■CALENDAR■
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31      
<<前月 2020年08月 次月>>
■NEW ENTRIES■
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■OTHER■
左のCATEGORIES欄の該当部分をクリックすると、カテゴリー毎に、広津もと子の見解を見ることができます。また、ARCHIVESの見たい月をクリックすると、その月のカレンダーが一番上に出てきますので、その日付をクリックすると、見たい日の記録が出てきます。ただし、投稿のなかった日付は、クリックすることができないようになっています。

2013.10.19 女性の登用と言えば、「短時間労働」と「働き方」が問題だとするのは、おかしい。
      

(1)日本は、まだ女性が最前線で活躍する社会に生まれ変わってはおらず、努力を始めたにすぎない
 *1、*2によれば、安倍晋三首相は、「米ニューヨークでの国連総会で一般演説を行い、日本社会で女性の活躍の場を増やす」と言われたそうで、安倍首相が女性の活躍を全面的にサポートしてくれているのは、よいことだと思う。臨時国会の所信表明演説でも、そう言っておられたので、女性の活躍をバックアップしようとしておられるのは確実だろう。

 しかし、*1の世耕官房副長官の「女性が最前線で活躍する社会に日本は生まれ変わってきていると訴えることが重要なポイント」というのは、議員、民間企業の役員、裁判官などの意思決定する立場にいる女性の割合が著しく低い状況を考えれば、事実から程遠い“アピール”である。また、この発言は、「最前線で活躍できていない女性は、本人の努力不足だ」と言っているのと同じであるため、これまで差別されてきた日本女性に対して失礼でもある。

 何故なら、*4のように、佐賀県で、国の「均等・両立推進企業表彰」が行われ、「意欲や能力のある人材活用を推進し、5年前まで男性社員だけだった設計、営業の両部門に女性を採用し、同じ部門に女性を複数配置して孤立を防いでいる」などの取組みをしたとして、佐賀市の松尾建設が、均等推進企業部門の佐賀労働局長奨励賞に選ばれたという程度だからである。つまり、これは、5年前まで男性社員だけだった設計、営業の主要部門に女性を採用・配置したというだけの話であり、女性が主要部門の部長や取締役になったという話ではないからだ。しかし、人材としての女性は、私の学生時代(40年くらい前)から東大の建築学科にもおり、一級建築士も多いため、この落差はまさに採用・配置による女性差別によるもので、第一次男女雇用機会均等法も1985年には成立していたことを、私は証言する。

(2)女性管理職を増やす取り組みは、短時間勤務ではないだろう
 *2では、「女性管理職増加のためには、『短時間勤務の拡充』が必要と考える人が7割であり、女性は結婚や出産などのタイミングで退社するケースが多く、女性の管理職はまだ少数」と記載されている。

 しかし、実際には、管理職予備軍の女性は、結婚のタイミングで退社するような寿退社願望の人はおらず、出産や子どもの小学校入学のタイミングで仕方なく退社しているのである。その理由は、仕事を続けたかったが、保育所や学童保育がないため退社を余儀なくされたというものであり、保育所や学童保育不足の問題は、私が学生の頃(40年くらい前)から指摘されていた。また、仕事を続けるために、DINKSや独身を選択した人も多いため、女性の結婚・出産が女性管理職が少ない理由ではない。

 また、私は、管理職予備軍の女性が、短時間勤務を望んでいるとも思わない。何故なら、例えば、大学病院に勤務する女性医師が、管理職である教授にまでなりたければ、短時間勤務どころか、他の人よりも診療や研究に励んで、多くの知識と経験を得なければならないからである。これは、弁護士、公認会計士、議員、官僚、記者、その他の職種でも同じであり、実力や実績で評価される場合の必然だ。

(3)女性に、無償労働、低賃金労働を強いる発想が女性の昇進を阻んでいるのだということ
 *3に記載されているように、「家事や買い物、育児、ボランティアなどに充てられた『無償労働』を金額に換算すると、2011年は約138兆5千億円に上ることが内閣府の推計で分かり、その無償労働の8割を女性が占めた」そうである。確かに、女性に対して、無償労働、低賃金労働を強いる社会的圧力(私の場合は、夫からは全くない)があり、これがある限り、女性が男性と同じ以上の実績をあげ、その実績を公正に評価されて管理職になることは難しいだろう。これが、「ガラスの天井」と呼ばれるガラスの正体だが、「日本では、強靭で、はっきり見えるので、ガラスではなくコンクリートだ」と言う人もいる。

 そのため、私も、内閣府と同様、女性が社会進出して、家事・育児・介護の一部を外部委託すれば、労働人口が増え、産業も増えるので、産業振興して経済成長につながると考える。そして、これは、ニーズもないのに無理矢理行う産業振興ではなく、ニーズに合った財・サービスを提供するという、人を幸福にしながら行う産業振興なのである。

