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2014.6.25 外国人労働者の雇用について
    
                  外国人労働者が働く分野
(1)外国人労働者の必要性
 *1に、旧経済企画庁出身の小峰氏が、「①日本経済は、『ある日突然』という感じで人手不足状態になった」「②これは景気拡大による短期的な現象ではなく、人口減少を背景とした長期的・構造的なものなので、これから人手不足はますます強まる」「③日本経済は2012年11月を景気の谷として拡大を続けており、アベノミクス景気だ」「④これを構造改革の契機とし、政府も企業も、長期的視野から対処していくことが必要だ」と記載している。

 しかし、①②で言われている生産年齢人口の減少による人手不足は、その年に生まれた人数が確定すれば新しい人口ピラミッドができるので、『ある日突然』わかるのではなく、ずっと前からわかっていた筈だ。また、③④は“大胆な”金融緩和と東日本大震災の復興、国土強靭化計画、東京オリンピックに関する財政支出によって起こっているため、旧経済企画庁出身でありながら、これらを想定外の結果とするのは無責任すぎる。

 また、「建設労働者の不足」「外食チェーン店の人手不足」「日本の生産年齢人口減少」「労働人口減少」は事実だが、「経済にとっての労働力の天井が低くなった」のは、この40年間、経済成長率、株価、失業率だけを指標として短期的な景気対策のみを行い、長期的な労働力需給や産業のイノベーション、出生率などを考慮した政策立案をしてこなかった旧経済企画庁(現内閣府)の失政のつけである。そして、これは、旧経済企画庁が、女性は成績が良くても職業能力はないという考えから、男子学生に下駄をはかせて男子を優先して採用してきた結果である。

 このように、途中の論理はおかしいが、「女性・高齢者・外国人の活用によって労働力不足を解消していくことが重要」とする結論だけは合っている。ただ、どの人材も、人権侵害なき労働力であるべきで、国際協力や人手不足の名の下に差別して使っていると、(長くは書かないが)決して日本のためにならない。

(2)労働者への差別はなくすべき
 *2-1に書かれているとおり、現在は、外国人労働者の受け入れを真剣に考えるべき時だ。しかし、「外国人技能実習制度は、途上国の人材が働きながら技能を学ぶ制度」「建設業を対象に20年に限って、現在は最長3年の受け入れ期間を5年に延ばす」などとしているが、この制度は、技術を教え、覚えたら追い出す制度であるため、外国人を雇う企業側にもメリットが少なく、技能実習に来た外国人も、労働法違反が問題となるような働き方をさせられて、たまったものではない。また、多くの技能実習生が帰国した後に、日本をどういう国だと吹聴するかは、長い目で見れば、外交上、重要な問題である。

 なお、*2-1には、「永住を前提とした移民の本格的な受け入れについては、国民の間に合意ができていない」「まずは受け入れる期間や職種を限るかたちで増やしていくべき」とも書かれている。しかし、世界には、問題なく外国人労働者を受け入れて労働力として活用している国も多いため、それらの国の制度を調べて前向きに進めるべきである。また、介護福祉士、看護師、家事使用人は、女性が働く時には不可欠であるため、地域を限らず受け入れるべきだ。

 *2-2に、2014年4月3日、日弁連会長の村越氏が「技能実習制度は人権侵害が横行しているため、制度の抜本的見直しを行うべき」「国際的にも、米国国務省人身取引報告書が、日本政府は技能実習制度における強制労働の存在を正式に認知していない」等と書かれており、私も賛成である。

(3)外国人労働者の受入分野拡大について
 *3のように、政府は、専門的な技術や経営のノウハウを持つ「高度人材」の受け入れを広げ、単純労働者の受け入れに繋がる移民は認めず、技能実習の形での受け入れを拡大するそうだ。

 拡大内容は、1)技能実習期間を最長3年から5年程度に延ばす 2)新たな対象に「介護」や「林業」のほか、「自動車整備」、「店舗運営管理」、「総菜製造」を加えるそうだが、現在では日本人労働者の方が真面目で質が高いとは限らないため、特区で地域を限るのではなく、需要のある場所では選別しながら外国人労働者も雇えばよいと考える。ただし、技能実習制度については、(2)に書いた問題があるため、契約更新可能な期間労働者や正規雇用にするなど、労働者として人権侵害がないようにすべきだ。

