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2017.2.18 辺野古新基地建設とオスプレイについて (2017年2月19、23、26日に追加あり)
    
    オスプレイ      みさご(鷹の一種)        ワシ           ツバメ

     
  2016.12.16産経新聞      フグ          トビウオ     マンタ(エイ)
 墜落したオスプレイの処理

(図の説明:「オスプレイ」は鷹の一種である「みさご」の名前をとったものだが、墜落の報告が多く、顔・形が鷹よりもフグに似ており、素人目に見ても威嚇効果はあるが流体中での抵抗が大きくて飛びにくそうだ。私は、生物に学ぶのなら、鳥はツバメ、魚はトビウオがスピードが出そうで、機体全体で浮力(揚力)を作りたければマンタではないかと考える)

(1)日米両首脳の合意について
1)日米安全保障条約第5条の尖閣諸島に適用
 安倍首相が、2月10日、*1-1のように、ワシントンのホワイトハウスでトランプ米大統領と初の首脳会談を行い、日米安全保障条約第5条が沖縄県の尖閣諸島に適用されることを確認したのは、日本が望むように進んでよかった。

2)米軍普天間飛行場の辺野古移設
 両首脳が、「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設が、唯一の解決策」としたのも、日本政府が望む方向に話を進めたようだが、実際には唯一ではなく、他にもっと安価で賢いやり方があるため、「唯一」という根拠は「ガラス細工のような」という感傷的な言葉以外では一度も説明されたことがない。そのため、観光資源にもなる美しい自然を破壊しつつ、そのために多額の税金を無駄遣いしていることについては、沖縄県民以外の国民も納得できない人が多い。

 全国紙の毎日新聞も、*1-2のように、「辺野古移設で沖縄の美しい海がまた埋め立てられていく」「海上工事に政府が着手し、移設反対派に怒りと焦燥感が交錯している」としており、私も同感だ。そして、キャンプ・シュワブゲート前に集結して抗議の声をあげた移設反対派や翁長知事・稲嶺名護市長に感謝するとともに、*1-3のように、沖縄の民意が日本政府の意志で置き去りにされそうなことで、日本の民主主義や三権分立に絶望感を感じる。

3)経済分野
 自由で公正な貿易ルールに基づき日米間や地域の経済関係を強化するそうだが、アジア太平洋地域など一定の地域だけでまとまるのは、本当は公正ではないだろう。また、日米貿易摩擦と言えば必ず自動車を取り上げているが、現在、日本の自動車市場の関税率は0%で完全に開放している上、*4-1のように、トヨタの工場はインディアナ州に立地しており、その問題はかなり前に解決している。

 その上、次世代自動車は、*4-2のように、電気自動車(EV)では「テスラ」の方が進んでおり、自動運転車でも、*4-3のように、「テスラ」の方が進んだため、いつまでも自動車は日本の方が強いと考えるのは、アメリカ政府も日本政府もおかしい。しかし、トランプ大統領は、*4-4のように、環境長官に温暖化懐疑派を据え、「パリ協定」の離脱にも言及しており、アメリカ大統領の政策によって、せっかくアメリカで発展した次世代自動車の普及が遅れる可能性もある。つまり、トランプ大統領の産業政策は、20~30年遅れているのだ。

 なお、トランプ大統領は、日本の金融政策を「円安誘導」としており、確かに日本は金融緩和したため円の価値が下がって円安になってはいるが、私は、この程度が円の実力だと考える。また、円など通貨の為替レートは、「貿易収支+金融収支」が黒字なら上がり、赤字なら下がるものであるため、日本も無理せずに復興用の建築資材や外国人労働力を輸入すれば、もっと円安になった筈である。

(2)「辺野古が唯一」ではない理由
 日米防衛相は、*3-1、*3-2のように、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設は『“唯一”の解決策』との認識で一致した」とのことだが、“唯一”である理由を説明されたことは一度もない。そして、既に空港のある人口の少ない離島の使用などの他の代替案と比較検討された結果ではないため、これは、米国の要請ではなく、日本の要請だと、私は考える。

 また、*3-2に書かれているように、在日米軍駐留経費の日本側負担は、2015年度で約1,910億円、負担率86.4%、韓国は負担率4割、ドイツは負担率3割程度で、日本は米軍駐留や防衛に関して、現在では、経済も含めて米国に譲歩ばかりを強いられるほどの負い目は負っていない。

 なお、沖縄県の翁長知事は2014年11月の知事選で辺野古移設反対を公約に掲げて圧勝し、その後、沖縄県内では2014年1月の名護市長選、2014年12月の衆院選全選挙区、2016年7月の参院選のいずれも新基地建設を拒否する候補が当選し、2016年1月の宜野湾市長選は現職が勝利したものの選挙戦で辺野古移設の賛否を明言しておらず、2016年6月の県議選では翁長県政与党が圧勝しているため、沖縄県民の民意は明らかだ。そのため、翁長沖縄県知事があらゆる権限を使って建設を阻止するのは正しい。

 そのため、日本政府は「基地で潤わせている沖縄」というような僭越な先入観は捨て、観光も含む沖縄県の産業政策を真面目に検討すべきだ。そして、これによって、辺野古埋め立ての膨大な予算や基地の補償金を節約できる上、既にスタートしている沖縄のエンジンに火をつけることができる。

(3)オスプレイについて
 政府は、*2-1のように、数回にわたる選挙結果や世論調査で示された辺野古新基地建設反対の圧倒的多数の民意を踏みにじり、大規模な海域を埋め立てる海上工事に着手したそうだが、その地域は、世界でも貴重な自然が息づく海域で、日本国民や沖縄県民の財産だ。そのため、「宝の自然を破壊すること」「沖縄県民の基地負担が増えること」「国民の無駄な歳出が増えること」などの理由で、私も辺野古新基地建設に反対だ。

 また、オスプレイとは、タカ科の鳥「ミサゴ」の英語名だそうだが、欠陥機と言われるオスプレイは、垂直離着陸が可能な飛行機であるという点で画期的ではあるものの、確かに流体の中での抵抗が大きく、飛びにくそうな機体なのである。そのため、空中を飛ぶ鳥に学ぶのならタカよりツバメの方がスピードが出て飛びやすそうであるし、同じ流体である水中を泳ぐ魚に学ぶのならフグに似た体形のオスプレイよりも、スピード重視ではトビウオ、浮力重視ではマンタ(エイ)を参考にした方が機能的にできると思われる。