*1:http://digital.asahi.com/articles/TKY201309230423.html?ref=pcviewpage
(朝日新聞 2013.9.24)女性重視を強調へ 安倍首相、国連演説で
 安倍晋三首相は23日、カナダ、米国を訪問するため政府専用機で羽田空港を出発した。首相は米ニューヨークでの国連総会で一般演説を行い、日本社会で女性の活躍の場を増やす姿勢をアピール。シリア問題をめぐる難民支援にも積極的に関与する方針を示す。首相は出発前、同空港で記者団に「シリア問題に対する貢献と日本政府の女性重視の姿勢を世界に発信したい」と強調。世耕弘成官房副長官は同日夜、BS日テレの番組で、首相の国連演説について「日本は、決して右傾化するつもりもないし、歴史認識でいろいろ言われているが、女性が最前線で活躍する社会に日本は生まれ変わってきていると訴えることが重要なポイントになる」と述べた。首相はまた、消費増税に備えた経済対策で復興法人税を来春に1年前倒しで打ち切る方針について「復興のための予算は確保していくというのが当然の前提だ」と述べ、同税の撤廃に与野党から批判が出ていることに反論した。首相はカナダでハーパー首相と会談し、米国でオランド仏大統領や国連の潘基文(パンギムン)事務総長と会談。岸田文雄外相も23日、国連総会などに出席するため離日した。

*2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20130924&ng=DGKDZO60088270U3A920C1TJC000 (日経新聞 2013.9.24) 女性管理職増加へ、「短時間勤務の拡充」7割
 多くの企業が、女性が働き続けやすい仕組みを整えている。女性管理職を増やす取り組み(複数回答)として「短時間勤務制度の拡充」(72.6%)、「産休・育休明けの復職支援体制の拡充」(67.1%)などが上位にあがった。女性は結婚や出産などのタイミングで退社するケースが多く、女性の管理職はまだ少数派といえる。現在の課長以上に占める女性の割合は「5%未満」が73.3%を占め、40%以上との回答はゼロだった。政府は産業界に対して、積極的な女性登用を働き掛けている。成長戦略では「女性役員を上場企業に1人」といった目標を数値化している。自民党の政策提言では、指導的な立場につく女性の比率を2020年までに30%にするとうたっている。ただ、性別に関係なく実力主義で登用するとして数値目標には慎重な姿勢の企業が多い。「女性比率や人数などの数値目標の設定」に取り組んでいる企業は26.7%にとどまる。数値目標を設定していても「10%未満」としている企業が3割強に上った。

*3:http://qbiz.jp/article/24360/1/
(西日本新聞 2013年9月30日) 家事、育児…年138兆円 内閣府が「無償労働」推計
 家事や買い物、育児、ボランティアなどに充てられた「無償労働」を金額に換算すると、2011年は過去最高額の約138兆5千億円に上ることが、内閣府の推計で分かった。名目国内総生産(GDP)の約3割に相当し、無償労働の8割を女性が占めた。内閣府は「女性の社会進出が進み、家事や育児の一部を企業や保育所などに任せれば、産業が振興して経済成長につながる可能性がある」と指摘している。無償労働の中で「家事全般」が最も高く約88兆6千億円。買い物は約27兆2千億円、育児は約14兆8千億円、介護は約3兆4千億円だった。ボランティアなど社会活動は約4兆5千億円。推計は、生活時間の配分などを調べる総務省の「社会生活基本調査」を基に、男女別、年代別の賃金や人口を反映させて算出した。政府は1981年分から5年ごとに結果を集計。高齢化が進み、推計算出に高い賃金を使う年代が増えているため、01年は約128兆8千億円、06年は約131兆9千億円と、無償労働額は毎回増えている。

*4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2563064.article.html
(佐賀新聞 2013年10月11日) 松尾建設に奨励賞 女性採用や長期休暇促進
 女性の雇用促進や、仕事と育児・介護の両立支援に取り組んでいる企業を対象にした国の「均等・両立推進企業表彰」で、佐賀市の松尾建設(松尾哲吾社長)が、均等推進企業部門の佐賀労働局長奨励賞に選ばれた。 同社は意欲や能力のある人材活用を推進し、5年前まで男性社員だけだった設計、営業の両部門に女性を採用。従業員721人のうち女性は88人で、同じ部門に女性を複数配置して孤立を防いでいるほか、長期休暇の取得も促進している。厚生労働省の情報ポータルサイトでは女性の採用や職域拡大、継続就業を支援する具体策を提示しており、西村公子局長は「男性社会のイメージが強い建設業界での積極的な取り組みは他企業の模範となる」と評価する。10日に表彰式があり、同社の西久保孝幸管理本部長は「多様化する顧客ニーズに対応するため、女性に限らず誰でも活躍できる職場づくりをさらに進めていきたい」と話した。 表彰は1999年度から厚労省と佐賀労働局が毎年行っており、県内企業の受賞は2006年度以来7年ぶり。

| 男女平等::2013.5~2013.11 | 05:19 PM | comments (x) | trackback (x) |

PAGE TOP ↑