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2015,01,21, Wednesday
女性役員割合 女性管理職割合 就業者・管理職に占める女性割合 (1)日本における女性管理職の割合 *1-1のように、日本では、企業の管理職に占める女性割合は、平均6.2%で、男性だけの企業も半数を超え、今後増加すると見込む企業も20.9%にすぎない。 経団連の榊原会長は、*1-2のように、会員企業約1300社の全てに行動計画策定を要請し、2014年12月に公開することとし、安倍政権は「2020年に指導的地位に占める女性の割合30%を達成する」と女性の活躍を新しい成長戦略の柱の一つと位置付け、成長戦略に明記して、国・地方自治体・企業に、女性幹部登用目標や行動計画策定を義務付ける新法案を国会に提出する方針を示したそうだ。 しかし、経団連の「女性の活躍推進委員会」の前田共同委員長は、「企業や業種によって男女の採用人数などが異なり一律の対応は難しい」と説明し、これまで男性中心の職場として名高かったトヨタ、日立、全日空などは数値目標を掲げるに留めたそうだが、これらの男性中心企業こそ、女性の視点を積極的に取り入れた方が、女性が多くなる今後の市場ニーズに的確に合わせられると、私は考える。 また、私は、人間は生き方も目標も異なるため、すべての男女が育児や在宅勤務に携わる必要があるとは思わないし、そのような仕事の仕方では全うできない職種も多い。そのため、それぞれの人が個性に合わせた選択を行った場合に、その選択でやりくりできることが必要で、それには、例えば、家事の外部化、職住接近、子育て・教育における負担の軽減、介護の外部化などが必要なのである。 (2)女性は仕事の能力やリーダーシップがないため管理職にしないという偏見は、どうやって造られるか 企業の管理職に占める女性割合が低い理由は、まさに*1-1にあるように、①企業が、「女性の登用が進まない理由は、女性の仕事と家庭の両立の難しさだ」として、原因を女性に押し付け、自らが内蔵する真の女性差別を明らかにして解決しようとしていないこと ②問題を、働きながら出産・子育てする環境整備にのみ集約させ、実際には男性と同じ以上の働きをしている女性にも同じ処遇すらしていないこと ③何十年も前から出産・子育ての環境整備を語っているのに、まだ保育や学童保育が十分でなく、要するに口だけで真剣に取り組んでこなかったこと などが挙げられる。 そして、*1-1では、帝国データが、その理由を「古い企業文化が残っている影響だ」と指摘しているが、女性は仕事の能力やリーダーシップがないため管理職にしないという偏見が造られる古い企業文化の素になっているのは、実は、メディアが「表現の自由」「日本文化」と称して、女性蔑視や偏見満載の報道・ドラマ・歌を、日々、国民に垂れ流して醸成しているからである。 (3)女性管理職をやりにくくする事例と日本メディアの意識 日本のメディアが「表現の自由」として、女性蔑視や偏見を満載した報道を垂れ流しているわかりやすい事例は、このブログの2014年11月28日に記載した産経新聞が、すでに大統領になっている朴槿恵大統領に対し、「客船セウォル号が沈没した2014年4月16日に男性と私的な密会をしていて連絡が取れなかった」と書いた事実ではない噂レベルの記事である。上のグラフのとおり、日本と同様に女性管理職の割合が非常に低い韓国メディアも同様の報道をしていたそうだが、これは、男性大統領に対しては行わない、女性大統領の仕事への姿勢に対する侮辱的な報道だ。 また、私が異常だと思ったのは、*2-1、*2-2、*2-3、*2-4の展開であり、日韓の報道が、まるで同族会社の女性副社長である趙顕娥(チョヒョンア)氏叩きのようだったことである。 