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2014.12.17 ロボット、電気自動車・燃料電池車、蓄電池、エネルギーの技術進歩でイノベーションへ (2014.12.17、20、30に追加あり)
    
    *1-1より              トヨタとホンダの燃料電池車

(1)ロボットについて
 *1-1のように、電通がマツコ・デラックスさんをモデルに「マツコロイド」を開発し、今後、ロボットタレントとして活動させるそうだ。マツコさんの等身大であり、表情や癖、しぐさなどもそっくりで、マツコさんの声で話すとのことで、本人より人気が出るかもしれない。

 そして、私は、これを、観光地の案内に使ったら面白いのではないかと思う。例えば、大英博物館では、ロゼッタ石が書いてある内容やその解読の経緯を紹介したり、エジプトのツタンカーメン王やネフェルティティ王妃が、当時の衣装をつけた美男美女の姿でエジプトの歴史を客の母国語で解説すれば、面白く世界史を学ぶことができ、大英博物館の人気が上がるだろう。

 これは、日本なら、*1-2の法隆寺で釈迦三尊像や薬師如来像が、自分が表わしている内容を聞き手の母国語で説明したり、聖徳太子のロボットが同じく聞き手の母国語で歴史を語ったりすることであり、これらはロボットだからといって決しておもちゃではなく、本物の時代考証や法隆寺の由来に則し、客の質問も受けながら声優が演技して初めて魅力的になり、各国からの修学旅行生も増えるのである。

(2)観光について
 私は、ギリシャが財政危機というのは変だと前から思っていたが、*2-1のように、ギリシャはパルテノン神殿など由緒ある建造物や彫刻を数多く持っており、ヨーロッパ文化の先祖である。しかし、パルテノン神殿のように廃墟と化していれば一度行けば十分であるため、EUとギリシャは、まず現在残っているギリシャの建造物や彫刻を資産として活かすべく忠実に復元し、ヨーロッパの威信をかけて最新技術でロボットなどの解説員をおけばよいのではないだろうか。

 なお、*2-2は、400年間続いた磁器の街、有田(伊万里)の事例で、ここには、昔ながらの街並みがあるだけでなく、ロボットではなく生きた重要無形文化財などの人々が400年間磁器を作り続けている。そのため、ちょっと街を廻ると、現在の14代今泉今右衛門、15代酒井田柿右衛門、14代李参平(朝鮮出身の陶工で、有田焼《伊万里焼》の生みの親)などに会うことができる。また、宮内庁御用達の香蘭社、辻精磁、深川製磁なども近くに軒を並べているため、磁器を作るだけではなく、歴史的価値の高い観光地としてもグローバルに魅力を発信できる筈である。

 なお、古代ローマ帝国期の闘技場「コロッセオ」も廃墟と化しており、現在は一度行けば十分な場所になっているが、*2-3のように、「再び床を敷き、格闘技やコンサートの会場にしよう」という案があるそうで、私は、考古学に忠実に復元すれば、これも世界で人気の出る名案だと考えている。イタリアの多くの遺産が人目につかぬままに崩れ落ちているのなら、それこそもったいない話であり、EUとイタリアは、現在残っている建造物や彫刻を資産として活かすべく、威信をかけて考古学に忠実に復元し、各国語に対応できる最新ロボットの解説員や案内人を置けばよいだろう。

(3)燃料電池車と蓄電池の進歩
 *3のように、トヨタ自動車が2014年12月15日に燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を世界に先駆けて国内で発売した。走行時に水しか出さないため「究極のエコカー」だが、年間販売目標はたった400台だそうで、価格設定も723万6千円と高く、国の補助金を利用しても520万円であるため、とても普及車(300万円代の前半までだろう)にはなれそうもない。

 これは、せっかくよい技術が出てきても、価格設定を高くしすぎて普及を阻んだために、より安価な液晶テレビが出てきて普及前に消えてしまったプラズマテレビを思い出させる。もう燃料電池車は未来の技術ではなく現在の技術であるため、ミライがミイラにならないよう本格的な普及を心がけるべきだ。

 また、*4のように、固体の電解質を使った新世代の蓄電池が開発され、充電時間が従来の10分の1、電池の重さが半分以下になったそうだ。電気自動車の走行距離延長や自然エネルギー発電にも利用でき、電気自動車の走行距離がガソリン車に劣るということは、近々なくなるだろう。