 その上、オスプレイは、神業のような空中給油をしているのだから事故が起こるのは当然で、空中で給油しなくてもよいように水素燃料を使うなど、安全で長距離飛行が可能な次世代燃料に変更すべきだ。なお、運んでいる荷物の中に放射性物質や毒物が含まれる可能性があるなど、とんでもない話だ。

 さらに、*2-2のように、目的は不明だが、米軍は200フィート(約60メートル)での飛行もあり得るとしており、オスプレイの飛行訓練ルートは東北から九州まで六つあるため、沖縄だけの問題ではない。

*1-1:http://digital.asahi.com/articles/DA3S12793443.html (朝日新聞 2017年2月12日) 尖閣に安保、共同声明 経済対話、枠組み新設 日米首脳、同盟強化を確認
 安倍晋三首相は10日午後(日本時間11日未明)、ワシントンのホワイトハウスでトランプ米大統領と初の首脳会談を行った。両首脳は日米同盟の強化で一致し、米国の日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が沖縄県の尖閣諸島に適用されることを確認した。また、麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領による日米経済対話の枠組み新設で合意した。日米両政府は、首脳会談の成果をまとめた共同声明を文書で発表した。会談は約40分間行われ、終了後に両首脳が共同で記者会見。その後、経済分野を中心に約1時間のワーキングランチが開かれた。会見で、首相は「日米同盟の絆は揺るぎないものであり、私とトランプ大統領の手でさらなる強化を進めていくという強い決意を共有した」と強調。トランプ氏は「同盟関係にさらなる投資を行い、私たちの防衛力をさらに高めていくことが大切だ」などと語った。トランプ氏は大統領選の期間中、在日米軍の撤退や、駐留経費の負担増を日本政府に求めることを示唆していたが、会見では「私たちの軍を受け入れてくれている日本国民に感謝したい」と表明。日本側の説明によると、首脳会談でも取り上げなかったという。両首脳は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設計画について、「普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策」と位置づけた。北朝鮮には核・ミサイル開発の放棄を求め、東シナ海や南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、地域の緊張を高める行動は抑制すべきだとの認識で一致した。また、経済分野では、自由で公正な貿易のルールに基づき、日米二国間の枠組みも排除せず、アジア太平洋地域の経済関係を強化していくことを確認した。新設する経済対話では、(1)財政・金融政策(2)インフラやエネルギーなどの協力プロジェクト(3)二国間の貿易枠組みの3分野を包括的に議論することにした。一方、米国へのインフラ投資や雇用創出などを盛り込んだ日本政府の経済協力案「日米成長雇用イニシアチブ」は首脳会談では示さず、日米間で今後、検討していくことにした。トランプ氏が問題視していた日本の自動車貿易や為替政策も取り上げられなかった。トランプ氏が難民や中東・アフリカ7カ国からの入国を一時禁止した問題についても、会談では議題にならなかったという。終了後の会見で、この問題を問われた首相は「難民政策、移民政策はその国の内政問題であり、コメントは差し控えたい」と述べた。(ワシントン=高橋福子)
■日米両首脳の合意事項(骨子)
▼日米同盟はアジア太平洋地域における平和、繁栄及び自由の礎
▼日米安全保障条約第5条は尖閣諸島に適用
▼米軍普天間飛行場の辺野古移設は唯一の解決策
▼自由で公正な貿易のルールに基づき、日米間や地域の経済関係を強化
▼麻生太郎副総理とペンス副大統領による日米経済対話の新設
▼安倍晋三首相はトランプ大統領の年内訪日を招請、ペンス氏の早期の東京訪問を歓迎し、トランプ氏は招待を受け入れ

*1-2:http://mainichi.jp/articles/20170206/k00/00e/040/212000c (毎日新聞 2017年2月6日) 辺野古移設 沖縄の美しい海、また埋め立てられていく
●海上工事に政府が着手 移設反対派に怒りと焦燥感が交錯
 沖縄の美しい海を埋め立てて巨大な米軍基地を造るための工事がまた一歩、前へと進んだ。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に向け、政府が6日、初めて海上工事に着手。辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、移設反対派が作業に向かう車両を阻止し、排除する機動隊と衝突した。埋め立てへのカウントダウンが始まり、反対派には怒りと焦燥感が交錯した。まだ真っ暗な午前6時前、前夜の雨もあり肌寒いキャンプ・シュワブゲート前に続々と移設反対派が集結。「これ以上工事を進めないためには、作業員を中に入れないという抵抗をせざるを得ない」。約150人が「辺野古新基地NO」「辺野古埋立阻止」などと書かれたプラカードを掲げるなどして抗議の声をあげた。同県南風原町の稲福次義さん(63)は「市民の意思をきょう示さなければ、政府の意向を沖縄が黙認したことになる。民意を無視しようとも、県民の意思は揺るがない」と語気を強めた。  午前8時15分、作業員が乗った乗用車が到着。作業現場に向かうためキャンプ内へ進入しようとしたが、反対派は入り口前に座り込んだ。すると沖縄県警の機動隊が隊列を組んで阻みながら、隣接する出口の方から工事車両を通した。反対派からは「きちんと手順を踏め」と怒号が飛んだ。その後も続々と大型トラックやクレーン付き車両などが到着。「帰れ、帰れ」。反対派はゲート前で腕を組んで壁を作り声を張り上げた。一進一退のせめぎ合いの末、午前10時半ごろ、足止めとなっていた車両がキャンプの方へ。機動隊は約80人を次々に排除。腕をつかまれた高齢の男性は「県警は県民とアメリカとどっちが大事なんだ」と叫んだ。ゲート前には、辺野古への移設阻止を訴えるため翁長雄志(おなが・たけし)知事と訪米し帰国したばかりの稲嶺進・名護市長も駆けつけた。「アメリカでも、沖縄の置かれている状況はよく聞いてもらえたと思っている。全く無視し続けるのは日本政府だ。訪米中に防衛大臣が『辺野古が唯一の解決策』との見解を示すなど、恥も外聞もない」と怒りをあらわにしていた。