まず、*2-1では、2014年12月9日に、大韓航空を傘下におく財閥・韓進グループの会長の長女で大韓航空副社長の趙氏がニューヨークの空港で、搭乗していた自社航空機乗務員のサービスを問題視して、動き始めていた航空機を搭乗口に戻し、乗務員を降ろしたことが判明し、その理由は、①乗務員が客にナッツを配った際、袋のまま出されたことを「マニュアル通りになっていない」と咎め ②責任者にマニュアルの確認を求めたがすぐ対応できなかったことに激怒し ③搭乗口を離れていた航空機を引き返させて責任者を降ろし、④同機の仁川到着が11分遅れた と報道されている。 そして、*2-2で、2014年12月10日に、趙氏が、そのことで厳しい非難を浴びて辞表を提出したとされているが、本当はKeyであるはずの「サービス係の乗務員は、副社長の注意に対し、その時どういう態度をとったのか」については不問に付されている。そして、*2-3で、韓国の国土交通省や市民団体が、趙氏が乗務員らに暴言を吐いたとして告発し、趙氏は、ソウル西部地検に出頭させられたそうだが、社内規定を守らなかった部下を叱責した上司が暴言を吐いたとして告発され、検察に出頭させられるというのは、男性が上司の場合には聞いたことがない。 もちろん、私自身は、ナッツはすぐに食べる人ばかりではないため、袋から出さずに配る方がよいと思うが、マニュアルの規定や役員の選抜方法が適切か否かは、会社内部で決める問題であり、検察が関与する問題ではない上、何か理由があってマニュアルどおりにしなかったのであれば、サービス係は注意された時に、その場で理由を説明すればよかった筈だ。 さらに、*2-4では、ナッツの出し方に激怒して自社機を引き返させた大韓航空の趙前副社長を、12月24日に、検察当局が、機内サービスの責任者だった事務長を暴力や自分の権威を利用して旅客機から降ろし機内を混乱させた容疑と航空保安法違反や強要などの疑いで、逮捕状を請求すると発表したそうだが、パイロットではなく機内サービスの責任者を降ろしたのだから、逮捕しなければならないほど安全に支障をきたしたとは思われないし、いくらなんでもナッツの出し方だけでサービス係を降ろしたとも考えられないため、私は、女性上司に対するサービス係の態度も悪かったのではないかと考えている。 つまり、女性が上司である場合、殆どが男性のメディアや検察まで含めたこのような社会的差別に抗して勝っていかなければならないのが、日本や韓国で女性役員、女性管理職が少ない理由なのである。 (4)では、どのような女性がよいとされているのか → 女性は、受け付けか店員しか前提とされていないようである *3で日経新聞は、2015.1.5に、「正しい笑顔 できる人には福来る、姿勢・目線で好印象 仕事では状況で使い分け」として、女性の顔のイラストをつけて記事を書いている。 しかし、仕事や職種にもよるが、嬉しくもないのに、また小馬鹿にされているのに、顔に張り付いたような笑顔をしている人は、気持ちが悪い上に哀れである。なお、顔に張り付いたような笑顔とは、(1)目尻を下げ (2)目を細め (3)口元にしわができ (4)口角が上がり (5)口が開く という作り笑いのことである。そして、笑顔に測定器があるなど、馬鹿馬鹿しいにも程があるのだ。 さらに、「単純に背筋を伸ばして笑顔をつくると真っすぐで対等な目線になるため、相手が目上だったり、取引先に依頼する場面だったりすると不躾な印象を与える」とか、「背もたれに背をつけて座るとあごが上を向き目線は下向きになり、相手を見下すような印象になる」というのは、明らかに上司で意思決定していくリーダーの立場の女性向けではなく、受け付けか、店員などの女性向けのアドバイスであり、女性全体に同じことを言えば、失礼に当たるケースも多くなることを忘れてはならない。 そのため、日経新聞は、職場における女性の価値は、実力やリーダーシップではなく、感じのよさや場を和ませる力だという考えを持っていると思うが、これが、女性に対してメディアが発している偏見である。 <日本における女性管理職の割合> *1-1:http://qbiz.jp/article/43947/1/ (西日本新聞 2014年8月14日) 女性管理職は平均6・2% 1万社回答、半数超はゼロも 企業の管理職に占める女性の割合の平均は6.2%で、男性だけの企業も半数を超えることが14日、帝国データバンクの調査で分かった。今後増加すると見込む企業も20.9%にすぎなかった。安倍政権は成長戦略で「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」との目標を掲げているが、実現には程遠い状況だ。調査は7月下旬に実施し、全国の1万1017社が回答した。企業からは登用が進まない理由として、仕事と家庭の両立の難しさを挙げる声があり、帝国データは「働きながら出産、子育てができる環境の整備が重要だ」と指摘している。調査によると、現状で女性管理職がいない企業が51.5%を占めた。管理職に占める女性の割合が30%以上の企業は5.3%にとどまっている。女性管理職の割合が過去5年間で「増加した」とする企業は17.4%で、「変わらない」が72.8%だった。今後についても「変わらない」が61.0%と多数で「増加する」は20.9%だった。業種別では、小売りや不動産、金融、サービスで管理職に占める女性の割合が高く、製造や建設、運輸・倉庫で低かった。規模別では大企業が最も低く、帝国データは「古い企業文化が残っている影響だ」と指摘している。 *1-2:http://qbiz.jp/article/41909/1/ (西日本新聞 2014年7月15日) 女性管理職登用を1300社に要請 経団連、計画策定47社公表 経団連は14日、女性の役員や管理職への登用に関する自主行動計画を47社が公表し、うち約6割に当たる27社が具体的な数値目標を設けたと発表した。安倍政権は女性の活躍を新しい成長戦略の柱の一つと位置付けており、榊原定征会長は会員企業約1300社全てに行動計画の策定を要請し、12月に公開する。政府は成長戦略で、国や地方自治体、企業に対し、女性幹部登用の目標や行動計画の策定を義務付ける新法案を国会に提出する方針を示している。政府は「2020年に指導的地位に占める女性の割合30%を達成する」と成長戦略に明記。ただ経団連の「女性の活躍推進委員会」の前田新造共同委員長(資生堂相談役)は「企業や業種によって男女の採用人数などが異なり一律の対応は難しい」と説明した。数値目標を公表した27社も、それぞれ経営戦略に基づき独自に設定している。経団連によると、27社のうち20年までに女性管理職3割以上の達成を明確に掲げたのは、資生堂、セブン&アイ・ホールディングス、損保ジャパンの3社だった。トヨタ自動車は現在101人いる女性管理職を20年に3倍、30年に5倍とする。日立製作所は20年度までに女性管理職を2・5倍の千人に増やすとし、全日本空輸は「女性役員2人以上」という数値目標を掲げた。 ◆女性登用、活用の取り組みは多様 男性が育児に携わる場合の支援強化を示すなど、経団連の加盟企業の女性の登用、活用に向けた取り組みはさまざまだ。ただ、現在は体力のある大企業が中心で、今後どれだけ広がるかが注目される。住友化学は2020年までに女性管理職の割合を、課長相当以上の役職では少なくとも現在の3・7%から10%以上に、係長相当は11・6%から15%以上に高める目標を掲げた。実現のために在宅勤務制度の導入や男性の育児参加を促す方針だ。日本生命保険も、女性管理職を18年4月に520人とする目標を定めた。14年4月と比べて約2割増やす計画だ。女性が活躍できる風土づくりの一環として男性の育児休業取得にも力を入れ、13年度には対象者全員が取得したという。日本生命は「しっかり継続していく」(広報)としている。トヨタ自動車は数値目標に加え、理系を目指す女子学生の支援のために奨学金支給や女性エンジニアの出前授業を行う「リケジョ基金・財団」の設立を検討。