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2013,11,16, Saturday
燃料電池車 電気自動車 (1)地球温暖化と自動車の関係 *1のように、世界は、地球温暖化対策に世界全体で取り組むことに合意し、1997年には、京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で、先進国の削減目標を明確にした「京都議定書」に合意した。そして、2002年には、我が国も京都議定書を締結し、2005年2月に発効した。 1997年頃というのは、私が環境という視点から、経済産業省を通して「太陽光発電」や「電気自動車」を提唱していた頃で、私が考えていたのは、日本国内での公害もさることながら、中国やインドなどの大国で工業化が進み、そこで自動車保有台数や一人当たりのエネルギー消費量が増えれば、地球の方が持たなくなるということだった。それから、16年以上が経過し、この期間は、新しい技術を確立し普及するのに十分な時間だった筈だが、守旧派のバックラッシュが、次世代のリーダー技術の進歩を妨げたのは、実に残念である。はっきり言うが、これだから日本は真似しかできない国で駄目なのだ。この状況は、どうやって変えればいいのだろう? 自動車は、*2のように、1886年にドイツで蒸気自動車が発明され、1896年に石油の豊富なアメリカでヘンリーフォードが「ガソリン自動車」を発明して、1907年にフォードがT型車という大衆車を作った頃から一般に普及し始めた。日本では、1926年に日産自動車、1937年にトヨタ自動車が設立され、最初はアメリカの模倣をして自動車が作られたにすぎない。そして、日本では、1973年に第一次オイルショック、1979年には第二次オイルショックを経験し、1997年に京都議定書ができたにもかかわらず、「ガソリンの値段が高い、高い」と同じ愚痴をこぼしながら、自動車燃料の大枠は変化しなかった。 そのような中、私が衆議院議員だった時、自動車は排気ガスの少ない車を優遇して自動車税をかけようと提案し、そうなった。これは、自動車が外部不経済を撒き散らしながら走っていることから当然である。私が予定していたのは、排気ガスの少ない車を優遇して自動車税をかけることにより、電気自動車、燃料電池車、ハイブリッド車などへの燃料シフトを税制でバックアップすることだった。しかし、軽自動車は、燃費をよくしたガソリン車という方向に進んでしまい、今も軽自動車に、手ごろな値段でスタイルの良い電気自動車、燃料電池車はない。電気も水素も、自然エネルギーを使えば、国内でいくらでも作れるにもかかわらずである。 *3の、世帯単位の軽自動車保有率が全国1位の佐賀県では、私も車を自分で運転して乗るが、それは、どこに行くにも(買い物でさえ)、自動車が必要不可欠だからである。そして、軽自動車の方が、狭い道でも通行しやすいというメリットもある。それにもかかわらず、私が、プリウスを愛用して軽自動車に乗らないのは、軽自動車が完全ガソリン車で、音と振動が大きく、乗り心地も悪いからだ。そのため、電気自動車や燃料電池車で軽自動車が大衆価格になれば、大いに普及すると思われる。もちろん、日本では、水素ステーションなどの関連機器の値段も、常識を超えて高すぎるが・・。 日本で主に軽自動車に乗っている女性は、ガソリン車を高速道路でとばすことより、自動車のコストと利便性を優先しており、環境意識も高い。また、あらゆる車種が、電気自動車や燃料電池車になれば、中国、インドをはじめ、世界各国で自動車の排気ガスや音・振動による公害が減ることは明らかである。 (2)CO2削減に、原発は必要か 今回の温室効果ガス削減目標で、日本は、原発が稼働していないため、2005年比3.8の削減となり、1990年比6%の削減より、大きく後退した。これにより、原発再稼働派は、「原発がCO2削減に貢献しているのだから、原発を再稼働すべきだ」と言っているが、とんでもないことである。 地球環境を汚したり、環境破壊したりするのは、何もCO2だけではなく放射性物質もであるため、これも、地球規模で規制すべきだ。そして、*5にも書かれているように、原発事故がなくても原発は普段から公害を出しており、私は、*5と似た内容について、唐津日赤病院や佐賀医大の医師から聞いたことがある。そして、原発が一旦事故を起こせば、フクシマのように広い範囲で環境を破壊する。それを知っているからこそ、*4のような提訴が起こるのである。 つまり、科学的知識がなく、知識の応用力もない人に、リーダーとしてバックラッシュされる余裕はもうないため、いい加減にしてもらいたいのだ。 *1:http://www.env.go.jp/earth/ondanka/cop.html (環境省) 地球や人類にとっての危機である地球温暖化問題を解決に導くためには、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)等が示す最新の科学に基づき、世界全体で早急に行動をとる必要があります。 