<ロボット>
*1-1:http://qbiz.jp/article/51558/1/
(西日本新聞 2014年12月10日) 電通がロボタレント開発、第1弾はこの人
 電通は10日、タレントのマツコ・デラックスさんをモデルに開発したアンドロイドと呼ばれる精巧なロボット「マツコロイド」の写真を公開した。同社はロボットタレントとして活動させる考え。テレビ番組やCMへの出演時期は未定という。知能ロボット研究で知られる大阪大の石黒浩教授が監修した。マツコさんの等身大で、表情や癖、しぐさなどもそっくりの仕上がり。録音したマツコさんの声で話すなど、忠実に再現しているという。電通はテレビ番組やCMでタレントや歌手のアンドロイドの需要が拡大していくと予測しており、第2弾以降の開発も進める方針だ。

*1-2:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141208/k10013802581000.html
(NHK 2014年12月8日) 1年のほこり落とす「お身拭い」 法隆寺
 聖徳太子ゆかりの奈良の法隆寺で、新年を前に仏像に積もったこの1年のほこりを落とす「お身拭い」が行われました。奈良県斑鳩町の法隆寺の「お身拭い」は、仏像に清らかな姿で新年を迎えてもらおうと、毎年、この時期に行われています。国宝の金堂には午前10時にさむえ姿にマスクをつけたおよそ10人の僧侶たちが、一列になって入りました。僧侶たちは仏像の魂を抜くためのお経を唱えたあと、棒の先に細長い和紙の束をつけたはたきやはけを手に作業を始めました。そして、国宝に指定されている本尊の釈迦三尊像や薬師如来坐像などの肩や頭に積もったほこりを、丁寧に払い落としていきました。「お身拭い」は30分ほどで終わり、参拝に訪れた人たちは、お身拭いを終えてきれいになった仏像に静かに手を合わせていました。

<観光>
*2-1:http://digital.asahi.com/articles/ASGD82TMVGD8UHBI003.html
(朝日新聞 2014年12月9日)パルテノン神殿彫刻をロシアで公開 ギリシャ、英に怒る
 大英博物館が所蔵するギリシャ・パルテノン神殿の彫刻の一部がロシアに移送され、公開が始まった。19世紀に英国に移されてから、他国での公開は初めて。返還を求めているギリシャ政府は激怒している。6日からサンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館で一般公開が始まったのは「川の神イリッソス像」。彫刻群は、オスマントルコ支配下のギリシャに駐在した英外交官が切り取って母国に持ち帰ったもので、外交官の名から「エルギン・マーブル」と呼ばれる。ロシアへの移送に、ギリシャのサマラス首相は「ギリシャ国民への挑発行為だ」と批判する声明を出した。ギリシャは彫刻群の返還を強く求めてきたが、大英博物館側が「壊れやすいので移送できない」と拒んできた。サマラス氏は「移送できないという英国側の言い分は、もはや存在しない」と主張した。サマラス氏は、かつて文化スポーツ相としてアクロポリス博物館の開設に尽力した。「ギリシャには重要な文化遺産を所蔵する能力がない」という批判を覆すためだった。同博物館には、彫刻群が返還された時のための空間が確保されている。

*2-2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20141217&ng=DGKKZO80998500X11C14A2EA1000
(日経新聞 2014.12.17) 有田焼作陶で最年少の人間国宝 十四代今泉今右衛門氏(51)
 陶芸の世界では最年少となる51歳で、先代の父に続き色絵磁器の重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けた。存命の人間国宝としても最若手だ。「若いからいいのではなく、長く仕事を続けてこそ出てくる美意識もある。次への可能性を期待してもらった」。謙虚な話しぶりに穏やかな人柄がにじむ。江戸期に佐賀鍋島藩窯で焼く「色鍋島」の御用赤絵師を代々務めた家の次男に生まれた。しかし、父の跡を継ぐつもりはなかったという。進学した美術大学では金工を学び、卒業後はインテリア会社に勤めた。「営業や販売促進では世間の理不尽さも味わったが、そこで取り扱う工芸品の美しさに触れた経験は今につながっている」。憧れていた京都の前衛陶芸家、鈴木治氏に師事し、焼き物の道へ。2年半の修業を経て、28歳で有田に戻った。「同世代の作家より遅れている」と焦りながらも作陶に真っすぐ向き合ってきた。色鍋島の伝統を核に、十三代が確立した技法を受け継ぎつつ、白抜きの下絵付け「墨はじき」や優雅な上絵付け「プラチナ彩」で新境地を開いた作風は現代の感覚を映す。2016年に有田焼が生まれて400年となる節目を控え「陶都」再興へ十四代への地元の期待は高まる。「日々の積み重ねを大切にしながら前向きに仕事をしたい」と静かに意欲を燃やしている。
[いまいずみ・いまえもん]
1962年生まれ、佐賀県出身。85年武蔵野美大卒、福岡市の「ニック」勤務などを経て、90年に父である十三代の下での作陶を開始。02年に十四代を襲名。14年10月重要無形文化財保持者に認定。