日本郵船は女性が海外勤務先でも仕事と育児を両立できるよう、今年5月にシンガポールで保育園の優先入園枠を確保した。 <女性管理職をやりにくくした事例> *2-1:http://www.asahi.com/articles/ASGD956JSGD9UHBI00Z.html?iref=reca (朝日新聞 2014年12月9日) 大韓航空副社長が自社サービスに激怒、航空機遅らせる 大韓航空の趙顕娥(チョヒョンア)副社長(40)がニューヨークの空港で、搭乗していた自社の航空機の乗務員のサービスを問題視し、動き始めていた航空機を搭乗口に戻して乗務員を降ろしていたことが判明した。趙氏は大韓航空を傘下におく財閥・韓進グループの会長の長女で、韓国内では「財閥令嬢による行き過ぎた行為」と非難が殺到。趙氏は9日、担当業務から退いた。韓国メディアによると、趙氏は5日、仁川行きの大韓航空機のファーストクラスに搭乗。乗務員が客にナッツを配った際、袋のまま出されたことを「マニュアル通りになっていない」ととがめた。本来はナッツを袋から皿にあけて出すことになっているという。趙氏は機内サービス責任者を呼び、マニュアルの確認を求めたがすぐに対応できなかったことに激怒。すでに搭乗口を離れていた航空機を引き返させ、責任者を降ろした。乗客への説明はなく、同機の仁川到着が11分、遅れた。大韓航空側は「非常な状況でなかったにもかかわらず、航空機が引き返して乗務員を降ろしたことは行き過ぎた行動だった」とし、乗客に迷惑をかけたことをわびた。ただ一方で「安全に問題はなく、趙副社長は機内サービスと機内食の責任を担う役員として、指摘したのは当然のこと」と擁護した。 *2-2:http://www.asahi.com/articles/ASGDB3SM6GDBUHBI00R.html (朝日新聞 2014年12月11日) 大韓航空副社長が辞表提出 CAのナッツの出し方に激怒 大韓航空の趙顕娥(チョヒョンア)副社長(40)が10日、辞表を提出した。趙氏は自社の乗務員の対応に怒り、動き始めていた航空機を搭乗口に戻して機内サービス責任者を降ろしたことで厳しい非難を浴び、9日に担当業務から退いた。だが、副社長にとどまったことでさらなる批判を受けていた。一方、韓国の市民団体は10日、趙氏の行為が航空法などに違反する疑いがあるとして、ソウル西部地検に告発した。趙氏はニューヨークの空港で5日、大韓航空のファーストクラスに搭乗。乗務員がナッツを袋のまま出したことを問題視し、機内サービス責任者にマニュアルの確認を求めたが、すぐに対応できなかったことに激怒したとされる。メディアやネットで「やり過ぎだ」との批判が広がり、大韓航空のパイロット労組も9日、経営陣全体の責任を問う声明を発表。趙氏は同日、担当の機内サービスやホテル事業の総括役から退いたが、副社長の肩書を維持したために批判が収まらずにいた。 *2-3:http://www.asahi.com/articles/ASGDK51QKGDKUHBI01F.html?iref=reca (朝日新聞 2014年12月17日) 大韓航空前副社長、「ナッツ・リターン」で検察に出頭 大韓航空の趙顕娥(チョヒョナ)・前副社長がナッツの出し方に激怒して、搭乗機を引き返させた問題で、趙氏は17日、ソウル西部地検に出頭した。趙氏は報道陣の質問に対し、「申し訳ありません」と繰り返し、深々と頭を下げた。趙氏をめぐっては乗務員らに暴言を吐いたとして、国土交通省や市民団体が告発していた。地検側は機内で腹を立てた理由や機内サービス責任者に暴行を加えたかなどについて事情を聴くとみられる。 *2-4:http://www.asahi.com/articles/ASGDR61B4GDRUHBI028.html (朝日新聞 2014年12月23日) 大韓航空前副社長の逮捕状請求へ ナッツ・リターン騒動 ナッツの出し方に激怒して乗っていた自社機を引き返させた大韓航空の趙顕娥(チョヒョナ)・前副社長について検察当局は23日、航空保安法違反や強要などの疑いで24日に逮捕状を請求すると発表した。