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2013,09,25, Wednesday
玄海原発 (1)原発の先行的再稼働など恥である *3には、「原発安全審査申請2カ月 玄海“先行組”に」というように、原発再稼働を先行することがあたかも進んでいてよいことだというような記事があり、*4には、佐賀県の商工会議所連合会が原発再稼働を要望し、特に唐津商工会議所の宮島会頭が「電力の安定供給のため、玄海原発の再稼働に向けて尽力してほしい」と要望したとされているが、いつまでも時代遅れの技術にしがみついて新しい技術の発展を妨げ、さらに佐賀県の農林水産物や食品の付加価値を下げるのはやめてもらいたい。 食品を輸出すべき現代は、原発のある国とない国の食品安全に関する取り組みの違いは明白という印象であり、私は、選択可能な場合は、原発のない国、ニュージーランドやオーストラリア産の食品を購入するようにしている。従って、視野を大きく持って、あらゆる影響を考えるべきである。 そうすれば、*1の記事にあるように、「電気を起こすだけなら原発にこだわる必要はなく、原発に関係する人の半分は原発に疑問を持っている」というのが正解であろう。 (2)福島第一原発事故は地震が最初の原因である *1のように、東芝で原発の設計をしていた技術者の証言で、「原発は津波だけでなく、長時間振動の地震も想定していない」とされている以上、玄海原発もかなりのリスクがある。原発事故時に原子力安全委員長だった班目春樹氏(65)が、東芝で班目・渡辺プロジェクトとして、さまざまな想定地震を設定して解析をやったのだそうだが、これで、当時の原子力安全委員長の班目氏が、「この事故はなかったことにしたい」と言った意味がわかった。 なお、*2のように、世界の地震の90%は(About 90% of the world's quakes occur in the region.)、環太平洋の(the Pacific Ocean)この地域で起こっており、日本では、現在、地震が頻発している。そして、福島原発事故に関する正確な情報は、日本のメディアよりも海外のメディアの方がポイントを突いた正確な報道をしているのだ。そのような状況の中で、本質をつかない机上の空論のような安全基準や審査を通ったからといって、玄海原発も安全と言えないことは明白である。 *1:http://digital.asahi.com/articles/TKY201309230481.html?ref=pcviewpage (朝日新聞 2013.9.24) (プロメテウスの罠)追いかける男:14 なんでも津波のせい 「津波と違って地震は避けようがないからね。だから今回の事故で地震のことはタブーになっているんですよ。なんでも津波のせいにして、地震の影響を隠そうとしている」。避けようがないからこそ、造るときには地震に気をつかっていた。 東大卒業後、1971年に東芝入社。格納容器の設計に携わる。福島第一の3、5号機、浜岡の1、2、3号機、女川1号機を担当した。「たとえば浜岡は津波のことは完全に欠けてた。地震を考え、非常用ディーゼルは地下に造るのが当たり前だと思ってた。重くて回転するものは下に置くのがいいと」。しかし想定する地震に長時間振動はなかった、と明かす。「パンチ一つには耐えられるように設計してるんですよ。ところが4分続く揺れに耐えられるようには設計していない。福島ではそれが起こったと思います。疲労破壊です」。社の同僚に震災当時の原子力安全委員長、班目春樹(65)がいた。「一緒に原発の安全性を解析したんです。僕らが中心だったんで班目・渡辺プロジェクトって呼ばれたんですけどね。想定地震を設定してさまざまな解析をやった。原発の安全解析は彼と僕が先駆者です」。 ぶ厚い報告書を出したら、米国のゼネラル・エレクトリック(GE)社に1年行かせてくれた。GEは敦賀1号機や福島第一1号機の原子炉を設計した原発の草分けだ。「前々から行きたいってお願いしていて。当時はまだGEに学ぶって雰囲気があったんです。夢のような1年だった。すごく勉強した」。帰国して1年たった79年、スリーマイル島の原発事故が起きる。そして86年、チェルノブイリ事故。「いったん事故が起こったらこうなるんだ。こりゃだめだ、と原子力に対する熱が全部冷めました」。合理化の熱にも嫌気が差して91年に原子力部門を離れる。05年に静岡の沼津高専准教授となり、12年教授で退職。13年2月、推されて上野原市長選に出て落選する。「努力すればなんでもできると思ってたけど。選挙は努力してもだめだなあ」。現事務所は父親がやっていた理髪店。「上野原義塾」と名付けて子どもたちに論語を読ませている。「原発に関係する人の半分は原発に疑問を持ってるんじゃないかな。電気を起こすだけなら原発にこだわる必要はないから」。 【プロメテウス】人類に火を与えたギリシャ神話の神 *2:http://www.usatoday.com/story/news/world/2013/09/19/japan-fukushima-nuclear-plant/2835493/#rpctoken=1483849681&forcesecure=1 (USA Today 2013.9.19) Magnitude-5.3 earthquake hits Japan's Fukushima ー DENVER (AP) A magnitude-5.3 earthquake has hit the Japanese prefecture that is home to the nuclear power plant crippled in the March 2011 earthquake and tsunami. The U.S. Geological Survey says the quake struck early Friday at a depth of about 13 miles under Fukushima Prefecture and about 110 miles northeast of Tokyo. The Pacific Tsunami Warning Center did not issue an alert. The Japanese news agency Kyodo News reported that the plant's operator, Tokyo Electric Power Co., observed no abnormality