■CALENDAR■
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31       
<<前月 2024年03月 次月>>
■NEW ENTRIES■
■CATEGORIES■
■ARCHIVES■
■OTHER■
左のCATEGORIES欄の該当部分をクリックすると、カテゴリー毎に、広津もと子の見解を見ることができます。また、ARCHIVESの見たい月をクリックすると、その月のカレンダーが一番上に出てきますので、その日付をクリックすると、見たい日の記録が出てきます。ただし、投稿のなかった日付は、クリックすることができないようになっています。

2014.7.11 地域と協働した鉄道会社のチャレンジは、地域に見返りのあるものにすべきである。
    
             九州JR駅弁大会入賞作品
(1)東京生まれ、東京育ちで専業主婦を持っている増田氏は、この検討には向かない
 *1-1のように、増田寛也氏が、「①日本は2008年をピークに人口減少に転じ、推計では48年に1億人、2100年には5000万人を下回る」「②日本特有の人口移動で、東京圏に全国から若者が集まり続けるが、どの国も人口が密集する大都市圏の出生率は低い」「③大都市圏に流入した人口が高齢化し、東京圏は40年までに高齢化率35%の超高齢社会となる」「④1万人規模の人口を維持できない市町村は消滅可能性が高く、北海道、青森、山形、和歌山、鳥取、島根、高知の7道県ではこうした市町村の割合が5割を超える」「⑤農業の立て直しも重要」「⑥若者の雇用を守るためにも医療介護機能を集約し、高齢者を誘導して街全体のコンパクトシティー化を進める必要がある」「⑦地方の医療介護を中心としたコンパクト・シティー化に東京も関わり、東京の高齢者の受け皿としていくべき」などとしている。

 しかし、①は、少子化した原因として保育・学童保育など働く女性に必要なインフラ不足を言い始めた頃から、「子どもを産まないのがいけない」とすり替えてアピールするために使っているもので、これまでの厚労省の怠慢を棚に上げ、子どもがいない人に責任をなすりつけている。そして、過去50年、具体的には保育・学童保育の整備すらしてこなかった為政者が、突然、次の50~100年の人口推計を言い始めるのもおかしく、その意図は見え見えで、科学的でない。その結果、結婚するか否か、子どもを産み育てるか否かは個人の自由であるにもかかわらず、*1-2のように、少子化対策について質問中の女性国会議員に男性国会議員が「子どもを産まないと駄目」とヤジったり、*1-3のように、父子家庭の市議が父子家庭への支援策を質問したら「再婚した方がいい」とヤジられたりする事態となったのである。

 ②については、保育・学童保育の待ち行列がなくなったとしても、人口過密地帯で遠距離通勤・高コストの狭い家で育てることのできる子どもの数は0か1なのであり、地方では既に保育・学童保育の待ち行列はなく、通勤時間は短く、広い家に住めるため、教育費の限界を考慮しても、育てられる子どもの数が2か3になるので、事実である。

 しかし、いくら高齢化しても、③⑥⑦のように高齢者をやっかい者扱いし、「受け皿を作って田舎にやれ」という発想は冷たいし、適切でない。さらに、医療介護は若者の雇用確保のためにあるのではなく、それを必要とする人を助けるためにあるので、間違ってはならない。これがわかっておらず、「老人からはむしり取れ」と主張する倫理観のない“有識者”の意見は、老人を食い物にして罪の意識を持たない若者(オレオレ詐欺や老人を騙す詐欺的販売者など)を増やす結果となっている。

 なお、農林漁業やその他の産業を振興して地方都市に若者の雇用ができ、知的刺激なども都会に劣らず得られるようになれば、④のようなことはなくなる。しかし、そのためには、農林漁業など地方固有の産業を儲かる産業にし、新幹線やリニア新幹線の整備などで都会との往来に時間がかからないようにすべきであり、一律なコンパクトシティー化は農林漁業の振興に逆行する。

