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2014.10.14 青色LED開発者のノーベル物理学賞受賞と新時代に求められるテクノロジー (2014.10.15追加あり)
    
  *1より                 現在あるLED照明    

(1)新時代の光、青色LEDがノーベル物理学賞を受賞したこと
 *1のように、赤崎名城大学教授と天野名古屋大学教授、中村米カリフォルニア大学教授が開発に貢献した青色発光ダイオード(LED)が「光の新世界」を開き、省エネで長寿命の照明やディスプレーなどの新産業を生み出した貢献により、ノーベル物理学賞を受賞したのは、誠におめでたいことである。

 松下電器産業(現・パナソニック)にいた赤崎氏は周囲から反対されながらも、窒化ガリウムの可能性にこだわり、会社を辞めて名古屋大学の教授に就任し、名古屋大学にいた天野氏とともに、きれいな結晶を安定的に作ることに成功した。そして、中村氏が、窒化ガリウムによる青色LEDの量産に道を開き、量産技術が産業応用に繋がったとのことだが、ノーベル物理学賞受賞後の赤崎氏の「好きなことをやる」等々のコメントには共感できて印象に残った。

(2)新時代の明かりのデザインと普及
 *3のフクイチ事故後、政府は電力が不足することを理由に関東で計画停電を行い、東電は原発が稼働していないことを理由に電気料金を上げた。しかし、関東地方では、東電にこれ以上、電気料金を支払いたいと思う人は減り、フクイチ事故を機会にLED照明が普及した。

 埼玉県に自宅のある私もその一人で、投資額は大きかったが東電に電気料金を支払うよりはましだと思って、2011年後半に自宅の電球を可能な限りLEDに換え、クーラーと冷蔵庫を最新の節電型に買い替え、これによって、電気料金の値上げ分を吸収した。

 しかし、需要者の立場から言えば、まだLED照明は節電目的の電球・蛍光灯の代替品にすぎず、LEDだからこそできるデザインの照明にはなっていない。実際には、LEDだからこそできる素敵なデザインがあると思われるので、今後、新築時や照明器具の交換時に、新しいデザインのLED照明に換えられるようになるとよいだろう。

(3)太陽光と光ファイバーによる照明
  
                太陽光と光ファイバーによる照明器具
 LED照明は、従来の照明の1/8~1/10の電力しか消費しないため節電目的に資するが、それより節電できる方法に、太陽光を光ファイバーで室内まで導く方法がある。

 もちろん、太陽光は、太陽が出ている間しか利用できず、明るさも変化するため、LED照明と併用して必要な明るさを出す必要はあるが、太陽光を光ファイバーで室内まで導くメリットもある。

 それは、マンションなどの太陽光の入らない部屋に太陽光を導くことにより、①室内に干した洗濯物や布団などに太陽の殺菌作用をもたらすことができる ②室内の植物を効果的に育てられる などである。①は、働く女性が増えた現在、どの地域でもニーズが大きく、フクイチ後の関東では、洗濯物や布団を外に干すことはできないため、さらに重要である。

(4)太陽光電力バス
 *2のように、北九州市営バスが、運行している2台の電気バスに電力を供給する太陽光発電所を完成し、太陽光電力への切り替えを進めて、排気ガスを出さず環境に配慮したバス運行を目指すそうだ。太陽光発電と電気自動車はどちらも直流であるため、そのまま充電した方が交流への変換ロスが生じない。そのため、他地域のバスや交通機関もこれに倣えば、100%国産のクリーンで安価なエネルギーにより、交通機関を走らせることができる筈だ。