<労働力不足>
*1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140624&ng=DGKDZO73174010T20C14A6KE8000 (日経新聞 2014.6.24)人口減の負荷 影響直視を、小峰隆夫 法政大学教授
 日本経済は、「ある日突然」という感じで人手不足状態となった。これは景気拡大による短期的な現象ではなく、人口減少を背景とした長期的・構造的なものである。これから人手不足はますます強まることを認識したうえで、これを構造改革の契機とし、政府も企業も、長期的視野から対処していくことが必要だ。日本経済は2012年11月を景気の谷として拡大を続けている。いわゆるアベノミクス景気である。特徴は雇用情勢の改善テンポの速さだ。通常の拡大局面は「外的要因(輸出、財政・金融政策など)による生産増」→「企業収益の拡大と設備投資の増加」→「雇用の改善と家計の所得・消費の増大」という順番をたどる。雇用の改善は景気全体の動きに遅れるのが普通だ。政府の景気動向指数でも失業率は遅行指数に位置づけられる。ところが、今回は雇用関係指標が急速に改善してきた。12年11月には0.82倍だった有効求人倍率は、今年4月には1.08倍となり、失業率もこの間、4.1%から3.6%に低下している。もはや「悪い状態が良くなってきてうれしい」というレベルを超え、「足りなくて困った」という状態に入りつつある。1倍超の求人倍率は全体としての労働需要が供給を上回ったことを意味し、現在の失業率は、ほぼミスマッチ(希望や条件のずれ)によるだけとなっている。実態的にも建設労働者の不足が公共投資の円滑な試行を阻害しているし、アルバイトに頼っていた外食チェーン店で事業展開が難しくなるといった事態が生じている。改めて考えてみれば、雇用機会をいかに確保するかに腐心していたのは、つい最近である。それが突然、労働力不足状態に突入したのはなぜだろうか。筆者は、もともと潜在的に存在していた労働力不足が、景気の拡大で一気に顕在化したからだと考えている。単なる景気の上昇による一時的なものはなく、長期的・構造的な現象なのである。筆者はかねて生産年齢人口が減少し、人口に占める働く人の割合が低下するという「人口オーナス(負荷)」こそが人口問題の最重要課題だと考えてきた。人口動態からみて、日本はこれからますますその度合いが強まり、やがては世界有数の人口オーナス国になることが確実だ。人口オーナスが強まれば、労働力不足になるのはこれまた必然である。世界有数になるのだから、その不足ぶりも半端なものでは済まないはずだ。日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに一貫して減少を続けており、全人口に占める比率は95年の69.5%から13年に62.1%に低下した。労働力人口も98年の6793万人をピークに減少し続け、13年は6577万人となった。しかし現実には労働力不足問題は発生せず、逆に雇用情勢の悪化の方が懸念されてきた。人口面から労働力の供給は減っていたものの、経済実態面から労働力の需要がもっと減ったからである。つまり、表面化はしなかったものの、潜在的な労働力不足の要因は常に底流として、次第に勢いを増しながら流れ続けており、経済にとっての労働力の天井はどんどん低くなっていたのだ。景気が好転して労働需要が拡大し始めると、日本経済はたちまち低下しつつあった天井にぶつかった。これが突然やってきた労働力不足の理由である。今後、生産年齢人口はさらに減少する。高齢者や女性の労働参加がある程度は進んだとしても、労働力人口の減少もまた、避けられない。図は労働政策研究・研修機構の30年までの推計などを基に、日本経済研究センターの桑原進主任研究員が将来の労働力人口を推計したものである。ある程度の労働力率の上昇や政策効果を織り込んでも、30年に5954万人、60年には4017万人に減る。減少率も13~30年で年率0.6%、30~60年で同1.3%と加速していく。経済財政諮問会議の有識者委員会「選択する未来」は中間とりまとめで、60年の労働力人口を5522万人とする試算を示している。30~60年の減少率は年率0.3%程度にとどまる。これは出生率が30年までに人口維持に必要とされる2.07に回復し、女性の労働力率がスウェーデン並みに上昇するなど、思い切り背伸びをした推計であることに注意する必要がある。以上の推計から、経済が停滞して労働需要が極度に低迷しない限りは、長期的に労働力不足はますます強まると考えるのが自然である。
 こうして労働制約(労働力不足)が強まることに対し、我々はどう対応すべきか。基本的な生産要素の一つである労働力人口が大幅に減少することは、日本経済全体では潜在成長力のかなりの低下要因となる。長期的な国民福祉のレベルを決めるのは供給力なのだから、潜在成長率が大きく低下すれば、国民の福祉は損なわれる。他方、労働力不足が強まれば、労働者はより貴重な資源になる。労働条件は改善するはずだし、ブラック企業など労働者を大事にしない企業は規制などしなくても自然に淘汰されていくはずだ。ワーキングプアや若年層の雇用不安も改善が期待される。どちらの影響が強く出るのか。鍵を握るのは政策的な構造改革と企業行動の変化だ。労働力不足が強まれば、働く人々は高い収入を求め、より付加価値を生み出しやすい(生産性の高い)分野に集まってくるはずだ。それが経済全体の生産性を引き上げ、結果的に労働制約を緩和することになる。これまでのように個々の企業が雇用者を抱え込んでいたのでは、生産性上昇の効果は期待できなくなる。つまり、労働制約が強まるほど、政策的には労働市場の流動化を促進することがより重要になるのだ。貴重な労働資源が、より高い付加価値を生み出せる分野にシフトしやすくなるように環境の整備を急ぐべきだろう。企業は労働力過剰型から不足型へのモデルチェンジが必要となる。労働力不足時代には、人的資源としての価値の高い雇用者を育てていく必要があるから、アルバイト、派遣などの非正規、長時間労働に頼った事業展開は限界に達するだろう。企業が労働者を選ぶのではなく、労働者が企業を選ぶ時代になるのだから、働きやすい勤務条件を整備しないと企業を支える人材を確保できなくなるだろう。
 女性・高齢者・外国人の活用により労働力不足そのものを解消していくことも、より重要になる。既に対応は図られてはいるが、高齢者の再雇用は同一企業内での雇用継続が基本となっているため、生産性がかなり低い状態での雇用継続となっている。建設分野などの外国人の活用も、国際協力を主眼とした研修制度を使い続けるなど、建前と現実とのギャップが大きい。労働力不足の長期化を見すえた制度の再設計が必要だ。
 人口オーナスという流れは、地下を流れるマグマのようなもので、その勢いは今後ますます強まっていく。そのマグマによって、日本の経済社会は、地層の弱い部分から噴火を繰り返すことになるだろう。今回はそれが労働力不足という形で噴火した。今後、人口オーナスへの備えを怠り続ければ、更に、貯蓄率の低下による経常収支赤字と財政危機、社会保障制度の破綻、地域の崩壊という形で次々に噴火が起きるだろう。将来を展望した上での腰をすえた対応が望まれる。
○景気回復に伴い労働力不足が一気に顕在化
○短期的な現象ではなく長期で構造的な問題
○人口負荷は社会保障や地域崩壊に飛び火も
こみね・たかお 47年生まれ。東大経済卒、旧経済企画庁へ。専門は経済政策論

