■CALENDAR■
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31      
<<前月 2020年08月 次月>>
■NEW ENTRIES■
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■OTHER■
左のCATEGORIES欄の該当部分をクリックすると、カテゴリー毎に、広津もと子の見解を見ることができます。また、ARCHIVESの見たい月をクリックすると、その月のカレンダーが一番上に出てきますので、その日付をクリックすると、見たい日の記録が出てきます。ただし、投稿のなかった日付は、クリックすることができないようになっています。

2012.11.8 新設大学不認可に関する田中真紀子文部科学相の暴走について
 *1の記事にあるように、田中真紀子文部科学相が11月2日、来年度の新設を申請していた3大学について不認可と決め、その理由を、①少子化の中で乱立して783校になった大学は競争が激化している ②審議会のあり方を抜本的に見直すべき ③大学の質や運営に問題があるところがある ④そのため、改革の一石を投じた と説明している。

 しかし、①については、下の理由で的外れだ。
 ●今までの認可により大学数が増えたのであり、これから認可を受けようとする新大学に問題があ
   るわけではないため、このやり方では、単なる新設大学への参入規制になること
 ●大学数が多くなりすぎれば、大学間の競争で時代のニーズに合ったものが選別されるのが、参入
   規制するよりも国民の福利を高めること
 ●そもそも大学数を増やした理由は、大学に行きたいけれども受け入れる大学がないという状況を
   なくすことが目的であったため、学生のレベルにより大学に差ができるのは当然であること
 ●少子化と言っても、70歳定年制などになれば、人生の前半に一度だけ大学に行ったのでは時代が
   要請する知識の変化や高度化についていけないため、社会人が、必要な知識を大学で再度学べ
   るようにしなければならないこと。これには、職場から派遣されてもよいし、自発的に休職して大学
   に通ってもよく、また、会社で行う研修にも使えるようにすべきである。
 ●少子化であれば、将来の労働力確保のために、国で奨学金を出して、(主に貧しい国から)比較的
   優秀な外国人留学生を受け入れることも必要であること
 ●特に保健医療関係の大学は、看護師の大卒化、女性の社会進出による保育、高齢化によるリハ
   ビリ、介護、栄養指導などのニーズの増加により需要が増えていること

 ②については、仮にこのような必要性があったとしても、秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大をスケープゴートにすることは許されない。*2のように「今回の騒動がいい宣伝になる」などということはなく、後で認可されたとしても、認可にこれだけもめるほど質が悪く危うい大学だという評判を立てて、営業妨害を行った結果になっているからである。

 ③についても、文部科学大臣が、秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大は、大学の質に問題があるので認可しないと判断したことになり、風評被害による営業妨害になりそうである。

 ④については、イノベーションや改革は、ただ変えればよいというものではなく、何から何に変えるのかが重要である。私は、一般的に「大学の経営が悪くなったから新規参入を規制する」よりは、それぞれの大学が社会のニーズをとらえて特色を出し、どう生き残るかを工夫すべきだと思っている。そして、経営計画が甘くてそれができなかった大学は、他大学と合併するなどして解消されるべきだ。 

 なお、単に一石を投じるためにスケープゴートにされた大学は、たまったものではない。なぜなら、信用というものは、築き上げるのは大変だが、壊れるのはたやすく、取り返しがつかないからである。

*1:http://www.asahi.com/politics/update/1102/TKY201211020192.html
(朝日新聞 2012年11月2日) 田中文科相、3大学設置認めず 審議会答申覆す
 田中真紀子文部科学相は2日、来年度の新設を申請していた3大学について、不認可と決めた。いずれも前日には文科省の大学設置・学校法人審議会が認可を答申していた。答申が覆された例は、少なくとも過去30年間はないという。田中文科相は、同審議会のあり方を抜本的に見直す方針を示した。不認可とされたのは、秋田公立美術大、札幌保健医療大、岡崎女子大(愛知県)。いずれも来春の開学を予定していた。藤村修官房長官は2日の記者会見で「文科大臣の政策的な判断」としている。新設するには再申請しなければならず、開学は早くても2014年度になる。同審議会は、大学の学長ら有識者の委員で構成され、学校法人、大学、短大、学部の新設や廃止の妥当性について、文科相の諮問を受け、答申するのが役割。今回、3大学については、法令に適合しているとして、1日に新設を認める答申を出していた。同省によると、審議会の大学設置分科会の正委員15人のうち、10人は現役の学長や教授らで、大学・短大に所属している。田中文科相は2日午前の閣議後会見で、委員の大半が大学関係者であることを問題視し、「多様な視点が必要。大学同士だと遠慮があるかもしれない」と指摘した。 また、現在783校ある4年制大学について「競争が激化していて、質や運営に問題があるところがある」とも指摘。また、「事前規制ということではない。イノベーション、改革だ」と説明した。不認可となった3大学の関係者からは「理解できない」「到底承服できない」などの声が上がっている。
   ◆
 岡崎女子大の設置準備室は「混乱している。審議会の答申は開学を認めており、大臣の判断は受け入れがたい。今後、緊急の理事会を開いて対応を協議する」と話した。秋田市大学設置準備室によると、校舎の新築や増築、改修工事などは全体で約3割まで進んでいたという。

*2:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121107-00000618-san-pol
(産経新聞 11月7日)大学不認可問題 田中文科相「3大学はいい宣伝になった」
 「今回(の騒動が)逆にいい宣伝になって4、5年間はブームになるかもしれない」。田中真紀子文部科学相は7日、不認可としながら一転して新設を認めた秋田公立美術大(秋田市)など3大学について、首相官邸でこう語った。不適切な発言との批判が出そうだ。3大学への認可通知は「事務的に(行う)」とし、突然の不認可判断に始まる今回の混乱について自ら大学側に説明するかは明らかにしなかった。いったんは不認可とした判断については「私には日本の教育のあるべき姿についてイメージがあり、文科相を拝命して(役所の)中からだったらブレークスルー(突破口)をつくれると思った」と説明した。さらに「(大学の)経営者が代わって、借金ができたりしないように応援しないといけない」とも指摘した。

| 教育・研究開発::2012.4~2013.10 | 09:09 AM | comments (x) | trackback (x) |

PAGE TOP ↑