1992年に世界は、国連の下、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標とする「気候変動に関する国際連合枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)」(以下「国連気候変動枠組条約」とする。)を採択し、地球温暖化対策に世界全体で取り組んでいくことに合意しました。同条約に基づき、1995年から毎年、気候変動枠組条約締約国会議(COP)が開催されています。また、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)では、我が国のリーダーシップの下、先進国の拘束力のある削減目標(2008年~2012年の5年間で1990年に比べて日本-6%、米国-7%、EU-8%等)を明確に規定した「京都議定書」(Kyoto Protocol)に合意することに成功し、世界全体での温室効果ガス排出削減の大きな一歩を踏み出しました。2002年に我が国も同議定書を締結し、2005年2月に同議定書は発効しました。 今後、更に地球温暖化対策を加速化し、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させるという条約の究極目標を達成するには、2020年以降の新しい法的枠組みを、世界全体に占める排出量の割合が大きい米国、中国、インド等を含めた全ての主要経済国が責任ある形で参加する、公平かつ実効的な枠組みとすることが不可欠です。 我が国は、環境保全を図りながら発展を実現してきた経験と、それを支えてきた技術、人材を活かし、先進国の一員として、率先して次期枠組みづくりに貢献しています。 *2:http://www1.parkcity.ne.jp/h-sugar/history.html 車のあゆみ(自動車の歴史) 要点のみ抜粋 1886年:ドイツのカールベンツ、自動車の原型で蒸気自動車の「ベンツ パテント・モトールバーゲン」 を開発し、路上を走行。 1890年:ダイムラー自動車会社が設立。 1894年:126キロを12時間以内で完走するという、世界初の自動車レースがパリで開催。 1896年:アメリカのヘンリーフォードが「ガソリン自動車」を発明。 1899年:ルノー社が設立。 1900年:世界初の国際レースとされる「ゴードン・べネット杯」が開催。 1903年:フォード社が設立。 1907年:GM(ゼネラルモーターズ)社が設立。フォード社がT型フォードを発表 。 1926年:ダット自動車製造設立。1934年、日産自動車に改称。 1937年:トヨタ自動車工業(株)が設立。 1973年:第一次オイルショック勃発。 1979年:第二次オイルショック勃発。 *3:http://qbiz.jp/article/27375/1/ (西日本新聞 2013年11月16日) 軽自動車税増税、晩秋の陣 「生活の足」標的に 「上げるべきではない。私たちの心は一つだ」−。15日、自動車メーカーなどのトップが一堂に会した都内ホテルの記者会見場で、豊田章男・日本自動車工業会会長(トヨタ自動車社長)は気勢を上げた。業界が反発するのは、総務省がまとめた軽自動車税の増税方針だ。2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴い、自動車業界が「二重課税」と主張する自動車取得税は廃止される。財政が逼迫(ひっぱく)し、代替財源の確保も容易ではない中、総務省が目を付けたのは同じ地方財源の軽自動車税だった。 地方に欠かせない「生活の足」である軽自動車の増税方針をめぐり、政府、与党内でも意見が割れる。年末の税制改正に向け、ゴールは見通せない。公共交通が不便な地方の暮らしを支える軽自動車の増税方針をめぐる関係者の綱引きが激しさを増している。九州では、世帯単位の軽自動車保有率が全国1位の佐賀県や、10位の宮崎県など普及率が高い。高齢者や主婦が主に利用する軽自動車税が上がれば、家計への影響は大きい。自動車業界、政府、与党と地方自治体の思惑が絡み合い、年末の税制改正に向けた調整は難航必至だ。 総務省の有識者検討会が10月末にまとめた報告書は軽自動車税増税の根拠として、「価格や燃費にも小型車と軽の間に大きな差は無くなってきている」と指摘する。現在、軽自動車保有者に課される税金は1台あたり年間7200円(自家用乗用)。一方、排気量千CC未満の普通車は2万9500円と4倍も高い。軽優遇は「バランスを欠く」というわけだ。同省が軽自動車税増税に動くのは、地方の財源確保の思惑がある。2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴い、自動車の購入時にかかる自動車取得税は廃止される。取得税は都道府県税で、13年度の税収は1900億円の見込み。市町村にも交付金として配分される。取得税廃止に伴う減収分の一部を市町村税の軽自動車税増税で穴埋めしたい考えだ。