趙氏は機内サービス責任者への暴行は否定していたが、逮捕状の請求には暴行容疑も加わる見通しだ。検察当局によると、趙氏は機内サービスの責任者だった事務長を暴力や自分の権威を利用して旅客機から降ろし、機内を混乱させたという。乗っていた旅客機についても、管制塔の許可を受けて空港内を移動中だったにもかかわらず、無理に引き返させて空港内の安全を脅かしたとしている。問題が発覚した後、大韓航空では、うその証言を強要するなど真相を隠そうとする行為が確認されたという。これにかかわったとされる同社の常務についても、証拠隠滅や強要などの疑いで逮捕状を請求するとした。 <日本メディアの女性蔑視> *3: http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150105&ng=DGKKZO81528210T00C15A1EL1P00 (日経新聞 2015.1.5) 正しい笑顔 できる人には福来る、姿勢・目線で好印象 仕事では状況で使い分け 仕事が多忙だったり、ストレスを抱えていたりすると、表情がつい厳しくなりがち。笑顔は自分の気持ちがリラックスし、その場の雰囲気も和らげやすいが、仕事では笑顔を控えた方がいい場合もある。ビジネスシーンに適した笑顔について専門家に聞いた。「笑顔が苦手という人は多いですね」。こう話すのは飲食店やホテル、百貨店など企業の研修向けに笑顔測定器「スマイルスキャン」を販売するオムロンフィールドエンジニアリング(東京・目黒)の世良弘さん。特に男性は女性に比べ鏡で自分の表情をじっくりみることが少ないため、笑顔をみせたつもりでも相手に十分に伝わらない傾向があるという。 ●鏡で5項目点検 ではどんな笑顔なら良い印象を与えやすいのだろうか。世良さんによると、笑ったときに(1)目尻が下がる(2)目が細くなる(3)口元にしわができる(4)口角が上がる(5)口が開く、の5つがポイントになるという。測定器は小型カメラが独自のセンサー技術で目や口の形を分析し、笑顔の度合いを0~100%で表示する。ただ仕事の場面では、やみくもに大きく笑えばいいというわけではない。「(口を大きく開けて歯を見せるなど)100%のビッグスマイルは初対面の相手が引いてしまいがち。30%、50%、70%などシーン別に笑顔を使い分けられるように研修で指導する企業も多い」(世良さん)。人材研修などを手掛ける新規開拓(東京・千代田)社長の朝倉千恵子さんも「プライベートの笑顔とは違い、仕事では会社代表として顧客に接する笑顔を身につけることが重要」と話す。取引先などを訪問する前は鏡で5つのポイントを点検し、仕事のシーンにあった笑顔の感覚をつかむことから始めよう。笑顔の効果を高めるコツも知っておこう。朝倉さんは「姿勢や目線によって笑顔の印象が変わる」と助言する。お勧めは背筋を真っすぐ伸ばしたうえで、上体を少し前傾にした姿勢。目線が少し下から相手を見上げる「敬い目線」になるからだ。サービス業などで相手に敬意を示すため膝をついて接客するときの目線に近くなる。「敬い目線は目元がやわらかくなる。前傾になって距離が少し相手に近づいても、不快感を与えにくい」という。注意したいのは姿勢を良くすればいいというわけではないこと。単純に背筋を伸ばして笑顔をつくると真っすぐで対等な目線になるため、相手が目上だったり、取引先に依頼する場面だったりするとぶしつけな印象を与えることがある。一方、背中を丸めたまま笑顔をつくると顔全体が下を向き、目線だけが上がる上目遣いになる。上目遣いはこびた印象を与えがちだ。逆に背もたれに背をつけて座ると自然にあごが上を向きやすい。目線は下向きになり、相手を見下すような印象になる。 ●緊張感ある場NG 仕事では笑顔がふさわしくない場合もある。