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2016.2.19 「マクロ経済とミクロ経済は別」という考え方は、翻訳経済学を丸暗記した細切れの知識の集合で、ご都合主義の論理になっているため、日本の経済政策は長く間違っていたのだということ (2016年2月20、21《本文》、22、25、26、28日、3月2日に追加あり)
    
  戦後経済成長率       2015.1.16          2015.7.26     一人当たりGDP
     の推移           日経新聞            日経新聞      (購買力平価) 

   
   名目賃金と実質賃金       平均世帯所得     最低賃金        2016.2.16  
      の推移              の推移        国際比較      西日本新聞(*1-3)

(1)実は、成熟期以降の日本経済は成功していない
 1段目の1番左のグラフのように、日本の経済成長率は、1956年~1973年の平均で9.1%、1974年~1990年の平均で3.8%、1991年~2008年の平均では1.1%となり、次第に下がっている。なお、このグラフは、名目の数値を単純平均しており、その間の物価上昇率はたいへん大きかったため、実質成長率はもっと低く、高い経済成長率を示したのは、国民が戦後の廃墟に家を建て、先進国を手本にして家電などを揃えた1956年~1973年の開発期のみである。

 なお、1974年~1990年はバブル期の狂乱物価時代を含むため、実質成長率は1991年~2008年とあまりかわらず低いと思われる。つまり、日本は、欧米に追いつくため真似をして、安い人件費で大量生産した時代には成長率が高かったが、自ら必要なものを開発して販売しなければならない成熟期段階になると、振るわなかったのだ。

 そのような中、日本政府は、景気対策と称して財政支出を繰り返し、GDPと比較して異常な額の財政赤字を作ったが、その多くが生産性を上げない(下げる場合もある)支出であったため、上の3番目のグラフのように、日本の実質成長率はどんどん下がって0に近くなった。また、上の1番右のグラフのように、購買力平価による一人当たりGDPは、アジアの中でも順位が落ちている。

 また、1段目の左から2番目のグラフのように、景気対策と称して貨幣を過剰に供給もしたが、必要以上の貨幣供給は(デフレ脱却と呼ばれる)インフレを起こしたと同時に、貨幣の流通速度を落とし、2段目の左から1番目、2番目、3番目のグラフのように、実質賃金を落とした。それと同時に、年金が減額され、利子率も低くなって高齢者の実質収入が減ったため、1世帯当たりの消費支出が減少したのである。

 そして、これらは、*1-4のアベノミクスの窮地というよりも、また暖冬や中国経済の鈍化という小さな理由でもなく、金を民から官に巻き上げて生産性を高くしない支出に充ててきたという一貫して日本政府(行政が主?)が採ってきた政策の結果であり、気分で消費が伸びないなどという気楽な話ではない。

(2)成熟期以降の日本経済が成功しなかった理由

        
   日本の財政収支    消費税率の推移   社会保障給付国際比較   人口ピラミッド 

1)社会保障の削減とそのアピール
 *1-1のように、「財政赤字の主因は、高齢化に伴う医療・年金・介護といった社会保障費の増加であるから、世代間の不均衡是正のためには『社会保障と税一体改革(=高齢者向け社会保障の削減+消費税増税)』が必要だ」という論調は多い。しかし、上の1番左と左から2番目のグラフのように、実際には消費税を上げても財政収支は改善せず、財政収支の改善は政府の意志の問題であることがわかる。

 そして、*1-1は、「①社会保障費を賄う安定財源としての消費税を10%超上げる必要がある(「社会保障費の財源は消費税」と決めつけている点が罠である)」「②所得や資産にゆとりのある高齢者に負担を求める(“ゆとりがある”の定義が問題)」「③診療報酬を下げる(既に世界でも低い方であり、赤字病院や倒産する病院が少なくない)」「④高齢者向けの歳出を抑える(保険料を支払ってきた人が給付を受ける段になって給付削減を連呼する点が問題)」「⑤浮いた財源を子ども・子育て支援に振り向ける(高齢者と若者を分断して本当の問題点を隠す議論)」などとする。

 しかし、実際には、上の左から3番目のグラフのように、日本の社会保障はヨーロッパに比べて高くはなく、年金についても、その年の12月31日には出生数が決まり、一番右の人口ピラミッドのように次第に高齢化率が高くなっていくことがわかっていたのに、厚労省は真摯に変化に対応せず、年金資産の無駄遣いが多いなど管理も杜撰であったこと等々が、現在の年金資産不足の原因なのだ。そのため、これこそ国が責任を採るべきであり、身を切る改革と称して国会議員数を減らしても消費税増税の根拠にも何にもならず、民の代表を減らせば官が喜ぶだけである。

 なお、上の1番右の人口ピラミッドを見ればわかるように、高齢者の生まれた時代も次第に変わるため、「高齢者は消費しない」というアピールも事実ではなく、世代毎にコホート分析すれば、その消費行動がさらに明らかになるだろう。そして、人口に占める高齢者の割合はますます増えるため、変な意図を持って年金削減や高齢者の社会保障削減をすることがなければ、高齢世代はフロンティアで重要な新しいマーケットとなり、高齢化社会でクールに暮らすための本物の需要と供給が創出されていく筈だ。

 それにもかかわらず、高齢者が多いのが困るかのような議論やアピールばかり行った結果、*1-2のように、勘違いした福祉系の若者が、介護付き有料老人ホームで入所者を殺害したり、入所者に暴力をふるったりしている。これらの事件の大きな理由は、福祉施設を雇用の場(労働供給の場)としてしか捉えず、ケアされる高齢者の需要にあった福祉を行うという姿勢が疎かにされていることである。

2)遅れている行政の感覚と経済を妨害する政策
 日本経済が、欧米の真似をし、安い人件費で大量生産できた開発期には成長率が高かったものの、自ら必要なものを開発して販売しなければならない段階になって振るわなくなった理由は、他国でも安い人件費を使っての製造業が振興されてきたこと、経産省をはじめとする行政が世界の変化・需要構造の変化・技術の変化などを織り込めないことにある。そして、経済学も、これらを与件として考慮していない。

 その具体例は、環境でも自給率でも文句のない再生可能エネルギーや水素があるのに無理に原発を残すエネルギー政策を行ったり、電気自動車や燃料電池車ができたのにガソリン車に固執したり、福祉サービスはフロンティアの大きな需要になるのに意図的に疎かにしたり削ったりするようなことである。このようなことをすれば、本来は起こるべき投資行動も起こらなくなるのが当たり前なのだ。

(3)年金は保険料を支払い、積み立てしてきているもので、社会保障のお恵みではない ← 元の積立方式に戻すべきで、賦課課税方式への変更は厚労省のサボリをごまかすためのものである
 年金は途中で一方的に賦課課税方式に変更されたものの、もともと積み立て方式で行って来たものであるため、元の積立方式に戻し、一般企業と同様に退職給付会計を取り入れて積立必要額を計上すべきだ。そして、現在の積立額とあるべき積立額との差額は、今のうちに国債(0金利かマイナス金利)を発行して、債務として計上すべきである。