in radiation or equipment after the quake. Japanese Prime Minister Shinzo Abe on Thursday ordered TEPCO to scrap all six reactors at the Fukushima Dai-ichi plant and concentrate on tackling pressing issues like leaks of radioactive water. The 2011 disaster caused three reactors to melt and damaged a fuel cooling pool at another. Officials have acknowledged that radiation-contaminated groundwater has been seeping into the Pacific Ocean since soon after the meltdowns. The region lies on the "Ring of Fire" — an arc of earthquake and volcanic zones that stretches around the Pacific Rim. About 90% of the world's quakes occur in the region. *3:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2554445.article.html (佐賀新聞 2013年9月24日) 原発安全審査申請2カ月 玄海“先行組”に 新たな規制基準に基づく原発の安全審査が進んでいる。電力会社4社が原子力規制委員会に6原発12基の審査を申請してから2カ月余り、「先行組」と、それ以外がはっきりしてきた。九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)はトップグループを走っており、27日には現地調査に入る予定だ。新基準は7月8日に施行され、12基がほぼ同時に審査に入った。規制委は2カ月余りで、20回以上の会議を開いている。 ▼専門チーム90人 九電は90人体制の専門チームを東京に送り込み、ヒアリングなどに対応。規制委は各原発を三つのチームで審査してきたが、ここにきて進ちょく具合は大きくばらついてきた。既に事故時の拠点となる緊急時対策所を備えた免震重要棟を設けた四国電力伊方原発3号機(愛媛県)が最も先行しており、九電の川内原発1、2号機(鹿児島県)と玄海原発も後に続いている。二極化が進み、先行組はこれまでの書類による審査に加えて現地調査へと進んだ。書類だけでは把握しにくい部分を直接、審査する狙いで、13日の伊方を皮切りに、20日には川内、27日には玄海原発を訪れる。これまでの書類審査では、起こり得る重大な事故を具体的に想定し、そこで生じる事態にどう対処するか、時系列で細かく検討してきた。玄海原発では、配管やダクトなどのひび割れや局所的な腐蝕について「1週間以内で補修可能」とした九電に対し、「(重大事故時に)非常に長くないか」「通常は視覚や聴覚、触感で場所を特定できるだろうが、事故時に探し当てられるか」などの厳しい指摘があった。九電は「ごく小さいものは当然見つけられない可能性もある」としつつも、「影響はものすごく小さい」と主張。審査官から「ここでの要求は除去、あるいは修復できるということ。影響が小さいからどうのこうのではない」といさめられる場面もあった。非常時の対応にどれだけの時間がかかるかという見積もりでも、訓練で作業員が全面マスクを着けていない点が問題視された。保安検査官は「全面マスクをすると、かなりやりにくい。本当にこの時間でできるか分からない」と指摘、九電は「今後、訓練で実証したい」と応じた。19日の会合では代替緊急時対策所の電源系統が問題視された。非常時に備えて代替電源を3台準備しているが、それをつなぐ電源系統は1系統だけ。「火災などで同時に機能喪失も考えられるのではないか」と甘さを指摘された。 ▼膨れ上がる資料 規制委が安全性を確認するまでの期間は当初、半年程度との見方もあったが、2カ月がたって、なお先行きは見通せない。申請時に出された書類は玄海原発関連だけでも約1万4千ページに及ぶ。審査が進むにつれ、資料は追加に次ぐ追加で、さらに膨れ上がっている。「審査完了まで、登山に例えれば何合目か」という報道陣の質問に、規制庁幹部も「私たちにも分からない」と返答した。だが、政府は「安全を確認した原発から再稼働する」との方針を掲げており、電力各社とも規制委による“お墨付き”が得られ次第、一気に再稼働へと向かう構えだ。 *4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2554720.article.html (佐賀新聞 2013年9月24日) 原発再稼働など要望 県商工会議所連合会 佐賀県商工会議所連合会(井田出海会長)は24日、県庁を訪れ、古川康知事に経済対策11項目を要望した。原発再稼働や有田焼400年事業の財政支援などを求めている。井田会長ら県内8商議所の会頭らが古川知事を訪ねた。唐津商議所の宮島清一会頭は「電力の安定供給のため、玄海原発の再稼働に向けて尽力してほしい」と要望。併せて再生可能エネルギーの普及促進も求めた。有田商議所の山口隆敏会頭は「市場がグローバルになり、規制緩和が進むと厳しい面もある。400年を契機に、担い手が夢を持てる産業にしたい」と述べ、有田焼創業400年に向けた県の事業、財政支援を求めた。 古川知事は原発再稼働について「厳しい基準で規制委員会がチェックした上で、再稼働かどうかのステージになる。現時点では、国がどう関わるか分からず、過程が見えない」と述べた。有田焼については「コスト競争の波に飲まれると、活路を見いだすのは難しい。400年を契機に、ブランドの再構築を進めたい」と語った。2015年の世界遺産登録が期待される三重津海軍所跡(佐賀市)も話題となり、古川知事は「来てみたら『しょぼかった』とならないようにすべき。観光ルートに組み込まれるような仕掛けを考えたい」と話した。
| 原発::2013.9~11 | 10:54 AM | comments (x) | trackback (x) |
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