*1:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG07019_X01C14A0EA2000/?dg=1
(日経新聞 2014.10.9) 新時代の光、産業創出 青色LEDが生活変える
 電気を流すと青色に光る半導体が究極の照明になる――。ノーベル物理学賞の受賞が決まった赤崎勇名城大学教授と天野浩名古屋大学教授、中村修二米カリフォルニア大学教授が開発に貢献した青色発光ダイオード(LED)は従来の概念を覆す「光の新世界」を開き、省エネで長寿命の照明やディスプレーなどの新産業を生み出した。「輝くような青さだった。感動で手が震えた」。赤崎氏は初めて青色LEDが光った約25年前の実験光景をこう振り返る。当時、LEDには赤色と緑色があった。実用化は早かったが、そろえば白色光ができる光の3原色のうち、残る青色はできなかった。世界の研究者が開発競争を繰り広げていた。当時、研究者から青色の光を出す物質と注目されていたのが、窒化ガリウムと炭化ケイ素、セレン化亜鉛の3つだった。このうち、青色LEDを実現した窒化ガリウムは極めて硬いうえ、溶け始める温度がセ氏2500度以上と扱いが難しい。きれいな青色LEDを得るには半導体の結晶を高い品質で作る必要があり、当時は技術的には非常に難しく「20世紀中の開発は不可能」とさえいわれていた。「窒化ガリウムには未来はない」とされ、世界中の研究者が次々と手を引いていった。これに対し、当時、松下電器産業(現・パナソニック)にいた赤崎氏は周囲から反対されながらも、この窒化ガリウムの難しさこそが青色LEDを実現できる可能性があるとみて開発にこだわった。赤崎氏は会社を辞めて名古屋大学の教授に就任し、大学にいた天野氏とともにきれいな結晶を作ることに挑戦した。「窒化ガリウムによる青色LED」という研究を国際学会で発表したものの、反響は薄い。それでも研究室に泊まり込み、実験を重ねた。きれいな結晶作りには低温のアルミニウムを吹き付け、その上に窒化ガリウムを重ねる方法があることを思いついたが、最適な条件が見つからず、試行錯誤を続けた。ある日たまたま電気炉の調子が悪く、温度が上がらない状態で使ってみると偶然、品質のよい結晶ができた。最適な条件を突き詰め、1985年にきれいな結晶を安定的に作れるようになった。その4年後、マグネシウムを加え、世界で初めてLEDに欠かせない窒化ガリウムの結晶を完成させた。努力型の赤崎氏と実験の腕で優れた天野氏が「二人三脚」で開いた成果だった。一方、窒化ガリウムによる青色LEDの量産に道を開いたのが中村氏だ。高品質な結晶を作るのが難しい中、学会で見た他の結晶の装置をもとに考えた「ツーフロー方式」という技術に注目し、きれいな結晶が量産できるようになった。1991年に成果を発表した。反応しないガスを上からふき込み、横方向から流す原料ガスが基板に定着するように押さえつけ、欠陥の少ない結晶を作れるようになった。量産技術が確立した産業応用につながる道が広がった。

*2:http://qbiz.jp/article/47438/1/
(西日本新聞 2014年10月9日) 太陽光でバスに電力供給 若松に発電所完成
 北九州市営バスが若松区と戸畑区の間で運行している2台の電気バスに電力を供給する太陽光発電所(出力7500キロワット)が若松区響灘地区に完成し、8日、竣工式があった。電気バスはこれまで一般電力で走行していたが、今後は太陽光電力への切り替えを進め、二酸化炭素(CO2)を排出しない環境に配慮したバスの運行を目指す。発電所は、電気バスの車体などの開発に携わった東レエンジニアリング(東京)や、市の第三セクター「ひびき灘開発」などが出資する合同会社が設置。約9ヘクタールの施設内に約3万4千枚の太陽光パネルを設け、うち約200枚はパネルが常に太陽の方向に向くよう全自動で追尾するシステムを採用した。来年4月、発電所に大型蓄電池を導入し、バスの電力を全て太陽光で賄えるようにする予定。総工費は約26億円。東レエンジニアリングの河村良一社長は「災害に備えて蓄電するなど地域のインフラとしても発電所を役立てたい」と話した。