 そして、年金(老後資金)を特定の世代に2重負担させることなく、その国債は地下資源による収益で返済するか、50年くらいに渡って地道に返済するかすべきで、これが最もまともな景気対策になる。

<誤った政策のオンパレード>
*1-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20151225&ng=DGKKZO95520520V21C15A2EA1000 (日経新聞社説 2015.12.25) 縦割り排し社会保障・税一体改革を
 政府が2016年度予算案を決めた。予算総額は96兆7千億円程度と過去最高を更新した。税収増を見込み、新規国債発行額を抑える結果、借金で歳出をどれくらい賄うかを示す国債依存度は35.6%まで下がる。日本の借金残高は国内総生産(GDP)の2倍を超え、財政は先進国で最悪の状態にある。単年度の財政赤字を前年度より小さくしたのは前進だが、財政健全化の道筋が整ったとはいえない。 
●世代間の不均衡是正を
 財政赤字の主因は、高齢化に伴う医療や年金、介護といった社会保障費の増加だ。16年度は前年度比の増加額を4400億円強にとどめた点はひとまず評価できるものの、歳出は切り込み不足だ。医療の公定価格である診療報酬は8年ぶりに引き下げられる。しかし、診療報酬のうち、医師、歯科医師、薬剤師の技術料部分、いわゆる本体は引き上げられた。診療所の収益は増えているのに本体部分をプラス改定したのは、来年の参院選を意識して医師会などに配慮した結果と疑わざるを得ない。地方財政も、国からの自立を促す改革を素通りしている。政府は国と地方をあわせた基礎的財政収支を20年度に黒字にする目標を掲げている。金融市場で日本の国債への信認が疑われると長期金利が上昇し、事実上の財政破綻につながるリスクが高まる。経済成長を確保しつつ堅実な財政運営が求められるのは、この心配をなくすためだ。社会保障費を賄う安定財源としての消費税はいずれ10%を超えて上げる必要があるだろう。ただ、社会保障費の膨張に歯止めをかけなければ、際限のない増税を強いられかねない。だからこそ社会保障制度の効率化は急務となる。こうした観点からみると、16年度予算案は及第点に達しない内容だ。3つ問題がある。第1は所得や資産にゆとりのある高齢者に負担を求める改革に踏み込んでいないことだ。医療では、70歳以上の高齢者の窓口自己負担が原則1~2割にとどまり、現役世代の3割より低く抑えられたままだ。年金では、受給者が現役世代の所得控除より手厚い税制優遇措置を受けている。そのうえ高所得の年金受給者についても、基礎年金の半分に税金が投じられている。所得や資産が比較的豊かな高齢者にも優遇措置を続ければ、世代間の給付と負担の不均衡はいっこうに是正されない。今回も痛みを伴う改革を先送りし、この点では「決められない政治」が続いた。第2は子ども・子育て支援だ。幼児教育無償化の対象を広げたりひとり親家庭に配る児童扶養手当を増やしたりするのは妥当だ。しかし、安倍晋三政権が合計特殊出生率をいまの1.4台から1.8に上げる目標を掲げている割には小粒な内容だ。少子化への対応は息の長い取り組みが要る。そのためには高齢者向けの歳出を抑え、浮いた財源を思い切って子ども・子育て支援に振り向ける、といった歳出の抜本的な組み替えが必要だ。今回の予算案はその難題を避けた。15年度補正予算案では低所得者のうち年金受給者だけを対象に給付金を大盤振る舞いする。高齢の有権者が増えるほど、高齢者を優遇する政策がまかり通る「シルバー民主主義」の弊害は目に余る。
●勤労税額控除も一案
 第3に、真に支援が必要な低所得者向けの対策だ。17年4月の10%への消費増税時には軽減税率を導入することが決まった。それでも、国民年金や国民健康保険(国保)といった社会保険では、税以上に低所得者の負担が相対的に重い「逆進性」の問題が残っている。改善策として例えば、税と社会保障の共通番号(マイナンバー)を使い、勤労税額控除のようなしくみを導入するのは一案だ。働いても所得が低い間は社会保険料負担を減免し、手取りの所得を増やせるような誘因策はあっていい。働く意欲を持つ人々を下支えする施策は、生活保護の改革などとあわせ安全網を再構築するうえで重要になる。日本では、税は自民党税制調査会と財務省、社会保険は厚生労働省と縦割りでバラバラに制度設計をしてきた結果、効率性や効果に乏しい制度を温存してきた。社会保障制度を持続可能にするとともに、財政健全化の道筋を固める。そのためには社会保障制度と税制を一体的に抜本改革する必要がある。安倍政権はその課題から逃げてはいけない。

*1-2:http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15HHG_V10C16A2000000/
(日経新聞 2016/2/16) 転落死事件で元職員を逮捕 殺人容疑、川崎老人ホーム
 川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で2014年11月、入所者の男性(当時87)をベランダから突き落として殺害したとして、神奈川県警は15日、殺人の疑いで、横浜市神奈川区、施設元職員、今井隼人容疑者(23)を逮捕した。施設では同年12月、他の入所者2人もベランダから転落死した。今井容疑者はいずれの時間帯にも勤務していた。逮捕容疑は14年11月3日午後11時ごろから同4日午前1時50分ごろまでの間、入所者の男性を4階ベランダから突き落とし、内臓破裂で殺害した疑い。今井容疑者は昨年9月、取材に「自分が(関与を)疑われているなという自覚はあったが、突き落としてはいない」と話していた。「Sアミーユ川崎幸町」では4階で暮らしていた当時87歳の男性が14年11月に死亡したほか、同年12月9日には4階にいた女性(同86)、同月31日にも6階に入所していた女性(同96)がそれぞれ転落して死亡した。いずれも認知症や記憶障害があったという。川崎市は昨年、職員から暴力を振るわれたとする入所者家族からの訴えで施設を監査。職員4人が暴言を吐き、頭をたたいていたことが判明した。入所者の女性(86)が暴行を受ける様子を家族が撮影して公開し、問題となった。神奈川県警は昨年12月、転落死した女性とは別の女性入所者に暴行したなどとして、元職員3人を暴行や業務妨害の疑いでそれぞれ書類送検している。施設は11年11月に開設した。6階建てで居室は80室あり、支援や介護が必要な高齢者が入所。介護事業大手「メッセージ」(岡山市)と系列会社が運営しており、同社は居住者の転落死や虐待を受け、昨年12月に第三者調査委員会による報告書を公表している。

