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2014,01,28, Tuesday
エコガラスの仕組み 透明な太陽光発電とその仕組み (1)地域差のある有権者の関心事 *1の「有権者の関心事に地域差がある」というのは自然で、立命館大との共同研究により、メディアの調査方法と結果分析が改善されていると思う。もちろん、社会保障に関する関心が高いから社会保障の話だけをすればよいというわけではなく、病気を予防するためには脱原発も重要なテーマだという啓蒙をしなければならないが、*1のような情報は、演説内容の時間配分を決める上で有用だ。 (2)原発再稼働について *2の共同通信社の全国電話世論調査では、原発の再稼働に反対するという回答が60・2%に上り、賛成の31・6%のほぼ倍だったそうである。 しかし、*3のように、九州電力の社長は「基本的には再稼働を目指し、運転延長申請を出したい」としている。また、電力自由化については、「離島などへのユニバーサルサービスがどう担保されるかが問題」としているが、離島は風力、太陽光、潮汐などの自然エネルギーが豊富であるため、むしろ安価な電力の供給基地になることができ、電動の漁船ができれば燃油価格高騰問題も解決する。 なお、脱原発候補の細川氏と宇都宮氏のふるさと熊本では、*4のように、2014年1月13日と27日に阿蘇山が噴火し、阿蘇山が花火を上げて脱原発候補を応援しているかのようである。日本は火山と地震が多いため、原発には適さず、地熱発電に適していることを、再び思い出させた。 (3)即時脱原発、電力自由化は技術進歩の出発点である *5のように、北九州市は、2014年1月26日、旭硝子が開発した断熱性の高いエコガラスを市庁舎の一部に取り付け、省エネ効果などを調べる実証実験を始めたそうである。エコガラスは、表面に特殊な金属膜をコーティングして夏の冷房エネルギーを約25%削減し、冬は、さらに高い効果が期待できるというスマートな技術だ。 また、上図のように、透明な太陽光発電もあるが、民間企業がこのようなスマート技術を開発して普及させるためには、まず、「原発を再稼働させず、電力自由化を行って分散発電に移行する」という政府や自治体の意思決定が重要だ。何故なら、エネルギー変換に対する政府や自治体の意思決定のぶれが、民間企業の投資リスクになるからである。 *1:http://mainichi.jp/select/news/20140127k0000m010110000c.html (毎日新聞 2014年01月27日) 知事選:有権者の関心事に地域差 選挙戦術に影響も 毎日新聞と立命館大は共同研究の一環として、東京都知事選の電話世論調査(23、24日実施)を分析し、地域ごとの政策関心事について調べた。社会保障、原発、東京五輪の3課題で分類したところ、社会保障への関心が他地域と比べて高い地域が周辺部に多く、中心部では原発への関心が比較的高い地域が多いことがわかった。遊説場所など今後の選挙戦術にも影響しそうだ。 ◇毎日新聞と立命館大で共同研究 世論調査では都知事選の最大の争点と思う政策について、「少子高齢化や福祉」「原発・エネルギー問題」「東京五輪の準備」をふくむ7項目から回答を得た。23区と市町村部に分け、他地区と比べた関心の高さで分類した。社会保障への関心が高いのは板橋区など8地域。原発は杉並区など4地域。五輪は品川区など5地域だった。回答が少なく分析できなかったり、大きな差異がなかったりした地域が7地域あった。政党や党首が支援する主要4候補の遊説場所(23〜26日)にあてはめると、主張と重なる地域への重視がわかる。告示日(23日)の演説で原発と社会保障がほぼ同じ時間だった前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)は原発に関心が高い地域と社会保障に関心が高い地域がともに3カ所。演説で社会保障が多かった元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄氏(65)は社会保障に関心が高い地域が7カ所と多い。告示日の演説で原発に触れなかった元厚生労働相の舛添要一氏(65)は、原発に関心の高い地域は1カ所だった。一方、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(76)は原発が多い演説と異なり、社会保障に関心が高い地域が4カ所と多かった。 ◇西田亮介・立命館大特別招聘(しょうへい)准教授の話 東京では地域により選挙で重点を置く関心事が異なると言われてきたが、データで裏付けられた。また、候補が自らの支持層を意識して遊説していることがよくわかる。 *2:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2615275.article.html (佐賀新聞 2014年1月26日) 原発再稼働反対が60% / 共同通信世論調査 共同通信社が25、26両日に実施した全国電話世論調査によると、原発の再稼働に反対するとの回答は60・2%に上り、賛成の31・6%のほぼ倍だった。安倍晋三首相は原子力規制委員会の安全性確認を前提に、再稼働を進める構えだが、否定的な意見が根強い現状が鮮明となったことで難しい判断を迫られそうだ。安倍政権の経済政策「アベノミクス」で景気が良くなったと実感している人は24・5%で実感していないは73・0%だった。憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の行使容認に反対すると答えたのは53・8%を占め、賛成の37・1%を上回った。 *3:http://qbiz.jp/article/30238/1/ (西日本新聞 2014年1月10日) 九州電力 瓜生道明社長 原発再稼働が喫緊の課題 −原発再稼働の見通しはなお立たない。 「昨年は春に電気料金を値上げし、需給も非常に厳しかった。忸怩(じくじ)たる思いがある。川内原発1、2号機と玄海原発3、4号機の再稼働に向け、原子力規制委員会の安全審査を受けている。原発の信頼性、安全性を高める取り組みが喫緊の課題だ」 −再値上げはないか。 「収支、財務、資金調達の状況から総合的に判断しなければならず、現時点では考えられない」 −原発再稼働には地元同意も必要となる。 「手続きに不透明な点があり、状況が見通せない。われわれは『まな板の上のコイ』。安全対策をしっかりと伝え、安心感を持っていただくしかない」 −佐賀県伊万里市が安全協定に立地自治体並みの事前了解を盛り込むよう主張し、協議が難航している。この状態で再稼働できるか。 「分からない。国の再稼働へのスタンスによっても違ってくる。私どもがどうこう言える立場ではない」 −新規制基準では原発の運転は原則40年。10月で39年になる玄海1号機は廃炉にしないのか。 「全く否定はできないが、そうならないと思っている。基本的には再稼働を目指し、運転延長申請を出したい。ただ、安全対策にどこまで手を入れる必要があるかで(判断が)変わる可能性はある。2014年度中に見極めをする時期が来るだろう」 −宙に浮いた川内3号機増設計画はどうするつもりか。 「新しい原発だと安全性をさらに保てる。増設の希望はあるが、国のエネルギー基本計画で原発新増設の位置付けが明確にならないと難しい」 −小売りの完全自由化、発送電分離を目指す電力システム改革が動きだした。 「われわれが供給義務を担うこととの整合性、離島などへのユニバーサルサービスがどう担保されるかといった問題がある。それがルール化され解決されるのなら、どんどん進めればいい。競争に勝ち抜き、生き残れる会社に変わっていくことが大事だ」 *4:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2615491.article.html (佐賀新聞 2014年1月27日) 阿蘇山で再び小規模噴火 / 今年2回目、噴煙500m 熊本県・阿蘇山の中岳第1火口で27日午前9時半ごろ、小規模な噴火があった。熊本地方気象台によると、噴火は13日以来で今年2回目。気象台によると、噴煙が火口上空約500メートルの高さまで上がった。阿蘇山は昨年12月から火山性微動が多くなり、噴火警戒レベルが1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げられ、火口周辺が立ち入り禁止となった。今月13日には、2011年6月以来となる小規模な噴火があった。 *5:http://qbiz.jp/article/31119/1/ (西日本新聞 2014年1月27日) エコガラスで断熱実験 北九州市、庁舎に導入検討 北九州市は26日、環境対策として市庁舎の一部に取り付けた、断熱性の高いエコガラスで、冬場の省エネ効果などを調べる実証実験を始めた。エコガラスは、旭硝子(東京)が開発した、表面に特殊な金属膜をコーティングした「アトッチ」(縦約2・3メートル、横約1・4メートル)。実験では、エコガラスを設置した市庁舎10階会議室の室温を27日から約2週間測定する。この日は、施工業者が温度測定器を取り付けた。市によると、夏場(7〜8月)に実施した同様の実験では、未設置の場合と比べて、冷房のエネルギー量を約25%削減、室温もピーク時で5℃低かったという。屋内外の温度差が大きい冬場は、さらに高い効果が期待できるという。市環境未来都市推進室は「実験で省エネや快適性の効果を見極めて、導入していきたい」としている。 PS(2014.1.29追加):*6で、高橋正樹日本大教授が、北海道東部や東北地方の太平洋側など、東日本大震災後、地震が多く、大津波に洗われ、日本列島が太平洋に沈み込んでいく場所であることが明白になった地域の地層が安定していると言ったのは、御用学者の結論ありきの理屈付けと思われる。そのため、「地層が安定している」と言うのなら、その科学的根拠を示すべきで、「不都合なことは想定外にする」という態度を繰り返してはならない。 *6:http://www.saga-s.co.jp/news/global/corenews.0.2616186.article.html (佐賀新聞 2014年1月28日) 核のゴミ、国内処分可能と専門家 / 自民会合で地層安定地域示す 自民党資源・エネルギー戦略調査会(山本拓会長)は28日、原発から出る「核のゴミ」の最終処分を議論する小委員会の初会合を開いた。講師として招かれた高橋正樹日本大教授(火山学)は、北海道東部や東北地方の太平洋側の一部など地層が安定している地域を示し、国内に最終処分に適した場所があると説明した。政府は高レベル放射性廃棄物の処分地が見つからないことから、政府主導で選定する方針を示しており、2013年度中にも選定方法を見直す。自民党は小委員会で早期に提言をまとめ、政府方針に反映させたい考えだ。
| 2014年東京都知事選::2014.1.1~2 | 11:07 AM | comments (x) | trackback (x) |
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