社員研修を手掛けるインソース(東京・千代田)の井上彩さんは「上司から注意されたり、顧客から苦情を受けたりしているときに笑っていると真剣さが伝わらない」と指摘する。おわびや謝罪をしているときも同様だ。取引先でプレゼンテーションをする際や、契約交渉で条件や金額などを詰めているときに笑顔を見せるのは基本的に避けた方いい。「重要な場面で緊張感に欠けていると受け取られかねない」(井上さん)。もっとも緊張した場面が終われば、笑顔の効用を生かしたい。例えば上司に叱責された当日は神妙な面持ちで過ごし、翌朝は「おはようございます」と笑顔であいさつをする。十分に反省していることを示すとともに、上司との関係を円滑に保とうとする姿勢をみせることができるからだ。取引先との交渉がまとまったら、笑顔で話しかけるのもいい。「主張が対立したのはあくまでビジネス上のことだったと伝えやすい」(井上さん)からだ。「普段は真剣に仕事に取り組んでいる人が笑顔を見せると、印象に残りやすい」と朝倉さんは話す。感じのいい笑顔は場を和ませ、真剣な顔は誠実さを伝えることが見込める。笑顔を上手に使って、仕事の成果を高めよう。 PS(2015.1.22追加):保守の牙城と思われていた農業は、*4のように、食品・栄養・健康を対象とする産業であり、女性の方が知識があることも多いため、農協役員や6次産業化に女性進出が進み始めている。女性が普通に働き高齢者が増える社会で必要とされる食品は、(美味しく)加工や半加工を終えてあり、少し手を加えれば簡単に食卓に出せるものであるため、そのニーズに応えれば国内需要だけでなく輸出も増えると思う。 *4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=31719 (日本農業新聞 2015/1/21) JA全国女性大会に期待 地域再生 手を携えて 萬歳章全中会長に聞く JA全国女性組織協議会は21、22の両日、東京都台東区で第60回JA全国女性大会を開く。JA女性組織3カ年計画の実践2年目として、若い世代の育成や社会参画などの成果や課題を共有する。地域の再生とJA自己改革に向けて女性組織への期待を、JA全中の萬歳章会長に聞いた。 ● JA女性組織3カ年計画が実践2年目を迎え、これまでの成果をどう見ていますか。 第26回JA全国大会で「次代へつなぐ協同」を決議した。女性組織も、次世代の育成に力を注いでいると聞く。若い世代がJAに関心を持ってもらうことはJAにとって大切なことだ。女性組織の支援はもちろん、JA女性大学の開講も進めていきたい。女性のJA運営への参画は着実に進み、女性役員は1277人に上る。その多くが女性組織の経験者だ。先頭役を買って出ていき、JAに新しい風を吹き込んでほしい。「和食」は、ユネスコの無形文化遺産に登録された。女性組織が積極的に伝えている伝統料理も和食。世界の関心事は「健康」なだけに、日本の長寿を支える和食を、女性からどんどん情報発信をしてほしい。 ● 農村での暮らしの活動には女性の力が欠かせません。JA女性組織の活性化に何が必要でしょうか。 農業者の半数を女性が占め、農村の暮らしは女性の力なしでは語れない。介護、助けあい活動など、細かな部分まで積極的に担ってくれていることをありがたく思う。高齢化が進む中、介護保険事業や助けあい組織の活動は一層大事になる。助けあい活動では、高齢者生活支援の行政受託など幅を広げるのもいい。フレッシュミズやI・Uターン者などの若い世代にも期待したい。先輩には知恵がある。若い世代は先輩に学び、フル回転していただきたい。また、組織の活性化には、料理講習や体操など興味・関心事に注目した活動で顔が見える場面をつくって幅広い交流を進めてほしい。 ● JA自己改革に当たり、JA女性組織に期待することは何ですか。 協同の理念を貫き、組合員の声に応えながら改革を進める上で、生活に密着した女性ならではの視点が必要だ。