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2014,02,08, Saturday
21世紀は、電力を直流のまま送電して使うのが、節電できて合理的 (1)都知事選が終わるまで原発の問題に触れないという放送局の要請は公選法違反ではないのか? *1のように、NHKのFM番組にレギュラー出演している音楽評論家のバラカン氏に対し、東京都知事選が終わるまで原発問題に触れないよう要請したり、NHKラジオ第一で経済学の観点から脱原発について語ろうとした中北徹東洋大教授に発言をやめるよう求めたことをNHKの籾井会長が認めたそうだが、選挙の最も重要な争点を隠せば、選挙結果に大きな影響を与える。これこそ、公平どころか公職選挙法違反ではないだろうか。 何故なら、政策に賛成して投票するのが本当の民主主義であるため、政策における重要な争点を隠されては、有権者は正確な投票行動ができないからである。”人柄”は、雑誌等を見ればわかるとおり、「寄らば大樹の陰」をしている普通のサラリーマン記者の価値観でどうにでも論評できるため、次元が高くなるほど真実とは異なる報道がなされる。 (2)真の電力自由化を行えば、市場原理でエネルギーの最適な組み合わせは自ずと達成される しかし、*2は客観的な分析でわかりやすいし、インターネットで公開されている*3に書かれているとおり、私も、骨抜きでない真の電力自由化を行えば、市場原理でエネルギーの最適な組み合わせが自ずと達成でき、多額の税金を投入しなければ継続できない原発は自然淘汰されると考える。 そもそも、*3、*4のように、「最適なエネルギーミックスを国で決める」「プロセスを1から10まで国が示さなければ、エネルギーの転換ができない」という考え方は、統制経済・計画経済そのものであり、成熟社会の国民を馬鹿にしている。 (3)エネルギー政策は国策だから、地方選挙での争点にしてはいけないのか? 私は、電力の需要地では、何由来の電力を使うか選択する権利があり、電力の供給地では、過疎化に対応して過去に誘致した迷惑施設である原発を今後も持ち続けるか否かを選択する権利があるため、当然、原発の是非は地方選挙の争点になるべきだと考える。 東大大学院法学政治学研究科の金井利之教授(自治体行政学)も、*5のように、「住民生活や地域社会に関わることは全て争点となり得るということは、戦後日本の自治体の常識だ。何が争点になるべきかを判断すること自体、住民の選択に委ねられている。選挙の結果として示された民意を国政がしっかりとくみ取って、国と自治体の間で真摯に議論をすることが、分権社会が目指す姿だ」と語っているのは、現代民主主義社会における市民感覚にマッチしている。 今でも直流電源の方が使い易い機器は多い *1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014020502000238.html (東京新聞 2014年2月5日) FM番組でも「脱原発」回避要請 NHK会長、参院委で発言 NHKの籾井勝人会長は五日午前、参院予算委員会に参考人として出席し、NHKのFM番組にレギュラー出演している音楽評論家のピーター・バラカン氏に対し、東京都知事選が終わるまでは原発問題に触れないよう要請していたことを明らかにした。籾井氏はバラカン氏について「放送法は政治的に公平であること、意見が対立している問題にはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることを定めている。都知事選では原発問題が争点の一つとなっており、期間中の番組はより公平性を期する必要性があり、いろいろ検討した結果、出演が取りやめられた」と述べた。バラカン氏は先月下旬、都知事選が終わるまで原発の問題に触れないよう複数の放送局から求められていたと明らかにしていた。NHKラジオ第一放送で先月末、経済学の観点から脱原発について語ろうとした中北徹東洋大教授に発言をやめるよう求めたことについても籾井氏は、「選挙期間中でもあり、テーマの変更を求めた」と認めた。 *2:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014020690071054.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter (東京新聞 2014年2月6日) 都知事選世論調査 脱原発票割れる 舛添・細川・宇都宮氏に 九日投開票の東京都知事選を前に、本紙は都民を対象に三回目の世論調査を実施した。原発再稼働に反対する有権者は半数を超えているが、投票しようと思う候補者は、元厚生労働相の舛添要一氏(65)、元首相の細川護熙氏(76)、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)の三人に割れた。逆に、原発再稼働を求める層は舛添氏に集中。原発ゼロ層の足並みの乱れが浮かび上がった。調査では、政府が「安全が確認された」とする原発を再稼働することの是非を聞いた。再稼働反対が53・3%で、賛成は39・6%。また、投票先を選ぶ際に、原発政策を「大いに重視する」は18・4%だが、「ある程度重視する」を合わせると六割を超えた。しかし、再稼働反対派の投票先は、安倍政権の原発政策に沿う舛添氏と、原発即時ゼロを訴える細川氏と宇都宮氏に三分した。逆に「賛成」の半数以上は舛添氏に集中。主な候補で唯一、原発推進を訴える元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)を引き離していた。 ◆舛添氏リード保つ 投票先未定なお3割 本紙世論調査では、都知事選終盤も、舛添氏が幅広い層から支持を集め、リードしている。これを宇都宮氏と細川氏が追い、田母神氏が続く展開だ。前回に比べ、舛添氏が差を広げつつある。しかし、三割が投票先を決めておらず、流動的な要素も多い。 舛添氏は福祉の充実を訴え、選挙戦を優位に展開。支援を受ける自民支持層の六割、公明支持層の八割をまとめ、民主支持層の三割にも浸透。無党派層からも三割の支持を集める。 宇都宮氏は、脱原発と貧困問題を前面に出して支持を広げている。支援を受ける共産支持層の八割、社民支持層の五割を押さえている。女性の支持が比較的高いのが特徴だ。 細川氏は脱原発を最優先課題に掲げ、小泉純一郎元首相と街頭で訴える。原発政策を特に重視する層の四割、民主支持層の五割をまとめた。ただ、無党派層の支持は二割にとどまる。 田母神氏は防災対策を中心に訴え、自民支持層の二割近くに食い込んだ。個人的に支援する石原慎太郎元都知事が共同代表を務める維新支持層の支持は二割で浸透し切れていない。 【調査の方法】3~5日、都内有権者を対象にコンピューターで無作為に選んだ番号に電話をかける方法で実施した。実際に、有権者がいる1792世帯にかかり、1006人から有効回答を得た。回答率は56%。各設問の回答の比率は小数点第2位で四捨五入しており、総計が100%にならない場合がある。 *3:http://diamond.jp/articles/-/44438 (Diamond online 高橋洋一 [嘉悦大学教授]) 希代のケンカ師・小泉元総理の「原発即ゼロ」発言 ●原発ゼロ、電力自由化、東電解体の根は一つ 筆者は電力の自由化をきっちりやれば、エネルギーの最適な組み合わせは自ずと達成できると考えている。原発事故が現実に起きて、そのコストが一企業でまかなえないほどに莫大になった以上、イデオロギーとは無関係に市場原理から考えると原発ゼロは自ずと出てくる最適解になる。だから電力自由化を全力で行えば、東電解体を経て、自ずとスムーズに脱原発も達成できる。この意味で、原発ゼロへの責任ある具体的なプロセスとは、電力自由化、その結果としての東電解体に他ならない。統制経済の考え方で、長期間の工程表を作ってみても、それはかえって無責任になってしまう。長期にわたる変化をうまく行うのは市場原理しかありえない。原発ゼロへの具体的なプロセスは、電力自由化、東電解体を示せば、それが必要かつ十分な解答になる。 ●決断し制度設計は任せる小泉流 こうした観点から、今話題になっている小泉純一郎元総理大臣の意見をみてみよう。