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2014.1.7 厚生労働省(労働基準監督署)の限界は、雇用差別を放置して、残業代未払いのような小さなことのみ、変に強く言及することである
     

(1)派遣労働者の多くは、自ら選んで派遣労働者になったわけではない
 *1に「労働者派遣法の見直しに向けた審議会の議論が続いているが、大事なのは派遣という働き方を選ぶ人が仕事に就く機会を狭めないことだ」と書かれている。しかし、記事の中に書かれているとおり、「賃金などの待遇は自助努力」というのが派遣社員の立場であり、「期限を切らずに派遣で働ける通訳、秘書」として働いているのは、圧倒的に女性が多い。そして、彼女らは、正規雇用の道があったにもかかわらず派遣という働き方を選んだのではなく、正規雇用の道がないから派遣で働いている人が殆どだ。そのため、働き方の多様化を確保するために派遣制度があるというのは、事実のすり替えも甚だしい。

 なお、正規雇用であれば、雇用者は、男女雇用機会均等法により、女性労働者であっても仕事に必要な能力を高められるよう、男女平等に配置して昇進させる義務があるが、派遣労働者にはその義務がないため、派遣労働者がいくら学び続けて職業能力を高めても昇進はない。そして、*4のように、老いれば、正規社員よりずっと早く退職となる。そして、それこそが、派遣労働が導入された意味だった。

(2)非正規雇用・パート・有期雇用も、雇用上の差別である
 *2、*3の非正規雇用・パート・有期雇用は、正社員と同じ組織が雇用しているが、同じ権利は保障されない労働者である。仮に賃金単価が同じになったとしても労働条件が異なるため、労働者差別だ。そして、非正規・パートにも女性が多く、有期雇用には高齢者が多いが、自らの選択権を行使した結果、この雇用形態を選んだ人は少ない。そして、厚生労働省も労働基準監督署もこの状態を容認しているのであり、日本は、「生産年齢人口の日本人男性以外には、雇用上の不利益を与えてもよい」と考える国であることが問題なのである。

(3)外国人労働者に対する差別
 *5のように、「政府、自民党は、国内の建設現場に受け入れるベトナムなどアジア諸国からの技能実習生を拡大する方向で検討している」とのことだが、”技能実習生”は、受入れ企業では労働者と同じに扱われることが多いにもかかわらず、研修期間中は労働者ではないとして労働関係法令が適用されないため、賃金や時間外労働等に関するトラブルが多発している。

 そのため、私は、若い労働者が足りないから日本で働いてもらう外国人である以上、日本人と差別することなく日本の労働関係法令を適用すべきだと考える。何故なら、そうすることによって、本人が幸福であるだけでなく、日本の外交も明るくなるからだ。その理由は、日本に対して恨み骨髄で母国に帰った人と、日本に感謝しながら母国に帰った人とでは、帰国後の日本に対する態度が全く異なり、その積み重ねは、国の外交にも大きな影響を与えるからである。

(4)“ブラック企業”と厚生労働省、労働基準監督署
 *6には、「厚生労働省が9月、全国5千社余りに実施した集中的な立ち入り調査で、実に82%の企業から長時間労働や残業代の不払いなどが見つかり、是正を勧告した」と記載されているが、流れ作業で作業している工場労働者と異なり、ホワイト・カラーの場合は、長時間働いた人が多くの仕事をしたとは限らない。例えば、同じ仕事を2人の人にやらせると、能力のある人は6時間で終わり、能力のない人が10時間かかって、能力のない人の方が2時間の残業代分だけ収入が高くなる場合もあるのだ。

 そのため、仕事は、労働時間だけでなく、仕事内容も管理・指導しなければ、実質的に有用な仕事をしたかどうかは不明であるし、仕事上の教育効果も期待できない。それにもかかわらず、労働基準監督署が一律に“ブラック企業”のレッテルを張ることこそ問題である。何故なら、民間企業は、お役所ではないため、いればいいというものではないからである。

