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2016.1.20 台湾総統選で蔡氏が当選したことと、日本は徹底して女性差別をやめるべきであること (2016年1月20日、21日、23日、25日に追加あり)
      
     蔡(台湾)       ガンジー   ブット    メガワティ    朴(韓国)   インラット(タイ) 
                  (インド) (パキスタン) (インドネシア)              <敬称略>

       
   女性の政治参加率     世界の女性大統領・首相  国会議員に占める 各国の取り組み 
                                   女性割合の推移(国際比較) 

 書くべきことは沢山あるが、今日は、台湾総統選で台湾初の女性総統、蔡英文氏が誕生することについて記載する。

(1)台湾総統選の蔡氏当選について
1)台湾総統選の争点
 *1-1、*1-2、*1-3のように、台湾総統選の重要な争点は中国との関係だったが、蔡氏の民進党が総統選だけでなく、立法院選でも過半数を占めた。得票は、蔡氏が約689万票(得票率56.1%)で、朱氏の約381万票(同31.0%)を大きく上回った。民進党は、中国が台湾との交流の前提とする「一つの中国の原則」を認めておらず独立志向だが、今回は、ぎりぎりの妥協である「中台関係、現状維持」を主張して台湾国民はそれを支持したものである。

 日本は、1972年の中国との国交正常化時に、中華人民共和国と対立関係にあり、それまで日本と国交があって親日的だった中華民国と国交を断絶した。そして、現在も外務省幹部が、「独立色を強めれば中台関係が緊張して日本経済へ悪影響を与える」などと警戒しているが、台湾にはこのような独立志向の人も多いため、独立国である日本が、「中国との国交=台湾との国交断絶」とする必要はないと、私は考える。むしろ、台湾・中国間の経済取引が少なくなる分は、日本との関係を強くして支持すべきだ。

2)アジア初の世襲でない女性リーダー誕生
 *1-3のように、台湾史上初の女性総統である蔡英文氏は、1956年8月に台北市に生まれ、台湾大学を卒業して、米コーネル大修士、英ロンドン大政経学院で法学博士号を取得している。そして、政治大教授、経済部(経済省)国際経済組織首席法律顧問などを歴任し、李登輝総統が提唱した「二国論」の起草に携わって、2000年に行政院(内閣)大陸委員会主任委員(閣僚)に抜てきされ、2006〜07年に行政副院長(副首相)、2008年に民進党主席に就任して、今回の台湾総統選になったものである。

 しかし、このような世襲でない女性リーダーは、中国、韓国、日本のような儒教の影響で女性の政治参加率が低いアジアでは初めてだ。日本では、学歴やキャリアのある女性を性格が悪いかのように言うことが多いため、台湾のように本当に優秀な女性が率直に評価されてリーダーになるようなことが起こりにくいが、これは改善されるべきジェンダー由来の女性差別である。

(2)世界の男女平等度
 世界では、*2-1のように、「世界経済フォーラム(WEF)」が公表した2015年版の「男女格差報告」で、日本は145カ国中101位で先進国の中では最低水準であり、中国は91位、韓国は115位で大きな差はなかった。首位は7年連続でアイスランド、2位はノルウェー、3位はフィンランドというように、上位は北欧諸国(そのせいか社会保障が充実)であり、米国は28位だ。WEFは「男女間の賃金格差は変わらず、女性の賃金は男性の10年前と同じ水準だ」と指摘しているが、日本ではさらに格差が大きく、これは女性が働くためのインフラ不足やUnfairな女性差別の結果であるため、女性自身の責任では全くない。

 そのような中、*2-2のように、2015年8月29日、女性版ダボス会議が東京で始まり、岸田外相が「21世紀を女性に対する人権侵害のない社会とするため尽力する」と述べられたそうだが、何が女性に対する人権侵害にあたるのかは狭すぎず正しく定義してもらいたい。何故なら、そうしなければ、この演説は無意味になってしまうからだ。私が、このようなことを書く理由は、とかく女性労働は高齢化社会を迎える日本の二次的・補完的労働力と位置付けられ、自己実現のために誇りを持って働く女性の権利は、無意識に(?)侵害されているからである。

(3)世界の職場における男女平等(男女差別)例
 米軍は1994年の規定で、戦闘任務にあたる前線地上部隊への女性兵士の配属を禁じたが、戦闘経験が軍内部での昇進に繋がるため解禁を求める声が上がり、*3-1のように、女性兵士の戦闘参加を2016年1月から全面解禁するのだそうだ。オバマ大統領は、今回の決定を「歴史的前進」とし、能力のある人たちをより広く集めて軍を強くするものだとしており、もっともだ。

 一方、イスラム教国のイランでは、*3-2のように、テヘランで開かれたレスリングの国際大会で、国歌の演奏を予定していたテヘラン交響楽団が、女性奏者がいることを理由に直前に演奏を禁じられたそうだ。イスラム強硬派が男女の接触を嫌って、コンサートが当局の介入で中止される例が相次いでいるそうで、イスラム文化圏の女性差別は徹底している。テロだけでなく、このものすごい女性差別もあって、私は、イスラム文化圏の人が日本国内で増加しすぎることを警戒しており、前後の影響も考えず無責任に、「Welcome.Welcome.」とは言えない。