(2)地域と協働した鉄道会社のチャレンジは、地域に見返りのあるものにすべきである
 *2のように、田園風景を守り旅客を確保するため鉄道会社が農に関心を持ち、JR九州は、観光列車「ななつ星」だけではなく、農業生産法人「JR九州ファーム」を持ち、農業生産や加工・販売を充実させている。同社は「景観を維持するためにも、後継者不足が課題となっている地元農業を支える必要があると考えた」としており、このような地域貢献の意識があるからこそ、JAも技術指導をしたり、地域が協力したりしているわけだ。

 そのような時に、*3のように、地域が協力してせっかく儲かったJR九州株を売却し、その売却益を北海道整備新幹線建設に回すのは見識がない。地域と協力して利益を上げたJR九州株の売却益は、九州で再投資すべきであり、それぞれの地域のJR株式売却益は、それぞれの地域でリニア、新幹線、その他の鉄道関係施設の建設に再投資するのが、今後の地域との協働のためによいと考える。

 なお、JR九州は、上の写真のように駅弁大会を行って九州の農業・漁業に貢献している。2016年度までの上場を目指しているそうだが、関東から見れば、未開発な部分の多い九州鉄道の潜在力は大きいため、駅ビル・不動産開発、リニア、新幹線、その他の鉄道の整備などで、地方に住む不便を解消してもらいたい。それは、結局は、農林漁業の振興や人口政策にもよい影響を与えると考える。