貴重な自主財源を確保するため、全国市長会や全国町村会も軽自動車税率引き上げを求める。例えば、軽自動車の世帯当たり保有率が全国1位の佐賀県。佐賀市の場合、12年度の軽自動車税の税収は4億9千万円。自動車取得税交付金は1億5千万円だった。軽自動車税の増税幅によっては、場合によっては交付金の減少を上回る税収増になる可能性もある。日本と欧州の自由貿易協定(FTA)交渉で、欧州側が日本の軽自動車優遇税制が、小型車が多い欧州車の輸入障壁となっていると主張するなど、増税を迫る「外圧」もある。 政府、与党内には賛否が渦巻く。今月8日にあった自民党の自動車議連では反対論が続出。同議連の額賀福志郎会長は税制改正方針を決める自民党税制調査会でも最高幹部の一人だ。公明党も「軽自動車を狙い撃ちにしたような大幅な増税は地方の利用者の理解が得られない」と反発する。財務省は総務省と歩調を合わせる一方、自動車業界を所管する経済産業省は反対するなど、政府内も一枚岩ではない。 *4:http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2580990.article.html (佐賀新聞 2013年11月14日) 玄海再稼働阻止へ提訴 384人停止命令求め 再稼働に向けた安全審査が進む九州電力玄海原子力発電所(東松浦郡玄海町)3、4号機について、脱原発を訴える市民らが13日、「地震や重大事故対策が新規制基準に適合しない」などとして、国の原子力規制委員会に対し、運転停止命令を出すよう求める訴訟を佐賀地裁に起こした。原告は36都道府県と韓国の住民384人。訴状などによると今年7月、新規制基準に基づく適合性審査を原子力規制委に申請した玄海3、4号機は、津波に対する評価と基準地震動の設定で、九電が別の計算式を使っており「基準地震動の設定が過小評価されている」として、耐震性が十分でないと主張。重大事故対策についても「原子炉格納容器の破損や原発外への放射性物質の放出を防ぐ措置が不十分」として、同規制委は九電に運転停止命令を出す義務があるとしている。提訴について原子力規制委は「訴状が送達されていないのでコメントできない」と話した。九電は「訴訟の当事者ではなく、コメントする立場にない」としている。 *5:http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-9438 (中村隆市ブログ 2012/03/31) 肥田医師「玄海原発の町は小児白血病が全国の10倍以上」 福島原発事故から1年が過ぎた3月19日に、とても重要な本が発行されました。広島で6000人の被ばく者を診てきた95歳の肥田舜太郎医師が書かれた『内部被曝』という本です。 ●その第一章「原発事故の影響でこれから何が起こるのか」の【子どもたちに初期の被曝症状が現れ始めている】(14ページ)から抜粋 福島第一原発事故後の例で私が実際に報告を受けたものでいえば、放射線に敏感な多くの子どもたちに初期症状が現れています。下痢が続いて止まらないとか、しばらくしたら口内炎が出るとか、のどが腫れて痛いなどの症状です。多くの母親が心配していたのは子どもの鼻血です。鼻血がずっと続いて止まらない。そのうちに両親にもそんな症状が出てきます。それから、皮膚にあせものような変化が起きるといったこともあります。これは福島に限りません。私のところには、東京や神奈川、静岡、山梨などからもこういった相談が寄せられました。広島・長崎でも、爆心地近くにいて大量の放射線を浴びたわけではないのに、時間がたつにつれて被曝の症状が現れてくる人が数多くいました。福島第一原発の事故後に子どもたちに起こっているこうした現象も、直接原子爆弾を浴びていない被ばく者と同様、内部被曝によるものと思われます。 ●21ページ【特に女性と子どもには注意が必要】から抜粋 これまでの多くの研究によれば、放射線の被害を受けた人たちの中で最も出やすい症状のひとつに、女性の乳ガンがあります。原発立地周辺のデータや核爆発実験場の風下住民のデータなどによって、低線量被曝をした住民に乳ガンの発生率が高まっていることがわかっています。日本でも、中国で大気中核実験が盛んだったころに乳ガンが増えた記録があるのです。もちろん、放射線に対する耐性が低い子どもたちについても、十分な注意が必要です。玄海原発がある佐賀県玄海町では、子どもの白血病の発症率が全国平均に比べて10倍以上高いことが、政府の資料から明らかになりました。子どもたちは大人より何倍も何十倍も放射線に対して弱いのです。真っ先に守らなければいけません。 ●玄海原発周辺で白血病が増加 全国平均の6倍 上記ブログを久しぶりに見直したら、ツイートが4万を超えていました。
| 環境::2012.10~11 | 01:40 PM | comments (x) | trackback (x) |
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