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2013.2.3 沖縄県に対する態度はやはり差別であり、普天間基地は県外移設することが必要だ。
             
        沖縄県の全市町村が普天間県外移設・オスプレイ配備撤回を求めて東京で大集会

 「普天間移設問題は民主党の鳩山政権時代に迷走した」という表現自体、「沖縄に基地を押し付けたいのに、鳩山氏が変なことを言って台無しにした」という意味であり、沖縄の人の心情を理解しない差別的な発言である。逆の立場になって考えれば、これを理解することは容易だろう。そのため、全沖縄として、下の*1~*5のように、建白書を提出して沖縄が決意を表明したのは、よいことだと思う。

 そして、現在は、沖縄近海には、地下資源、水産資源などの未利用資源が豊富であるため、普天間基地を撤去してその土地を計画的に開発すれば、沖縄は、振興策を持っていくどころか、我が国のエンジンの一つになりうる(このブログの2012.4.1参照)。それにもかかわらず、いつまでも40年前の枠組みを踏襲し続けようとするのは、思考停止状態と言わざるを得ない。

 また、基地は、不幸にも戦争になった場合には、味方が戦いやすく、敵の攻撃には被害を受けにくい場所に置くことが必要である。従って、基地の適地は、人口が密集している普天間や近隣に化学工場が集っている岩国ではない。従って、40~60年前に基地にされた場所でも、今では移転すべき場所が多い。これが、基地再編の必要性である。

 そうなると、2012.11.19に、私が、このブログに記載したとおり、九州の人口希少な場所に基地を移設し、地理的視点からは南西諸島の防衛強化を行うのが理にかなっている。なお、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについては、私も2012.7.21にこのブログに記載したとおり、どういう目的でも飛べるので、訓練ルートが日本の陸地上空であることに恐ろしさを感じている。

*1:http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-01-30_44628
(沖縄タイムス 2013年1月30日) 南西諸島の防衛強化 防衛省
 防衛省は29日に閣議決定した2013年度予算案で、自衛隊の南西諸島地域の防衛力強化で航空自衛隊宮古島分屯基地のレーダーを新たに換装する約45億円や、南西諸島で航空機やレーダーを新たに運用する基盤など空自の運用体制調査・研究費5千万円を計上した。自衛隊へのオスプレイをはじめとするティルト・ローター機の導入可能性調査費(800万円)や、与那国島への沿岸監視部隊配置に向けた62億円も盛り込んだ。
 宮古のレーダー更新は概算要求には入っていなかったが、尖閣諸島を抱える南西諸島周辺で中国による領空侵犯事案が増加傾向にあることを背景に、従来予定していた更新を前倒しする。既存の設備(FPS2)は1970年代に導入されており、新たにレーダーFPS7に換装することで、より遠くの小さな対象を発見することが可能となる。
 空自の体制強化に向けた調査・研究は(1)空中レーダーの調査(2)先島地域での航空機、レーダー運用(3)通信環境調査-など。同省は「離島での自衛隊機の運用は特定の島を念頭に置いていない」としている。尖閣諸島問題に対応するため運用が増えている早期警戒管制機(E767)と早期警戒機(E2C)の燃料費や修理費などで計135億円を確保。
 そのほか、空自那覇基地の戦闘機部隊の2個飛行隊化に向けた施設整備費に34億円、同基地での早期警戒機のメンテナンスなどのための施設整備費に3億円、南西諸島での陸上自衛隊の部隊新編の調査費に5千万円をそれぞれ充てる。

