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2012.6.9 大飯原発再稼働に関する「責任を持った首相の判断」は信頼性があるのかについて
 同じことばかり書くのも馬鹿馬鹿しいのですが、*1の報道を見て、下のように思いました。 ぷん

1)首相は「国民生活を守るため」と会見で訴えましたが、事故を起こした時の国民生活の破壊は解決不能であり、電力不足は解決可能であるにもかかわらず、大飯原発3、4号機を再稼働すると、どういう意味で国民生活を守るのでしょうか? 私は、*2の新潟県知事の意見に全く賛成です。
2)首相は再稼働の判断の根拠となる安全性について、「1年以上の時間をかけて得られた知見を積み上げて確認した」としていますが、どういう知見を積み上げた結果、それをどう理解して言っているのでしょうか? まだ福島第一原発事故の本当の原因も確定しておらず、福島第一原発事故の収拾もできておらず、*3から見ても、十分な筈がありません。
3)「3割の原子力発電をいま止めては、日本の社会は立ちゆかない」「関西は15%という電力不足」としていますが、現在、原発は稼働していなくても電力は不足していませんし、化石燃料の輸入コストが高くつくというのは、これまで、経済産業省が、国産再生可能エネルギーや国産天然ガスの開発をさぼっていたからにほかなりません。今は、それを変えるBest Chanceなのです。
4)「関西を支えてきたのは福井県、おおい町だ。立地自治体への敬意と感謝を新たにしないといけない」とのことですが、今までそうだったから今後もそうでなければならないということはないし、そもそも、国民は、原発による電気を求めていたわけでも、他に発電方法がなかったわけでもないことに思いを致すべきです。

 そして、野田首相は、事故が起こったらどういう形で責任をとり、それは、被害者にとって何の足しになるというのでしょうか? 自分では何も考えることができずに、論理的でない、一瞬聞こえがいいだけの演説を行うのは、もう、いい加減にやめて欲しいです。また、野田首相の演説は辻説法で鍛えたそうですが、辻説法の場合は、言葉の切れはししか聞く人がいないので、一瞬聞こえのよいフレーズが多く織り込まれていればよいでしょうが、このように前後も含めて記録される首相の言葉は、しっかりとした理念を持って首尾一貫したことを言わなければ、論理性も責任感も感じられず、聞くに耐えないのです。

*1:http://www.asahi.com/politics/update/0608/TKY201206080422.html?ref=reca
大飯原発再稼働、首相「国民生活守るため」 会見で訴え  (朝日新聞 2012年6月8日)
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向け、野田佳彦首相は8日夕、記者会見を開き、「国民の生活を守るために、3、4号機を再稼働すべきだというのが私の判断だ。立地自治体のご理解をいただき、再稼働の手続きを進めたい」と述べ、福井県の同意が得られしだい、再稼働を決める考えを表明した。 首相は再稼働の判断の根拠となる安全性について「1年以上の時間をかけて得られた知見を積み上げて確認した」と強調。そのうえで「3割の原子力発電をいま止めては、日本の社会は立ちゆかない。関西の15%という電力不足は昨年の東日本でも体験しなかった水準だ」として、再稼働への理解を求めた。 また、立地自治体については「関西を支えてきたのは福井県、おおい町だ。立地自治体への敬意と感謝を新たにしないといけない」と述べた。 会見は福井県の西川一誠知事の求めに応じたもの。会見を踏まえ、西川知事は再稼働に同意する意向で、政権は来週中にも大飯原発の再稼働を決める。

*2:http://www.asahi.com/politics/update/0609/TKY201206080752.html
新潟知事「国民生活を人質」 首相の再稼働説明を批判 (朝日新聞 2012年6月9日)
 関西電力大飯原発の安全性に関する野田佳彦首相の説明について、東京電力柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事は8日夜に談話を発表した。 泉田知事は「『福島を襲ったような地震や津波が起きても事故を起こさない』と限定付きでの『安全宣言』で、福島を襲ったものとは異なる直下型地震の場合は再び『想定外』との言い訳が通る説明になっている」と指摘。 新たな原子力規制機関ができていないことにも触れ、「万が一の事態が生じた場合の対策も固まっていない中で、新たな『安全神話』を創造することになり、極めて無責任。国民生活を人質にして安全を軽視した宣言となっている」と痛烈に批判した。

*3:http://www.asahi.com/national/update/0608/OSK201206080279.html
大飯原発直下に活断層の可能性 専門家指摘、関電は否定 (朝日新聞 2012年6月9日)
 関西電力大飯原発の敷地内にある断層について、名古屋大の鈴木康弘教授(変動地形学)と東洋大の渡辺満久教授(同)が「活断層の可能性がある」とする分析結果をまとめ、再稼働前の現地調査の必要性を指摘している。関電は「活断層ではないと判断しており、再調査の必要はない」としている。 関電によれば大飯原発の敷地には断層が15ある。最も長い1本(F―6断層)について、3、4号機の原子炉設置許可の申請時に掘削調査などをしている。 鈴木さんらが当時の資料や航空写真を確認したところ、新しい時期に断層が動いた可能性を示す粘土が断層面にあることや、断層の上にある堆積(たいせき)物の年代が特定できていないことが分かった。鈴木さんは「関電の調査は不十分で、断層の活動を否定できる根拠がない」と話す。

| 原発::2012.6~8 | 01:57 PM | comments (x) | trackback (x) |

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