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2012.10.7 原発事故に関する調査研究と公表が、ここまで意図的に杜撰であるのは許せない(10月10日追加あり)
 *1によれば、核実験の影響で過去最高を記録した1963年6月の50倍以上のセシウム137が、つくば市に降り、福島原発から海に流れ出たセシウム137とセシウム134は、それぞれ少なくとも3500テラベクレルということだが、これは大変なことである。つくば市だけがクローズアップされるのは、ここには研究施設が多く、計測されているからだと思われる。一方、埼玉県は、つくば市や千葉より福島第一原発に近い場所もあるにもかかわらず、あまり計測していないため話題にならない。計測すらしないのは最も危険なことだが、これを観測してきた気象研は、今年度予算が突然凍結され観測中断を迫られ、今回の結果は、それを無視して観測を続けた研究者の努力で得られたものだそうである。これが、国の態度だ。

 また、*2のように、千葉県柏市は、ホットスポットは「住むにはためらう地域」と答えた人が69.8%に上るそうだが、埼玉県は半分以上の地域が千葉県柏市よりも福島第一原発に近いのに、計測すらされず問題になっていない。その上、*3のように、「市民と科学者の内部被曝問題研究会」が、福島県内では、空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるという調査結果を公表した。

 つまり、政府や自治体は、①放射線量を計測しない ②正確に計測するので原発維持の邪魔になると考えた研究所には予算を与えない ③計測する場合には、値が低く出るようにする ということをやっているわけである。そして、これが原発維持派の本質であるため、そもそも原子力を扱う資格は全くない人たちであり、決して原発を動かしてはならないのだ。

*1:http://plaza.rakuten.co.jp/kodomoansinmirai/diary/201112020002/ (「子どもの未来を考える会 嵐山」2011年12月2日 ) 
3月に降ったセシウム、過去最高の50倍超・千葉のキセノン濃度40万倍に
 気象庁気象研究所(茨城県つくば市)は1日、福島原発事故で放出され、3月に観測したセシウム137は1平方メートル当たり3万ベクレル弱(暫定値)で、核実験の影響で過去最高を記録した1963年6月の50倍以上だったと発表した。船を使った調査で、北太平洋上に広く降ったこともわかった。つくば市に降ったセシウム137は4月には数十分の1に減り、夏には1平方メートル当たり数十ベクレルとチェルノブイリ事故後のレベルになったという。環境・応用気象研究部の五十嵐康人室長は「福島原発事故前の水準に下がるまで数十年かかるのでは」と話している。過去最高値は同550ベクレル(移転前の東京都で観測)。4~5月に海水を採った調査では、福島原発から大気中に出た放射性物質は北太平洋上の広範囲に降り注いだことがわかった。米西海岸近くでも降っていた。大気中から降るものとは別に、福島原発から海に流れ出たセシウム137とセシウム134は、それぞれ少なくとも3500テラベクレルと試算した。表層では北太平洋を東へ広がり、その後潜り込んで南西に流れ、中層の流れにのったものの一部は20~30年後に日本沿岸に戻ると予測している。地球化学研究部の青山道夫主任研究官は「北太平洋全域の継続調査が必要」と話している。核実験の影響を監視するため、気象研は1954年から放射能を観測してきたが3月末、今年度予算が突然凍結され、観測中断を迫られた。今回の結果は、それを無視して観測を続けた研究者の努力で得られたものだ。

*2:http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/103392 (千葉日報 2012年10月2日) 
3割超「柏は特に高い」 放射線量・首都圏在住者アンケ ホットスポット不安根強く
 東京電力福島第1原発事故に伴い市内の除染に取り組む柏市は1日、首都圏在住者を対象に「周辺よりも空間放射線量の高い地域(ホットスポット)」に関するアンケート調査の結果を発表した。回答者の3割超が柏市を「空間放射線量が特に高い地域」と答える一方、ホットスポットは「住むにはためらう地域」と答えた人が69.8%に上るなど、ホットスポットへの不安が根強く残っていることが分かった。「周辺よりも空間放射線量が特に高いと感じる地域」を首都圏の36市区から1カ所選択する質問で、柏市は全体の32.8%と最も多く、2位(茨城県内の市)を26.1ポイント上回った。秋山浩保市長は「一部から厳しい印象を持たれている」とした上で、市の除染への取り組みを強調。「子ども関連施設は基準にこだわらず、徹底した除染が必要。国も財政支援を行うべきだ」と話した。

*3:http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201210050360.html 
(朝日デジタル 2012年10月5日) 「福島の線量、意図的に低く公表か」
 「市民と科学者の内部被曝問題研究会」は5日、東京都内で記者会見し、福島県内で空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるとの独自の調査結果を公表した。 研究会は今年、文部科学省が設置したモニタリングポスト約100カ所の近くで空間線量を測った。この結果、公表されているモニタリングポストの値より平均して10~30%高かったという。ポストから10メートルほど離れた所では、平均で40~50%高かったという。研究会の矢ケ崎克馬・琉球大学名誉教授(物理学)は「値を低くみせるために、モニタリングポストの周りは除染を徹底したり、数値を操作したりしているのではないか」と話した。文科省原子力災害対策支援本部は「意図的に低くみせるようなことはしていない。周辺が除染されたモニタリングポストの情報は福島県のホームページで公開している」としている。

(2012年10月10日広津追加)
 *4のように、福島第1原発事故直後の福島県の初動対応について、福島県は「責任の所在を明確にすることが目的ではない」とする無責任ぶりで、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)については、原発の立地県であるにもかかわらず、「予測結果を電子メールで受信したのに削除した」などといううかつさであり(本当に過失か?)、「予測結果の取り扱い方針がなかった」と、県庁の職員なら多くの人がその存在を知り重要性を認識しておくべきツールに対してその認識がなく、取り扱い指針がなければ利用すらできないなどと言い、さらには、事前には取り扱いの方針がないことについての質問も行っていなかったわけである。そういうところが、原発立地県としての資格も資質もないが、それにより関東まで含む多くの住民に無用な被曝をさせて、どれだけ迷惑をかけたかわかっているのか・・。

*4:http://www.minyu-net.com/news/news/1010/news8.html 
(福島民友ニュース 2012年10月10日) 福島県、事故調の指摘追認 震災・原発の初動責任
 福島県は9日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故直後の県の初動対応について内部で検証した結果をまとめ、公表した。緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)予測結果の情報共有・情報管理の不備、入院患者ら要援護者に対する避難支援の想定不足など、政府や国会の事故調査委員会から指摘された初動対応の責任を追認。一方で、物資調達の不備や屋内退避指示根拠の不明確については国の責任と指摘した。6項目の課題をまとめた。県は「責任の所在を明確にすることが目的ではなく、今後の災害対策に反映させることが目的」とし、県の初動対応の検証としては、あまりにも具体性や客観性に乏しい内容。「災害対応体制」では「国、県、市町村相互の複合災害への備えが不十分だった」と根本的な要因を示し、県各部局の役割分担が不明確で業務重複などの混乱が生じたとした。SPEEDI問題は、予測結果を電子メールで受信したのに削除した対応の不備を認め、予測結果の取り扱い方針がなく、災害対策本部内の指揮命令系統が不明確だったことを原因として挙げた。

| 原発::2012.9~10 | 05:36 PM | comments (x) | trackback (x) |

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