*1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140107&ng=DGKDZO64953020X00C14A1EA1000 (日経新聞社説 2014.1.7) 派遣で働く場を狭めず処遇を良くしよう
 労働者派遣法の見直しに向けた審議会の議論が続いている。大事なのは、派遣という働き方を選ぶ人が仕事に就く機会を狭めないことだ。その点で有識者らの公益委員が昨年末に示した案は問題がある。派遣は雇用が不安定だから制限するという基本姿勢だからだ。働き方の多様化を踏まえ、派遣労働を否定的にとらえないことが求められる。そのうえで賃金などの待遇を自助努力で改善できるよう、職業能力を高めやすい仕組みを整える必要がある。こうした二段構えで、派遣で働く場を制限せず、同時に派遣労働者の処遇も引き上げていきたい。公益委員の案では、有期契約の派遣労働者が同じ職場で働ける期間を3年までとした。ただし人が3年ごとに交代すれば、企業は労働組合などの意見を聴いたうえで、同じ職場に派遣労働者を受け入れ続けることができる。企業は仕事を派遣労働者に任せやすくなる。しかし派遣で働く人にとっては、3年という期間制限によって就労が打ち切られる。ほかにも派遣で働きにくくなる場面が出そうだ。期限を切らずに派遣で働ける通訳、秘書などの「専門26業務」という区分は廃止するとしている。26業務に就いていた人は、派遣会社と無期雇用契約を結ばないと、3年で仕事を替わらなければならない。派遣会社に無期契約を結ぶ余裕があるかはわからない。派遣で働く人が困ることになりかねない。こうした規制の根っこには、派遣労働を「臨時的・一時的な働き方」とする考え方がある。その位置づけを改めてもらいたい。公益委員案は派遣会社に対し、派遣労働者に計画的な職業訓練を施したり、能力開発の相談に乗ったりすることを求めた。企業の活動する場が世界に広がり、経理や貿易事務など派遣の仕事も新しい知識が要る。派遣で働く人が処遇を上げるには、学び続けて職業能力を高める必要もある。派遣会社は契約を結ぶ際、その仕事でどのような技能を身につけられるか、能力向上に役立つ仕事をほかにも用意できるかどうかなどを示してほしい。学ぶ機会があれば意欲のある人材を集めやすく、派遣会社のためにもなる。公共職業訓練の充実や、人の能力を的確に評価する仕組みづくりなども課題だ。派遣法の見直しだけでなく、派遣労働者の処遇改善に多面的に取り組む必要がある。

*2:http://qbiz.jp/article/29912/1/
(西日本新聞 2014年1月3日) もがく非正規教員 05年比4割増、弱い立場に重責
 「非正規公務員」が九州の市町村で増えている問題で、学校現場でも臨時や非常勤の教員が増加している。文部科学省によると、全国の公立小中学校の非正規教員は約11万人に上り、統計を取り始めた2005年から約4割増えた。少子化傾向の中、正規の教員を増やせないためだが、立場の弱い非正規に、不登校児童の対応など難しい仕事を任せるケースも出ている。自宅を訪ねると、学校に行かない非行少年がたむろしていた。福岡県内の小学校に勤める40代の女性教員は、かき分けるように奥へ入り、担当する児童に声を掛けた。「学校行こう」。不登校の児童の担当だったのは数年前。教壇に立つことはほとんどなく、児童宅に通うのが日課。保健室にしか通えない児童の悩みを聞き、保護者の対応に追われた。問題行動のある児童から罵声を浴びたり、度重なる家庭訪問に保護者から抗議を受けたりしたこともある。先輩教員から「あなたが病気にならないように」と忠告された。
 女性は県教育委員会が採用した教員ではなく、自治体が独自に任用した非正規教員。いつ雇い止めされるかと考えると、どんな仕事も拒否できない。家族の介護で残業ができないため非正規の道を選んだ。教員歴は約10年。つらい仕事も多いのに月給は約20万円。正規の半分以下だ。ベテランになれば非正規でも責任ある仕事を任せられるが、研修さえ行かせてもらえない。正規との格差は歴然だ。長崎市の小学校で非正規教員を務める20代男性は昨春、初めて学級担任となった。ただ、契約は1年。今春からも仕事があるのか、不安は尽きない。「ちゃんとした先生じゃない、とは思われたくない」。児童にも保護者にも、非正規だとは明かしていない。大学卒業後の4年間、非正規にも任用されず他のアルバイトで暮らした年もあれば、病休教員の代理で数カ月の勤務を頼まれたこともある。「断れば次に声が掛からなくなる。他の仕事をするのは難しい」。毎年、県教委の採用試験に挑んできたが、全て不合格。日常の仕事に追われながら受けた昨夏の試験は散々な結果だった。「現場で経験を積むことで、逆に合格から遠のいている気がする」とため息を漏らした。
◆非正規率、全国で16.4%
 文科省によると、公立小中学校の教員数は全国で約70万人(2013年5月1日時点)。このうち、非正規は臨時的任用教員(常勤講師)6万3695人、非常勤講師5万2050人の計11万5745人で、全教員の16・4%に上る。非常勤講師をフルタイムで勤務したと仮定した場合、非正規率が最も高いのは沖縄の15・8%で、10%超が福岡、大分、宮崎の3県を含む14府県に及んだ。一方、財政に余裕がある東京が最低の3・2%だった。教員の人件費をめぐっては、04年度に都道府県の負担割合が3分の2に引き上げられたのに伴い、都道府県が教員の配置や給与額を決められるようになった。しかし、実際は、人件費抑制のため非正規を増やす自治体が増えている。文科省は「学校運営や教育内容への影響が心配され、非正規数を抑える必要がある」(初等中等教育局財務課)と問題視している。