*1-3:http://qbiz.jp/article/80812/1/
(西日本新聞 2016年2月16日) 昨年の家計消費支出2・7%減 2年連続でマイナス
 総務省が16日発表した2015年の総世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は1カ月平均24万7126円で、物価変動を除いた実質ベースで前年比2・7%減となった。14年に続き2年連続の減少となり、消費の回復が鈍いことが裏付けられた。14年1〜3月期は消費税増税前の駆け込み需要でかさ上げされており、15年はその反動が出た。暖冬で冬物衣料への支出が減ったことも響いた。マイナス幅は消費税増税の影響が長引いた14年の3・2%減よりは縮小した。単身世帯を除く2人以上の世帯の消費支出は28万7373円となり、実質で2・3%減少した。2人以上世帯では、全10費目のうち9費目が減少した。被服・履物が7・2%減と大きく落ち込んだ。パソコンや外国パック旅行などの教養娯楽のほか、食料も減った。一方、光熱・水道は増えた。
 
*1-4:http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201602/CK2016021502000054.html (東京新聞 2016年2月15日) アベノミクスの窮地鮮明 GDP年1.4%減
 内閣府が十五日発表した二〇一五年十~十二月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0・4%減、この成長が一年続くと仮定した年率換算で1・4%減となり、二期(六カ月)ぶりにマイナス成長に転じた。GDPの約六割を占める個人消費が落ち込んだことが響いた。政府は一五年度の実質成長率の目標(経済見通し)を1・2%としているが、実現には一六年一~三月期で前期比年率8・9%の大幅な伸びが必要になり、達成は極めて困難な状況だ。一五年十~十二月期は個人消費が前期比0・8%減と二期ぶりにマイナスに陥り、成長率全体を押し下げた。物価上昇に賃金の伸びが追いつかず、消費者心理が冷え込んでいる。暖冬で冬物衣料や灯油などの販売が振るわなかったことも響いた。住宅投資は1・2%減。一四年四月の消費税増税で大きく落ち込んだ後は回復基調が続いていたが、住宅価格の高騰で再び買い控えの傾向が強まった。企業の設備投資は1・4%増で二期連続のプラスとなったが、公共投資は二期連続マイナスの2・7%減と大幅に落ち込んだ。輸出は船舶や半導体製造装置などが伸びず0・9%減とマイナスだった。物価変動をそのまま反映した名目GDP成長率は前期比0・3%減、年率換算で1・2%減だった。同時に発表した一五年一年間の実質GDP成長率は、前年比0・4%増と二年ぶりにプラスに転じた。名目成長率は四年連続プラスの2・5%増。
◆個人消費・輸出不振 「好循環」回らず
<解説> 二〇一五年十~十二月期の実質国内総生産(GDP)成長率がマイナスに転じたのは、GDPの約六割を占める個人消費が低迷。輸出や民間住宅投資など主要項目が軒並み悪化したためだ。安倍政権の経済政策「アベノミクス」は金融緩和で円安・株高を誘導、企業収益を上げて設備投資や賃上げにつなげる経済の好循環を狙ったが、導入から三年近くを経て「日本経済の成長を押し上げる」という最も重要な効果は上がっていないことがはっきりしてきた。個人消費は、暖冬という特殊要因も押し下げたが、物価上昇分を差し引いた昨年の実質賃金は四年連続のマイナス。消費税増税などで家計の負担が増す中、賃金の伸びが生活必需品などの物価上昇のペースに追いつかず、消費者の節約志向はなお根強い。企業業績は過去最高の水準に達し、設備投資は持ち直しつつあるものの、内需も先細る中で「企業は今後も大掛かりな投資はしにくい」(エコノミスト)状況だ。輸出もアジアや米国向けなどが振るわず、二・四半期ぶりに減少した。さらに、年明けからは中国経済の減速や原油安など、世界経済の不透明感から円高・株安が急激に進行。先行き不安が増す中で個人消費の回復のカギを握る賃上げは企業が慎重な姿勢を示しており、暗雲が立ち込めている。日銀のマイナス金利政策の効果も不透明で、このまま円高・株安が進むと企業の業績に冷や水を浴びせかねない。安倍政権は今年も企業側に賃上げを求めたが、賃上げムードが停滞すれば個人消費の回復は一層遠ざかる可能性がある。

<インフレ政策による所得再配分>
*2-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150501&ng=DGKKASDF30H25_Q5A430C1MM8000 (日経新聞 2015.5.1) 物価2%達成、後ずれ、日銀展望、16年度前半ごろ 総裁「基調改善は着実」
 日銀は30日に開いた金融政策決定会合で、消費者物価指数(CPI)の見通しを引き下げた。原油価格の低迷に加え、個人消費の回復が遅れているためだ。2015年度と16年度の予想を下方修正し、目標に掲げるCPI上昇率2%の達成時期を従来の「15年度を中心とする期間」から「16年度前半ごろ」に後ずれさせた。ただ黒田東彦総裁は会合後の記者会見で「物価の基調は着実に改善している」と強調し、デフレ脱却と2%目標の実現に改めて自信を見せた。日銀は30日の金融政策決定会合で現状の金融緩和の継続を賛成多数で決め、半年ごとにまとめる「経済・物価情勢の展望」(展望リポート=総合2面きょうのことば)を公表した。生鮮食品を除いたCPIの前年度比上昇率と実質経済成長率の今後3年の見通しを政策委員9人の中央値として示した。15年度のCPIは0.8%、16年度は2.0%で、従来の見通しからそれぞれ0.2%分引き下げた。新たに公表した17年度は消費税率を10%に引き上げる影響を除いて1.9%と見込んだ。黒田総裁は物価見通しを下方修正した理由について、「個人消費の改善に若干鈍さがみられ、(物価の基調に影響する)需給ギャップの改善がやや後ずれしている」と発言。「2年程度」と説明していた物価上昇率2%の達成時期も、就任当初となる13年4月の量的・質的緩和の導入以降で初めて明確に後退させた。日銀は2%の達成が多少遅れても、日本経済がデフレから脱却しつつある状況は変わらないとみる。総裁は「15年度後半にかけて物価が再び上昇していく」とし「物価の基調は着実に改善しているうえ、これからも改善する」と明言した。原油価格の低迷で物価上昇率がしばらく0%前後に押し下げられても、好調な企業業績や人手不足を背景に賃上げや商品の値上げが進むため、緩やかに物価が上がっていくとみる。日銀は13年4月に量的・質的緩和を導入した際に「物価上昇率2%を2年程度の期間を念頭に置き、できるだけ早期に実現する」との大目標を掲げた。強気の目標をあえて示し、約15年続いたデフレから脱却できるとの意識を企業や家計に植え付ける狙いだった。日銀は2%の達成時期は後ずれさせるが、この目標は堅持する。見直してしまえば、デフレ脱却が危ういとの誤解を与え、高まり始めた企業や家計の脱デフレ期待を揺るがす恐れがあるからだ。総裁は物価の基調が崩れたら「ちゅうちょなく政策の調整を行う」と繰り返し、追加緩和の可能性も示唆する。「予測は前に行ったり後ろに行ったりするもの」と言うが、脱デフレのシナリオが揺らがないようにするためにもより丁寧な説明が問われそうだ。物価目標の達成時期を巡っては政策委員の間でも見方が割れている。30日の会合でも9人のうち3人が反対を表明した。木内登英、佐藤健裕の両委員は17年度までに2%に達しないと主張した。白井さゆり委員は「16年度を中心とする期間」と範囲を広げるように訴えた。