*1-3:http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017020702000134.html (東京新聞社説 2017年2月7日) 辺野古海上工事 民意は置き去りなのか
 日本は法治国家だが民主主義国家でもある。安全保障は国の専管事項でも、選挙に表れた沖縄県民の民意を置き去りにしては、日米安全保障条約で課せられた基地提供の義務は円滑には果たせまい。政府がきのう、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の「移設」に向けて、名護市辺野古の海上で代替施設の本体工事に着手した。海水の汚濁拡散を防ぐ防止膜の設置を経て、五月にも埋め立て区域の護岸造成を始める、という。沖縄県や名護市など、地元自治体が強く反対する中での工事の着手である。到底、容認できない。政府が海上での工事に着手したのは、沖縄県と国とが争っていた裁判で昨年十二月、県側の敗訴が最高裁で確定したためでもある。菅義偉官房長官は会見で「わが国は法治国家だ。最高裁判決や和解の趣旨に従い、国と県が協力して誠実に対応し、埋め立て工事を進める」と工事を正当化した。確定判決に従うのは当然だが、日本は民主主義国家でもある。安倍内閣は自由、民主主義、人権、法の支配という基本的価値を重んじると言いながら、翁長雄志県知事や稲嶺進名護市長に託された「県内移設」反対の民意をなぜないがしろにできるのか。訓練に伴う騒音や事故、米兵らによる事件など、米軍基地の存在に伴う地元住民の負担は重い。昨年、米軍北部訓練場が部分返還されたが、それでも沖縄県内には在日米軍専用施設の七割が集中する。日米安保体制を支えるため沖縄県民がより多くの基地負担を強いられる実態は変わらない。北部訓練場返還はヘリパッドの新設が条件だった。普天間返還も代替施設建設が条件だ。県内で基地を「たらい回し」しても県民の負担は抜本的には軽減されない。国外・県外移設こそ負担を抜本的に軽減する解決策ではないのか。安倍内閣はマティス米国防長官と、辺野古移設が唯一の解決策と確認したが、硬直的な発想は問題解決を遠のかせる。政府は工事強行ではなく、いま一度、沖縄県民を代表する翁長氏と話し合いのテーブルに着いたらどうか。稲嶺氏は、海上での工事着手を「異常事態だ。日本政府はわれわれを国民として見ているのか」と批判した。怒りの矛先は、法治国家と言いながら、憲法に定められた基本的人権を沖縄県民には認めようとしない政府に向けられている。本土に住む私たちも、そのことを自覚しなければならない。

<オスプレイ>
*2-1:http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-440112.html (琉球新報社説 2017年2月7日) 辺野古海上工事強行 海域破壊取り返せない 県は提訴し対抗策尽くせ
 政府は大規模な海域埋め立てに向けた辺野古新基地の海上工事に着手した。幾たびの選挙結果や世論調査で示された建設反対の圧倒的な民意を踏みにじる暴挙に強い怒りを禁じえない。着手を前に県は詳細な説明を求めていたが、政府は一方的に打ち切った。地方自治を無視する政府の横暴に強く抗議する。新基地は危険なオスプレイの配備など在沖基地をさらに強化し、県民の財産であり、世界にとっても貴重な自然が息づく海域を決定的に破壊する。改めて政府に工事の即時中止を要求し、県には工事阻止の手段を尽くすよう求めたい。
●オスプレイ欠陥明らかに
 辺野古新基地建設は「県民の基地負担増」「大規模な自然破壊」の大きな二つの理由で到底、容認できない。辺野古新基地はヘリ基地と船舶の港湾機能を併せ持つ施設である。オスプレイほか最新鋭のF35戦闘機の配備、運用で沖縄の基地負担は確実に増す。その欠陥機オスプレイの配備計画を政府は長く隠蔽(いんぺい)し、県民を欺き続けてきた。オスプレイは昨年末墜落し、県民の不安は的中した。空中給油訓練中の事故が、機体構造と訓練態様の欠陥を浮き彫りにした。琉球新報が報道した米軍資料は「空中給油のホースや装備がオスプレイにぶつかることがあり得る」と機体構造の欠陥を認め、「プロペラにぶつかれば大惨事を起こしかねない」と墜落事故を予想していた。その通りの墜落事故が今回、起きた。「ホースがプロペラにぶつかる」構造欠陥が根本的に改善されない限り、またも「大惨事」が起きるのは必然だ。オスプレイの安全運用を否定する極めて重大な新事実の報道にも米軍、政府は口をつぐんでいる。そして海上工事を強行した。県民の命を犠牲に米軍基地建設を優先しているのである。埋め立てられる海域は、本島周辺に残された最後の優良な自然海域の一つだ。日本自然保護協会が大浦湾で行った調査で、海底のサンゴ被度は40%を超し、「健全な状態」と評価された。228個もの大型ブロック投入はサンゴを傷つけ、固有の自然体系に影響を及ぼそう。国際自然保護連合は何度もジュゴン保護を勧告したが、政府は無視した。浮具設置でジュゴンは姿を消した。埋め立てにより大浦湾の自然は壊滅的なダメージを避けられない。海域の豊かな自然は、大切な観光資源でもある。貴重生物の命と県民の観光資源が、今まさに奪われようとしているのである。
●国際連帯の情報戦略を
 来日した米国防長官は首相、防衛相と会談し、辺野古新基地推進を確認した。県民や県の異議申し立てを一顧だにしない姿勢だ。日米同盟が政府の権力を駆使して沖縄の民意を圧殺しようとしているのである。しかし県民は屈しない。日米の犠牲に甘んずることを県民は決して許容しない。日米両政府の強固な圧力に屈せず、県は法的、行政的なあらゆる対抗措置を講じてもらいたい。政府は矢継ぎ早に既成事実を積み上げ、ブロック投下後に汚濁防止膜を設置し、護岸設置の埋め立て工事に進む計画とされる。3月末に期限が切れる岩礁破砕許可の更新手続きをも一方的に「不要」と主張し、回避する方針だ。海域埋め立てで失われる自然は回復できない。県は一刻の猶予も置かず、前知事による埋め立て承認の撤回や、不当な岩礁破砕に対する提訴に踏み切るべきだ。日米両政府の抑圧を受けながらも県民は孤立してはいない。国内外に建設反対の世論を広げ、両政府に突き付けねばならない。政府の「地元住民は承認している」「オスプレイは安全」などの情報操作に対抗する必要がある。軍事、法律、行政の専門家や環境保護団体を巻き込み、国際連帯を強める情報戦略が重要になる

