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2013.7.25 女性が中心となっている職業は賃金が低く、男性が中心だった職業に女性が入っていくと雇用及び昇進の差別があって、全体として女性の賃金が低く設定されているのは、女性差別に由来するものだということ

                             *1より                           

 *1によれば、「保育所を増やそうにも保育士が集まらない」とのことだが、「勤務内容に比べて給与が安い」ため、保育士養成校の入学定員より新卒の資格取得者がかなり少なく、保育士の資格を持っていてもそれを使わない選択をする人が多いのだから、厚労省が「新たな保育士確保策をスタートさせ、私立施設の保育士の平均給与は月額約21万円で全職種平均の約29万8000円より約9万円低いので保育士の処遇改善を行う」というのが、Keyの解決策である。*2のように、「認可保育所への移行を目指す認可外の保育施設のために、確保すべき保育士の基準を緩和して通常の3分の1で認める方針を固めた」というのでは、保育の質が落ち、子どもの健やかな育ちや安全を保てるのか、おぼつかない。

 そもそも、左図右下の保育士、幼稚園教諭、看護師、ホームヘルパー、介護福祉士など、女性が主体となって発展してきた業種の賃金は、男性が主体となって発展してきた業種の賃金よりも、かなり低く設定されており、生涯を通じた仕事として選択し、研鑽を積み続けるのは躊躇される程度である。さらに、男性が主体となって発展してきた業種に女性が入っていった場合には、このブログの2013.7.17にも記載しているように、何かと理由をつけて雇用差別、昇進差別が行われ、やはり、女性の賃金は低く設定されているのだ。これは、まさに男女間の賃金格差であり、仕事における男女差別に由来するものである。

 しかし、保育所や幼稚園に通わせる以上、プロによるケアや教育で、親にはできないことまでしてもらいたいし、子育てや教育がしっかりしていることが、次世代の質を左右し、わが国の発展の礎にもなる。そして、それができるのは、資格を持ち、研鑽を積んだプロであって、この部分で規制緩和をするのは感心しない。そのため、200兆円もの公共工事や原発の無駄遣いよりも、福祉関係者に対して仕事に見合った報酬を支払うことにより、すでにいる潜在的な資格保有者に働いてもらう方針を出すべきだ。そして、福祉財源は、このブログの2013年7月18日*2の資料で、工業化の進んでいない中東諸国が上位にきているように、早く海洋資源の採掘を始めるべきなのである。

*1:http://mainichi.jp/feature/news/20130327ddm013100008000c.html
(毎日新聞 2013年3月27日) いろはのい:増える待機児童 保育士不足がネックに
 子どもの保育所への4月入所がかなわなかった首都圏の母親たちが、各地で異議申し立てを起こすなど保育所待機児童の問題は深刻さを増しています。ただ、その一方で、保育所を増やそうにも保育士が集まらないという事態も起きています。
 ◇処遇改善に着手
 出産後も働き続ける女性や共働きする夫婦が増え、保育所に入る子どもは増えるばかり。だからといって、保育所の定員を増やしたくとも保育士を確保できないという悲鳴が各地で上がっています。厚生労働省が11年に都市部や待機児童の多い自治体を対象に実施した調査では、回答した130自治体の約8割が「保育士不足」と答え、その約8割は「長期的な課題」と回答しました。こうした状況を改善しようと、厚労省は新たな保育士確保策をスタートさせます。12年度の補正予算には438億円を盛り込みました。目玉は保育士の処遇改善です。12年の賃金構造基本統計調査によると、私立施設の保育士の平均給与は月額約21万円。全職種平均の約29万8000円より約9万円低く、幼稚園教諭などより低額です。同省の保育士を対象とした調査(11年)でも、「勤務内容に比べ給与が安い」と答えた人が半数を上回りました。09年の離職率は10%。平均勤続年数は8・4年で全産業平均の11・9年より2年以上短くなっています。厚労省は低待遇が離職につながっているとみて、補正予算のうち340億円を保育士の賃金アップに充てる意向です。対象は相対的に公立保育所より給与の低い私立保育所で、保育士の処遇改善に取り組む施設には保育士の平均勤続年数に応じて費用を補助します。同省は過去の介護職員の処遇改善策で平均月額賃金を1万5000円引き上げるなどの目標を掲げていました。今回は目標額こそ示していませんが、月収約30万円の保育士なら標準的なケースで約8000円増になるとみています。
 ◇資格取得を促進
 また保育士の資格取得者を増やす取り組みも進めます。保育士養成校の入学定員は長らく、増加傾向にあったのですが、資格を取得して卒業する人は減ってきていました。このため認可外保育施設で働く保育士資格のない人を支援し、資格取得を促します。受講費用の半分と、受講のために職員が仕事を休む際、その代替要員にかかる費用を補助します。認可保育所の保育者は全員有資格者なのに対し、認可外では有資格者が6〜7割という施設もあります。資格取得者を増やすことで、将来認可外から認可保育所へ移行しやすくする効果も狙っています。

*2:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/3752
(西日本新聞 2013年6月4日)  保育士確保で基準緩和へ、厚労省 認可外の移行支援
 厚生労働省は4日、認可保育所への移行を目指す認可外の保育施設を支援するため、確保しなければならない保育士の基準を緩和し、通常の3分の1で認める方針を固めた。全国的な保育士不足が移行の大きな障壁となっているためで、5年以内に基準を満たすよう求めている。近く全国の自治体に通知する。厚労省は5年で保育所定員を40万人増やして保育の受け皿を確保する「待機児童解消加速化プラン」を掲げている。移行を目指す認可外施設への支援はその一環で、改修費や賃料、運営費の助成も打ち出している。条件緩和には、施設が面積などの基準を満たしていることが必要。

| 男女平等::2013.5~2013.11 | 01:57 PM | comments (x) | trackback (x) |

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