<外国人労働者>
*2-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140421&ng=DGKDZO70160100R20C14A4PE8000 (日経新聞社説 2014.4.21) 外国人の活用に「国家百年の計」を
 企業の生産や販売活動が活発になり、様々な分野で人手が足りなくなっている。将来も人口減少で労働力不足は大きな問題になる。外国人の労働力の活用を真剣に考えるときだ。足元の人手不足、中長期的な労働力不足のそれぞれについて、戦略的に外国人受け入れ政策を練る必要がある。現在、人手不足が特に深刻なのは建設や土木の分野だ。東日本大震災の復興工事に加えて景気対策の公共工事も増えているためだ。2020年に開く東京五輪関連のインフラ整備もあり、建設労働者の需要は今後も増大する。
●見直したい技能実習
 このため政府は緊急措置として、途上国の人材に日本で働きながら技能を学んでもらう外国人技能実習制度の拡充を決めた。建設業を対象に20年までに限って、現在は最長3年の受け入れ期間を5年に延ばすなどの内容だ。技能実習制度をめぐってはかねて、最低賃金に満たない賃金で働かせたり、長時間の残業を強いたりするなどの違法行為が問題になっている。ただ目の前の人手不足への対応は急務だ。建設職人が足りず、保育所が予定通りに開設できない例もある。政府の緊急措置では、実習生を受け入れる企業が過去に不正行為を働かなかったかをチェックすることにしており、当座の対策としてやむを得まい。並行して、中長期的な視野に立った外国人受け入れの政策づくりを急がなければならない。高齢化で介護に携わる人材は25年に約100万人足りなくなると見込まれている。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口は、13年の約7900万人から39年には6000万人を割る。女性や高齢者の就業促進により力を入れなければならないのはもちろんだ。だが、それで労働力不足を賄えるかどうかは不安がある。これまで外国人の単純労働力は国内の雇用に影響をおよぼさないよう受け入れを抑制してきたが、この姿勢は改める必要がある。ただし、永住を前提とした移民の本格的な受け入れについては、国民の間に合意ができていない。このため外国人は、まずは受け入れる期間や職種を限るかたちで増やしていくべきだろう。どのように外国人の受け入れを拡大していけばいいか。いくつかポイントがある。まず、技能実習制度についてだ。実習生を安い労働力ととらえる雇用主が少なくない。現行制度は抜本的に見直して、受け入れの新たな器になる制度を考えたい。逆に、もっと機能させるべき制度がある。経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアやフィリピンから介護福祉士や看護師の候補者を受け入れている。これをさらに増やせるはずだ。受け入れにあたって現在は厳しい資格要件が設けられており、日本で働き続けるには一定期間内に日本語による国家試験に合格しなければならない。もっと柔軟に考えるべきだ。また、いまも「特定活動」という在留資格を法相の指定で外国人に与えることができる。11年のタイの洪水の際は、操業できなくなった日系企業の工場のタイ人従業員に、この在留資格で日本の工場で働いてもらった。この仕組みを活用する余地も大きい。
●生活環境の整備急げ
 大事なのは安定的に外国人労働力を招き入れるために、その経路を多面的につくることだ。受け入れ拡大には注意も必要だ。競争力を回復させるのが難しい労働集約型の産業で、外国人労働者を増やして受注増に対応するようだと、日本の産業構造の高度化を妨げる。受け入れる外国人の数には、業種別に上限を設けることなども考えられる。情報分野の技術者や大学の研究者など専門性の高い「高度人材」は、より積極的に受け入れを拡大したい。親や家事使用人を呼べる優遇措置があるが、年収などの要件が厳しい。緩和を検討すべきだ。単純労働力と高度人材の両面で、総合的な外国人受け入れ政策が求められる。加えて重要なのは外国人の生活インフラの整備だ。彼らが日本の社会になじみ、暮らしていくためには、行政や自治体、ボランティアらによる支援が欠かせない。まずは日常の生活や教育、医療など、さまざまな分野での困りごとを一括して受け付け、対応にあたるワンストップ型の相談窓口を充実させていかなければならない。外国人の家族らが日本語や日本の社会制度などを学ぶ場の整備にも力を入れていく必要がある。

