左のCATEGORIES欄の該当部分をクリックすると、カテゴリー毎に、広津もと子の見解を見ることができます。また、ARCHIVESの見たい月をクリックすると、その月のカレンダーが一番上に出てきますので、その日付をクリックすると、見たい日の記録が出てきます。ただし、投稿のなかった日付は、クリックすることができないようになっています。
2013,07,24, Wednesday
民主党の細野幹事長が、*1と同様、テレビのインタビューでも、7月23日に、「参院選敗北の引責辞任をする」と言っているのを聞いたが、その時は、「誰かが責任をとらなければいけないでしょう」とも付け加えており、「本当は自分の責任ではないが・・」という思いがこもっていた。そもそも引責辞任とは、誰かが責任を取って辞め、責任追及を終わりにすることである。
しかし、細野幹事長は、福島第一原発事故が起こった時、「パニックになるのが嫌なので、国民に真実を言わなかった」と言っていた人であり、戦犯の一人である。海江田代表も真っ先に原発再稼動を指示した経済産業大臣で、答弁の時に泣いたりして、信用に値しない。そのため、この2人を代表、幹事長に選んだ時点で、民主党のセンスのなさが、あらためて明白になったのである。 熱心に「脱原発」を求めた候補者は、*2のように無所属の山本太郎氏も当選し、「脱原発」のうねりは大きくなっている。さらに、参議院東京選挙区で、民主党は、6月23日の役員会において細野氏の主導で東京選挙区の民主党公認候補者を鈴木寛氏(東大法学部卒、通産省出身)に一本化し、女性の大河原雅子氏(国際基督教大卒、生活者ネット代表)を、突然、公認からはずした。これは大河原さんにとって、あまりにも酷だっただろうし、女性を議員に登用する流れからも外れている。そして、そのような状況の中で大河原さんを支援した菅元首相を離党か除名処分にするそうだが、私は、これで民主党はダメ押しになると思う。 何故なら、菅元首相は、現在、脱原発を表明しており、菅元首相が作った電力買取制度のおかげで自然エネルギーが普及しているのであり、あのような場合に大河原さんを支援するのは人間として当然であり、逆に、議員を使い捨てにするような政党には、優秀な人材は集まらなくなるからである。また、民主党は、女性議員に対する考え方も意外と古いが、国民は、結構、見ているのである。 *1:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130723-OYT1T00825.htm (2013年7月24日 読売新聞) 鳩山・菅両元首相の問題、細野氏辞任までに結論 民主党の細野幹事長は23日、党本部で記者団に参院選敗北の責任を取るとして、選挙総括を終える8月末に幹事長を辞任することを明らかにした。これに先立ち、細野氏は同党の海江田代表と会談、海江田氏は強く慰留したものの、辞任を了承した。海江田氏は現執行部体制での出直しを表明していたが、早くもつまずいた。会談後、細野氏は記者団に「(参院選で)17議席という結党以来最低の結果に終わった。責任を取るべきなのは幹事長である私だ」と語った。細野氏は22日に海江田氏に辞表を提出していた。23日の党役員会では、細野氏が自らの主導で候補を一本化した東京選挙区での敗北などを挙げ、「責任は免れない」と説明。改めて辞意を表明したが、複数の出席者から「個人の責任ではない」などと慰留する声が上がったという。役員会ではまた、東京選挙区で党公認を外された無所属候補を支援した菅元首相や、沖縄・尖閣諸島を巡り、「中国側から見れば、(日本が)盗んだと思われても仕方がない」などの発言を繰り返した鳩山元首相に対し、処分や何らかの措置を求める声が上がり、細野氏の辞任までに結論を出すことになった。 *2:http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013072302000131.html (東京新聞 2013年7月23日) 山本太郎氏当選 「脱原発」求めるうねり 参院選東京選挙区では脱原発を訴えた無所属新人の山本太郎氏が当選した。圧勝した自民党は、原発の再稼働や原発輸出に前のめりだが、原発ゼロを求める有権者の意思を謙虚に受け止めるべきだ。 山本氏は、NHK大河ドラマにも出演した俳優だ。二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故を機に脱原発運動に身を投じ、昨年十二月の衆院選では東京8区に立候補。次点で落選したが、七万票余りを集めた。今回の参院選にも立候補し、「今も原発を続けようと思うことが理解できない。原発事故の影響がはっきり伝えられていない。どうして国会ではっきり言う人がいないのか。ぼくは被ばくしたくない、愛する人にも被ばくしてほしくない」などと訴え続けた。政党や大組織に属さず、ボランティアとカンパが戦いの支えだった。六十七万票近くを集め、自民党現職の武見敬三氏を上回る堂々の四位当選は、脱原発を求める有権者がいかに多いかを物語る。 全国的には六十五議席を獲得した自民党の「圧勝」が報じられるが、東京選挙区では改選数五のうち、原発「容認」派は自民党の丸川珠代、武見両氏の二人にすぎない。公明党の山口那津男氏は「原発ゼロを目指す」、共産党の吉良佳子氏は「即時原発ゼロ」をそれぞれ掲げた。山本氏を含め東京では脱原発派が過半数を占める。神奈川、千葉、茨城で当選した民主党は三〇年代の、神奈川、埼玉で議席を得たみんなの党も二〇年代の原発ゼロをそれぞれ掲げており、首都圏では神奈川、埼玉両選挙区でも原発推進は少数派だ。 全国的にも自民党が比例代表で得たのは改選四十八議席中十八議席。三十一ある改選一人区での二十九勝も、一人しか当選できない選挙制度によるところが大きい。原発再稼働、輸出が絶対的な支持を得たわけではないことを、安倍晋三首相をはじめ政権幹部はまず、肝に銘じるべきだろう。山本氏が「今がスタート地点」と指摘するように、本番はこれからだ。安倍内閣は参院選「圧勝」に意を強くして、原発再稼働や輸出の動きを加速するだろう。これに待ったをかけ、脱原発というエネルギー政策の大転換を図るには、それを目指す政治勢力がバラバラでは不可能だ。党利党略にとらわれず、小異を捨てて大同につく政治決断や、実現可能な工程表をつくり、それを着実に実現していく緻密な政治戦略もまた、必要なのである。
| 民主主義・選挙・その他::2013.1~11 | 03:57 PM | comments (x) | trackback (x) |
|
PAGE TOP ↑