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2013,01,28, Monday
文部科学省は、学校の序列化や過度の競争が生じる恐れがあるとして、各自治体教育委員会に学校別成績を公表しないことを確認させようとしているが、結果を公表して、地域間や学校間の違いを正確に認識し、よかった点、悪かった点を把握して、さらなる改善に繋げることこそ、全国学力テストの目的だろう。公的にしっかりとそれを行わなければ、予備校に頼らざるを得なくなり、貧富の差や教育インフラの地域間格差が生徒の学力に影響してくる。そして、学力が身につかなければ、不幸なのは生徒である。
また、正確な情報開示による学校のランク付けは、教育を受ける子どもを持つ親から見れば、必要不可欠だ。なぜなら、やり直しのきかない教育をわが子に受けさせるにあたり、どの学校にやるかは、大変重要な意思決定となるからだ。それと、変な序列化とは区別すべきである。 さらに、学校間の競争は、教育の質を上げるために必要不可欠だ。競争のない組織がどうなるかは、もう、私が指摘するまでもないだろう。そして、教育を受ける側は、正確な情報による多様な選択肢の中から選べるようにすべきだし、教育を行う側は、正しい分析に基づいて、常にブラッシュアップし続けるべきである。部活では頑張らなければならないが、学力で競争があってはならないというのは、変な哲学だ。 *1:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2385186.article.html (佐賀新聞 2013年1月23日) 「公表なら参加認めず」武雄市長方針に見解 国が4月に実施する2013年度の全国学力テストについて、武雄市の樋渡啓祐市長が市内の学校別成績を12年度に続き公表する意向を示している問題で、文部科学省は「仮にそうなった場合はテストへの参加を認めない」とする見解を示した。22日に佐賀新聞社の取材に答えた。学力テストをめぐっては、文科省は学校の序列化や過度の競争が生じる恐れがあるとして、各自治体教委に学校別成績を公表しないことを確認する文書を提出するよう求めている。武雄市教委は順守すると回答しており、市長と教委の見解が食い違っている。 21日に県教委が市教委に確認したところ、浦郷究・市教育長は文科省の要請通りにする意向を伝えた。浦郷教育長は「テスト実施までは時間があるので、じっくり考える。市の教育委員とも話し合う」としている。県教委はこの問題に立ち入らない考え。 公表する理由について、樋渡市長は「学校の置かれている状況を公表し、議論することで学力向上を図れる」と説明。「教育委員会の予算編成権や執行権は市長にあり、独自の判断で公表もできる」と話している。 同省学力調査室は「武雄市教委には要請の順守をお願いする。仮に、公表の方針に転じれば、テストへの参加は認められない」としている。 これに対し、樋渡市長は「なぜ、いきなり決めつけようとするのか。同省の考えを聞いてみたいし、こちらの意見も聞いてほしい。まず議論しましょうと言いたい。序列化だけの理由では納得できない」と反発している。
| 教育・研究開発::2012.4~2013.10 | 10:30 AM | comments (x) | trackback (x) |
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