間で需要取り込みに向けた競争が激しさを増している。

*5-3:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36898 (日本農業新聞 2016/4/8) 電気自動車 農村を快走 充電環境ぐんと充実 エコ 経費節減も もちろん 
 電気モーターを動力源とし、ガソリンを使わない電気自動車(EV)が農村で、じわりと浸透してきた。JAの店舗や農産物直売所でも急速充電ができるようになるなど環境が整備されたことから、EVを所有する農家が年々増加。初期投資はガソリン車以上にかかるものの、乗り換えた農家は、環境に優しいだけでなく経費節減につながると効果を実感している。車を利用して4年。ブルーべリーのプリンなど農産加工品の配達で、1日に150キロ近く走行することもある。環境への配慮が購入のきっかけだが、今では「大幅な経費節減になった」と実感する。充電は主に道の駅や購入先のメーカー、家などで済ませる。電気代など維持費は推定で年間3万~4万円。燃料代で年間約40万~50万円が浮いた計算だ。オイル交換の必要がなく、車検費用も半分以下だ。初期費用は約380万円と、ガソリン車に比べて高いが「元は取れた」とみる。しかも近隣の給油所は近年減っていることから「電気自動車は便利だ」と痛感する。心配だったのは走行距離だが、最近は道の駅やサービスエリアに充電器の設置が進み、途中で急速充電しながら約470キロ先の札幌市まで高速道路を使って行けるようになった。横田さんは「小まめに充電すればよく、不自由さは感じない。賢く使って経費を抑えられた」と喜ぶ。公用車に電気自動車を導入したり、急速充電器を設置したりするJAも増えている。東京都JAマインズ、静岡県JAおおいがわ、滋賀県JA草津市、JA鳥取中央などでは直売所や本店に急速充電器を設置。買い物や食事、JAで用事を済ませる間に充電できる体制を整えた。佐賀県JAからつが運営する直売所「唐津うまかもん市場」も急速充電器を設置。事務担当の坂本輝憲さん(39)は「充電を目的に来てくれるお客さんもいて、直売所のPRになっている」と歓迎する。
●JA店舗や直売所でも
  次世代自動車振興センターによると、EVの保有台数は2009年度末(9000台)以降、年々増えて、14年度末には全国で7万台を超えた。1回フル充電した時の走行距離は100~300キロ、30分の急速充電ができる車種が一般的だ。200ボルトの家庭用電源を使うと8時間前後でフル充電できる。購入への補助事業もあるが、初期投資がかかるため、誰もが「お得」というわけではない。同センター次世代自動車部の荻野法一課長によると「車を多用し、小まめに充電できる環境がある」農家にお薦めという。充電器の普及状況を調べる「GOGOEV」によると、充電器の設置場所は急速・普通合わせて約1万7800カ所と、年々増加している。一方、給油所は14年度末で3万3510カ所(経済産業省調べ)。ここ20年間で、半数近くの約2万7000もの給油所が消えた。それだけに荻野課長は「充電環境が整ってきた電気自動車は、農村部でさらに広がる可能性がある」と見通す。(尾原浩子)

*5-4:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160507&ng=DGKKZO02014830W6A500C1TI1000 (日経新聞 2016.5.7) 住宅用市場、20年度に2倍
 太陽光パネルメーカーが住宅用にシフトする背景には売電目的のメガソーラー(大規模太陽光発電所)を中心とした「太陽光バブル」がはじけたことがある。2012年に太陽光でつくった電気を割高な固定価格で買い取る制度が導入されたことを受け、産業用の需要は急拡大した。だが買い取り価格が高すぎてバブルが発生したとの指摘が相次ぎ、この4年間で政府は産業用の買い取り価格は4割程度引き下げた。調査会社の富士経済によると、産業用太陽光発電システムの市場規模は20年度に430万キロワット(出力ベース)と15年度より4割強減る見込みだ。一方、住宅用の市場規模は20年度に200万キロワット(出力ベース)。15年度の2倍強になると予測している。