 さらに、*3-3のように、イスラム教の戒律を厳格に守るサウジアラビアでは、今回から女性にも参政権が認められ、2015年12月12日の自治評議会(地方議会)選で20人の女性候補が当選し、女性初の公選議員誕生は同国では画期的なのだそうだ。

*1-1:http://mainichi.jp/articles/20160117/k00/00m/010/104000c
(毎日新聞 2016年1月16日) 台湾総統に蔡氏、日台関係改善を期待 政府、手腕注視
 台湾総統選で最大野党・民進党の蔡英文主席が当選したことについて、日本政府は慰安婦問題などで強硬姿勢を示してきた馬英九政権よりも日台関係が改善するとみて、おおむね歓迎している。ただ民進党は独立志向が強いことから中台関係が緊張する懸念もくすぶっており、当面は新政権発足に向けて蔡氏の政治手腕を見極める意向だ。岸田文雄外相は「蔡氏の当選に祝意を表する。台湾は基本的価値観を共有する重要なパートナーであり、非政府間の実務関係として協力と交流のさらなる深化を図る」とするコメントを発表した。政府関係者は蔡氏の当選について「日台関係は現状より良くなるのではないか」と期待感を示す。その理由を外務省幹部は「馬政権は尖閣と慰安婦という歴史問題に焦点を当ててしまった」と語る。日本は1972年の日中国交正常化に伴い台湾と断交したが、経済的な結びつきは強く、人的往来も盛んだ。馬政権も日台関係を重視する姿勢を示してきたが、沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張し、2012年8月に日台中による資源の共同開発を求めた。慰安婦問題については「人権侵害の重大な戦争犯罪だ」と述べ、日本政府に慰安婦への謝罪と賠償を要求。いずれも歴代政権より主張を強めている。これに対し、蔡政権は「親日的」になると政府内では受け止められている。安倍晋三首相も昨秋の蔡氏来日時に接触したとみられ、実弟の岸信夫元副外相が蔡氏を地元の山口県に招くなど関係を築いてきた。ただ、独立色を強めれば中台関係が緊張する恐れもあり、外務省幹部は「中台が緊張すれば日本経済への悪影響が大きい」と警戒感を示す。蔡氏の政治手腕は未知数で、政府は民進党が政権を安定的に運営できるかどうかを慎重に見極める構えだ。一方、中台関係への影響を巡り、政府内には「馬政権より相対的に中台の緊張感が増せば、その分、中国の東シナ海や南シナ海での動きは落ちてくるだろう」(自衛隊幹部)との見方もある。中国の海洋進出の活発化は、「馬政権で中台関係が安定していたから可能だった」との分析だ。台湾は日本のシーレーン(海上交通路)上にある上、中国にとっても重要な太平洋への出入り口となるバシー海峡に面しており、日米両国にとって安全保障上の要衝に位置している。日本としては、日米同盟をテコにして台湾を引き寄せる狙いで、防衛省幹部は「台湾を日米に引きつけることが中国に対する抑止力につながる」と説明している。

*1-2:http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20160117&ng=DGKKZO96215570X10C16A1MM8000 (日経新聞 2016.1.17) 台湾総統に民進党・蔡氏 8年ぶり政権交代、立法院選も過半数 「中台関係、現状を維持」
 台湾で16日、総統選挙が投開票され、台湾独立を志向する最大野党・民進党の蔡英文主席(59)が大勝した。中国との融和路線をとる国民党に代わって民進党が8年ぶりに政権を奪回し、台湾で初の女性総統が誕生する。民進党は中国が台湾との交流の前提とする「一つの中国」(総合・経済面きょうのことば)の原則を認めていない。蔡氏は同日夜の記者会見で中台関係の「現状維持」を訴えたが、中国との間にきしみが生じる可能性もある。蔡氏は副総統候補である中央研究院の陳建仁・前副院長(64)とともに5月20日に就任する。蔡氏は記者会見で「両岸(中台)は最大の努力を払い、お互いが受け入れられる交流の道を探るべきだ」と中国に対話を呼びかけた。「両岸関係の平和で安定した現状を維持し、台湾人民に利益をもたらす」と抱負を述べた。対抗馬だった国民党候補の朱立倫主席(54)は「かつてない惨敗だ。支持者の皆さんを失望させた」と敗北を認め、主席辞任を表明した。総統選には3人が立候補したが、事実上蔡氏と朱氏の一騎打ちだった。中央選挙委員会(選管)の開票結果によると、蔡氏は約689万票(得票率56.1%)を獲得。朱氏の約381万票(同31.0%)を大きく上回った。同時に投開票された立法院(国会、定数113)選挙でも民進党が過半数(57議席)を上回り、68議席を獲得した。民進党が政権を握ったものの、一貫して少数与党だった2000~08年の陳水扁政権に比べ、安定した政権運営が可能になる。選挙戦では対中政策や経済政策が争点となった。昨年11月に馬英九総統と中国の習近平国家主席が1949年の中台分断後で初の首脳会談をシンガポールで開き、中国と台湾は不可分の領土であることを意味する「一つの中国」を認め合った。両首脳が中台融和の継続の必要性を演出するなか、台湾住民が総統選でどのような選択をするかが焦点になっていた。蔡氏は台湾独立志向を抑えつつ、対中傾斜も避ける「現状維持」を提唱。中国の影響力拡大を懸念する若者を中心に幅広い支持を得た。経済が低迷するなか、経済格差の解消などを訴える弱者重視の姿勢も支持された。朱氏は馬政権下での経済低迷が逆風となったほか、党内の総統候補選びの混乱で支持者の失望を招いた。中台関係が不安定になるリスクを訴えたが、浸透しなかった。支持基盤が似通う野党・親民党の候補の宋楚瑜主席(73)が健闘し、票が分かれたことも痛手だった。
[*蔡英文氏(さい・えいぶん) 78年台湾大法卒、84年英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士号取得。政治大学教授、立法委員(国会議員)、行政院副院長(副首相)などを経て、08年から12年まで民進党主席。14年に党主席に復帰した。両親が本省人(戦前からの台湾住民とその子孫)で台北市生まれ。59歳。]