*2-2:http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2014/140403.html  2014年(平成26年)4月3日 日本弁護士連合会会長 村越 進
外国人の非熟練労働者受入れにおいて、外国人技能実習制度を利用することに反対する会長声明
 政府は、東日本大震災後の復興及び東京オリンピック関連施設を建設するための建設労働者が不足しているとして、建設関係業種での外国人労働者の受入れのため、「年度内を目途に当面の時限的な緊急的措置にかかる結論を得る」意向を明らかにし(2014年1月24日の関係閣僚会議後の菅官房長官の定例記者会見)、その具体策として、技能実習制度を前提に、建設分野において、現行の「技能実習」の在留資格から「特定活動」の在留資格に変更してさらに2年間の在留を可能とし、また、一度、技能実習を終えて帰国した者についても現行制度で許可されていない再入国を許可して特定活動の在留資格で日本で働けるものとするよう、告示を定める案などが報じられている。技能実習制度については、実習生による日本の技術の海外移転という国際貢献が制度目的として掲げられながら、その実態は非熟練労働力供給のための制度として運用されており、その名目上の目的ゆえに受入れ先である雇用主の変更が想定されておらず、受入れ先を告発すれば自らも帰国せざるを得ないという結果を生んでしまうことにより、受入れ先との間で支配従属的な関係が生じやすい。また、送り出し機関による保証金の徴収などの人権侵害が横行していることなどから、衆参両院も、2009年の入管法改正にあたっての附帯決議で、制度の抜本的見直しを行うべきこととしていた。当連合会も、これらの構造上の問題点を指摘し、技能実習制度の廃止を強く訴えてきたところである(「外国人技能実習制度の廃止に向けての提言」2011年4月15日、「外国人技能実習制度の早急な廃止を求める意見書」2013年6月20日)。国際的にも、米国国務省人身取引報告書(2013年6月19日)が、日本政府は技能実習制度における強制労働の存在を正式に認知していないと指摘するなどしている。したがって、政府は、東京オリンピック開催の準備等を理由とした一時的な建設労働者の受入れを行うとしても、技能実習制度の存続を前提とした制度構築をするべきではない。また、建設業分野で一時的な外国人労働者の受入れを行うとしても、技能実習制度で指摘された構造上の問題点を再度発生させないよう、労働者受入れ制度であることを前提とした制度構築を行い、雇用主変更の自由を認め、受入れのプロセスにおいて二国間協定の締結や公的機関の関与を強めるなどして対等な労使関係を実現する制度の在り方を検討し、国会で法改正を行うべきである。さらに近時、建設業だけでなく、農林水産業などにおける労働者不足を理由に、技能実習制度についても、現行で最長3年間の技能実習期間を延長すること、再度技能実習生としての入国を許可することなどの意見が関係業界団体などを中心に提案されている。しかし、技能実習制度の構造上の問題点、現実の人権侵害の事例があるにもかかわらず、技能実習制度を維持・拡大し、受入れ期間の延長や再技能実習を認めることは、人権侵害の温床を拡大する結果となるものであるから、当連合会は、強く反対し、速やかな技能実習制度の廃止を改めて求めるものである。