*3:http://www.nikkei.com/article/DGXNZO64886560V00C14A1MM8000/?dg=1 (日経新聞 2014/1/5) パート、有期雇用も同待遇 正社員と同じ仕事なら 厚労省方針、1月にも改正案
 厚生労働省は雇用期間に限りのあるパート労働者も、正社員と同じ仕事をしている場合は、賃金などの待遇面を正社員と同等にするよう法改正する。これまでは無期雇用のパート労働者のみが正社員と同待遇だったが、対象者を広げる。企業がパート労働者へのボーナスを増やしたり、福利厚生を充実させたりするのを促すのが狙い。1月にも労働政策審議会(厚労相の諮問機関)でパートタイム労働法の改正案をまとめ、次期通常国会に提出する。現行のパートタイム労働法では、(1)正社員と仕事内容や責任が同じ(2)人事異動がある(3)契約期間が無期――の3条件を満たすパート従業員について、賃金などの待遇面で正社員と差別してはならないと定めてある。今回の改正では(3)の条件をなくす。
 法改正で、正社員並みの待遇を受けられるパート労働者は現在の約17万人(全体の1.3%)から10万人程度増える見通し。ボーナスや手当も正社員並みになり、福利厚生施設の利用や研修も正社員と同じように受けられるようになる。ただ、雇用期間以外の条件は法改正後も残るため、例えば人事異動がないパート労働者などは対象にならない。パート労働者の7割は女性が占める。安倍政権は女性の活用に力を入れており、厚労省はパート労働者の待遇の向上で労働意欲を高める。ただ、対象となるパート労働者を雇用する企業にとっては負担増になる。日本も加盟する国際労働機関(ILO)は性別や雇用形態で賃金などの待遇に差をつけない「同一労働・同一賃金」を実現するため、加盟各国に法整備を求めている。

*4:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2002Q_S3A221C1SHB000/?dg=1
(日経新聞 2014/1/3) 老いるニート、孤立化進む(家族のかたち) 自立支援の決め手なく
 昨年11月の平日の昼下がり、思い立ってアパートを出た。髪を整えるのも、靴ひもを結ぶのも3カ月ぶり。青々としていたイチョウの葉はいつの間にか黄色く染まっていた。「まるで浦島太郎だ」。つぶやきが口をつく。千葉市の小沢猛さん(仮名、43)は9年前に退職してから働いたことがない。大卒後に正社員として就職できず、アルバイトや派遣を転々とした。最後は運送業。心身ともに疲れ果て、その後、求職活動はしなかった。
■親の年金が頼り
 毎月末、近所に住む母親(69)が振り込む15万円が唯一の収入源。部屋でテレビを見たり、ゲームをしたりするうちに日が暮れる。母親は「幼い頃から、私も夫も仕事であまり構ってあげられなかったからかも」と話す。年金生活で息子を支えるのは楽ではないが「罪滅ぼしのつもり」という。2005年の労働経済白書に「ニート」が登場してから9年。「通学や家事をせず、求職活動もしていない15~34歳」が国の定義だ。全国に約60万人と推計されている。そのニートが高齢化しつつある。玄田有史東京大教授が過去の国の調査を基に計算したところ、35~49歳の「中年ニート」は02年時点で49万人いた。バブル崩壊後の「就職氷河期」も背景に、現在はさらに増えている可能性がある。2001年に日本初の「ひきこもり外来」を設けた医療法人「佐潟荘」(新潟市)。週2回、引きこもり患者が集まる。雑談やゲームを通じ、人付き合いに慣れるのが目的だ。多い時で60人ほどで、35歳以上も約4割いる。10年前から通う男性(42)もその一人。「対人関係の疲れ」から引きこもった。仕事に就くあてはない。