*1-3:http://mainichi.jp/articles/20160117/ddm/001/030/137000c
(毎日新聞 2016年1月17日) 台湾総統選、.総統に蔡氏 8年ぶり民進政権 対中融和見直し
 台湾総統選は16日投開票され、最大野党・民進党の蔡英文主席(59)が与党・国民党候補の朱立倫主席(54)と野党・親民党の宋楚瑜主席(73)を大差で破り、初当選した。独立志向が強い民進党が8年ぶりに政権を奪還し、台湾史上初の女性総統が誕生する。国民党の馬英九政権が進めた対中融和路線が見直されることは確実で、中国の出方によっては東アジア情勢が緊張する可能性もある。中央選管の最終確定結果によると、蔡氏の得票率は56・12%で、過去最高だった2008年の馬英九氏の得票率58・45%には及ばなかった。だが、朱氏に300万票以上の大差をつけての勝利を受け、民進党の独自色を蔡氏が今後どう打ち出すのかが焦点となりそうだ。蔡氏は16日夜、記者会見し、「台湾人は1票で歴史を書き換えた」と勝利宣言した。さらに「この勝利は単なる選挙結果ではなく、有権者が台湾を新たな時代に導く政府を求めたことを意味する」と強調した。今後の中台関係については「現行体制における交流の成果や民意を基礎とし、平和で安定した現状を維持する」としつつ「両岸(中台)双方に最大限の努力をする責任がある」として中国側の歩み寄りも求めた。朱氏は台北市内の党本部前で「申し訳ない。皆を失望させた。我々は失敗した」と述べた。さらに敗北の責任を取り、党主席を辞任する意向を明らかにした。また、行政院(内閣)は16日夜、国民党の大敗を受け、毛治国・行政院長(首相)が馬英九総統に辞意を伝えたと発表した。慰留は受けないとしている。同時実施の立法院(国会、定数113)選挙でも、民進党が68議席と大勝し、同党は初めて単独過半数を獲得した。国民党は64議席から35議席に大幅減。大敗を喫した国民党は求心力が低下し、万年野党に転落する危機さえはらむ。争点の対中政策を巡って蔡氏は「現状維持」を掲げる。ただ民進党は、中国と国民党が交流の基礎に位置づける「一つの中国」の原則を確認したとされる「1992年合意」を認めていない。中国の習近平国家主席は昨年11月の馬総統との中台首脳会談で「92年合意の堅持を望む」と強調。民進党の政権奪還を視野に「両岸関係の最大の脅威は台湾独立勢力の(中国の)分裂活動だ」と圧力を強めた。このため、今回の選挙結果を背景に民進党政権が「92年合意」に対して否定的な姿勢を続ければ、中国が一転して強硬な対台湾政策を実行に移す可能性があり、台湾海峡を挟んで中台が緊張することも考えられる。一方で、求心力を増す蔡氏を相手にする中国は、民進党政権が長期化する可能性を見据え、台湾政策の再検討も迫られそうだ。蔡氏の就任式は5月20日で任期は4年。中央研究院の元副院長、陳建仁氏(64)が副総統となる。
<台湾総統選の開票結果>
蔡英文氏 6,894,744(56.12%)=民進党
朱立倫氏 3,813,365(31.04%)=国民党
宋楚瑜氏 1,576,861(12.84%)=親民党
※投票率66.27%。カッコ内は得票率。台湾中央選管最終発表
■人物略歴
蔡英文(さい・えいぶん)氏
 1956年8月、台北市生まれ。台湾大卒、米コーネル大修士、英ロンドン大政経学院で法学博士号を取得。政治大教授、経済部(経済省)国際経済組織首席法律顧問などを歴任。99年に当時の李登輝総統が提唱した「二国論」の起草に携わる。民進党の陳水扁政権が誕生した2000年に行政院(内閣)大陸委員会主任委員(閣僚)に抜てきされた。06〜07年に行政副院長(副首相)。08年に民進党主席に就任。12年の総統選落選で引責辞任したが、14年5月に再び主席に就任した。