*1-1:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20140403&ng=DGKDZO69267240S4A400C1KE8000 (日経新聞経済教室 2014.4.3) 
地方戦略都市に資源集中、増田寛也 元総務相・前岩手県知事
〈ポイント〉
  ○人口減は東京集中と地方消滅が同時に進行
  ○地域の戦略都市は研究機能高め雇用を創出
  ○東京は国際化や高齢者の地方移住も検討を
 日本は2008年をピークに人口減少に転じた。推計では48年に1億人、2100年には5000万人を下回る。人口減少は容易には止まらない。合計特殊出生率は05年以降反転し、12年は1.41まで回復したが、出生数は前年より1万3000人減少した。子どもを産む女性の人数が減ったからだ。鍵を握るのは人口の再生産力をもつ20~39歳の若年女性人口で、9割以上の子どもがこの年齢層から生まれる。第2次ベビーブーム世代(1971~74年生まれ)は外れつつあり、それ以下の世代の人数は急減する。仮に30年に出生率が人口減少を食い止めるのに必要とされる2.1になっても、出生数の減少が止まるのは90年ごろとなる。日本特有の人口移動がこれを加速する。高度成長期やバブル経済期、地方から大都市圏へ大規模な人口移動があった。東京圏は現在も流入が止まっていない。政治・経済・文化の中心として集積効果が極めて高く、首都直下地震のリスクが叫ばれつつも全国から若者が集まり続ける。実に国全体の3割、3700万人が東京一極に集中している。先進各国では大都市への人口流入は収束しており、日本だけの現象だ。どの国も人口が密集する大都市圏の出生率は低く、東京都も1.09と全国最下位である。一極集中が人口減少を加速している。問題は、さらなる大規模な人口移動が起こる可能性が高いことだ。若年層が流出し続けた地方は人口の再生産力を失い、大都市圏より早く高齢化した。今後は高齢者が減り、人口減少が一気に進む。一方、大都市圏は流入した人口がこれから高齢化していく。特に東京圏は40年までに横浜市の人口に匹敵する388万人の高齢者が増え、高齢化率35%の超高齢社会となる。15~64歳の生産年齢人口の割合は6割に低下し、医療や介護サービスの供給不足は「深刻」を通り越し「絶望的」な状況になる。地方から医療介護の人材が大量に東京に引っ張られる可能性が高い。日本の人口減少は東京への人口集中と地方の人口消滅が同時に進む。都市部への人口集中が成長を高めると言われる。短期的には正しいが、長期的には逆だ。高齢者減少と若者流出という2つの要因で人口減少が進み、一定の規模を維持できなくなった地方は必要な生活関連サービスを維持できず消滅していく。東京は当面は人口シェアを高めていくが、やがて地方から人口供給が途絶えたとき、東京もまた消滅することになる。筆者は経営者や学識者有志とともに、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(13年3月推計)」を用いて国土全体を俯瞰し、地域ごとの将来像を推計してみた。現在の出生率が続いた場合、若年女性人口が30年後(40年)に半減する地域は、出生率が2.1に回復しても流出によるマイナス効果が上回り、人口減少が止まらなくなる。このうち一定規模の人口(1万人を想定)を維持できない市町村は「消滅可能性」が高い。結果は人口移動が収束する場合、消滅の可能性が高い市町村は243(全体の13.5%)に対し、人口移動が収束しない場合は523(29.1%)と大幅に増えることがわかった。北海道、青森、山形、和歌山、鳥取、島根、高知の7道県ではこうした市町村の割合が5割を超える。東京と地方のあり方を見直し、人口の社会移動の構造を根本から変える必要がある。若者の東京流出を抑え、東京の高齢者の地方移住を促す。地方では生活関連サービス機能の維持に向け、郊外の高齢者の中心地移住を促進する。国土全体を俯瞰し、地域ブロックごとに戦略的拠点都市を絞り込み、バラマキではなく集中的に投資することが必要になる。「国土の均衡ある発展」でも「多極分散型国土形成」でもなく、地域の特徴を踏まえた戦略的開発とネットワーク化を通して日本全体の総合力を向上していく。
 若者の社会移動対策で必要なのは産業政策の立て直しである。戦略的拠点都市を中心に雇用の場をつくり、若者を踏みとどまらせる「ダム」とする。東京は労働や土地などの生産コストが高く日本の高コスト体質を生んでいる。上場企業の5割が本社を首都に置くような国は日本だけであり、変える必要がある。地方の産業政策としては円高による空洞化を経験した現在、工場誘致には限界がある。若者の高学歴化も視野に、時間はかかっても産業の芽となる研究開発機能の創出に取り組むことが必要だ。政策の一環に人材供給やイノベーション(技術革新)の基盤である地方大学の機能強化を組み込み、インフラなど環境整備と連携させていく。地元で学び、地元で働く「人材の循環」を地域に生み出す。
 農業の立て直しも重要だ。先の推計でも農業振興に成功した秋田県大潟村は消滅を免れる結果となった。職業として農業を志向する若者は増えている。東日本大震災を契機に地元に戻り、IT(情報技術)を生かした農業を始めたり、総務省の「地域おこし協力隊制度」で地方に移住して大学院出のキャリアを生かして地域活性化に貢献したりする事例が各地でみられる。こういう意欲ある若者が活躍できる社会に変えることが、これからの政策の中心となる。
 地方の高齢者対策では生活関連サービスの多機能集約化が必要である。地域ブロックごとに医療介護の戦略拠点をつくり、そこを中心に多様なサービス機能を集約する。直近10年、地方の雇用を支えたのは高齢者の増加に合わせて拡大した医療介護だったが、高齢者が減っていけば広域で医療介護を支えることは難しくなる。若者の雇用を守るためにも医療介護機能を集約し、高齢者を誘導して街全体のコンパクトシティー化を進める必要がある。問題となるのが、自動車での移動を前提に開発された郊外宅地だ。住民が高齢化して運転できなくなり、生活困難者となる可能性がある。中心地への移住を希望しても、不動産に買い手がつかないケースもある。コミュニティーバスなどでの支援も考えられるが、対象区域が拡大していけば、やがて難しくなるだろう。農地中間管理機構の住宅版として郊外住宅地管理機構のようなものをつくって住宅地を借り上げ、若者に安価に提供するような施策を検討する必要がある。
 一方、東京は世界の金融センターとして国際競争力を高め、グローバルに高度人材が集う国際都市にしていくことが望ましい。大学の国際化や企業の雇用多様化をもっと大胆に進めていく必要がある。国際機関の本部機能の誘致も重要だ。現在、日本には約40の国際機関事務所があるが、多くは欧米に本部を持つ機関のブランチにすぎない。
 超高齢化への対策も必要だ。医療介護人材の育成に全力を挙げないと東京はいずれ立ち行かなくなる。地方で余る介護施設の活用を視野に高齢者の地方移住の促進も真剣に取り組むべきだろう。地方の医療介護を中心としたコンパクト・シティー化に東京も関わり、東京の高齢者の受け皿としていくべきだ。老後もできる限り住み慣れた土地で過ごしたいと考える人は多い。元気なときに地方にセカンドハウスを持つことを支援するような施策も必要となる。人口が減れば、国民1人当たりの土地や社会資本は増える。これをいかに有効活用できるかが、これからの日本の豊かさを左右する。国には都市や農地といった行政区分を超え、国家戦略として国土利用のグランドデザインをつくり直すことを強く求めたい。
*増田 寛也 
  略歴(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A2%97%E7%94%B0%E5%AF%9B%E4%B9%9Fより)
  1951年生まれ。
  1970年 - 東京都立戸山高等学校卒業
  1972年 - 東京大学入学
  1977年 - 東京大学法学部卒業。建設省入省
  1982年 - 千葉県警察本部交通部交通指導課長
  1986年 - 茨城県企画部鉄道交通課長
  1993年7月5日 - 建設省河川局河川総務課企画官
  1994年7月1日 - 建設省建設経済局建設業課紛争調整官
  1995年 - 岩手県知事初当選(当時全国最年少43歳)
  2007年8月27日 - 第1次安倍改造内閣で総務大臣