*2-2:http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-444661.html (琉球新報社説 2017年2月15日) オスプレイ危険高度 直ちに飛行停止せよ 「欠陥と低空」二重の不安
 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイに関する日本政府の二重基準が明らかになった。オスプレイは米軍普天間飛行場代替施設の辺野古新基地への配備が既定路線でありながら、日本政府の意向で公文書から配備に関する表記が削除された経緯がある。日本政府が国民世論の反発を避けるための方策であり、当初からその配備には疑問符が付いた。今回明らかになった事実も深刻だ。日本政府は安全策として最低安全高度を500フィート(約150メートル)以上と県民に説明したが、米軍の運用上は200フィート(約60メートル)での飛行もあり得るとの内容だ。
●米軍の運用優先
 航空法施行規則によると、最低安全高度とはエンジンが停止した際に地上や水上の人、物に危険を及ぼすことなく着陸できる高度のことだ。人家密集地域で最も高い障害物から300メートル、水上などでは150メートルなどと定めている。2013年には操縦士が共同通信の取材に「低空飛行訓練は200フィートまで下げて飛ぶ」と答えている。オスプレイの飛行訓練ルートは東北から九州まで六つある。県外各地では実際に低空飛行訓練がこれまで実施されてきた。沖縄だけ低空飛行がないと言われても信じ難い。危険は沖縄だけにとどまらないのだ。オスプレイの配備に当たって、日米両政府の合意に「安全性を確保するため、その高度(500フィート)を下回る飛行をせざるを得ない場合もある」とのただし書きがあった。例外を設けることで国民の安全より、米軍の運用を優先したと言われても仕方がない。オスプレイの低空飛行が危険なのは、機体の構造に不備があり、緊急時に対応が困難だからだ。専門家によると、エンジン停止時に気流をプロペラに受けて回転させ、軟着陸する自動回転(オートローテーション)機能がオスプレイには欠けている。防衛省は自動回転機能を有するとしているが、それでも従来のヘリに比べて機体が重く、プロペラが小さいことから1分間に機体が落下する降下率は約5千フィート(1525メートル)とされる。既存のヘリの降下率は1分間に1600フィート(約487メートル)であり、オスプレイの落下速度は3倍にもなる。一方、オスプレイがヘリモードから固定翼モードに転換するには約12秒かかる。固定翼で滑空するにしろ、自動回転機能を使うにしても60メートルでは危険回避の手順を踏む前に機体は地面に激突する。
●拭えぬ疑念
 問題なのは日本政府がこれまで二重基準を容認してきたことだ。配備の事実隠し、最低安全高度の設定など国民への説明を避け、密室で米国と合意を重ねてきた。欠陥機との指摘があるオスプレイを配備する必然性が見当たらない。その上に危険な低空飛行を容認するならば、いつ頭上に落ちてくるか不安でならない。国民・県民を安心させるには運用改善といった小手先の対処では不十分だ。オスプレイの即時飛行停止しか解決策はない。ハワイでは15年に、低高度で空中制止したオスプレイが自らのエンジンで巻き上げた砂やちりによってエンジンが停止し、墜落した。米軍の報告書によれば、10~12米会計年度にアフガニスタンで起きたオスプレイの事故は約90時間に1件で、全航空機の約3746時間に1件と比べ突出している。そもそもオスプレイは軍用機として適当なのか。名護での墜落につながった空中給油をはじめ、荒れ地での離着陸などといった特殊な作戦行動に向かない構造的な欠陥があるとの疑念が拭えない。日本政府が米軍の顔色をうかがい、国民に二枚舌を使うような状況では、対策を取ることなど考えられない。沖縄をはじめ、全国各地の住民が危険な低空飛行、さらにはオスプレイ配備に反対の声を上げるしか道はない。

<“唯一”の根拠>
*3-1:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201702/CK2017020502000124.html (東京新聞 2017年2月5日) 【政治】「辺野古が唯一」日米防衛相一致 翁長氏、反対へ決意新た
 訪米中の沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は三日、マティス米国防長官と安倍晋三首相ら日本側が米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設を「唯一の解決策」と確認したことについて「私の決意はかえって強くなっている」と反対の思いを新たにした。今後もあらゆる権限を使って建設阻止を目指し、沖縄の民意を世界に発信し続ける方針だ。知事として三度目となる首都ワシントン訪問は、トランプ米大統領の就任直後で、米国のアジア太平洋政策が固まっていない時期を選んだ。米下院議員十二人との面会や講演を通し、国土面積の0・6%にすぎない沖縄県に、在日米軍専用施設の七割が集中する過重負担の軽減や、新基地計画の見直しを訴えた。その最中に、日米両政府が沖縄の民意を顧みず、辺野古新基地の建設推進で一致したことに、翁長氏は「沖縄県民に対して大変失礼なやり方」と反発。「県民の感情的な高まりが米軍全体への抗議に変わり、基地の安定運用に影響しかねない。日米安保体制に大きな禍根を残す」と指摘した。安倍政権は六日に海上での本体工事に着手する方針で、翁長氏はあらゆる権限を使って建設を阻止すると主張。沖縄県が工事主体の防衛省沖縄防衛局に対し三月末で期限切れを迎える県の「岩礁破砕許可」の更新が必要であると通知するなど、本体工事の続行に抵抗する構えを見せる。翁長氏は「沖縄県民の圧倒的多数が反対していることを、トランプ政権の関係者に粘り強く訴えていきたい」と今後も働き掛けを続ける考えだ。

*3-2:http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-439193.html (琉球新報社説 2017年2月5日) 日米「辺野古唯一」 民意踏みにじる愚論だ
 稲田朋美防衛相とマティス米国防長官が初めて会談した。マティス氏は前日に安倍晋三首相とも会談した。これらの会談では日米同盟の一層の強化に取り組む方針を確認した。さらに米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設について「唯一の解決策」との認識で一致したという。県民世論調査では7~8割が辺野古移設反対を示している。「唯一の解決策」との認識には断じて同意できない。訪米中の翁長雄志知事は「辺野古に固執すると日米安保体制に大きな禍根を残す」と批判した。当然だ。翁長氏は2014年11月の知事選で、辺野古移設反対を公約に掲げて圧勝して当選した。県内では14年1月の名護市長選、12月の衆院選全選挙区、16年7月の参院選のいずれも新基地建設を拒否する候補が当選した。16年1月の宜野湾市長選は現職が勝利したが、選挙戦で辺野古移設の賛否を明言していない。6月の県議選では翁長県政与党が圧勝した。これらの選挙結果を見ても、沖縄の大多数の民意は「新基地建設拒否」であることは明らかだ。それにもかかわらず、日米両政府は辺野古移設で強硬姿勢を取り続けている。沖縄の自己決定権を踏みにじる行為が民主主義社会でまかり通っていいはずがない。トランプ大統領が選挙中に増額要求を示唆した在日米軍の駐留経費負担に関しては、一連の会談で議題にならなかったようだ。15年度の日本側負担は約1910億円で、負担率は86・4%だ。これに対して韓国は4割、ドイツは3割程度だ。マティス氏も会見で「日本は負担の共有モデル」と評価しており、負担増など応じられるはずがない。増額要求がなかったからと喜ぶわけにはいかない。なぜならば、日本は16年度から5年間の経費を削減するよう米側に要求していたからだ。今後は減額要求すら困難な情勢になってしまった。すでにトランプ流の「取引」に引き込まれているではないか。外務省によるとマティス氏は普天間移設について、こう述べたという。「プランは二つしかない。一つは辺野古。二つ目も辺野古だ」。民意無視の愚論だ。沖縄からマティス氏に、言葉を投げ返したい。「プランは二つしかない。一つは県外。二つ目は国外だ」