<世界の男女平等度>
*2-1:http://mainichi.jp/shimen/news/20151119dde041020070000c.html?fm=mnm (毎日新聞 2015年11月19日) 男女格差報告:格差改善、でも101位 日本、順位3上げる 先進国最低水準
 ダボス会議で知られるスイスの「世界経済フォーラム(WEF)」が19日公表した2015年版「男女格差報告」によると、日本は調査対象となった145カ国中101位だった。前年より順位を三つ上げたものの、依然として先進国の中で最低水準であることに変わりはない。報告書では、日本は女性閣僚が増えたことが順位を上げる要因となったと指摘している。首位は7年連続でアイスランド。2位はノルウェー、3位はフィンランドで、上位に北欧諸国が並んだ。米国は28位、中国は91位、韓国は日本より低い115位だった。上位10カ国で欧州以外の国はルワンダ(6位)、フィリピン(7位)、ニュージーランド(10位)のみだった。WEFは「男女間の賃金の不平等は(世界的に)変わらず、女性の賃金は男性の10年前の水準と同じとなっている」と指摘した。男女格差報告は各国の女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析、数値化している。

*2-2:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10201/223996
(佐賀新聞 2015年8月29日) 外相「女性の人権侵害根絶を」、国際シンポで演説
 政府が世界各国の女性指導者らを招いて女性政策について議論する国際シンポジウム(女性版ダボス会議)の実質的討議が29日午前、東京都内で始まった。岸田文雄外相は冒頭の演説で「21世紀を女性に対する人権侵害のない社会とするため、尽力する」と述べ、政策推進へ意欲を表明した。職場で女性の登用を促す女性の活躍推進法が28日成立、安倍政権は引き続き女性政策重視の姿勢をアピールする考え。岸田氏は演説で「日本は女性の分野で世界の先頭に立とうと決意した」と強調。「超高齢化社会を迎える日本にとって、女性の優れた潜在能力を発揮できるようにすることは喫緊の課題」と指摘した。

<世界の職場における男女平等>
*3-1:http://mainichi.jp/select/news/20151204k0000e040139000c.html (毎日新聞 2015年12月4日) 米軍:女性兵士の戦闘参加を全面解禁 16年1月までに
◇オバマ大統領「歴史的前進」、「軍をより強くする」
 カーター米国防長官は3日、国防総省で記者会見し、最前線での地上戦闘部隊を含むすべての職種に、女性が就くことを認めると発表した。30日の準備期間の後、実施する。米軍は女性兵士がさまざまな任務に就くことを徐々に認めてきたが、特殊部隊などは引き続き女性に閉ざされてきた。米軍における性別の壁が完全に取り払われることになる。カーター氏は「例外はなくなる。資格を持ち、(軍の)基準を満たす限り、女性たちは以前はできなかったやり方で我々のミッションに貢献することができるようになる」と語った。そのうえで、戦車を操縦したり、歩兵を率いて戦闘したりすることなどが認められるようになるとし、陸軍レンジャー部隊や海軍特殊部隊SEALS(シールズ)などの特殊部隊員にもなることができると説明した。米軍は1994年の規定で、戦闘任務にあたる前線地上部隊への女性兵士の配属を禁じた。しかし、アフガニスタン、イラク両戦争では戦闘地域と非戦闘地域の境目が不明確になり、多数の女性兵士が戦闘に携わった。また、戦闘経験が軍内部での昇進につながるため、参加解禁を求める声も上がっていた。さらに「権利の平等」を重視するオバマ政権の下、2013年に当時のパネッタ国防長官が規定を撤廃する方針を発表し、16年1月までに全面実施するとした。これを受け、既に11万1000のポジションに新たに女性が就くことができるようになった。しかし、全体の約1割にあたる約22万のポジションは依然として女性に閉ざされていた。カーター氏は全面実施を控え、例外を設ける必要があるかどうか検討するよう米軍に命じていた。海兵隊から例外設定を求める意見も出たが、これを退けた。オバマ大統領は声明で、今回の決定について「歴史的前進だ」とし、能力のある人たちをより広く集めることになり、軍をより強くするものだと強調した。米軍の現役兵のうち女性は全体の約15%を占める約20万人。全職種を女性に開放する今回の決定には、有能な人材を男女を問わず確保したいという狙いもあるとみられる。