*2-3:http://digital.asahi.com/articles/ASGC43624GC4UHBI00H.html
(朝日新聞 2014年11月5日) コロッセオでコンサート? 再建案巡りイタリアで大論争
 古代ローマ帝国期の闘技場「コロッセオ」に再び床を敷き、格闘技やコンサートの会場にしよう――。イタリアの文化大臣が考古学者の提案に賛成し、賛否両論が巻き起こっている。約5万人を収容した巨大闘技場はローマの象徴だ。紀元1世紀に完成。地下には剣闘士と闘うライオンなど猛獣のおりがあった。現在は床がなく、訪問客は客席部分から地下の構造をながめることができる。フランチェスキーニ文化大臣は2日、「考古学者マナコルダ氏のコロッセオ再建策はとても気に入った。ほんの少しの勇気だ」とツイッターに記した。マナコルダ氏は7月、「床があるのが本来の姿だ。イタリアで一番の遺跡を過去のままにとどめず、現代に生き返らせられる」と提案した。文化遺産に一切手を加えず保存しようとすることを、「偏執的だ」とも批判した。文化省の遺産諮問委員会のボルペ座長も「格闘技やコンサートの会場にもできる」と賛意を示した。「観光客は地下を訪れ、2千年前に戻る体験ができる」という意見も出た。これに対し、歴史学者のモンタナリ氏は「コロッセオを遊園地にしようという低俗な発想だ」と強く批判。同氏の「コンクリートで客席を再建するのか? 我が国の多くの遺産が人目につかぬままに崩れ落ちている時に、コロッセオにばかり注目し、娯楽のために使うのが、本当に大臣のすべきことか」と指弾する投稿が地元紙に掲載された。研究者に賛同が広がっている。修復を担うローマ考古学遺産特別監督局は「床の再建が実現可能か、どんな技術的解決策が最善か、研究中だ」としている。伊北部ベローナに残る闘技場アレーナは、野外オペラの会場で知られている。

<燃料電池車>
*3:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20141215&ng=DGKKASDZ13HF8_U4A211C1TJC000
(日経新聞 2014.12.15) ミライ、受注1000台へ トヨタ燃料電池車 年販売目標の倍 きょう発売
 トヨタ自動車が15日、水素と酸素で走る燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を世界に先駆けて国内で発売する。走行時に水しか出さない「究極のエコカー」への関心は高く、受注台数は年間販売目標(約400台)の2倍以上の1千台に達する勢いだ。ミライは4人乗りのセダンタイプで、価格は723万6千円(税込み)。国の補助金を活用すれば約520万円で購入できる。トヨタ系販売会社、東京トヨタ自動車は11日までに約50台を受注した。法人と個人が半々で、個人は「50~60代を中心に、すでにハイブリッド車(HV)を保有している人が多い」(同社)。商談中や見積もり希望も40件を超えるという。名古屋トヨペット熱田店(名古屋市)には、多い日で1日5件程度の問い合わせがあり、法人から数台を受注した。大阪トヨタ自動車にも企業経営者などから数十件の購入希望があるが、納期を案内できないため「正式な受注は待ってもらっている」状況だ。トヨタは12月に元町工場(愛知県豊田市)でミライの生産を開始。年間の生産予定台数は700台だが、販売店の受注台数は全国で1千台弱と大きく上回る。トヨタは来年末に増産を予定しているが、販売店側では「納期は数年かかると案内している」(名古屋トヨペット)。

