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2011,09,29, Thursday
「原発があるということは、原爆もすぐに作れるということだから、原発は抑止力になっており、脱原発
はしない方がよい。」と考え、そのような発言をする人は、少なくありません。 この点について、私は、原爆を持っている国も多いことを考え、今までは私の思考からはずして何も 言ってこなかったのですが、下のアーネスト・スターングラス博士の説明を見て、やはり原発は原爆とも ども、地球上からなくすべきだと思いました。 核実験でさえ、明らかに癌による乳児死亡率を上昇させているのですから、敵に原爆を落としたとして も、自国にも何らかの形で必ず影響があり、癌による死亡率が上昇するので、原爆など、あっても使え るわけがないのです。そのため、お互いにそういうことは辞めて、もっと役に立つものを開発した方がよい のです。 なお、ここで、統計上、乳児死亡率を使って説明しているのは、乳児は、本来はあまり癌にかからず、 乳児死亡率は、次第に下降するなめらかな曲線を描くことがわかっているため、大人よりも核実験の影 響がきれいにグラフに出るからです。これは、大人は放射線を浴びても癌にならないということではあり ませんので、ご注意を・・。 ・・・以下、アーネスト・スターングラス博士の説明・・・ http://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/ この図は、乳児1000人に対する死亡率を示しています。 年ごとに始めは下降していきますが、途中で急に下降が止まります。それはネバダの核実験が始ま ったときです。それ以降、核実験のたびに乳児死亡率も合わせて上昇しています。これは、米ソ英に よる大気核実験停止条約が締結される1963年まで続きます。 しかし、中国とフランスは核実験をつづけました。1961年に北シベリアでソ連が5000万トンのTNT 爆弾に相当する巨大な原爆実験をしました。広島原爆は1万トンTNTでした。広島の5千倍の威力の 原爆です。これは北半球に住む人間全員に腹部エックス線照射をしたことになります。これから世界 中の子どもたちにガンや白血病が発生することが予想されました。 そして、その後、実際にそうなりました。私は核実験を止めないと世界中の子どもたちにガンや白 血病が発生することになるとサイエンス誌で警告しました。幸いなことに当時、ソ連のフルシチョフ首 相と核実験停止条約を結ぼうとしていたケネディ大統領のもとで働いていた友人がホワイトハウスに いました。 しかし、条約が締結されるには議会の上院での承認が必要です。そこでケネディ大統領はテレビと ラジオで演説し「われわれの子どもたちの骨に含まれるストロンチウム90や血液中の白血病細胞を なくすために核実験をやめなければいけない」と国民に呼び掛けました。するとたくさんの女性が乳 母車でホワイトハウスを囲んだのです。また上院議員たちに手紙を書き、電話をしました。 私は議会で証言する必要があると言われました。それから約1ヶ月後の8月にワシントンに行って 議会で証言するようにという手紙を受け取りました。幸いにも、ハーバード大学のブライアン・マクマー ン博士がスチュワート博士と同じ研究をアメリカ国内で行っていて、同様な結果を得ていました。 エドワード・テラー博士が、核実験は継続するべきだと証言しましたが、合衆国上院は条約批准賛 成の投票をしました。すると幸いなことに、その後乳児死亡率が下がったのです。しかし、すべての州 でベースライン(核実験がなかった場合に予想される乳児死亡率)に戻ったわけではありませんでした。
| 環境::2011.8~2012.9 | 06:24 PM | comments (x) | trackback (x) |
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