かつて、郵政民営化でお仕えしたことがある筆者にとって、相変わらず勘が冴えているといえよう。小泉氏は、12日、日本記者クラブで記者会見し、今後のエネルギー政策について、原発は「即ゼロの方がよいと思う」と発言し、各方面に波紋を広げている。朝日新聞が実施した世論調査では、小泉氏の原発ゼロの主張について、支持するが60%、支持しないが25%となっている。小泉氏の脱原発論は、いわゆる「トイレのないマンション」論だ。日本に最終処分場は作りようがないのだから原発ゼロというシンプルで説得的な考え方だ。これに対して、「楽観的で無責任」とか反論しても、小泉氏の「最終処分場もないのに原発に依存するほうがよほど無責任」で一蹴されてしまう。自民党の石破幹事長は、11日の記者会見で「自民党の目指す方向と違わない」とやや軌道修正してきている。ただし、「小泉氏は、いつまでに、どのようにして、誰の責任で『原発ゼロ』を実現するのかまでは踏み込んでいない。単に理想を掲げるだけではなく、答えを出すのが責任政党だ」と述べ、具体的なプロセスにこだわった。 *4:http://qbiz.jp/article/31787/1/ (西日本新聞 2014年2月6日) 原発再稼働「短期的に必要」 佐賀県知事 古川康知事は6日の定例記者会見で、原発の再稼働をめぐり「短期的には原発は必要で、再稼働していかねばならない」と強調し、安全性が確認された場合の再稼働の必要性をあらためて示した。一方で中長期的には「原発依存度を下げるため、代替できる基幹的エネルギーの開発を加速させるべきだ」と述べた。また、国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門の開門問題について、2日に投開票された長崎県知事選で現職の中村法道知事が再選されたことを受け「長崎県側に協議のテーブルについてもらうよう、国は本格的に働き掛けを始めてほしい」と期待を込めた。6日に熊本県で福岡、熊本両県の担当者同士が意見交換し、両県との連携に取り組んでいることも明かした。 *5:http://digital.asahi.com/articles/DA3S10964684.html?iref=comkiji_redirect (朝日新聞 2014年2月6日) 原発、足元の県で問う 山口・石川…相次ぐ知事選 東京電力福島第一原発の事故から3年になる今年、原発政策が問われる知事選が続く。原発が立地する石川県や、新設計画がある山口県では、いずれも原発政策の転換を掲げる候補が名乗りをあげる。一方で、エネルギー政策や在日米軍基地など国政の課題を地方の首長選で問うことの是非も問われそうだ。 ■地元の合意、再稼働左右 「東京都知事選は元首相2人のそろい踏みで話題になっているが、山口県知事選も安倍晋三首相の地元の選挙で関心が集まってくる。ふさわしい結果を」。6日に告示される山口県知事選。自民党の河村建夫選挙対策委員長は1日、自民、公明両党が推薦する新顔の元総務省職員村岡嗣政氏の集会で檄(げき)を飛ばした。都知事選で「即原発ゼロ」を掲げる細川護熙元首相を意識するのは、同県知事選でも原発政策の是非が争点化しているからだ。山口県内は、建設計画中の上関原発(中国電力)を巡って揺れる。辞職した前知事は、民主党政権時代に建設予定海域の埋め立て免許の延長申請を「不許可にする」と明言したが、安倍政権発足後の昨年3月、判断を1年間先送りする方針に転じた。2年前の前回知事選で敗れた元民主党衆院議員の高邑(たかむら)勉氏は今回、「建設計画反対」を前面に打ち出す。共産党公認の藤井直子氏も「即原発ゼロ」を訴える。高邑氏は「危険と負担を過疎地に押し付ける(国の)原発政策に甘んじていていいのか、と東京の人たちが思い始めている」とみる。一方、村岡氏は「エネルギー政策は国策。国で考えることだ」と争点化させない構えだ。安倍政権は電力が逼迫する今夏を念頭に原発再稼働をめざすが、今年は原発が立地する石川県や愛媛県でも知事選が予定されている。原発を再稼働させるには地元の合意が前提。再稼働判断を大きく左右する知事を選ぶ選挙となる。