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2011,08,26, Friday
円高で我が国の輸出産業が打撃を受け、我が国企業の空洞化が問題視されている。
しかし、為替レートがどうして決まるのか、それによってどういう仕組みで円高ないし円安に なるのか、そこから導き出される現在の正確な円高の理由を、どのマスコミも説明していな いので説明すると、下のようである。 1)為替レートは、市場により売買されて決まるので、現在、欧米の通貨を売って、円を買い たい人が多いということである。 2)その理由は、下の二つである。 ①日本から財やサービスを輸入する外国企業が、円を買って決済しなければならない場合 ②円を持っていれば将来儲かると考えて、投資や投機をする人が多い場合 そして、マスコミはこぞって、「現在は過去の円高局面に比べて米欧経済の展望が悪いため、 円に資金が流入しやすいのだ」と説明しており、2)②のみを強調して、日本政府の介入や各 国の協調介入が必要だとか、我が国の金融緩和が必要だとか言っている。 しかしながら、我が国は、貿易収支が毎年黒字であるため、2)①の原因での円高圧力も大変 大きい。貿易収支が黒字ということは、普段は、国民が働いて作りだしたもののうち、自分たち のために使うものは我慢して、多くを外国に輸出して暮らしているということである。どちらかと 言えば(その評価を書くと長くなるので)よいことであるが、現在は、東日本大震災の後であり、 復興需要が大きい。この際、復興に必要な財やサービスを、海外から輸入してはどうだろうか。 例えば、家。太陽光発電や断熱財を使い、省エネ機器、オール電化システムを備える我が国の 家も素晴らしいが、そのデザインは今一つであり、街並みのデザインも悪い。この際、東北地方 に北欧やカナダ、アメリカのデザインの家が並ぶ街並みに、我が国の技術を加えて作ったらどう だろうか。きっと、人気の住宅地になる違いない。もちろん、広いエリアごとに、様式を揃えなくて は、かえってちぐはぐになるので、町ごと作りなおすこの機会は絶好である。 また、機械や種々の製品。いろいろな意味で質の高いものがあるので、欧米や韓国・中国から 輸入してもよいではないか。ここに、本当に世界でお勧めの製品を輸入して使うことにより、我が 国の産業も刺激を受けて、ブラッシュ・アップすることになると思う。原発の安全神話と同様、日 本製品の高品質神話もそれほどではなく、世界は広くて学ぶべきことが多いことを、身を持って 実感して、次の糧にできる筈である。
| 経済・雇用::2011.8~2012.9 | 05:10 PM | comments (x) | trackback (x) |
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