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2012,12,27, Thursday
図1(*1より) 図2 (1)原発ゼロは否定されたのか? 図1のように、59.8%の人が「原発は0にする」という政策に賛成であったにもかかわらず、明確に原発ゼロを掲げた政党の議席数は28.0%しかなかった。これには、もちろん議席獲得のマジックもある。しかし、自民党は、原発ゼロに反対だったのかと言えば、反対はしておらず、さらに電力自由化を公約にしていた。そして、本当に電力自由化が進めば、私が、このブログの2012年11月24日、9月2日に記載したとおり、原発はコストが見合わないため消滅した上、電気料金は下がる。従って、私は、自民党は、覚悟を持って徹底した電力自由化を行い、電力市場に公正な競争を導入すべきだと思うし、そのためのインフラを最小のコストで整備すべきである。そして、そこまで考慮した人を含めれば、原発ゼロの方針は総選挙でも否定されていない。 (2)消費税増税反対は否定されたのか? 消費税増税反対の人が55.6%いたにもかかわらず、消費税増税をしないという公約を掲げた政党の議席数は、12.0%に留まった。これは、消費税増税に賛成か、反対かという1点で賛否を問う選挙ではなかったので、①マニフェスト等の実行力で自民党に投票したが、消費税増税には反対だ ②他のテーマを優先して消費税増税反対をしている政党に投票しなかった という人も多いだろう。つまり、争点を1点に絞って投票しているわけではないので、そのテーマでの民意と選挙結果がずれることはある。また、官僚が背後で操って、こういう結果を導いていることもある。 (3)憲法9条改正反対はどうだったのか? 憲法9条改正反対の人は41.4%いたが、議席数は16.0%しかなかった。その差は大きいが、その理由は、憲法9条改正反対をしているのが、主に共産党、社民党であるため、世界ではすでにマルクス主義や共産主義・社会主義が淘汰されている現在、選択しにくい政党だからだと思う。しかし、マルクス主義、共産主義、社会主義を主張している点を除けば、両党は、一般の人が賛成しやすいことを言っている場合が多いため、私は、両党が世界の歴史に合わせて共産主義や社会主義を主張するのをやめてはどうかと思う。そして、*2については、阿部知子さんは、環境や生命を大切にし、まともなことを言う方であるため、阿部さんを中心として「緑の党」を作ってもよいではないかと思った。 安部さんは、党派を超えて、表舞台から下ろすには惜しすぎる人材だからである。 なお、私自身は、憲法は9条2項のみを改正して自衛隊に関する超法規的な憲法解釈をやめ、自衛隊を軍としてきちんと定義して防衛できるようにした方がよいと思っている。戦後生まれで戦争をしたいと思っている人はいないので、憲法改正や集団的自衛権についても、そろそろ国民の前で議論して、その意図や内容を明確に示すべき時だろう。 (4)選挙制度について 図2のように、投票率が59.3%で低かったため、第三局に投票しがちな浮動票が少なかったと思われる。そうなると、確固たる支持基盤を持つ自民党や民主党の候補に有利だ。また、小選挙区制では得票数が1番の人以外は当選しないため、当選者以外の候補への票は死票になり、議席数と民意が比例しない。さらに、自民党は選挙に慣れており、長く政権を担っていたため、支持団体のボランティアも団結が強く、選挙を手伝い慣れているということもある。また、支持してくれた団体には、予算や政策で返すことができるため、実際には純粋なボランティアではないということもあろう。 では、中選挙区制の方がよいのかと言えば、対象地域が広くなるため、ポスターやビラの印刷枚数がそれだけ多く、選挙に多くの金がかかる。そうすると、金があり、慣れたボランティアを動員できる人しか立候補できないため、当選者も普通の人とはかけ離れた人になりそうだ。 *1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012121702000259.html (東京新聞 2012年12月17日) 脱原発 世論6割、当選3割 3大争点すべてズレ 衆院選では、原発政策とともに大きな争点だった消費税増税や憲法九条でも民意と選挙結果に隔たりのある結果となった。本紙が公示直前に行った世論調査と、東京都の二十五選挙区に立候補した百三十四人を対象に行ったアンケートを比較するとその差は歴然としている。 原発では、世論の約六割が原発ゼロを訴えていたが、東京の二十五選挙区でも自民党候補が続々と勝利。当選した自民党の中にはアンケートで「原発ゼロ」と答えた候補もいたが、二十五人の中で脱原発を求める当選者は28%にとどまった。 消費税増税について世論調査では反対が55・6%で、半数を超えていた。消費税増税は民主党と自民、公明両党の三党の枠組みで決めた。マニフェストで約束していなかったのに増税を決めた民主党は、世論の批判をまともに受けて惨敗。しかし、その代わり自民党が小選挙区で躍進し、公明党も議席を獲得したため、結局、増税勢力が多数を占めた。 憲法九条は、世論調査では改憲反対と賛成が拮抗(きっこう)していたが、選挙結果では改憲し「国防軍」を明記すると主張した自民党が勝利。維新も含めた「改憲勢力」で三分の二を占めた全国的な傾向と同様の結果となった。 *2:http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-ddfa.html 「未来の党」共同代表に社民党旧ナンバー2・これで日本の緑の党に生まれ変わる可能性は消えた。 (ポイント)「未来の党」の共同代表に阿部知子氏がなりました。嘉田由紀子氏が滋賀県議会から強烈な批判を浴びていたのは周知のことですから、予想されたことですが、最悪の人選だと私は思います。たぶん、小沢氏の影響力排除なのかもしれませんが、よりにもよって阿部氏とは(絶句)。阿部氏は社民党政審会長というナンバー2の地位にいて、福島党首との折り合いの悪さから脱党した人です。ただし、これで阿部氏の政治理念に変化があった訳ではなく、反自衛隊、反基地、外国人参政権法賛成、安保反対、護憲、反自民などの政治姿勢はキープし続けるつもりだと思います。私はこのような政治イデオロギーが、脱原発運動に大量に流入していることにかねてから危惧を持っていました。(中略)私はかねてから、日本の脱原発運動になくて、ドイツにあるものは何か考えて下さい、と言ってきました。答えから言えば、それはドイツ緑の党(Die Grünen)です。(以下略)
| 民主主義・選挙・その他::2010.4~2012.12 | 10:17 PM | comments (x) | trackback (x) |
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