*2:http://www.373news.com/_column/syasetu.php?ym=201301&storyid=46058
( 南日本新聞 2013年1月30日) 「全沖縄」の訴え] 米軍基地の負担軽減を
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)のMV22輸送機オスプレイの配備撤回と普天間飛行場の県内移設断念を求め、沖縄県内41市町村全ての首長や議長ら約140人が上京し、政府に基地負担の軽減を訴えた。1972年の沖縄復帰後最大規模の要請団である。那覇市の翁長雄志市長ら代表は、安倍晋三首相に面会し、全市町村長の署名が入った「建白書」を手渡した。政府は沖縄の民意を重く受け止めなければならない。建白書は、開発段階から事故が相次いだオスプレイを沖縄に配備したことを「県民への『差別』以外の何ものでもない」と指摘した。基地問題は「国民主権国家の在り方が問われている」と強調している。厳しい言葉が並ぶのは、昨年10月にオスプレイが強行配備されたことに加え、米兵による犯罪が後を絶たず県民の反発が激化している表れに違いない。オスプレイ配備前に日米両政府は、可能な限り人口密集地上空の飛行を避けるなどの安全策で合意していた。しかし、県の集計では、昨年10月からの2カ月で合意に反した飛行は318件に上る。県民が怒るのも無理はない。
 建白書を受け取った安倍首相は「沖縄の負担軽減は日米安全保障上からトータルで考えて対応したい」と答えたが、オスプレイや普天間移設に関する具体的な言及がなかったのは残念だ。首相は来月2日、第2次安倍内閣発足後初めて沖縄訪問し、仲井真弘多知事と会談する。下旬の日米首脳会談をにらみ、普天間問題の進展を目指す考えだ。オスプレイ問題と併せて真摯に地元の意見を聞いてほしい。普天間移設問題は民主党の鳩山政権時代に迷走した。安倍首相の沖縄訪問を、首相サイドは「(民主党政権で)損なわれた信頼関係を再構築するための第一歩とする」と意義を強調する。ただ、安倍政権は普天間飛行場を名護市辺野古沖に県内移設する方針を変えていない。県民の理解を得るのは難しいだろう。
 政府内には、2013年度予算案で3000億円規模の沖縄振興予算を確保したことから「基地問題を話し合う環境が整った」と期待する声もある。だが、予算をばらまいて懐柔するようなやり方は通用しない。保守・革新を超えて政治家が参加した要請行動は、「オール沖縄」の民意の表れとして認識すべきだ。安倍政権は、沖縄県民の納得を得られる新たな基地政策を提示する必要がある。

*3:http://peacephilosophy.blogspot.jp/2013/02/abe-denies-discrimination-against.html 建白書
 内閣総理大臣 安倍晋三殿 2013年1月28日
 われわれは、2012年9月9日、日米両政府による垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの強行配備に対し、怒りを込めて抗議し、その撤回を求めるため、10万余の県民が結集して「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」を開催した。にもかかわらず、日米両政府は、沖縄県民の総意を踏みにじり、県民大会からわずかひと月もたたない10月1日、オスプレイを強行配備した。沖縄は、米軍基地の存在ゆえに幾多の基地被害をこうむり、1972年の復帰後だけでも、米軍人等の刑法犯罪件数が6千件近くに上る。沖縄県民は、米軍による事件・事故、騒音被害が後を絶たない状況であることを機会あるごとに申し上げ、政府も熟知しているはずである。
 とくに米軍普天間飛行場は市街地の真ん中に居座り続け、県民の生命・財産を脅かしている世界一危険な飛行場であり、日米両政府もそのことを認識しているはずである。このような危険な飛行場に、開発段階から事故を繰り返し、多数にのぼる死者をだしている危険なオスプレイを配備することは、沖縄県民に対する「差別」以外なにものでもない。現に米本国やハワイにおいては、騒音に対する住民への考慮などにより訓練が中止されている。沖縄ではすでに、配備された10月から11月の2カ月間の県・市町村による監視において300件超の安全確保違反が目視されている。日米合意は早くも破綻していると言わざるを得ない。その上、普天間基地に今年7月までに米軍計画による残り12機の配備を行い、さらには2014年から2016年にかけて米空軍嘉手納基地に特殊作戦用離着陸輸送機CV22オスプレイの配備が明らかになった。言語道断である。
 オスプレイが沖縄に配備された昨年は、いみじくも祖国日本に復帰して40年目という節目の年であった。古来琉球から息づく歴史、文化を継承しつつも、また私たちは日本の一員としてこの国の発展を共に願ってもきた。この復帰40年目の沖縄で、米軍はいまだ占領地でもあるかのごとく傍若無人に振る舞っている。国民主権国家日本のあり方が問われている。
 安倍晋三内閣総理大臣殿。
 沖縄の実情をいま一度見つめていただきたい。沖縄県民総意の米軍基地からの「負担軽減」を実行していただきたい。以下、オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会実行委員会、沖縄県議会、沖縄県市町村関係4団体、市町村、市町村議会の連名において建白書を提出致します。
1.オスプレイの配備を直ちに撤回すること、及び今年7月までに配備されるとしている12機の配備を
  中止すること。また嘉手納基地への特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの配備計画
  を、直ちに撤回すること。
2.米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること。