*1-2:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014070502000230.html (東京新聞 2014年7月5日) 男女平等 程遠い日本 女性蔑視やじ問題
 東京都議会を舞台にしたやじ問題は波紋を広げ、国会でも自民党の大西英男衆院議員(67)が女性議員に「子どもを産まないと駄目だ」と言い放ったと認めた。非常識な発言は女性の社会進出の遅れを反映しており、未婚や子どもを持たない女性への偏見を浮き彫りにした。同様の問題は他の先進国にも残るが、女性の社会進出が広がるにつれ偏見が薄れる傾向も浮かぶ。米調査機関ピュー・リサーチ・センターの報告によると、米国では四十~四十四歳の女性のうち、出産歴のない人の割合は一九七六年には10%だったが、二〇〇八年には18%とほぼ倍増した。「充実した結婚生活のために子どもは非常に大切」と答えた人は九〇年に65%だったが、〇七年には41%に低下。子どもを産まないという生き方が広がった。その結果「子どものいない女性への世間の目は寛容になった」(報告をまとめた専門家)。米家族・結婚研究センターのスーザン・ブラウン共同所長は「結婚の意義を子育て以外に見いだす女性が増えている」と分析した。女性の大学進学や共働きが増えるにつれ、偏見が後退する構図は韓国でも見られる。かつては儒教文化を背景に、結婚や出産を経験していない女性への風当たりが強かったが今では社会の圧力は表向き後退した。未婚の朴槿恵(パククネ)氏が昨年、大統領に就任する以前から、結婚や出産に関わるやじには厳しい。〇六年には酒席で女性記者にセクハラ行為をした野党議員(当時)に対する辞職勧告決議案が国会で可決された。日本と同じく少子化の危機が叫ばれたフランスでは「女性への出産圧力は強い」(国立人口統計学研究所)。だが、個人の選択を尊重する考えも社会に浸透。リベラシオン紙はやじ問題を「日本社会にはびこる男性優位主義」と批判した。先進国の中でも日本は女性の社会進出が特に遅れている。一四年版男女共同参画白書によると、女性管理職の割合はフィリピン(47・6%)や米国(43・7%)、フランス(39・4%)などの上位国を大きく下回る11・2%。圧倒的な男性優位社会がやじ問題の背景に潜んでいるといえそうだ。

*1-3:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10202/82886
(佐賀新聞 2014年7月11日)  「再婚したほうがいい」とやじ、旭川、父子家庭市議に
 北海道旭川市議会の一般質問で、妻を病気で亡くした男性市議が、同じ会派の男性市議から「再婚したほうがいい」とのやじを受けていたことが11日、分かった。やじを受けた保守系会派、市民クラブ所属の木下雅之市議(37)によると、6月25日の本会議で、自身の経験を踏まえて父子家庭への支援策を質問した際、同じ会派の福居秀雄市議(57)からやじがあった。取材に対し福居市議は「『再婚した方がいいね』とつぶやいた。木下市議の境遇を知っており、エールのつもりだったが、議会では不適切だったかもしれない」と釈明した。