*3:http://mainichi.jp/shimen/news/20141008ddm005070016000c.html (毎日新聞 2014年10月8日) 記者の目:福島原発事故 吉田調書の教訓=西川拓(東京科学環境部)
◇「人災」対策、まだ不十分
 東京電力福島第1原発事故で、政府の調査・検証委員会(政府事故調)が聞き取った関係者の調書が公表された。中でも、福島第1原発の吉田昌郎(まさお)所長(当時)の「吉田調書」は、時の首相を「おっさん」呼ばわりする率直な物言いもあって、大事故の最前線の様子が生々しく伝わる。当初から取材している身として、当時の東電や政府の混乱の原因がストンと胸に落ちた一方で、原発運転員ら事故に対処する「人」の重要性を痛感した。事故後、非常用電源の確保など設備面での対策は強化されたが、それらを運用するソフト面は十分とは言い難い。原発の再稼働が現実味を帯びる中、次の「人災」を防ぐためにも、現状に満足せず常に改善を求めたい。東日本大震災が発生した2011年3月11日、私は北海道に出張中だった。翌朝東京に戻り、そのまま東電本店で事故の取材を始めたが、本店の人たちが機能していないことは最初から明白だった。
◇本店も現場も「想定外」にまひ
 例えば、1号機の水素爆発を巡る混乱だ。12日夕、本店1階に設けられた記者室で、誰かが「何か変だ」と言い出した。テレビで映し出された1号機の建屋上部は鉄骨だけになっていた。室内は騒然となったが、東電の広報担当者は「何が起きたか分かりません。現場に確認中」の一点張り。2時間以上たって、「通常と異なる過程で建屋上部が開放された」という奇妙な言葉で、爆発を認めた。菅直人首相(当時)らの調書を読むと、事情は首相官邸も同じだった。テレビで1号機の異変が流れているにもかかわらず、官邸にいた東電幹部は何も説明できなかった。本来なら東電から情報を得て、官邸に伝えるのが役割の経済産業省原子力安全・保安院(当時)も同様だった。不信感を募らせた菅氏ら政府首脳は再三、吉田氏に電話で状況説明を求めた。吉田氏は調書で「何で官邸なんだ。本店は何をしている」などと不満を述べている。吉田調書は、現場の混乱ぶりを率直に伝えている。発電機を積んだ車が到着しても、ケーブルが合わずに接続できなかった。原子炉の冷却のため消防車のポンプで注水しようとした際には燃料が切れた。1号機では、電源がなくても動く非常用冷却装置が止まっていることに、吉田氏は気づかなかった。所内でも情報は寸断され、吉田氏は「被害妄想になっている。結果として誰も助けに来なかったではないか」と恨み節を口にしている。東電にも政府にも、以前から過酷事故を想定したマニュアルはあった。だが、現実の事故がマニュアルの想定を超えると、とたんに機能不全に陥ることを福島事故は教えている。
◇重複事故対応や能力の担保欠け
 事故を教訓に、新規制基準では起こり得る地震や津波の想定は引き上げられ、それに基づく対策は進み、マニュアルは改定された。ただし、更に想定を上回る事故は起こり得る。その際頼りになる原発運転員や支援する政府機関の能力を担保する仕組みが、現状ではない。吉田氏は「大事なのは物があるかないかではなく、能力を持った人がどれだけいて、どれだけ動けるかだ」と述べている。シナリオを伏せた抜き打ち訓練を重ね、運転員の事故対処能力、政府機関や電力会社本店の支援や情報発信の能力を、原子力規制委員会が評価するような仕組みが必要ではないか。さらに、福島第1原発は6基が立地し、連鎖的に危機が拡大したことも事故対処を難しくした。吉田氏自身、「三つのプラント(炉心溶融した1〜3号機)を判断した人なんて今までいませんよ。思い出したくない」と振り返った。7基が立地する東電柏崎刈羽原発(新潟県)を筆頭に、国内の原発17カ所(もんじゅを含む)のうち、複数の原子炉がある原発は14カ所を占める。規制基準は、電力会社が再稼働を申請した原子炉について、同時に事故が起きた場合の対策の妥当性を審査しているが、未申請の原子炉にまで影響が及ぶことを考えていない。福島第1原発で停止していた4〜6号機にまで危機が及び、あらゆる判断が吉田氏の肩にのしかかったことをみれば、不十分ではないか。吉田氏は確かに超人的な働きをしたと思う。だが、判断ミスもしているし、事故以前の津波対策を巡っては「マグニチュード9(の大地震)が来ると言った人はいない。なんで考慮しなかったと言うのは無礼千万」などと開き直ってもいる。それでも、世界でも例のない大事故を経験した生身の人間が残した言葉は貴重だ。今後も原発を利用するのであれば、それぞれの立場から教訓をくみ取り、未対応の課題はないのか検証していくべきだ。


PS(2014.10.15追加):*4のように、オランダの施設園芸を学んでいるのはGoodだ。温度、湿度、水、二酸化炭素、光を総合的に調整するにあたっては、太陽光を光ファイバーで導くのが最も安価であり、他の光と組み合わせることによって季節のずれも作り出せる。