<次世代の自動車>
*4-1:http://mainichi.jp/articles/20170212/ddm/008/010/109000c (毎日新聞 2017年2月12日) 日米首脳会談 懸念薄れ、市場好感 経済対話、楽観と警戒
 日米首脳会談で、トランプ氏が円安や自動車輸出への批判を控えたことについて、市場関係者の間に「期待した以上の内容」と好感する声が広がった。最近の市場の重しになっていた日米摩擦への懸念が薄れたことで、週明け以降の株価にも好影響を与えるとの見方が出ている。「正直驚いた。日本側の思い描いた形ではないか」(ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミスト)。「日本の外交チームが相当周到に準備した印象」(大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミスト)--。首脳会談について「前向きのサプライズ」との声が相次いだ。市場では、トランプ氏が首脳会談で対日貿易赤字を問題視し、是正策を要求するとの見方が強かった。日銀の金融政策を「円安誘導」とけん制することへの懸念もあり、7日の外国為替市場で一時、2カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は「市場は身構えていたが、杞憂(きゆう)に終わった。最大の懸念が薄れたことで、日経平均株価は1月の高値の1万9600円台を超えてくる」と株価上昇に弾みが付くと予測する。今後の展開で市場関係者が注視するのが、ペンス副大統領と麻生太郎副総理による経済対話の行方だ。ペンス氏がトヨタの工場が立地するインディアナ州知事を務めた穏健派だけに、熊谷氏は「日本ペースで交渉できる可能性がある」と期待する。一方で、矢嶋氏は「トランプ政権の副大統領なので、雇用創出や貿易収支改善が進まなければ(批判の)発言を始める。楽観はできない」と警戒が必要との立場だ。通貨安批判への懸念も依然強い。大規模減税やインフラ投資を掲げるトランプ氏の政策は、海外からの資金流入を招く一方、日本は大規模金融緩和で長期金利を低く抑えており、円安・ドル高が進みやすい。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「米国の経済環境を考えるとドル高は続く。いずれ日銀の金融政策が円安誘導をしているとの批判が再燃するリスクはある」と指摘している。

*4-2:http://qbiz.jp/article/103491/1/ (西日本新聞 2017年2月11日) テスラ充電施設 九州で初の設置  福岡・須恵町
 米国の電気自動車(EV)メーカー「テスラ」の日本法人が10日、福岡県須恵町に、テスラ車専用の急速充電施設を開設した=写真。同様の施設は国内14カ所目で、九州では初めて。本州から九州にテスラ車でドライブする人などの利用を想定している。30分の充電で270キロ走行できるという。施設は、九州自動車道のインターチェンジ近くのホームセンター駐車場にあり、充電器6台を置く。24時間利用できる。また、ヒルトン福岡シーホーク(福岡市)の駐車場にも普通充電器4台を設置した。テスラの日本法人は「今後も専用充電施設のネットワークを拡大したい」としている。

