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2013.8.24 玄海原発の再稼動に反対する – 本当は原発のコストは高い(2013.8.29最終更新)
    
     *3より          2013.8.19日経新聞より     2013.8.5日経新聞より       

(1)原発の本当のコスト
 私が、このブログの「原発」「内部被曝」「環境」のカテゴリーにずっと記載しているとおり、原発でシビアアクシデントが起こった場合は、近隣の住民が一時的に避難すれば災害を免れるというものではない。外に放出された放射性物質は、*1のように森林や土壌を汚染して植物や動物(人間も含む)の体内に入り、結局は、人間が食べ物や呼吸によって内部被曝させられる。また、汚染された水は、いろいろな経路で川や海に流れ込んで海産物を汚染するが、人間にとって危険物であるため、除染も容易ではない。

 そのため、原発のコストには、電力会社が支出する経費だけでなく、国が原発立地自治体に支払う交付金や原発事故処理のために支出するコスト、金銭の受け渡しがなかったとしても住民が危険にさらされたコストや農林漁業や観光業が受けた損害としてのコストがある。金銭の受け渡しがないのに、関係のない他者が支払うコストを、経済学では「外部不経済」と呼び、その典型的な例が公害だ。

(2)佐賀県の首長の意見
 「今回、シビアアクシデントを起こしたのは、東京電力であって九州電力ではない」と地元の関係者には言う人が多い。しかし、技術やセキュリティーのレベルはあまりかわらないし、事故が起こった際には、玄海原発の方が福島第一原発よりも陸地の汚染地域が広くなる。そのため、これだけのリスクを犯してまで原発で発電する必要はないと私は考えている。

 *3及び上の左図は、原発交付金を受けており、自民党支持者の多い佐賀県の首長アンケートの結果だが、原発の今後については「将来的に廃止」が16人で最も多く、「数を減らして維持」「現状維持」は合わせて4人で、ごく少数であった。一般市民では、さらに再稼働反対が多く、再稼働を認める人でも、「原発で生活しているから」「今は仕方がないから」という理由が多い。

(3)もう再稼動させない
 *4のとおり、長崎県漁連も原発再稼働に反対している。また、私もこのブログの2018.8.23に記載しているとおり、放射線被害に関する電力会社や日本政府の環境意識は高くはなく、規模をより大きくした水俣病の二の舞になりそうだと思っている。また、原発は、事故が起これば被害が大きく、人間の力が及ばないため、もう再稼動は許さないようにしよう。そう決めてしまえば、*5や上の中央・右図のように、いろいろな工夫があり、やりようはいくらでもあるのだから。

*1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/20130824/CK2013082402000139.html (東京新聞 2013.8.24) 捕獲のシカから1000ベクレル イノシシと合わせ7検体が基準値超え
 栃木県が実施した野生鳥獣の放射性物質モニタリング調査で、宇都宮、大田原、日光、市貝、塩谷の五市町で捕獲されたシカとイノシシの計七検体から、国の一般食品の基準値(一キログラム当たり一〇〇ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出された。県の発表によると、六~七月にかけて県内十四市町で捕獲したシカ六検体、イノシシ十三検体、カルガモ二検体の計二十一検体を今月二十二、二十三の両日に測定。最高値は日光市で六月三十日に捕獲されたシカで、一〇〇〇ベクレルあった。ほかにシカ二検体とイノシシ四検体から一六〇~二八〇ベクレルが検出された。県は「捕獲場所周辺での野生鳥獣の自家消費は控えて」と注意を呼びかけている。