女性組織のメンバーは、JA自己改革を人ごとにせず、検討する場に積極的に参画してもらいたい。女性は、農産加工など多彩な手の技を生かし、JAのファーマーズマーケットに出荷するなど頑張っている。こうした6次産業化の取り組みを支援するとともに、期待したい部分だ。地域再生とJA改革に、男女が共に手を携えていきたい。 PS(2015.1.28追加):*5のように、労働局は、長時間労働に関わる有給休暇や残業のことしか問題にしないが、能率が悪くても長時間労働して満額の残業手当と終身雇用を要求できる正規労働者は恵まれた方であり、非正規の職しかなかったり、不当な扱いを受けて昇進を妨害され低賃金に据え置かれたり、簡単に退職を迫られたりする職場の女性差別の方が、ずっと深刻な問題である。それにもかかわらず、労働局が前近代的な意識で職場における女性差別を放置している理由には、労働局も男性中心の役人社会だという背景があるが、速やかに公的部門の男女平等を進め、女性に対して機会均等で公正な対応をしない民間企業にも厳しく対処するように、大きな意識改革をすべきだ(これも岩盤だが・・)。 *5:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10103/149964 (佐賀新聞 2015年1月27日) 有給休暇の取得を 佐賀労働局、経済団体などへ要請 長時間労働是正などによる「働き方改革」を進めようと、佐賀労働局(田窪丈明局長)は26日、県経営者協会、県商工会議所連合会、県商工会連合会、県中小企業団体中央会の県内経済4団体と連合佐賀に対し、従業員の年次有給休暇の取得やノー残業デーの実施などを要請した。昨年6月に閣議決定した新成長戦略で長時間労働の削減など「働き方改革の実現」が盛り込まれ、各都道府県に推進本部を設置。県内は佐賀労働局内に今月7日付で設け、主要企業訪問による働きかけや自治体、労使団体などとの連携による機運醸成を図る。県経営者協会は、副会長の戸上信一・戸上電機製作所社長らが対応。佐賀労働局の横田哲労働基準部長から要請書を受けた戸上副会長は「会員各社に周知徹底したい」と答えた。2013年の県内の労働者の年間総実労働時間は1892時間で、全国3番目の長さ。有給休暇取得率は12年が47・2%で、政府目標では2020年に取得率70%を掲げている。 PS(2015.5.22追加):上のグラフのように、韓国は日本より女性役員比率や女性管理職比率が低く、女性の登用が遅れており、このような時代に役員に登用される女性は同族会社の社長の娘というケースが多くなる。そして、航空機の安全運航にはパイロットが責任を持っており、機長であるパイロットが「問題なし」と判断して引き返したにもかかわらず、*6のように、航空保安法上の航空機航路変更罪等として趙顕娥氏が起訴され、暴言を吐いたとして有罪判決を受けるというのは、韓国における幹部への女性登用や女性上司に対する意識の低さの結果である。 *6:http://qbiz.jp/article/62759/1/ (西日本新聞 2015年5月22日) 大韓航空前副社長に猶予判決 ナッツ事件 【ソウル共同】大韓航空機内で客室乗務員のナッツの出し方に怒り同機を引き返させたとして航空保安法違反罪などに問われ、一審で懲役1年の実刑判決を受けた同社前副社長、趙顕娥被告(40)の控訴審で、ソウル高裁は22日、懲役10月、執行猶予2年の判決を言い渡した。検察側は一審と同様、懲役3年を求刑していた。航空保安法上の航空機航路変更罪をめぐり一審判決は、ドアが閉まった後は運航中で、離陸前の引き返しも「航路の変更」に当たるとして同罪を認定した。
| 男女平等::2014.7~2015.5 | 01:56 PM | comments (x) | trackback (x) |
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