*2-2:http://qbiz.jp/article/59995/1/
(西日本新聞 2015年4月10日) 株価2万円、その先は。「金融緩和バブル」懸念も
 日経平均株価が約15年ぶりに2万円の大台を一時回復した。円安による大企業の業績改善が主因だが、急激な株価上昇の背景には世界的な金融緩和によるバブルが発生しているとの懸念もある。景気の先行指標とされる株価に経済実態が追いついてくるのか、予断を許さない状況だ。日本経済は過去最高益を更新する勢いの上場企業がけん引し、昨年4月の消費税増税による落ち込みから回復しつつある。ただ、個人消費は足踏みが続き、地域経済も回復の実感は乏しい。金融緩和は経済を下支えするのに不可欠な政策手段だが、行き過ぎると大量のマネーが市場に流れ込んでカネ余りを生む副作用がある。1980年代後半にはこうしたカネが泡(バブル)のように膨らみ、株価を史上最高値に押し上げた。現在、世界の主要な中央銀行は金融緩和で大量の資金を供給し、国債の価格で決まる金利は歴史的な低水準となった。国債運用よりも高い利益を求める世界の機関投資家のマネーが、比較的状況の良い日本市場に流れ込む構図になっている。原油市場ではこうした投資マネーが一気に流出し、価格急落を招いた。日本から資金流出が起きる前に景気を本格的な回復軌道に乗せられるかが、経済再生の行方を左右しそうだ。
●三菱UFJモルガン・スタンレー証券の嶋中雄二景気循環研究所長の話
 株価は景気の先行指標とされ、実体経済は後から追いついてくるはずだ。中期的には株高が続き、年末には2万3000円台に乗せる可能性もある。ただ、今の株価上昇は、日銀の追加金融緩和を期待した外国人投資家により支えられている面が大きい。追加緩和がなければ失望売りが広がって、急激に株安、円高となるリスクもはらんでいる。中国経済が失速気味で、自動車などの輸出が伸びない可能性がある。米国経済も弱い。5月にかけては調整局面になるとみられ、短期的な取引の動きにも注意する必要がある。
■10日、終値は前日比30円09銭安の1万9907円63銭

*2-3:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20151225&ng=DGKKASFS25H0F_V21C15A2MM0000 (日経新聞 2015.12.25) 雇用堅調、消費は低迷 求人倍率1.25倍、23年ぶり水準、11月家計支出は2.9%減、基調判断下げ
 雇用が底堅い動きを続けるなか、個人消費の低迷が続いている。厚生労働省が25日発表した11月の有効求人倍率は1.25倍と23年10カ月ぶりの高い水準となった。一方、総務省の11月の家計調査は物価変動の影響を除いた実質の消費支出が前年同月比2.9%減と3カ月連続のマイナスだった。冬物衣料や耐久財の消費が振るわず、総務省は基調判断を「弱い動き」に引き下げた。11月の全国消費者物価指数(CPI、2010年=100)は値動きの激しい生鮮食品を除く総合指数が103.4と前年同月から0.1%上昇して5カ月ぶりのプラスとなったものの、ゼロ付近で伸び悩んでいる。有効求人倍率(季節調整値)は前月より0.01ポイント上昇した。1.25倍は1992年1月以来の高い水準だ。有効求人数は前月比1.2%増の246万4485人だった。有効求職者数も186万8567人と0.2%増えたが、求職者の増加を上回って企業の求人が増えた。業種別の新規求人数では宿泊・飲食サービス業(前年同月比19.6%増)、教育・学習支援業(同14.2%増)が大きく伸びた。11月の完全失業率(季節調整値)は3.3%だった。条件の良い仕事を求めて自発的に離職する人が増えた結果、前月より0.2ポイント上昇したが、およそ20年ぶりの低い水準が続く。さえないのは個人消費だ。2人以上世帯の実質消費支出は27万3268円で、前年同月比2.9%減だった。テレビやパソコンなど教養娯楽が5.8%減、4月の軽自動車の増税が響く自動車購入費など交通・通信が1.9%減となり全体を押し下げた。暖冬の影響で冬物商品が売れず、洋服などの被服及び履物は13.8%と大幅に減った。実質消費支出の季節調整値は91.8と比較可能な2000年以降で最も低くなった。前月と比べても2.2%減で、総務省は基調判断を「横ばいの状況」から「弱い動き」に下げた。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは、「耐久財の買い替え需要が出ておらず、消費の弱さは暖冬という天候要因だけでは説明できない」と指摘する。消費者心理に影響する物価はゼロ近辺の動きが続く。生鮮食品を除く総合指数が5カ月ぶりのプラスとなったのは食料などが上昇したため。ただ原油価格は下落が続いており、この先も弱含みで推移する可能性が高い。生鮮食品を除く食料は前年同月に比べ2.3%上昇した。新米の売れ行きが好調で、コメ類が0.3%上昇した。牛肉、フライドチキンなど肉類、チョコレートなど菓子類が上がった。食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は101.7と、前年同月から0.9%上昇した。

*2-4:http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=332297&nwIW=1&nwVt=knd
(高知新聞 2015年1月23日) 【異次元緩和】功罪の点検が欠かせない
 日銀が2015年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇率見通しを従来の1・7%から1・0%へと大幅に引き下げた。黒田総裁の下で13年4月から始まった大規模な量的緩和が目指した2年程度で2%の物価上昇は事実上、達成が困難になった格好だ。最近の原油価格の急落が物価を下押ししていることは否めない。しかし開始から2年近くたっても目標達成のめどが立たないことは、「異次元緩和」という政策が正念場を迎えていることを示している。15年度の消費者物価指数の上昇率について、日銀は昨年7月時点では1・9%と見通していた。それを3カ月後に1・7%に下方修正し、今回の金融政策決定会合でさらに下げた。修正の要因は原油安で、日銀は物価を15年度は0・7~0・8ポイント程度押し下げるとみている。それでも原油安の影響は一時的とし、大規模な金融緩和の現状維持を賛成多数で決めた。黒田総裁も2%の物価上昇の達成は「15年度を中心とする期間」との基本姿勢は変えていない。原油安さえなければ所期の目標達成も可能だった、とのニュアンスもあるが、今、求められるのは量的緩和の功罪を点検することではないか。日銀が市場を通じて長期国債を購入し、潤沢な資金を供給する量的緩和に初めて踏み切ったのは2001年3月のことだ。当時の速水総裁はデフレ対策であることを強調し、「通常なら踏み込まない政策。目標を達成したらやめる」とも述べている。そんな非常手段を大掛かりに展開するのが異次元緩和だ。物価上昇につながる可能性がある一方、円安による材料費の高騰、低く抑え込んだ長期金利の反転上昇、国の財政赤字を中央銀行が支える財政ファイナンスの懸念などの負の要素もある。そんなリスクを内包しながら異次元緩和は1年9カ月続いてきたが、日銀が目標とする2%の物価上昇の道筋は見えていない。リスクに見合う政策なのか点検が欠かせない。黒田総裁は「企業や個人のデフレ意識の転換は着実に進展している」との認識も示した。確かにそんな傾向があるかもしれないが、大半の中小企業や地方にそうした実感は乏しい。賃上げはないのに物価は上昇、という現実に不安を抱く人は少なくない。