*2:http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_gnavi#Edit2
(朝日新聞 2013年 6月 29 日) 原発と政治―「地元」をとらえ直そう
 原発が事故を起こせば、極めて広範囲に打撃を与える。この最低限の教訓さえ、まだきちんと生かされていない。国は福島の事故後、防災対策を準備する「重点区域」を、原発の8~10キロ圏から30キロ圏に広げた。対象の自治体は45市町村から135市町村に増えた。原発を再稼働するなら、これら「地元自治体」から同意を得るのが不可欠だろう。実際、関係する自治体は電力会社に、再稼働時は同意を条件とする立地自治体並みの協定を結ぶよう求め始めている。だが、交渉は難航している。関西電力が早期の再稼働をめざす福井県の高浜原発では、30キロ圏内に入る京都府や滋賀県の自治体が関電と交渉中だが、関電は認めようとしない。
 立地自治体の側にも、被害地域を広く想定する国の方針に反発する動きがある。福井県は全国最多の14基の原発が集中立地し、大きな災害が起きれば原発が相次いで事故を起こす心配がある。ところが、県は「国の避難基準があいまい」などとして、隣接する他府県の自治体との交渉を後回しにし、避難先を県内に限る計画をつくった。その結果、美浜原発の過酷事故を想定した6月の避難訓練では、美浜町民は原発から遠ざかる滋賀県ではなく、県の計画に従い、大飯原発のある県内のおおい町へ逃げた。これが、住民の安全を第一に考えた対応だと言えるだろうか。背景には、原発事業者と立地自治体との特別な関係がある。事業者は自治体に寄付金や雇用の場を提供し、自治体は危険な原発を受け入れる。「地元」が広がれば、事業者にとっては再稼働のハードルが上がり、立地自治体もこれまで通りの見返りが得られる保証はない。事故の現実を目の当たりにしてもなお、双方に、そんな思惑が見え隠れする。こんないびつな関係を続けることは、もう許されない。
 事業者は30キロ圏内の自治体と協定を結び、監視の目を二重三重にする。自治体は広域で協力し、発言力を強める。そして万一の際の避難計画をつくる。もたれあいでなく、住民の安全を第一に、緊張感のある関係を築かねばならない。しかも、これからは新しい規制基準のもと、再稼働できない原発も出てくる。国策に協力してきた自治体にとっては厳しい事態ではある。原発への依存から方向転換するのは容易ではない。ただ、福井県も「エネルギー供給源の多角化」を掲げ、液化天然ガス(LNG)の受け入れ基地の誘致に動き出すなど、脱原発依存に向けた試みが垣間見える。安倍政権は、再稼働への理解に努力するのではなく、新たな自立への支援にこそ、力を入れていくべきだ。

*3:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2507474.article.html
(佐賀新聞 2013年7月13日) 原発再稼働 知事・首長アンケート
 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の新規制基準に基づく安全審査申請に合わせ、佐賀新聞社は知事と県内20市町の首長に玄海原発の再稼働や将来的な原子力政策について聞いた。再稼働は21人のうち、玄海町長が「賛成」、14人が「条件付き賛成」、「反対」が5人、「その他」が1人だった。今年3月時点のアンケートと比べ、「反対」が2人増えた。ただ、「条件付き賛成」「反対」のいずれも、「地元理解」を求める意見が多く、再稼働に向けては、安全協定の締結を含めた同意手続きの在り方が焦点になりそうだ。再稼働について、「賛成」「条件付き賛成」「反対」の3項目から選択してもらった。樋渡啓祐武雄市長と田中源一江北町長が前回の「条件付き賛成」から「反対」に変わった。ただ、反対の理由は「新基準をクリアするには現時点で無理がある。まずは地元への事前説明を」(武雄)、「時期尚早。何が何でも反対ではないが、(安全協定を含め)県民の理解を得る努力を」(江北)と、丁寧な説明と地元理解を求めた。「条件付き賛成」でも、「規制委の厳しいチェックを」(田島健一白石町長)と厳格な審査を求める意見のほか、「周辺地域の安全対策や安全協定の締結」(塚部芳和伊万里市長)、「市長会として協定締結の話し合いを進めている」(横尾俊彦多久市長)など、九電に対して安全協定を求める声も多かった。このほか、「最終的には国が判断し、自治体などに十分説明して住民の不安払しょくを」(坂井俊之唐津市長)、「国が安全性確保を保障し、十分な説明を」(秀島敏行佐賀市長)など、国の積極的な関与を求める声も多かった。古川康知事は「いずれも選択せず」とした上で、「現時点で判断材料がまったく示されていないため、国が責任を持って判断し、再稼働までのプロセスを明確に示してほしい」と今後の手続きの明確化を求めた。 7月8日に施行された新規制基準については「シビアアクシデント対策などが強化された」と一定の評価を示す声がある一方、「専門的知識もなく、判断できない」との意見も目立ち、自治体独自での安全性確認の難しさも浮き彫りになった。原発の今後については3月の回答と変わらず、「将来的に廃止」が16人で最も多く、「数を減らして維持」「現状維持」が合わせて4人。古川知事は「その他」とし、「中長期的には依存度の低減を進めていく必要がある。エネルギー戦略は国が責任を持って決めていくべきもの」と答えた。

*4:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2525873.article.html
(佐賀新聞 2013年8月5日) 長崎県漁連、原発の再稼働反対 / 玄海、海上デモも
 長崎県漁業協同組合連合会は5日、理事会を開き、原発事故が起きた場合の漁業被害対策について九州電力から納得のいく説明がないとして、玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働に反対することを決めた。漁船による海上デモの実施方針も確認。都道府県単位の漁連として異例の対応を取る。理事会では「玄海原発再稼働に関する緊急対策本部」(本部長・川端勲長崎県漁連会長)を5日付で設置した。今後実施する反対活動の詳細を詰める。海上デモのほか、国への要請活動や農協など1次産業に関わる他団体との連携を検討する方針も確認した。