*4: http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-202155-storytopic-11.html
(琉球新報社説 2013年2月3日) 安倍首相来県 これが建白書への回答か
 オール沖縄の東京要請行動で県内首長らが安倍晋三首相に直接手渡した建白書への回答が、これなのか。本当に熟慮したのだろうか。安倍首相は第2次安倍内閣発足後、初めて沖縄を訪れ、仲井真弘多知事と会談した。その中で首相は2013年度予算案編成で沖縄側の要望に応えたことを示し、米軍普天間飛行場の辺野古移設推進に理解を求めた。オスプレイ配備についても「訓練をなるべく県外へ移す努力をする」と述べるにとどまった。振興策と引き換えに基地を押し付ける。安倍首相は、古い自民党の政治手法を復活させるのか。
 首相は、沖縄が振興策で容認に転じると思わない方がいい。先の衆院選沖縄選挙区では自民党候補の4氏も、県内移設反対を掲げて当選した。沖縄は後戻りしない。沖縄が訴えているのは、国土面積の0・6%しかない島に過重な基地負担を強い、民意が拒否するものを押し付けるのは差別だ、アンフェアだということだ。県民の激しい反発にもかかわらず、オスプレイが強行配備され、米兵による集団女性暴行致傷事件、住居侵入中学生傷害事件が立て続けに起きた。建白書は、こうした米軍の傍若無人な振る舞いや事件事故に苦しむ沖縄の状況に触れ、オスプレイ配備撤回と普天間飛行場の県内移設断念を求めている。沖縄の切実な訴えを一顧だにせず、“満額予算”を手土産のごとく誇示し、首相がもし県民の共感を得られると考えるのなら、見当違いも甚だしい。
 首相訪米を前に、米国は同飛行場移設問題で「具体的な成果」を求めているとされる。首相は沖縄を説得できる可能性がないことを米国に伝え、県外移設にかじを切るべきだ。知事にも注文したい。国と密室での会談に応じるべきではなかった。「しっかりと意が通じるため」(県幹部)と言うが、同飛行場の移設問題は条件闘争ではないはずだ。交渉の余地ありとの誤ったメッセージを国に与えかねず、全国に対する情報操作に使われる恐れもある。もっと指導力を発揮できるはずだ。第三者的な物言いでなく、民意の代弁者として主体的に普天間の閉鎖・撤去、県外・国外移設を求める。政権へ復帰した自民党に対し、もはや県内移設はあり得ないと説得する。それが知事の使命だとあらためて銘記してほしい。

*5:http://mainichi.jp/opinion/news/20130203k0000m070102000c.html
(毎日新聞社説  2013年2月3日) 普天間問題 沖縄の声に耳を傾けよ
 安倍晋三首相が就任後初めて沖縄を訪問し、仲井真弘多知事と会談した。民主党政権下で悪化した関係修復を図り、今月下旬の日米首脳会談に向けて米軍普天間飛行場の移設問題で意見交換するのが目的だった。知事は会談で、普天間移設について「県民には県外へという強い願いがある。願いに沿う形で解決してもらえればありがたい」と県外移設を要求した。これに対し、首相は「普天間の固定化はあってはならない」としつつ、「米国との合意の中で進めていきたい」と述べ、名護市辺野古への県内移設に理解を求めた。
 移設先をめぐる沖縄と政府の対立の構図は政権交代後も変わらない。一方、首相は、沖縄振興費について、沖縄の意向を踏まえ、来年度予算案で満額の3001億円とし、那覇空港第2滑走路の工期を予算の拡充によって当初計画から前倒しすると説明した。知事は謝意を示した。
 日米両政府の普天間返還合意から4月で17年となる。政府はこの長い年月から教訓をくみ取り、沖縄に対する今後の対応に生かすべきだ。
 第一は、普天間返還に伴う代替の施設という理由であっても、沖縄県内に新たな基地を建設することは至難ということだ。その背景には米軍基地の過重負担がある。沖縄の本土復帰以降、本土の米軍基地は約65%削減されたが、沖縄では約15%減にとどまった。沖縄の基地の比重が高まり、国土面積比0・6%の沖縄に在日米軍全体の施設面積の約74%が集中する。先月末、東京都内で、沖縄県の市町村長らが垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間配備撤回と、普天間の県内移設断念を求める集会を開き、「建白書」を首相に提出した。県内全市町村の代表がそろって東京で集会を開くのは異例のことだ。基地問題の深刻さを象徴している。日米両政府が合意している米空軍嘉手納基地以南の基地施設・区域返還を早急に具体化すると同時に、本土への基地・訓練の移設・移転が必要だ。本土の自治体、国民にはこれを引き受ける覚悟が求められる。
 第二は、普天間問題で沖縄が当事者として参加する協議機関を設けることである。日米両政府の合意を沖縄に強いるやり方はもう通用しない。辺野古への移設に必要な、知事への公有水面の埋め立て申請を強行するようなことは避けなければならない。
 そして、第三は、沖縄振興策など基地を抱える自治体への経済支援と引き換えに基地負担を押しつける古い手法から脱却することである。
 沖縄の基地負担は限界を超えている。安倍首相には、沖縄の「叫び」に真摯に耳を傾け、基地問題、普天間問題に取り組んでもらいたい。

| 辺野古・普天間基地問題::2012.2~2015.3 | 02:07 PM | comments (x) | trackback (x) |

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