<消費税増税とGDP>
*3-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20151116&ng=DGKKZO94049840W5A111C1MM0000 (日経新聞 2015.11.16) GDP実質年0.8%減、7~9月、2期連続マイナス 設備投資が低調
 内閣府が16日発表した7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.2%減、年率換算で0.8%減となった。年率0.7%減だった4~6月期に続くマイナス成長となった。世界経済の不透明感から企業が投資を先送りし、設備投資が2四半期連続で減少した。輸出や個人消費も力強さを欠き、景気の足踏みが長引いていることを示した。2四半期連続のマイナス成長は、8%への消費増税の影響が色濃く出た2014年4~6月期と7~9月期以来。市場の事前予測の中央値(年率0.3%減、QUICK調べ)を下回った。個人消費は実質で前期比0.5%増と2四半期ぶりのプラス。夏場の猛暑でエアコンや夏物衣料の販売が伸びたほか、好天に恵まれた大型連休には旅行や外食などサービス消費も活発だった。ただ4~6月期に0.6%減った分を取り戻すほどの力強さはなかった。企業の設備投資は1.3%減と、4~6月期からマイナス幅が0.1ポイント拡大した。8月に中国発の世界同時株安が起きたことなどをきっかけに、企業心理が弱気に傾いた。計画している設備投資の実行をいったん見送る動きが出て、工場に新しい機械を導入したり、オフィスビルを新築したりするための投資などが低迷した。住宅投資は1.9%増と3期連続のプラスだった。14年度の補正予算の効果が小さくなり公共投資は0.3%減と2期ぶりにマイナスになった。個人消費や設備投資といった国内需要は前期比でGDPを0.3ポイント押し下げ、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の登場以降、国内景気を支えてきた内需の勢いは弱くなっている。財・サービスの輸出は2.6%増と、2期ぶりのプラスだった。中国やアジア向けが低迷する一方、欧米向けの輸出額が上向いた。ただ数量ベースではいずれの主要地域向けも減少しており、世界経済の減速の影響が及んでいる。訪日外国人客の増加でサービスの輸出は増え、訪日客の消費はGDPを0.1%分押し上げた。輸入は国内消費の持ち直しを背景に1.7%増えた。企業が手元に抱える在庫の増減を示す民間在庫はGDPを0.5ポイント押し下げた。消費持ち直しで小売店が抱える在庫がはけたことが背景にある。在庫減少はGDP統計上は押し下げ要因になる。物価の影響を加味した名目GDPは前期比0.01%増、年率で0.06%増で、実質GDPを上回った。全体の物価動向を示すGDPデフレーターを算出する際、輸入品の価格の変化は差し引かれる。原油安で輸入品の価格が低下したため、GDPデフレーターが押し上げられた形だ。

*3-2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20151124&ng=DGKKASFS24H0T_U5A121C1MM0000 (日経新聞 2015.11.24) 軽減税率、生鮮食品軸に、消費増税時 首相、財源4000億円念頭 公明と詰めの調整へ
 安倍晋三首相は24日午前、自民党本部で谷垣禎一幹事長や宮沢洋一税制調査会長と会談し、消費増税時に導入する軽減税率の財源について「安定財源の観点から社会保障と税の一体改革の枠内で議論するように」と指示した。財源は4000億円程度が念頭にあり、対象品目は生鮮食品などが軸になる。谷垣氏らは首相指示をもとに公明党との協議に臨む。首相は軽減税率に関して(1)国民の理解が得られる制度設計をする(2)事業者の混乱を招かないように配慮する(3)財源は社会保障と税の一体改革の枠内で議論する――の3点を指示した。谷垣氏は24日の記者会見で、一体改革の枠内で捻出できる財源は4000億円が限度かと問われ「基本的に首相もそういう考えだ。ない袖は振れないからその枠内で議論してほしいということだ」と答えた。約4000億円の財源は消費増税にあわせた社会保障の充実策の一部を見送ることで捻出する。低所得者世帯向けの総合合算制度が対象に決まっている。自民党は12月10日にまとめる来年度税制改正大綱に軽減税率の制度内容を盛り込む。軽減税率を消費税率2%分とすると、コメや精肉、鮮魚などを含む生鮮食品が対象なら約3400億円で済む。公明党はパンや麺類など加工食品も加えるよう主張。少なくとも約8200億円の財源が必要で、両党の溝は埋まっていない。自民党執行部の一人は「軽減税率の導入で財政再建の目標にしわ寄せがあってはいけない」と語り、公明党に大きな譲歩はできないとの考えを示した。谷垣、宮沢両氏は公明党の井上義久幹事長、斉藤鉄夫税調会長と週内に会談し、詰めの調整に入る。谷垣氏は記者会見で、首相と公明党の山口那津男代表の党首会談の可能性について「上にあげていけばいいということではない」と述べ、幹事長レベルで決着をめざす考えを強調した。

*3-3:http://qbiz.jp/article/59186/1/
(西日本新聞 2015年3月31日) 増税は「炭素税にすべきだった」 日本にスティグリッツ氏
 ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ米コロンビア大教授は30日、ニューヨークの国連本部で開かれた討論イベントで昨年4月の日本の消費税増税は「時期尚早」だったと述べ、安倍晋三首相は増税するなら「炭素税を導入すべきだった」との見方を示した。炭素税は、温暖化の原因となる温室効果ガスの排出に対する課税。スティグリッツ氏は「(炭素税なら)炭素排出削減への投資を刺激し、最終的には需要増につながっていただろう」と語った。「アベノミクス」の「三本の矢」にも言及、金融緩和については「非常に良く機能し、非常に迅速だった」と評価した。質疑応答の際、日本国連代表部幹部からの質問に答えた。スティグリッツ氏は「(日本には)非常によく教育された女性たちがいる。しかし、女性の労働参加状況は他の国ほど良くない」とも語った。イベントは雇用と経済成長などをテーマに、経済社会理事会が開いた。

<年金の減額>
*4:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10201/191984
(佐賀新聞 2015年5月29日) 年金減額「違憲」と一斉提訴、13地裁に1500人超
 2013年10月に始まった年金額の引き下げは生存権を侵害し違憲だとして、年金受給者1549人が29日、国の減額決定取り消しを求め13地裁に一斉提訴した。今後も各地で提訴し、原告は45都道府県の計3千人に上る見通し。訴状によると、年金額は物価変動を反映するが、前年に物価が下落した00~02年度は特例で据え置かれた。12年の改正法により特例措置がなくなり、13年10月~今年4月、段階的に2・5%減額された。原告側は、介護保険や国民健康保険の保険料が増えているのに受給額が減ると、憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」は送れないと主張している。