<外国人労働者の受入分野・方法>
*3:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140611&ng=DGKDASFS10037_Q4A610C1MM8000 (日経新聞 2014.6.11)
介護・自動車整備に外国人 成長へ働き手確保、政府が技能実習拡充 家事支援も特区で
 政府は「働き手」としての外国人の受け入れを広げる。外国人が日本で技能を学びながら働く技能実習制度を拡充し、介護や販売関連の業務も対象にする。高度な技術を持つ専門家や、日本企業の海外子会社で働く外国人が国内でも働きやすくする方向だ。家事を手伝う外国人も地域を限って受け入れる。人口減に伴う働き手の不足を外国人も活用して補い、経済成長を目指す。産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)は10日、6月中に作る成長戦略の骨子案をまとめた。外国から人材を受け入れる手立てとして、技能実習制度の抜本的な見直しと、高度専門家が日本で働く環境の整備を明記した。外国人活用は3つの段階で取り組む。まず足元の景気回復で広がる人手不足対策だ。谷垣禎一法相の私的懇談会は10日まとめた報告書で(1)実習期間を現在の最長3年から5年程度に延ばす(2)新たな対象に「介護」や「林業」のほか、「自動車整備業」、従業員や在庫の管理を手がける「店舗運営管理業」、食材を加工する「総菜製造業」を加える――などの方針を示した。実習生が劣悪な環境で働かされることがないように、不正に対する罰則を強化する。法務省はこれを受け、法改正の準備に入る。新たに実習の対象にする分野はいずれも人手不足が目立つ。首都圏を中心に訪問介護を展開するメッセージ子会社のJICC(東京・中央)は土日祝日の夜間帯に働くパートを最大で時給2800円で募集しているが、なかなか集まりにくい。介護福祉士は経済連携協定(EPA)に基づいてインドネシアとフィリピン人の就業者を認めたが、3年間の国家試験合格者は計242人にとどまる。技能実習制度とは別に、EPAの対象でない国の留学生でも、日本で介護の資格を取れば国内で働くことを認めることも検討する。日系企業の外国子会社で働く人が日本に転勤して働くため新たな在留資格を作る方針も成長戦略に盛り込む。専門的な技術や経営のノウハウを持つ「高度人材」の受け入れを広げる。政府はこれまで、年収や学歴が高いと認めた外国人は家事を手伝う人を連れてきてもよいなどとする制度改正を実施した。さらに受け入れを増やす施策を2014年度中に検討すると成長戦略に明記する方向だ。単純労働者の受け入れにつながる移民は認めない。ただ、家事を手伝う人については、東京や大阪など全国6地域を指定した「国家戦略特区」での先行受け入れを目指す。地域を限って受け入れて社会制度への大きな影響を避けつつ、外国人の受け入れ拡大に向けた課題などを探る構えだ。政府は成長戦略と並行してまとめる経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」で、人口を1億人に保つ目標を掲げる。少子化に歯止めをかけても日本の人口は2千万人以上減るため、働き手の確保や自治体の維持には外国人の受け入れを増やすといった対策が避けられなくなってきている。

| 経済・雇用::2014.6~2015.10 | 12:38 PM | comments (x) | trackback (x) |

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