*4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10103/113702
(佐賀新聞 2014年10月11日) オランダの施設園芸学ぶ講演会(要旨)
■ハウスをデータ管理、ハイテク機器活用 
 世界トップクラスの収量を誇るオランダの施設園芸技術を学ぶ研修会(県野菜花き技術者協議会など主催)が佐賀市で開かれた。オランダの施設園芸コンサルタント会社と、日本の環境測定装置会社が共同で設立した「GreenQ Japan」(栃木県)の取締役麻生英文氏、上級コンサルタントのアルコ・ファン・デア・ハウト氏が講演。ハウス内の環境をデータ化し、総合的に調整する重要性を伝えた。講演要旨を紹介する。
■勘頼みの農業から脱却を
 施設栽培で大事なのは温度管理だけではなく、湿度や水、二酸化炭素を総合的に調整しなければならない。ハウス内の環境を装置でデータとして見えるようにして分析する必要がある。勘頼みの農業から脱却し、収量を上げるために投資する意識改革を望む。植物の水分が水蒸気となって空気中に出る現象を蒸散といい、この時に栄養分を吸収する。湿度が高すぎたり、低すぎたりすると、植物がストレスを感じて蒸散しなくなる。湿度を適正に保つのが重要だ。朝方に気をつけたいのは、カビの病気を引き起こすトマトの結露。気温が太陽光と暖房で急激に上がる一方、果実は冷えたままで、結露が起きる。温度差を少なくするため、ハウス内の気温は日の出前から少しずつ上げてほしい。1時間で2度以上は上げない方がいい。オランダでは日の出後に湿度を下げるため、天窓を開けている。湿度を調整する機械もある。循環扇は葉っぱの相対的な湿度は下げるが、ハウス内の絶対湿度は下げない。ヒートポンプによる除湿にも限界があるので、「透湿性カーテン」の利用を勧めたい。二酸化炭素の濃度については、外気より低くならないように気をつけてほしい。二酸化炭素の濃度は、日射量に比例させながら上げていくのが原則。日の出前に二酸化炭素を与えても、光がなく、光合成は起きていないので無意味だ。光を通しやすい被覆材、白く塗装した柱、白いマルチなども有効活用してほしい。地上、地下、植物の状態をデータで観察しながら、ハウス内環境を総合的に制御することを忘れないでほしい。
■日蘭の経験と技術合わせ
 オランダの種苗会社で12年間働き、日本やルーマニア、アゼルバイジャンでコンサルタントとして活動している。オランダの農業技術を伝えるコンサル会社「GreenQ Japan」を栃木県に設立し、今年8月から2年間、栽培指導に取り組む。コンサル会社は、栃木県の農業資材販売会社「誠和。」と共同設立した。日本の経験に、オランダの最新技術を組み合わせれば成功できると考えた。気象条件や栽培法が異なるため、オランダの生産戦略をそのままコピーするのは不可能。だからこそ日本の生産者を指導して、ノウハウを蓄積してもらう。オランダの園芸技術はハイテク機器を使うため、急に導入すると、日本の生産者は混乱してしまうかもしれない。扱いが難しいため、日本に設立した新会社で指導をして操作ミスを少なくしていきたい。日本にはない技術もある。例えば、ハウス内の暖房。地面の下と、作物の間に管を通して温める仕組みだ。安価な天然ガスを燃やし、熱と電気を一緒に発生させる「コージェネレーション」で行っている。土や養液だけでなく、人工光での栽培も特徴だ。ただ、二酸化炭素発生装置やロックウール、細霧システムなど、日本に導入可能な技術もたくさんある。焦らず、少しずつ習得してほしい。ハウス栽培の未来の形はどうなるだろうか。環境配慮型の暖房を使い、小型ナトリウムランプとLEDを併用したハイブリッドシステムが導入されるだろう。作物の状態を見ながら、除湿などを細かく行い、収量を上げていく。もちろん、周年栽培。コストを下げ、消費者ニーズをより反映した施設園芸ができるのではないだろうか。

| 教育・研究開発::2014.8~2016.11 | 07:14 PM | comments (x) | trackback (x) |

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