*3-2:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10201/254734
(佐賀新聞 2015年11月30日) イラン、女性の国歌演奏を禁止、強硬派介入相次ぐ
 イランの首都テヘランで開かれたレスリングの国際大会で、国歌の演奏を予定していたテヘラン交響楽団が、女性奏者がいることを理由に直前に演奏を禁じられていたことが分かった。イラン学生通信が30日までに伝えた。穏健派のロウハニ政権が欧米などとの交渉で核問題解決に道筋を付けたことで、社会の自由拡大への期待が高まる中、イスラム革命の理念を重視する保守強硬派は巻き返しを強化。最近は男女の接触を嫌ってか、コンサートが当局の介入により突然中止される例が相次いでいる。楽団の指揮者ラバリ氏は「なぜ自分たちの国歌を演奏できないのか」と怒りをあらわにした。

*3-3:http://www.saga-s.co.jp/news/national/10201/259458
(佐賀新聞 2015年12月14日) サウジで女性20人が初当選、地方議会、権利拡大へ一歩
 イスラム教の戒律を厳格に守るサウジアラビアで12日行われた自治評議会(地方議会)選で、選管当局は13日、20人の女性候補が当選したと明らかにした。AP通信が報じた。女性には今回から参政権が認められた。自治評議会の権限は都市開発の監視など限定的だが、女性初の公選議員誕生は同国では画期的で、権利拡大への一歩となる。男性優位の価値観が根強いサウジだが、今年1月に死去したアブドラ前国王は地方参政権の容認など女性の政治参加に道を開いた。一方、現在のサルマン国王は保守的とされ、今後は女性進出にブレーキがかかるとの観測もある。


PS(2016/1/20追加):*4のように、近年、JAも運営に女性の参画を掲げており、正組合員で女性比率が30%以上、総代で15%以上、役員で3人以上を目指している。これでもわかるように、一世代前は保守的で女性の地位が低かった農業地帯も、最近はベテランが戦後男女共学世代になっていることや女性の方が得意な仕事も多いことから、女性が差別される心配なく算入できるようになりつつある。

      
  *4より                    <働く農業女子>

   
                       <働く農業女子>

*4:http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36030
(日本農業新聞 2016/1/20) JA参画を加速 全国女性大会が開幕
 第61回JA全国女性大会が19日、東京都江東区のホテルイースト21東京で開幕した。若手メンバーの育成などを掲げたJA女性組織3カ年計画を総括し、JA運営への参画強化をうたった2016年度からの次期3カ年計画を決議した。全国から約600人が集まり、実践に向け意思を結集した。次期3カ年計画のテーマは「JA女性 ふみだす勇気 学ぼう・伝えよう・地域とともに!!」。積極的なJA運営への参画を掲げ、正組合員で女性比率30%以上、総代で15%以上、役員で3人以上を目指す。仲間づくりと次世代リーダーの育成、地域の伝統食の継承など食と農を軸とした地域の活性化にも力を入れる。JA全国女性組織協議会の鈴木春美会長は「女性組織のリーダーは、JA女性役員など多くの場で活躍している。目標達成に向けて女性組織、JA一体となって頑張りましょう」と呼び掛けた。


PS(2016/1/22追加):*5-1のように、国連機関「UNウィメン」のムランボヌクカ事務局長は、東京都内で、「2030年までに世界の女性リーダーの登用比率50%を数値目標に掲げる」と述べているが、日本政府は、*5-2のように、2003年に設定した「『社会のあらゆる分野で20年までに指導的地位に女性が占める割合を30%程度』にする」という目標を「達成できない」という理由で断念した。そして、「リーダーの育成が不十分」などとしているが、リーダーは、男女雇用機会均等法に定められているように、採用、研修、配置、退職等で男女差別しなければ自然に出てくるもので、それこそが機会均等の意味だ。
 また、*5-3のように、少子高齢化、労働人口減少社会で活力ある社会を目指すには女性の力が不可欠という理由で、女性活躍推進法は大企業のみに女性従業員の採用、登用に関する数値目標設定等を義務づけているが、①働く女性の半数以上を非正規労働者として男女雇用機会均等法の適用から除外させ、採用、研修、配置、退職で均等待遇にしなかったり ②従業員301人以上の企業のみに女性登用に関する数値目標と行動計画の策定・公表を義務づけたりしていれば、大半の女性労働者は埒外になる。そのため、これは、「働き方改革」以前に、男女の労働者が人間として平等に扱われ、平等に仕事力を育成して平等な評価に耐えうるための土俵づくりを放棄していることになり、厚労省がいまだに女工哀史か蟹工船の時代よろしく「賃金」と「勤務時間」のことしか言わないのは、意識が50年遅れている。