*5:http://qbiz.jp/article/22355/1/
(西日本新聞 2013年8月23日) 九州の太陽光発電、普及堅調 玄海1号並み容量に
 昨年7月に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、九州7県で発電を始めた太陽光発電の設備容量が、5月末で玄海原発1号機(佐賀県玄海町、出力55万9千キロワット)を上回る56万2千キロワットに達した。太陽光発電は天候に左右され、出力は最大でも設備容量の半分程度にとどまるものの、記録的な猛暑が続く中、電力の供給力確保に一定の貢献をしているとみられる。20日に経済産業省が公表した資料を基に集計した。九州7県で稼働中の太陽光発電設備容量は、全国の19%を占め、九州で再エネの導入が堅調であることがうかがえる。県別で九州最大は福岡の17万6千キロワットで、全国でも愛知県の18万1千キロワットに次ぐ2位だった。九州の2番目は熊本の7万8千キロワット、3番目が大分の7万5千キロワットだった。福岡県の稼働設備容量が全国トップクラスであることについて九州経済産業局は「短期間で太陽光発電を設置する技術を持つ業者がいることが一因」とみている。一方、九州で同制度を活用するための認定を受けた設備容量は計498万1千キロワット。稼働設備容量の9倍近くあり、稼働しているのは認定設備容量の11%にとどまる。県別では鹿児島の105万4千キロワットが九州で最も多く、全国でも4位だった。大分は95万7千キロワットで全国5位。福岡は75万9千キロワットで九州で3番目だった。太陽光発電以外で九州で稼働しているのは、長崎のバイオマス発電(2千キロワット)、鹿児島の水力、大分の地熱など計3千キロワット。認定を受けながら未稼働の施設(計7万9千キロワット)としては、鹿児島の風力発電4万4千キロワットが目立ち、熊本と宮崎の水力、熊本と鹿児島の地熱などが含まれる。

PS(2013.8.29追加):小泉元首相の政策選択のセンスは、やはりGoodです。
*6:http://mainichi.jp/opinion/news/20130826ddm003070155000c.html
(毎日新聞 2013年8月26日 東京朝刊) 風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」
 脱原発、行って納得、見て確信−−。今月中旬、脱原発のドイツと原発推進のフィンランドを視察した小泉純一郎元首相(71)の感想はそれに尽きる。
 三菱重工業、東芝、日立製作所の原発担当幹部とゼネコン幹部、計5人が同行した。道中、ある社の幹部が小泉にささやいた。「あなたは影響力がある。考えを変えて我々の味方になってくれませんか」。
 小泉が答えた。
 「オレの今までの人生経験から言うとね、重要な問題ってのは、10人いて3人が賛成すれば、2人は反対で、後の5人は『どっちでもいい』というようなケースが多いんだよ」。「いま、オレが現役に戻って、態度未定の国会議員を説得するとしてね、『原発は必要』という線でまとめる自信はない。今回いろいろ見て、『原発ゼロ』という方向なら説得できると思ったな。ますますその自信が深まったよ」。
 3・11以来、折に触れて脱原発を発信してきた自民党の元首相と、原発護持を求める産業界主流の、さりげなく見えて真剣な探り合いの一幕だった。
 呉越同舟の旅の伏線は4月、経団連企業トップと小泉が参加したシンポジウムにあった。経営者が口々に原発維持を求めた後、小泉が「ダメだ」と一喝、一座がシュンとなった。
 その直後、小泉はフィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」見学を思い立つ。自然エネルギーの地産地消が進むドイツも見る旅程。原発関連企業に声をかけると反応がよく、原発に対する賛否を超えた視察団が編成された。
 原発は「トイレなきマンション」である。どの国も核廃棄物最終処分場(=トイレ)を造りたいが、危険施設だから引き受け手がない。「オンカロ」は世界で唯一、着工された最終処分場だ。2020年から一部で利用が始まる。
 原発の使用済み核燃料を10万年、「オンカロ」の地中深く保管して毒性を抜くという。人類史上、それほどの歳月に耐えた構造物は存在しない。10万年どころか、100年後の地球と人類のありようさえ想像を超えるのに、現在の知識と技術で超危険物を埋めることが許されるのか。
 帰国した小泉に感想を聞く機会があった。
−−どう見ました?
 「10万年だよ。300年後に考える(見直す)っていうんだけど、みんな死んでるよ。日本の場合、そもそも捨て場所がない。原発ゼロしかないよ」。
−−今すぐゼロは暴論という声が優勢ですが。
 「逆だよ、逆。今ゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。野党はみんな原発ゼロに賛成だ。総理が決断すりゃできる。あとは知恵者が知恵を出す」。
 「戦はシンガリ(退却軍の最後尾で敵の追撃を防ぐ部隊)がいちばん難しいんだよ。撤退が」。

| 原発::2013.7~9 | 12:55 PM | comments (x) | trackback (x) |

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