*2:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=28548
(日本農業新聞 2014/7/3) 鉄道会社が農に関心 田園風景守り旅客確保
 鉄道各社が農業への関与を深めている。農業経営への参入や沿線の特産品の販路開拓、駅構内での農産物直売など手法はさまざまだが、共通するのは農業・農村の現状に対する危機感だ。鉄道観光の魅力である田園風景の荒廃や沿線の過疎化は、旅客の減少に直結するためだ。農村の活性化は鉄道事業者にとっても、他人任せにできない大きなテーマになりつつある。九州各地を巡る観光寝台列車「ななつ星」の運行を昨年10月から始めたJR九州(福岡市)。豪華な装備やおもてなしに加え、車窓から望む雄大な自然や田園風景を売りに国内外から旅行者を呼び込む。そんな同社が7月1日に発足させたのが、農業生産法人「JR九州ファーム」だ。既に2010年から福岡、熊本、大分、宮崎の4県でニラやサツマイモ、トマト、ピーマン、かんきつ類を栽培してきた。関連会社4社を一本化し、農業生産の他、加工・販売を充実させる。
●野菜を生産、販路の開拓・・・
 畑違いの農業に参入するのには理由がある。観光などで同社の路線を利用する乗客からは「田園の風景が素晴らしかった」など農村景観への好感度が高く、鉄道利用の大きな動機づけになっているという。一方で、農村部では耕作放棄地が増大している現実がある。同社は「景観を維持するためにも、後継者不足が課題となっている地元農業を支える必要があると考えた」と説明。技術指導を受けるJAを通じて農産物を出荷してきた実績を生かし、地域と調和した農業の展開を目指す。長野市と近郊の農業地帯を結ぶ長野電鉄(同市)は、主要駅の改札口や待合スペースに直売コーナーを設け、特産のきのこやリンゴに加え、農産加工品を売る。同電鉄は旅客の減少に伴い、3本あった路線を1本に縮小。最大約70キロあった営業キロ数は、半分の33キロになった。農産物の販売には、地域との結び付きや乗客の利便性を高め、鉄道利用の活性化につなげたいとの思いがある。湯田中温泉や栗の産地として有名な小布施といった沿線の観光地を訪れる客に、ローカル色豊かな鉄道の魅力をアピールする狙いもある。「輸送人員の減少に歯止めをかけるには沿線の活性化が不可欠」と話すのは西日本鉄道(福岡市)。今年5月にスローガン「農業イノベーション~西鉄の第6次産業に向けた挑戦」を打ち出した。福岡県のJA柳川産のイチゴ「あまおう」を使ったスパークリングワインを同県内のワイナリーで製造。6月から始まった首都圏の高級スーパーやJA全農が展開する飲食店、香港での取り扱いの橋渡しをした。特産品を通じて沿線の知名度を高め、観光などで訪れる客の増加につなげる構想だ。こうした取り組みについて、鉄道会社や商社との連携に関わる近畿大学の宇都宮直樹農学部長は「鉄道会社は系列にスーパーやホテルなどの販売先を持つため、比較的農業に取り組みやすい」と指摘。「ただ最終的には 栽培技術力が重要なので、生産者との連携が必要だ」と話す。

*3:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10202/81805
(佐賀新聞 2014年7月8日) JR九州株売却で延伸工期短縮、整備新幹線の財源に
 整備新幹線の延伸区間の工期を短縮するための財源として、JR九州の株式を上場し、売却益の一部を充てる案が政府、与党内で浮上していることが8日、分かった。売却益を整備新幹線の建設に回すには旧国鉄債務処理法の改正などが必要なことから、国土交通省は有識者会議の設置を検討している。JR九州と北海道、四国の3社の全株式は、国交省の所管で整備新幹線を建設する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が保有している。JR九州は駅ビル、不動産事業などで収益の改善を図っており、2016年度までの上場を目指している。

| 経済・雇用::2014.6~2015.10 | 05:12 PM | comments (x) | trackback (x) |

PAGE TOP ↑