PS(2016/5/8追加):*6-1のように、世界農業者機構(WFO)総会で、アジア地域の新理事にJA全中の奥野会長が選ばれ、農協は、突然、世界に踏み出した。動物(人間を含む)は、食料が不足すると自分が生き延びるために殺し合いを始めるため、食料の確保は安全保障に重要であり、アフリカその他の後進地域でも、日本の農業技術・6次産業化・太陽光発電システムなど、使える技術は多いだろう。
 また、*6-2のように、世界農業者機構(WFO)は初めての女性会長を出し、そのグレカ会長が、①農家組織の代表をほぼ男性が占めている ②多くの労働を抱えているのは実は女性 ③その苦労を訴える声が届いていない ④女性が十分な教育を受けることで自らを表現する自信を持つのが重要 と強調しておられるのは、現代日本でも言えることであり共感できる。

*6-1:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37386
(日本農業新聞 2016/5/7)所得増大 各国連携を アジア理事に奥野氏 WFO総会
 ザンビア・リビングストンで開催中の世界農業者機構(WFO)総会は5日(現地時間)の本会議で、情報共有を強化するなど今後の取り組み方針を議論した。併せて、アジア地域の新たな理事にJA全中の奥野長衛会長を選んだ。一方、4日の開会からこれまでの議論では、飢餓撲滅などの目標達成へ、食料安全保障の確立や農業の所得増大を共通課題に、各国農家の連携を深めるべきだとの発言が相次いでいる。WFO総会は「成長のための協力」をテーマに開幕した。5日は、2018年から10年間の戦略プランの策定に向け協議した。欧米の団体から、戦略の具体化に向け会員間の情報共有を迅速、密にすべきだとの声が相次いだ。奥野会長もWFOは設立段階から体制を充実させる段階に入ったとして、具体的な取り組み計画の策定を要請した。その上で「組織を強くすることは情報を共有することだ。ボトムアップ、トップダウンの双方の情報のやりとりが必要だ」と訴えた。一方、初日はザンビアのルビンダ農畜産業相が出席。飢餓の撲滅へ食料増産が迫られる一方、「若者は農業への関心が薄く、農家は高齢化、減少しているジレンマにある」と指摘。飢餓や貧困に苦しむ小規模農家の所得増へ、農産加工など付加価値の向上も課題だと訴えた。同国出身でWFOのエブリン・グレカ会長は、こうした農業の担い手不足や所得向上は、各国団体の共通課題だとして「われわれには差異を打ち消す大きな共通点がある。飢えのない世界へ、各国の農家が活動を続けていく意義は大きい」と呼び掛けた。アフリカの農業団体からも「小規模農家の発展には、農協が役割を発揮し商業的な生産を広げる必要がある」(東アフリカ農業者連盟)、「小規模農家の生産物をいかに販売網に乗せるかが課題だ」(マグレブ北アフリカ農業者連盟)との声が上がった。最終日の6日には農家の所得増やそれを支える政策への意思反映へどう取り組むべきかなどについて、各国の農業団体代表が討議する。

*6-2:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37388 (日本農業新聞 2016/5/7) 女性参画 積極的発信を 鈴木全国女性協会長とグレカWFO会長が会談
 JA全国女性組織協議会の鈴木春美会長は5日(現地時間)、世界農業者機構(WFO)の初の女性会長、エブリン・グレカ氏とザンビア・リビングストンで会談した。組織への女性参画についてグレカ会長は、家庭での役割を果たしながらも、自らの考えを積極的に対外的に発信する重要性を強調。鈴木会長は、組織に参画した先でいかに役割を発揮するかが今後、より問われるとの考えを示した。鈴木会長は、4日からのWFO総会にJAグループ代表団の一員として出席するため、当地を訪れている。グレカ会長はザンビア全国農業者連盟の会長も務め、昨年のWFO総会で会長に選出された。息子2人を育てながら養豚やトウモロコシ、大豆などを経営する。グレカ会長は、農家組織の代表をほぼ男性で占めている実態がある半面、「多くの労働を抱えているのは実は女性。その苦労を訴える声が届いていないのではないか」と、抱えていた疑問を指摘。女性が十分な学習を受けることで「自らを表現する自信を持つのが重要だ」と強調した。積極的に組織活動に参画し意見を述べ続けた自身の経験を踏まえ、「女性が組織を率いた方が良いという評価が広がる結果につながった」と述べた。鈴木会長は同協議会の新たな3カ年計画でも「ふみ出す勇気」を掲げたことを説明し「勇気を持ち、例えば、JAの総代や理事または農業委員になってみることが大切だ」と指摘。JA理事などへの登用に関して数値目標を掲げ、女性参画を進めていることも挙げた上で「役員になった人数だけでなく、その組織でどう女性が役割を発揮するかも重要になる」と述べた。

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