*5:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2604035.article.html
(佐賀新聞 2014年1月3日) 建設現場の外国人雇用拡大を検討 / 政府、五輪へ人手不足対策
 政府、自民党が、国内の建設現場に受け入れるベトナムなどアジア諸国からの技能実習生を拡大する方向で検討していることが3日、分かった。2020年の東京五輪に向けた建設ラッシュが始まるのを前に、建設業の人手不足の緩和策として外国人労働者を増やす考えだ。技能実習の期間延長などを軸に、五輪までの時限措置とする案が有力で、14年中に入国管理の法令改正作業に入る見通し。建設現場の雇用は外国人に依存する形に変化する可能性がある。

*6-1:http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=313120&nwIW=1&nwVt=knd
(高知新聞 2013年12月23日) 【ブラック企業】複合的に監視の強化を
 あらためて現代社会が抱える闇の一端が浮き彫りになった。過酷な働き方を強いて若者らを使い捨てにする「ブラック企業」のまん延である。厚生労働省が9月、全国5千社余りに実施した集中的な立ち入り調査で、実に82%の企業から長時間労働や残業代の不払いなどが見つかり、是正を勧告した。電話相談で寄せられた情報や離職率の高さを基に対象を絞ったとはいえ、法令違反のあまりの多さにその異常ぶりが表れている。企業にとって業績の重要さはいうまでもない。が、行き過ぎた利益至上主義には、社員やその家族の生活を守るという経営者の矜持(きょうじ)がみじんも感じられない。社会全体で複合的に監視を強め、包囲網を狭めていく必要がある。
 日本ではいまだ早期離職は再スタートのハンディとなりかねない。ブラック企業は「代わりはいくらでもいる」と若者らの弱みに付け込み、重労働を強要していく。パワハラやセクハラ、いじめも多いという。従業員の7割が「名ばかり管理職」で残業代なし、8カ月も賃金を払わない―。調査で明らかになった実態はすさまじい。月100時間の時間外労働は過労死の認定基準になるが、なかにはパート従業員に170時間も残業させた悪質な事例もあった。これもごく一部にすぎないだろう。連合総研のアンケートでは20~30代の2割以上が自分の会社をブラック企業と答えている。その広がりはかなり深刻といえよう。
 ブラック企業は社会問題化して久しく、労働行政の対応が後手に回っている印象は拭えない。最前線で取り締まる労働基準監督官が不足し、大幅な増員も見込めない状況という。だが、労働者から搾取するような経営手法を野放しにはできない。今回のような集中的な立ち入り調査を継続した上で企業名の公表など厳しい姿勢で臨み、まず法律の順守を徹底させなければならない。これほどまん延しては労働者側も自衛の意識が要る。現在、労働組合の組織率は過去最低の17・7%まで下がっている。労働者同士の横のつながり、労働相談を手掛けるNPOとの連携を深めるのも有効な対策となる。就職活動する学生も希望する職種などもあろうが、離職率といった情報を冷静に判断する目も養いたい。

*6-2:http://qbiz.jp/article/29801/1/
(西日本新聞 2013年12月28日) 84%が労基法違反 「ブラック企業」抜き打ち調査、九州・沖縄
 福岡労働局は27日、過酷な労働で若者らを使い捨てる「ブラック企業」の疑いがある九州・沖縄の事業所に対する抜き打ち調査の結果をまとめ、公表した。対象とした697事業所のうち、84・9%で労働基準法違反を確認し、是正勧告した。1カ月に80時間超の残業があった事業所は22・9%。100時間超も14・6%に及び、過労死に至る恐れがある長時間労働が横行していた。調査は九州・沖縄の各労働局が9月に実施した。厚生労働省は全国の調査結果を17日に公表しており、労基法違反率の全国平均は82・0%。九州の県別では、高い順に大分89・6%、佐賀88%、熊本86・9%、福岡86・5%、鹿児島86・3%、長崎79・4%、宮崎79・1%だった。福岡労働局によると、労基法違反は、労使合意した残業時間を超えて働かせたり、残業代を支払っていなかったりしたケースが多かった。30・6%の事業所は、従業員の労働時間そのものを把握していなかった。同局管内では、西日本一円に店舗がある福岡市の小売業者が、月100時間近くの残業があるにもかかわらず労働時間を把握しておらず、残業代の未払いが疑われる事例などがあった。この企業は「シフト勤務なので、残業はそもそも発生しないと考えていた」などと説明しているという。過労による脳・心臓疾患の労災認定基準によると、(1)発症前1カ月間の残業が100時間(2)2〜6カ月間平均で80時間−を超すと「疾病との関連性は強い」と判断される。

| 経済・雇用::2013.7~2014.6 | 04:49 PM | comments (x) | trackback (x) |

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