PS(2016年2月20日):原発に途方もない金をつぎこまず、日本にある地熱、太陽光、風力、潮流などの自然エネルギーやメタンハイドレートを使えば、福祉はいくらでもできる上、環境にも自給率にも適合した筈だ。そのため、*5のようなのを「馬鹿につける薬はない」と言う。

*5:http://www.saga-s.co.jp/column/genkai_pluthermal/20201/279796 (佐賀新聞 2016年2月17日) 原子力機構、もんじゅ廃炉に3000億円、12年に試算 作業30年と想定
 高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)を運営する日本原子力研究開発機構が、もんじゅを廃炉にするには30年間で約3千億円の費用が必要との試算を2012年にまとめていたことが16日、分かった。馳浩文部科学相が閣議後の記者会見で明らかにした。原子力機構はこれまで廃炉費用を公表していなかった。1兆円を超える費用を投入しながらトラブル続きで運転実績がほとんどないもんじゅの維持には今後も年間200億円程度が掛かるとされ、廃炉を選択する場合でも巨額の費用が発生することになる。文科省によると、内訳は解体に約1300億円、原子炉からの燃料取り出しに約200億円が掛かるほか廃炉の作業期間となる30年間の維持管理費を約1500億円と見込んでいる。経済産業省の資料では、通常の原発の廃炉費用は360億~850億円程度。関西電力は美浜原発1、2号機(福井県美浜町)の廃炉に計約680億円を見込む。もんじゅは冷却材にナトリウムを使うほか、施設が大型なことなどから、通常の原発より割高となる。馳文科相は「過去の試算であり、さまざまな前提条件を含んだ不確かな数字」と説明したが新たな試算を求める考えはないとした。もんじゅをめぐっては、原子力規制委員会が昨年11月、原子力機構について「運転を安全に行う資質を有していない」として運営主体の変更を馳文科相に勧告。文科省の検討会で議論が続いている。
■ズーム
 もんじゅ プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使い、高速の中性子で核分裂を起こし、発電しながら消費した以上のプルトニウムを生み出すことから高速増殖炉と呼ばれる。出力は28万キロワット。政府は「夢の原子炉」として、使用済み核燃料の再処理工場とともに核燃料サイクルの両輪と位置付け、多額の国費を投入して研究開発を続けてきたが、事故やトラブルが後を絶たず運転実績はほとんどない。2012年には大量の機器の点検漏れが発覚、原子力規制委員会が13年5月、事実上の運転禁止命令を出した。


PS(2016年2月22日):*6のように、「電力自由化の競争の先はバラ色か?海外では失敗例」という題名になること自体、市場経済に反して経産省主導の独占や寡占を奨励しており、日経新聞は今から共産主義を奨励する気かと問いたい。そして、「1990年代に自由化の先陣を切った英国では、新規参入が増え料金が下がったのは当初だけで、2000年代に入るとM&A(合併・買収)で発電、小売市場の寡占化が進み、各社は燃料高騰を理由に値上げを繰り返して、2015年の一般家庭の電気料金は2004年の2.4倍に急騰し、企業向け料金も欧州全体の平均より6割高となった」と記載されているが、それは何の市場にも起こりうることで、そのために独占禁止法があるのだ。さらに、電気料金は、政府主導の地域独占を貫いた日本の方が、その間の殆どの期間で英国より高く、エネルギー自給率は低いのである。
 また「天候頼みの再生エネの発電量は不安定で安定確保への費用増で電気料金は上昇傾向。料金、安定供給、電源の構成のバランスはどこにあるのか」とも書かれているが、消費者のニーズに合った物を供給せず、技術進歩もさせずに、同じ問いを何年も繰り返して政府が勝手な電源バランスを決めようとするのが、政府主導の最も大きな弱点であり、これが共産主義経済がうまくいかなかった理由である。
 しかし、(私の提案で実現しつつある)電力自由化により消費者の選択を徹底させるためには、公正中立な配電系統が複数ある方がよいのは確かだ。

    
2016.2.22日経新聞  電気料金の国際比較    家庭用・産業用国際比較   エネルギー自給率

*6:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160222&ng=DGKKZO97533350S6A220C1MM8000 (日経新聞 2016.2.22) 電力自由化(下)競争の先はバラ色か 海外では失敗例
 電力の小売り自由化をにらみ17日、経済産業省が開いた説明会。市場の番人の大役を担う電力取引監視等委員会の稲垣隆一委員は8兆円市場の開放に沸く関連産業に言い含めるように強調した。「消費者の主体的な選択こそが、電力改革の重要な推進力だ」。戦後60年以上続いた大手電力による小売市場の独占。それを崩す制度改正のきっかけは、2011年の東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故だ。震災直後の東電の計画停電は利用者に不自由を強いた。原発停止で全国の家庭向け電気料金も震災前より25%上がった。自由化による競争で料金を下げ利用者の負担を減らさねば――。世論を意識する政府はそう判断した。「消費者の約8割が電力会社の切り替えを検討していると聞く」。安倍晋三首相は成果に自信を示すが、自由化後の世界はバラ色なのか。
●不当な契約監視
 政府は自由化を進めるにあたり2つの補助輪をはかせた。一つが電力監視委で、消費者に不利益を与えかねない契約などに目を光らせる。もう一つが電力広域的運営推進機関。大規模な災害時の停電などを防ぐため、電力各社による電力の融通を促す調整役だ。これで公正な競争と安定供給への「器」がまずは整ったが、これで安心とは言い切れない。1990年代に自由化の先陣を切った英国。新規参入が増え、料金が下がったのは当初だけ。00年代に入るとM&A(合併・買収)で発電、小売市場の寡占化が進んだ。各社は燃料高騰を理由に値上げを繰り返し、15年の一般家庭の電気料金は04年の2.4倍に急騰。企業向け料金も欧州全体の平均より6割高となった。「もう英国で鉄はつくれない」。電力を多く消費する鉄鋼業界からは悲鳴があがる。自由化はコストを電気料金に転嫁できた寡占市場のぬるま湯体質を変えるきっかけとなる。だが市場の監視を抜かれば、大手業者の逆襲で寡占がむしろ進みかねない。
●米企業から忠告
 電力の安定供給が脅かされたのは米国だ。「エンロンのような業者に気をつけろ」。1月下旬、米カリフォルニア州。日本の電力市場への進出を促そうと電力関係者を回った経産省幹部は逆に忠告を受けた。90年代後半に電力自由化を進めた同州。猛暑で需要が増えると、後に破綻することになるエンロンなどの電力卸売業者は価格つり上げを狙い電気を売り渋った。これが00年から01年にかけて大規模な停電が相次ぐ原因となった。その後、ニューメキシコやアーカンソーなど多くの州が自由化の計画を撤回。米国で自由化の機運は急速にしぼんた。自由化と両立させるべき課題はまだある。例えば国際公約となった温暖化ガスの排出削減だ。ドイツ第3の都市、ミュンヘン市。風力など再生エネルギーを主体とする新興勢力のシェアは2割を超えた。こうした例はドイツ全土で広がる。ただ天候頼みの再生エネの発電量は不安定。安定確保への費用増で電気料金は上昇傾向だ。料金、安定供給、電源の構成――。そのバランスはどこにあるのか。電力自由化の号砲とともに利用者と国と業者の大いなる実験が始まる。