*4-3:http://www.nikkei.com/article/DGXMZO98310220R10C16A3000000/?n_cid=NMAIL002 (日経新聞 2016/4/11) 「渋滞苦」から解放 自動運転、簡易版でまずお試し
 「やっちゃえNISSAN」。歌手の矢沢永吉がハンドルから手を離してニヤリと笑う日産自動車のテレビCMが示すように、「自動運転車」の実用化が近づいている。2020年に市販化が期待されるのは、国内で「レベル3」と定義される自動運転車だ。加減速や制御のすべてをクルマが行い、緊急時のブレーキ操作だけをドライバーが担うものだ。自動運転車では、ドライバーの認知、判断、操作をサポートする要素技術が重要なカギを握るのだが、実は人間の目(認知)や手足(操作)を代替する技術の大半は、かなり熟成されている。「特に操作については、すでにクルマ側は人間の100倍の能力を発揮することが可能」(日産自動車ADAS&AD開発部の飯島徹也部長)というほどだ。例えば、ここ数年で普及した「自動ブレーキ」は、高精細のカメラやミリ波レーダー、超音波センサーを駆使して前方衝突を防ぐ。他にも、走行車線からクルマが出ないようにハンドルを自動制御する「レーンキープ技術」や、後方カメラ、センサーを使って駐車スペースを把握し、ハンドル操作をせずに済む「自動駐車システム」など、AI(人工知能)による複雑な判断を必要としない限られたシーンでは、すでに自動運転の要素技術が生きている。
■簡易版でテスラ先行
 これらを組み合わせて、簡易な自動運転機能を市販車でいち早く搭載したのが、テスラモーターズジャパンだ。同社の電気自動車「モデルS」は、ソフトウエアを2016年1月にアップデート。前方のミリ波レーダーや単眼カメラ、車体の周囲360度を感知する12個の超音波センサーを使って、「オートパイロット」「オートレーンチェンジ」「オートパーク」の3つが機能する。このうちオートパイロットは、前方車両の追従や自動ブレーキに加えて、ハンドルを制御して同じ車線を維持する機能だ。速度標識をカメラで認識しながら、規制速度のプラス10km/hを上限として加減速を行い、信号で完全停止した後も前方のクルマの発進を検知して自動で走り出す。この間、ドライバーはハンドルに手を添えておくだけだ。実際に試乗すると、最初はブレーキペダルをすぐ踏めるよう身構えていたが、モデルSは悠然とカーブを曲がり、前のクルマに対して適度な車間距離を保ちつつ実に滑らかに走る。発進、停止を繰り返す渋滞時のストレスもなくなり、簡易版ながら満足度は高い。
■普及車まで拡大の兆し
 ただ、安全確認までは自動化されていない。例えば、試乗時に前のクルマが赤信号に変わるタイミングで交差点に進入したのだが、モデルSは追従をやめず、一瞬ヒヤリとさせられた。また、白線がかすれている道路でオートパイロットは機能しないため、実際は高速道路が主な利用シーンになる。一方、オートレーンチェンジは、オートパイロット利用時にウインカーを出すと、クルマが自動でハンドルを動かして隣の車線に移動する機能。ウインカー操作からほとんど迷いなく車線変更できるが、モデルSの超音波センサーで検知できるのは約5mの範囲。後方からクルマが迫っていないか、人間がミラーで十分確認する必要はある。こうした簡易な自動運転機能は2016年、高級車から普及車まで一気に広がりそうだ。アウディ ジャパンが2月に発売した新型「アウディA4」は、アクセル、ブレーキに加えてハンドル操作もクルマが行う「トラフィックジャムアシスト」を標準装備。日産も混雑した高速道路の単一車線で自動運転を行う技術「パイロットドライブ1.0」の搭載車を2016年中に発売するとしており、フルモデルチェンジを控える人気のミニバン「セレナ」が対象車として有力視されている。
■限定地域なら“無人タクシー”も
 各社が簡易的な自動運転車を導入する一方で、その先に進むには、まだ課題が多い。日産は2018年に高速道路での車線変更を自動的に行う技術、さらに2020年までに一般道の交差点を通過できる技術を導入する計画だが、「一般道に出ると、自動運転のハードルは格段に上がる」(飯島氏)と話す。というのも、一般道は“道しるべ”となる白線が消えかかっている場合があり、交差点内はそもそも白線すらない。そのため、画像を含む高精度の地図などと照らし合わせて走行ルートを判断する必要がある。また、信号のない交差点で歩行者やバイクなどのイレギュラーな動きを見定めたり、混雑した車線に半ば強引に合流する判断をクルマに任せるには、まだ荷が重い。緊急時以外でも人間の介入が必要なケースが残り、米グーグルが目指すような、ボタン一つでクルマのAIがどこへでも運んでくれる「完全自動運転車(レベル4)」の実用化はかなり先の話だ。ただ、走行エリアやルートを限定した形なら、ドライバーを必要としない完全自動運転車にも光明が見えてくる。国内で目指すのはクルマ開発ベンチャーのZMPと、DeNAがタッグを組んで設立したロボットタクシーだ。同社は2016年2月末から神奈川県藤沢市で実証実験を開始。今回は走行ルートが3kmほどの単純な一本道で、緊急時の安全確保のため乗員が同乗する。今後は走行ルートに右左折を組み込んだり、無人営業を想定した車内サービスを試したりと、実験を繰り返す計画だ。そして2020年までに、あらかじめ設定したルート上の複数のポイントで乗り降りできる“無人タクシー”の営業を、千葉市の幕張周辺や東京・台場エリアで始める構え。「こうした限定エリアを複数つくったうえで、いずれは整備が行き届いた幹線道路や高速道路を使って各エリア間を無人タクシーで結ぶことを目指している」(ロボットタクシーの中島宏社長)と話す。他にも、乗務員の人件費がかからない無人タクシーは、人手不足や不採算で廃止された地方の路線バスなどに代わる移動手段として期待を集めており、自治体の後押しを受けて普及するかもしれない。

*4-4:http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017021801001024.html (東京新聞 2017年2月18日) 米環境長官に温暖化懐疑派 上院承認、大統領令で規制緩和も
 米上院は17日、トランプ大統領が環境保護局(EPA)長官に指名した地球温暖化懐疑派のスコット・プルイット氏(48)の人事を承認した。民主党の大半が反対したが、多数派の共和党が支持し、賛成52で反対46だった。プルイット氏は同日、宣誓の上、就任した。産業重視のトランプ氏は、新たな温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」離脱に言及するなど環境保護に消極的な姿勢を示しており、プルイット氏就任に合わせ、環境規制を大幅に緩和する大統領令を準備しているもようだ。オバマ前政権が推進した地球温暖化対策が一気に後退する懸念が強まっている。


PS(2017年2月19日追加):与野党を問わず、またメディアも含めて、女性の大臣・国会議員・リーダーが言うと、正しいことを言っていても「わかっていない」「資質がない」など「女性は知識も実社会での経験もない」という女性蔑視の先入観を利用した批判をされることが多い。しかし、*5の稲田防衛相(弁護士)の場合は、「日報は私が出させた」「憲法九条上の問題になる言葉を使うべきでないから、戦闘ではなく武力衝突という言葉を使った」としており、政府が前防衛相時代に派遣した南スーダンでの自衛隊活動について、憲法や安全保障法制を熟知した上で、言葉の定義を使って正当化したものだ。
 そのため、この問題の本質は、稲田防衛相の資質ではなく、①南スーダンで戦闘(もしくは武力衝突)が起こったこと ②反政府勢力が国に準じる組織と評価できる支配系統、支配領域を有していなければ戦闘ではなく憲法九条違反にならないと解釈していいのか(レジスタンス活動もあるだろう) ③戦闘であれ武力衝突であれ、それが起こる場所に日本の自衛隊を派遣してどちらかの側につくのは日本国憲法違反ではないのか ということである。しかし、行ってしまった軍隊が「戦闘が起こったから」と言って引きあげるのは、他国にとっては予想外であり、難しいのではないかと思う。
 