<世界と日本の男女平等への価値観>
*5-1:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM28H6A_X00C15A9EAF000/
(日経新聞 2015/9/7) 女性リーダー登用50%へ 国連女性機関の事務局長に聞く
 女性の地位向上を目的とした国連機関「UNウィメン」のムランボヌクカ事務局長はこのほど東京都内で日本経済新聞の取材に応じ、「2030年までに世界の女性リーダーの登用比率50%を数値目標に掲げる」と述べた。加盟国政府や企業への働きかけなどを通じ、管理職比率や労働参加などあらゆる分野で男女平等の実現を目指す。日本は20年までに指導的地位に占める女性の割合を現在の11%から30%に引き上げる目標を掲げる。ムランボヌクカ氏は「政府の強力なリーダーシップを評価している」としつつ「30%では少数派のまま。男女の平等を実現するためには、50%が必要だ」と訴えた。14年の世界経済フォーラム報告によると、女性管理職比率は米国43%、フランス39%など欧米で高い。アジアでも48%のフィリピンなどが高いが、同報告で男女の平等指数が104位の日本にとっては達成が難しい課題になりそうだ。UNウィメンは8月、アジア初の連絡事務所を東京都文京区に開設。「男性への教育などで、日本政府や大学などとの連携を深めたい」と話した。「途上国での女子教育や女性への暴力対策などで、日本政府の資金協力にも期待する」とした。

*5-2:http://mainichi.jp/select/news/20151204k0000m040106000c.html
(毎日新聞 2015年12月3日) 女性登用30%:政府断念 20年度目標、分野別数値に
 政府は3日、第4次男女共同参画基本計画案を男女共同参画会議(議長・菅義偉官房長官)の専門調査会に提示し、大筋で了承された。小泉政権時代の2003年に設定した「社会のあらゆる分野で20年までに指導的地位に女性が占める割合を30%程度」にする目標を事実上断念し、20年度末までに国家公務員の本省課長級に占める女性の割合を7%とするなど現実的な数値目標を盛り込んだ。12年の衆院選では、安倍晋三総裁率いる自民党も、政権公約に「30%目標」を「確実に達成」と掲げていた。国家公務員の課長級は03年の1.6%から今年は3.5%に上がったが、伸びは鈍く、10年以上たっても、女性参画は「依然として進んでいない」(内閣府)のが実情だ。世界経済フォーラムが先月発表した、女性の参画度合いなど男女の平等度を示すジェンダーギャップ指数は、145カ国中101位と世界的にも日本は立ち遅れている。基本計画では、中心施策である「あらゆる分野における女性の活躍」の中で、20年度末までに国や自治体、民間企業などの各分野で指導的地位の女性の占める割合について数値目標を設定。国家公務員は7%(現在3・5%)のほか、市町村の本庁課長級が20%(同14・6%)、民間企業の課長級で15%(同9・2%)とした。指導的地位とは、役所や企業では「課長級以上」と定義される。指導的地位には当たらない国家・地方公務員の「係長級」については30%以上の数値目標が設定された。民間企業の係長級は25%を目標としている。計画作成を担当する内閣府の担当者は「引き続き20年までに30%を目指し、さらなる努力を行うのは当然だが、女性参画が遅れている分野では、現実的レベルで高い目標を設定した」としている。
◇リーダー育成、不十分
 政府が女性の登用に関する数値目標を事実上、下方修正したのは、過去12年の取り組みが不十分だったことを示している。安倍晋三首相は「女性活躍推進」に力を入れてきたが、新スローガン「1億総活躍社会実現」によってその影は薄くなりつつある。2003年の「30%目標」は12年になって安倍首相の下、再び表舞台に登場した。成長戦略の柱に「女性活躍」を掲げ、政府の最重要課題に位置付けた。14年には第2次安倍改造内閣で初の「女性活躍担当相」を設置。社会全体に女性の管理職登用増を呼びかける一方、公務員の女性職員の採用・登用拡大を目指すとともに、男性職員の育休取得促進など霞が関の働き方改革を進めてきた。8月には「女性活躍推進法」も成立した。今になって「20年に30%」目標を断念したのは、これまで指導的地位を担う女性の育成が十分でなかったことを意味する。安倍政権で進んだ女性登用に向けた環境整備は、スタートラインに立ったにすぎないとも言える。ただ、「1億総活躍」の登場で「女性活躍は一時的に盛り上がったが、すでに下降気味だ」との指摘もある。早稲田大学非常勤講師(ジェンダー論)の皆川満寿美さんは「新目標は低い。政治のリーダーシップで取り組みを強化し、『20年に30%』を実現させるべきだ」と指摘する。