<研究開発は予算さえつければよいのではなく、研究環境づくりが大切>
PS(2016年2月25日追加): *7-1に、「STAP細胞論文の共著者チャールズ・バカンティ氏が、論文撤回後もSTAP細胞作製に向けた再生医療の研究を続けており、万能性を示す遺伝子の働きを確認したものの、まだ細胞作製には成功していない」ということが小馬鹿にしたように書かれているが、アメリカは、その研究を続けさせるところが偉いのである。一方、日本では、「ヒト幹細胞、再生医療=iPS細胞」と決めつけたような論調で他の再生医療法を排除して、イノベーションに繋がる研究や新発明の機会を奪っているが、こういう害になる人(文系?)こそ、いらないのだ。
 その上、*7-2のように、「企業における発明は経営リスクをとって研究を進め、情報を蓄積し、事業化する企業が存在して初めて可能になる」として企業が特許法の改正を訴えているが、新発明をする人の多くは、企業の中でも結果が出なければ大変なことになるリスクをとって逆風の中で研究していることが多いため(理由:新しいことに賛成する人は多くないから)、「職務発明は法人帰属」となれば、企業内でリスクをとって新しい研究をする人よりも、周囲に迎合し組織にぶら下がって言われたことだけをやる人の方が有利で賢いということになり、イノベーションに繋がる研究や新発明を阻害して生産性が低くなる。
 そして、それらを含めた総合的な結果が、一番上の右のグラフにおけるシンガポールの購買力平価による一人当たりGDPの伸びと、日本の低迷の差になっているのだ。

      
 世界の人口百万当たり論文数  日本は頭打ちの論文数  「再生医療=iPS細胞」のような説明

*7-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160224&ng=DGKKASDG23H6T_T20C16A2CR8000 (日経新聞 2016.2.24) STAP細胞研究、論文撤回後も継続 共著者のバカンティ氏
 STAP細胞論文の共著者チャールズ・バカンティ氏が、論文撤回後もSTAP細胞作製に向け、研究を続けていたとの記事を米誌ニューヨーカー電子版が22日、掲載した。同誌の取材に対し「(STAP細胞は)正しいと確信したまま墓場に行くだろう」と話したという。記事によると、論文に不正があるのではないかと問題になった際、バカンティ氏は著者の小保方晴子氏に「データの捏造(ねつぞう)はしてないのか」と尋ね、「それならこんなに時間をかけて実験はしない」との回答を得たという。バカンティ氏は論文の問題が指摘された後、2014年夏から1年間米ハーバード大を休職。大学は「復職後も再生医療の研究を続けている」としていた。記事によると、同誌は昨年7月にバカンティ氏に取材。共著者の小島宏司医師と実験を続けていると説明。既に分化を終えた細胞にさまざまな刺激を与える手法で、どんな細胞にも分化できる万能性を獲得できるかどうかを検証した。万能性を示す遺伝子の働きを確認したが、実際に万能性がある細胞の作製には成功していないという。

*7-2:http://chizai.nikkeibp.co.jp/chizai/etc/20130807.html
(日経BP 2013.8.7) 「職務発明は法人帰属にすべき」、特許法第35条改正に向けた取り組み
 青色LEDの特許をめぐる2004年の中村裁判の東京地裁判決は衝撃的だった。東京地裁は、企業に所属する研究者の発明に対して200億円の支払いを命じた。その判決は、特許法第35条に基づいている。その後、中村氏と日亜化学工業は東京高裁に控訴したが、日亜化学工業が中村氏に対して特許対価約6億円を含む8億4000万円を支払うことで2005年1月11日に和解が成立した。中村裁判の後も、研究者が出身・所属企業を相手に訴訟を提起し高額な職務発明対価を獲得していった。こうした中で、企業は特許法第35条改正の必要性を訴え、職務発明は誰のものかといった問題を提起している。発明は個人によって行われる行為だが、企業における発明は経営リスクをとって研究を進め、情報を蓄積し、事業化している企業が存在して初めて可能になる。現在、特許庁は知的財産研究所において「職務発明制度に関する調査研究委員会」を立ち上げ、特許法第35条の改正を視野に議論を進めている。同委員会の委員でもある日本経済団体連合会知的財産委員会企画部会部会長代行(三好内外国特許事務所副所長)澤井敬史氏、日本製薬工業会知的財産委員会委員長(武田薬品工業知的財産部長)奥村洋一氏、日本知的財産協会職務発明タスクフォースリーダー(新日鐵住金知的財産部企画室主幹)清水尚人氏が、職務発明制度の現状や特許法第35条の問題点に関して議論した。(以下略)


PS(2016年2月26日追加):JR九州が無人駅を増やすのは仕方ないかもしれないが、自動券売機に多言語で音声案内をつけたり、多言語の会話ロボットを置いたりすれば、ロボットと会話するために駅に人が集って無人駅の安全性も高まるのではないだろうか。また、蓄電池電車や燃料電池車の自動運転車両を使ってコストダウンを図り、九州を「先端ロボットワールド」にするのも面白い。

   
  MIRATA  その他人型ロボ   受付ロボット(東芝製)      小田急新宿駅のペッパー

*8:http://qbiz.jp/article/81500/1/
(西日本新聞 2016年2月26日) JR九州 過半数が無人駅へ
 JR九州は25日、在来線9駅を3月26日付で無人化すると発表した。全567駅のうち計291駅が無人となり、初めて無人駅の数が有人駅を上回ることになる。同社は昨年3月にも計32駅を無人化した。無人駅を増やす理由について同社は「鉄道事業の環境が厳しく、長期的にネットワークを維持するため」と説明。各駅では自動券売機や遠隔放送装置、防犯カメラなどを整備するという。無人化される駅は、鹿児島線西牟田駅(福岡県筑後市)▽筑肥線加布里駅(同糸島市)▽日田彦山線石田駅(北九州市)▽日豊線幸崎駅(大分市)、豊前善光寺駅(大分県宇佐市)▽豊肥線緒方駅(同豊後大野市)▽長崎線肥前白石駅(佐賀県白石町)▽佐世保線三間坂駅(同武雄市)▽指宿枕崎線山川駅(鹿児島県指宿市)。


PS(2016年2月28日追加):*9-1、*9-2のように、海底資源はこれまで「掘り出すのが困難」として採掘してこなかったため有望である上、海底は国有地で採掘料を徴収して歳入に加えることができるため、研究するだけではなく迅速に商業採掘を始めるべきだ。また、日本には、国際会計基準にある“鉱業に関する会計基準”がないので、国際会計基準を参考にして“鉱業に関する会計基準”を導入すべきである。このように、歴史は単に繰り返すものではなく、技術や文明の進歩でステージが進むものであるため、実現できるように方針を立てて、環境への悪影響が少ない場所で進めることが重要だ。