 
                                   2017.2.9中日新聞(*5)より

*5:http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2017020902000076.html 中日新聞 2017年2月9日) 防衛相「戦闘」を言い換え 9条抵触避け「衝突」
 稲田朋美防衛相は八日の衆院予算委員会で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊部隊の日報に現地での「戦闘」が明記されていた問題を巡り、「法的な意味における戦闘行為ではない。国会答弁する場合、憲法九条上の問題になる言葉を使うべきではないから、一般的な意味で武力衝突という言葉を使っている」と述べた。海外での武力行使を禁じた憲法九条にPKO参加部隊が違反しないよう定めた参加五原則に触れないよう、「戦闘」を「武力衝突」に置き換えたとも取られかねない発言だ。民進党の小山展弘氏が、日報にある戦闘と武力衝突の違いについて質問。稲田氏は「国際的な武力紛争の一環として、人を殺傷する行為が行われていたら、憲法九条上の問題になる。憲法九条に関わるのかという意味において、戦闘行為ではない」と主張。「日報に書かれているのは一般的な戦闘の意味だ」と強調した。稲田氏は、反政府勢力が「国に準じる組織と評価できる支配系統、支配領域を有していなかった」としてPKO参加五原則は維持されていたとの従来の政府見解を繰り返した。防衛省は当初廃棄したと説明していた日報の一部を七日に開示。陸自が活動する首都・ジュバ市内で昨年七月に大統領派と反政府勢力の「戦闘が生起した」と明記していた。
◆歯止め形骸化懸念
 <解説> 憲法九条は「国際紛争を解決する手段」としての武力行使を禁じている。政府は、武力行使の意味を「国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為」だと解釈している。自衛隊がこうした戦闘行為に巻き込まれる恐れがある場合は、PKOから部隊を撤退させなければならない。PKO参加五原則が「紛争当事者間の停戦合意」や「自衛隊の中立的立場の厳守」などを条件としているのも、自衛隊の活動が九条の解釈に基づく戦闘行為に該当するのを避けるためだ。
 しかし、防衛省が一部黒塗りで開示した陸上自衛隊の南スーダンPKOの日報は、陸自が活動する首都ジュバで「戦闘が生起した」と明記。戦車や迫撃砲を使った激しい戦闘が発生したことも報告した。稲田朋美防衛相は、日報に書かれた「戦闘」について、現地の反政府勢力が安定した支配地域を持たないことを理由に「国際的な武力紛争の一環として行われたものではない」と説明。戦闘でなく「武力衝突」という言葉を使う理由を「憲法九条上の問題」になるのを避けるためと説明した。こうした説明が許されれば、自衛隊が戦闘に巻き込まれるのを防ぐための九条の歯止めが、言葉の置き換えによって形骸化しかねない。南スーダン情勢を巡っては、国連事務総長特別顧問が七日に「大虐殺が起きる恐れが常に存在する」と指摘し、国内で戦闘が継続していると批判した。政府も南スーダンの厳しい現状を直視し、自衛隊の活動継続の是非を判断すべきだ。


PS(2017年2月23日追加):*6-1のように、夜間・早朝の米軍機飛行差し止めや騒音被害に損害賠償を求める訴訟で那覇地裁沖縄支部は騒音被害の損害賠償だけを認めた。そして、辺野古新基地についても、自然破壊や危険性などの理由で多くの市民が反対しているのに、*6-2のように、米軍運用のための刑事特別法を目的外に使用して刑罰を示すことによって報道の抑制をしようとしており、抵抗する市民が逮捕された。さらに、*6-3のように、基地建設に反対する市民団体が工事車両を止めようと座り込みを決めると、捜査機関が拡大解釈して裁量で組織的威力業務妨害が目的の組織的犯罪集団と判断して仲間への連絡を準備行為と認定して逮捕することもできるようにする法律を、「共謀罪→テロ等準備罪(名称変更)」として制定しようとしているのである。しかし、日本のTVは、ぼやけたような報道番組や金正男氏殺人事件ばかりを長時間報道しており、このような日本の民主主義の岐路になる法律の審議については隠しているかのように報道しない。
 そのため、このように日本人全体に日本国憲法の民主主義や人権尊重の精神が根付いていない中で、*6-4のように、自民党が2017年運動方針案として「改憲原案の発議に向けて具体的な歩みを進める」としているのは、憲法を変更すること自体が自己目的化している上、変更の内容に戦前回帰志向があるため改悪になる危険性が大きく、手をつけない方がよほどよいというのが私の結論である。

*6-1:http://ryukyushimpo.jp/news/entry-449470.html (琉球新報 2017年2月23日) 差し止め認めず、損害賠償のみ命じる 第3次嘉手納爆音訴訟判決
 米軍嘉手納飛行場の周辺住民2万2048人が国を相手に、夜間・早朝の米軍機飛行差し止めや騒音被害に損害賠償を求めた第3次嘉手納爆音訴訟の判決が23日午前、那覇地裁沖縄支部(藤倉徹也裁判長)で言い渡された。藤倉裁判長は差し止めの訴えを退け、過去分の損害賠償の支払いのみを命じた。

*6-2:http://mainichi.jp/articles/20170220/org/00m/070/003000c (毎日新聞 2017年2月20日) <在日米軍再編>辺野古工事、立ち入り禁止文書 「報道への脅し」批判の声
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設のための名護市辺野古(へのこ)沿岸部埋め立てに向けた作業を前に、防衛省沖縄防衛局は先月、沖縄県政記者クラブ加盟各社に海上の臨時立ち入り制限区域に許可なく入らないよう求める文書を出した。日米地位協定の実施に伴う刑事特別法の条文を示し、入った場合は刑罰に処されると警告する内容で、地元の記者らから「報道への脅しだ」と反発の声が出ている。  文書は「正当な理由なく立ち入った場合には、刑事特別法2条の規定に基づき、1年以下の懲役または2000円以下の罰金もしくは科料に処される」と明記。さらに「先般、報道関係者と思われる方が乗船した船舶が、臨時制限区域に許可なく立ち入り、当局の警備業務受注者の警告にも従わない事案が発生した」と記している。防衛局の児玉達哉報道室長は毎日新聞の取材に「威嚇するつもりはなく、あくまで立ち入りへの警告だ」と説明した。「先般」の出来事の内容を尋ねたが「警備上の観点から具体的な内容は差し控える」と答えなかった。制限区域は防衛省が2014年に辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沖約562ヘクタールに拡大して設定し、常時立ち入りを禁止している。地元紙の琉球新報は1月20日朝刊の社説で「刑特法適用をちらつかせた取材妨害であり、報道各社に対する許し難い脅しだ」「危惧することは報道の監視が広大な海域に行き届かなくなることだ」と批判した。防衛省は今月、海上工事を本格化させた。制限区域外から工事現場は数百メートル離れ、ブロックの投下で海底のサンゴにどのような影響が出ているかをチェックできないという。元沖縄弁護士会会長の加藤裕弁護士は「制限区域の設定自体が法の乱用だ。刑事特別法は米軍の運用のためのもので、日本政府の公共工事に適用するのは法の目的外使用にあたる。さらに、工事に実質的な支障がないのに刑罰を示すのは、報道を事前に抑制しようとするものだ」と厳しく指摘した。

