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2013.7.18 人が住みたいと思う豊かな国とはどういう国か? ― その指標は、名目GDPではなく、購買力平価換算の一人当たりGDPが重要な要素である。
(1)国民が豊かさを感じる国は、購買力平価換算の一人当たりGDPが高い国
 世界の名目GDPの順位は、1位はアメリカ、2位は中国、3位は日本である。しかし、*2の購買力平価換算の一人当たりGDPでは、アメリカは7位、中国は93位、日本は24位だ。そして、国民一人一人がどのくらい満たされた生活を送れる国かという指標は、その貨幣で買える物を同じにして比較した購買力平価換算の一人当たりGDPだろう。

 購買力平価とは、2つの通貨がそれぞれ自国内で商品・サービスをどれだけ購買できるかという比率で、一般に通貨の対内購買力はその国の物価指数の逆数となる。つまり、1000万円の貯金で100平方メートルの満足できる家を買えるA国と同じ家を4000万円出さなければ買えないB国とを比較すると、B国の購買力平価はA国の1/4であり、購買力平価換算の一人当たりGDPは、一人当たりGDPを物価水準で調整してから比較するわけである。

 そして、購買力平価換算の一人当たりGDPで比較すると、*2のとおり日本は24位であり、日本国民はGDP3位というほど豊かな暮らしはしていない。ここで金融緩和してインフレにすると、それだけでは経済実態はかわらないため、インフレになった分だけ名目GDPは増加し、インフレで物価上昇した分だけ購買力平価が落ちて購買力平価換算の一人当たりGDPは変化しない。そのため、金融緩和政策では一人一人の国民を豊かにすることはできないのである。そして、特に打撃を受けるのは、物価上昇と比例して収入が増えない人たちである。

(2)人口が増えると、国民が豊かになるか?
 *1のように、①金融緩和こそが重要だ ②人口が減ると景気が悪くなる という論調は多い。しかし、(1)で述べたとおり、実体経済の変化が需要を捉えていない単なる通貨の価値下落では、国民を豊かにすることはできない。また、人口が増えただけでは、一人当たりGDPは下がりこそすれ、上がらない。大切なのは、その時いる人のニーズを捉えて、より豊かに生きるための財・サービスを提供することである。それを自然とやってきたのが、ドイツ、ポルトガル、ロシアであり、意図的に高齢者を冷遇して高齢者の需要を抑えているのが日本である。そして、政治の無力だけがその原因なのではなく、論理に弱い日本の経済学者や官僚とその尻馬に乗って報道しているメディアが戦犯なのである。

*1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20130715&ng=DGKDASM210008_T10C13A7NN1000
(日経新聞 2013.7.15) 人口減、デフレの主因か 日本以外はインフレ圏
 手すり付きの売り場、白内障でも見えやすい色の価格表示。ドラッグストア大手のサンドラッグが関東地方で始めた新型店舗は、シャッターを閉めた空き店舗が目立つ商店街の高齢者などに照準をあわせている。「需要不足となる人口減はデフレの主因か」。日本はこんな論争に時間を費やしてきたが、才津達郎サンドラッグ社長の見方は少し違う。「人口減で成長期待を失った日本は、増え続ける高齢者の需要をつかむ努力を怠ってきたのではないか」。海外を見渡すと約10年前から人口減少が始まったドイツでは、消費者物価が毎年2%程度上昇し続けている。ポルトガルやロシアも人口が減っているがインフレのまま。長期デフレに陥ったのは日本だけ。労働力供給も需要も減る人口減は必ずしもデフレに直結しない。海外の事例を傍証に人口減を巡る論争はこんな方向でひとまず収れんしつつある。だが、縮小均衡に陥りがちな日本経済の成長期待をどう高めるかという論点は残る。海外の有力投資家が日本の移民政策の動向に関心を寄せるのはそのためだ。待機児童解消で失敗を繰り返した政治の無力。マネーの力を出し惜しみした日銀。過去の迷走を教訓に、政府・日銀は新たな道を探るが、多くの課題がまだ残っている。

*2:http://ecodb.net/ranking/imf_ppppc.html
世界の一人当たりの購買力平価換算のGDP(USドル)ランキング
1位 カタール 102,211.00 中東
2位 ルクセンブルク 79,785.04 ヨーロッパ
3位 シンガポール 60,409.98 アジア
4位 ノルウェー 55,008.77 ヨーロッパ
5位 ブルネイ 54,388.65 アジア
6位 香港 51,494.15 アジア
7位 アメリカ 49,922.11 北米
8位 アラブ首長国連邦 49,011.59 中東
9位 スイス 45,417.81 ヨーロッパ
10位 カナダ 42,734.36 北米
11位 オーストラリア 42,640.28 オセアニア
12位 オーストリア 42,408.58 ヨーロッパ
13位 オランダ 42,193.69 ヨーロッパ
14位 アイルランド 41,920.73 ヨーロッパ
15位 スウェーデン 41,191.47 ヨーロッパ
16位 クウェート 39,888.76 中東
17位 アイスランド 39,223.96 ヨーロッパ
18位 ドイツ 39,028.39 ヨーロッパ
19位 台湾 38,749.20 アジア
20位 ベルギー 37,883.06 ヨーロッパ
21位 デンマーク 37,657.20 ヨーロッパ
22位 イギリス 36,941.06 ヨーロッパ
23位 フィンランド 36,395.01 ヨーロッパ
24位 日本 36,265.75 アジア
25位 フランス 35,547.96 ヨーロッパ
26位 イスラエル 32,312.42 中東
27位 韓国 32,272.12 アジア
28位 バハマ 31,382.41 中南米
29位 サウジアラビア 31,275.49 中東
30位 スペイン 30,557.47 ヨーロッパ
31位 イタリア 30,136.38 ヨーロッパ
32位 ニュージーランド 29,730.30 オセアニア
33位 オマーン 29,166.39 中東
34位 バーレーン 28,743.82 中東
35位 スロベニア 28,195.24 ヨーロッパ

93位 中国 9,161.97 アジア

| 経済・雇用::2013.7~2014.6 | 06:46 PM | comments (x) | trackback (x) |

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