*5-3:http://www.saga-s.co.jp/column/ronsetsu/224447
(佐賀新聞 2015年8月31日) 女性活躍推進法
■実効性上げる仕掛け必要
 大企業に女性従業員の採用、登用に関する数値目標設定などを義務づける女性の活躍推進法が成立した。少子高齢化、労働人口減少社会で活力ある社会を目指すには、女性の力が不可欠となる。その意味で企業の取り組みを義務化する法的枠組みの整備は大きい。さらに実効性を上げていくために具体的な仕掛けが求められる。新法では、従業員301人以上の企業に女性登用に関する数値目標と行動計画の策定、公表を義務づけた。各企業は女性の採用比率や管理職比率、男女の勤続年数の差や労働時間の状況などを把握し、改善に向けた取り組みを考えなければならない。公表による緊張感が、企業間の前向きな競争を促すと期待されている。ただ新法だけでは、女性の個性と能力が十分発揮できる環境の整備にはつながらない。働く女性をめぐる格差解消への配慮に欠けている点がいくつかある。一つは男女の賃金格差だ。企業が行動計画策定時に把握すべき項目として盛り込まれていない。2013年の女性一般労働者の平均賃金水準は男性の71・3%。厚労省がまとめた男女間の賃金格差解消のためのガイドラインは「男女の平均勤続年数や管理職比率の差異などが要因」と指摘しており、女性の活躍推進の課題そのものが影を落としている。だからこそ企業が把握すべき項目に盛り込むべきだった。さらに働く女性の半数以上を占める非正規労働者の待遇改善の視点も不可欠だ。低賃金の上、育児休業を取得することも難しいと訴える女性は少なくない。13年度の女性全体の育休取得率83%に対し、女性有期契約労働者は69・8%と1割ほど低い。4割近くの女性が第1子出産を機に離職していることも考慮すると、非正規の女性の環境がいかに厳しいか分かる。新法の実効性を上げるには、法律に盛り込まれなかった課題の改善を促す仕組みづくりを進めることが必要だ。衆参両院での付帯決議でも、「行動計画策定時の男女間の賃金格差の状況把握を任意項目に加える」「非正規労働者の待遇改善のガイドライン策定」など検討するよう言及している。政府は指摘された課題対応を急ぎ、施策の具体化を進めるべきだ。努力義務にとどまった中小企業への働きかけも重要課題となる。限られた人員と経営体力で、労働環境と職場慣行を変えるのは大きな負担ではある。ただ経営者の意識と覚悟、そして工夫次第でうまく変えることはできる。佐賀県内のある中小メーカーでは、子どもの行事や家族の看護のための有給休暇取得を促し、職場の掲示板に有給取得届を張り出すことで取得しやすい環境を整備している。社長は「『休まれると業務が滞る』という考えから『納期に間に合うなら休んでもらってもいい』と割り切るようにした」と語り、発想の転換の大切さを示唆した。こうした事例を広げることが肝要だ。新法成立を、女性の活躍促進という単純な見方で捉えるのではなく、「働き方改革」の出発点と位置づけるべきだ。「長時間労働が美徳」という企業風土を改め、男女関係なく成果を上げる労働者を適切に評価する仕組みを作り上げていきたい。


PS(2016年1月23日追加):このブログの2015.3.21に、私は「女性が発言権を持つためには、教育だけでなく経済力も必要であるため、女性が働きやすい産業を立地させるのが良い」「ペルシャ絨毯を見れば、イスラム女性の能力と根気、4大文明のすごさがわかる」と記載したが、*6のように、中国の習近平国家主席が「ペルシャ絨毯は中国の絹糸とイランの技術の融合だ」とイラン紙に寄稿されたのは興味深い。日本も、ガラス、磁器、農業など、イランの得意技を活かしながら我が国の得意技と連携すると面白くなりそうな分野が多いため、この水素の時代に、中東と言えば眼の色を変えて石油や天然ガスを追いかけまわすのではなく、産業で相互協力すべきだ。

        
         正倉院御物             現代イランのガラス製品                  
     
          ペルシャ絨毯(じゅうたん):絹でできているため、驚くほど軽い
    
イランの農業:日本と同様、大規模化・機械化・現代テクノロジーの採用による生産性向上が課題

*6:http://digital.asahi.com/articles/DA3S12173282.html
(朝日新聞 2016年1月23日) イラン市場へ進出、解禁 8千万人の消費、魅力 日本制裁解除
 政府は22日、イランの核合意の履行を踏まえ、日本の対イラン制裁を解除することを閣議了解した。日本からイランへの投資や輸出の障害が取り払われるため、日本企業は新たなビジネスチャンスを模索する。制裁解除により、日本企業はイランの石油・天然ガス分野に新たな投資ができるようになり、2年を超える貿易保険もかけられるようになる。政府は近く、イランとの投資協定に署名し、ODA(政府の途上国援助)も再開して日本企業の進出を後押しする方針。安倍晋三首相のイラン訪問も検討している。関係改善を急ぐ背景には、イランでビジネスを広げたい日本経済界の期待がある。イランは8千万人近い人口を抱える。かつては油田開発への日本企業の投資やイランからの原油の輸入が活発だったが、これからは新たな消費市場としての期待が大きい。イランでの現地生産向けに部品を供給してきた自動車大手スズキの鈴木俊宏社長は「(輸出の本格的な)再開を検討したい。大きな市場だ」と話す。マツダやいすゞ自動車なども部品供給拡大を検討する。一方、油田など資源開発への投資が再び活発になるかどうかは微妙だ。原油価格が下がり、投資の見返りを期待しにくいからだ。イランで日本主導で開発し、「日の丸油田」と期待されたアザデガンの油田開発は、米国の圧力で2010年に撤退。石油元売り各社も調達先の多角化を進めており、日本の14年度の原油輸入のうちイラン産の割合は5%ほどだ。石油連盟の木村康会長(JXホールディングス会長)は「(イランの原油増産で)チャンスは広がるが、ほかの産油国との関係や経済性も考えて対応する」と慎重な構えだ。
■動く欧州・中・韓
 イラン進出を狙う日本勢だが、ライバルは多い。各国首脳に先駆けて、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が22日からイランを訪問。「ペルシャじゅうたんは中国の絹糸とイランの技術の融合だ」とイラン紙に寄稿し、親密さをアピールした。中国は米国が制裁を強化し、日本や欧州の企業が事業を縮小した2011年以降も進出のペースを緩めなかった。その間に乗用車から家電、食料品まで安価な中国製品が浸透した。欧州勢も成果を出している。イラン政府は16日、欧州企業のエアバスから航空機114機を購入すると発表。独ダイムラーは18日、トラックの現地生産でイラン企業と合意に達した。韓国も存在感を見せる。聯合ニュースによると政府は21日、プラントなど輸出企業向けの金融支援、イランと合弁の自動車会社設立などイラン市場への再進出策をまとめた。対イラン輸出を2年で倍増する方針。