*9-1:http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1601/27/news041.html 
(スマートジャパン 2016年1月27日) 夢の天然ガス資源「表層型メタンハイドレート」、日本近海700カ所以上に存在か
 国産の天然ガス資源として注目を集める「メタンハイドレート」。資源エネルギー庁は日本近海に眠る表層型メタンハイドレートの埋蔵量の把握に向けて調査を進めている。島根県・新潟県沖で調査を行った結果、表層型メタンハイドレートが存在する可能性がある海底部の特異構造を700カ所以上発見したという。資源エネルギー庁は「海洋基本計画」に基づき、表層型メタンハイドレートの資源量把握に向けて、2014年度から約3年にわたって日本近海の調査を実施している。2015年度は、表層型メタンハイドレートが存在する可能性がある特異的な構造(ガスチムニー構造)の内部におけるメタンハイドレートの様子をより詳しく把握するため、島根県隠岐周辺および新潟県上越沖で、合計約30カ所の掘削調査を行った。この調査により取得した地質サンプルを観察した結果、メタンハイドレートは、厚さ数十cm(センチメートル)~数m(メートル)以上の柱状で採取された部分がある一方、泥に混ざって、直径1cm未満~数cmの粒状で存在している部分もあるなど、さまざまな形状を示すことが分かった。また、同一のガスチムニー構造から取得されたサンプルであっても、サンプル毎のメタンハイドレートの存在の形態(深度、形状、量)は、取得された場所によって大きく異なることも明らかになった。さらに隠岐周辺、上越沖、秋田・山形沖で実施した詳細地質調査では、自律型巡航探査機(AUV)に設置された機器から音波を発信し、より精緻な海底地形や海底下浅層部の地質構造、海底面の状態のデータを取得している。詳細地質調査と同じ海域で行った環境データ取得のための基礎調査では、無人探査機による海底観察により、海底付近の微地形、表層型メタンハイドレートの産状、海底付近の生物の生息状況などを解明するとともに、海水や海底表層の堆積物を採取して成分を分析した。また、以前設置した長期モニタリング装置を回収している。今後の予定としてはこれまでに収集したさまざまな測定データや地質サンプルなどを利用し、専門家による分析作業、解析作業を加速する。これによりメタンハイドレートの商業化に最低限必要となる埋蔵量および分布状況などの検証を行うとともに、その結果を踏まえて表層型メタンハイドレートを回収する技術の調査や技術開発手法を検討していく計画だ。メタンハイドレートとは、メタンと水が低温・高圧の状態で結晶化した物質。日本の周辺海域には相当の量が存在していることが見込まれており、将来の天然ガス資源として期待されている。

*9-2:http://mainichi.jp/articles/20160227/k00/00e/040/233000c?fm=mnm
(毎日新聞 2016年2月27日) 海底の金銀、採取成功 沖縄沖の熱水鉱床
●1トン当たり金1.35グラム、銀数百グラム、銅45キロ
 海洋研究開発機構などの研究チームは25日、国内最大規模の熱水鉱床が広がっている沖縄本島沖の海底を掘削し、金や銀の採取に成功したと発表した。海底下の資源は掘り出すのが困難とされていたが、チームは「人工的に噴出口を作ることで、極めて低コストで資源回収を実現できる可能性が開ける」としている。同日の英科学誌サイエンティフィック・リポーツに成果が掲載された。熱水鉱床は、岩石中の金属などが海底下で熱せられた海水に溶け込んだ鉱脈。海底までの裂け目があると熱水とともに噴出して金属などが海底に煙突状に沈殿する。銅、亜鉛などのほか、ガリウムやビスマスなどレアメタルを含むため、次世代の海洋資源として各国の探査が活発化している。同機構が掘削したのは、那覇市の北北西約190キロの海域「伊平屋北海丘」。2010年、地球深部探査船「ちきゅう」で水深約1000メートルの海底に直径50センチの穴を掘り、定期的に観察した。その結果、約310度の熱水が噴き出して人工的にできた鉱床は1日0.11トンのペースで高さ7メートル以上に成長し、13年の成分解析では1トン当たり金1.35グラム、銀数百グラム、銅45キロを含んでいた。今井亮・秋田大教授(鉱床学)によると、今回の金の含有量では採算を取るのは難しいが、銅やレアメタルも多く含まれれば価値は上がるといい「日本の領海内で資源を確保しておく意義は大きい」と話す。同機構は3月17日まで、再び近海を採掘して観測装置を設置し、高濃度の金属を含む鉱床を効率よく形成させる実験をする。川口慎介研究員は「実験を通して金属がどのように沈殿し蓄積して鉱床を作るのかを調べたい」と話す。


PS(2016年3月2日追加):「燃油代が高くて漁に行けない」と言われて10年以上経つが、それを解決するのが自然再生可能エネルギー由来の電気船や燃料電池船であり、自然再生可能エネルギーを使えば環境負荷が小さく、エネルギー自給率も高まる。それにもかかわらず、*10のように、燃料電池船はまだ開発段階とのことで、このように、いつまでも過去の技術にしがみついて新しい技術による根本的解決をしなかったのが、日本の経済敗戦(ゼロ金利やマイナス金利にしなければ投資が起こらないほど利益率が低かったり、インフレを起こして国債の実質価値を目減りさせたり、実質賃金や実質年金支給額を減らしたりしなければならないような状態)の理由だ。

*10:http://qbiz.jp/article/81837/1/
(西日本新聞 2016年3月2日) 燃料電池船を長崎県が開発へ 五島市での国事業を継承
 長崎県は2016年度、県内の造船事業者などと連携して水素を燃料とする燃料電池船の研究開発に取り組む。環境省が五島市の椛島(かばしま)沖で実施してきた国内初の実証事業が15年度で終了するため、県が福江島の崎山漁港に水素ステーションを移設(一部新設)し、新たな燃料電池船の開発と実用化を目指す。16年度一般会計予算案に8216万円の事業費を盛り込んだ。環境省の実証事業は、戸田建設と長崎総合科学大、日本海事協会が受託して船を開発した。同じく椛島沖で進めてきた「浮体式洋上風力発電実証事業」による余剰電力を使って水素を製造。船内のタンクに詰め、外気の酸素と反応させて発電し、モーターを動かして走らせる。船は全長12・5メートル、航行速度は20ノット。450リットルの水素を補充でき、2時間航行できる。二酸化炭素(CO2)の排出削減と海洋再生可能エネルギーの普及促進が期待されている。県は県内の造船事業者とプロジェクトチームをつくり、譲り受けた船を走らせてデータを集める方針。県グリーンニューディール推進室の担当者は「環境配慮型の船はこれから必要とされる。燃料電池船の開発で、新しい産業の創出と県の基幹産業である造船業の振興につなげたい」と話している。

| 経済・雇用::2015.11~2016.8 | 11:45 AM | comments (x) | trackback (x) |

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