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2012.8.31 生態系協会長の池谷奉文氏の見解は正しいので差別ではない。そのため、こういうことで言葉狩りをすると、科学者が真実を言えなくなり、住民はますますリスクに晒される。
 *3のように、日本生態系協会の池谷奉文会長(70)が、東京で開かれた講演会で、東京電力福島第一原発事故を受け「福島の人とは結婚しない方がいい」などと不適切な発言をしたと批判されているが、放射線によってDNAの遺伝情報が変わる場合が多いからこそ、癌になったり、*1、*2のように「福島で『ゲノム解析』をする」と環境相が表明したりしているのである。しかし、変異が見つかった場合には速やかに治療しなければ、原爆の調査時と同様、モルモット役になるだけだ。

 また、放射線によってDNAの遺伝情報が変わるのは子どもだけではないため、子どもを調べるだけでは足りないが、いつも、まるで大人はどうでもよいかのような言い方をしているのには辟易する。また、子どもと妊婦だけで避難できるわけでもない。皆がよく知っている例を挙げれば、ショウジョウバエの突然変異種を作る時に、繁殖前の大人のショウジョウバエに放射線を当てると、その子どもに突然変異が多くできるのと同じ現象が起こるのである。

 そのため、真実を語って注意を喚起した生物系の学者に対し、*3のような上げ足とりをしていると、その人たちも「放射能のリスクは言わない方が無難だ」という判断になり、誰も住民に放射能の危険を知らせず、避難も治療も損害賠償請求もできないまま、遺伝性の病気や癌・白血病をかかえる結果となる。

 池谷奉文会長の「子どもを産むと奇形発生率が上がる」という発言が問題になったようだが、それに対して長崎大大学院の高村昇教授(放射線医療科学)が「科学的根拠はない」といくら断言しても、「奇形発生率は上がらない」という科学的根拠も全くなく、むしろあると考えるのが自然である。そして、実際に、妊婦はレントゲン検査も控えるのが通常だ。そのため、「結婚しない方がいい」というのは、結婚の意味を子作りのみに限定した狭い見方であるため感心しないが、リスクの程度がわからない場合は、皆、最大のリスクを予想して避難するなり、除染するなりの対応をするのが、自分自身のためである。

*1:http://www.minyu-net.com/news/news/0831/news8.html (福島民友ニュース 2012年8月31日 ) 県民の遺伝情報解析へ 子ども中心、13年度から
細野豪志環境相は30日、東京電力福島第1原発事故で被ばくした県民の遺伝子への放射線影響を調べるため、来年度から県民を対象に「全ゲノム(遺伝情報)解析調査」に着手する方針を明らかにした。福島市の福島医大で同日開いた原発事故による健康不安への対応を検討する私的懇談会(座長・長瀧重信長崎大名誉教授)の終了後、記者団に述べた。細野環境相によると、調査は、県の県民健康管理調査とは別に実施。調査には福島医大も関わるが、政府は遺伝子調査の専門機関との連携に向け、すでに具体的な検討を始めている。調査対象や人数などは今後詰めるが、環境省は子どもを中心に調べる方針。細野環境相は「長期的に健康影響を見ていくには、遺伝子レベルの健康影響の調査が極めて重要だ。将来の備えにつながる調査で、特に子どもを健康に育てようと考えている人の思いに応えたい」と語った。

*2:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2275893.article.html (佐賀新聞 2012年8月30日) 福島で「ゲノム解析」 / 被ばく調査で環境相表明
細野豪志環境相は30日、東京電力福島第1原発事故の被ばくによる遺伝子への影響を調べるため、来年度から福島県民を対象に「全ゲノム(遺伝情報)解析調査」に着手する考えを明らかにした。 福島県立医大(福島市)で開いた私的懇談会の終了後、記者団に述べた。 細野環境相は「政府としてしっかりと(福島に)向き合っていく。遺伝子の調査はすぐに不安の解消にはつながらないかもしれないが、人間の根源的な遺伝子を調べることで将来への予防になる」と語った。環境省は子どもを中心に調べる方針。

*3:http://www.minpo.jp/news/detail/201208303361 (福島民報 2012年8月30日) 生態系協会長 発言認める 「差別と思っていない」 日本生態系協会の池谷奉文会長(70)が東京で開かれた講演会で、東京電力福島第一原発事故を受け「福島の人とは結婚しない方がいい」などと不適切な発言をしたとされる問題で、池谷会長は29日、報道機関に対して講演記録の一部を公表した。記録には不適切とされた発言内容が含まれていた。ただ、池谷会長は「福島の人を差別するようなことは思っていない」と反論した。一方、講演会に参加した福島市議は同日、記者会見を開き、講演時の発言の撤回を求めることを明らかにした。
(長いので、全文は下の「続き▽」をクリックすると出てきます)

続き▽
| 内部被曝・低線量被曝::2011.7~2012.8 | 11:58 AM | comments (x) | trackback (x) |

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