PS(2016年1月25日追加): 自民党の宮崎議員が、*7のように、育休を取ると宣言して育休規定のない衆院規則の改正に意欲を見せたことについて、私は、国会議員は従業員ではないため、国会と政党に届けを出せば何日育児休暇を取っても自由であって、これは政界の論理とは関係ないと考える。ただし、育児休暇をとった際のリスクは、男女を問わず自営業と同様に自分で負い、代表である自分が育児休暇をとることのメリットとディメリットを自分で有権者に説明して理解してもらわなければならない。私自身は、一般社会での経験に基づいて(例えば、「一般社会で仕事と育児を両立してみて」「一般の仕事をしながら親の介護をしてみて」「環境や経済を改善したいから」「行財政改革をすべきだから」「差別をなくしたいから」など)、変えるべきテーマと問題意識を持つ人が議員になるべきだと思っているが、若い頃から議員をしている人は、一般社会での矛盾への遭遇経験がない又は少ないのが問題なのである。
 また、「男性なら、まず短期間でもいいから育休を取ってみる」とも書かれているが、子育ては十年単位であるため、短期間しか育休をとらなかったり、子育ての大半を妻に任せたりしている男性が、「育児を理解した」などと言うのはおこがましすぎるだろう。

    
       世界の出生率と人口      日本の人口推移   先進国の出生率  米国人種別出生率      

(グラフの読み方:産業革命に入った国は、急激な人口増加の後に出生率が下がっており、今後、アフリカなどがこれに続くだろう。先進国のうち、米国の出生率が比較的高いのは、ヒスパニックなど移民の出生率が高いからだと言われており、同じ国でも社会的背景によって出生率が異なる)

*7:http://digital.asahi.com/articles/DA3S12176348.html
(朝日新聞社説 2016年1月25日) 国会と育休 「くせに」を排し議論を
 自民党の宮崎謙介衆院議員が育休を取ると「宣言」し、育休の規定がない衆議院規則の改正にも意欲を見せたことを受け、賛否両論が広がっている。「『育児は母親の仕事』という社会の空気に風穴をあけてほしい」「男性の育児参加を実践し、範を示してほしい」。国会議員、とりわけ男性が率先して育休をとることで、社会全体の意識改革につながるのでは、との期待がある。一方で「民意の負託を受け、特権も与えられているのに、責任放棄では」「育休制度は雇用者と被雇用者との関係であるもの。自営業者に近い国会議員は、自らの裁量で育児参加すればよい」といった批判もある。それぞれに、一理がある。政界の論理に染まり切っていない若手議員だからこそ、投じることができた一石である。ただちに「正解」を出す必要はないだろう。国会議員が果たすべき役割は何か。有権者は国会議員に何を期待しているのか。国会の内と外でじっくり議論を深めるきっかけにしたい。それにしても、民間企業の男性の育休取得率2・3%(2014年度)は、あまりに低いと言わざるを得ない。「男のくせに」「女だから」。社会にまだまだ根強くある、性別役割分業の意識が要因であることは、間違いないだろう。育児は当然、女性だけがやるものではない。男性が育児を担うことへの社会の理解が低いから、男性の育休取得率が上がらない。上がらないから、「そうしたものだ」と流され、社会の意識も変わらない。この悪循環を断つためには、個々人が「一歩」を踏み出し、実践を積み重ねていくことが大事だろう。男性なら、まずは短期間でもいいから育休を取ってみる。そこで得られた気づきを、友人や同僚に話してみる。そして国会議員の一義的な仕事は、そのような動きを支え、男女を問わず、子どもを産み育てやすい社会を築くための法整備であり、制度づくりである。出産と育児をめぐる問題は山積している。妊娠や出産で不利益な扱いを受けるマタニティーハラスメント。経済的な理由で出産をあきらめる若者。出口の見えない待機児童問題……。これらの解決が急務だという認識は、性別や世代、党派を超えて共有できるはずだ。育休問題にとどまらない、国会の主体的な取り組みに期待する。

| 男女平等::2015.5~2019.2 | 03:39 PM | comments (x) | trackback (x) |

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