<蓄電池>
*4:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20141209&ng=DGKKZO80667620Z01C14A2TJM000 (日経新聞 2014.12.9) 蓄電池、新世代 固体の電解質、リチウムイオンより安全、東北大・トヨタ、充電時間10分の1
 現在主流のリチウムイオン電池より安全な「全固体電池」と呼ぶ次世代電池の研究成果が相次いでいる。東北大学とトヨタ自動車は、充電時間を従来の電池の10分の1に短縮した。東北大の別チームも、軽量な全固体電池を開発し、動作温度を下げた。韓国サムスン電子は全固体電池を長持ちさせる技術を開発しており、国内外で実用化に向けた開発競争が熱を帯びている。リチウムイオン電池の主要部材である電解液は発火しやすい有機溶媒を含んでいる。全固体電池は電解液の代わりに燃えにくい固体電解質の中をリチウムイオンが動き、安全性を高めている。理論的には電解液の電池より蓄電量が多く高出力とされるが、従来は電解液の電池以上の性能が出せず実用化が難しかった。東北大の一杉太郎准教授らは電解質と電極の境界面に注目した。真空装置を使い、電池の製法を工夫することで電解質と電極をきれいに密着させた。境界面がぴったり接することでリチウムイオンが電池内を移動しやすくなった。固体電解質と電極が隙間や不純物の影響でしっかり接していなかった課題を解決した。試作した電池を使った実験では、従来の電解液を使うと30分以上かかる充電時間を3分に短縮できた。電気自動車(EV)のバッテリーに使えば、短時間で充電できる。今後はトヨタや電池メーカーと共同でバッテリー開発に取り組む。同じく東北大の折茂慎一教授と宇根本篤講師らは、リチウムと水素の化合物を電解質に使い、電池の重さを従来の全固体電池の半分以下にした。研究の進んでいる硫化物や酸化物の電解質を使った電池は、電解液の電池より重かった。リチウムと水素の化合物を使うと高温の環境でしか動かない問題があるが、電解質の成分などを工夫し、従来のセ氏約120度から約90度に引き下げた。将来は室温での動作が目標だ。三菱ガス化学と協力し、5年後をめどにEVなどに搭載するバッテリー向けに実用化を目指す。サムスン電子は硫化物を使った全固体電池の耐久性を高めた。500回の充放電を繰り返した後も約8割の容量を維持でき、実用レベルに近づいた。これまで充放電を繰り返すと容量が急激に下がるのが課題だった。正極の構造を工夫するとともに、電気を通しやすい物質を正極内で均等に分散させた。京都市で先月開かれた電池討論会で発表した成果だ。現在主流のリチウムイオン電池は体積あたりの出力が高く電気も多くためられる。携帯端末やEVなどで使われている。ただ発熱により破損する可能性があり、安全性の懸念が指摘されている。


PS(2014.12.17追加):農業も作物を選ぶと、*5のように、太陽光パネルとソーラーシェアリングして発電しながら収量をより多くすることもできるため、各地域で適切な作物を研究することが望まれる。

*5:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=31277 
(日本農業新聞 2014/12/17) アシタバ増収を確認 露地と比べ16%増 営農型発電パネル下栽培 ソーラーシェアリング協会と東大が共同研究
 営農型発電を進めるソーラーシェアリング協会は、東京大学との共同研究で、太陽光パネルの下でアシタバを栽培すると、遮光で減収せず、むしろ大幅に増収することを確認した。営農型発電に取り組む農家などに対し、申請時に必要な資料を提供し、営農型発電とアシタバ栽培を推進する。既にアシタバの導入準備を始めた農業参入企業もある。太陽光発電をしながら農業をする営農型発電は、農地の一次転用を申請し許可を受ける必要がある。パネル下は遮光で収量が減るとされるが、申請には収量が周辺の8割以上確保できるという、いわゆる知見資料を添付しなければならない。同協会は茨城県土浦市の農家圃場(ほじょう)で試験をした。パネル下の384平方メートルと隣に露地の334平方メートルの試験区を設定し収量を比較した。6月18日に「源生林あしたば」を定植。8~10月の毎月下旬に地上部を全部収穫して収量を調査した。累計の10アール換算収量は、露地で栽培した場合が1447キロだったのに対し、太陽光発電パネルを設置した区は16%多い1682キロだった。市場単価が高い8月は40%も増収した。栽培試験を担当した東京大学大学院理学系研究科の和地義隆研究員は「アシタバは半日陰の方が生育が良い。営農型発電とアシタバの組み合わせはメリットが高い」と結論付けた。太陽光発電事業者のmisono電源(千葉市)は、この研究成果に着目。農業法人を設立し、アシタバと営農型発電で農業参入する。千葉県内に約1.5ヘクタールの農地を確保した。出力1~1.5メガワットの発電所を建設する。茨城県内でさらに候補地を検討中だ。別の農業法人も20ヘクタール規模のアシタバによる営農型発電を検討している。