北陸電力志賀原発が立地する石川県の知事選は今月27日に告示される。現職で全国最多に並ぶ6選をめざす谷本正憲知事を自民、民主、公明各党の県組織が推薦するほか、県内で反原発運動を展開してきた社民党県連合も支持を決め、「相乗り」の形だ。志賀原発は原子炉直下の断層調査を待っている段階で、谷本氏は安全性が確認された原発を再稼働するという政府方針に「現実的な対応として理解できる」と肯定的な立場。原発をめぐる政策判断は国に委ねる姿勢を強調している。これに対し、新顔2人は原発政策の転換を掲げる。民主党県議の川裕一郎氏は同党県連が現職推薦を決めたことに反発し、昨年末に離党して挑む。「原発から自然エネルギーへの転換」を訴え、脱原発を訴える市民グループとも連携する。川氏は「原発政策は国政だけでなく地方の問題でもある」と指摘。細川氏や小泉純一郎元首相への支援要請も視野に入れる。共産党が推薦する木村吉伸氏も「即時廃炉」を主張する。こうした立地県の動きを注視しているのは、電力各社だ。ある東電社員は「大方針は国が決めても、細かい権限は地元知事にある。負ければしっぺ返しが大きい」と恐々とする。 ■滋賀知事「国が守ってくれるのか」 原発を問う知事選への関心は広がるが、争点化には悩みもある。7月に知事選が予定される滋賀県の嘉田由紀子知事は、隣接する福井県の大飯原発(関西電力)の再稼働に対し、事故が起きた時の避難計画や環境汚染防止が不十分だと批判的な立場だ。「自治体だから原発政策に口を出すなというが、国が国民の命と環境を守ってくれるのか。福島は守りきれなかった。原発がテーマになるかは有権者が判断することだ」と語る。2012年衆院選で、知事のまま日本未来の党を結成、「卒原発」を掲げて挑んだが惨敗した。解党後、原発に関する発信は控えめで、3選を目指すかどうか態度も明らかにしていない。県議会で知事の野党が過半数を占め、知事肝いりの流域治水推進条例案の審議を優先させ、議会側への配慮がある。自民党では対抗馬を検討する動きも出ている。秋には、福島第一原発事故で今も約14万人が避難している福島県でも知事選がある。現在2期目の佐藤雄平知事は進退を明らかにしていないが、県内では復興や除染が目に見えて進まないことへのいらだちが募る。昨年来、福島、郡山、いわきといった主要市長選などで現職首長が相次いで落選。知事を支える民主党県議の一人は「知事も戦々恐々ではないか」。ただ、エネルギー問題そのものが争点になるかは不透明だ。福島県議会は事故後、県内原発の全基廃炉を全会一致で決議して与野党間に隔たりはなく、佐藤氏も同様の主張しか発していない。原発被災地での対立軸はまだ見えていない。 ■地方選で国政の課題 識者「争点、住民の選択」 知事選でのせめぎ合いをよそに、安倍政権は「エネルギー政策は国策。国民利益を考えながら取り組んでいかないといけない」(甘利明経済再生相)と原発再稼働への布石を打つ。だが、国政課題を自治体選挙で問うことはなじまないのか。1月の沖縄県名護市長選でも、米軍普天間飛行場の移設計画という国の政策が真っ向から問われた。移設に反対する現職が再選されたが、政権は「市長の権限は限定されている」(菅義偉官房長官)として、直後から移設手続きに入った。11月には沖縄県知事選が予定され、辺野古の埋め立て申請を承認した仲井真弘多知事の判断が争点となる見通しで、あらためて民意が問われる場となる。東京大大学院法学政治学研究科の金井利之教授(自治体行政学)は国の独善を戒める。「住民生活や地域社会に関わることは全て争点となり得るということは、戦後日本の自治体の常識だ。何が争点になるべきかを判断すること自体、住民の選択に委ねられている。選挙の結果として示された民意を国政がしっかりとくみ取って、国と自治体の間で真摯(しんし)に議論をすることが、分権社会が目指す姿だ」と語る。
| 2014年東京都知事選::2014.2~ | 12:13 PM | comments (x) | trackback (x) |
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