*6-3:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017022202000131.html (東京新聞 2017年2月22日) 「共謀罪」拡大解釈の懸念 準備行為、条文に「その他」
 「共謀罪」と趣旨が同じ「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、政府は、犯罪の合意に加えて処罰に必要な要素として検討している「準備行為」について、条文で「資金または物品の手配、関係場所の下見その他」と規定する方針を固めた。「その他」の文言が盛り込まれることで拡大解釈が際限なく広がり、準備行為が歯止めとならないことが懸念される。共謀罪法案は、犯罪に合意しただけで罰するのは内心の処罰につながるといった批判を受け、過去三度も廃案になってきた。安倍晋三首相や金田勝年法相らは今回、新たな共謀罪法案について「準備行為があって初めて処罰の対象とする」と過去の法案よりも適用範囲を限定する方針を説明。一方でハイジャックテロや化学薬品テロでは、現行法の準備罪や予備罪よりも前段階での処罰が可能になるとして、テロ対策での必要性を強調してきた。新たに明らかになった条文では「犯罪を行うことを計画をした者のいずれか」によって「計画に基づき資金または物品の手配、関係場所の下見その他」の準備行為が行われた場合、処罰対象となる。ただ、準備行為はそれ自体が犯罪である必要がない。例えば、基地建設に反対する市民団体が工事車両を止めようと座り込みを決めた場合、捜査機関が裁量で組織的威力業務妨害が目的の組織的犯罪集団だと判断し、仲間への連絡が準備行為と認定される可能性がある。また、政府への抗議活動をしている労組が「社長の譲歩が得られるまで徹夜も辞さない」と決めれば、組織的強要を目的とする組織的犯罪集団と認定され、誰か一人が弁当の買い出しに行けば、それが準備行為とされる可能性がある。米国の共謀罪に詳しい小早川義則・名城大名誉教授(刑事訴訟法)は「米国では、顕示行為(準備行為)は非常に曖昧で、ほんのわずかな行為や状況証拠からの推認で共謀が立証される」と説明。「日本の法体系と全くの異質のものを取り入れる必要性があるのか」と疑問を呈した。また、「その他」は無制限に解釈が広がる恐れがある。新屋(しんや)達之・福岡大教授(刑事法)は「何でも当てはめることができ、限定にはならない。結局、犯罪計画と関係ある準備行為かどうかは、捜査側の判断になる」と述べた。

*6-4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/408022 (佐賀新聞 2017年2月22日) 「改憲発議へ歩み進める」 自民、審査会の論議促進、2017年運動方針案
 自民党は21日、2017年運動方針案を発表した。安倍晋三首相の憲法改正への強い意欲を踏まえ「改憲原案の発議に向けて具体的な歩みを進める」と明記。衆参両院の憲法審査会での論議を促進するとした上で「改憲に向けた道筋を国民に鮮明に示す」と強調した。小池百合子東京都知事との対立で苦戦が予想される7月の都議選での勝利を目指すとし、次期衆院選にも「常在戦場」で臨むとアピールした。党関係者によると、改憲原案の「発議」との文言は首相の指示で急きょ盛り込まれた。同党は運動方針案を3月5日の党大会で採択する予定。与党が衆参両院で改憲発議に必要な3分の2の議席を確保している状況を受け、国会での改憲論議を進めたい考えだ。運動方針案のタイトルは「日本の未来を切り拓く」。山口泰明・党運動方針案起草委員長は記者会見で「今年は憲法施行から70年であり、新時代を切り開く決意を示した」と説明した。改憲を巡り、民進党など野党の協力を念頭に「憲法審査会で幅広い合意形成を図る」と表明。世論喚起のため「改憲賛同者の拡大運動を推進する」と言及した。地方選挙に関し「県連など地方組織を積極的に支援する」と宣言。都議選については「全国的に注目されている」と位置付けた。次期衆院選を巡り、当選1、2回の約120人の選挙基盤強化が重要だと指摘した。外交面では、世界で保護主義や内向き傾向が強まっているとして、トランプ米政権発足などに触れ「不透明感と変化の兆しが漂う一年となる」と予測。首相による「地球儀俯瞰外交」を支える姿勢を明確にした。


PS(2017年2月26日追加):*7のように、政府の政策や権力に反対する人を弾圧する目的で逮捕して長期に勾留するのは、人権侵害であるとともに民主主義にも反し、日本ならどの時代の話か、現在ならどこの国の話かと思われる。

*7:http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-450615.html
(琉球新報社説 2017年2月25日) 山城議長保釈棄却 「政治弾圧」批判に背く
 最高裁は長期勾留が続く山城博治沖縄平和運動センター議長の保釈申し立てを退けた。不当な人権侵害を容認する決定であり「人権の砦(とりで)」としての司法の役割を自ら放棄したのに等しい。山城議長はがんの病状悪化が危惧されながら家族の面会も禁止されている。拘置所で「家族に会いたい」と訴える言葉に胸が痛む。当初の逮捕容疑はヘリパッド建設現場で有刺鉄線を切断した器物損壊の微罪であり、逮捕の必要性すら疑わしい。その後、防衛省職員にけがを負わせた傷害容疑、威力業務妨害容疑が加わり、勾留は4カ月を超す長期に及んでいる。いずれも防衛省職員や警察官が目撃しており、客観的な証拠は十分なはずだ。那覇地裁は「証拠隠滅の恐れ」を保釈を認めない理由としているが、説得力はない。山城議長の長期勾留がヘリパッドや辺野古新基地建設反対の運動に与えるダメージは大きい。国内の刑法研究者が「正当な理由のない拘禁」「勾留は表現行為への萎縮効果を持つ」と釈放を求める異例の声明を出し、「政治弾圧」の批判が高まっている。国際人権団体アムネスティー・インターナショナルも釈放を求め、批判は国際社会に広がっている。保釈を認めない最高裁の決定は国際世論に背くものだ。最高裁が長期勾留を容認したことで、基地に反対する市民活動への不当な捜査、逮捕・勾留、政治弾圧が強まることを危惧する。元東京高裁裁判長の木谷明弁護士は「裁判官は、検察官の主張に乗せられてしまいがちだ」と実情を明かし、山城議長の長期勾留を「厳しすぎる。精神的な支援を遮断して自白を迫る『人質司法』の手法」と批判する。最高裁によると2015年の勾留請求却下率はわずか3・36%にとどまる。勾留申請に対する裁判官の審査が形骸化し、検察の求めるままに拘留を認める検察主導が実態ではないか。この間、平和運動センター、ヘリ基地反対協議会など活動拠点が家宅捜索され、パソコンやUSBメモリーが押収された。基地反対運動の事務所に捜索が及ぶのは異例で、関係者や活動の情報を得る狙いがなかったか疑わしい。関係者はなお早期保釈に尽力してほしい。同時に「共謀罪」を先取りするような警察、検察の捜査活動にも注意を払う必要がある。

| 辺野古・普天間基地問題::2015.4~ | 05:39 PM | comments (x) | trackback (x) |

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