PS(2014.12.20):「環境を汚しっぱなしにした人が得をする」という制度にしないためには、環境に負荷をかけるものに課税して外部不経済を内部化する方法がある。例えば、化石燃料に環境税を課して電気自動車や燃料電池車の使用を促進したり、*6のように、CO2を吸収する森林の維持管理費として環境税を課したりする方法である。そのうち森林環境税は、例えば長野県のように、広大な森林を有する人口の少ない県の人だけが森林の維持管理費を負担するよりも、森林は少なく人口が多くてCO2を多く発生している東京都の人たちも負担するのが合理的であるため、地方税ではなく国税にしようとするものだが、前から経済団体が反対しているのである。

*6:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=31318 (日本農業新聞 2014/12/19) [ニュース三面鏡] 森林吸収源対策に経済界「反対」 環境より利益 声高
 自民党は2015年度税制改正大綱の30日の決定に向け、衆院選で止まっていた議論を再開した。地方の声を受け、同党農林部会などは、森林環境税の創設を含む森林吸収源対策の財源確保を重点事項とする。ところがこれに、日本経団連や経済同友会など113の経済団体が声明を出し、「反対する」とかみついた。政府は20年度に温室効果ガスを05年度比で3.8%削減することを目標に掲げ、そのうち2.8%以上を森林による吸収で達成する方針だ。しかし達成に必要な森林整備の安定財源がなく、地方自治体や林業団体などは(1)森林環境税の創設(2)地球温暖化対策として石油石炭税に上乗せ課税している分(地球温暖化対策税)を森林整備にも使えるようにすること――などを求め続けている。自民党も今年、財源確保のための新たな仕組みを検討するプロジェクトチームをつくって議論。11月には農林部会などの合同会議で、財源確保を15年度税制改正要望の重点事項に盛り込んだ。しかし経済団体の声明は、原子力発電所の停止による化石燃料輸入の増加や円安による原油高騰が経済の好循環の足かせになっている中、国民や企業にさらなる税負担を求めるべきではないと強調。地球温暖化対策税の使途拡大や森林環境税の創設に反対すると明言した。声明は、森林整備は社会全般に利益をもたらすため、費用を「特定の国民だけに負担させるべきではない」とも指摘する。だが自民党農林幹部は「都市住民も利益を得ているのに、地方の自治体や住民が負担して森林を整備しているのが実態。その言葉をそっくりお返ししたい」と反論。「農業や林業は補助金漬けだと批判しながら、自分たちは法人税も含めて税金を逃れようとする。浅ましい考えだ」。


PS(2014/12/29追加):*7のように、買い物に行き車を止めている間に充電できれば、便利である。駐車場に太陽光発電の屋根をつければ、無料で電気を供給することも可能であるため、コンビニやスーパーもやればよいのにと思っていたところだ。なお、農業では、軽トラック以外にも多くの燃油を使っており、これが値上がりして経営に打撃を与えているため、農機具等の動力も早く電気に変えた方がよい。

    
     農業用電気トラック(自家発電して電動器具を使えば、燃料費は0になる)

*7:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=31451 (日本農業新聞 2014/12/29) 充電スタンド登場 オズメッセセルフSS 地元要望受け運用 JA愛媛たいき
 JA愛媛たいきは、オズメッセセルフSSスタンド(愛媛県大洲市)の敷地内に電気自動車専用の充電スタンドを設置し、運用を始めた。充電スタンドは直売所や道の駅などで設置が進んでいるが、JA―SSに設置するのは全国的にも珍しい。PRのため年内は無料で利用でき、その後は有料にする予定だ。充電スタンドは、次世代の自動車として有力視される電気自動車(EV)やプラグインハイブリット車(PHEV)の普及に伴い、組合員や地域のニーズに応えようと設置した。愛媛県が進める「次世代自動車充電インフラ整備ビジョン」に基づいて設置した。費用は約870万円で3分の2は国や県などの補助金と自動車メーカー4社の補助で賄った。急速充電では約30分で充電が終わるため、隣接するJA産直市「愛たい菜」などで買い物する間に充電ができる。利用時間は午前7時から午後10時まで。JA経済部の谷本哲也部長は「組合員だけでなく組合員の第2世代以降や若者など、幅広い客層に関心を持ってもらい、組合員や地域住民の利便性を図っていきたい」と話す。

| 教育・研究開発::2014.8~2016.11 | 12:52 PM | comments (x) | trackback (x) |

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